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JP3499940B2 - 符号化及び復号化方法 - Google Patents

符号化及び復号化方法

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JP3499940B2
JP3499940B2 JP31378694A JP31378694A JP3499940B2 JP 3499940 B2 JP3499940 B2 JP 3499940B2 JP 31378694 A JP31378694 A JP 31378694A JP 31378694 A JP31378694 A JP 31378694A JP 3499940 B2 JP3499940 B2 JP 3499940B2
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報を記録媒体に高密
度記録するために情報ビットを符号化及び復号化する方
に関する。
【0002】
【従来の技術】第1の従来例として、特公平2−313
30号に開示された光メモリ装置がある。この例ではい
わゆるRLL符号によって、情報ビットを符号ビットに
変換し、トラックに沿ってこれを記録していた。図12
には、よく知られている(1、7)RLL符号の変換表
を示す。たとえば図13のように、この変換規則にした
がい、さらにいわゆるNRZ記録によって変換した符号
ビットをトラック101に沿ってシリアルに記録してい
た。トラック102、103も同様に記録を行ってい
た。
【0003】第2の従来例として特開平2−24783
7号公報に開示されたマルチビーム記録再生装置があっ
た。この例では、隣接トラックからのクロストークを低
減するために、第1の光ビームによって符号ビットから
第1の読み出し信号を再生し、第2の光ビームによって
隣接トラックの符号ビットから第2の読み出し信号を再
生し、第1の読み出し信号から第2の読み出し信号を減
算して、クロストークを低減していた。
【0004】第3の従来例として、特開平4−3419
74号公報に開示された情報信号記録及び再生装置があ
った。この例ではビデオフォーマット信号を3つのチャ
ンネルのビデオ信号に分割し、3本のマルチビームによ
って記録を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、第1の従来
例の符号規則によって記録を行えば、図13に示すよう
に隣接トラック102、103からのクロストークによ
って再生エラーが発生していた。例えば、光スポットA
の位置では「1」又は「記録マーク」を読み出し、隣接
トラック102、103が「0」または「非マーク」で
あるため、クロストークはゼロであった。なお、この例
では、いわゆるNRZ記録を行っており、「1」を「記
録マーク」に、「0」を「非マーク」に対応させて記録
していた。しかし、光スポットBでは隣接トラック10
3の符号が「1」であり、光スポットCでは両方の隣接
トラック102、103の符号ビットが「1」であるた
め、クロストークが発生し、再生エラーを発生させてい
た。
【0006】第2の従来例はこれを解決するために、上
記の方法によりクロストークを低減していた。しかし、
第2の光ビームもその隣接トラックの符号ビットをどう
しても読み出してしまう。したがって、第2の読み出し
信号にもさらにその隣接トラックからのクロストークが
あるため、これを第1の読み出し信号から減算しても十
分にクロストークを低減できないという問題点があっ
た。
【0007】また、近年、図10及び11に示すように
複数の光ビームによって記録再生を行い、高速記録再生
を可能にするマルチビーム記録再生装置が提案されてい
る。たとえば、シングルビーム記録再生装置では一度に
1セクタの記録再生しかできないが、マルチビーム記録
再生装置では一度に複数のセクタを記録再生していた。
【0008】ところが、従来は上記第1の従来例の記録
方法によって記録しており、たとえマルチビーム記録再
生装置であっても、1セクタのデータを記録あるいは再
生するのに1セクタ分の記録あるいは再生時間が必要で
あった。つまり、ビーム数と同数あるいはそれ以下のセ
クタを記録再生する場合は、高速化が不可能であった。
また、当然ではあるが1バイトのデータを記録あるいは
再生するにも、少なくとも1バイト分の記録あるいは再
生時間が必要であった。つまり、ビーム数と同数あるい
はそれ以下のバイトを記録再生する場合も同様であっ
た。
【0009】また、上記第3の従来例ではビデオ信号を
3つのチャンネルに分割し、3つの光ビームで記録再生
しているが、分割の方法が開示されておらず、またコン
ピュータ用のディジタルデータに関しても一切開示され
ていなかった。また、隣接トラックの異なる時間軸上に
識別信号を記録するため、結局一つのビデオ情報の記録
再生時間を高速化することが困難であった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1に記載の符号化及び復号化方法
は、第1のトラックの、記録データを符号化した第1の
符号ビットが「1」又は「記録マーク」の時、該第1の
トラックに隣接する第2のトラックの前記第1の符号ビ
ットにトラックと直角な方向に隣接する、記録データ
符号化した第2の符号ビットを符号化規則に基づいて
「0」又は「非マーク」とすることを特徴とする。
【0011】また、請求項2に記載のように、奇数番目
トラックにおける第1の符号ビットを得るための第1の
符号化規則と、偶数番目のトラックにおける第2の符号
ビットを得るための第2の符号化規則を具備し、第1の
符号化規則による第1の符号ビットが「1」又は「記録
マーク」のとき、第2の符号化規則によって該ビットと
トラックに直角な方向に位置する第2のビットを「0」
又は「非マーク」とすることを特徴とする。
【0012】 そして、請求項3に記載のように、符号
化する前の1次元の記録データを、トラックに沿う方向
のmビットとトラックに直角な方向のnビットで構成す
るm×n行列であらわす2次元の符号ビット行列{C
i,Rj}(i=1,…,m,j=1,…,n)に変換
し、さらに行列要素{Ci,Rj}が「1」又は「記録
マーク」に対応させた時、{Ci,Rj−1}あるいは
{Ci,Rj+1}の少なくともどちらか一方を「0」
又は「非マーク」とすることを特徴とする。
【0013】さらに、請求項4に記載のように、変換後
の「1」又は「記録マーク」と次の「1」又は「記録マ
ーク」の間に少なくとも一つの「0」又は「非マーク」
をもつ符号語をトラックと直角な方向に配列し、第1の
トラックの第1の符号ビットが「1」又は「記録マー
ク」の時、上記第1の符号ビットの位置に対してトラッ
クと直角な方向に隣接する第2のトラックの第2の符号
ビットを「0」又は「非マーク」とすることを特徴とす
る。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【作用】本発明の符号化及び復号化方法においては、読
み出す符号ビットが「1」又は「記録マーク」の時、こ
の符号ビットの位置に対して直角な方向に隣接する符号
ビットを「0」又は「非マーク」にする。したがって、
隣接トラックの符号ビットを「非マーク」のみにできる
ため、たとえ光ビームがこれを読み出しても、読み出し
信号のクロマトークが発生しない。
【0020】
【0021】
【0022】
【実施例】本発明に係る情報記録再生装置について、光
記録再生装置を例として以下に説明する。
【0023】図22Aは、本発明の光記録再生装置を示
す図である。情報記録時は情報ビット(記録データ)が
符号器151に入力され、例えば3トラックにまたがる
符号化が行われ、変調ビット(符号語)が一旦バッファ
メモリ152に蓄積される。光ビームが第1トラックに
トラッキングされるとバッファメモリから第1トラック
に記録する変調ビットがまず出力され、次に第2トラッ
クにトラッキングされると第2トラックに記録する変調
ビット、第3トラックにトラッキングされると第3トラ
ックに記録する変調ビットが順に出力される。これらの
変調ビットはレーザ駆動回路153に送られる。レーザ
駆動回路153から駆動電流が半導体レーザ154に送
られ、光ビームがビームスプリッタ155、対物レンズ
156を介して光ディスク157に照射され、変調ビッ
トが第1トラック、第2トラック第3トラックに次々に
記録される。
【0024】情報再生時は光ディスク157に記録され
た記録ビットからの反射光を対物レンズ156を介して
ビームスプリッタ155により光路を曲げ、フォトディ
テクタ158に導く。電気信号に変換された再生信号は
アンプ159で増幅され、波形整形器で「1」または
「0」のデジタル信号に変換される。第1トラックにお
いて第1トラックからの再生ビットをまずバッファメモ
リ161に蓄積し、次に第2トラックにおいて第2トラ
ックからの再生ビット、第3トラックにおいて第3トラ
ックからの再生ビットの順序で蓄積される。蓄積された
3つのトラックの再生ビットは復号器162によって一
つの情報ビットへ復調される。なお、上記説明では光ビ
ームが1本の場合を示したが、光ビームが3本の場合は
第1トラック、第2トラック及び第3トラックを一度に
記録再生できるため、図における2つのバッファメモリ
152、161は不要である。
【0025】図23は図22Aにおける情報記録時のフ
ローチャートを示す図である。情報ビット(記録デー
タ)が符号器に入力され、例えば第3トラックにまたが
る符号化が行われ、変調ビット(符号語)が一旦バッフ
ァメモリに蓄積される(ステップs1)。次に、光ビー
ムが第1トラックへ移動される(ステップs2)。バッ
ファメモリからは、第1トラックに記録する変調ビット
が出力され、光ディスクに記録される(ステップs
3)。次に、光ビームが第2トラックへ移動される(ス
テップs4)。バッファメモリからは、第2トラックに
記録する変調ビットが出力され、光ディスクに記録され
る(ステップs5)。次に、光ビームが第3トラックへ
移動される(ステップs6)。バッファメモリからは、
第3トラックに記録する変調ビットが出力され、光ディ
スクに記録される(ステップs7)。
【0026】図24は図22Aにおける情報再生時のフ
ローチャートを示す図である。まず光ビームが第1トラ
ックへ移動される(ステップs11)。第1トラックに
記録された記録ビットが再生され、バッファメモリに蓄
積される(ステップs12)。光ビームが第2トラック
へ移動される(ステップs13)。第2トラックに記録
された記録ビットが再生され、バッファメモリに蓄積さ
れる(ステップs14)。光ビームが第3トラックへ移
動される(ステップs15)。第3トラックに記録され
た記録ビットが再生され、バッファメモリに蓄積される
(ステップs16)。蓄積した第1トラックの再生ビッ
ト、第2トラックの再生ビットおよび第3トラックの再
生ビットを復号器に入力し、情報ビットを復号する(ス
テップs17)。なお、上記フローチャートでは、光ビ
ームが一本の場合を示したが、光ビームが3本の場合は
第1トラック、第2トラック及び第3トラックを一度に
記録再生できるため、光ビームのそれぞれのトラックへ
の移動およびバッファメモリへの蓄積動作は不要であ
る。
【0027】以下に記載の第1から第5の実施例は、図
22Aにおける符号器151の符号化方法、すなわち、
図23のフローチャートのステップs1に関わるもので
ある。 図22Bに基いて符号器151の構成を説明す
る。符号器151は、符号ビット変換器171及び符号
化テーブル172から構成される。符号ビット変換器1
71は、符号化テーブルの内容にしたがって、情報ビッ
トを符号ビットに変換する。
【0028】尚、この様に符号化テーブルを用いて符号
器を構成する以外に、入力される情報ビットを論理演算
回路により、直接符号化されたビットに変換するように
して符号器を構成することもできる。
【0029】第1の実施例について以下に説明する。
【0030】図1は本発明の第1の実施例における符号
変換表である。これは、偶数番目のトラックと奇数番目
のトラックの符号化規則に分けており、情報ビットの1
ビットを符号ビットの3ビットに変換する例である。つ
まり、一方で偶数番目のトラックの情報ビット「0」を
「000」に、「1」を「010」に変換する。他方、
奇数番目のトラックの情報ビット「0」を「001」
に、「1」を「100」に変換する。
【0031】図2に、この符号変換表に基づいて、トラ
ックに符号ビットを記録した例を示す。なお、以後は説
明を簡単にするため、いわゆるNRZ記録に限定して説
明し、「1」及び「0」を用いて「記録マーク」及び
「非マーク」を代用させる。
【0032】偶数番目のトラック10に情報ビット「0
1」を変換して記録する。奇数番目のトラック11と1
2にはそれぞれ「01」と「10」を変換して記録す
る。すると図のように、偶数番目のトラック10の読み
出す符号ビットが「1」の時、この符号ビットの位置に
対して直角な方向に隣接する奇数番目のトラック11及
び12の符号ビットを「0」にできる。逆に奇数番目の
トラック11や12の符号ビットの場合も同様となる。
したがって、読み出し信号のクロストークの発生しない
符号化方法を提供できる。
【0033】第2の実施例について以下に説明する。
【0034】図3は本発明の第2の実施例における符号
変換表である。これも同様に、偶数番目のトラックと奇
数番目のトラックの符号化規則に分けているが、今度は
情報ビットの2ビットを符号ビットの4ビットに変換す
る例である。その他は第1の実施例と同様であるため、
詳細な説明は省略するが、偶数番目のトラック10の読
み出す符号ビットが「1」の時、この符号ビットの位置
に対して直角な方向に隣接する偶数番目のトラック11
及び12の符号ビットを「0」にできる。なお、上記第
1及び第2の実施例では、符号ビット「0」が連続する
ことがあるため、PLLによってビット同期をとること
が困難となる。この場合は、図4に示す付加ビットをた
とえば1バイト毎に付加すれば、「0」の連続を避ける
ことも可能である。
【0035】第3の実施例について以下に説明する。
【0036】図5は本発明の第3の実施例における符号
変換表である。これも同様に、偶数番目のトラックと奇
数番目のトラックの符号化規則に分けており、情報ビッ
トの3ビットを符号ビットの8ビットに変換する例であ
る。符号ビット8ビットのうち後尾の2ビットは「0」
の連続を避けるための付加ビットである。なお、上記第
1〜第3の実施例以外の情報ビット4ビット以上の変換
も、上記第1、第2及び第3の実施例と同様に順次変換
することが可能であるため、詳細な説明は省略する。
【0037】第4の実施例について以下に説明する。
【0038】図6は本発明の第4の実施例における符号
化方法の例である。これは、符号化する前の1次元の情
報ビットを、トランクに沿う方向の3ビットとトラック
に直角な方向の3ビットで構成する3×3行列であらわ
す2次元の符号ビット行列{Ci,Rj}(i=1,
2,3、j=1,2,3)に変換するものである。さら
に行列要素{Ci,Rj}が「1」のとき、{Ci,R
j−1}あるいは{Ci,Rj+1}の少なくともどち
らか一方を「0」とする。例えば、符号ビット行列20
はトラック21で「100」、トラック22で「01
0」、トラック23で「100」となる。すると図7の
ように、トラック22の読み出す符号ビットが「1」の
時、この符号ビットの位置に対して直角な方向に隣接す
るトラック21及び23の符号ビットを「0」にでき
る。逆にトラック21や23の符号ビットについても同
様となる。したがって、読み出し信号のクロストークの
発生しない符号化方法を提供できる。
【0039】また、図6では1つの2次元の符号ビット
行列を示したが、そのほかの行列を解り易く説明するた
めに、ます「1」と「1」をそれぞれ直線24、25で
結び、この直線の幾何学的な模様で2次元の符号ビット
行列を表すことを考え、これを図8に示す。なお、図6
の2次元の符号ビット行列は図8の26に示す。これら
の30種類の2次元の符号ビット行列の模様を点対称や
線対称によって以下の通りに分類すると分かりやすい。
【0040】
【表1】
【0041】これらの幾何学的な模様によって、トラッ
ク22の読み出す符号ビットが「1」の時、この符号ビ
ットの位置に対して直角な方向に隣接するトラック21
及び23の符号ビットを「0」にできることが視覚的に
分かる。
【0042】さて、これら30種類の2次元の符号ビッ
ト行列のうち例えば16種類を選択する。すると、1次
元の情報ビット4ビットを、これらの16種類の2次元
の符号ビット行列に変換することも可能となる。残りの
2次元の符号ビット行列はビットの再同期パターンとし
て使用することも可能である。
【0043】また、この例ではどのトラックにおいても
少なくとも1つの「1」及び「0」を含ませており、い
わゆるRLL符号としている。つまり、PLL回路にお
けるビット同期が容易な符号化方法が実現できる。
【0044】なお、3×3行列以上の2次元の符号ビッ
ト行列については、符号ビット行列数が多くなるため、
紙面の都合上説明は省略する。
【0045】第5の実施例について以下に説明する。
【0046】図9は本発明の第5の実施例における符号
化方法を示す図である。これは、図12に示した従来の
RLL符号変換表に基づいて符号化した後、符号ビット
をトラックに沿う方向ではなく、トラックに直角な方向
に並べていく方法である。たとえば、情報ビットを符号
変換表の上から順番に並べて「01101100001
・・・」とすると、符号ビットは「100010101
000001・・・」となる。つまり、図12の(1、
7)RLL符号では、符号ビットが「1」と次の「1」
の間に少なくとも一つの「0」が入るため、符号ビット
「1」に対して隣接トラックの符号ビットを必ず「0」
にすることが可能となる。したがって、読み出し信号の
クロストークが発生しない符号化方法を提供できる。ま
た、図9のトラック数は6であり、ちょうど符号ビット
の変換単位(3ビットあるいは6ビット)の整数倍(1
または2)となっている。つまり、トラック数はRLL
符号の種類によって整数倍となるように決定すれば、区
切りのよい符号化ができる。
【0047】なお、上記では(1、7)RLL符号を例
に挙げたが、その他のRLL符号の場合も同様である。
【0048】また、光記録再生装置及び光記録媒体にお
いては、隣接トラック同士の符号ビットの間隔が極めて
短く(1〜2μm程度)、これによってクロストークも
発生しやすいが、短い故に符号ビットどうしを同期させ
て隣に配列することが容易である。つまり、本発明は特
に光記録再生装置及び光記録媒体において有効な符号化
方法となる。
【0049】また、上記第1〜第5の実施例において隣
接トラックの符号ビット同士を、トラックに沿う方向に
対してすべて同期させている。これは、複数の光ビーム
をもつマルチビーム記録再生装置において、特に容易に
記録再生が可能となる。つまり、マルチビーム記録再生
装置では複数の光ビームの照射位置を固定可能であるた
め、常に同期した符号ビットを記録再生することが可能
となる。
【0050】また、説明を簡単にするためにNRZ記録
に限定して説明したが、これに限定する必要はなく、い
わゆるNRZI記録などにおいても、トラックに記録す
る符号ビットを「記録マーク」と「非マーク」により表
現すれば同様に符号化を行うことが可能である。
【0051】本発明に係るマルチビーム記録再生装置に
ついて、光記録再生装置を例として以下に説明する。
【0052】図25は本発明の光記録再生装置を示す図
である。情報記録時は情報ビット(記録データ)が符号
器213に入力され、例えば3トラックにまたがる符号
化が行われ、変調ビット(符号語)は分配器214に送
られる。分配器214からは、第1トラックに記録する
変調ビット、第2トラックに記録する変調ビット及び第
3トラックに記録する変調ビットがそれぞれ出力され
る。これらの変調ビットはそれぞれ3つのレーザ駆動回
路2150、2160、2170に送られる。レーザ駆
動回路2150、2160、2170から駆動電流が半
導体レーザ215、216、217に送られ、3つの光
ビームがビームスプリッタ250、対物レンズ251を
介して光ディスク252に照射され、分配された3つの
変調ビットが同時に記録される。
【0053】情報再生時は光ディスク252に記録され
た記録ビットからの3つの反射光を対物レンズ251を
介してビームスプリッタ250により光路を曲げ、3つ
のフォトディテクタ218、219、220に導く。電
気信号に変換された再生信号はそれぞれアンプ253、
254、255で増幅され、波形整形器256、25
7、258で「1」または「0」のデジタル信号に変換
される。第1トラックからの再生ビット、第2トラック
からの再生ビットおよび第3トラックからの再生ビット
を収集器221に入力し、一つにまとめられた再生ビッ
トは復号器222によって情報ビットへ復調される。な
お、上記説明では光ビームが3本の場合のを示したが、
光ビームが1本の場合は第1トラック、第2トラック及
び第3トラックを一度に記録再生できないため、分配器
214の代わりに図22Aに示した2つのバッファメモ
リが必要となる。
【0054】図26は図25における情報記録時のフロ
ーチャートを示す図である。情報ビット(記録データ)
が符号器に入力され、例えば第3トラックにまたがる符
号化が行われる(ステップs21)。各トラック毎に変
調ビットが分配される(ステップs22)。つぎに第1
トラックに記録する変調ビット、第2トラックに記録す
る変調ビットおよび第3トラックに記録する変調ビット
がそれぞれ3つの光ビームによって光ディスクに記録さ
れる(ステップs23)。
【0055】図27は図25における情報再生時のフロ
ーチャートを示す図である。第1トラックに記録された
記録ビット、第2トラックに記録された記録ビットおよ
び第3トラックに記録された記録ビットが3つの光ビー
ムによってそれぞれ再生される(ステップs31)。再
生した第1トラックの再生ビット、第2トラックの再生
ビットおよび第3トラックの再生ビットを収集器で収集
する(ステップs32)。つぎに収集した再生ビットを
復号器において情報ビットに復号する(ステップs3
3)。なお、上記フローチャートでは光ビームが3本の
場合を示したが、光ビームが1本の場合は第1トラッ
ク、第2トラック及び第3トラックを一度に記録再生で
きないため、光ビームのそれぞれのトラックへの移動お
よびバッファメモリへの蓄積動作が必要となる。
【0056】上記では、マルチビーム記録装置により、
隣接トラックの符号ビット同士をトラックに沿う方向に
対してすべて同期させる例を示したが、これに限らず、
シングルビームにより同期させることも可能であり、例
えば良く知られているサンプルサーボ装置により同期さ
せることも可能である。この装置はディスクに予め穴形
状により記録されたクロックピットを再生して、これに
同期した記録クロックを発生し、この記録クロックを基
に記録マークを記録していく装置である。この装置で
は、ディスクの隣接トラックのクロックピットも予め記
録されているため、隣接トラック同士の記録クロックを
トラックに沿う方向に同期させることが可能なため、符
号ビット同士も同期させることが可能となる。
【0057】以下の第6及び第7の実施例は、図25に
おける符号器213、分配器214及び収集器221、
復号器222に主に関連する。
【0058】第6の実施例について以下に説明する。
【0059】図14は本発明の第6の実施例における情
報記録方法である。この例では、3つの光ビーム例を示
す。光ビーム201、202及び203はそれぞれトラ
ック207、208及び209を矢印Aの方向に移動し
ながら、符号ビットを記録再生する。
【0060】図16には符号化方法の一例として、よく
知られている(1、7)RLLコードの変換表を示す。
この符号ビットを図14のトラックに記録する。つま
り、まず符号ビット「100」をそれぞれ1ビットづつ
トラック207、208及び209に記録する。
【0061】すると、情報ビット2ビット「01」を符
号ビット1ビット分の時間で記録することができる。言
い換えると、トラックに沿う方向へ1ビット分の記録長
により記録できる。次に符号ビット「010」をそれぞ
れ1ビットづつトラック7、8及び9に記録すると、情
報ビット2ビット「10」を符号ビット1ビット分の時
間で記録することができる。同様に符号ビット「10
1」、「000001」を記録していくことができる。
再生も同様に短い時間で行うことができる。
【0062】したがって、1語あるいは1バイトを複数
の記録トラックに分割して記録を行う事により、高速記
録再生が可能となる。この場合は従来の3倍に高速化可
能となる。
【0063】このように、記録を続けていけば、同様に
1セクタ分の情報の記録時間も光ビームの数に反比例し
て短縮可能となる。言い換えると、トラックに沿う方向
の1セクタ分の記録長が短縮できる。
【0064】また、上記実施例では可変長符号である
(1、7)RLLコードを例に挙げたが、これに限らず
例えば固定長符号である8/10変調コードの場合は符
号ビットが10ビットであるから、光ビーム数が3本の
場合は、最小公倍数である30ビットを一つのブロック
として記録すれば、区切りのよい記録再生ができる。
【0065】あるいは、30ビットの整数倍のビット数
を1ブロックしてもよい。
【0066】図17は、図25の光記録再生装置の部分
を示す図である。
【0067】図17において、情報記録時は記録データ
を符号器213によって符号化し、符号ビット信号bを
分配器214に送り、符号ビットbを1ビットづつ記録
ビット信号c1、c2、c3に分配し、それぞれ半導体
レーザ215、216、217に送り、3つの光ビーム
d1、d2、d3によって、記録媒体に情報を記録する
ことができる。情報再生時は記録媒体からの透過光また
は反射光e1、e2、e3をそれぞれフォトダイオード
218、219、220に導き、再生信号f1、f2、
f3を収集器221に導いて、記録時とは逆の方法で再
生ビットを収集し、再生ビット信号gを復号器に送っ
て、再生データに復号する。
【0068】図18を用いて図17における分配器21
4をさらに詳細に説明する。符号器213からの符号ビ
ット信号bを分配器214におけるシフトレジスタ22
3に入力する。クロックck1をシフトレジスタ223
と三分周器224に入力する。シフトレジスタ223で
はクロックck1の立ち上がりエッジ毎に符号ビット信
号bをシフトさせる。
【0069】シフトレジスタ223の三つの出力端子か
らビット信号h1、h2、h3をD−FF225、22
6、227のデータ入力端子Dに入力し、三分周器22
4の出力ck2をクロック入力端子ckに入力する。
【0070】D−FF225、226、227の出力端
子outからは記録ビット信号c1、c2、c3をそれ
ぞれ出力する。
【0071】図19は図18の波形を示す図である。シ
フトレジスタ223においてクロックck1によってシ
フトされたビット信号h1、h2、h3をクロックck
2の立ち上がりエッジでとらえられると、記録ビット信
号c1、c2、c3を得ることができる。記録ビット信
号c1、c2、c3はシリアルに並んだ符号ビット信号
bを3ビットづつパラレルビットに変換したものとな
る。
【0072】図20を用いて図17における収集器22
1を詳細に説明する。再生信号f1、f2、f3をシフ
トレジスタ228、229、230に入力する。クロッ
クck3をシフトレジスタ231と三分周器232に入
力する。三分周器232の出力信号ck4をシフトレジ
スタ228、229、230と231に入力する。シフ
トレジスタ228、229、230ではクロックck4
の立ち上がりエッジ毎に再生ビット信号i1、i2、i
3をそれぞれシフトさせる。シフトレジスタ231では
クロックck4の立ち上がりエッジ毎に3つの再生ビッ
ト信号i1、i2、i3を一度に取り込み、クロックc
k3の立ち上がりエッジ毎に1ビットづつシフトさせ
る。シフトレジスタ31の出力からは再生ビット信号g
を復合器222へ送り出す。
【0073】図21は図20の波形を示す図である。シ
フトレジスタ231ではクロックck4の立ち上がりエ
ッジ毎に3つの再生ビット信号i1、i2、i3を一度
に取り込み、クロックck3の立ち上がりエッジ毎に1
ビットづつシフトさせる。再生ビット信号gはパラレル
に並んだ再生ビット信号i1、i2、i3を3ビットづ
つシリアルに並べた信号となる。
【0074】第7の実施例について以下に説明する。
【0075】図15は本発明の第7の実施例における情
報記録方法である。図14に比べて、光ビーム204、
205及び206の配列方向がトラック210、211
及び212と直角ではないが、その他は同様であるため
詳細な説明は省略する。もし、光ビームの位置ずれによ
る時間ずれが発生する場合は、遅延素子等により、時間
ずれの分だけそれぞれの記録再生時間を調整すればよ
い。その他は同様である。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、読み出す符号ビットが
「1」又は「記録マーク」の時、この符号ビットの位置
に対して直角な方向に隣接する符号ビットを「0」又は
「非マーク」にできる。したがって、隣接トラックの符
号ビットを「非マーク」のみにできるため、たとえ光ビ
ームがこれを読み出しても、読み出し信号のクロストー
クが発生せず、再生エラーのない符号化及び復号化方法
を提供することが可能となる。特にマルチビーム記録再
生装置においては、同期のとれた符号ビットの記録再生
が容易であり、優れた効果を得ることが可能となる。ま
た、上記実施例において「1」又は「記録マーク」と
「0」又は「非マーク」をすべて入れ替えても同様な効
果を得ることができる。また、両方の隣接トラックから
のクロストークが発生しない符号化方法が最も有効であ
るが、片方の隣接トラックからのクロストークのみを除
去する符号化方法でも大きな効果を得ることが可能であ
る。
【0077】尚、本発明は光磁気ディスク記録再生装置
を初めとする光記録再生装置や、それ以外のカード、テ
ープ等の記録再生装置や、追記型、相変化型の光記録再
生装置においても、同様の効果が得られる。
【0078】
【0079】
【0080】
【0081】
【0082】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による符号変換表を示す
図である。
【図2】図1の符号変換表によって記録した符号ビット
を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施例による符号変換表を示す
図である。
【図4】図1及び図2の符号変換表の付加ビットを示す
図である。
【図5】本発明の第3の実施例による符号変換表を示す
図である。
【図6】本発明の第4の実施例による2次元の符号ビッ
ト行列を示す図である。
【図7】図6の符号変換表によって記録した符号ビット
を示す図である。
【図8】本発明の第4の実施例による2次元の符号ビッ
ト行列の幾何学的な模様を示す図である。
【図9】本発明の第5の実施例による符号ビット配置を
示す図である。
【図10】従来のマルチビーム記録再生装置の読み出し
の説明図である。
【図11】従来のマルチビーム記録再生装置の読み出し
の説明図である。
【図12】従来の符号変換表を示す図である。
【図13】図12の符号変換表によって記録した符号ビ
ットを示す図である。
【図14】本発明の第6の実施例による情報記録方法の
説明図である。
【図15】本発明の第7の実施例による情報記録方法の
説明図である。
【図16】符号コードの一例である(1、7)RLLコ
ードの変換表を示す図である。
【図17】本発明の第6の実施例による情報記録方法を
実現するための構成図である。
【図18】図4における分配器の詳細説明図である。
【図19】図5における分配器の各部の波形を示す図で
ある。
【図20】図4における収集器の詳細説明図である。
【図21】図7における収集器の各部の波形を示す図で
ある。
【図22A】本発明の第1の実施例に係る情報記録再生
装置の構成図である。
【図22B】情報記録再生装置の符号器の構成を示す図
である。
【図23】本発明の第1の実施例に係る情報記録方法を
示すフローチャートである。
【図24】本発明の第1の実施例に係る情報再生方法を
示すフローチャートである。
【図25】本発明の第6の実施例に係るマルチビーム記
録再生装置の構成図である。
【図26】本発明の第6の実施例に係る情報記録方法を
示すフローチャートである。
【図27】本発明の第1の実施例に係る情報再生方法を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 偶数番目のトラック 11、12 奇数番目のトラック 13 付加ビット

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録再生装置によって記録媒体に記
    録する際に所定の規則に基づいて記録データを符号化及
    び復号化する方法であって、第1のトラックの、記録デ
    ータを符号化した第1の符号ビットが「1」又は「記録
    マーク」の時、該第1のトラックに隣接する第2のトラ
    ックの前記第1の符号ビットにトラックと直角な方向に
    隣接する、記録データを符号化した第2の符号ビットを
    符号化規則に基づいて「0」又は「非マーク」とするこ
    とを特徴とする符号化及び復号化方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の符号化及び復号化方法で
    あって、奇数番目のトラックにおける第1の符号ビット
    を得るための第1の符号化規則と、偶数番目のトラック
    における第2の符号ビットを得るための第2の符号化規
    則とを具備し、 第1の符号化規則による第1の符号ビットが「1」又は
    「記録マーク」のとき、第2の符号化規則によって該ビ
    ットとトラックに直角な方向に位置する第2の符号ビッ
    トを「0」又は「非マーク」とすることを特徴とする符
    号化及び復号化方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の符号化及び復号化方法で
    あって、符号化する前の1次元の記録データを、トラッ
    クに沿う方向のmビットとトラックに直角な方向のnビ
    ットで構成するm×n行列であらわす2次元の符号ビッ
    ト行列{Ci,Rj}(i=1,…,m,j=1,…,
    n)に変換し、 さらに行列要素{Ci,Rj}が「1」又は「記録マー
    ク」の時、{Ci,Rj−1}あるいは{Ci,Rj+
    1}の少なくともどちらか一方を「0」又は「非マー
    ク」とすることを特徴とする符号化及び復号化方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の符号化及び復号化方法で
    あって、符号化後の「1」又は「記録マーク」と次の
    「1」又は「記録マーク」の間に少なくとも一つの
    「0」または「非マーク」をもつ符号語をトラックと直
    角な方向に配列し、 第1のトラックの符号ビットが「1」又は「記録マー
    ク」の時、上記第1の符号ビットの位置に対してトラッ
    クと直角な方向に隣接する第2のトラックの第2の符号
    ビットを「0」又は「非マーク」とすることを特徴とす
    る符号化及び復号化方法。
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