JP3459761B2 - 排気ガス浄化用触媒コンバータ - Google Patents
排気ガス浄化用触媒コンバータInfo
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Description
浄化用触媒コンバータに関し、特に無機断熱材および無
機シート材を併用した断熱構造を特徴とする触媒コンバ
ータに関するものである。
バータは、図1に示すクラムシェル型、および図2に示
す圧入型に主として分けられる。前者のものは、触媒保
持体4とその外側に被せる半割り状態の金属製シェル2
1、22と、これらの間に介装する無機シート3および金
属ネット5を軸方向に並べて巻き付けたシール層により
構成されている。一方、後者のものは、前記触媒保持体
4の外側に無機シート3および金属ネット5からなるシ
ール層を予め巻き付けてからこれを金属製シェル23の中
に圧入したものである。
ルミナ系のセラミックファイバー、未膨張バーミキュラ
イト、無機結合材および有機弾性物質の混合物をシート
状に成形したものであり、前記金属シェル2と触媒保持
体4との間から排気ガスがリークするのを防ぐために用
いられているシール層である。
各種法規制により排気ガスの温度が著しく上昇してお
り、図1および図2に示した従来の触媒コンバータで
は、上記無機シートの耐熱性が不足し十分なシール性を
確保することが困難になってきている。その理由は、高
温排気ガスの熱により無機シート内の未膨張バーミキュ
ライトの膨張特性が劣化し、そのために排気ガスの脈圧
で無機シートが風蝕されるためと考えられている。
決する手段としては、クラムシェル型の触媒コンバータ
については、触媒保持体4の前後に、図3に示すような
金属製プレス部品61、62(以下、これをコーンという)
を設置すると共に、これを金属シェル21、22にて包囲
し、必要に応じ該金属シェル21、22とコーン61、62との
隙間に無機断熱材7を介在させることにより、金属シェ
ルに伝播される排気ガスの熱を遮断することにより、該
金属シェル21、22の熱変形を抑制し、無機シート製シー
ル層の耐久性を確保することを目的とした2重コーン型
触媒コンバータも開発されている。このような構造(2
重コーン構造)にすることにより、排気ガスの熱は金属
シェルに伝播されることなく、従来よりも高温の状態で
触媒保持体へ流入するようになるので、エンジン始動直
後の排気ガス浄化性能の向上が期待できる。
重コーン構造の触媒コンバータは、コーン61、62がステ
ンレス鋼板を用いたプレス部品であるため、金属シェル
同様、排気ガスの熱により熱膨張し、触媒保持体4との
相互干渉により触媒保持体4が損傷するおそれがあっ
た。その干渉を防止する対策としては、コーン61、62と
触媒保持体4との間に隙間を確保する必要があった。
排気ガスの熱は、金属シェル、および無機シートにアタ
ックするため、金属シェルの熱変形あるいは無機シート
の熱劣化が起きるため、無機シートの飛散を完全に抑制
することは困難であった。また、コーン61、62と金属シ
ェル21、22との隙間に、無機断熱材を介在させた場合に
も、上述したと同様にコーン61、62と触媒保持体4との
隙間から排気ガスのアタックを受けるため、無機断熱材
が著しく飛散しやすくなるという問題点があり、かかる
問題点を解決する手段として、ステンレス製メッシュの
成形体あるいはシリカファイバー等の無機繊維クロスを
用いてコーンと触媒保持体の隙間をふさぐ構造が知られ
ているが、いずれも部品点数の増加ならびにコストアッ
プとなってしまう。
こうした問題点に鑑み、金属シェルに伝播される排気ガ
スの熱を抑制することにより、金属シェルの変形を防止
して前記無機シール材の耐久性を向上させることにあ
る。また、本発明の他の目的は、耐熱性、耐久性に優れ
た排ガス浄化用触媒コンバータを低コストにて提供しよ
うとするものである。
く鋭意研究した結果、発明者らは、柱状の触媒保持体
と、この触媒保持体の外側に被せる円筒もしくは半割り
状の金属シェルおよびこれらの間に介装狭持した無機シ
ートからなるシール層によって構成された触媒コンバー
タにおいて、該触媒コンバータの軸方向の両端部近傍の
金属シェル内周面の、前記触媒コンバータ軸方向の両端
部から前記触媒保持体の外周部に巻き付けられたシール
層の両端部までの領域に、金属製ネットを介して無機質
断熱材を取り付けたことを特徴とする排気ガス浄化用触
媒コンバータを開発したのである。
の触媒保持体の外側に被せる円筒もしくは半割り状の金
属シェルおよびこれらの間に介装狭持した無機シートか
らなるシール層によって構成された触媒コンバータにお
いて、該触媒コンバータの軸方向の両端部近傍の金属シ
ェル内周面の、前記触媒コンバータの軸方向の両端部か
ら触媒保持体およびシール層の各端部に接するまでの領
域に、金属製ネットを介して無機質断熱材を取付けたこ
とを特徴とする排気ガス浄化用触媒コンバータである。
さらに、上記無機質断熱材およびシール層に使う無機シ
ートは、アルミナ、シリカ、アルミナ・シリカおよびガ
ラスから選ばれるいずれか1種または2種以上からなる
無機繊維材料とし、厚みが2〜6mm、充填密度が0.10〜
0.50g/cm3のものを用いることが好ましい。さらにま
た、上記金属製ネットは、線径:50〜300μmで、目開
き:#20〜150メッシュのステンレス鋼であり、金属シ
ェル内周面にスポット溶接により固定して無機質断熱材
を保持するようにすることが好ましい。
方向両端部近傍の金属シェル内周面、すなわちその両端
部から内装した触媒保持体の外周部に巻き付けられたシ
ール層の両端部または、触媒保持体およびシール層の各
端部にかけての領域に当たるガスの導入・排出側に、無
機質断熱材をステンレス製ネットを介して取付けた点に
ある。この領域に無機質断熱材を取付けた理由の第一
は、金属シェルや無機シート材からなるシール層への排
気ガス侵入が防げるため、該金属シェルやシール層の耐
久性を著しく高めることができることにある。第二の理
由は、無機質断熱材およびステンレス製ネットの端部が
触媒保持体の外周部に巻き付けられたシール層の両端部
または触媒保持体およびシール層の各端部に接すること
により、該触媒保持体が軸方向で“ずれ”ることを無く
すことにある。このことにより、従来構造では保持性能
の面から使用ができなかった、低充填密度(0.10〜0.50
g/cm3)の無機シートをシール層として採用することが
可能となり、低コスト化が実現できるようになる。
ト(材)および無機断熱材としては、アルミナ、シリ
カ、アルミナ・シリカおよびガラスから選ばれる1種以
上の無機繊維材料を使用することができる。これらの材
料に着目した理由は、従来の膨張性シール材に比べる
と、排気ガスの熱による劣化が起こりにくいため、使用
限界温度を飛躍的に向上させることができるからであ
る。
るシール層において、その厚みを2〜6mmに限定した理
由は、2mmより小さいと、断熱性が不足し、排気ガスの
熱が金属シェルに伝播するため、金属シェルが熱変形し
てしまうからである。一方、6mmよりも大きいと、触媒
コンバータ自体の径が大きくなり、実質上、自動車に搭
載することが困難になるからである。
るシール層において、その充填密度を0.10〜0.50g/cm3
に限定した理由は、0.10g/cm3 より小さいと、所定の保
持力が得られず排気ガスの脈圧により飛散するおそれが
あり、一方、0.50g/cm3 より大きくすると、無機繊維が
折損するおそれがあるからである。なお、このシール層
の充填密度は、0.20〜0.40g/cm3 の範囲内することがよ
り好適である。
周面に取付けるために溶接固定するのに用いるステンレ
ス製ネットについて、その線径を50〜 300μm に限定し
た理由は、50μm より細いと耐久性が不足し、ネットが
破断し断熱材が飛散してしまうし、 300μm より太いと
ネット自体の剛性が高くなり、触媒保持体を破壊してし
まうからである。また、目開き寸法を♯20〜♯150 の範
囲内に限定した理由は、♯20より小さいと、開口部より
断熱材が飛散し、♯150 より多いと、ネット自体の剛性
が高くなり、触媒保持体を破壊してしまうからである。
トの金属シェル内周面への取付け領域については、触媒
コンバータの軸方向両端部から触媒保持体の外周部に巻
き付けられたシール層の両端部にかけての領域を全てカ
バーするように取付ける。この領域に限定して取付ける
理由は、無機断熱材が触媒保持体の端部と接していない
と、隙間から高温排気ガスが流入し金属シェルにその熱
を伝播させるため、該金属シェルが熱変形するばかりで
なく、シール層にアタックしてこれを劣化させ、飛散の
原因につながるからである。
につき、図4を用いて説明する。本発明にかかるコンバ
ータは、図4に示すように、柱状の触媒保持体4と該触
媒保持体の外側に被せる半割り状の金属シェル21、22及
びこれらの間に介装挟持した無機シートからなるシール
層3によって構成された触媒コンバータ1において、該
触媒コンバータの軸方向の両端部近傍の金属シェル内周
面にステンレス製ネット8を介して無機質断熱材7を設
置した構成となっている。
材7は、アルミナファイバーのマット状物であり、充填
密度は0.30g/cm3 となるように設定されている。なお、
上記無機質断熱材7の金属シェル21、22内周面への取り
付け範囲は、触媒コンバータ1の軸方向の両端部から前
記シール層3の両端部にかけての領域とした。
μm 、目開き50メッシュのステンレス金網を用い、金属
シェル21、22内周面に配設されている前記無機質断熱材
をスポット溶接により固定保持している。なお、上記ス
テンレス製ネットの金属シェル内周面への取り付け範囲
は、触媒コンバータの軸方向の両端部から前記触媒保持
体4およびシール層3の各端部に接する領域とする。
につき、図3を用いて説明する。図3に示すごとく、こ
の比較例の排気ガス浄化用触媒コンバータ1は、熱膨張
性シール層3が巻き付けられた柱状の触媒保持体4と、
該触媒保持体の前後に少なくとも 0.5mm以上の隙間を設
けてコーン61、62を設置すると共に、これを金属シェル
21、22で包囲した構成であり、その金属シェル21、22と
コーン61、62の隙間にはセラミックファイバーのマット
状物が介挿してある。
高耐熱、高耐久性を有する排ガス浄化用触媒コンバータ
を低コストで提供することができる。
である。
ある。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 柱状の触媒保持体と、この触媒保持体の
外側に被せる円筒もしくは半割り状の金属シェルおよび
これらの間に介装狭持した無機シートからなるシール層
によって構成された触媒コンバータにおいて、 該触媒コンバータの軸方向の両端部近傍の金属シェル内
周面の、前記触媒コンバータ軸方向の両端部から前記触
媒保持体の外周部に巻き付けられたシール層の両端部ま
での領域に、金属製ネットを介して無機質断熱材を取付
けたことを特徴とする排気ガス浄化用触媒コンバータ。 - 【請求項2】 柱状の触媒保持体と、この触媒保持体の
外側に被せる円筒もしくは半割り状の金属シェルおよび
これらの間に介装狭持した無機シートからなるシール層
によって構成された触媒コンバータにおいて、 該触媒コンバータの軸方向の両端部近傍の金属シェル内
周面の、前記 触媒コンバータの軸方向の両端部から触媒
保持体およびシール層の各端部に接するまでの領域に、
金属製ネットを介して無機質断熱材を取付けたことを特
徴とする排気ガス浄化用触媒コンバータ。 - 【請求項3】 上記無機質断熱材およびシール層に使う
無機シートは、アルミナ、シリカ、アルミナ・シリカお
よびガラスから選ばれるいずれか1種または2種以上か
らなる無機繊維材料とし、厚みが2〜6mm、充填密度
が0.10〜0.50g/cm3のものを用いることを特徴とする請
求項1または2に記載の触媒コンバータ。 - 【請求項4】 上記金属製ネットは、線径:50〜300μm
で、目開き:#20〜150メッシュのステンレス鋼であ
り、金属シェル内周面にスポット溶接により固定して無
機質断熱材をここに保持するようにしたものであること
を特徴とする請求項1または2に記載の触媒コンバー
タ。
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JP28665497A JP3459761B2 (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | 排気ガス浄化用触媒コンバータ |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11117731A JPH11117731A (ja) | 1999-04-27 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP28665497A Expired - Fee Related JP3459761B2 (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | 排気ガス浄化用触媒コンバータ |
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Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4663341B2 (ja) | 2005-01-25 | 2011-04-06 | イビデン株式会社 | 排気ガス浄化装置のエンドコーン部用断熱材 |
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1997
- 1997-10-20 JP JP28665497A patent/JP3459761B2/ja not_active Expired - Fee Related
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