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JP3305572B2 - 車両用シートのリクライニング装置 - Google Patents

車両用シートのリクライニング装置

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Publication number
JP3305572B2
JP3305572B2 JP13837396A JP13837396A JP3305572B2 JP 3305572 B2 JP3305572 B2 JP 3305572B2 JP 13837396 A JP13837396 A JP 13837396A JP 13837396 A JP13837396 A JP 13837396A JP 3305572 B2 JP3305572 B2 JP 3305572B2
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JP
Japan
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link plate
seat back
operating
reclining device
seat
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JP13837396A
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JPH09313284A (ja
Inventor
勲 池ケ谷
真也 中村
Original Assignee
富士機工株式会社
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用シートの
リクライニング装置に係り、特に、リヤシートを折りた
たむことで荷室スペースの拡大が可能な車両に好適に使
用されるもので、リヤシートのシートバックの傾斜角度
を調節することができると共に、シートバックを前倒し
することができる車両用シートのリクライニング装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述したリヤシートのリクライニ
ング装置は、幅の狭いシートバック側に設けることはス
ペース的に困難であるので、通常、車体側又はシートク
ッション側に設けられている。また、リクライニング装
置のロック解除は、リヤシート後側からの操作性を考
え、シートバック側に設けた操作ノブを操作することに
より行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
装置では、固定されたリクライニング装置に対して操作
ノブの位置がシートバックの回動とともに変化するた
め、操作ノブとリクライニング機構をフレキシブルなワ
イヤ連動により伝達しているが、シートバックの動きに
応じてワイヤが屈曲するため、摺動抵抗により作動が重
くなり操作性が悪くなる。また、部品点数が多く、構造
が複雑になると共に、コスト高になるという問題があっ
た。
【0004】この発明は、上述した問題を解決すべくな
されたもので、その目的とするところは、車体側又はシ
ートクッション側に設けたリクライニング装置のロック
解除を、シートバック側に設けた操作ロッドの操作によ
り行うことができるようにした車両用シートのリクライ
ニング装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係る請求項1の車両用シートのリクライ
ニング装置では、車体側又はシートクッション側に固定
されたベースプレートに、シートバックを装着するアッ
パーツースを回動可能に軸支すると共に、このアッパー
ツースと係脱可能なロアーツースの基部側を前記ベース
プレートに軸着し、さらに、前記ロアーツースを作動カ
ムを介して作動する作動レバーを前記ベースプレートに
軸着し、この作動レバーを作動することにより前記アッ
パーツースとロアーツースとのロック状態を解除可能に
構成しており、前記作動レバーの自由端側にリンクプレ
ートの基部を軸着すると共に、このリンクプレートの自
由端側に前記シートバックに昇降可能に配置した操作ロ
ッドの基部側を軸着し、さらに、付勢手段により前記リ
ンクプレートをシートバックの後傾方向側に回転するよ
うに常時付勢して構成され、前記操作ロッドを牽引する
ことによってリンクプレート、作動レバー及び作動カム
を介してロアーツースを作動し、アッパーツースとロア
ーツースとのロックを解除するようにしたことを特徴と
している。
【0006】また、請求項2の車両用シートのリクライ
ニング装置では、前記付勢手段は、ねじりコイルばねに
より構成され、そのコイル部を、作動レバーとリンクプ
レートとの軸着部に配置すると共に、一方の足部を作動
レバーに、他方の足部をリンクプレートにそれぞれ係止
して、リンクプレートがシートバックの後傾方向側に回
転するように付勢したことを特徴としている。
【0007】また、請求項3の車両用シートのリクライ
ニング装置では、前記付勢手段は、引張コイルばねによ
り構成され、その一方の足部を作動レバーに、他方の足
部をリンクプレートにそれぞれ係止して、リンクプレー
トがシートバックの後傾方向側に回転するように付勢
たことを特徴としている。
【0008】また、請求項4の車両用シートのリクライ
ニング装置では、前記リンクプレートにガイド孔を形成
し、このガイド孔のシートバック側に、ベースプレート
側から突出したガイド部材をシートバック起立時に保持
する保持部を形成すると共に、前記ガイド孔のリヤ側
に、ロック時からロック解除時にわたって前記ガイド部
材にリンクプレートの移動に伴って摺接可能な第1摺接
面を形成し、さらに、前記ガイド孔のフロント側に、ロ
ック解除状態から前倒し状態及び前倒し状態からロック
状態に移行する間前記ガイド部材に摺接可能な第2摺接
面を形成したことを特徴としている。
【0009】そして、請求項1,請求項2及び請求項3
の車両用シートのリクライニング装置によれば、車体側
又はシートクッション側に設けたリクライニング装置の
ロック解除を、リンクプレートを介してシートバック側
に設けた操作ロッドの操作により行うことができる。ま
た、リンクプレートによりシートバックと一体で回動す
る操作ロッドの回動支点をシートバックの回動中心近傍
に設けることができ、シートバックの傾斜角度の変化に
よる操作ノブの突出量の変化を最小限にすることができ
る。さらに、シートバック前倒し時においては、リンク
プレートが操作ロッドを引き込むことで操作ノブの突出
量を小さくすることができる。これによって、操作ノブ
の操作性を損なうことなく構造が簡易化され、コストの
低減化を図ることができる。
【0010】また、請求項4の車両用シートのリクライ
ニング装置によれば、リンクプレートに形成したガイド
孔の保持部によりシートバック起立時におけるリンクプ
レート及び操作ロッドの左右の振れを防止することがで
きると共に、シートバックと一体で回動する操作ロッド
の回動支点をシートバックの回動中心と一致させること
ができ、これによって、操作ロッドの作動を的確にリン
クプレートに伝達することができると共に、シートバッ
クの傾斜角度に関係なく、操作ノブの突出量を一定にす
ることができる。さらに、ガイド孔の第2摺接面によ
り、操作ロッドの引き込み量を変えることで、操作ノブ
の突出量を調節することができ、シートバック前倒し時
における操作ロッドの操作部のシートバックから突出量
を可及的に小さくすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図1
〜図8を参照して説明する。
【0012】図において、Eは車両用シート80のリク
ライニング装置であって、車体81側又はシートクッシ
ョン82側に固定されたベースプレート10に、シート
バック83を装着するアッパーツース20を回動可能に
軸支すると共に、このアッパーツース20と係脱可能な
ロアーツース30の基部側をベースプレート10に軸着
し、さらに、ロアーツース30を作動カム50を介して
作動する作動レバー40をベースプレート10に軸着
し、この作動レバー40を作動することによりアッパー
ツース20とロアーツース30とのロック状態を解除可
能に構成している。
【0013】そして、この発明は、特に、作動レバー4
0の自由端側にリンクプレート60の基部を軸着すると
共に、このリンクプレート60の自由端側にシートバッ
ク83に昇降可能に配置した操作ロッド70の基部側を
軸着し、さらに、リンクプレート60を作動レバー40
側に付勢手段62により常時付勢して構成され、操作ロ
ッド70を牽引することによってリンクプレート60、
作動レバー40及び作動カム50を介してロアーツース
30を作動し、アッパーツース20とロアーツース30
とのロックを解除するように構成されている。
【0014】さらに、この構成を詳細に説明する。
【0015】図1〜図3はこの発明の第1実施形態に係
り、車両用シートとしてのリヤシート80は、車体81
側に取付けられたシートクッション82と、このシート
クッション82の後部にリクライニング装置Eを介して
起伏可能に軸支されたシートバック83とからなってお
り、このリヤシート80の後方には荷物等を積載する荷
室スペース(図示せず)が設けられている。そして、更
にシートバック83を前倒して折りたたむことで折りた
たんだリヤシート上部も荷室スペースとして利用可能に
なっている。
【0016】リクライニング装置Eは、ベースプレート
10、アッパーツース20、ロアーツース30、作動レ
バー40、作動カム50、リンクプレート60及び操作
ロッド70から構成されている。
【0017】ベースプレート10は、本実施形態では車
体81側に固定されており、このベースプレート10の
上部にアッパーツース取付軸21によりアッパーツース
20が回動可能に軸支されている。
【0018】アッパーツース20は、シートバック83
の側部に取付けられており、下縁部にアッパーツース取
付軸21を中心とする円弧状の歯部22及びこの歯部2
2の左端(図1及び図2参照)に連続して歯部22の曲
率半径より僅かに大きい曲率半径を有する歯無部23が
形成されている。また、アッパーツース20の中間部に
は、ストッパーピン24が植設されており、このストッ
パーピン24をベースプレート10の頂面左右両肩部に
形成されたストッパ12,13に当接させることによっ
て、シートバック83の前傾方向の回動及び後傾方向の
回動を規制している。このストッパーピン24は、アッ
パーツース20にエンボス成形等により一体で成形する
ようにしてもよい。
【0019】ロアーツース30は、基部をベースプレー
ト10にロアーツース取付軸31により回動可能に軸支
しており、自由端側上面にアッパーツース20の歯部2
2と噛合し得る歯部32が形成されている。また、ロア
ーツース30の自由端側下面には、カム受部33が形成
されている。
【0020】作動レバー40は、基部をベースプレート
10に作動レバー取付軸41により回動可能に軸支して
おり、同軸上で作動カム50が一体的に固定されてい
る。この作動カム50には、ロアーツース30のカム受
部33と当接するカム部51が形成されている。また、
作動レバー40の自由端側中間部分に形成されたばね係
止孔42とベースプレート10に形成されたばね係止部
11には、引張コイルばね43の両足部43a,43b
がそれぞれ係止されており、この引張コイルばね43に
よって、作動レバー40は作動カム50のカム部51が
ロアーツース30のカム受部33に係合する方向、すな
わち図中反時計方向に回動するように付勢されている。
【0021】リンクプレート60は、一方の端部を、作
動レバー40の他方の自由端にリンクプレート取付軸6
1により回動可能に軸支している。また、リンクプレー
ト取付軸61には、付勢手段としてのねじりコイルばね
62のコイル部62aが巻装され、このねじりコイルば
ね62の両足部62b,62cは作動レバー40及びリ
ンクプレート60にそれぞれ係止されており、このねじ
りコイルばね62によって、リンクプレート60は作動
レバー40側に常時引き寄せられるように付勢されてい
る。すなわち、リンクプレート60は図中時計方向であ
るシートバックの後傾方向側に回動するように付勢され
ており、その回動は、作動レバー40に植設されたスト
ッパーピン44によって規制されている。このストッパ
ーピン44は、作動レバー40にエンボス成形等により
一体で成形するようにしてもよい。
【0022】操作ロッド70は、基部に形成されたフッ
ク部71をリンクプレート60の他方の端部に形成され
たロッド連結孔63に連結枢支しており、また、上部に
操作部としての操作ノブ72を固着している。この操作
ノブ72は、把持部72aと、軸部72bとからなり、
把持部72aは、シートバック83頂面に設けられたガ
イド部材73から外方に突出して配置されており、軸部
72bは、ガイド部材73に形成されたガイド孔73a
に摺動可能に挿入されている。
【0023】つぎに、この発明の第1実施形態の作用を
説明する。
【0024】図4(a)に示すように、シートバック8
3が所定の起立位置に回動されているときは、図1に示
すように、リクライニング装置Eはロック状態を保って
いる。すなわち、ロアーツース30のカム受部33に、
作動カム50のカム部51が引張コイルばね43のばね
力により圧接しており、これによりロアーツース30が
反時計方向に回動し、その歯部32がアッパーツース2
0の歯部22に噛合してシートバック83を所定の起立
位置にロックしている。
【0025】ここで、リンクプレート60は、コイルば
ね62の付勢力によって操作ロッド70をこじるように
引き込もうとするが、操作ノブ72の軸部72bがガイ
ド部材73のガイド孔73aに規制されているために引
込まれることなく保持され、操作ノブ72は把持部72
aとガイド部材73との間に操作の際に把持部72aを
捉み易くするための隙間を有するように突出量Hを有し
た状態に保持されるとともに、操作ロッド70とリンク
プレート60の連結部がシートバックの回動中心である
アッパーツース取付軸21の近傍に保持される。尚、操
作ノブ72にガイド部材73に当接する段部を設けるこ
とで突出量Hを一定にするようにしてもよい。
【0026】このシートバック83の起立状態から、リ
ヤシート80を折りたたんで荷室スペースを広げたり、
又はリヤシート80の後方から荷物の搬入、搬出したり
するなどのために、図4(b)に示すようにシートバッ
ク83を前倒しする場合には、図1に仮想線で示すよう
に、操作ノブ72をねじりコイルばね62及び引張コイ
ルばね43の両ばね力に抗して上方に引張る。
【0027】すると、図1に仮想線で示すように、リン
クプレート60を介して作動レバー40が時計方向に回
動し、この回動に伴って作動カム50のカム部51がロ
アーツース30のカム受部33から離脱する。これによ
りロアーツース30が仮想線で示すように、図中時計方
向に回動し、その歯部32とアッパーツース20の歯部
22との噛合が解かれ、リクライニング装置Eはロック
解除状態となる。
【0028】このロック解除状態で操作ノブ72を上方
に引張ったまま、図3に示すように、シートバック83
をアッパーツース20のストッパーピン24がベースプ
レート10のストッパ12に当接する前倒し位置まで前
方に大きく回動させ、ここで、操作ノブ72を離すと、
作動レバー40が作動カム50とともに、引張コイルば
ね43のばね力により反時計方向に回動しようとする。
【0029】すると、作動カム50のカム部51によっ
てロアーツース30のカム受部33が押圧され、ロアー
ツース30が反時計方向に回動しようとするが、その歯
部32がアッパーツース20の歯無部23に当接してい
るため回動することがなく、リンクプレート60はスト
ッパーピン44に当接するまでねじりコイルばね62の
ばね力により時計方向に回動し、これにより操作ロッド
70を引き込み操作ノブ72が操作前の状態に戻ってシ
ートバック83の前倒し動作が完了する。尚、操作ノブ
72に段部を設けてガイド部材73に当接するようにす
れば、ストッパーピン44を設ける必要はない。
【0030】また、図3に示すシートバック83前倒し
状態からシートバック83を再び起立状態に復帰させる
には、シートバック83を時計方向に起立回動させる。
すると、ロアーツース30の歯部32がアッパーツース
20の歯無部23上を摺動し、アッパーツース20の歯
部22がロアーツース30の歯部32と対向する位置に
達すると、ロアーツース30の歯部32が引張コイルば
ね43のばね力により自動的にアッパーツース20の歯
部22に噛合し、シートバック83を起立位置にロック
保持することができる。
【0031】また、図4(a)に示すように、所定の起
立位置にロック保持されているシートバック83を、図
4(c)に示すように他の起立位置に回動する場合に
は、前述の如く操作ノブ72を引張ってアッパーツース
20の歯部22とロアーツース30の歯部32との噛合
を解除して行われるものであり、その詳細な説明は省略
する。ここで、シートバック83と一体で回動する操作
ロッド70とリンクプレート60の連結部が、シートバ
ック83の回動中心であるアッパーツース取付軸21の
近傍にあるため、シートバック83の傾斜角度の変化に
よる操作ノブ72の突出量の変化を最小限にすることが
できる。また、操作ノブ72に段部を設けてガイド部材
73と当接するようにすれば、操作ノブ72の突出量を
一定にすることができる。
【0032】図5は、この発明の第2実施形態に係り、
この第2実施形態では、付勢手段として引張コイルばね
62が使用されている。この引張コイルばね62の両足
部62d,62eは、作動レバー40の自由端中間部分
に形成された係止孔45及びリンクプレート60の他方
の端部側に形成された係止孔64にそれぞれ係止されて
おり、この引張コイルばね62によりリンクプレート6
0は作動レバー40側に常時引き寄せられるように付勢
されている。
【0033】その他の構成及び作用は、第1実施形態と
同様であり、その説明は省略する。
【0034】上述した第1及び第2実施形態によれば、
シートバック83側に設けた操作ロッド70の操作によ
りリンクプレート60、作動レバー40及び作動カム5
0を介して車体81側に設けたリクライニングEのロッ
ク解除を行うことができる。また、シートバック83と
一体で回動する操作ロッド70とリンクプレート60の
回動支点をシートバック83の回動中心であるアッパー
ツース取付軸21の近傍に設けることができ、シートバ
ック83の傾斜角度の変化による操作ノブ72の突出量
の変化を最小限にすることができる。さらに、前倒し時
においては、リンクプレート60が操作ロッド70を引
き込むことによって操作ノブ72の突出量を小さくする
ことができる。これによって、シートバック83の回動
に操作ロッド70が追従できるとともに、操作ノブ72
の操作性を損なうことがなく、構造が簡易化され、コス
トの低減化を図ることができる。
【0035】図6〜図8は、この発明の第3実施形態に
係り、この実施形態におけるリンクプレート60には、
中間部にガイド孔65が形成されている。このガイド孔
65には、アッパーツース20、ロアーツース30、作
動レバー40及び作動カム50を挟んでアッパーツース
取付軸21、ロアーツース取付軸31及び作動レバー取
付軸41に固定されたホルダープレート66に突設され
たガイド部材としてのガイドピン67が挿入されてい
る。なお、このガイド部材67はホルダープレート60
を切起して設けてもよい。
【0036】リンクプレート60のガイド孔65は、シ
ートバック83側にシートバック83起立時にガイドピ
ン67を保持する保持部65aが形成されていると共
に、リヤRに保持部65aから基部側に向ってロック時
からロック解除時にわたってガイドピン67にリンクプ
レート60の移動に伴って摺接可能な第1摺接面65b
が形成されており、さらに、フロントF側に保持部65
aから基部側に向って、ロック解除状態から前倒し状態
及び前倒し状態からロック状態に移行する間、ガイドピ
ン67に摺接可能な第2摺接面65cが形成されてい
る。
【0037】そして、シートバック83起立時に、保持
部65aによりガイドピン67を保持することにより、
非操作状態におけるリンクプレート60の位置を一定に
することができ、リンクプレート60及び操作ロッド7
0の左右の振れを防ぐことができると共に、シートバッ
ク83と一体で回動する操作ロッド70の回動支点をシ
ートバックの回動支点であるアッパーツース取付軸21
と一致させることができ、操作ノブ72の突出量Hを一
定にすることができる。これによって、操作ロッド70
の作動を的確にリンクプレート60に伝達することがで
きる。さらに、第2摺接面65cによって操作ロッド7
0の引き込み量を変えることで、図8に示すように、シ
ートバック83前倒し時における操作ノブ72のシート
バック83頂面から突出量hを調節して可及的に小さく
することができる。これにより、シートバック83を前
倒して折りたたんだ際には、操作ノブ72が引き込まれ
て突出することがなくなるため、フルフラット化した場
合において図示しないフロントシートとの間の隙間を狭
くすることができ、操作ノブ72が邪魔になることがな
い。
【0038】その他の構成及び作用は、第1実施形態に
示すものと同様であり、その説明は省略する。
【0039】
【発明の効果】上述した通り、この発明に係る請求項
1,請求項2及び請求項3の車両用シートのリクライニ
ング装置によれば、シートバック側に設けた操作ロッド
の操作によりリンクプレート、作動レバー及び作動カム
を介して車体側に設けたリクライニング装置のロック解
除を行うことができる。また、前倒し時においては、リ
ンクプレートが操作ロッドを引き込むことによって操作
ノブの突出量を小さくすることができる。これによっ
て、シートバックの回動に操作ロッドが追従できるとと
もに、操作ノブの操作性を損なうことがなく、構造が簡
易化され、コストの低減化を図ることができる
【0040】また、請求項4の車両用シートのリクライ
ニング装置によれば、リンクプレートに設けたガイド孔
の保持部によりシートバック起立時におけるリンクプレ
ートの左右の振れを防止することができると共に、操作
ロッドの回動中心とシートバックの回動中心を一致させ
ることができ、これによって、操作ロッドの作動を的確
にリンクプレートに伝達することができると共に、シー
トバックの傾斜角度に関係なく操作ノブの突出量を一定
にすることができる。さらに、ガイド孔の第2摺接面に
より、操作ロッドの引き込み量を変えることで、操作ノ
ブの突出量を調節することができ、シートバック前倒し
時における操作ロッドの操作部のシートバックからの突
出量を可及的に小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態に係る車両用シートの
リクライニング装置の正面視説明図である。
【図2】同じく要部を示す分解斜視説明図である。
【図3】同じく作動状態を示す説明図である。
【図4】この発明に係る車両用シートの作動状態を示す
正面視説明図である。
【図5】この発明の第2実施形態に係る車両用シートの
リクライニング装置の正面視説明図である。
【図6】この発明の第3実施形態に係る車両用シートの
リクライニング装置の正面視説明図である。
【図7】同じく要部を示す分解斜視説明図である。
【図8】同じく作動状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 ベースプレート 20 アッパーツース 30 ロアーツース 40 作動レバー 43 引張コイルばね 50 作動カム 60 リンクプレート 62 付勢手段(ねじりコイルばね、引張コイルばね) 62a コイル部 62b 足部 62c 足部 62d 足部 62e 足部 65 ガイド孔 65a 保持部 65b 第1摺接面 65c 第2摺接面 66 ホルダープレート 67 ガイド部材(ガイドピン) 70 操作ロッド 72 操作ノブ 80 車両用シート(リヤシート) 81 車体 82 シートクッション 83 シートバック E リクライニング装置
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47C 1/03 B60N 2/30 - 2/36

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体側又はシートクッション側に固定さ
    れたベースプレートに、シートバックを装着するアッパ
    ーツースを回動可能に軸支すると共に、このアッパーツ
    ースと係脱可能なロアーツースの基部側を前記ベースプ
    レートに軸着し、さらに、前記ロアーツースを作動カム
    を介して作動する作動レバーを前記ベースプレートに軸
    着し、この作動レバーを作動することにより前記アッパ
    ーツースとロアーツースとのロック状態を解除可能に構
    成した車両用シートのリクライニング装置であって、 前記作動レバーの自由端側にリンクプレートの基部を軸
    着すると共に、このリンクプレートの自由端側に前記シ
    ートバックに昇降可能に配置した操作ロッドの基部側を
    軸着し、さらに、付勢手段により前記リンクプレートを
    シートバックの後傾方向側に回転するように常時付勢し
    て構成され、前記操作ロッドを牽引することによってリ
    ンクプレート、作動レバー及び作動カムを介してロアー
    ツースを作動し、アッパーツースとロアーツースとのロ
    ックを解除するようにしたことを特徴とする車両用シー
    トのリクライニング装置。
  2. 【請求項2】 前記付勢手段は、ねじりコイルばねによ
    り構成され、そのコイル部を、作動レバーとリンクプレ
    ートとの軸着部に配置すると共に、一方の足部を作動レ
    バーに、他方の足部をリンクプレートにそれぞれ係止し
    て、リンクプレートがシートバックの後傾方向側に回転
    するように付勢したことを特徴とする請求項1記載の車
    両用シートのリクライニング装置。
  3. 【請求項3】 前記付勢手段は、引張コイルばねにより
    構成され、その一方の足部を作動レバーに、他方の足部
    をリンクプレートにそれぞれ係止して、リンクプレート
    がシートバックの後傾方向側に回転するように付勢した
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用シートのリクラ
    イニング装置。
  4. 【請求項4】 前記リンクプレートにガイド孔を形成
    し、このガイド孔のシートバック側に、ベースプレート
    側から突出したガイド部材をシートバック起立時に保持
    する保持部を形成すると共に、前記ガイド孔のリヤ側
    に、ロック時からロック解除時にわたって前記ガイド部
    材にリンクプレートの移動に伴って摺接可能な第1摺接
    面を形成し、さらに、前記ガイド孔のフロント側に、ロ
    ック解除状態から前倒し状態及び前倒し状態からロック
    状態に移行する間前記ガイド部材に摺接可能な第2摺接
    面を形成したことを特徴とする請求項1記載の車両用シ
    ートのリクライニング装置。
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