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JP3303375B2 - ドライエッチング方法 - Google Patents

ドライエッチング方法

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JP3303375B2
JP3303375B2 JP34072592A JP34072592A JP3303375B2 JP 3303375 B2 JP3303375 B2 JP 3303375B2 JP 34072592 A JP34072592 A JP 34072592A JP 34072592 A JP34072592 A JP 34072592A JP 3303375 B2 JP3303375 B2 JP 3303375B2
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natural oxide
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造等に適
用されるドライエッチング方法に関し、特に自然酸化膜
に起因するエッチング残渣の発生を抑制し、しかも酸化
シリコン(SiOx ;典型的にはx=2)系の下地材料
層に対して極めて高い選択性を維持しながらシリコン
(Si)系材料層をエッチングする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のVLSI,ULSI等にみられる
ように半導体装置の高集積化および高性能化が進展する
に伴い、Si系材料層のエッチングにおいても、高異方
性,高速性,高選択性,低ダメージ性,低汚染性といっ
た諸要求を満足できるレベルで同時に達成する技術が強
く要望されている。
【0003】Si系材料層のエッチングを行う各種のプ
ロセスの中でも、多結晶Si,高融点金属シリサイド,
ポリサイド等のエッチングを行うMOSトランジスタの
ゲート電極加工やCCDの転送電極加工等は、特に高精
度を要するプロセスである。しかも、しばしばSi系材
料層の下地を構成するゲート酸化膜の膜厚が、近年では
動作高速化の要求から10nm付近まで薄膜化されてお
り、このような薄い下地膜に対して高選択性を維持する
ことも重要な課題となっている。
【0004】これまで異方性加工の主導的役割を果たし
てきた技術は、言うまでもなくRIE(反応性イオン・
エッチング)である。しかし、RIEでは加速された反
応性イオンが基板へ衝突し、活性種との反応を促進する
機構で高異方性を確保しているため、対下地選択性を大
きくとることが本質的に難しい。そこで、従来からSi
系材料層のドライエッチングにおいて高異方性と高選択
性を同時に達成するための試みが行われている。
【0005】たとえば、Proceedings of
Symposium on Dry Proces
s,(1988),II−4には、エッチング・ガスにS
iCl 4 を添加し、ウェハを−30℃付近まで冷却しな
がらエッチングを行う技術が報告されている。これは、
気相中からSi系材料層の主エッチング種としてCl*
を供給すると同時にSiも供給し、被エッチング面上で
Siの堆積とスパッタ除去とを競合させることにより、
下地のSiOx 系材料層に対する選択性を向上させよう
とするものである。しかし、Siパーティクルの発生量
が多く、プロセスの信頼性、再現性、エッチング装置の
メンテナンス性等の観点から実用性には疑問が残る。
【0006】また、第36回応用物理学関係連合講演会
(1989年春季年会),講演予稿集p.571,演題
番号1p−L−5には、CFC113(C2 Cl
3 3 )等の堆積性のクロロフルオロカーボン(CF
C)ガスを使用してポリサイド膜をエッチングをする技
術が報告されている。これは、炭素系ポリマーを側壁保
護に利用することにより異方性加工に必要な入射イオン
・エネルギーを低減させ、選択性を向上させようとする
ものである。しかし、オーバーエッチング時の過剰ラジ
カルによる異方性の劣化を防止するためには、炭素系ポ
リマーをある程度多く堆積させることが必要であり、こ
のことがパーティクル汚染の増大につながる虞れが大き
い。さらに、上記CFC113はいわゆる特定フロンに
該当し、近い将来にも使用できなくなるため、プロセス
そのものが実用性を失ってしまう。
【0007】かかる背景から、今後のSi系材料層のエ
ッチングの主流と目されているのは、臭素(Br)系エ
ッチング種を用いる方法である。たとえば、Diges
tof Papers,1989 2nd Micro
Process Conference,p.190に
は、HBrを用いたRIEにより、n+ 型多結晶Si層
の異方性エッチングを行った例が報告されている。Br
は原子半径が大きく、容易にSi系材料層の結晶格子内
や結晶粒界内に侵入しないため、たとえばBr* 単独で
は自発的なSi系材料層のエッチングは進行しない。し
かし、イオン・アシスト機構の存在下で高異方性を達成
することができる。
【0008】BrがSi系材料層のエッチング種として
支持されるもうひとつの理由は、SiOx 系材料層に対
して理論上高い選択性が確保できるからである。これ
は、原子間結合エネルギーを比較した場合、Si−O結
合(464kJ/mole)がSi−Br結合(368
kJ/mole)に比べて大きいことによる。ただしこ
の高い選択性は、SiOx に対して還元作用を発揮する
炭素の介在により大きく低下する。このため、第36回
応用物理学関係連合講演会(1989年春季年会),講
演予稿集p.572,演題番号1p−L−7、および月
刊セミコンダクターワールド(プレスジャーナル社刊)
1990年1月号,p.81〜84には、エッチング反
応系から徹底的に炭素汚染を排除したプロセス例も報告
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、Br系の
エッチング種によるSi系材料層のエッチングは、パー
ティクル汚染の虞れがなく、またCFC系ガスも不要で
あることから、炭素の影響さえ排除できれば極めて有効
なプロセスである。しかし、現実のプロセスでエッチン
グ・マスクとしてレジスト・マスクが用いられる以上、
エッチング反応系から炭素を完全に排除することは不可
能である。そこで、実用上は入射イオン・エネルギーを
下げたり、エッチング時のウェハを冷却する等してエッ
チング・マスクに対する選択性を向上させ、ここからの
炭素供給量を極力減らすことによりこの問題に対処して
いる。これらの対策により、SiOx 系材料に対して1
00以上もの高選択比が達成できるようになった。
【0010】しかし、上述のプロセスにおいて、今度は
高選択プロセスゆえに避けられない問題が浮上してき
た。それは、Si系材料層の表面に存在する自然酸化膜
の存在である。SiOx 系材料層に対する選択比が10
0以上にまで上昇すると、エッチング・チャンバ内に存
在する残留水分等によりSi系材料層の表面に形成され
た自然酸化膜が即エッチング・マスクとなり、エッチン
グ残渣が生ずる原因となる。特に大きな段差を有する基
板上でSi系材料層のエッチングを行う場合、ストリン
ガと呼ばれるフェンス状のエッチング残渣が発生し易く
なる。この問題を、CCDの製造工程における2層目多
結晶Si層のエッチングを例にとり、図2を参照しなが
ら説明する。
【0011】図2(a)は、エッチング前のウェハの状
態を示している。ここまでの工程を簡単に説明すると、
単結晶Si基板11上にその表面を熱酸化することによ
りSiO2 からなるゲート酸化膜12を形成し、該ゲー
ト酸化膜12上で1層目多結晶Si層13をパターニン
グする。形成された1層目多結晶Si層13のパターン
の表面を熱酸化して層間絶縁膜14を形成した後、ウェ
ハの全面に2層目多結晶Si層15をCVD法等により
堆積し、さらにフォトリソグラフィにより所定の形状に
レジスト・マスク17をパターニングする。なお、上記
2層目多結晶Si層15の表面は自然酸化膜16に被覆
されているが、これはCVD終了後にウェハを大気解放
した時、あるいはレジスト材料の塗布工程等において該
表面が水分と接触したために形成されたものである。
【0012】一般にSi系材料層のドライエッチングで
は、目的のエッチングを行う前にブレイクスルーと称さ
れる自然酸化膜の除去を行う。しかし、2層目多結晶S
i層15には1層目多結晶Si層13のパターンを反映
した大きな表面段差が生じているため、通常の条件でブ
レイクスルーを行っても、図2(b)に示されるよう
に、段差部の側壁面上では自然酸化膜16aが完全に除
去されずに残存してしまう。これは、パターンの側壁面
上では元来イオンの入射が少ない上に、ウェハの法線方
向に沿ってみた場合の自然酸化膜16の見掛け上の膜厚
が極めて大きくなっているからである。
【0013】このように段差側壁面に自然酸化膜16a
を残したままの状態で2層目多結晶Si層15をエッチ
ングすると、図2(c)に示されるように、パターン1
5aが形成された時点でゲート酸化膜12上にフェンス
状の残渣15bが残存してしまう。これは、段差の側壁
面上の自然酸化膜16aのうち見掛け上の膜厚の厚い部
分がエッチング・マスクとして機能したからである。
【0014】上記残渣15bは、ゲート配線の短絡を引
き起こしたり、層間絶縁膜のステップ・カバレッジ(段
差被覆性)を劣化させる原因となるため、たとえばラジ
カル反応が主体となる条件でオーバーエッチングを行っ
て除去することが必要となる。しかし、このオーバーエ
ッチングをSiOx 系材料層に対して高い選択性を維持
しながら行うことは困難であり、通常は図2(d)に示
されるように、ゲート酸化膜12や層間絶縁膜14が浸
食されてしまう。
【0015】このように、Si系材料層のエッチングに
おいては、除去したい自然酸化膜と除去されてはならな
い下地材料層とが多くの場合、同一の化学組成を有して
いるために、残渣の抑制と下地選択性の両立が困難とな
っているわけである。
【0016】そこで本発明は、自然酸化膜に起因するエ
ッチング残渣の発生を抑制し、かつ下地のSiOx 系材
料層に対して高い選択性を維持することが可能なSi系
材料層のドライエッチング方法を提供することを目的と
する。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するために提案されたものであり、表層部に段差を
有するとともに、前記段差を有する表層部に自然酸化膜
を有するシリコン系材料層のドライエッチング方法であ
って、前記シリコン系材料層をフッ素原子を含む凝縮層
で被覆する工程と、前記自然酸化膜を前記凝縮層と加熱
反応させることにより除去する工程と、前記自然酸化膜
の除去後直ちに前記シリコン系材料層をエッチングする
工程とを有する。
【0018】本発明はまた、前記凝縮層が、NH3 とN
3 との混合ガスの放電解離によりエッチング反応系中
に生成する堆積性物質により形成されるものである。
【0019】本発明はさらに、前記Si系材料層のエッ
チングではBr系化学種を主エッチング種として用いる
ものである。
【0020】
【作用】本発明者は、前述のような高段差部において自
然酸化膜に起因するエッチング残渣の発生を防止するた
めには、Si系材料層のエッチングを行う前に予め等方
的で穏やかな化学反応により自然酸化膜を除去しておく
ことが必要であると考え、フッ素原子を含む凝縮層に着
目した。
【0021】凝縮層は、ある特定の放電条件下でウェハ
の表面に堆積する薄膜であり、エッチング反応生成物、
エッチング・ガスの分解生成物、あるいはこれら両者の
反応生成物等から構成される。上記放電条件において入
射イオン・エネルギーを十分に低く設定しておけば、凝
縮層はウェハの表面をその段差にかかわらずほぼ一様に
被覆することができる。ウェハの上表面がSi系材料層
表面の自然酸化膜であれば、上記凝縮層はこの自然酸化
膜に接して形成される。
【0022】本発明は、上記凝縮層としてフッ素原子を
含有するものを利用し、ウェハを加熱したときに該凝縮
層から生成するフッ素系エッチング種を用いて、その直
下の自然酸化膜(SiOx )を除去するものである。こ
の除去は等方的な化学反応にもとづいて行われるため、
自然酸化膜はウェハの表面段差等の形状の制約を受ける
ことなく一様に除去される。この結果、清浄なSi系材
料層の表面が露出し、後工程のエッチングが残渣を発生
することなく円滑に進行するわけである。
【0023】なお、清浄なSi系材料層の表面は、放置
しておけばエッチング反応系内の残留酸素、あるいは場
合によっては搬送時に大気中の酸素と接触することによ
り再び表面に自然酸化膜を成長させてしまうので、自然
酸化膜の除去後は直ちにSi系材料層のエッチングを行
う。言い換えれば、上述のウェハ加熱は、次工程のエッ
チングの直前に行わなければならない。
【0024】ところで、上述のような凝縮層は、具体的
にはNH3 /NF3 混合ガスから放電解離条件下でエッ
チング反応系中に生成する堆積性物質により形成するこ
とができる。この技術は、信学技報p.35−36,S
DM89−48(1989)に報告された内容に着想を
得たものである。この論文によると、通常のダウンフロ
ー・エッチング装置でNH3 とNF3 の混合比を5:1
とした混合ガスを用いてマイクロ波放電を行うと、フッ
素原子を含有する凝縮層が形成される。しかも、この凝
縮層を自然酸化膜に被覆されたシリコン基板の上に形成
し、しかる後に真空中で100℃に加熱すると、凝縮層
が昇華すると同時に自然酸化膜も分解除去されることが
報告されている。
【0025】この凝縮層は、自然酸化膜のF* によるエ
ッチング反応生成物SiF4 と、気相中における放電反
応生成物NF4 Fとがさらに反応し、(NH4 2 Si
6なる組成の化合物が堆積したものであると考えられ
ている。
【0026】なお、上述のように徹底した自然酸化膜の
除去の必要性は、続くSi系材料層のエッチングが超高
選択プロセスであるが故に生じてきたものである。この
超高選択プロセスとは、具体的にはイオン・アシスト機
構の非存在下では自発的にSiOx 系材料層をエッチン
グしないBr系化学種を用いるエッチングである。本発
明により、下地に対する高選択性の確保と自然酸化膜の
影響の排除の双方を両立させることができ、Br系化学
種によるエッチングの実用性を真に高めることができ
る。
【0027】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0028】実施例1 本実施例は、本発明をCCDの水平転送レジスタの転送
電極パターンの形成に適用し、表層部に自然酸化膜を有
する2層目多結晶Si層の表面をNH3 /NF 3 混合ガ
スの放電により生成する凝縮層で被覆した後、ウェハを
加熱して自然酸化膜を除去し、しかる後にHBrガスを
用いて2層目多結晶Si層をエッチングした例である。
このプロセスを、図1を参照しながら説明する。
【0029】図1(a)は、本実施例でエッチング・サ
ンプルとして用いたウェハの模式的断面図であり、単結
晶シリコン基板1上にその表面を熱酸化して得られたゲ
ート酸化膜2を介して1層目多結晶Si層からなる第1
の転送電極3が形成され、この第1の転送電極3の表面
酸化により形成されたSiO2 層間絶縁膜4を介して2
層目多結晶Si層5が積層され、さらにこの2層目多結
晶Si層5のエッチング・マスクであるレジスト・マス
ク7が上記第1の転送電極3の上に臨む位置に形成され
ている。上記2層目多結晶Si層5には、第1の転送電
極3のパターンにならった段差が発生しており、またそ
の表面には成膜後の大気解放時やレジスト塗布工程時等
における水分との接触に起因して自然酸化膜6が成長し
ている。
【0030】次に、このウェハをマイクロ波放電により
プラズマを生成するダウンストリーム型エッチング装置
にセットし、一例として下記の条件で凝縮層を形成させ
た。 NH3 流量 1000 SCCM NF3 流量 200 SCCM ガス圧 133 Pa マイクロ波パワー 1 kW(2.45 G
Hz) この過程は、ウェハへの荷電粒子の入射を排除した条件
下で進行し、図1(b)に示されるようにウェハの全面
にF原子を含む凝縮層8が堆積した。このとき、少なく
とも自然酸化膜6と凝縮層8の界面近傍では、自然酸化
膜6のF* によるエッチング生成物SiF4 と、気相中
における放電反応生成物NF4 Fとが反応し、(N
4 2 SiF6 なる組成の化合物が形成されている。
【0031】次に、このウェハをRFバイアス印加型の
有磁場マイクロ波プラズマ・エッチング装置にセットし
た。このエッチング装置はエッチング室とバッファ室と
が真空ロード・ロック機構により接続されたマルチ・チ
ャンバ構成を有し、ウェハを大気解放することなく各室
間で搬送できるようになされたものである。上記エッチ
ング室は、水分除去特性に優れるクライオポンプにより
高真空排気されている。また、上記バッファ室のウェハ
・ステージは加熱機構を備えており、この上に載置され
たウェハを約100℃に加熱できるようになされてい
る。
【0032】まず、ウェハを上記バッファ室に搬入し、
約100℃に加熱した。この加熱により、上記自然酸化
膜6は、図1(c)に示されるようにレジスト・マスク
7で遮蔽されている領域を除き、凝縮層8から供給され
るF系化学種の作用により該凝縮層8と共に速やかに除
去された。この過程は等方的な化学反応にもとづいてい
るため、自然酸化膜6が2層目多結晶Si層5の段差側
壁面上に残存することはなかった。
【0033】次に、上記ウェハを真空ロード・ロック機
構を用いてエッチング室に移送し、一例として下記の条
件で2層目多結晶Si層5をエッチングした。 HBr流量 50 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 10 W(2 MHz) ウェハ温度 0 ℃(エタノール系冷媒
使用) この工程では、Br* が主エッチング種となり、下地の
SiO2 層間絶縁膜4およびゲート酸化膜2に対して1
00以上もの高選択比を維持しながら2層目多結晶Si
層5のエッチングが進行し、第2の転送電極5aが形成
された。このとき、エッチング反応生成物であるSiB
x の一部(図示せず。)が低温に維持されたウェハ上
のパターン側壁面に堆積するため、上記第2の転送電極
5aの断面形状はわずかにテーパー化した。しかし、エ
ッチング領域において自然酸化膜6が予め完全に除去さ
れているため、ストリンガは何ら発生しなかった。
【0034】実施例2 本実施例は、実施例1と同じ2層目多結晶Si層5のエ
ッチングを、HBr/SiBr混合ガスを用いて行っ
た例である。本実施例でエッチング・サンプルとして使
用したウェハの構成は、前出の図1(a)に示されると
おりであり、凝縮層8の形成、自然酸化膜6の除去は実
施例1と同様に行った。
【0035】次に、2層目多結晶Si層5をエッチング
するため、自然酸化膜6の除去を終了した上記ウェハを
エッチング室に移載した。ただし、ここで用いたエッチ
ング室の高真空排気系統には、クライオパネルを装備し
ていない通常のターボ分子ポンプを用いた。したがっ
て、水分の除去レベルは実施例1に比べて低く、自然酸
化膜が再成長する可能性もわずかながら残されている。
エッチングは、一例として下記の条件で行った。
【0036】 HBr流量 50 SCCM SiBr4 流量 5 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45GHz) RFバイアス・パワー 10 W(2MHz) ウェハ温度 0 ℃(エタノール系冷媒
使用)
【0037】上記のガス組成は、本発明者が先に特願平
4−163794号明細書において提案したものであ
り、多結晶Si層5のエッチング進行時から下地の露出
時に移行する間で自動的に対SiOx 選択比が向上する
セルフ・コントロール・エッチング(self−con
trolled etching)の実現を意図したも
のである。このエッチングの概念は、第51回応用物理
学会学術講演会(1990年秋季年会)講演予稿集,
p.464,講演番号26p−ZF−6において提唱さ
れている。
【0038】上記ガス組成にはSiBr4 が少量含まれ
ているが、これは2層目多結晶Si層5のエッチング時
のエッチング反応生成物でもある。つまり、2層目多結
晶Si層5のエッチング中には、エッチング反応系内の
SiBr4 の存在量が多い。このような場合、SiOx
は典型的にはSi2 OBr6 (ヘキサブロモジシロキサ
ン;融点118℃)の形で除去される。このことは、わ
ずかながらも再成長する可能性のある自然酸化膜を除去
しながら2層目多結晶Si層5のエッチングを行う上で
極めて好都合であり、実際、ストリンガの発生を防止す
ることができた。
【0039】さらに、2層目多結晶Si層5のエッチン
グがほぼ終了して下地のSiO2 層間絶縁膜4およびゲ
ート酸化膜2が露出し始めると、反応生成物SiBr4
の供給量が減少するためにエッチング反応系内のSiB
4 の総量が激減した。このため、SiOx に対する選
択性が自動的に上昇し、下地のSiO2 層間絶縁膜4お
よびゲート酸化膜2に対して高選択性を維持しながらエ
ッチングを完了することができた。
【0040】以上、本発明を2例の実施例にもとづいて
説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定される
ものではない。たとえば、Br系化学種を供給し得る化
合物としては、上述のHBr,SiBr4 の他、B
2 ,BBr3 等を用いることができる。上記エッチン
グ・ガスには、スパッタリング効果、希釈効果、冷却効
果等を得る目的で、He,Ar等の希ガスが適宜添加さ
れていても良い。
【0041】この他、サンプル・ウェハの構成、使用す
るエッチング装置、凝縮層の堆積条件、エッチング条件
等が適宜変更可能であることは、言うまでもない。
【0042】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によればSi系材料層のエッチングを行う前に自然酸
化膜を徹底的に除去することができるので、上記エッチ
ングをSiOx 系材料に対して超高選択比を維持した条
件で行う場合にも、自然酸化膜によるマスク効果を排除
することができる。上述の超高選択プロセスは、16M
DRAM,64MDRAM等の次世代半導体デバイスの
製造においてBr系化学種を用いて実現されることがほ
ぼ確実とみられているが、本発明はかかる超高選択プロ
セスを量産ラインで実用化する上で極めて有用な技術で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をCCDの水平レジスタの転送電極パタ
ーン形成に適用したプロセス例をその工程順にしたがっ
て示す模式的断面図であり、(a)は2層目多結晶Si
層の上にレジスト・マスクが形成された状態、(b)は
ウェハの表面が凝縮層に被覆された状態、(c)はウェ
ハ加熱によりエッチング領域の自然酸化膜と凝縮層とが
反応除去された状態、(d)は2層目多結晶Si層のエ
ッチングがストリンガを発生させることなく終了した状
態をそれぞれ表す。
【図2】従来のエッチングの問題点をCCDの水平レジ
スタの転送電極パターン形成を例として説明するための
模式的断面図であり、(a)は2層目多結晶Si層の上
にレジスト・マスクが形成された状態、(b)はブレイ
クスルーにより2層目多結晶シリコン層の表層部の自然
酸化膜がエッチング領域において除去された状態、
(c)は2層目多結晶Si層のエッチング中にストリン
ガが発生した状態、(d)はストリンガの除去に伴って
ゲート酸化膜等が浸食された状態をそれぞれ表す。
【符号の説明】
1 ・・・単結晶Si基板 2 ・・・ゲート酸化膜(SiO2 ) 3 ・・・第1の転送電極(1層目多結晶Si層) 4 ・・・SiO2 層間絶縁膜 5 ・・・2層目多結晶Si層 5a・・・第2の転送電極 6 ・・・自然酸化膜(SiO2 ) 7 ・・・レジスト・マスク 8 ・・・凝縮層

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表層部に段差を有するとともに、前記段
    差を有する表層部に自然酸化膜を有するシリコン系材料
    層のドライエッチング方法であって、 前記 シリコン系材料層をフッ素原子を含む凝縮層で被覆
    する工程と、 前記自然酸化膜を前記凝縮層と加熱反応させることによ
    り除去する工程と、 前記自然酸化膜の除去後直ちに前記シリコン系材料層を
    エッチングする工程とを有することを特徴とするドライ
    エッチング方法。
  2. 【請求項2】 前記凝縮層は、NHとNFとの混合
    ガスの放電解離によりエッチング反応系中に生成する堆
    積性物質により形成されることを特徴とする請求項1記
    載のドライエッチング方法。
  3. 【請求項3】 前記シリコン系材料層のエッチングでは
    臭素系化学種を主エッチング種として用いることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載のドライエッチン
    グ方法。
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