JP3300232B2 - ハイバリアフイルムの欠陥検出装置及び方法 - Google Patents
ハイバリアフイルムの欠陥検出装置及び方法Info
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Description
合成高分子に各種のコーティング等の表面改質を施して
なるハイバリアフイルムの欠陥検出装置及び方法に係
り、特に、ガス透過係数が10-14乃至10-11cm3(S
TP)cm-2S-1cmHg-1の高度のバリア性を有するハイバ
リアフイルムの品質管理に有効な簡易型の欠陥検出装置
及び方法に関する。
により新規な高分子材料を用いたガス透過性フイルムや
ガスバリア性のフイルムの開発が盛んである。これ等の
フイルムは年々薄膜化され、且つ無欠陥でフイルム厚を
均一にする要請が高まってきている。
スパッタリング,プラズマ重合法等の各種表面改質を行
うことにより様々な機能を有する機能性フイルムがで
き、これ等は電子部品,液晶ディスプレイ等で代表され
るフラットパネルの部材,医薬包装分野の材料,更には
産業資材分野にまで広く利用されている。このために、
薄膜化フイルムを作る工程や各種の機能性フイルムのベ
ースとなる高分子フイルムを作る工程における品質管理
が必要不可欠のものになる。
ては、コンピュータの導入による製膜工程の自動化や品
質管理が進んできており、膜厚の均一性については技術
が確定されている。また、機械的強度や寸法安定性等で
代表される諸物性についても製膜ロットごとに測定され
品質保証されている。
よび薄膜化といったプロセスにおいて発生する微小なピ
ンホールなどの欠陥についての検査手段が確立されてい
ない。特に、0.1μm乃至数μmといった比較的小さ
いピンホールや欠陥については顕微鏡で調べても検出が
困難の場合が多い。なお、浸透性のたかい薬剤を用いて
欠陥部を染色してフイルムの欠陥等を検出する方法があ
るが、ノウハウ性の高いものであり、且つ定量化が難し
い問題点がある。
のであり、ハイバリアフイルムの微小なピンホールなど
の欠陥を確実に、且つ容易に検出することができ、従来
できなかった超薄膜フイルムやガス選択性フイルムのよ
うな機能性素材の品質管理に有用なハイバリアフイルム
の欠陥検出装置及び方法を提供することを目的とする。
達成するために、ガス透過係数が10-14乃至10-11cm
3(STP)cm-2S-1cmHg-1の範囲にあるバリアフイル
ムの欠陥を検出する欠陥検出装置であって、前記バリア
フイルムを介して隔てられた二つの密閉空間を形成する
サンプルホルダと、該サンプルホルダの二つの密閉空間
を真空にする真空排気手段と、前記密閉空間の一方側に
異なる分子半径を有する少なくとも二種類のガスを所定
の圧力に調整して一定の温度で選択的に導入するガス導
入手段と、前記密閉空間の他方側に連通して配置され、
前記バリアフイルムを透過して前記他方側の密閉空間に
入ったガスの単位時間当りの圧力上昇値を検出する圧力
検出手段と、前記圧力上昇値を基にして夫々のガスの透
過係数を算出すると共にこれらの透過係数比を求める演
算手段と、該透過係数比から前記バリアフイルムの欠陥
を判定する欠陥判定手段とを設けてなるハイバリアフイ
ルムの欠陥検出装置を構成するものである。
cm3(STP)cm-2S-1cmHg-1の範囲にあるバリアフイ
ルムの欠陥を検出する欠陥検出装置であって、前記バリ
アフイルムを介して隔てられた二つの密閉空間を形成す
るサンプルホルダと、該サンプルホルダの二つの密閉空
間を真空にする真空排気手段と、前記密閉空間の一方側
に任意の分子半径を有する少なくとも一種類のガスを所
定の圧力に調整すると共に温度条件を変えて導入するガ
ス導入手段と、前記密閉空間の他方側に連通して配置さ
れ前記バリアフイルムを透過して前記他方側の密閉空間
に入ったガスの単位時間当りの圧力上昇値を検出する圧
力検出手段と、前記圧力上昇値を基にして各温度におけ
る前記ガスの透過係数を算出すると共に前記ガスの透過
係数の温度依存性から前記バリアフイルムの欠陥を判定
する欠陥判定手段とを設けてなるハイバリアフイルムの
欠陥検出装置を構成するものである。
cm3(STP)cm-2S-1cmHg-1の範囲にあるバリアフイ
ルムの欠陥を検出する欠陥検出方法であって、前記バリ
アフイルムを介して隔てられた二つの密閉空間を真空排
気する第1の手順と、前記密閉空間の一方側に異なる分
子半径を有する少なくとも二種類のガスを所定圧力下所
定温度で別々に導入する第2の手順と、前記バリアフイ
ルムを透過して他方側の前記密閉空間に導入された各ガ
スの透過量に応じた単位時間当りの圧力上昇値を検出す
る第3の手順と、前記圧力上昇値から各ガスの透過係数
を算出すると共にこれらの透過係数比を求める第4の手
順と、該透過係数比の大きさから前記バリアフイルムの
欠陥を判定する第5の手順とを順次行うことを特徴とす
るハイバリアフイルムの欠陥検出方法を特徴とするもの
である。
cm3(STP)cm-2S-1cmHg-1の範囲にあるバリアフイ
ルムの欠陥を検出する欠陥検出方法であって、前記バリ
アフイルムを介して隔てられた二つの密閉空間を真空排
気する第1の手順と、前記密閉空間の一方側に少なくと
も一種類のガスを所定圧力に保持しながら温度条件を変
えて導入する第2の手順と、前記バリアフイルムを透過
して他方側の密閉空間に導入された前記ガスの透過量に
応じた単位時間当りの圧力上昇値を求める第3の手順
と、前記圧力上昇値から前記ガスの各温度ごとの透過係
数を算出する第4の手順と、温度に対する透過係数の傾
きを求める第5の手順と、該傾きの大きさから前記バリ
アフイルムの欠陥を判定する第6の手順とを順次行うこ
とを特徴とするハイバリアフイルムの欠陥検出方法を特
徴とするものである。
ば、窒素を用い、複数種類のガスとしては例えば、窒素
および酸素採用しているまた、密閉空間に導入されるガ
スの所定圧力は0.1kg/cm2乃至10kg/cm2であり、温
度条件としては室温から60℃までの範囲のものが採用
される。
なければ、高分子フイルムのガス透過係数は透過するガ
スの分子半径が大きいほど小さな値を示す。異なる分子
半径を有するガス間の透過係数比は高分子の種類や高分
子の高次構造により変化するが、概ね一定の値をとるこ
とが知られている。例えば、窒素ガスと酸素ガス及び窒
素ガスと二酸化炭素との透過係数比は窒素ガスを基準と
すると各々その3乃至9倍及び15乃至30倍であるこ
とが知られている。従って、ハイバリアフイルムに例え
ば窒素ガス,酸素ガス,二酸化炭素ガス等を所定の圧力
条件の基に透過させて透過係数を求め、透過係数比を算
出することによりピンホールなどの欠陥の有無を判定す
ることができる。フイルムにピンホールが存在すると分
子半径の大きなガスも分子半径の小さなガスと同様にピ
ンホールを介して自由に透過し易くなる。従って、本来
透過を強く制限される分子半径大のガスの見かけ上のガ
ス透過係数が大きく上昇し、分子半径小のガス透過係数
との差が目立たなくなる。そこで、両ガスの透過係数の
比を実測し、この値が正常値より低い場合にピンホール
の存在が推定される。更には、ガス透過係数比によりピ
ンホールのサイズや発生頻度もある程度推定できる。特
に、異種ガス間の相対的な透過係数比を用いて欠陥検出
を行なっているので測定条件に大きく依存することなく
客観的な判定が可能になる。また、ある特定のガスにつ
いてガス透過係数の温度依存性(例えば、ガス透過の活
性化エネルギ(Ep)(Kcal/mol)の絶対値)
を求めることによりピンホールや欠陥を判定することが
できる。一般にガス透過係数には大きな温度依存性があ
り、例えば、窒素は温度上昇と共に透過係数が増大し比
較的大きな活性化エネルギが認められる。然し乍ら、ピ
ンホールが存在すると温度に拘らず分子が自由に透過す
るので温度依存性が見かけ上失われる。即ち、活性化エ
ネルギが0.5乃至数(Kcal/mol)のような小
さな値を示した場合はピンホールや欠陥が存在する。
密閉空間内に分子半径の異なるガスを導入し、バリアフ
イルムを透過させて透過係数比や活性化エネルギを求め
欠陥を検出するものである。なお、透過係数は、ガスの
透過によって生ずる単位時間当りの圧力上昇値を実測す
ることにより理論的に算出することができる。
ンホールや欠陥の大きさは、円形に換算して0.1μm
乃至数百μm程度の直径を有する範囲である。0.1μ
mよりも小さくなると、フイルムを構成する高分子の高
次構造に起因する拡散がガス透過の主体となるため本発
明の考え方が適用されなくなる。一方、数百μmよりも
大きい欠陥の場合は10-14乃至10-11cm3(STP)c
m-2S-1cmHg-1の範囲のガス透過係数を示さないためハ
イバリアフイルムから外れたものになり本発明の範囲か
ら除外される。
ムの欠陥検出装置及び方法を図面等を参照して詳述す
る。まず、図1により本発明のハイバリアフイルムの欠
陥検出装置の概要構成を説明する。図1に示すように欠
陥検出装置は大別して非検査物であるバリアフイルム1
を保持するサンプルホルダ2と、ガス導入手段3と、真
空排気手段4と、圧力検出手段5と、演算手段6と、欠
陥判定手段7等とからなり、サンプルホルダ2の周囲に
はサンプルホルダ内の温度を制御する恒温槽などからな
る制御部8が設けてある。
を示すように金属製のホルダ本体9と蓋体10等をシー
ル部材11を介して合体してボルト12,ナット13に
より締結したものからなる。バリアフイルム1は図示の
ように多孔性のサポータ14により下から支えられた状
態でパッキング15を介してホルダ本体9と蓋10間に
挾持される。ホルダ9と蓋10との間には密閉空間が形
成され、該密閉空間はバリアフイルム1により上方密閉
空間16及び下方密閉空間17に隔てられる。なお、上
方密閉空間16には導入管18が連結され下方密閉空間
17には排出管19が連結される。また導入管18と排
出管19の連結は溶接又はコバールとガラスのシール
(金属とガラスの結合)により行われる。
種類(a,b,c,d)のガス(例えば、ヘリウム,酸
素,窒素,アルゴン)を貯蔵したガス溜め20と、ガス
溜め20から選択された一種類のガスを選択するガス選
択部21とからなる。具体的にはガス選択部21は必要
な一種類のガスをガス溜め20から選択する切り替えロ
ータリバルブ等からなる。ガス導入手段3とサンプルホ
ルダ2間は導入管18により連結され、導入管18内に
は導入ガスのガス圧力を所定圧力に調節する調節弁22
と切り替え弁23,24が介設される。なお、調節弁2
2は導入ガスの圧力を0.1kg/cm2乃至10kg/cm2程
度(好ましくは数kg/cm2以下)に調整するものである。
ガス圧力の調節を行うのは、あまり高圧にするとサンプ
ルホルダ2に保持されるバリアフイルム1が破損するか
らである。
引用のロータリポンプ26と大気開放管27等からな
り、切り替え弁28,29が図示のように配置される。
拡散ポンプ25に連結する吸引管30は排出管19側と
連結すると共に、吸引管30から切り替え弁31を介し
て分岐した分岐管32は導入管18側の切り替え弁24
に連結する。なお、真空排気手段4はサンプルホルダ2
の上方密閉空間16および下方密閉空間17を10-3乃
至10-4mmHg程度に真空にするものである。また、当然
ながらサンプルホルダ2は前記の真空圧力に十分に耐え
る構造のものからなる。
排出管19を介してサンプルホルダの下方密閉空間17
に連通する。圧力検出手段5は下方密閉空間17内のガ
ス圧力を経時的に検出するもので、例えば、公知の隔膜
真空計が使用される。
らなり、圧力検出手段5の検出結果に応じデータメモリ
に格納された単位時間当りの圧力上昇値ΔP/Δtを基
にして透過係数Pを算出すると共に、各ガスの透過係数
Pの比(透過係数比)や、透過係数の温度依存性を表わ
す活性化エネルギEp(Kcal/mol)を求めるも
のである。
過係数比又は活性化エネルギEpの値からバリアフイル
ム1の欠陥の有無を判定するものである。
ダ2内のガスの温度をコントロールするもので、本発明
ではガスおよびフイルムが室温(例えば、20℃)から
60℃位の温度範囲でコントロールされる。
式するための理論式を示す。
は単位時間当りの圧力上昇値,pは導入ガス圧(cmH
g),Aは透過面積(cm2),dはバリアフイルムの厚さ
(cm),Tはサンプルホルダ内の温度,Vは低圧側の容
積(下部密閉空間間17の容積)(cm3)である。以上
において、A,p,d,T,Vは既知のためΔP/Δt
を求めることにより透過係数Pは算出される。
アフイルム1の欠陥検出方法を図1乃至図4を用いて説
明する。図3は請求項3に対応するものであり、図4は
請求項4に夫々対応するものである。
3,29,を閉止し、切り替え弁24,31,28を開
放し、真空排気手段4のロータリポンプ26を作動しサ
ンプルホルダ2の上方密閉空間16と下方密閉空間17
を例えば、10-3乃至10-4mmHgの真空に均一に保持す
る。次に、真空排気を停止した後、ガス導入手段3から
の分子半径の異なる複数種類(n)のガスを1つずつ選
択し、切り替え弁23を開放し調整弁22でガス圧力を
例えば、0.1kg/cm2乃至数Kg/cm2に調整し、上方密閉
空間16内に導入する。なお、サンプルホルダ2の上方
密閉空間16および下方密閉空間17は制御部8により
所定の温度、例えば、30℃に調整される。
6からバリアフイルム1を透過して下方密閉空間17に
入った複数種類のガス毎の単位時間当りの圧力上昇値Δ
P/Δtを圧力検出手段5を介して実測する。
を基にして各ガスごとに前記の数式により透過係数Pを
求める。図3のステップ100はその手順を示す。
し、演算手段6により酸素と窒素の透過係数比を求める
(PO2/PN2)。図3のステップ101はこの手順を
示す。
1で求めた透過係数比と所定の基準値を比較し(図3の
ステップ102)、例えば、この値が1より小さい場合
には欠陥あり(図3のステップ103)とし、例え
ば、、3乃至8程度であれば欠陥のない正常品と判定す
る(図3のステップ104)。以上によりバリアフイル
ム1の欠陥の有無が自動的に判定されるる。
イルム1の欠陥を判定する方法を説明する。この場合は
1種類のガスを選定し、圧力調整した後、サンプルホル
ダ2の上方密閉空間16内に導入する。ただし、上方密
閉空間間16の温度を段階的に変化させて複数回同様の
測定手順を繰返し行う。図4のステップ200に示すよ
うに、特定のガスの各温度ごとの透過係数を演算手段6
により求め、且つ温度依存性を表わす活性化エネルギE
pを図示の数式に従って求める(ステップ201)。次
に、比較手段7により前記のEpの値と基準値を比較し
(ステップ202)、例えば、Epの値が1よりも小さ
い場合はそのバリアフイルム1は欠陥ありとし(ステッ
プ203)、例えば、4より大きい場合は正常であると
判定する(ステップ204)。以上により前記の方法と
同様にバリアフイルム1の欠陥が自動的に判定される。
欠陥検出方法の実験例を示すものである。この場合、バ
リアフイルム1としては製造メーカの異なるA,B,C
の3種類のものがサンプルとして選定された。これ等の
バリアフイルム1は12μmの厚みの二軸延伸ポリエス
テルフイルムからなる。使用ガスとしては酸素(O2)
と窒素(N2)を用いた。また温度条件は30℃に設定
した。
はサンプルAは6.90でありサンプルCは8.67で
ありいずれもほぼ正常の範囲に入るがサンプルBは0.
97で1よりも小さい。よってサンプルBは欠陥のある
不良品と判定される。念のため、サンプルA,B,Cを
SEMによりランダムに夫々20ヵ所を観察したとこ
ろ、サンプルBには約10μmのピンホールがあること
が観察されたがサンプルA,Cにはピンホール等が観察
されなかった。
欠陥検出方法の実験例を示すものである。この場合、バ
リアフイルム1としては同じくA,B,Cの3種類のサ
ンプルが選定された。A,B,Cのバリアフイルム1は
いずれも12μm厚みの二軸延延ポリエステルフイルム
からなり、使用ガスとしては酸素(O2)と窒素(N2)
を用いた。また、温度条件としては30℃,40℃,5
0℃,60℃の4段階に設定し、夫々の温度条件の基で
同一の実験を行った。
ネルギEpは6.7であり、サンプル℃も6.6である
が、サンプルBのEpの値は0.49と低い。以上によ
り、前記の実験例と同様にサンプルBに欠陥があること
が判定された。
を奏する。即ち、電子顕微鏡によっても欠陥を見つける
ことが難しいガス透過係数10-14乃至10-11cm3(S
TP)cm-2S-1cmHg-1のハイバリアフイルムの微小なピ
ンホールの有無が比較的簡単な構造と方法により自動的
に且つ確実に判定することができる。これにより、従来
にはない超薄膜フイルムやガス選択性フイルムのような
機能性素材の品質管理を行うことができる。
概要構成を示すブロック図。
す断面図。
一例を説明するためのフローチャート。
他の例を説明するためのフローチャート。
Claims (9)
- 【請求項1】 ガス透過係数が10-14乃至10-11cm3
(STP)cm-2S-1cmHg-1の範囲にあるバリアフイルム
の欠陥を検出する欠陥検出装置であって、前記バリアフ
イルムを介して隔てられた二つの密閉空間を形成するサ
ンプルホルダと、該サンプルホルダの二つの密閉空間を
真空にする真空排気手段と、前記密閉空間の一方側に異
なる分子半径を有する少なくとも二種類のガスを所定の
圧力に調整して一定の温度で選択的に導入するガス導入
手段と、前記密閉空間の他方側に連通して配置され、前
記バリアフイルムを透過して前記他方側の密閉空間に入
ったガスの単位時間当りの圧力上昇値を検出する圧力検
出手段と、前記圧力上昇値を基にして夫々のガスの透過
係数を算出すると共にこれらの透過係数比を求める演算
手段と、該透過係数比から前記バリアフイルムの欠陥を
判定する欠陥判定手段とを設けることを特徴とするハイ
バリアフイルムの欠陥検出装置。 - 【請求項2】 ガス透過係数が10-14乃至10-11cm3
(STP)cm-2S-1cmHg-1の範囲にあるバリアフイルム
の欠陥を検出する欠陥検出装置であって、前記バリアフ
イルムを介して隔てられた二つの密閉空間を形成するサ
ンプルホルダと、該サンプルホルダの二つの密閉空間を
真空にする真空排気手段と、前記密閉空間の一方側に任
意の分子半径を有する少なくとも一種類のガスを所定の
圧力に調整すると共に温度条件を変えて導入するガス導
入手段と、前記密閉空間の他方側に連通して配置され前
記バリアフイルムを透過して前記他方側の密閉空間に入
ったガスの単位時間当りの圧力上昇値を検出する圧力検
出手段と、前記圧力上昇値を基にして各温度における前
記ガスの透過係数を算出すると共に前記ガスの透過係数
の温度依存性から前記バリアフイルムの欠陥を判定する
欠陥判定手段とを設けることを特徴とするハイバリアフ
イルムの欠陥検出装置。 - 【請求項3】 ガス透過係数が10-14乃至10-11cm3
(STP)cm-2S-1cmHg-1の範囲にあるバリアフイルム
の欠陥を検出する欠陥検出方法であって、前記バリアフ
イルムを介して隔てられた二つの密閉空間を真空排気す
る第1の手順と、前記密閉空間の一方側に異なる分子半
径を有する少なくとも二種類のガスを所定圧力下所定温
度で別々に導入する第2の手順と、前記バリアフイルム
を透過して他方側の前記密閉空間に導入された各ガスの
透過量に応じた単位時間当りの圧力上昇値を検出する第
3の手順と、前記圧力上昇値から各ガスの透過係数を算
出すると共にこれらの透過係数比を求める第4の手順
と、該透過係数比の大きさから前記バリアフイルムの欠
陥を判定する第5の手順とを順次行うことを特徴とする
ハイバリアフイルムの欠陥検出方法。 - 【請求項4】 ガス透過係数が10-14乃至10-11cm3
(STP)cm-2S-1cmHg-1の範囲にあるバリアフイルム
の欠陥を検出する欠陥検出方法であって、前記バリアフ
イルムを介して隔てられた二つの密閉空間を真空排気す
る第1の手順と、前記密閉空間の一方側に少なくとも一
種類のガスを所定圧力に保持しながら温度条件を変えて
導入する第2の手順と、前記バリアフイルムを透過して
他方側の密閉空間に導入された前記ガスの透過量に応じ
た単位時間当りの圧力上昇値を求める第3の手順と、前
記圧力上昇値から前記ガスの各温度ごとの透過係数を算
出する第4の手順と、温度に対する透過係数の傾きを求
める第5の手順と、該傾きの大きさから前記バリアフイ
ルムの欠陥を判定する第6の手順とを順次行うことを特
徴とするハイバリアフイルムの欠陥検出方法。 - 【請求項5】 ガスの種類として少なくとも標準的な窒
素を用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
に記載のハイバリアフイルムの欠陥検出装置又は方法。 - 【請求項6】 ガスの種類として窒素に加えヘリウム,
酸素又はアルゴンから選択されたガスを用いることを特
徴とする請求項1又は3のいずれかに記載のハイバリア
フイルムの欠陥検出装置又は方法。 - 【請求項7】 前記一方側の密閉空間に導入されるガス
の前記所定圧力が0.1kg/cm2乃至10kg/cm2である
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のハ
イバリアフイルムの欠陥検出装置又は方法。 - 【請求項8】 前記密閉空間に導入されるガスの温度条
件が室温から60℃の範囲で段階的に設定することを特
徴とする請求項2又は4のいずれかに記載のハイバリア
フイルムの欠陥検出装置又は方法。 - 【請求項9】 ガスの導入に先立って前記密閉空間を予
め10-3乃至10-4mmHgの範囲で真空引きすることを
特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のハイバリ
アフイルムの欠陥検出装置又は方法。
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JP22799896A JP3300232B2 (ja) | 1996-08-29 | 1996-08-29 | ハイバリアフイルムの欠陥検出装置及び方法 |
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