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JP3384851B2 - 石膏ボードの角部形成構造 - Google Patents

石膏ボードの角部形成構造

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JP3384851B2
JP3384851B2 JP29501193A JP29501193A JP3384851B2 JP 3384851 B2 JP3384851 B2 JP 3384851B2 JP 29501193 A JP29501193 A JP 29501193A JP 29501193 A JP29501193 A JP 29501193A JP 3384851 B2 JP3384851 B2 JP 3384851B2
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Misawa Homes Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は石膏ボードの角部形成
構造、更に詳しくは、石膏ボードに切欠溝を設け、その
切欠溝を中心に折曲させて角部を形成する構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】石膏ボードとは、焼石膏におがくずを混
ぜて水で練り合わせた石膏材料を芯に、その両面を厚紙
で被覆し、乾燥させて形成した板をいう。防火、防音性
に優れ、温度、湿度による伸び縮みが少ないが、衝撃や
湿気に弱いという特性がある。従来、石膏ボードに切欠
溝を設け、その切欠溝を中心に折曲させて角部を形成す
る構造に関しては、実公昭55−43849号に示され
る「間仕切りパネル」や特公平1−12902号に示さ
れる「隅部用パネル」において、石膏ボードに対してい
わゆる「Vカット」を施して切欠溝を形成し、その切欠
溝を中心に折曲させて角部を形成する技術が開示されて
きた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の石膏ボードの角部形成構造では、以下のような問題点
があった。即ち、切欠溝の表面となる石膏材料は、重ね
合わせて接着剤によって接着しても接着力が弱い。ま
た、脆性材料であるため、釘などの固定手段による固定
も利きにくい。従って、形成された石膏ボードの角部は
外力に対して壊れ易いという問題点があった。
【0004】本発明が解決すべき課題は、接着力を強化
した石膏ボードの角部形成構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためのものである。請求項1記載の石膏ボー
ドの角部形成構造は、石膏材料を板状とした石膏部(10)
の表面に表面側シート(30)を、裏面に裏面側シート(20)
をそれぞれ貼付して形成した石膏ボードにおいて、垂直
な断面が概ねV字形をなす欠設溝(11)を形成し、その欠
設溝(11)を閉じることによって石膏ボードを折り曲げて
形成する石膏ボードの角部構造であって、前記欠設溝(1
1)は、その断面が左右対称であって、石膏ボードの裏面
側シート(20)の一部を一辺とし、表面側シート(30)側
向かって狭め、最深部(14)を表面側シート(30)の石膏部
(10)側の面に至らせて形成され、前記裏面側シート(20)
における欠設溝(11)側のシート端部(21,22) は、欠設溝
(11)側に突出させて形成され、その両シート端部(21,2
2) の反石膏部(10)側の面を接着することによって形成
されていることを特徴とする。
【0006】請求項2記載の石膏ボードの角部形成構造
は、請求項1記載の石膏ボードの角部形成構造を技術的
に限定したものであり、石膏部(10)における欠設溝(11)
をなす両端面(例えば12,13) を、熱硬化性樹脂製の接着
剤(40)によって接着することとしたことを特徴とする。
請求項3記載の石膏ボードの角部形成構造は、請求項2
記載の石膏ボードの角部形成構造を技術的に限定したも
のであり、石膏部(10)における欠設溝(11)をなす両端面
(12,13) を、反欠設溝(11)側に凸となるような湾曲面に
形成したことを特徴とする。
【0007】請求項4記載の石膏ボードの角部形成構造
は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の石膏
ボードの角部形成構造を技術的に限定したものであり、
欠設溝(11)における表面側シート(30)の石膏部(10)側の
面に至らせた最深部(14)に幅をもたせて形成したことを
特徴とする。
【0008】請求項5記載の石膏ボードの角部形成構造
は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の石膏
ボードの角部形成構造を技術的に限定したものであり、
石膏部(10)における欠設溝(11)をなす両端面(12,13) の
なす角度を直角としたことを特徴とする。請求項6記載
の石膏ボードの角部形成構造は、請求項1乃至請求項5
のいずれか1項に記載の石膏ボードの角部形成構造を技
術的に限定したものであり、裏面側シート(20)における
欠設溝(11)側のシート端部(21,22) から表面側シート(3
0)側に向かって下した垂線部分に、該シート端部(21,2
2) の石膏部(10)側の面に石膏を残して切り込み部(15,1
6)を形成したことを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1記載の石膏ボードの角部形成構造は、
以下のようにして形成される。まず、その石膏ボード
表、裏面のシートのいずれか一方、例えば裏面側シート
(20)の一部を一辺とし、表面側シート(30)側に向かって
狭め、最深部(14)をこの表面側シート(30)の石膏部(10)
側の面に至らせ、裏面側シート(20)における欠設溝(11)
側のシート端部(21,22)が欠設溝(11)側に突出するよう
に欠設溝(11)を形成する。
【0010】そして、両シート端部(21,22)の反石膏部
(10)側の面を接着する。その接着は、表面側シート(30)
及び裏面側シート(20)を強力に接着する接着剤とする。
接着が終了すると、最深部(14)を出隅として石膏ボード
に角部が形成される。このとき、裏面側シート(20)は、
入り隅の表面となる。
【0011】請求項2記載の石膏ボードの角部形成構造
は、以下のようにして形成される。即ち、石膏部(10)に
おける欠設溝(11)をなす両端面(例えば12,13) を近づ
け、そこに熱硬化性樹脂製の接着剤(40)を流し込んでか
ら、両シート端部(21,22) の反石膏部(10)側の面を接着
する。熱硬化性樹脂製の接着剤(40)は、石膏部(10)にお
ける欠設溝(11)をなす両端面(例えば12,13) の間におい
て硬化し、請求項1記載の発明よりも強力な石膏ボード
の角部を形成する。
【0012】請求項3記載の石膏ボードの角部形成構造
は、以下のようにして形成される。即ち、石膏部(10)に
おける欠設溝(11)をなす両端面(例えば12,13) が、反欠
設部 (11)側に凸となるような湾曲面として欠設溝(11)を
形成する。すると、石膏部(10)における欠設溝(11)をな
す両端面(12,13) を近づけた場合に、両端面(12,13) の
間に熱硬化性樹脂製の接着剤(40)を流し込むスペースが
確保されるので、接着剤(40)の機能を十分に発揮される
石膏ボードの角部が形成される。
【0013】請求項4記載の石膏ボードの角部形成構造
は、以下のようにして形成される。即ち、欠設溝(11)に
おける表面側シート(30)の石膏部(10)側の面に至らせた
最深部(14)が幅をもつように欠設溝(11)を形成する。す
ると、両端面(12,13) の間に熱硬化性樹脂製の接着剤(4
0)を流し込むスペースが確保されるので、接着剤(40)の
機能を十分に発揮される石膏ボードの角部が形成され
る。
【0014】請求項5記載の石膏ボードの角部形成構造
は、以下のようにして形成される。即ち、石膏部(10)に
おける欠設溝(11)をなす両端面(12,13) のなす角度が直
角となるように欠設溝(11)を形成する。そして、両端面
(12,13) を近づけ、両シート端部(21,22) の反石膏部(1
0)側の面を接着すると、最深部(14)を直角の出隅として
石膏ボードに、直角の角部が形成される。
【0015】請求項6記載の石膏ボードの角部形成構造
は、以下のようにして形成される。即ち、裏面側シート
(20)における欠設溝(11)側のシート端部(21,22) が欠設
溝(11)側に突出するように欠設溝(11)を形成する場合
に、そのシート端部(21,22) から表面側シート(30)側
向かって下した垂線部分に、該シート端部(21,22) の石
膏部(10)側の面に石膏を残して切り込み部(15,16) を形
成する。そして、両シート端部(21,22) の反石膏部(10)
側の面を接着することにより、最深部(14)を出隅として
石膏ボードに角部を形成するが、この際に、前記切り込
み部(15,16) を形成していることで、両シート端部(21,
22) の反石膏部(10)側の面を接着するまでの間、両シー
ト端部(21,22) は、外力から保護されることにな る。な
お、上記の切り込み部(15,16) 付近で両シート端部(21,
22) の石膏部(10)側の面に残った石膏は当該部分が崩れ
て、欠設溝(11)をなす両端面(12,13) 間に挟み込まれる
ことになる。
【0016】
【実施例】以下、本願発明を、実施例及び図面に従って
更に詳しく説明する。ここで使用する図面は、図1乃至
図6である。図1は、本願発明の第一の実施例の概念を
表す断面図である。図2は、第二の実施例の概念を示す
断面図である。図3は、本願発明の第三の実施例の概念
を表す断面図である。図4は、第四の実施例の概念を示
す断面図である。図5は、本願発明の第五の実施例の概
念を表す断面図である。図6は、第六の実施例の概念を
示す断面図である。
【0017】まず、図1に基づいて第一の実施例につい
て説明する。第一の実施例たる石膏ボードの角部形成構
造は、石膏材料を板状とした石膏部10の表面に表面側
シート30を、裏面に裏面側シート20をそれぞれ貼付
して形成した石膏ボードに採用される請求項1、請求項
2、及び請求項3に該当する実施例である。ここで、表
面側シート30及び裏面側シート20は、厚紙にて形成
されている。
【0018】その石膏ボードの裏面側シート20の一部
を一辺とし、表面側シート30側に向かって狭まるよう
な欠設溝11を形成している。その欠設溝11は、基準
斜面12及び接着斜面13によって表面側シート30
に向かって狭め、最深部14を頂点として表面側シート
30の石膏部10側の面に至らせて形成している。な
お、基準斜面12及び接着斜面13がなす角度は、直角
である。
【0019】裏面側シート20における欠設溝11側の
端部を基準斜面側端部21及び接着斜面側端部22とす
る。そのようなシート端部21,22は、欠設溝11側
に突出するように欠設溝11が形成される。そして、最
深部14を中心として接着斜面13を基準斜面12に近
づけ、両シート端部21,22の反石膏部10側の面を
接着することによって石膏ボードの角部を形成する。形
成される角部の角度は、直角である。なお、接着は、
面側シート30及び裏面側シート20を強力に接着する
接着剤、即ち紙を接着するのに適した接着剤にて行う。
【0020】続いて、図2に基づいて第二の実施例を、
第一の実施例との比較において説明する。この実施例が
第一の実施例と異なる点は、最深部14に幅を持たせた
点である。その最深部14においては、基準斜面12側
の端部を折曲部31とし、接着斜面13側の端部を非折
曲部32とする。
【0021】第二の実施例にあっては、折曲部31を中
心として接着斜面13を基準斜面12に近づけた場合、
両斜面12,13の間に間隙が形成される。斜面12,
13の両面にプライマーを塗布し、両斜面12,13の
間隙に熱硬化性樹脂製の接着剤40を流し込んでから、
両シート端部21,22の反石膏部10側の面を接着す
る。
【0022】熱硬化性樹脂製の接着剤40は、基準斜面
12と接着斜面13との間において硬化し、単に両シー
ト端部21,22の反石膏部10側の面を接着しただけ
の角部形成構造よりも強力なものを形成する。
【0023】続いて、図3に基づいて第三の実施例を、
第一の実施例との比較において説明する。この実施例が
第一の実施例と異なる点は、石膏部10における欠設溝
11をなす両端面12,13を、反欠設溝11側に凸と
なるような湾曲面に形成したことにある。第三の実施例
にあっては、最深部14を中心として接着斜面13を基
準斜面12に近づけた場合、両斜面12,13の間に間
隙が形成される。斜面12,13の両面にプライマーを
塗布し、両斜面12,13の間隙に熱硬化性樹脂製の接
着剤40を流し込んでから、両シート端部21,22の
反石膏部10側の面を接着する。
【0024】続いて、図4に基づいて第四の実施例を、
第二の実施例との比較において説明する。この実施例が
第二の実施例と異なる点は、基準斜面12及び接着斜面
13がなす角度を鈍角とした点である。第四の実施例に
あっては、折曲部31を中心として接着斜面13を基準
斜面12に近づけた場合、両斜面12,13の間に間隙
が形成される。斜面12,13の両面にプライマーを塗
布し、両斜面12,13の間隙に熱硬化性樹脂製の接着
剤40を流し込んでから、両シート端部21,22の反
石膏部10側の面を接着する。すると、形成される石膏
ボードの角部は、鋭角となる。
【0025】続いて、図5に基づいて第五の実施例を、
第二の実施例との比較において説明する。この実施例が
第二の実施例と異なる点は、基準斜面12及び接着斜面
13がなす角度を鋭角とした点である。第五の実施例に
あっては、折曲部31を中心として接着斜面13を基準
斜面12に近づけた場合、両斜面12,13の間に間隙
が形成される。斜面12,13の両面にプライマーを塗
布し、両斜面12,13の間隙に熱硬化性樹脂製の接着
剤40を流し込んでから、両シート端部21,22の反
石膏部10側の面を接着する。すると、形成される石膏
ボードの角部は、鈍角となる。
【0026】続いて、図6に基づいて第六の実施例を、
第二の実施例との比較において説明する。この実施例が
第二の実施例と異なる点は、裏面側シート20における
欠設溝11側の基準斜面側端部21から表面側シート3
に向かって下した垂線部分に、該シート端部21の石
膏部10側の面に石膏を残して基準斜面側切り込み部1
5を形成するとともに、接着斜面側端部22から表面側
シート30に向かって下した垂線部分に、該シート端部
22の石膏部10側の面に石膏を残して接着斜面側切り
込み部16を形成した点である。
【0027】その切り込み部15,16を備える欠設溝
11は、以下のようにして形成される。即ち、基準斜面
側端部21となる面に垂直なルーター加工を行って最深
部を表面側シート30に達する折曲部31とした後、接
着斜面側端部22となる面に垂直なルーター加工を、最
深部が折曲部31よりも接着斜面側端部22側にずれる
ように行うのである。
【0028】両切り込み部15,16を形成すると、両
シート端部21,22の反石膏部10側の面を接着する
までの間、両シート端部21,22は、外力から保護さ
れることになる。また、両シート端部21,22の反石
膏部10側の面を接着することにより、最深部14を出
隅として石膏ボードに角部を形成するが、この際に、切
り込み部15,16付近で両シート端部21,22の石
膏部10側の面に残った石膏は当該部分が崩れて、欠設
溝11をなす両端面12,13間に挟み込まれることに
なる。上記してきた実施例によれば、接着力を強化した
石膏ボードの角部形成構造を提供することができたとい
う効果がある。
【0029】なお、上記してきた実施例においては、石
膏部10の両面を表、裏面として定めて、表面側シート
30、裏面側シート20を設け、また裏面側シート20
側から石膏部10に欠設溝11を形成した例を説明した
が、表、裏面が逆であってもよいことは勿論である。
【0030】
【発明の効果】請求項1乃至請求項6記載の石膏ボード
の角部形成構造によれば、接着力を強化した石膏ボード
の角部形成構造を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一の実施例の概念を表す断面図である。
【図2】 第二の実施例の概念を示す断面図である。
【図3】 第三の実施例の概念を表す断面図である。
【図4】 第四の実施例の概念を示す断面図である。
【図5】 第五の実施例の概念を表す断面図である。
【図6】 第六の実施例の概念を示す断面図である。
【符号の説明】
10…石膏部、11…欠設溝、12…基準斜面、13…
接着斜面、14…最深部、15…基準斜面側切り込み
部、16…接着斜面側切り込み部、20…裏面側シー
、21…基準斜面側端部、22…接着斜面側端部、3
0…表面側シート、31…折曲部、32…非折曲部、4
0…接着剤。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石膏材料を板状とした石膏部の表面に
    面側シートを、裏面に裏面側シートをそれぞれ貼付して
    形成した石膏ボードにおいて、 垂直な断面が概ねV字形をなす欠設溝を形成し、その欠
    設溝を閉じることによって石膏ボードを折り曲げて形成
    する石膏ボードの角部形成構造であって、前記 欠設溝は、その断面が左右対称であって、石膏ボー
    ドの裏面側シートの一部を一辺とし、表面側シート側
    向かって狭め、最深部をこの表面側シートの石膏部側の
    面に至らせて形成され、 前記裏面側シート における欠設溝側のシート端部は、欠
    設溝側に突出させて形成され、 その両シート端部の反石膏部側の面を接着することによ
    って形成されていることを特徴とする石膏ボードの角部
    形成構造。
  2. 【請求項2】 石膏部における欠設溝をなす両端面を、
    熱硬化性樹脂製の接着剤によって接着することとしたこ
    とを特徴とする請求項1記載の石膏ボードの角部形成構
    造。
  3. 【請求項3】 石膏部における欠設溝をなす両端面を、
    反欠設溝側に凸となるような湾曲面に形成したことを特
    徴とする請求項2記載の石膏ボードの角部形成構造。
  4. 【請求項4】 欠設溝における表面側シートの石膏部側
    の面に至らせた最深部に幅をもたせて形成したことを特
    徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の
    石膏ボードの角部形成構造。
  5. 【請求項5】 石膏部における欠設溝をなす両端面のな
    す角度を直角としたことを特徴とする請求項1乃至請求
    項3のいずれか1項に記載の石膏ボードの角部形成構
    造。
  6. 【請求項6】 裏面側シートにおける欠設溝側のシート
    端部から表面側シート側に向かって下した垂線部分に、
    該シート端部の石膏部側の面に石膏を残して切り込み部
    を形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のい
    ずれか1項に 記載の石膏ボードの角部形成構造。
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