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JP3379427B2 - 液晶装置及び電子機器 - Google Patents

液晶装置及び電子機器

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JP3379427B2
JP3379427B2 JP05401698A JP5401698A JP3379427B2 JP 3379427 B2 JP3379427 B2 JP 3379427B2 JP 05401698 A JP05401698 A JP 05401698A JP 5401698 A JP5401698 A JP 5401698A JP 3379427 B2 JP3379427 B2 JP 3379427B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反射型液晶装置及び
この液晶装置を用いた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、反射型の液晶装置としては、2枚
の透明基板の間に液晶層を封止してなる液晶セルの背面
側に反射板を配置したものが多く利用されている。この
ような反射型の液晶装置においては、液晶層の種類や駆
動方式などに応じて、液晶セルの前後に偏光板を配置し
たり、液晶装置の前面側のみに偏光板を配置したり、偏
光板を全く必要としなかったりする場合がある。
【0003】このような形式の反射型液晶装置において
は、外光が前面側の透明基板を通して液晶層に入射し、
裏面側の透明基板を透過して反射板にて反射された後、
再び裏面側の透明基板、液晶層、前面側の透明基板を通
過して視認される。この場合に、液晶層と反射板の反射
面の間には裏面側の透明基板の厚さ分だけ間隔が生じる
ため、外光の入射角度によっては入射時において通過す
る液晶層の画素領域もしくはドット領域と、反射後に通
過する液晶層の画素領域もしくはドット領域とが異なる
ので、いわゆる視差による表示のにじみやダブルイメー
ジなどが発生するという問題点がある。
【0004】上記のような問題点を解決する手法として
は、特開平5−323371号公報や特開平9−113
893号公報に記載されているように、外光を反射させ
る反射板を液晶セルの内面に設けて、視差をなくすとい
うものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平5−
323371号公報に記載されている反射型の液晶装置
においては、反射電極に凹凸を付与して光拡散性を持た
せているので、プロセスが複雑になり、コストが増すと
いう問題がある。反射電極の金属感や鏡面感をなくすに
は凹凸の高さや間隔、配列など非常に複雑な設計が必要
になる。凹凸の高低さを激しくしすぎると、これに起因
する液晶配向の乱れも生じる。
【0006】上記問題点を解決する1つの手段が特開平
9−113893号公報である。この公報によると、反
射電極は鏡面状態にしておいて、光拡散性を液晶セル前
面の光制御フィルムに依存させるというものである。し
かし、特開平9−113893号公報に記載されている
反射型の液晶装置においては、異なる屈折率を有する2
種類の微小領域から構成される光制御フィルムを液晶セ
ルの前面に配置しているので、拡散光が全くない方向が
存在し、視野角が狭いという問題点を有している。これ
は、特定方向からの入射光は散乱されるが、その他の方
向からの光は散乱されないためである。さらに、光制御
フィルムの光拡散性を上げて広視野角化をはかろうとす
ると、表示のにじみ(ボケ)が発生するという問題点が
ある。この光制御フィルムは反射板の鏡面感や金属感を
なくし、外光の正反射方向でなくとも明るい表示を得る
ために用いているわけであるが、この光制御フィルムの
光拡散性が大きすぎると、異なる各画素での異なる情報
が人間の目で認識されるまでに混在してしまう。つま
り、隣り合う画素で白表示と黒表示をそれぞれ行ってい
たとすると、光制御フィルムのために、白表示と黒表示
の境界がわかりにくくなり、表示がぼけてしまう。光制
御フィルムによる光拡散性が強すぎると表示のにじみ
(ボケ)が顕著になり、逆に弱すぎると反射板の鏡面感
や金属感が残り、液晶装置の視野角も狭くなってしま
う。
【0007】また、近年の携帯機器やOA機器の発展に
伴って液晶表示のカラー化が要求されるようになってお
り、反射型液晶装置を用いるような機器においてもカラ
ー化が必要な場合が多い。ところが、特開平9−113
893号公報に記載されている液晶装置とカラーフィル
タを組み合わせた方法では、視野角が狭く、さらに光制
御フィルムによる散乱のために、表示のにじみ(ボケ)
が発生してしまい、十分な発色を得ることができないと
いう問題点がある。
【0008】その他、特開平7−28055号公報や特
開平7−36060号公報に記載されているように、拡
散板も液晶セル内面へ形成して、表示のにじみ(ボケ)
を抑制する方法が提案されているが、これはコスト高に
なったり、信頼性が低下したり、所望の散乱特性が得に
くいなどの問題があり、実用化には至っていない。
【0009】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、広視野角で明るく、表示のにじみ(ボケ)や混
色などのない反射型の液晶装置を提供することにある。
また、この液晶装置を用いた電子機器を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、以下の通りである。
【0011】本発明の液晶装置は、2枚の基板の間に液
晶層が挟持され、前記2枚の基板のうち一方の基板の外
面には全方位からの入射光を散乱させる光拡散性が異な
る第1散乱層及び第2散乱層が配置され、他方の基板側
には反射層を具備する液晶装置において、前記第1散乱
層と前記第2散乱層との間に偏光板を配置するとともに
前記第1散乱層と前記第2散乱層のうち前記第2散乱層
の方が前記液晶層側に配置されてなり、前記第1散乱層
の前記光拡散性は、前記第2散乱層の前記光拡散性より
弱いことを特徴とする。
【0012】この手段によれば、光拡散性の弱い第1散
乱層が表面側に配置されるので、液晶セル表面での正反
射を抑えることができるうえ、広視野角で明るく、表示
のにじみ(ボケ)や混色などのない反射型表示を実現す
ることができる。また、第1散乱層と第2散乱層との間
に偏光板が配置されるとともに第1散乱層より光拡散性
の強い第2散乱層が液晶層側に配置されるので、反射層
の鏡面感や金属感を白濁させ、外光の正反射方向以外で
も明るい表示を可能とするとともに、第2散乱層による
後方散乱光のうち約半分が偏光板で吸収されるので、後
方散乱によるコントラストの低下を抑えることができ、
鮮明でコントラストが高く発色のよい反射型のカラー表
示を得ることができる。
【0013】さらに、散乱板はそれぞれ単体でなくとも
よく、位相差板と散乱体が一体になったようなものでも
よい。また、位相差板や偏光板の粘着層に光拡散性を持
たせたものでもよい。
【0014】なお、他方の基板の液晶側の面に反射層を
形成してもよく、その場合には反射層が画素電極を兼ね
ていてもよい。このようにすることによって、新たに画
素電極を形成する必要がなく、低コストで液晶装置を製
造することができる。また、反射層と第1基板の間にカ
ラーフィルタを形成してもよい。このようにすることに
よって、反射型カラー表示を実現することができる。
【0015】また、散乱層は、Asia Displa
y95,pp599−pp602で東北大学内田教授ら
が発表しているような、入射光側への散乱(後方散乱)
がなく、前方散乱が主であるものがより好ましい。
【0016】次に、本発明に用いる散乱層について述べ
る。散乱層は積分球式光線透過率測定装置によって測定
された全光線透過率と散乱光透過率の比で求められる曇
価(ヘイズ)を適当に選択することによって、表示のに
じみ(ボケ)を抑制することができる。ヘイズが小さす
ぎると反射層の鏡面感や金属感が残ってしまい、明るく
高画質な表示が得られない。一方、ヘイズが大きすぎる
と表示のにじみ(ボケ)を抑えるのが困難となり、鮮明
でコントラストが高い高画質な表示が得られない。実験
によると、好ましいヘイズの範囲は、それぞれの散乱層
単体で3%以上50%以下であった。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】本発明の電子機器は、上記液晶装置を搭載
したことを特徴とする。
【0027】この手段によれば、広視野角で明るく、表
示のにじみ(ボケ)や混色などのない反射型表示のでき
る液晶装置を用いた電子機器を実現することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る実施形態について説明する。
【0029】(第1実施形態)図1は本発明に係る液晶
装置の第1実施形態の構造を示す概略縦断面図である。
この実施形態は基本的に単純マトリクス型の液晶表示装
置に関するものであるが、同様の構成によりアクティブ
マトリクス型の装置や他のセグメント型の装置、その他
の液晶装置にも適用することは可能である。
【0030】この実施形態では、2枚の基板101、1
02の間に液晶層105が枠状のシール材104によっ
て封止された液晶セルが形成されている。液晶層105
は、所定のツイスト角を持つネマチック液晶で構成され
ている。上側の透明基板101の内面上にはカラーフィ
ルタ110が形成され、このカラーフィルタには、R
(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色層が所定パタ
ーンで配列されている。カラーフィルタの表面上には透
明な保護膜111が被覆されており、この保護膜の表面
上に複数のストライプ状の透明電極112がITOなど
により形成されている。透明電極112の表面上には配
向膜が形成され、所定方向にラビング処理が施されてい
る。また、上側の透明基板101の外面上に偏光板10
6、位相差板107、第1散乱板108、第2散乱板1
09が配置されている。
【0031】一方、下側基板102の内面上には、上記
カラーフィルタの着色層毎に形成されたストライプ状の
反射電極103が上記透明電極112と交差するように
複数配列されている。MIM素子やTFT素子を備えた
アクティブマトリクス型の装置である場合には、各反射
電極103は矩形状に形成され、アクティブ素子を介し
て配線に接続される。この反射電極103はCrやAl
などにより形成され、その表面は透明基板101の側か
ら入射する光を反射する反射面となっている。反射電極
103の表面上には上記と同様の配向膜が形成される。
【0032】まず、第1散乱板108、第2散乱板10
9について説明する。散乱板の光拡散性を調べるため、
図4に示すような測定系を用いた。光源401から平行
光を散乱板403に入射させ、散乱板403を直進した
透過光を受光部404によって検出した。このとき、散
乱板403を回転402させて、透過光の強度を測定し
た。図4の測定系で測定した結果を図5に示す。横軸が
拡散板の回転角度を示し、散乱板に光源からの平行光が
垂直入射した時を0°とする。右回りが負、左回りが正
である。縦軸が透過光強度を示している。図中の501
は、光拡散性のない透明なアクリル板の特性である。5
02は弱い光拡散性を持つ散乱板の特性であり、503
は強い光拡散性を持つ散乱板の特性である。さらに、5
04は−30°〜+30°の範囲に強い光拡散性を持つ
散乱板の特性であり、505は−60°〜0°の範囲に
強い光拡散性をを持つ散乱板の特性である。本実施形態
では、第1散乱板108に図5における502の特性の
光拡散性を持つ散乱板、第2散乱板109には図5にお
ける505の特性を持つ光拡散性を持つ散乱板をそれぞ
れ用いた。
【0033】次に、反射表示について説明する。外光は
図1における偏光板106、位相差板107、第1散乱
板108、第2散乱板109、カラーフィルタ110を
それぞれ透過し、液晶層105を通過後、鏡面状態の反
射電極103によって反射され、再び偏光板106から
液晶セルの外へ出射される。このとき、液晶層105へ
の印加電圧によって入射光の偏光状態が変化し、明状態
と暗状態、及びその中間の明るさを制御する。第1散乱
板108及び第2散乱板109は、反射電極103の鏡
面感や金属感を白濁させ、外光の正反射方向以外でも明
るい表示を認識することができるようにする効果があ
る。このとき、散乱板を1層だけ用いるのではなく、本
実施形態のように2層用いることで、広視野角で明る
く、表示のにじみ(ボケ)や混色などのない反射型の液
晶装置を実現することができた。第2散乱板109によ
って、指向性を持たせた非常に明るい表示が可能とな
り、第1散乱板108によって、視野角を広げることが
できる。第2散乱板109は住友化学工業株式会社製の
光制御フィルム(商品名:ルミスティ)のように、指向
性を持たせるために異なる屈折率の材料を周期的に形成
しているものが多い。このようなフィルムを散乱板とし
て単独で用いると、光制御フィルム特有の光干渉による
色付きやぎらつきが見られる。これを緩和させるため
に、第1散乱板108は非常に有効であり、本実施形態
ではこれを確認した。
【0034】本実施形態で、1枚偏光板型の反射型液晶
装置について説明をしたが、液晶層に偏光板を不要とす
るような高分子散乱型の液晶や二色性の色素を添加した
ゲストホスト液晶を用いてもよい。この時は本実施形態
で用いた偏光板や位相差板は不要となる。
【0035】上述したような本実施例の構成によれば、
広視野角で明るく、表示のにじみ(ボケ)や混色などの
ない反射型の液晶装置が実現できた。
【0036】また、本実施形態では、反射層が画素電極
を兼ねているが、反射層の上に保護膜または絶縁膜を形
成してからITOなどの透明電極を形成して、画素電極
としてもよい。
【0037】(第2実施形態)図2は本発明に係る液晶
装置の第2実施形態の構造を示す概略縦断面図である。
この実施形態は基本的に単純マトリクス型の液晶表示装
置に関するものであるが、同様の構成によりアクティブ
マトリクス型の装置や他のセグメント型の装置、その他
の液晶装置にも適用することは可能である。
【0038】この実施形態では、2枚の基板201、2
02の間に液晶層205が枠状のシール材204によっ
て封止された液晶セルが形成されている。液晶層205
は、負の誘電異方性を持つネマチック液晶で構成されて
いる。上側の透明基板201の内面上にはカラーフィル
タ210が形成され、このカラーフィルタには、R
(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色層が所定パタ
ーンで配列されている。カラーフィルタ210の表面上
には透明な保護膜211が被覆されており、この保護膜
211の表面上に複数のストライプ状の透明電極212
がITOなどにより形成されている。透明電極212の
表面上には液晶を垂直に配向させる配向膜が形成され、
所定方向にラビング処理が施されている。このラビング
処理によって、液晶分子はラビング方向に約85度のプ
レティルト角を有している。
【0039】一方、下側の基板202の内面上には、上
記カラーフィルタの着色層毎に形成されたストライプ状
の反射電極203が上記透明電極212と交差するよう
に複数配列されている。MIM素子やTFT素子を備え
たアクティブマトリクス型の装置である場合には、各反
射電極203は矩形状に形成され、アクティブ素子を介
して配線に接続される。この反射電極203はCrやA
lなどにより形成され、その表面は透明基板201の側
から入射する光を反射する鏡面状態の反射面となってい
る。反射電極203の表面上には上記と同様の配向膜が
形成される。なお、この配向膜にはラビング処理を施さ
ない。
【0040】反射電極203には、1.0重量%のNd
を添加したAlを500オングストロームの厚みでスパ
ッタした金属膜を用いた。上側の透明基板201の外面
上に第1散乱板208、偏光板206が配置され、偏光
板206と透明基板201との間に位相差板(1/4波
長板)207と第2散乱板209が配置されている。こ
のとき、第1散乱板208には図5中の502の光拡散
性を持つ散乱板を、第2散乱板209には図5中の50
3の光拡散性を持つ散乱板を用いた。第1散乱板208
は反射型液晶装置の最表面に位置するので、アンチグレ
アの効果も兼ねることができる。
【0041】外光は図2における第1散乱板208、偏
光板206、位相差板207、第2散乱板209、カラ
ーフィルタ210をそれぞれ透過し、液晶層205を通
過後、反射電極203によって反射され、再び第1散乱
板208から液晶セルの外へ出射される。このとき、液
晶層205への印加電圧によって入射光の偏光状態が変
化し、明状態と暗状態、及びその中間の明るさを制御す
る。
【0042】この実施形態では、弱い光拡散性(ヘイ
ズ:約3%〜10%)を有する第1散乱板208を液晶
セル前面に配置することによって、液晶セル表面での正
反射を抑えることができる。この液晶装置は、光拡散性
の強い散乱板を偏光板の下に配置することで入射光側へ
の散乱(後方散乱)のうち半分を偏光板によって吸収して
しまうため、鮮明でコントラストが高く発色のよい反射
型のカラー表示を得ることができた。
【0043】(第3実施形態)図3は本発明に係る液晶
装置の第3実施形態の構造を示す概略縦断面図である。
この実施形態は基本的に単純マトリクス型の液晶表示装
置に関するものであるが、同様の構成によりアクティブ
マトリクス型の装置や他のセグメント型の装置、その他
の液晶装置にも適用することは可能である。
【0044】この実施形態では、2枚の基板301、3
02の間に液晶層305が枠状のシール材304によっ
て封止された液晶セルが形成されている。液晶層305
は、所定のツイスト角を持つネマチック液晶で構成され
ている。上側の透明基板301の内面上にはカラーフィ
ルタ310が形成され、このカラーフィルタには、R
(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色層が所定パタ
ーンで配列されている。カラーフィルタの表面上には透
明な保護膜311が被覆されており、この保護膜の表面
上に複数のストライプ状の透明電極312がITOなど
により形成されている。透明電極312の表面上には配
向膜が形成され、所定方向にラビング処理が施されてい
る。また、上側の透明基板301の外面上に偏光板30
6、第1散乱板308、位相差板307、第2散乱板3
09が配置されている。
【0045】一方、下側基板302の内面上には、上記
カラーフィルタの着色層毎に形成されたストライプ状の
反射電極303が上記透明電極312と交差するように
複数配列されている。MIM素子やTFT素子を備えた
アクティブマトリクス型の装置である場合には、各反射
電極303は矩形状に形成され、アクティブ素子を介し
て配線に接続される。この反射電極303はCrやAl
などにより形成され、その表面は透明基板301の側か
ら入射する光を反射する鏡面状態の反射面となってい
る。反射電極303の表面上には上記と同様の配向膜が
形成される。第1散乱板308には図5中の504の光
拡散性を持つ散乱板を、第2散乱板309には図5中の
502の光拡散性を持つ散乱板をそれぞれ用いた。
【0046】反射表示について説明する。外光は図3に
おける偏光板306、第1散乱板308、位相差板30
7、第2散乱板309、カラーフィルタ310をそれぞ
れ透過し、液晶層305を通過後、鏡面状態の反射電極
303によって反射され、再び偏光板306から液晶セ
ルの外へ出射される。このとき、液晶層305への印加
電圧によって入射光の偏光状態が変化し、明状態と暗状
態、及びその中間の明るさを制御する。第1散乱板30
8及び第2散乱板309は、反射電極303の鏡面感や
金属感を白濁させ、外光の正反射方向以外でも明るい表
示を認識することができるようにする効果がある。この
とき、散乱板を1層だけ用いるのではなく、本実施形態
のように2層用いることで、広視野角で明るく、表示の
にじみ(ボケ)や混色などのない反射型の液晶装置を実
現することができた。第1散乱板308によって、指向
性を持たせた非常に明るい表示が可能となり、第2散乱
板309によって、視野角を広げることができる。ま
た、第1散乱板308は住友化学工業株式会社製の光制
御フィルム(商品名:ルミスティ)のように、指向性を
持たせるために異なる屈折率の材料を周期的に形成して
いるものが多い。このようなフィルムを散乱板として単
独で用いると、光制御フィルム特有の光干渉による色付
きやぎらつきが見られる。これを緩和させるために、第
2散乱板309は非常に有効であり、本実施形態ではこ
れを確認した。
【0047】上述したような本実施例の構成によれば、
広視野角で明るく、表示のにじみ(ボケ)や混色などの
ない反射型の液晶装置が実現できた。
【0048】また、本実施形態では、反射層が画素電極
を兼ねているが、反射層の上に保護膜または絶縁膜を形
成してからITOなどの透明電極を形成して、画素電極
としてもよい。
【0049】最後に、上記の各実施形態に用いるカラー
フィルタの着色層について述べる。各実施形態において
は、反射型表示を行う場合、入射光が一旦カラーフィル
タのいずれかの着色層を透過した後、液晶層を通過して
反射電極によって反射され、再び着色層を透過してから
放出される。したがって、通常の透過型の液晶装置とは
異なり、カラーフィルタを二回通過することになるた
め、通常のカラーフィルタでは表示が暗くなる。そこ
で、各実施形態では、カラーフィルタのR、G、Bの各
着色層の可視領域における最低透過率が30〜50%に
なるように淡色化して形成している。着色層の淡色化
は、着色層の膜厚を薄くしたり、着色層に混合する顔料
若しくは染料の濃度を低くしたりすることによってなさ
れる。このことによって、反射型表示を行う場合に表示
の明るさを低下させないように構成することができる。
【0050】以上の各実施形態では、散乱板はそれぞれ
単体であるものを用いたが、位相差板と散乱体が一体と
なったようなフィルムでもよい。また、位相差板や偏光
板の拡散層に光拡散性を持たせたものでもよい。
【0051】(第4実施形態) 本発明の電子機器の例を3つ示す。本発明の液晶装置
は、反射型なので、様々な環境下で用いられ、しかも低
消費電力が必要とされる携帯機器に適している。例え
ば、図6(a)は携帯電話であり、(b)は腕時計であ
り、(c)は携帯情報機器である。本発明の液晶装置は
表示のにじみ(ボケ)などがなく表示品質が高いので、
高精細な表示を必要とする場合には最適である。近年、
情報量の増大と情報インフラの整備によって、携帯の頻
度が高い電子機器が数多く製造・販売されている。この
ような電子機器の表示部には本発明の液晶装置は最適で
あり、特にカラー表示が必要な時には非常に明るく、視
野角が広く、発色のよい表示を可能にする。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、広
視野角で明るく、表示のにじみ(ボケ)や混色などのな
い反射型の液晶装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶装置の第1実施形態の概略構
造を示す概略縦断面図である。
【図2】本発明に係る液晶装置の第2実施形態の概略構
造を示す概略縦断面図である。
【図3】本発明に係る液晶装置の第3実施形態の概略構
造を示す概略縦断面図である。
【図4】散乱板の光拡散性を測定する測定系の概略図で
ある。
【図5】図4の測定系で測定した散乱板の特性を示す図
である。
【図6】本発明に係る液晶装置を搭載した電子機器の概
略図である。
【符号の説明】
101、102、201、202、301、302 透
明基板 103、203、303 反射電極 104、204、304 シール材 105、205、305 液晶層 106、206、306 偏光板 107、207、307 位相差板 108、208、308 第1散乱板 109、209、309 第2散乱板 110、210、310 カラーフィルタ 111、211、311 保護膜 112、212、312 透明電極 401 光源 402 回転軸 403 散乱板 404 受光部 501 光拡散性のない透明なアクリル板の特性 502 弱い光拡散性を持つ散乱板の特性 503 強い光拡散性を持つ散乱板の特性 504 −30°〜+30°の範囲に強い光拡散性を持
つ散乱板の特性 505 −60°〜0°の範囲に強い光拡散性をを持つ
散乱板の特性
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−230345(JP,A) 特開 平8−201802(JP,A) 特開 平9−318934(JP,A) 特開 平8−122755(JP,A) 特開 昭61−120121(JP,A) 特開 平11−119215(JP,A) 特開 平11−7007(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1335 G02F 1/1343 G02F 1/13 505

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚の基板の間に液晶層が挟持され、前記
    2枚の基板のうち一方の基板の外面には全方位からの入
    射光を散乱させる光拡散性が異なる第1散乱層及び第2
    散乱層が配置され、他方の基板側には反射層を具備する
    液晶装置において、 前記第1散乱層と前記第2散乱層との間に偏光板を配置
    するとともに前記第1散乱層と前記第2散乱層のうち前
    記第2散乱層の方が前記液晶層側に配置されてなり、前
    記第1散乱層の前記光拡散性は、前記第2散乱層の前記
    光拡散性より弱いことを特徴とする液晶装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の液晶装置を搭載した電子
    機器。
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