JP3358631B2 - メタノ−ルの脱水素方法 - Google Patents
メタノ−ルの脱水素方法Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C67/00—Preparation of carboxylic acid esters
- C07C67/39—Preparation of carboxylic acid esters by oxidation of groups which are precursors for the acid moiety of the ester
- C07C67/40—Preparation of carboxylic acid esters by oxidation of groups which are precursors for the acid moiety of the ester by oxidation of primary alcohols
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メタノ−ルの脱水素に
よるギ酸メチルの製造方法に関する。ギ酸メチルは、ジ
メチルホルムアミドやギ酸などの有機化学品および一酸
化炭素を製造する中間原料として重要な化学工業製品で
ある。
よるギ酸メチルの製造方法に関する。ギ酸メチルは、ジ
メチルホルムアミドやギ酸などの有機化学品および一酸
化炭素を製造する中間原料として重要な化学工業製品で
ある。
【0002】
【従来の技術】ギ酸メチルは、ナトリウムアルコラ−ト
などを触媒として、加圧下でメタノ−ルをカルボニル化
する方法(1)CH3OH + CO → HCOOCH3 やメタノ−ル
を接触的に脱水素する方法(2)2CH3OH→ HCOOCH3 + 2
H2 が知られている。メタノ−ルの脱水素方法は、最近
触媒開発が進み多くの触媒系が提案され、この方法によ
るギ酸メチルの製造は工業的に実施されている。脱水素
触媒の例としては、たとえば特公昭56−6412号で
は銅と周期律表3a族の組み合わせからる触媒、特公昭
53−46819号には銅とアクチナイド、希土類から
なる触媒、特公昭53−46821号には銅、亜鉛、ア
ルミニュウム酸化物とジルコニウム化合物からなる触
媒、特公昭57−15820号には銅とセメントからな
る触媒、特公昭57−44655号には銅、カルシウ
ム、ジルコニウム化合物からなる触媒、特公昭59−3
3418号、特開平3−151047号には銅、亜鉛、
アルミニウム酸化物、アルカリ金属化合物、リン化合物
からなる触媒系等が開示されている。
などを触媒として、加圧下でメタノ−ルをカルボニル化
する方法(1)CH3OH + CO → HCOOCH3 やメタノ−ル
を接触的に脱水素する方法(2)2CH3OH→ HCOOCH3 + 2
H2 が知られている。メタノ−ルの脱水素方法は、最近
触媒開発が進み多くの触媒系が提案され、この方法によ
るギ酸メチルの製造は工業的に実施されている。脱水素
触媒の例としては、たとえば特公昭56−6412号で
は銅と周期律表3a族の組み合わせからる触媒、特公昭
53−46819号には銅とアクチナイド、希土類から
なる触媒、特公昭53−46821号には銅、亜鉛、ア
ルミニュウム酸化物とジルコニウム化合物からなる触
媒、特公昭57−15820号には銅とセメントからな
る触媒、特公昭57−44655号には銅、カルシウ
ム、ジルコニウム化合物からなる触媒、特公昭59−3
3418号、特開平3−151047号には銅、亜鉛、
アルミニウム酸化物、アルカリ金属化合物、リン化合物
からなる触媒系等が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】メタノ−ルの脱水素に
よるギ酸メチルの製造は、平衡上、通常は数十%の収率
しか得られない。低沸点であるギ酸メチルの捕集を考慮
して反応系を加圧下で行う場合には、収率はさらに低い
値となる。したがって、反応を気相で行う場合は反応器
出口ガスを冷却して気液分離し、凝縮したギ酸メチルお
よび未反応メタノ−ル混合物からギ酸メチルを分離した
後、大量のメタノ−ルを脱水素反応工程にリサイクルす
ることを余儀なくされ、多大のエネルギ−が必要となる
欠点を有している。このように単流反応率が低いこと、
大量のメタノ−ルをリサイクルしなければならいことを
解消できれば、より効率的なメタノ−ルの脱水素による
ギ酸メチル製造が可能になる。
よるギ酸メチルの製造は、平衡上、通常は数十%の収率
しか得られない。低沸点であるギ酸メチルの捕集を考慮
して反応系を加圧下で行う場合には、収率はさらに低い
値となる。したがって、反応を気相で行う場合は反応器
出口ガスを冷却して気液分離し、凝縮したギ酸メチルお
よび未反応メタノ−ル混合物からギ酸メチルを分離した
後、大量のメタノ−ルを脱水素反応工程にリサイクルす
ることを余儀なくされ、多大のエネルギ−が必要となる
欠点を有している。このように単流反応率が低いこと、
大量のメタノ−ルをリサイクルしなければならいことを
解消できれば、より効率的なメタノ−ルの脱水素による
ギ酸メチル製造が可能になる。
【0004】
【課題を解決するための手段】気相下、メタノ−ルの脱
水素によるギ酸メチル製造においては、上述したように
平衡の制限を受け高いギ酸メチル単流収率が得られな
い。反応を有利に進めるには、平衡値を超えなければな
らなく、このためには例えば、生成するギ酸メチルまた
は水素を反応系外に抜き出すことにより反応を右側に進
めることができる。この考え方はたとえば特開平2−2
35846号に開示されている。それによれば、水素分
離膜を入れた反応器を用いて、メタノ−ルの脱水素によ
り生成した水素を分離膜を通して連続的に反応系に抜き
出し、反応を進めるものである。しかし、実施例によれ
ばこの方法では同じ反応温度で比較するならば、メタノ
−ル反応率およびギ酸メチル収率がそれぞれ2〜13%
向上したにすぎない。
水素によるギ酸メチル製造においては、上述したように
平衡の制限を受け高いギ酸メチル単流収率が得られな
い。反応を有利に進めるには、平衡値を超えなければな
らなく、このためには例えば、生成するギ酸メチルまた
は水素を反応系外に抜き出すことにより反応を右側に進
めることができる。この考え方はたとえば特開平2−2
35846号に開示されている。それによれば、水素分
離膜を入れた反応器を用いて、メタノ−ルの脱水素によ
り生成した水素を分離膜を通して連続的に反応系に抜き
出し、反応を進めるものである。しかし、実施例によれ
ばこの方法では同じ反応温度で比較するならば、メタノ
−ル反応率およびギ酸メチル収率がそれぞれ2〜13%
向上したにすぎない。
【0005】かかる状況下で発明者等は鋭意研究を重ね
本発明を完成した。すなわち、本発明は、1)固体触媒
の存在下でメタノ−ルを脱水素してギ酸メチルを製造す
る方法において、反応系が液相であることを特徴とする
メタノ−ルの脱水素方法、2)固体触媒の存在下で反応
系が液相であるメタノ−ルを脱水素してギ酸メチルを製
造する方法において、酸素を含まない窒素、水素、一酸
化炭素、ヘリウム、アルゴンおよびこれらの混合物から
選ばれたガスを連続的に反応系に導入し、反応系から連
続的に反応生成物を気相で反応系外に運び出すことを特
徴とするメタノ−ルの脱水素方法、及び3)反応系に導
入したガスを取り出す際、ガスを冷却して一部のメタノ
−ルを凝縮させて反応液相部に還流し、メタノ−ルより
もギ酸メチルに富んだガスを取り出すことを特徴とする
メタノ−ルの脱水素方法を開発したものである。
本発明を完成した。すなわち、本発明は、1)固体触媒
の存在下でメタノ−ルを脱水素してギ酸メチルを製造す
る方法において、反応系が液相であることを特徴とする
メタノ−ルの脱水素方法、2)固体触媒の存在下で反応
系が液相であるメタノ−ルを脱水素してギ酸メチルを製
造する方法において、酸素を含まない窒素、水素、一酸
化炭素、ヘリウム、アルゴンおよびこれらの混合物から
選ばれたガスを連続的に反応系に導入し、反応系から連
続的に反応生成物を気相で反応系外に運び出すことを特
徴とするメタノ−ルの脱水素方法、及び3)反応系に導
入したガスを取り出す際、ガスを冷却して一部のメタノ
−ルを凝縮させて反応液相部に還流し、メタノ−ルより
もギ酸メチルに富んだガスを取り出すことを特徴とする
メタノ−ルの脱水素方法を開発したものである。
【0006】一方、メタノ−ルからギ酸メチルを製造す
る場合、液相で行う方法はすでに提案されている。例え
ば、脱水素でなく酸化脱水素による方法であるが、その
例としては工業化学雑誌 71巻10号1638頁(1
968)にはPdを触媒としてメタノ−ルを酸化する方
法、特開昭57−203034号には液相高温下可溶性
クロム化合物触媒の存在下で、分子状酸素とメタノ−ル
を連続的に反応させてなる方法等が開示されている。ま
た、本発明と同様に液相下で行う脱水素反応による方法
としては、たとえばJ.Mol Catal 67 [2] 185〜190 (199
1)では、RuCl3 /CH3 OH溶液中、CH3 ONa
共存下でメタノ−ル脱水素反応の例があるが、ギ酸メチ
ル製造が目的でなく、実用化の見通しは得られない。
る場合、液相で行う方法はすでに提案されている。例え
ば、脱水素でなく酸化脱水素による方法であるが、その
例としては工業化学雑誌 71巻10号1638頁(1
968)にはPdを触媒としてメタノ−ルを酸化する方
法、特開昭57−203034号には液相高温下可溶性
クロム化合物触媒の存在下で、分子状酸素とメタノ−ル
を連続的に反応させてなる方法等が開示されている。ま
た、本発明と同様に液相下で行う脱水素反応による方法
としては、たとえばJ.Mol Catal 67 [2] 185〜190 (199
1)では、RuCl3 /CH3 OH溶液中、CH3 ONa
共存下でメタノ−ル脱水素反応の例があるが、ギ酸メチ
ル製造が目的でなく、実用化の見通しは得られない。
【0007】したがって、本発明は全く新規なメタノ−
ルの脱水素方法を提供するものである。すなわち、固体
触媒を用る液相下での反応はメタノ−ルの蒸発熱が不要
となり、反応温度まで液体を加熱する顕熱のみでよく、
エネルギ−の節約が可能となる。本発明による方法は、
固体触媒を用い、メタノ−ルを液相下で反応させ反応に
より発生し気相部に移動した水素とギ酸メチルを、反応
系外に抜き出すことによる脱水素によるギ酸メチルの製
造方法である。
ルの脱水素方法を提供するものである。すなわち、固体
触媒を用る液相下での反応はメタノ−ルの蒸発熱が不要
となり、反応温度まで液体を加熱する顕熱のみでよく、
エネルギ−の節約が可能となる。本発明による方法は、
固体触媒を用い、メタノ−ルを液相下で反応させ反応に
より発生し気相部に移動した水素とギ酸メチルを、反応
系外に抜き出すことによる脱水素によるギ酸メチルの製
造方法である。
【0008】反応生成物の反応系外への抜き出しは、反
応で発生する水素ガスのみで行うこともできるが、反応
系に連続的にガスを導入し、反応圧力を一定に保ちつつ
導入したガスを連続的に系外に抜き出し、反応により生
成したギ酸メチルおよび水素を気相部から抜き出すこと
もでき、この方法は特に好ましい方法である。これによ
り液相のメタノ−ル脱水素反応部から生成物を反応系外
に出すことになり、反応を右側に有利にすすめることが
できる。
応で発生する水素ガスのみで行うこともできるが、反応
系に連続的にガスを導入し、反応圧力を一定に保ちつつ
導入したガスを連続的に系外に抜き出し、反応により生
成したギ酸メチルおよび水素を気相部から抜き出すこと
もでき、この方法は特に好ましい方法である。これによ
り液相のメタノ−ル脱水素反応部から生成物を反応系外
に出すことになり、反応を右側に有利にすすめることが
できる。
【0009】本発明は、反応で発生した水素および気相
部に移動したギ酸メチル蒸気を、単に反応器から取り出
すだけでなく、反応系にガスを導入し強制的、連続的に
反応系外に取り出すことにより液相部での反応を有利に
進め平衡値以上の成績を得ることができる。この場合、
反応器から反応圧力を調節する調圧装置に至る間を保温
して、凝縮させることなく気相のまま取り出すことがで
きる。また、反応器から反応圧力を調節する調圧装置に
至る間に冷却して出口ガス中のメタノ−ルの一部を凝縮
させて、液相反応部に還流させ、メタノ−ルよりもギ酸
メチルに富んだガスとして得ることができる。
部に移動したギ酸メチル蒸気を、単に反応器から取り出
すだけでなく、反応系にガスを導入し強制的、連続的に
反応系外に取り出すことにより液相部での反応を有利に
進め平衡値以上の成績を得ることができる。この場合、
反応器から反応圧力を調節する調圧装置に至る間を保温
して、凝縮させることなく気相のまま取り出すことがで
きる。また、反応器から反応圧力を調節する調圧装置に
至る間に冷却して出口ガス中のメタノ−ルの一部を凝縮
させて、液相反応部に還流させ、メタノ−ルよりもギ酸
メチルに富んだガスとして得ることができる。
【0010】本発明による方法は固体触媒を使用する
が、ここで使用する触媒にはとくに制限はなく、これま
でに提案されている触媒はいずれも使用することができ
る。たとえば、ラネ−銅触媒をはじめとして、銅−クロ
ム系触媒などの種々の銅含有触媒等をあげることができ
る。発明による方法よる反応温度は100〜300℃、
好ましくは150〜250℃である。本発明による反応
圧力は、反応温度で液相が維持できればとくに制限を受
けるものではない。
が、ここで使用する触媒にはとくに制限はなく、これま
でに提案されている触媒はいずれも使用することができ
る。たとえば、ラネ−銅触媒をはじめとして、銅−クロ
ム系触媒などの種々の銅含有触媒等をあげることができ
る。発明による方法よる反応温度は100〜300℃、
好ましくは150〜250℃である。本発明による反応
圧力は、反応温度で液相が維持できればとくに制限を受
けるものではない。
【0011】本発明による反応器に導入するガスは、反
応条件下で液化したり、反応原料および反応生成物と反
応するなど悪影響を与えないことが必要である。使用で
きるガスは、酸素を含まない窒素、水素、一酸化炭素、
ヘリウム、アルゴンおよびこれらの混合物から選ばれた
ガスである。反応系に導入するガスは、液相中に吹き込
んだ場合はメタノ−ルと触媒の接触を助け、液相中の生
成ギ酸メチルを気相部に移動することにも効果的であ
り、この方法は好ましい。また、ガスは気相部に導入す
ることもできる。反応系に導入するガスの量はとくに制
限されるものではなく、任意の量が使用できる。しか
し、過剰量のガス導入はギ酸メチルの捕集、回収系の効
率を低下させ得策ではない。
応条件下で液化したり、反応原料および反応生成物と反
応するなど悪影響を与えないことが必要である。使用で
きるガスは、酸素を含まない窒素、水素、一酸化炭素、
ヘリウム、アルゴンおよびこれらの混合物から選ばれた
ガスである。反応系に導入するガスは、液相中に吹き込
んだ場合はメタノ−ルと触媒の接触を助け、液相中の生
成ギ酸メチルを気相部に移動することにも効果的であ
り、この方法は好ましい。また、ガスは気相部に導入す
ることもできる。反応系に導入するガスの量はとくに制
限されるものではなく、任意の量が使用できる。しか
し、過剰量のガス導入はギ酸メチルの捕集、回収系の効
率を低下させ得策ではない。
【0012】本発明による反応の方法は、回分式、半回
分式、流通式いずれの方式も実施できる。反応は、粉末
あるいは小粒子状の触媒と液状メタノ−ルとの接触を効
率的に行うため、撹拌することが好ましい。撹拌の方式
はとくに制限されるものではないが、撹拌翼を回転させ
る方式、上下方向に往復動する方式等は好ましい撹拌方
式の例である。
分式、流通式いずれの方式も実施できる。反応は、粉末
あるいは小粒子状の触媒と液状メタノ−ルとの接触を効
率的に行うため、撹拌することが好ましい。撹拌の方式
はとくに制限されるものではないが、撹拌翼を回転させ
る方式、上下方向に往復動する方式等は好ましい撹拌方
式の例である。
【0013】
【発明の効果】本発明による方法は、メタノ−ルの脱水
素によるギ酸メチルの製造において、反応を液相で行う
ことにより、気相法と比較して蒸発熱が不要となるだけ
でなく、反応温度を低くできる利点がありエネルギ−の
軽減が可能である。また、本発明による方法は、反応系
にガスを導入することにより、平衡を移動させつつ行う
ので、気相法が平衡の制限を受けるのに対し同一反応条
件では平衡値よりも高いギ酸メチル収率を得ることがで
きる。これらのことから、本発明は工業的に極めて有効
かつ重要な方法である。
素によるギ酸メチルの製造において、反応を液相で行う
ことにより、気相法と比較して蒸発熱が不要となるだけ
でなく、反応温度を低くできる利点がありエネルギ−の
軽減が可能である。また、本発明による方法は、反応系
にガスを導入することにより、平衡を移動させつつ行う
ので、気相法が平衡の制限を受けるのに対し同一反応条
件では平衡値よりも高いギ酸メチル収率を得ることがで
きる。これらのことから、本発明は工業的に極めて有効
かつ重要な方法である。
【0014】
【実施例】以下に実施例によって本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は実施例により制限されるもので
はない。実施例1 100mlのSUS−316製振盪式オ−トクレ−ブに
メタノ−ル31.6g、60〜80メッシュに砕き還元
したCu−Zn−Al触媒10gを入れた。次に水素ガ
スを10kg/cm2 張り込み190℃で60分加熱振
盪し反応させた。オ−トクレ−ブを冷却して液状物を取
り出し分析したところ、ギ酸メチルが0.4wt%の濃
度で存在した。
に説明するが、本発明は実施例により制限されるもので
はない。実施例1 100mlのSUS−316製振盪式オ−トクレ−ブに
メタノ−ル31.6g、60〜80メッシュに砕き還元
したCu−Zn−Al触媒10gを入れた。次に水素ガ
スを10kg/cm2 張り込み190℃で60分加熱振
盪し反応させた。オ−トクレ−ブを冷却して液状物を取
り出し分析したところ、ギ酸メチルが0.4wt%の濃
度で存在した。
【0015】実施例2 オ−トクレ−ブに張り込むガスを一酸化炭素ガスにか
え、反応温度を200℃とした以外は実施例1と同様に
実施した。反応後液を分析したところ、ギ酸メチルが
1.4wt%の濃度で存在した。
え、反応温度を200℃とした以外は実施例1と同様に
実施した。反応後液を分析したところ、ギ酸メチルが
1.4wt%の濃度で存在した。
【0016】実施例3 触媒としてラネ−銅11.6gを使用し、オ−トクレ−
ブ張り込みガスを窒素ガスに変えて実施例1と同様に実
施した。反応後液を分析したところ、ギ酸メチルが1.
0wt%の濃度で存在した。
ブ張り込みガスを窒素ガスに変えて実施例1と同様に実
施した。反応後液を分析したところ、ギ酸メチルが1.
0wt%の濃度で存在した。
【0017】実施例4〜8 チタン内張りの内容積300mlの上下撹拌式オ−トク
レ−ブを用い、流通式で実験した。オ−トクレ−ブ内に
触媒とメタノ−ル200mlを入れ、上下撹拌しながら
オ−トクレ−ブを加熱し、一定量のメタノ−ルを供給し
た。また、ガスはオ−トクレ−ブの液中に導入し、反応
圧力が一定になるように冷却器を通して抜き出した。得
られた結果を表1に示した。
レ−ブを用い、流通式で実験した。オ−トクレ−ブ内に
触媒とメタノ−ル200mlを入れ、上下撹拌しながら
オ−トクレ−ブを加熱し、一定量のメタノ−ルを供給し
た。また、ガスはオ−トクレ−ブの液中に導入し、反応
圧力が一定になるように冷却器を通して抜き出した。得
られた結果を表1に示した。
【0018】実施例9 実施例7と同じ条件で反応系にガスを導入せずに気相部
のメタノ−ルとギ酸メチルの濃度を調べた。液相部温度
205℃、気相部温度196℃、圧力48.5Kg/c
m2 の条件で、メタノ−ル83.1vol%、ギ酸メチ
ル10.6vol%であった。反応器内はこのようにメ
タノ−ルに富んだ組成であったが、実施例4〜8に示し
たように、導入ガスの抜き出し時冷却することにより、
メタノ−ルよりもギ酸メチルに富んだ生成物を得ること
ができた。
のメタノ−ルとギ酸メチルの濃度を調べた。液相部温度
205℃、気相部温度196℃、圧力48.5Kg/c
m2 の条件で、メタノ−ル83.1vol%、ギ酸メチ
ル10.6vol%であった。反応器内はこのようにメ
タノ−ルに富んだ組成であったが、実施例4〜8に示し
たように、導入ガスの抜き出し時冷却することにより、
メタノ−ルよりもギ酸メチルに富んだ生成物を得ること
ができた。
【0019】
【表1】 ──────────────────────────────────── 実施例番号 4 5 6 7 8 ──────────────────────────────────── 触媒 ラネー銅 Cu-Zn-Al ラネー銅 ラネー銅 銅-クロム 22g 29g 40g 40g 30g ──────────────────────────────────── メタノ−ル 供給量(g/hr) 4.0 10.3 5.3 9.0 10.3 ──────────────────────────────────── 導入ガス種類 窒素 窒素 水素 窒素 一酸化炭素 反応圧力 (kg/cm2) 45.5 48.0 50.0 48.5 48.0 反応温度 ( ℃) 198 197 199 196 195 ──────────────────────────────────── 抜き出しガス量(l/hr) 17.1 64.4 75.3 79.9 67.3 メタノ−ル(vol%) 1.14 1.42 0.91 1.32 1.41 ギ酸メチル(vol%) 5.26 3.63 1.72 3.04 4.33 ──────────────────────────────────── メタノ−ル 反応率(mol%) 91.6 87.2 81.1 83.3 82.6 ギ酸メチル 収率(mol%) 77.1 65.2 73.1 77.0 77.5 選択率(mol%) 84.2 74.8 90.0 92.5 93.5 ────────────────────────────────────
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (56)参考文献 特表 昭61−500919(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 67/40 C07C 69/06
Claims (2)
- 【請求項1】メタノ−ルを脱水素してギ酸メチルを製造
する方法において、銅系固体触媒の存在下、液相で反応
を行い、且つ酸素を含まない窒素、水素、一酸化炭素、
ヘリウム、アルゴンおよびこれらの混合物から選ばれた
ガスを連続的に反応系に導入し、反応系から連続的に反
応生成物を気相で反応系外に取り出すことを特徴とする
メタノ−ルの脱水素方法。 - 【請求項2】反応系に導入したガスを抜き出す際、ガス
を冷却して一部のメタノ−ルを凝縮させて反応液相部に
還流し、メタノ−ルよりもギ酸メチルに富んだガスを取
り出すことを特徴とする請求項1記載の方法。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11475893A JP3358631B2 (ja) | 1993-05-17 | 1993-05-17 | メタノ−ルの脱水素方法 |
US08/224,045 US5399745A (en) | 1993-05-17 | 1994-04-07 | Process for producing methyl formate |
AU59354/94A AU665304B2 (en) | 1993-05-17 | 1994-04-08 | Process for producing methyl formate |
TW083103173A TW293814B (ja) | 1993-05-17 | 1994-04-11 | |
DE69405046T DE69405046T2 (de) | 1993-05-17 | 1994-04-12 | Verfahren zur Herstellung von Methylformiat |
EP94105600A EP0625502B1 (en) | 1993-05-17 | 1994-04-12 | Process for producing methyl formate |
KR1019940010438A KR100279575B1 (ko) | 1993-05-17 | 1994-05-13 | 포름산메틸의 제조방법 |
CA002123624A CA2123624C (en) | 1993-05-17 | 1994-05-16 | Process for producing methyl formate |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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