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JP3353878B2 - 回転指紋印象採取方式 - Google Patents

回転指紋印象採取方式

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JP3353878B2
JP3353878B2 JP17750797A JP17750797A JP3353878B2 JP 3353878 B2 JP3353878 B2 JP 3353878B2 JP 17750797 A JP17750797 A JP 17750797A JP 17750797 A JP17750797 A JP 17750797A JP 3353878 B2 JP3353878 B2 JP 3353878B2
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智彦 田川
賢志 二階堂
乾 横山
勇作 藤井
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    • G06V40/10Human or animal bodies, e.g. vehicle occupants or pedestrians; Body parts, e.g. hands
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  • Theoretical Computer Science (AREA)
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  • Collating Specific Patterns (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指紋の画像を高精
度に取り込む指紋印象採取方式に関する。
【0002】
【従来の技術】指掌紋の照合を行う場合、指掌紋の画像
を入力し、入力された画像と予め入力されている指掌紋
の画像を照合するシステムが用いられている。
【0003】このようなシステムでは、指掌紋の画像を
入力する方法として、インクを塗布した指や掌を紙面に
押しつけ、指掌紋を形成する凹凸パターンを紙面上に転
写し、紙面上に転写された凹凸パターンをイメージスキ
ャナで読み込む方法が用いられていた。
【0004】しかし、上記した方法では、指や掌にイン
クを塗布したり、指掌紋を正確に紙面に転写するために
指や掌を紙面に強く押しつける等の間接的な手間がかか
る。特に、指の指紋を採取する場合には、指を紙面上で
回転させる必要があり、このとき指のズレが生じ易く、
指紋が紙面上に正確に転写され難い。そして、指のずれ
等により指紋が鮮明に転写されなかった場合には、指に
再度インクを塗布し、新たな紙を用意して指掌紋の転写
を行わなければならない。
【0005】そこで、インクや紙等を必要とせずに指掌
紋を直接採取する方法が要求されている。このような要
求に対し、(1)特願昭60−500196号公報に記
載された指紋画像写像装置が開示されている。この指紋
画像写像装置は、チューブ状のガラス管に指を挿入し、
ガラス管の内面に指を接触させながら回転することで、
指の指紋画像を採取する装置である。
【0006】また、(2)一次撮像素子を指の長手方向
と短手方向とに走査し、一次撮像素子の動きに合わせて
指を回転させる方法も提示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した
(1)の装置では、ガラス管の内径より細い指の指紋画
像を採取する場合に、ガラス管に指の一部しか触れない
ため、指がずれ易すく、部分的な指紋画像しか採取でき
ない虞がある。
【0008】また、上記した(2)の方法では、指の回
転速度を一次撮像素子の動きに合わせて一定に保たなけ
ればならず、正確な指紋画像を採取することは容易では
ない。
【0009】本発明は、上記したような問題点に鑑みて
なされたものであり、指紋全体を簡略な作業で正確に採
取することができる技術を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために以下のような手段を採用した。すなわち、
本発明にかかる回転指紋画像採取方式は、入力面上に回
転押捺される指の指紋画像をフレーム単位に入力する画
像入力手段と、前記フレームデータより前記指紋画像の
特徴点の位置を検出する特徴点検出手段と、前記特徴点
の位置に応じて合成用に抽出する領域を決定する合成領
域決定手段と、前記合成領域決定手段により決定された
合成領域の画像データを前記フレームデータから抽出す
る画像切り出し手段と、前記画像入力手段が前記フレー
ムデータの入力前に入力したフレームデータを合成して
得られた合成フレームの前記合成領域に対応する領域の
画像データを前記画像切り出し手段により抽出された画
像データに書き換える画像合成手段と、を備える(請求
項1記載に対応)。
【0011】また、前記特徴点の位置に応じて入力面上
に載置された指の回転進行方向を予測する指回転方向判
別手段を更に備え、前記合成領域決定手段は、特徴点の
位置に応じて前記フレームデータから抽出すべき領域の
境界の位置を決定する合成基準位置決定部と、前記境界
位置を基準にして前記回転進行方向側に位置する領域を
合成画像領域とみなす合成領域決定部とを含むようにし
てもよい(請求項2に対応)。
【0012】さらに、前記指回転方向判別手段は、前記
特徴点がフレームの一側の半分の領域内に位置するか、
あるいはフレームの他側の半分の領域内に位置するかを
判別し、前記特徴点がフレームの一側の半分の領域内に
位置するとき、前記指の回転進行方向が前記フレームの
一側から他側へ向かう方向であると判定し、前記特徴点
がフレームの他側の半分の領域内に位置するとき、前記
指の回転進行方向が前記フレームの他側から一側へ向か
う方向であると判定するようにしてもよい(請求項3に
対応)。
【0013】また、前記合成領域決定部は、前記境界位
置を基準にして前記回転進行方向側の所定の範囲内に位
置する領域のみを合成領域とみなすようにしてもよい
(請求項4に対応)。
【0014】その際、前記フレームデータを走査し、前
記指の短手方向の一側の端部と他側の端部とを検出し、
これら端部間の短手方向の距離を前記指の幅とみなす指
幅検出手段を更に備え、前記合成領域決定部は、前記指
の幅に応じて前記所定の範囲を決定するようにしてもよ
い(請求項5に対応)。
【0015】また、連続する2枚のフレームデータにお
いて2枚目のフレームデータの特徴点の位置が1枚目の
フレームデータの特徴点の位置を基準にして前記指の回
転進行方向側に移動していない場合に、前記合成基準位
置決定部は、前記1枚目のフレームデータの特徴点を回
転進行方向に所定の距離だけ移動させた位置を前記2枚
目のフレームデータの特徴点とみなして境界位置を決定
するようにしてもよい(請求項6に対応)。
【0016】さらに、前記特徴点の位置に応じて入力面
上に載置された指の回転進行方向を予測する指回転方向
判別手段と、連続する所定枚数のフレームデータにおい
て各フレームデータの特徴点が直前のフレームデータの
特徴点を基準にして前記指の回転進行方向側に移動して
いない場合に、前記入力面上に載置された指の回転押捺
が終了したとみなす回転終了判別手段とを更に備えるよ
うにしてもよい(請求項7に対応)。
【0017】また、前記特徴点検出手段は、前記指紋画
像入力手段により入力されたフレームデータを走査し、
前記指の長手方向の先端部を第1の特徴点とみなす第1
の特徴点検出部と、前記フレームデータを走査し、前記
指の短手方向の回転進行方向側の端部を第2の特徴点と
みなす第2の特徴点検出部とを含むようにしてもよい。
【0018】この場合、前記合成基準位置決定部は、連
続する2枚のフレームデータにおいて2枚目のフレーム
データの第1の特徴点が1枚目のフレームデータの第1
の特徴点を基準にして前記指の回転進行方向側に移動し
ておらず、前記2枚目のフレームデータの第2の特徴点
が前記1枚目のフレームデータの第2の特徴点を基準に
して前記指の回転進行方向側に移動している場合に、前
記2枚目のフレームデータの第2の特徴点が前記1枚目
のフレームデータの第2の特徴点から移動した距離を所
定の関数に代入して得られる値を、前記2枚目のフレー
ムデータの第1の特徴点が前記1枚目のフレームデータ
の第1の特徴点から移動した距離とみなして前記2枚目
のフレームデータの第1の特徴点の位置を定め、定めら
れた第1の特徴点の位置に応じて境界位置を決定する
(請求項8に対応)。
【0019】さらに、前記特徴点検出手段は、前記指紋
画像入力手段により入力されたフレームデータを走査
し、前記指の長手方向の先端部を第1の特徴点とみなす
第1の特徴点検出部と、前記フレームデータを走査し、
前記指の短手方向の回転進行方向側の端部を第2の特徴
点とみなす第2の特徴点検出部とを含むようにしてもよ
い。この場合、前記合成基準位置決定部は、連続する2
枚のフレームデータにおいて2枚目のフレームデータの
第1の特徴点が1枚目のフレームデータの第1の特徴点
を基準にして前記指の回転進行方向側に移動しておら
ず、前記2枚目のフレームデータの第2の特徴点が前記
1枚目のフレームデータの第2の特徴点を基準にして前
記指の回転進行方向側に移動している場合に、前記2枚
目のフレームデータの第2の特徴点の位置を所定の関数
に代入して得られる値を、前記2枚目のフレームデータ
の第1の特徴点の位置とみなして境界位置を決定する
(請求項9に対応)。
【0020】また、前記特徴点検出手段は、前記フレー
ムデータを前記指の回転進行方向と平行に走査し、所定
値以上の画素値を有する画素を最初に検出した位置を第
1の特徴点とみなすとともに、各走査線が所定値以上の
画素値を有する画素を最初に検出した位置から各走査線
の基端までの距離が最も短い走査線を検出し、その走査
線が所定値以上の画素値を有する画素を最初に検出した
位置を第2の特徴点とみなすようにしてもよい(請求項
10に対応)。
【0021】さらに、フレームの所定の領域内に前記第
1の特徴点が存在しないことを検出したとき、前記指の
回転押捺が終了したとみなす回転終了判別手段を更に備
えるようにしてもよい(請求項11に対応)。
【0022】また、連続する所定枚数のフレームデータ
において各フレームデータの特徴点が直前のフレームデ
ータの特徴点を基準にして前記指の回転進行方向側へ移
動していないことを検出したとき、前記指の回転押捺が
終了したとみなす回転終了判別手段を更に備えるように
してもよい(請求項12に対応)。
【0023】さらに、前記第1の特徴点が前記フレーム
データの所定の領域内に存在しないことを判定したと
き、連続する所定枚数のフレームデータにおいて各フレ
ームデータの第2の特徴点が直前のフレームデータの第
2の特徴点を基準にして前記指の回転進行方向側に移動
していないことを判定したとき、あるいは、連続する2
枚のフレームデータにおいて2枚目のフレームデータの
第1の特徴点が1枚目のフレームデータの第1の特徴点
を基準にして前記指の回転進行方向側に移動しておら
ず、且つ前記2枚目のフレームデータの第2の特徴点が
前記1枚目のフレームデータの第2の特徴点を基準にし
て前記指の回転進行方向側に移動していないことを判定
したときに、前記指の回転押捺が終了したとみなす回転
終了判別手段を更に備えるようにしてもよい(請求項1
3に対応)。
【0024】また、連続する所定枚数のフレームデータ
において各フレームデータの第1の特徴点及び第2の特
徴点が直前のフレームデータの第1の特徴点及び第2の
特徴点を基準にして前記指の回転進行方向に移動してい
ないことを判定したとき、前記指の回転押捺が終了した
とみなす回転終了判別手段を更に備えるようにしてもよ
い(請求項14に対応)。
【0025】さらに、連続する所定枚数のフレームデー
タにおいて各フレームデータの特徴点が直前のフレーム
データの特徴点を基準にして前記指の回転進行方向と逆
の方向に移動していることを判定したとき、前記指の回
転押捺が終了したとみなす回転終了判別手段を更に備え
るようにしてもよい(請求項15に対応)。
【0026】また、前記第2の特徴点検出部は、連続す
る2枚のフレームデータにおいて2枚目のフレームデー
タの第1の特徴点が1枚目のフレームデータの第1の特
徴点を基準にして前記指の回転進行方向側に移動してい
ない場合に限り、前記1枚目のフレームデータ及び前記
2枚目のフレームデータの第2の特徴点を検出するよう
にしてもよい(請求項16に対応)。
【0027】さらに、前記特徴点検出手段は、前記フレ
ームデータの特徴点を検出する際に、前記フレームデー
タの直前のフレームデータで決定された境界位置より前
記指の回転進行方向側に位置する領域のみを走査するよ
うにしてもよい(請求項17に対応)。
【0028】また、連続する2枚のフレームデータの特
徴点が回転進行方向に移動しておらず、前記2枚のフレ
ームデータを含む所定枚数のフレームデータの全ての特
徴点が直前のフレームデータの特徴点を基準にして回転
進行方向と逆方向に移動していないこと判定したとき、
前記指の回転押捺が中断されているとみなし、次のフレ
ームデータに待機する回転中断判別手段を更に備えるよ
うにしてもよい(請求項18に対応)。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて説明する。 〈実施の形態1〉図1は、本発明にかかる回転指紋印象
採取方式を適用する回転指紋印象採取装置の構成を示
す。
【0030】本実施の形態の回転指紋印象採取装置は、
三角柱状に形成されたプリズム2、発光ダイオード(L
ED)3、集光レンズ4、及びCCD撮像素子5からな
る光学機器と、画像処理回路6とを備える。
【0031】前記光学機器は、本発明にかかる画像入力
手段を実現するものであり、前記プリズム2の3つの側
面のうち第1の側面2a上に載置された物体に、前記L
ED3から光信号を照射すると、前記光信号が前記プリ
ズム2の第2の側面2cからプリズム2内に入射され
る。そして、前記光信号は、前記物体と前記第1の側面
2aとの接触部分で反射されて、プリズム2の第2の側
面2cから出射される。プリズム2から出射された光信
号は、集光レンズ4を介してCCD撮像素子5に入射さ
れる。
【0032】尚、前記プリズム2の第3の側面2bは、
無反射コーティング2dが施されており、プリズム2内
で乱反射された光信号が前記CCD撮像素子に入射され
るのを防止する。
【0033】そして、前記CCD撮像素子5は、入射光
の強度に応じた電荷を蓄電する光電変換素子アレイと、
前記光電変換素子アレイと同一面積を有する蓄電素子ア
レイと、前記光電変換素子アレイに蓄電された電荷を前
記蓄電素子アレイに転送する電荷転送素子と、前記蓄電
素子アレイに転送された電荷を水平ライン毎に出力する
電荷転送素子とから構成される。
【0034】このように構成された光学機器では、前記
プリズム2の第1の側面2a上に指が載置されたとき、
前記指の指紋を構成する凹凸パターンの凸部のみが前記
第1の側面2aと接触するので、前記凸部で反射された
光信号のみが前記プリズム2から前記集光レンズ4を通
って前記CCD撮像素子5に入射される。
【0035】そして、前記CCD撮像素子5の光電変換
素子アレイには、前記指紋の凸部の形状に沿って電荷が
蓄電され、このCCD撮像素子5から出力される信号
は、前記指紋の印象を表すアナログ画像信号になる。
【0036】さらに、図2に示すように、前記第1の側
面2a上において、前記指が短手方向に沿って回転押捺
されると、前記光学機器は、指の回転に従って前記第1
の側面2aに押捺された指紋の印象画像を時系列的に入
力する。このようにして入力された印象画像は、フレー
ム単位に画像処理回路6へ送信される。
【0037】次に、前記画像処理回路6の構成について
図3、4に基づいて説明する。図3は、画像処理回路6
のハードウェア構成を示す。この画像処理回路6は、バ
ス68によって相互に接続された、入力ポート61、プ
ログラムメモリ62、ワークメモリ63、画像メモリ6
4、RAM(Random Access Memory)68、CPU(Ce
ntral Processing Unit;中央処理ユニット)65、及び
出力ポート66を備えている。
【0038】そして、前記入力ポート61には、A/D
コンバータ(A/D)60が接続され、前記出力ポート
66には、外部インタフェース回路67が接続される。
さらに、画像処理回路6には、マウスやキーボード等の
入力装置、プリンタやディスプレイ等の出力装置、及び
光ディスクや磁気ディスク等の外部記憶装置が接続され
る。
【0039】前記入力装置は、本装置の使用者が各種の
データやコマンドを入力するための機器であり、画像処
理回路6内の外部インタフェース回路67に接続され
る。前記出力装置は、画像処理回路6により処理された
指紋画像を出力するための機器であり、画像処理回路6
内の外部インタフェース回路67に接続される。
【0040】さらに、前記外部記憶装置は、画像処理回
路6により処理された指紋画像を記憶するための機器で
あり、画像処理回路6内の外部インタフェース回路67
に接続される。
【0041】次に、前記画像処理回路67内のA/Dコ
ンバータ60は、前記CCD撮像素子5からのアナログ
画像信号をフレーム(画面)単位に量子化及び標本化し
て、二次元のデジタル画像信号として出力する。尚、前
記A/Dコンバータ60は、アナログ画像上にマトリク
ス状に配置されたXmax×Ymax個の標本点(画素)につ
いて標本化及び量子化を行うものとする。
【0042】画像メモリ64は、少なくとも1つのフレ
ームメモリ領域を有し、前記A/Dコンバータ60から
出力されるフレームデータを前記フレームメモリに記憶
する。 前記プログラムメモリ62は、CPU65が実
行すべきソフトウェアプログラムを記憶する。
【0043】ワークメモリ63は、画像メモリ64に記
憶されたフレームデータを所定の条件に従って処理する
ために使用される。RAM69は、CPU65の演算結
果等を記憶する。
【0044】CPU65は、電源投入時、先ず、プログ
ラムメモリ62に記憶されたブートストラップローダに
従って動作し、各メモリのチェック等を行った後、プロ
グラムメモリ62に記憶されたオペレーションシステム
をワークメモリ63に読み込む。続いて、CPU65
は、前記オペレーティングシステム上で動作するアプリ
ケーションプログラムを前記プログラムメモリ62から
ワークメモリ63に読み出す。そして、CPU65は、
前記アプリケーションプログラムに従って各部を制御
し、その結果、各部が画像処理回路として機能する。
【0045】ここで、前記CPU65がアプリケーショ
ンプログラムに従って各部を制御することによって実現
される画像処理回路の機能について説明する。図4は、
画像処理回路6の構成を機能別に表したブロック図であ
る。
【0046】画像処理回路6は、垂直ピーク点検出部
7、指回転方向判別部8、合成基準位置算出部9、画像
切り出し部10、画像合成部11、及び回転終了判別部
12を備える。
【0047】垂直ピーク点検出部7は、画像メモリ64
に記憶されたフレームデータを走査し、指紋の凹凸パタ
ーンを表す画像領域のうち垂直方向の座標値が最大とな
る画素(以下、垂直ピーク点)を第1の特徴点として検
出する。そして、前記垂直ピーク点検出部7は、前記垂
直ピーク点の水平方向の座標値(以下、X座標値:S)
と垂直方向の座標値(以下、Y座標値:T)をRAM6
9に記憶させる。
【0048】尚、前記垂直ピーク点検出部7は、所定の
しきい値以上の濃度値を有する画素の中から前記垂直ピ
ーク点を検出するよう設定され、前記プリズム2の第1
の側面2a上に残留する指紋痕や埃等のノイズ画像を誤
って検出しないようになっている。
【0049】例えば、垂直ピーク点検出部7は、図5に
示すように、フレームデータを最上位の行から順に水平
方向に走査し、前記しきい値以上の濃度値を有する画素
を最初に検出した位置を垂直ピーク点と判定し、前記垂
直ピーク点のX−Y座標値:(S,T)をRAM69に
記憶させる。
【0050】前記指回転方向判別部8は、前記RAM6
9に記憶された垂直ピーク点のX−Y座標値:(S,
T)を参照し、前記垂直ピーク点がフレームの左半分の
領域に位置しているか、あるいはフレームの右半分の領
域に位置しているかを判別する。例えば、1フレーム
は、Xmax×Ymax個の画素で構成されるので、指回転方
向判別部8は、前記垂直ピーク点のX座標値:Sが図6
に示すようにXmax/2より小さければ前記垂直ピーク
点がフレームの左半分の領域に位置すると判定し、前記
垂直ピーク点のX座標値:Sが図7に示すようにXmax
/2より大きければ前記垂直ピーク点がフレームの右半
分の領域に位置すると判定する。
【0051】続いて、前記指回転方向判別部8は、前記
垂直ピーク点がフレームの左半分の領域に位置している
と判定した場合、前記指が前記プリズム2の第1の側面
2aの左半分の領域に載置され、前記指が前記第1の側
面2aの左側から右側へ回転すると判定する。また、前
記指回転方向判別部8は、前記垂直ピーク点がフレーム
の右半分の領域に位置すると判定した場合、前記指が前
記第1の側面2aの右半分の領域に載置され、前記指が
前記第1の側面2aの右側から左側へ回転すると判定す
る。このようにして判定された指の回転進行方向は、R
AM69に記憶される。
【0052】次に、合成基準位置算出部9は、RAM6
9に記憶された垂直ピーク点のX座標値:Sと回転進行
方向とに応じて、2枚のフレームデータを合成する際に
基準となる位置(合成基準位置)を算出する。ここでい
う2枚のフレームデータとは、画像処理回路6が受信し
た最新のフレームデータ(以下、第1のフレームデー
タ)と、画像処理回路6がCCD撮像素子5から最初に
受信したフレームデータから前記第1のフレームデータ
の直前に受信したフレームデータまでの画像を合成して
得られたフレームデータ(以下、第2のフレームデー
タ)を指す。
【0053】ここで、合成基準位置は、垂直ピーク点の
X座標値:Sを通る垂線:X=Sとしてもよいが、指の
押捺条件や指の形状等により、最適な合成基準位置が前
記垂線:X=Sからずれる場合がある。例えば、第2フ
レームの指紋画像において、指紋画像の基端部に大きな
非接触部分が存在し(図8の(a)参照)、第1フレー
ムの指紋画像では指紋画像の基端部の非接触部分が少な
くなった場合(図8の(b)参照)、第1フレームの指
紋画像の垂直ピーク点を通る垂線を合成基準位置として
第1フレームと第2フレームを合成すると、図8の
(c)に示すように、第2フレームの非接触部分が合成
画像に残ってしまう。このような場合には、合成基準位
置は、垂直ピークをオフセットした位置に設定する必要
がある。
【0054】そこで、本実施の形態では、合成基準位置
算出部9は、指の位置(垂直ピーク点の位置)をパラメ
ータとして、合成基準位置のオフセット量を決定するよ
うにした。具体的には、合成基準位置算出部9は、垂直
ピーク点を通る垂線:X=Sを左右に所定画素数:d
(S)だけオフセットした位置:X=S+d(S)を合
成基準位置とする。
【0055】前記d(S)は、指の位置(垂直ピーク点
のX座標値:S)に応じて決定される値であり、例え
ば、垂直ピーク点のX座標値:Sがフレームの左半分の
領域では、負の値となり、フレームの左側に近づくほど
(垂直ピーク点のX座標値:Sが小さくなるほど)前記
d(S)の絶対値が大きくなる。また、垂直ピーク点の
X座標値:Sがフレームの右半分の領域では、前記d
(S)は、正の値となり、フレームの右側に近づくほど
(垂直ピーク点のX座標値:Sが大きくなるほど)前記
d(S)の絶対値が大きくなる。
【0056】次に、画像切り出し部10は、前記第1の
フレームデータから、合成基準位置を基準として、回転
進行方向側に位置する画像を抽出する。具体的には、画
像きりだし部10は、前記指の回転進行方向がフレーム
の左側から右側へ向かう方向であるとき、第1のフレー
ムデータ(図9の(a)参照)から、前記合成基準位置
(S+d(S))より右側に位置する画像(図9の
(b)参照)を抽出する。
【0057】また、前記画像切り出し部10は、前記指
の回転進行方向がフレームの右側から左側へ向かう方向
であるとき、第1のフレームデータ(図10の(a)の
参照)から、前記合成基準位置(S+d(S))より左
側に位置する画像(図10の(b)参照)を抽出する。
【0058】続いて、前記画像合成部11は、図11に
示すように、前記第2のフレームデータ(図11中のフ
レームデータ(1))のうち、前記合成基準位置(第1
のフレームデータより算出された合成基準位置)より指
の回転進行方向側に位置する画像(図11中のフレーム
データ(1)の領域Aの画像)を、前記画像切り出し部
10が第1のフレームデータ(図11中のフレームデー
タ(2))から抽出した画像(図11中のフレームデー
タ(2)の領域A’の画像)で書き換える。
【0059】この結果、合成データは、第2フレームデ
ータを構成する画像のうちの前記合成基準位置より指の
回転進行方向と逆側に位置する画像(図11中のフレー
ムデータ(1)の領域Bの画像)と、第1フレームデー
タを構成する画像のうちの前記合成基準位置より指の回
転進行方向側に位置する画像(図11中のフレームデー
タ(2)の領域A’の画像)とから構成される。
【0060】次に、前記回転終了判別部12は、連続す
る所定枚数のフレームデータの垂直ピーク点のX座標
値:Sが回転進行方向に進んでいないと判定した場合
に、前記指の回転が終了したとみなし、ワークメモリ6
3に記憶された第2フレームデータを外部記憶装置へ送
信した後、上記した各部の処理を終了させる。
【0061】前記所定の枚数は、指の回転速度や単位時
間当たりに画像処理回路6が受信するフレーム数をパラ
メータとして決定されるようにしてもよく、予め所定の
しきい値を設定しておいてもよい。
【0062】以下、回転指紋印象採取装置1の動作につ
いて述べる。先ず、回転指紋印象採取装置1は、本装置
の使用者が入力装置により指紋画像の取り込み開始命令
を入力すると、前記光学機器のLED3及びCCD撮像
素子5に駆動電圧を印加する。そして、前記光学機器
は、プリズム2の第1の側面2a上に回転押捺される指
の指紋の画像入力を開始し、入力された画像データを画
像処理回路6へ送信する。
【0063】ここで、プリズム2の第1の側面2a上に
載置される指が拇指以外の4本の指の何れかであると
き、前記指の拇指側を最初に第1の側面2a上に押捺
し、拇指と反対の方向に回転押捺させるようにすれば第
1の側面2a上での指表皮の横滑りが発生し難くなる。
また、プリズム2の第1の側面2a上に載置される指が
拇指であるときは、前記拇指の人差し指側を最初に第1
の側面2a上に押捺し、人差し指と反対の方向に回転押
捺させるようにすれば第1の側面2a上での指表皮の横
滑りが発生し難い。
【0064】そして、画像処理回路6では、CPU65
が図12に示す画像処理フローに従って動作する。CP
U65は、先ず、前記入力装置により指紋画像の取り込
み開始信号が入力されると(S1101)、CCD撮像
素子5からの1枚目のフレームデータを、A/Dコンバ
ータ60及び入力ポート61を介して受信し、画像メモ
リ64に記憶させる(S1102)。
【0065】次に、CPU65は、前記画像メモリ64
に記憶されたフレームデータを走査し(S1103)、
前記フレームデータ内に所定のしきい値以上の濃度値を
有する画素が存在するか否かを判別する(S110
4)。
【0066】前記S1104において前記しきい値以上
の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に存在す
ることを判定した場合、CPU65は、S1105へ進
み、前記しきい値以上の濃度値を有する画素の中から、
Y座標値が最も大きい画素(垂直ピーク点)を検出し、
前記垂直ピーク点のXーY座標値:(S1,T1)をRA
M69の所定の領域に記憶させる。
【0067】また、前記S1104において前記しきい
値以上の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に
存在しないと判定した場合、CPU65は、前述のS1
102以降の処理を再度実行する。
【0068】前記S1105の処理を終了したCPU6
5は、S1106へ進み、RAM69の所定の領域に記
憶された垂直ピーク点のX−Y座標値:(S1,T1)を
読み出し、図13に示す回転進行方向判別フローを実行
する。
【0069】前記回転方向判別フローにおいて、CPU
65は、先ず前記垂直ピーク点のX座標値:S1がXmax
/2よりも小さい値であるか否か、すなわち前記垂直ピ
ーク点がフレームの左半分の領域に位置するか否かを判
別する(S1201)。
【0070】前記S1201において前記垂直ピーク点
がフレームの左半分の領域に位置することを判定した場
合、CPU65は、S1202へ進み、前記プリズム2
の第1の側面2aの左半分の領域に指が載置されてお
り、前記指が前記第1の側面2a上を左側から右側へ回
転すると判定する。そして、CPU65は、前記S12
02で判定した結果(左側から右側へ向かう方向を示す
データ)をRAM69の所定の領域に記憶させる。
【0071】一方、前記S1201において前記垂直ピ
ーク点がフレームの左半分の領域に存在しないと判定し
た場合、CPU65は、S1203へ進み、前記垂直ピ
ーク点がフレームの右半分の領域に存在すると判定す
る。
【0072】続いて、CPU65は、S1204へ進
み、前記プリズム2の第1の側面2aの右半分の領域に
指が載置されており、前記指が前記第1の側面2a上を
右側から左側へ回転することを判定する。そして、CP
U65は、前記S1204で判定した結果(右側から左
側へ向かう方向を示すデータ)をRAM69の所定の領
域に記憶させる。
【0073】ここで、図12の画像処理フローに戻り、
CPU65は、前記画像メモリ64に記憶された1枚目
のフレームデータをワークメモリ63へ転送するととも
に、CCD撮像素子5からの2枚目のフレームデータを
受信し、画像メモリ64に記憶させる(S1107)。
【0074】続いて、CPU65は、前記2枚目のフレ
ームデータを走査して垂直ピーク点を検出し、検出した
垂直ピーク点のX−Y座標値:(S1,T1)をRAM6
9の所定の領域に記憶させる(S1108)。
【0075】次に、CPU65は、1枚目のフレームデ
ータの垂直ピーク点のX座標値:S1と2枚目のフレー
ムデータの垂直ピーク点のX座標値:S2と指の回転進
行方向を示すデータとを前記RAM69から読み出し、
前記1枚目のフレームデータの垂直ピーク点を基準にし
て、前記2枚目のフレームデータの垂直ピーク点が前記
指の回転進行方向側に移動しているか否かを判別する
(S1109)。
【0076】前記S1109において前記2枚目のフレ
ームデータの垂直ピーク点が回転進行方向側に移動して
いると判定した場合、CPU65は、S1112に進
み、前記2枚目のフレームデータの垂直ピーク点のX座
標値:S2を用いて、合成基準位置:X=S2+d(S
2)を算出し、RAM69に記憶させる。一方、前記S
1109において前記2枚目のフレームデータの垂直ピ
ーク点が回転進行方向に移動していないと判定した場
合、CPU65は、S1110へ進み、連続する所定枚
数のフレームデータにおいて、垂直ピーク点が回転進行
方向に移動しているか否かを判別する。
【0077】そして、前記S1110において、連続す
る所定枚数のフレームデータにおいて、垂直ピーク点が
回転進行方向に移動していると判定した場合、CPU6
5は、S1111へ進み、2枚目のフレームデータの垂
直ピーク点が1枚目のフレームデータの垂直ピーク点か
ら回転進行方向へ所定の画素数だけ移動したとみなす。
次いで、CPU65は、移動したとみなした垂直ピーク
点のX座標値:S2を用いて、合成基準位置:X=S2+
d(S2)を算出し、RAM69に記憶させる。
【0078】尚、S1111において、CPU65は、
垂直ピーク点の代わりに、合成基準位置が所定の画素数
だけ移動したとみなすようにしてもよい。前記S111
1もしくは前記S1112の処理を実行し終えたCPU
65は、S1113に進み、前記画像メモリ64に記憶
された2枚目のフレームデータから、前記合成基準位
置:X=S2+d(S2)より指の回転進行方向側に位置
する領域の画像を抽出する。
【0079】そして、CPU65は、S1114に進
み、前記ワークメモリ62に記憶された1枚目のフレー
ムデータにおいて、前記合成基準位置:X=S2+d
(S2)より指の回転進行方向側に位置する領域の画像
を、前記S1113で読み出した画像に書き換える。
【0080】続いて、CPU65は、前記S1107に
戻り、前記画像メモリ64に記憶された2枚目のフレー
ムデータをクリアするとともに、CCD撮像素子5から
次のフレームデータ(3枚目のフレームデータ)を受信
し、画像メモリ64に記憶させる。
【0081】次に、CPU65は、前記3枚目のフレー
ムデータについて、前述した2枚目のフレームデータに
関する処理と同様の処理を実行し、3枚目のフレームデ
ータと前記ワークメモリ62に記憶されたフレームデー
タ(1枚目のフレームデータと2枚目のフレームデータ
とを合成したフレームデータ)とを合成する。
【0082】同様に、CPU65は、4枚目以降のフレ
ームデータについても前記3枚目のフレームデータと同
様の処理を行う。そして、CPU65は、前記S111
0において連続する所定枚数のフレームデータにおい
て、垂直ピーク点が回転進行方向に移動していないと判
定すると、前記光学機器による指紋画像の入力処理が終
了したことを判定し、ワークメモリ63に記憶された合
成画像データを外部記憶装置へ送信した後、画像処理フ
ローの実行を終了する。
【0083】尚、合成基準位置は、図14に示すよう
に、垂直ピーク点のX座標値を回転進行方向側へ所定の
画素数だけ移動させた位置に設定されるようにしてもよ
く、図15に示すように、垂直ピーク点と同じX座標値
に設定されるようにしてもよい。
【0084】また、垂直ピーク点のX座標値を検出する
方法として、本実施の形態ではフレームを最上位の行か
ら順に水平方向に走査して垂直ピーク点自体の位置を検
出する方法を述べたが、図16に示すように、フレーム
を垂直方向(列単位)に走査するとともに、各列毎にし
きい値以上の濃度値を有する画素の数をカウントし、し
きい値以上の濃度値を有する画素の数が最も多い列のX
座標値を垂直ピーク点のX座標値とみなすようにしても
よい。
【0085】さらに、フレームデータを走査した際に、
図17に示すように、しきい値以上の濃度値を有する画
素のうちフレームの最も下端、すなわちY座標値が最も
小さい画素がフレームの最下位の行から所定行数の範囲
内で検出されない場合に、CPU65は、プリズム2の
第1の側面2a上に指が正しく載置されていないとみな
すようにしてもよい。この場合、画像処理回路6にはア
ラーム音発生装置や警告灯等を設け、プリズム2の第1
の側面2a上に指が正しく載置されていないと判定され
たときに、アラーム音の発生や警告灯の点灯等を行うよ
うにしてもよい。
【0086】また、画像処理フローのS1107におい
て2枚目のフレームデータを画像メモリ64に記憶させ
る際、1枚目のフレームデータをワークメモリ63に転
送せず、3枚目のフレームデータを画像メモリ64に記
憶させるときに1枚目のフレームデータと2枚目のフレ
ームデータをワークメモリ63に転送するようにしても
よい。その際、1枚目のフレームデータは、図18に示
すように、2枚目のフレームデータより決定された合成
基準位置:X=S2+d(S2)を基準にして、回転進行
方向と逆方向側に位置する領域の画像のみが転送される
ようにしてもよい。
【0087】以上説明したように、本実施の形態にかか
る回転指紋印象採取装置によれば、プリズム2の第1の
側面2a上で指を任意に回転させるだけで回転押捺指紋
の印象画像を採取することができので、被採取者や本装
置の使用者にかかる手間が簡略化される。
【0088】また、本実施の形態では、指の回転方向を
予測するとともに、指の最頂部位を表す画素(垂直ピー
ク点)に着目して処理を行うことにより、採取途中ある
いは採取終了時における指の回転の停止を容易に判定す
ることができ、同じ部位の指紋の画像が二重採取される
のを防止することができる。
【0089】尚、本実施の形態では、本発明にかかる画
像入力手段として、プリズム2、発光ダイオード(LE
D)3、集光レンズ4、及びCCDカメラ5から構成さ
れるプリズム光学系の機器を例に挙げたが、この構成に
限られるものではなく、例えば、図19に示すように、
平板上の導光板13と、前記導光板13の上面に載置さ
れた物体に光を照射するLED18と、導光板13の一
側の側面に貼り付けられた反射鏡14と、前記導光板1
3の他側の側面に取り付けられた集光レンズ15と、集
光レンズ15から出射された光信号をCCD撮像素子1
7の受光部に入射させるミラー16とから構成される透
明平板光学系の機器でもよく、あるいは検査板上に押圧
された物体の形状を認識する機器や、検査板上の温度分
布から形状を認識する機器等でも構わない。
【0090】要は、指の回転に追従して前記指の指紋の
凹凸パターンを認識することができる構成であればよ
い。 〈実施の形態2〉本発明にかかる回転指紋印象採取方式
を適用する回転指紋印象採取装置の第2の実施の形態に
ついて図面に基づいて説明する。ここでは、前述の第1
の実施の形態と異なる構成についてのみ説明するものと
する。
【0091】前述の第1の実施の形態では合成基準位置
を決定するパラメータ及び回転終了を判別するパラメー
タとして垂直ピーク点のX座標値を利用する例について
述べたが、本実施の形態では本発明にかかる第2の特徴
点(水平ピーク点)をパラメータとして利用する例につ
いて説明する。
【0092】図20は、本実施の形態にかかる画像処理
回路6の機能別構成を示すブロック図である。画像処理
回路6は、垂直ピーク点検出部7、指回転方向判別部
8、合成基準位置算出部9、画像切り出し部10、画像
合成部11、及び回転終了判別部12に加え、水平ピー
ク点検出部19を備える。
【0093】前記水平ピーク点検出部19は、画像メモ
リ64に記憶されたフレームデータを左側の列あるいは
右側の列から順に垂直方向に走査し、指紋の凹凸パター
ンを表す画像領域のうち指の回転進行方向側の端部に位
置する画素(水平ピーク点)を第2の特徴点として検出
する。そして、前記水平ピーク点検出部19は、前記水
平ピーク点のX座標値とY座標値をRAM69に記憶さ
せる。
【0094】尚、前記水平ピーク点検出部19は、所定
のしきい値以上の濃度値を有する画素の中から水平ピー
ク点を検出するよう設定され、前記プリズム2の第1の
側面2a上に残留する指紋痕や埃等のようなノイズ画像
を誤って検出しないようになっている。
【0095】上記のように定義された水平ピーク点は、
指の回転進行方向が左側から右側へ向かう方向であると
き、図21に示すように、所定のしきい値以上の濃度値
を有する画素のうち最右端に位置する画素(X座標値が
最も大きい値となる画素)となる。また、指が右側から
左側へ回転する場合の水平ピーク点は、図22に示すよ
うに、所定のしきい値以上の濃度値を有する画素のうち
最左端に位置する画素(X座標値が最も小さい値となる
画素)になる。
【0096】そして、水平ピーク点検出部19は、指の
回転進行方向が左側から右側へ向かう方向であるとき
は、フレームデータを右側の列から順に垂直方向に走査
し、前記しきい値以上の濃度値を有する画素を最初に検
出した位置を水平ピーク点と判定し、前記水平ピーク点
のX−Y座標値:(U,V)をRAM69に記憶させ
る。
【0097】また、指の回転進行方向がフレームの右側
から左側へ向かう方向であるときは、水平ピーク点検出
部19は、フレームデータを左側の列から順に走査して
いき、前記しきい値以上の濃度値を有する画素を最初に
検出した位置を水平ピーク点と判定し、前記水平ピーク
点のX−Y座標値:(U,V)をRAM69に記憶させ
る。
【0098】次に、合成基準位置算出部9は、RAM6
9に記憶された水平ピーク点のX座標値:Uと指の回転
進行方向を示すデータとに応じて、最新のフレームデー
タ(以下、第1のフレームデータ)と、1枚目のフレー
ムデータから前記第1のフレームデータの直前のフレー
ムデータまでを合成して得られたフレームデータ(以
下、第2のフレームデータ)とを合成する際に基準とな
る合成基準位置を算出する。
【0099】この場合、合成基準位置算出部9は、水平
ピーク点を通る垂線:X=Uを、回転進行方向の逆方向
へ所定の画素数:eだけオフセットした垂線:X=U+
eを合成基準位置とする。
【0100】前記eは、水平ピーク点のX座標値:Uを
パラメータとして決定される値:e(U)であり、例え
ば、指の回転進行方向がフレームの左側から右側へ向か
う方向であるときに負の値となり、指の回転進行方向が
フレームの右側から左側へ向かう方向であるときに正の
値となるよう設定される。
【0101】次に、前記回転終了判別部12は、RAM
69に記憶された水平ピーク点のX座標値に応じて、前
記プリズム2の第1の側面2a上に載置された指の回転
が終了したことを判定する。例えば、回転終了判別部1
2は、連続する所定枚数のフレームデータの水平ピーク
点のX座標が回転進行方向に進んでいないことを判定す
ると、前記指の回転が終了したとみなし、ワークメモリ
63に記憶された合成画像データを外部記憶装置へ送信
した後、上記した各部の処理を終了させる。
【0102】以下、回転指紋印象採取装置1の動作につ
いて述べる。先ず、回転指紋印象採取装置1は、本装置
の使用者が入力装置により指紋画像の取り込み開始命令
を入力すると、前記光学機器のLED3及びCCD撮像
素子5に駆動電圧を印加する。そして、前記光学機器
は、プリズム2の第1の側面2a上に回転押捺される指
の指紋の画像入力を開始し、入力された画像データを画
像処理回路6へ送信する。
【0103】このとき、画像処理回路6では、CPU6
5が図23に示す画像処理フローを実行する。CPU6
5は、前記入力装置により指紋画像の取り込み開始信号
が入力されたとき(S1701)、CCD撮像素子5か
らの1枚目のフレームデータを、A/Dコンバータ60
及び入力ポート61を介して受信し、画像メモリ64に
記憶させる(S1702)。
【0104】次に、CPU65は、前記画像メモリ64
に記憶された1枚目のフレームデータを走査し(S17
03)、前記フレームデータ内に所定のしきい値以上の
濃度値を有する画素が存在するか否かを判別する(S1
704)。
【0105】前記S1704において前記しきい値以上
の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に存在し
ないと判定した場合、CPU65は、プリズム2の第1
の側面2a上に指が未だ載置されていないとみなし、前
述のS1702以降の処理を再度実行する。
【0106】また、前記S1704において前記しきい
値以上の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に
存在すると判定した場合、CPU65は、S1705へ
進み、前記しきい値以上の濃度値を有する画素の中か
ら、Y座標値が最も大きい画素(垂直ピーク点)を検出
し、前記垂直ピーク点のXーY座標値:(S1,T1)を
RAM69の所定の領域に記憶させる。
【0107】前記S1705の処理を実行し終えたCP
U65は、S1706へ進み、RAM69の所定の領域
に記憶された垂直ピーク点のX−Y座標値:(S1,T
1)を読み出し、前述の実施の形態1で説明した回転方
向フローを実行し、前記指の回転進行方向を判定し、そ
の判定結果(回転進行方向を示すデータ)をRAM69
の所定の領域に記憶させる。
【0108】次に、CPU65は、RAM69に記憶さ
れた回転進行方向を示すデータを参照し、前記回転進行
方向が左側から右側へ向かう方向であるときは、上記し
た図21の説明で述べたように、フレームデータを右側
の列から順に垂直方向に走査し、所定のしきい値以上の
濃度値を有する画素であり、且つ前記回転進行方向側の
先端部に位置する画素を水平ピーク点として検出する。
【0109】また、前記回転進行方向が右側から左側へ
向かう方向であるときは、CPU65は、上記した図2
2の説明で述べたように、フレームデータを左側の列か
ら順に垂直方向に走査し、所定のしきい値以上の濃度値
を有する画素であり、且つ前記回転進行方向側の先端部
に位置する画素(水平ピーク点)を水平ピーク点として
検出する。
【0110】このようにして検出された水平ピーク点の
X−Y座標値:(U1、V1)は、RAM69の所定の領
域に記憶される(S1707)。ここで、CPU65
は、画像メモリ64に記憶された、1枚目のフレームデ
ータをワークメモリ63へ転送するとともに、CCD撮
像素子5から2枚目のフレームデータを受信し、画像メ
モリ64に記憶させる(S1708)。
【0111】続いて、CPU65は、画像メモリ64に
記憶された2枚目のフレームデータを走査して水平ピー
ク点を検出し、検出した水平ピーク点のX−Y座標値
(U1,V1)をRAM69の所定の領域に記憶させる
(S1709)。
【0112】そして、CPU65は、1枚目のフレーム
データの水平ピーク点のX座標値:U1と2枚目のフレ
ームデータの水平ピーク点のX座標値:U2と指の回転
進行方向を示すデータとを前記RAM69から読み出
し、前記1枚目のフレームデータの水平ピーク点を基準
にして前記2枚目のフレームデータの水平ピーク点が前
記指の回転進行方向側に移動しているか否かを判別する
(S1710)。
【0113】前記S1710において前記2枚目のフレ
ームデータの水平ピーク点が回転進行方向側に移動して
いると判定した場合、CPU65は、S1713に進
み、前記2枚目のフレームデータの水平ピーク点のX座
標値:U2を用いて合成基準位置:X=U2+e(U2)
を算出し、RAM69の所定の領域に記憶させる。
【0114】一方、前記S1710において前記2枚目
のフレームデータの水平ピーク点が回転進行方向に移動
していないと判定した場合、CPU65は、S1711
へ進み、連続する所定枚数のフレームデータにおいて水
平ピーク点が回転進行方向に移動しているか否かを判別
する。
【0115】そして、前記S1711において、連続す
る所定枚数のフレームデータにおいて水平ピーク点が回
転進行方向に移動していると判定した場合、CPU65
は、S1712へ進み、2枚目のフレームデータの水平
ピーク点が1枚目のフレームデータの水平ピーク点から
回転進行方向へ所定の画素数だけ移動したとみなし、移
動したとみなされた水平ピーク点のX座標値:U2を用
いて、合成基準位置:X=U2+e(U2)を算出し、R
AM69の所定の領域に記憶させる。
【0116】前記S1712もしくは前記S1713の
処理を実行し終えたCPU65は、S1714に進み、
前記画像メモリ64に記憶された2枚目のフレームデー
タから、前記合成基準位置:X=U2+e(U2)より指
の回転進行方向側に位置する領域の画像を読み出す。
【0117】次に、CPU65は、S1715に進み、
前記ワークメモリ62に記憶された1枚目のフレームデ
ータにおいて、前記合成基準位置:X=U2+e(U2)
より指の回転進行方向側に位置する領域の画像を、前記
S1714で読み出した画像で更新する。
【0118】続いて、CPU65は、前記S1708に
戻り、前記画像メモリ64に記憶された2枚目のフレー
ムデータをクリアするとともに、CCD撮像素子5から
3枚目のフレームデータを受信し、画像メモリ64に記
憶させる。
【0119】そして、CPU65は、前記3枚目のフレ
ームデータについて、前述した2枚目のフレームデータ
と同様の処理を実行し、3枚目のフレームデータと前記
ワークメモリ62に記憶されたフレームデータ(1枚目
のフレームデータと2枚目のフレームデータとを合成し
たフレームデータ)とを合成する。
【0120】同様に、CPU65は、4枚目以降のフレ
ームデータについても前記3枚目のフレームデータと同
様の処理を行う。そして、CPU65は、前記S171
1において連続する所定枚数(>1枚)のフレームデー
タの水平ピーク点が回転進行方向側に移動していないと
判定した場合、プリズム2の第1の側面2a上に載置さ
れた指の回転押捺が終了したと判定し、前記光学機器に
よる指紋画像の入力処理が終了したと判定する。このと
き、CPU65は、ワークメモリ63に記憶された合成
画像データを外部記憶装置へ送信した後、画像処理フロ
ーの実行を終了する。
【0121】尚、合成基準位置は、図24に示すよう
に、水平ピーク点のX座標値を回転進行方向と逆の方向
に所定の画素数だけ移動させた位置に設定されるように
してもよく、図25に示すように、水平ピーク点と同じ
X座標値に設定されるようにしてもよい。
【0122】また、水平ピーク点を検出する方法とし
て、本実施の形態ではフレームを垂直方向(列単位)に
走査する方法を述べたが、図26に示すように、フレー
ムを水平方向(行単位)に走査するとともに、各行毎に
しきい値以上の濃度値を有する画素の数をカウントし、
しきい値以上の濃度値を有する画素の数が最も多い行の
うち回転進行方向側の端部に位置する画素を水平ピーク
点とみなすようにしてもよい。
【0123】以上述べた回転指紋印象採取装置によれ
ば、前述の実施の形態1と同様の効果を得ることができ
る。 〈実施の形態3〉本発明にかかる回転指紋印象採取方式
を適用する回転指紋印象採取装置の第3の実施の形態に
ついて図面に基づいて説明する。ここでは、前述の第2
の実施の形態と異なる構成についてのみ説明するものと
する。
【0124】前述の第2の実施の形態では、フレームデ
ータを構成する画素のうち、所定のしきい値以上の濃度
を有する画素であり、且つ指の回転進行方向側の最先端
に位置する画素を水平ピーク点と定義したが、本実施の
形態では、所定のしきい値以上の濃度を有する画素であ
り、且つ指の回転進行方向に対して最後端に位置する画
素を水平ピーク点と定義する。
【0125】そして、画像処理回路6の水平ピーク点検
出部19は、例えば指の回転進行方向が左側から右側へ
向かう方向であるときは、図27に示すように、フレー
ムデータを左側の列から順に垂直方向に走査し、所定の
しきい値以上の濃度値を有する画素であり、且つ最左端
に位置する画素(X座標値が最も小さい値となる画素)
を水平ピーク点として検出する。
【0126】また、水平ピーク点検出部19は、指の回
転進行方向が右側から左側へ向かう方向であるときは、
図28に示すように、フレームデータを右側の列から順
に垂直方向に走査し、所定のしきい値以上の濃度値を有
する画素であり、且つ最右端に位置する画素(X座標値
が最も大きい値となる画素)を水平ピーク点として検出
する。
【0127】上記したように検出された水平ピーク点の
X−Y座標値(P,Q)は、RAM69の所定の領域に
記憶される。そして、合成基準位置算出部9は、RAM
69に記憶された水平ピーク点のX座標値:Pと指の回
転方向を示すデータとに応じて、最新のフレームデータ
(以下、第1のフレームデータ)と、1枚目のフレーム
データから前記第1のフレームデータの直前のフレーム
データまでを合成して得られたフレームデータ(以下、
第2のフレームデータ)とを合成する際に基準となる合
成基準位置を算出する。
【0128】この場合、合成基準位置算出部9は、水平
ピーク点を通る垂線:X=Pを、指の進行方向側へ所定
画素数オフセットした垂線:X=P+fを合成基準位置
とする。
【0129】前記fは、水平ピーク点のX座標値:Pを
パラメータとして決定される値:f(P)であり、例え
ば、指の回転進行方向がフレームの左側から右側へ向か
う方向であるときに正の値となり、指の回転進行方向が
フレームの右側から左側へ向かう方向であるときに負の
値となるよう設定される。
【0130】次に、回転終了判別部12は、連続する所
定枚数のフレームデータにおいて、水平ピーク点のX座
標が回転進行方向に進んでいないと判定すると、前記指
の回転が終了したと判定し、上記した各部の処理を終了
させる。
【0131】その他の構成は、前述の第2の実施の形態
と同様であり、説明を省略する。このように水平ピーク
点の定義を変更した場合でも、前述の第2の実施の形態
と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0132】〈実施の形態4〉本発明にかかる回転指紋
印象採取方式を適用する回転指紋印象採取装置の第4の
実施の形態について図面に基づいて説明する。ここで
は、前述の第1〜第3のの実施の形態と異なる構成につ
いてのみ説明するものとする。
【0133】前述の第1〜第3の実施の形態では、最新
のフレームデータ(以下、第1のフレームデータ)と、
1枚目のフレームデータから前記第1のフレームデータ
の直前のフレームデータまでを合成して得られたフレー
ムデータ(以下、第2のフレームデータ)とを合成する
際に、前記第1のフレームデータを構成する画像のう
ち、前記合成基準位置より指の回転進行方向側に位置す
る領域の画像を全て抽出する例について述べたが、本実
施の形態では、合成基準位置を起点として所定の範囲内
に位置する領域の画像のみを抽出する例について説明す
る。
【0134】画像処理回路6の画像切り出し部10は、
図29に示すように、第1のフレームデータを構成する
画像のうち、合成基準位置より回転進行方向側の所定の
範囲内に位置する領域の画像のみを抽出する。
【0135】前記所定の範囲は、指の幅に応じて決定す
るようにしてもよい。この場合、指の幅は、図30に示
すように、フレームデータを構成する画素のうち、所定
のしきい値以上の濃度値を有する画素であり且つ最左端
に位置する画素と、所定のしきい値以上の濃度値を有す
る画素であり且つ最右端に位置する画素とを検出し、こ
れら2つの画素のX座標値の差分とする。
【0136】そして、画像合成部11は、第2のフレー
ムデータを構成する画像のうち前記所定の範囲に位置す
る領域の画像を、前記第1のフレームデータから抽出さ
れた画像に書き換える。
【0137】このように本実施の形態によれば、第1の
フレームデータより、合成基準位置より回転進行方向側
に位置する領域の画像を全て抽出し、第2のフレームデ
ータの前記合成基準位置より回転進行方向側に位置する
領域の画像を全て、前記第1のフレームデータから抽出
した画像に書き換えるのに比べ、第1のフレームデータ
から抽出する画像、及び第2のフレームデータにおいて
書き換えられる画像を少なくすることができ、その結
果、合成処理にかかる時間を短縮することができる。
【0138】〈実施の形態5〉本発明にかかる回転指紋
印象採取方式を適用する回転指紋印象採取装置の第4の
実施の形態について図面に基づいて説明する。ここで
は、前述の第1の実施の形態と異なる構成についてのみ
説明するものとする。
【0139】本実施の形態にかかる画像処理回路6の垂
直ピーク点検出部7は、CCD撮像素子5から最初に受
信したフレームデータ(1枚目のフレームデータ)につ
いては前述の第1の実施の形態と同様の処理により垂直
ピーク点を検出するが、2枚目以降のフレームデータに
ついては、フレームデータを構成する画素のうち所定の
範囲内に位置する画素のみを走査する。例えば、垂直ピ
ーク点検出部7は、図31に示すように、フレームデー
タの最上位の行から所定行数だけ水平方向に走査する。
【0140】これに対応して、回転終了判別部は、垂直
ピーク点が連続する所定枚数のフレームデータにおいて
回転進行方向に移動していないことを検出した場合に加
え、図32に示すように、垂直ピーク点検出部7が前記
所定の領域内で垂直ピーク点を検出することができなか
った場合にも、前記プリズム2の第1の側面2a上に載
置された指の回転が終了したことを判定する。
【0141】以下、回転指紋印象採取装置1の動作につ
いて述べる。先ず、回転指紋印象採取装置1は、本装置
の使用者が入力装置により指紋画像の取り込み開始命令
を入力すると、前記光学機器のLED3及びCCD撮像
素子5に駆動電圧を印加する。そして、前記光学機器
は、プリズム2の第1の側面2a上に回転押捺される指
の指紋の画像入力を開始し、入力された画像データを画
像処理回路6へ送信する。
【0142】このとき、画像処理回路6では、CPU6
5が図33に示す画像処理フローに従って動作する。C
PU65は、先ず、前記入力装置より指紋画像の取り込
み開始信号が入力されると(S2401)、CCD撮像
素子5からの1枚目のフレームデータを、A/Dコンバ
ータ60及び入力ポート61を介して受信し、画像メモ
リ64に記憶させる(S2402)。
【0143】次に、CPU65は、前記画像メモリ64
に記憶されたフレームデータを走査し(S2403)、
前記フレームデータ内に所定のしきい値以上の濃度値を
有する画素が存在するか否かを判別する(S240
4)。
【0144】前記S2404において前記しきい値以上
の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に存在し
ないと判定した場合、CPU65は、プリズム2の第1
の側面2a上に指が未だ載置されていないとみなし、前
述のS2402以降の処理を再度実行する。
【0145】そして、前記S2404において前記しき
い値以上の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内
に存在すると判定した場合、CPU65は、S2405
へ進み、前記しきい値以上の濃度値を有する画素の中か
ら、Y座標値が最も大きい画素(垂直ピーク点)を検出
し、前記垂直ピーク点のXーY座標値:(S1,T1)を
RAM69の所定の領域に記憶させる。
【0146】次に、CPU65は、S2406へ進み、
RAM69の所定の領域に記憶された垂直ピーク点のX
−Y座標値:(S1,T1)より、指の回転進行方向を判
定し、前記回転進行方向を示すデータをRAM69の所
定の領域に記憶させる。
【0147】そして、CPU65は、前記画像メモリ6
4に記憶されたフレームデータをワークメモリ63へ転
送するとともに、CCD撮像素子5からの2枚目のフレ
ームデータ(2枚目のフレームデータ)を受信し、画像
メモリ64に記憶させる(S2407)。
【0148】続いて、CPU65は、前記2枚目のフレ
ームデータを構成する画像のうち、所定の範囲内に位置
する領域の画像のみを走査し(S2408)、前記所定
の範囲内に前記しきい値以上の濃度値を有する画素(垂
直ピーク点)が存在するか否かを判別する(S240
9)。
【0149】前記S2409において前記所定の範囲内
に垂直ピーク点が存在しないと判定したとき、CPU6
5は、プリズム2の第1の側面2a上に載置された指の
回転が終了したとみなし、ワークメモリ62に記憶され
ている合成画像データを外部記憶装置に記憶させ、処理
を終了する。
【0150】一方、前記S2409において前記所定の
範囲内に垂直ピーク点が存在すると判定したとき、前記
垂直ピーク点のX−Y座標値:(S2,T2)をRAM6
9の所定の領域に記憶させるとともに、1枚目のフレー
ムデータの垂直ピーク点のX座標値:S1と2枚目のフ
レームデータの垂直ピーク点のX座標値:S2と指の回
転方向を示すデータとを前記RAM69から読み出し、
前記1枚目のフレームデータの垂直ピーク点を基準にし
て、前記2枚目のフレームデータの垂直ピーク点が前記
指の回転進行方向側に移動しているか否かを判別する
(S2410)。
【0151】前記S2410において前記2枚目のフレ
ームデータの垂直ピーク点が回転進行方向側に移動して
いると判定した場合、CPU65は、S2413に進
み、前記2枚目のフレームデータの垂直ピーク点のX座
標値:S2を用いて、合成基準位置:X=S2+d(S
2)を算出し、RAM69の所定の領域に記憶させる。
【0152】一方、前記S2410において前記2枚目
のフレームデータの垂直ピーク点が回転進行方向に移動
していないと判定した場合、CPU65は、S2411
へ進み、連続する所定枚数のフレームデータにおいて垂
直ピーク点が回転進行方向に移動しているか否かを判別
する。
【0153】前記S2411において、連続する所定枚
数のフレームデータにおいて垂直ピーク点が回転進行方
向に移動していると判定した場合、CPU65は、S2
412へ進み、2枚目のフレームデータの垂直ピーク点
が1枚目のフレームデータの垂直ピーク点から回転進行
方向へ所定の画素数だけ移動したとみなし、移動したと
みなされた垂直ピーク点のX座標値:S2を用いて、合
成基準位置:X=S2+d(S2)を算出し、RAM69
の所定の領域に記憶させる。
【0154】前記S2413もしくは前記S2412の
処理を実行し終えたCPU65は、S2414に進み、
前記画像メモリ64に記憶された2枚目のフレームデー
タから、前記合成基準位置より指の回転進行方向側に位
置する領域の画像を抽出する。 そして、CPU65
は、S2415に進み、前記ワークメモリ62に記憶さ
れた1枚目のフレームデータにおいて前記合成基準位
置:X=S2+d(S2)より指の回転進行方向側に位置
する領域の画像を、前記S2414で抽出した画像に書
き換える。
【0155】続いて、CPU65は、前記S2407に
戻り、前記画像メモリ64に記憶された2枚目のフレー
ムデータをクリアするとともに、CCD撮像素子5から
3枚目のフレームデータを受信し、画像メモリ64に記
憶させる。
【0156】そして、CPU65は、前記3枚目のフレ
ームデータについて、前述した2枚目のフレームデータ
と同様の処理を実行し、3枚目のフレームデータと前記
ワークメモリ62に記憶されたフレームデータ(1枚目
のフレームデータと2枚目のフレームデータとを合成し
たフレームデータ)とを合成する。
【0157】同様に、CPU65は、4枚目以降のフレ
ームデータについても前記3枚目のフレームデータと同
様の処理を行う。そして、CPU65は、前記S240
9において所定の範囲内に垂直ピーク点が存在しないと
判定した場合、あるいはS2411において連続する所
定枚数のフレームデータにおいて垂直ピーク点が回転進
行方向に移動していないと判定した場合、前記光学機器
による指紋画像の入力処理が終了したと判定し、ワーク
メモリ63に記憶された合成画像データを外部記憶装置
へ送信した後、画像処理フローの実行を終了する。
【0158】このように、本実施の形態にかかる回転指
紋印象採取装置によれば、2枚目以降のフレームデータ
の垂直ピーク点を検出する際に、予め設定された所定範
囲内に位置する画素のみを走査すればよいので、フレー
ムデータの走査にかかる時間を短縮することができる。
【0159】〈実施の形態6〉本実施の形態にかかる画
像処理回路6は、プリズム2の第1の側面2a上に載置
された指の回転終了を判別するパラメータとして垂直ピ
ーク点と水平ピーク点の双方を利用する。
【0160】すなわち、画像処理回路6の回転終了判別
部12は、N枚目のフレームデータの垂直ピーク点がN
−1枚目のフレームデータの垂直ピーク点を基準にして
指の回転進行方向側に移動していない場合は、連続する
所定枚数のフレームデータにおいて水平ピーク点が回転
進行方向に移動しているか否かを判別し、水平ピーク点
が回転進行方向に移動している場合は、プリズム2の第
1の側面2a上に載置された指の回転が続行していると
みなし、水平ピーク点が移動していない場合はプリズム
2の第1の側面2a上に載置された指の回転が終了した
とみなす。
【0161】以下、本実施の形態にかかる回転指紋印象
採取装置1の動作について述べる。先ず、回転指紋印象
採取装置1は、本装置の使用者が入力装置により指紋画
像の取り込み開始命令を入力すると、前記光学機器のL
ED3及びCCD撮像素子5に駆動電圧を印加する。そ
して、前記光学機器は、プリズム2の第1の側面2a上
に回転押捺される指の指紋の画像入力を開始し、入力さ
れた画像データを画像処理回路6へ送信する。
【0162】このとき、画像処理回路6では、CPU6
5が図34に示す画像処理フローに従って動作する。C
PU65は、先ず、前記入力装置により指紋画像の取り
込み開始信号が入力されたとき(S2501)、CCD
撮像素子5からの1枚目のフレームデータを、A/Dコ
ンバータ60及び入力ポート61を介して受信し、画像
メモリ64に記憶させる(S2502)。
【0163】次に、CPU65は、前記画像メモリ64
に記憶された1枚目のフレームデータを走査し(S25
03)、前記フレームデータ内に所定のしきい値以上の
濃度値を有する画素が存在するか否かを判別する(S2
504)。
【0164】前記S2504において前記しきい値以上
の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に存在し
ないと判定した場合、CPU65は、前述のS2502
以降の処理を再度実行する。
【0165】一方、前記S2504において前記しきい
値以上の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に
存在すると判定した場合、CPU65は、S2505へ
進み、前記しきい値以上の濃度値を有する画素の中か
ら、Y座標値が最も大きい画素(垂直ピーク点)を検出
し、検出した垂直ピーク点のX−Y座標値:(S1,T
1)をRAM69の所定の領域に記憶させる。
【0166】前記S2505の処理を終了したCPU6
5は、S2506へ進み、RAM69の所定の領域に記
憶された垂直ピーク点のX−Y座標値:(S1,T1)か
ら指の回転進行方向を判定し、前記回転進行方向を示す
データをRAM69の所定の領域に記憶させる。
【0167】続いて、CPU65は、S2507へ進
み、RAM69から回転進行方向を示すデータを参照
し、前記回転進行方向が左側から右側へ向かう方向であ
る場合は、前記画像メモリ64に記憶された1枚目のフ
レームデータを右側の列から順に垂直方向に走査し、所
定のしきい値以上の濃度値を有する画素であり、且つ前
記回転進行方向側の先端部に位置する画素(水平ピーク
点)を検出し、前記回転進行方向が右側から左側へ向か
う方向である場合は、前記画像メモリ64に記憶された
1枚目のフレームデータを左側の列から順に垂直方向に
走査し、所定のしきい値以上の濃度値を有する画素であ
り、且つ前記回転進行方向側の先端部に位置する画素
(水平ピーク点)を検出し、その水平ピーク点のX−Y
座標値:(U1,V1)をRAM69の所定の領域に記憶
させる。
【0168】次に、CPU65は、前記画像メモリ64
に記憶された、1枚目のフレームデータをワークメモリ
63へ転送するとともに、CCD撮像素子5から2枚目
のフレームデータを受信し、画像メモリ64に記憶させ
る(S2508)。
【0169】続いて、CPU65は、前記2枚目のフレ
ームデータを走査して垂直ピーク点と水平ピーク点とを
検出する(S2509)。このとき、CPU65は、垂
直ピーク点が所定の範囲内に存在するか否かを判別し
(S2510)、垂直ピーク点が所定の範囲内に存在し
ないと判定した場合は、プリズム2の第1の側面2a上
に載置された指の回転が終了したとみなし、ワークメモ
リ62に記憶されている合成画像データを外部記憶装置
に記憶させ、処理を終了する。
【0170】一方、前記S2510において前記所定の
範囲内に垂直ピーク点が存在すると判定した場合は、C
PU65は、前記垂直ピーク点のX−Y座標値:(S
2,T2)と水平ピーク点のXーY座標値:(U2,V2)
をRAM69の所定の領域に記憶させるとともに、1枚
目のフレームデータの垂直ピーク点のX座標値:S1と
2枚目のフレームデータの垂直ピーク点のX座標値:S
2と指の回転方向を示すデータとを前記RAM69から
読み出し、前記1枚目のフレームデータの垂直ピーク点
を基準にして、前記2枚目のフレームデータの垂直ピー
ク点が前記指の回転進行方向側に移動しているか否かを
判別する(S2511)。
【0171】前記S2511において前記2枚目のフレ
ームデータの垂直ピーク点が回転進行方向側に移動して
いると判定した場合、CPU65は、S2514に進
み、前記2枚目のフレームデータの垂直ピーク点のX座
標値:S2を用いて、合成基準位置:X=S2+d(S
2)を算出し、RAM69の所定の領域に記憶させる。
【0172】一方、前記S2511において前記2枚目
のフレームデータの垂直ピーク点が回転進行方向に移動
していないと判定した場合、CPU65は、S2512
へ進み、連続する所定枚数のフレームデータにおいて水
平ピーク点が回転進行方向に移動しているか否かを判別
する。
【0173】前記S2512において、連続する所定枚
数のフレームデータにおいて水平ピーク点が回転進行方
向に移動していないと判定した場合は、CPU65は、
プリズム2の第1の側面2aに載置された指の回転押捺
が終了したとみなし、ワークメモリ62に記憶されてい
る合成画像データを外部記憶装置に記憶させ、処理を終
了する。
【0174】一方、前記S2512において、連続する
所定枚数のフレームデータにおいて水平ピーク点が回転
進行方向に移動していると判定した場合は、CPU65
は、S2513へ進み、2枚目のフレームデータの垂直
ピーク点が1枚目のフレームデータの垂直ピーク点より
回転進行方向側へ所定の画素数だけ移動したとみなし、
移動したとみなされた垂直ピーク点のX座標値:S2を
用いて合成基準位置:X=S2+d(S2)を算出し、R
AM69の所定の領域に記憶させる。
【0175】ここで、前記所定の画素数は、予め設定さ
れた固定値でもよく、1枚目から2枚目のフレームデー
タにかけて水平ピーク点が移動した画素数としてもよ
い。前記S2514もしくは前記S2513の処理を実
行し終えたCPU65は、S2515に進み、前記画像
メモリ64に記憶された2枚目のフレームデータから、
前記合成基準位置より指の回転進行方向側に位置する画
像を抽出する。
【0176】続いて、CPU65は、S2516に進
み、前記ワークメモリ62に記憶された1枚目のフレー
ムデータにおいて、前記合成基準位置:X=S2+d
(S2)より指の回転進行方向側に位置する領域の画像
を、前記S2515で抽出した画像に書き換える。
【0177】続いて、CPU65は、前記S2508に
戻り、前記画像メモリ64に記憶された2枚目のフレー
ムデータをクリアするとともに、CCD撮像素子5から
3枚目のフレームデータを受信し、画像メモリ64に記
憶させる。
【0178】そして、CPU65は、前記3枚目のフレ
ームデータについて、前述した2枚目のフレームデータ
と同様の処理を実行し、3枚目のフレームデータと前記
ワークメモリ62に記憶されたフレームデータ(1枚目
のフレームデータと2枚目のフレームデータとを合成し
たフレームデータ)とを合成する。同様に、CPU65
は、4枚目以降のフレームデータについても前記3枚目
のフレームデータと同様の処理を行う。
【0179】さらに、CPU65は、前記S2150に
おいて所定の範囲内に垂直ピーク点が存在しないと判定
した場合、あるいはS2512において連続する所定枚
数のフレームデータにおいて水平ピーク点が回転進行方
向に移動していないと判定した場合、プリズム2の第1
の側面2a上に載置された指の回転押捺が終了したと判
定し、ワークメモリ63に記憶された合成画像データを
外部記憶装置へ送信した後、画像処理フローの実行を終
了する。
【0180】尚、CPU65は、前記S2509におい
て2枚目以降のフレームデータの垂直ピーク点と水平ピ
ーク点とを検出する際に、フレームデータを指の回転進
行方向と逆の方向に沿って水平に走査し、しきい値以上
の濃度値を有する画素を最初に検出した位置を垂直ピー
ク点とみなし、走査線の基端からしきい値以上の濃度値
を有する画素を検出した位置までの距離(しきい値未満
の濃度値を有する画素の数)が最も短いラインにおい
て、回転進行方向側の先端部に位置する画素を水平ピー
ク点とみなすようにしてもよい。
【0181】例えば、指の回転進行方向がフレームの左
側から右側へ向かう方向であるとき、CPU65は、図
35に示すように、フレームデータの最上位の行から順
に右側から左側に向かって走査し、しきい値以上の濃度
値を有する画素を最初に検出した位置を垂直ピーク点と
みなす。次いでCPU65は、フレームの最下位の行ま
で走査し終わると、フレームの右側縁からしきい値以上
の画素を最初に検出した位置までの間に走査した画素の
数(しきい値未満の濃度値を有する画素の数)が最も少
ない行を判別する。そして、CPU65は、判別された
行に位置する、しきい値以上の濃度値を有する画素のう
ち、最も右側に位置する画素(X座標値が最も大きい値
になる画素)を水平ピーク点とみなす。
【0182】以上述べたように、本実施の形態によれ
ば、指の回転終了を判別するパラメータとして垂直ピー
ク点と水平ピーク点とを使用することにより、例えば、
指の形状や押捺条件等により、指が進行方向へ回転して
いるにもかかわらず垂直ピーク点が逆向するような事象
が発生しても、水平ピーク点の移動により指の回転進行
を判定することができるので、より正確な回転終了判定
を行うことができる。
【0183】〈実施の形態7〉前述の第6の実施の形態
では、連続する2枚のフレームデータ間で垂直ピーク点
が回転進行方向に移動しておらず、且つ所定枚数のフレ
ームデータ間で水平ピーク点が回転進行方向に移動して
いる場合に、垂直ピーク点が所定の画素数だけ回転進行
方向に移動したとみなして合成基準位置を決定する例に
ついて述べたが、本実施の形態では、連続する所定枚数
のフレームデータ間で水平ピーク点が回転進行方向に移
動した量(水平ピーク点のX座標値の変分)に基づいて
垂直ピーク点の移動量を決定する例について述べる。
【0184】図36は、画像処理回路6の機能別構成を
示すブロック図である。画像処理回路6は、水平ピーク
点検出部19と垂直ピーク点検出部7と指回転方向判別
部8と合成基準位置算出部9と画像切り出し部10と画
像合成部11と回転終了判別部12とに加え、ピーク点
換算部20を備える。
【0185】前記ピーク点換算部20は、N(:自然
数)枚目のフレームデータを画像処理回路6が入力した
際、前記N枚目のフレームデータの垂直ピーク点が前記
N枚目のフレームデータの直前に入力したフレームデー
タ((N−1)枚目のフレームデータ)の垂直ピーク点
から回転進行方向側に移動しておらず、且つ、前記N枚
目のフレームデータを含む所定枚数のフレームデータに
おいて水平ピーク点が回転進行方向に移動している場合
に、前記所定枚数のフレームデータ間で水平ピーク点が
回転進行方向へ移動した量△Uを求め、次いで前記△U
より水平ピーク点の平均移動量△Uhを求め、前記N枚
目のフレームデータの垂直ピーク点が前記(N−1)枚
目のフレームデータの垂直ピーク点より前記平均移動量
△Uhだけ回転進行方向へ進んだとみなし、前記N枚目
のフレームデータの垂直ピーク点のX座標値:SNを算
出する。
【0186】この場合、合成基準位置算出部9は、前記
ピーク点換算部20により算出された、N枚目のフレー
ムデータの垂直ピーク点のX座標値:SNを用いて、合
成基準位置:X=SN+d(SN)を算出する。
【0187】以下、本実施の形態にかかる回転指紋印象
採取装置1の動作について述べる。先ず、回転指紋印象
採取装置1は、本装置の使用者が入力装置により指紋画
像の取り込み開始命令を入力すると、前記光学機器のL
ED3及びCCD撮像素子5に駆動電圧を印加する。そ
して、前記光学機器は、プリズム2の第1の側面2a上
に回転押捺される指の指紋の画像入力を開始し、入力さ
れた画像データを画像処理回路6へ送信する。
【0188】このとき、画像処理回路6では、CPU6
5が図37に示す画像処理フローに従って動作する。C
PU65は、先ず、前記入力装置により取り込み開始命
令が入力されたとき(S2701)、CCD撮像素子5
からの1枚目のフレームデータを、A/Dコンバータ6
0及び入力ポート61を介して受信し、画像メモリ64
に記憶させる(S2702)。
【0189】次に、CPU65は、前記画像メモリ64
に記憶された1枚目のフレームデータを走査し(S27
03)、前記フレームデータ内に所定のしきい値以上の
濃度値を有する画素が存在するか否かを判別する(S2
704)。
【0190】前記S2704において前記しきい値以上
の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に存在し
ないと判定した場合、CPU65は、前述のS2702
以降の処理を再度実行する。
【0191】一方、前記S2704において前記しきい
値以上の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に
存在すると判定した場合、CPU65は、S2705へ
進み、前記1枚目のフレームデータを走査し、垂直ピー
ク点のX−Y座標値:(S1,T1)を検出し、RAM6
9の所定の領域に記憶させる。
【0192】そして、CPU65は、S2706へ進
み、RAM69の所定の領域に記憶された垂直ピーク点
のX−Y座標値:(S1,T1)から指の回転進行方向を
判定し、前記回転進行方向を示すデータをRAM69の
所定の領域に記憶させる。
【0193】続いて、CPU65は、S2707へ進
み、前記1枚目のフレームデータを走査し、水平ピーク
点のX−Y座標値:(U1,V1)を検出し、RAM69
の所定の領域に記憶させる。
【0194】次に、CPU65は、前記画像メモリ64
に記憶された1枚目のフレームデータをワークメモリ6
3へ転送するとともに、CCD撮像素子5から2枚目の
フレームデータを受信し、画像メモリ64に記憶させる
(S2708)。
【0195】続いて、CPU65は、前記2枚目のフレ
ームデータを走査して垂直ピーク点と水平ピーク点を検
出する(S2709)。その際、CPU65は、2枚目
のフレームデータの垂直ピーク点が所定の範囲内に存在
するか否かを判別し(S2710)、垂直ピーク点が所
定の範囲内に存在しないと判定した場合は、プリズム2
の第1の側面2a上に載置された指の回転が終了したと
みなし、ワークメモリ62に記憶されている合成画像デ
ータを外部記憶装置に記憶させ、処理を終了する。
【0196】一方、前記S2710において前記所定の
範囲内に垂直ピーク点が存在すると判定した場合は、C
PU65は、前記垂直ピーク点のX−Y座標値:(S
2,T2)と水平ピーク点のXーY座標値:(U2,V2)
をRAM69の所定の領域に記憶させ、S2711へ進
む。
【0197】前記S2711において、CPU65は、
所定枚数のフレームデータ間で水平ピーク点が回転進行
方向へ移動しているか否かを判別する。前記S2711
において所定枚数のフレームデータ間で水平ピーク点が
回転進行方向へ移動していないと判定した場合、CPU
65は、プリズム2の第1の側面2a上に載置された指
の回転が終了したとみなし、ワークメモリ62に記憶さ
れている合成画像データを外部記憶装置に記憶させ、処
理を終了する。
【0198】一方、前記S2711において所定枚数の
フレームデータ間で水平ピーク点が回転進行方向へ移動
していると判定した場合は、CPU65は、S2712
へ進み、1枚目のフレームデータの垂直ピーク点のX座
標値:S1と2枚目のフレームデータの垂直ピーク点の
X座標値:S2と指の回転進行方向を示すデータとを前
記RAM69から読み出し、前記2枚目のフレームデー
タの垂直ピーク点が前記1枚目のフレームデータの垂直
ピーク点より回転進行方向側に移動しているか否かを判
別する。
【0199】前記S2712において前記2枚目のフレ
ームデータの垂直ピーク点が回転進行方向側に移動して
いると判定した場合、CPU65は、S2714に進
み、前記2枚目のフレームデータの垂直ピーク点のX座
標値:S2を用いて合成基準位置:X=S2+d(S2)
を算出し、RAM69の所定の領域に記憶させる。
【0200】一方、前記S2712において前記2枚目
のフレームデータの垂直ピーク点が回転進行方向に移動
していないと判定した場合、CPU65は、S2713
へ進み、所定枚数のフレームデータ間で水平ピーク点が
移動した量△Uより、水平ピーク点の平均移動量△Uh
を算出し、前記2枚目のフレームデータの垂直ピーク点
が前記1枚目のフレームデータの垂直ピーク点より回転
進行方向側へ前記平均移動量△Uhだけ移動したとみな
し、移動したとみなされた垂直ピーク点のX座標値:S
2を算出する。続いて、CPU65は、前記垂直ピーク
点のX座標値:S2を用いて、合成基準位置:X=S2+
d(S2)を算出し、RAM69の所定の領域に記憶さ
せる。
【0201】次に、前記S2713もしくは前記S27
14の処理を実行し終えたCPU65は、S2715に
進み、前記画像メモリ64に記憶された2枚目のフレー
ムデータから、前記合成基準位置より指の回転進行方向
側に位置する画像を抽出する。
【0202】そして、CPU65は、S2716へ進
み、前記ワークメモリ62に記憶された1枚目のフレー
ムデータにおいて、前記合成基準位置より指の回転進行
方向側に位置する画像を、前記S2715で抽出した画
像に書き換える。
【0203】続いて、CPU65は、前記S2708に
戻り、前記画像メモリ64に記憶された2枚目のフレー
ムデータをクリアするとともに、CCD撮像素子5から
3枚目のフレームデータを受信し、画像メモリ64に記
憶させる。
【0204】さらに、CPU65は、前記3枚目のフレ
ームデータについて、前述した2枚目のフレームデータ
と同様の処理を実行し、3枚目のフレームデータと前記
ワークメモリ62に記憶されたフレームデータ(1枚目
のフレームデータと2枚目のフレームデータとを合成し
たフレームデータ)とを合成する。
【0205】同様に、CPU65は、4枚目以降のフレ
ームデータについても前記3枚目のフレームデータと同
様の処理を行う。そして、CPU65は、前記S271
0において所定の範囲内に垂直ピーク点が存在しないと
判定した場合、あるいはS2711において連続する所
定枚数(>1枚)のフレームデータの水平ピーク点が回
転進行方向に移動していないと判定した場合、プリズム
2の第1の側面2a上に載置された指の回転が終了した
とみなし、ワークメモリ63に記憶された合成画像デー
タを外部記憶装置へ送信した後、画像処理フローの実行
を終了する。
【0206】以上述べた本実施の形態によれば、指の形
状や押捺条件等により、指が進行方向へ回転しているに
もかかわらず垂直ピーク点が逆向するような事象が発生
した場合に、水平ピーク点の移動量より垂直ピーク点の
移動量、すなわち合成基準位置の移動量を決定すること
ができ、合成基準位置を最適な位置に設定することがで
きる。
【0207】尚、本実施の形態では、水平ピーク点の移
動量より垂直ピーク点の移動量を換算する例について述
べたが、水平ピーク点の移動量と指の幅とに応じて垂直
ピーク点の移動量(合成基準位置の移動量)を決定する
ようにしてもよい。
【0208】さらに、本実施の形態では、水平ピーク点
の移動量より垂直ピーク点の移動量を決定し、決定され
た垂直ピーク点に基づいて合成基準位置を決定する例に
ついて述べたが、水平ピーク点の移動量より合成基準位
置の移動量を直接決定するようにしてもよい。
【0209】また、合成基準位置を決定するパラメータ
として水平ピーク点のX座標値を用いる場合には、所定
枚数のフレームデータ間で垂直ピーク点が移動した量に
基づいて水平ピーク点の移動量を算出するようにすれば
よい。
【0210】〈実施の形態8〉前述の第7の実施の形態
では、プリズム2の第1の側面2a上に載置された指の
回転が終了を判定する条件として、(1)垂直ピーク点
がフレームの所定範囲内で検出されない、(2)所定枚
数のフレームデータ間で水平ピーク点が回転進行方向に
移動していない点を例に挙げたが、本実施の形態では、
上記(1)、(2)の条件に加え、(3)連続する2枚
のフレームデータ間で垂直ピーク点が回転進行方向に進
んでおらず、且つ連続する2枚のフレームデータ間で水
平ピーク点も回転進行方向に進んでいないことを条件と
する例について述べる。
【0211】この場合、画像処理回路6の回転終了判別
部12は、垂直ピーク点がフレームの所定の範囲内に存
在しないと判定されたとき、所定枚数のフレームデータ
間で水平ピーク点が回転進行方向に移動していないと判
定されたとき、あるいは、最新のフレームデータ(N枚
目のフレームデータ)とその直前に入力されたフレーム
データ((N−1)枚目のフレームデータ)との間で垂
直ピーク点及び水平ピーク点が回転進行方向へ移動して
いないと判定されたときに、プリズム2の第1の側面2
a上に載置された指の回転が終了したとみなす。
【0212】これに対応して、合成基準位置算出部9
は、N枚目のフレームデータと(N−1)枚目のフレー
ムデータとの間で、垂直ピーク点が回転進行方向に移動
していないが、水平ピーク点が回転進行方向へ移動して
いると判定された場合、N枚目のフレームデータの垂直
ピーク点が(N−1)枚目のフレームデータの垂直ピー
ク点より所定の画素数だけ回転進行方向に移動したとみ
なし、移動したとみなされた垂直ピーク点のX座標値:
SNを用いて合成基準位置:X=SN+d(SN)を算出
するものとする。
【0213】以下、本実施の形態にかかる回転指紋印象
採取装置1の動作について述べる。先ず、回転指紋印象
採取装置1は、本装置の使用者が入力装置により指紋画
像の取り込み開始命令を入力すると、前記光学機器のL
ED3及びCCD撮像素子5に駆動電圧を印加する。そ
して、前記光学機器は、プリズム2の第1の側面2a上
に回転押捺される指の指紋の画像入力を開始し、入力さ
れた画像データを画像処理回路6へ送信する。
【0214】このとき、画像処理回路6では、CPU6
5が図38に示す画像処理フローに従って動作する。C
PU65は、先ず、前記入力装置より指紋画像の取り込
み開始信号が入力されたとき(S2801)、CCD撮
像素子5からの1枚目のフレームデータを、A/Dコン
バータ60及び入力ポート61を介して受信し、画像メ
モリ64に記憶させる(S2802)。
【0215】次に、CPU65は、前記画像メモリ64
に記憶された、1枚目のフレームデータを走査し(S2
803)、前記フレームデータ内に所定のしきい値以上
の濃度値を有する画素が存在するか否かを判別する(S
2804)。
【0216】前記S2804において前記しきい値以上
の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に存在し
ないと判定した場合、CPU65は、前述のS2802
以降の処理を再度実行する。
【0217】一方、前記S2804において前記しきい
値以上の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に
存在すると判定した場合、CPU65は、S2805へ
進み、前記フレームデータを走査して垂直ピーク点のX
−Y座標値:(S1,T1)を検出し、RAM69の所定
の領域に記憶させる。
【0218】そして、CPU65は、S2806へ進
み、RAM69の所定の領域に記憶された垂直ピーク点
のX−Y座標値:(S1,T1)から指の回転進行方向を
判定し、前記回転進行方向を示すデータをRAM69の
所定の領域に記憶させる。
【0219】続いて、CPU65は、S2807へ進
み、前記1枚目のフレームデータを走査し、水平ピーク
点のX−Y座標値:(U1,V1)を検出し、RAM69
の所定の領域に記憶させる。
【0220】次に、CPU65は、前記画像メモリ64
に記憶された、1枚目のフレームデータをワークメモリ
63へ転送するとともに、CCD撮像素子5から2枚目
のフレームデータを受信し、画像メモリ64に記憶させ
る(S2808)。
【0221】続いて、CPU65は、S2809へ進
み、前記2枚目のフレームデータを走査して垂直ピーク
点と水平ピーク点とを検出し、前記垂直ピーク点のX−
Y座標値:(S2,T2)と前記水平ピーク点のX−Y座
標値:(U2,V2)をRAM69の所定の領域に記憶さ
せる。その際、CPU65は、前記フレームデータの所
定の範囲内に垂直ピーク点が存在するか否か判別する
(S2810)。
【0222】前記S2810において垂直ピーク点が所
定の範囲内に存在しないと判定した場合、CPU65
は、プリズム2の第1の側面2a上に載置された指の回
転が終了したとみなし、ワークメモリ62に記憶されて
いる合成画像データを外部記憶装置に記憶させ、処理を
終了する。
【0223】一方、前記S2810において前記所定の
範囲内に垂直ピーク点が存在すると判定した場合、CP
U65は、S2811へ進み、所定枚数のフレームデー
タ間で水平ピーク点が回転進行方向へ移動しているか否
かを判別する。
【0224】前記S2811において所定枚数のフレー
ムデータ間で水平ピーク点が回転進行方向へ移動してい
ないと判定した場合、CPU65は、プリズム2の第1
の側面2a上に載置された指の回転が終了したとみな
し、ワークメモリ62に記憶されている合成画像データ
を外部記憶装置に記憶させ、処理を終了する。
【0225】一方、前記S811において所定枚数のフ
レームデータ間で水平ピーク点が回転進行方向へ移動し
ていると判定した場合、CPU65は、S2812へ進
み、1枚目のフレームデータの垂直ピーク点のX座標
値:S1と2枚目のフレームデータの垂直ピーク点のX
座標値:S2と回転進行方向を示すデータとを前記RA
M69から読み出し、前記2枚目のフレームデータの垂
直ピーク点が前記1枚目のフレームデータの垂直ピーク
点より回転進行方向側に移動しているか否かを判別す
る。
【0226】前記S2812において前記2枚目のフレ
ームデータの垂直ピーク点が回転進行方向側に移動して
いると判定した場合、CPU65は、S2815へ進
み、前記2枚目のフレームデータの垂直ピーク点のX座
標値:S2を用いて合成基準位置:X=S2+d(S2)
を算出し、RAM69の所定の領域に記憶させる。
【0227】一方、前記S2812において前記2枚目
のフレームデータの垂直ピーク点が回転進行方向側に移
動していないと判定した場合、CPU65は、S281
3へ進み、前記1枚目のフレームデータの水平ピーク点
を基準として2枚目のフレームデータの水平ピーク点が
回転進行方向へ移動しているか否かを判別する。
【0228】前記S2813において、2枚目の水平ピ
ーク点が回転進行方向へ移動していないと判定した場
合、CPU65は、プリズム2の第1の側面2a上に載
置された指の回転が終了したとみなし、ワークメモリ6
2に記憶されている合成画像データを外部記憶装置に記
憶させ、処理を終了する。
【0229】一方、前記S2813において、2枚目の
水平ピーク点が回転進行方向へ移動していると判定した
場合、CPU65は、S2814へ進み、2枚目のフレ
ームデータの垂直ピーク点が1枚目のフレームデータの
垂直ピーク点から回転進行方向へ所定の画素数だけ移動
したとみなし、移動したとみなされた垂直ピーク点のX
座標値:S2を用いて合成基準位置:X=S2+d(S
2)を算出し、RAM69の所定の領域に記憶させる。
【0230】前記S2814もしくは前記S2815の
処理を実行し終えたCPU65は、S2816に進み、
前記画像メモリ64に記憶された2枚目のフレームデー
タから、前記合成基準位置より指の回転進行方向側に位
置する画像を抽出する。
【0231】次に、CPU65は、S2817に進み、
前記ワークメモリ62に記憶された1枚目のフレームデ
ータにおいて、前記合成基準位置より指の回転進行方向
側に位置する画像を、前記S2815で抽出した画像に
書き換える。
【0232】そして、CPU65は、前記S2808に
戻り、前記画像メモリ64に記憶された2枚目のフレー
ムデータをクリアするとともに、CCD撮像素子5から
3枚目のフレームデータを受信し、画像メモリ64に記
憶させる。
【0233】さらに、CPU65は、前記3枚目のフレ
ームデータについて、前述した2枚目のフレームデータ
と同様の処理を実行し、3枚目のフレームデータと前記
ワークメモリ62に記憶されたフレームデータ(1枚目
のフレームデータと2枚目のフレームデータとを合成し
たフレームデータ)とを合成する。
【0234】同様に、CPU65は、4枚目以降のフレ
ームデータについても前記3枚目のフレームデータと同
様の処理を行う。さらに、CPU65は、前記S281
0において所定の範囲内に垂直ピーク点が存在しないと
判定した場合、S2811において所定枚数のフレーム
データ間で水平ピーク点が回転進行方向に移動していな
いと判定した場合、あるいはS2812、S2813に
おいて連続する2枚のフレームデータで垂直ピーク点及
び水平ピーク点がともに回転進行方向へ移動していない
と判定した場合に、プリズム2の第1の側面2a上に載
置された指の回転が終了したとみなし、ワークメモリ6
3に記憶された合成画像データを外部記憶装置へ送信し
た後、画像処理フローの実行を終了する。
【0235】以上述べた本実施の形態によれば、指の形
状や押捺条件等により、指が進行方向へ回転しているに
もかかわらず垂直ピーク点あるいは水平ピーク点が逆向
するような事象が発生しても、指の回転進行方向を判定
することができる。この結果、前述の第7の実施の形態
に較べ、より正確な回転終了判定を行うことができる。
【0236】〈実施の形態9〉前述の第1の実施の形態
では、プリズム2の第1の側面2a上に載置された指の
回転が終了を判定する際、所定枚数のフレームデータ間
で垂直ピーク点が回転進行方向に移動していないことを
条件にしていたが、本実施の形態では、垂直ピーク点が
所定枚数のフレームデータ間で連続して回転進行方向と
逆の方向へ移動したことを条件とする例について述べ
る。
【0237】この場合、画像処理回路6の回転終了判別
部12は、最新のフレームデータ(N(:自然数)枚目
のフレームデータ)の垂直ピーク点のX座標値:SNと
その直前に入力されたフレームデータ((N−1)枚目
のフレームデータ)の垂直ピーク点のX座標値:SN-1
とを比較し、垂直ピーク点が回転進行方向と逆の方向に
移動しているか否かを判別する。
【0238】例えば、回転終了判別部12は、指の回転
進行方向がフレームの左側から右側へ向かう方向である
とき、図39に示すように、N枚目のフレームデータの
垂直ピーク点のX座標値:SNと(N−1)枚目のフレ
ームデータの垂直ピーク点のX座標値:SN-1とを比較
し、SN-1>SNならばN枚目のフレームデータの垂直ピ
ーク点が回転進行方向と逆方向へ移動したと判定する。
【0239】そして、回転終了判別部12は、上記した
ようにN枚目のフレームデータの垂直ピーク点が回転進
行方向と逆方向に移動したと判定した場合、N枚目のフ
レームデータを含む所定枚数のフレームデータ間で、垂
直ピーク点が連続して逆行しているか否かを判別する。
【0240】前記所定枚数のフレームデータ間で垂直ピ
ーク点が連続して逆行していると判定した場合、回転終
了判別部12は、プリズム2の第1の側面2a上に載置
された指の回転押捺が終了したとみなし、ワークメモリ
63に記憶された合成画像データを外部記憶装置へ送信
した後、上記した各部の処理を終了させる。
【0241】その他の構成は、前述の第1の実施の形態
と同様である。以下、本実施の形態にかかる回転指紋印
象採取装置1の動作について述べる。先ず、回転指紋印
象採取装置1は、本装置の使用者が入力装置により指紋
画像の取り込み開始命令を入力すると、前記光学機器の
LED3及びCCD撮像素子5に駆動電圧を印加する。
そして、前記光学機器は、プリズム2の第1の側面2a
上に回転押捺される指の指紋の画像入力を開始し、入力
された画像データを画像処理回路6へ送信する。
【0242】このとき、画像処理回路6では、CPU6
5が図40に示す画像処理フローに従って動作する。C
PU65は、先ず、前記入力装置より、指紋画像の取り
込み開始信号を入力すると(S3001)、CCD撮像
素子5からの1枚目のフレームデータを、A/Dコンバ
ータ60及び入力ポート61を介して受信し、画像メモ
リ64に記憶させる(S3002)。
【0243】次に、CPU65は、前記画像メモリ64
に記憶されたフレームデータを走査し(S3003)、
前記フレームデータ内に所定のしきい値以上の濃度値を
有する画素が存在するか否かを判別する(S300
4)。
【0244】前記S3004において前記しきい値以上
の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に存在し
ないと判定した場合、CPU65は、前述のS3002
以降の処理を再度実行する。
【0245】一方、前記S3004において前記しきい
値以上の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に
存在すると判定した場合、CPU65は、S3005へ
進み、前記しきい値以上の濃度値を有する画素の中か
ら、Y座標値が最も大きい画素(垂直ピーク点)を検出
し、前記垂直ピーク点のXーY座標値:(S1,T1)を
RAM69の所定の領域に記憶させる。
【0246】次に、CPU65は、S3006へ進み、
RAM69の所定の領域に記憶された垂直ピーク点のX
−Y座標値:(S1,T1)を読み出し、指の回転進行方
向を判別する。
【0247】続いて、CPU65は、S3007へ進
み、前記画像メモリ64に記憶された、1枚目のフレー
ムデータをワークメモリ63へ転送するとともに、CC
D撮像素子5から2枚目のフレームデータを受信し、画
像メモリ64に記憶させる。
【0248】そして、CPU65は、S3008へ進
み、前記2枚目のフレームデータを走査して垂直ピーク
点を検出し、検出した垂直ピーク点のX−Y座標値:
(S2,T2)をRAM69の所定の領域に記憶させる。
【0249】次に、CPU65は、S3009へ進み、
1枚目のフレームデータの垂直ピーク点のX座標値:S
1と2枚目のフレームデータの垂直ピーク点のX座標
値:S2と指の回転方向を示すデータとを前記RAM6
9から読み出し、前記1枚目のフレームデータの垂直ピ
ーク点を基準にして、前記2枚目のフレームデータの垂
直ピーク点が前記指の回転進行方向と逆の方向に移動し
ているか否かを判別する。
【0250】前記S3009において前記2枚目のフレ
ームデータの垂直ピーク点が回転進行方向と逆方向に移
動していないと判定したとき、CPU65は、S301
2に進み、前記2枚目のフレームデータの垂直ピーク点
のX座標値:S2を用いて、合成基準位置:X=S2+d
(S2)を算出し、RAM69の所定の領域に記憶させ
る。
【0251】一方、前記S3009において前記2枚目
のフレームデータの垂直ピーク点が回転進行方向と逆方
向に移動していると判定した場合、CPU65は、S3
010へ進み、所定枚数のフレームデータ間で垂直ピー
ク点が連続して回転進行方向の逆方向へ移動しているか
否かを判別する。
【0252】前記S3010において所定枚数のフレー
ムデータ間で垂直ピーク点が連続して回転進行方向の逆
方向へ移動していると判定した場合、CPU65は、プ
リズム2の第1の側面2a上に載置された指の回転押捺
が終了したと判定し、ワークメモリ63に記憶された合
成画像データを外部記憶装置へ送信した後、画像処理フ
ローの実行を終了する。
【0253】一方、前記S3010において所定枚数の
フレームデータ間で垂直ピーク点が連続して回転進行方
向の逆方向へ移動していないと判定した場合、CPU6
5は、S3011へ進み、2枚目のフレームデータの垂
直ピーク点が1枚目のフレームデータの垂直ピーク点か
ら回転進行方向へ所定の画素数だけ移動したとみなし、
移動したとみなされた垂直ピーク点のX座標値:S2を
用いて、合成基準位置:X=S2+d(S2)を算出し、
RAM69の所定の領域に記憶させる。
【0254】前記S3011もしくは前記S3012の
処理を実行し終えたCPU65は、S3013に進み、
前記画像メモリ64に記憶された2枚目のフレームデー
タから、前記合成基準位置より指の回転進行方向側に位
置する画像を抽出する。
【0255】次に、CPU65は、S3014に進み、
前記ワークメモリ62に記憶された1枚目のフレームデ
ータにおいて、前記合成基準位置より指の回転進行方向
側に位置する画像を、前記S3013で抽出した画像に
書き換える。
【0256】続いて、CPU65は、前記S3007に
戻り、前記画像メモリ64に記憶された2枚目のフレー
ムデータをクリアするとともに、CCD撮像素子5から
3枚目のフレームデータを受信し、画像メモリ64に記
憶させる。
【0257】そして、CPU65は、前記3枚目のフレ
ームデータについて、前述した2枚目のフレームデータ
と同様の処理を実行し、3枚目のフレームデータと前記
ワークメモリ62に記憶されたフレームデータ(1枚目
のフレームデータと2枚目のフレームデータとを合成し
たフレームデータ)とを合成する。
【0258】同様に、CPU65は、4枚目以降のフレ
ームデータについても前記3枚目のフレームデータと同
様の処理を行う。そして、CPU65は、前記S301
0において連続する所定枚数のフレームデータ間で垂直
ピーク点が連続して回転進行方向の逆方向に移動してい
ると判定すると、前記光学機器による指紋画像の入力処
理が終了したと判定し、ワークメモリ63に記憶された
合成画像データを外部記憶装置へ送信した後、画像処理
フローの実行を終了する。
【0259】以上説明したように、本実施の形態にかか
る回転指紋印象採取装置によれば、指の回転方向を予測
するとともに、指の最頂部位を表す画素(垂直ピーク
点)に着目して処理を行うことにより、採取途中あるい
は採取終了時における指の逆回転や回転の停止を容易に
判定することができ、同じ部位の指紋の画像が二重採取
されるのを防止することができる。
【0260】〈実施の形態10〉前述の第2の実施の形
態では、プリズム2の第1の側面2a上に載置された指
の回転が終了を判定する際、所定枚数のフレームデータ
間で水平ピーク点が回転進行方向に移動していないこと
を条件にしていたが、本実施の形態では、所定枚数のフ
レームデータ間で水平ピーク点が連続して回転進行方向
と逆方向へ移動したことを条件とする例について述べ
る。
【0261】この場合、画像処理回路6の回転終了判別
部12は、指の回転進行方向を参照しつつ、最新のフレ
ームデータ(N(:自然数)枚目のフレームデータ)の
水平ピーク点のX座標値:UNと、前記N枚目のフレー
ムデータの直前に入力されたフレームデータ((N−
1)枚目のフレームデータ)の水平ピーク点のX座標
値:UN-1とを比較し、水平ピーク点が回転進行方向と
逆の方向に移動したか否かを判別する。
【0262】その際、例えば、指の回転進行方向がフレ
ームの左側から右側へ向かう方向であるとき、回転終了
判別部12は、図41に示すように、N枚目のフレーム
データの水平ピーク点のX座標値:UNと(N−1)枚
目のフレームデータの水平ピーク点のX座標値:UN-1
とを比較し、UN-1>UNならばN枚目のフレームデータ
の水平ピーク点が回転進行方向と逆方向へ移動したと判
定する。この場合、回転終了判別部12は、N枚目のフ
レームデータを含む所定枚数のフレームデータ間で水平
ピーク点が連続して逆行しているか否かを判別する。
【0263】前記所定枚数のフレームデータ間で水平ピ
ーク点が連続して逆行していると判定した場合、回転終
了判別部12は、プリズム2の第1の側面2a上に載置
された指の回転押捺が終了したとみなし、ワークメモリ
63に記憶された合成画像データを外部記憶装置へ送信
した後、上記した各部の処理を終了させる。
【0264】一方、前記所定枚数のフレームデータ間で
水平ピーク点が連続して逆行していないと判定した場
合、回転終了判別部12は、プリズム2の第1の側面2
a上に載置された指の回転押捺が継続しているとみな
す。
【0265】その他の構成は、前述の第2の実施の形態
と同様である。以下、本実施の形態にかかる回転指紋印
象採取装置1の動作について述べる。先ず、回転指紋印
象採取装置1は、本装置の使用者が入力装置により指紋
画像の取り込み開始命令を入力すると、前記光学機器の
LED3及びCCD撮像素子5に駆動電圧を印加する。
そして、前記光学機器は、プリズム2の第1の側面2a
上に回転押捺される指の指紋の画像入力を開始し、入力
された画像データを画像処理回路6へ送信する。
【0266】このとき、画像処理回路6では、CPU6
5が図42に示す画像処理フローに従って動作する。C
PU65は、先ず、前記入力装置により指紋画像の取り
込み開始信号が入力されたとき(S3201)、CCD
撮像素子5からの1枚目のフレームデータを、A/Dコ
ンバータ60及び入力ポート61を介して受信し、画像
メモリ64に記憶させる(S3202)。
【0267】次に、CPU65は、前記1枚目のフレー
ムデータを走査し(S3203)、前記フレームデータ
内に所定のしきい値以上の濃度値を有する画素が存在す
るか否かを判別する(S3204)。
【0268】前記S3204において前記しきい値以上
の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に存在し
ないと判定した場合、CPU65は、前述のS3202
以降の処理を再度実行する。
【0269】一方、前記S3204において前記しきい
値以上の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に
存在すると判定した場合、CPU65は、S3205へ
進み、前記しきい値以上の濃度値を有する画素の中か
ら、Y座標値が最も大きい値となる画素(垂直ピーク
点)を検出し、そのXーY座標値:(S1,T1)をRA
M69の所定の領域に記憶させる。
【0270】前記S3205の処理を終了したCPU6
5は、S3206へ進み、RAM69の所定の領域に記
憶された垂直ピーク点のX−Y座標値:(S1,T1)を
読み出し、指の回転進行方向を判別し、判別した回転進
行方向を示すデータをRAM69の所定の領域に記憶さ
せる。
【0271】次に、CPU65は、S3207へ進み、
RAM69に記憶された回転進行方向を示すデータを参
照し、その回転進行方向に従って前記フレームデータを
走査し、所定のしきい値以上の濃度値を有する画素であ
り、且つ前記回転進行方向側の先端部に位置する画素
(水平ピーク点)を検出し、その水平ピーク点のX−Y
座標値:(U1,V1)をRAM69の所定の領域に記憶
させる。
【0272】そして、CPU65は、画像メモリ64に
記憶された、1枚目のフレームデータをワークメモリ6
3へ転送するとともに、CCD撮像素子5から2枚目の
フレームデータを受信し、画像メモリ64に記憶させる
(S3208)。
【0273】続いて、CPU65は、S3209へ進
み、画像メモリ64に記憶された、2枚目のフレームデ
ータを走査して水平ピーク点を検出し、検出した水平ピ
ーク点のX−Y座標値:(U2,V2)をRAM69の所
定の領域に記憶させる。
【0274】次に、CPU65は、S3210へ進み、
1枚目のフレームデータの水平ピーク点のX座標値:U
1と2枚目のフレームデータの水平ピーク点のX座標
値:U2と指の回転方向を示すデータとを前記RAM6
9から読み出し、前記1枚目のフレームデータの水平ピ
ーク点を基準にして、前記2枚目のフレームデータの水
平ピーク点が前記回転進行方向と逆の方向に移動してい
るか否かを判別する。
【0275】前記S3210において前記2枚目のフレ
ームデータの水平ピーク点が回転進行方向と逆方向に移
動していないと判定したとき、CPU65は、S321
3に進み、前記2枚目のフレームデータの水平ピーク点
のX座標値:U2を用いて、合成基準位置:X=U2+e
(U2)を算出し、RAM69に記憶させる。
【0276】一方、前記S3210において前記2枚目
のフレームデータの水平ピーク点が回転進行方向と逆方
向に移動していると判定した場合、CPU65は、S3
211へ進み、連続する所定枚数のフレームデータ間で
水平ピーク点が連続して回転進行方向の逆方向へ移動し
ているか否かを判別する。
【0277】前記S3212において、CPU65は、
2枚目のフレームデータの水平ピーク点が1枚目のフレ
ームデータの水平ピーク点から回転進行方向へ所定の画
素数だけ移動したとみなし、移動したとみなされた水平
ピーク点のX座標値:U2を用いて合成基準位置:X=
U2+e(U2)を算出し、RAM69の所定の領域に記
憶させる。
【0278】前記S3212もしくは前記S3213の
処理を実行し終えたCPU65は、S3214に進み、
前記画像メモリ64に記憶された2枚目のフレームデー
タから、前記合成基準位置より指の回転進行方向側に位
置する画像を抽出する。
【0279】次に、CPU65は、S3215に進み、
前記ワークメモリ62に記憶された1枚目のフレームデ
ータにおいて、前記合成基準位置より指の回転進行方向
側に位置する画像を、前記S3214で抽出した画像に
書き換える。
【0280】続いて、CPU65は、前記S3208に
戻り、前記画像メモリ64に記憶された2枚目のフレー
ムデータをクリアするとともに、CCD撮像素子5から
の三枚目のフレームデータを受信し、画像メモリ64に
記憶させる。
【0281】そして、CPU65は、前記3枚目のフレ
ームデータについて、前述した2枚目のフレームデータ
と同様の処理を実行し、3枚目のフレームデータと前記
ワークメモリ62に記憶されたフレームデータ(1枚目
のフレームデータと2枚目のフレームデータとを合成し
たフレームデータ)とを合成する。
【0282】同様に、CPU65は、4枚目以降のフレ
ームデータについても前記3枚目のフレームデータと同
様の処理を行う。そして、CPU65は、前記S321
1において連続する所定枚数のフレームデータ間で水平
ピーク点が連続して回転進行方向の逆方向に移動してい
ると判定すると、前記光学機器による指紋画像の入力処
理が終了したと判定し、ワークメモリ63に記憶された
合成画像データを外部記憶装置へ送信した後、画像処理
フローの実行を終了する。
【0283】以上説明したように、本実施の形態にかか
る回転指紋印象採取装置によれば、指の回転方向を予測
するとともに、指の回転進行方向側の先端部に位置する
画素(水平ピーク点)に着目して処理を行うことによ
り、採取途中あるいは採取終了時における指の逆回転や
回転の停止を容易に判定することができ、同じ部位の指
紋の画像が二重採取されるのを防止することができる。
【0284】〈実施の形態11〉前述の第10の実施の
形態では、連続する2枚のフレームデータの水平ピーク
点が回転進行方向に移動していない場合においても、連
続する所定枚数のフレームデータの水平ピーク点が回転
進行方向と逆の方向に進んでいなければ合成処理を行う
例について説明したが、本実施の形態では上記のような
場合にプリズム2の第1の側面2a上で指の回転押捺が
中断されているとみなし、指の回転押捺が再開されるま
で合成処理を中断する例について説明する。
【0285】この場合、画像処理回路6は、図43に示
すように、垂直ピーク点検出部7と指回転方向判別部8
と合成基準位置算出部9と画像切り出し部10と画像合
成部11と回転終了判別部12と水平ピーク検出部19
とに加え、回転中断判別部21を備える。
【0286】前記回転中断判別部21は、最新のフレー
ムデータ(N(:自然数)枚目のフレームデータ)の水
平ピーク点がその直前に入力したフレームデータ((N
−1)枚目のフレームデータ)の水平ピーク点より回転
進行方向側へ移動していないが、前記N枚目のフレーム
データを含む所定枚数のフレームデータ間で水平ピーク
点が連続して回転進行方向の逆方向へ移動していないと
判定した場合、プリズム2の第1の側面2a上に載置さ
れた指の回転押捺が中断されているとみなし、CCD撮
像素子5からのN+1枚目のフレームデータに待機す
る。
【0287】これに対応して、回転終了判別部12は、
所定枚数のフレームデータ間で全ての水平ピーク点が直
前のフレームデータの水平ピーク点より回転進行方向の
逆方向に移動していると判定した場合に、プリズム2の
第1の側面2a上に載置された指の回転押捺が終了した
と判定する。
【0288】その他の構成は前述の第10の実施の形態
と同様である。以下、本実施の形態にかかる回転指紋印
象採取装置1の動作について説明する。
【0289】先ず、回転指紋印象採取装置1は、本装置
の使用者が入力装置により指紋画像の取り込み開始命令
を入力すると、前記光学機器のLED3及びCCD撮像
素子5に駆動電圧を印加する。そして、前記光学機器
は、プリズム2の第1の側面2a上に回転押捺される指
の指紋の画像入力を開始し、入力された画像データを画
像処理回路6へ送信する。
【0290】このとき、画像処理回路6では、CPU6
5が図44に示す画像処理フローに従って動作する。C
PU65は、先ず、入力装置より指紋画像の取り込み開
始信号が入力されたとき(S3301)、CCD撮像素
子5からの1枚目のフレームデータを、A/Dコンバー
タ60及び入力ポート61を介して受信し、画像メモリ
64に記憶させる(S3302)。
【0291】次に、CPU65は、前記画像メモリ64
に記憶された、1枚目のフレームデータを走査し(S3
303)、前記フレームデータ内に所定のしきい値以上
の濃度値を有する画素が存在するか否かを判別する(S
3304)。
【0292】前記S3304において前記しきい値以上
の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に存在し
ないと判定した場合、CPU65は、前述のS3302
以降の処理を再度実行する。
【0293】一方、前記S3304において前記しきい
値以上の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に
存在すると判定した場合、CPU65は、S3305へ
進み、前記しきい値以上の濃度値を有する画素の中か
ら、Y座標値が最も大きい値となる画素(垂直ピーク
点)を検出し、そのXーY座標値:(S1,T1)をRA
M69に記憶させる。
【0294】前記S3305の処理を終了したCPU6
5は、S3306へ進み、RAM69の所定の領域に記
憶された垂直ピーク点のX−Y座標値:(S1,T1)を
読み出し、指の回転進行方向を判別し、判別した回転進
行方向を示すデータをRAM69の所定の領域に記憶さ
せる。
【0295】次に、CPU65は、S3307へ進み、
RAM69に記憶された回転進行方向を示すデータを参
照し、その回転進行方向に従って前記フレームデータを
走査し、所定のしきい値以上の濃度値を有する画素であ
り、且つ前記回転進行方向側の先端部に位置する画素
(水平ピーク点)を検出し、その水平ピーク点のX−Y
座標値:(U1,V1)をRAM69の所定の領域に記憶
させる。
【0296】続いて、CPU65は、S3308へ進
み、画像メモリ64に記憶された、1枚目のフレームデ
ータをワークメモリ63へ転送するとともに、CCD撮
像素子5から2枚目のフレームデータを受信し、画像メ
モリ64に記憶させる。
【0297】そして、CPU65は、S3309へ進
み、画像メモリ64に記憶された2枚目のフレームデー
タを走査して水平ピーク点を検出し、検出した水平ピー
ク点のX−Y座標値:(U2,V2)をRAM69の所定
の領域に記憶させる。
【0298】次いで、CPU65は、S3310へ進
み、1枚目のフレームデータの水平ピーク点のX座標
値:U1と2枚目のフレームデータの水平ピーク点のX
座標値:U2と指の回転方向を示すデータとを前記RA
M69から読み出し、前記1枚目のフレームデータの水
平ピーク点を基準にして、前記2枚目のフレームデータ
の水平ピーク点が前記回転進行方向に移動しているか否
かを判別する。
【0299】前記S3310において前記2枚目のフレ
ームデータの水平ピーク点が回転進行方向に移動してい
ると判定したとき、CPU65は、S3312に進み、
前記2枚目のフレームデータの水平ピーク点のX座標
値:U2を用いて、合成基準位置:X=U2+e(U2)
を算出し、RAM69の所定領域に記憶させる。
【0300】続いて、CPU65は、S3313へ進
み、前記画像メモリ64に記憶された2枚目のフレーム
データから、前記合成基準位置より指の回転進行方向側
に位置する領域の画像を抽出する。
【0301】次に、CPU65は、前記ワークメモリ6
2に記憶された1枚目のフレームデータにおいて、前記
合成基準位置より指の回転進行方向側に位置する領域の
画像を、前記S3213で抽出した画像き換える(S3
314)。
【0302】前記S3314の処理を終了したCPU6
5は、前記S3308に戻り、前記画像メモリ64に記
憶された2枚目のフレームデータをクリアするととも
に、CCD撮像素子5から3枚目のフレームデータを受
信し、画像メモリ64に記憶させる。
【0303】そして、CPU65は、前記3枚目のフレ
ームデータについて、前述した2枚目のフレームデータ
と同様の処理を実行し、3枚目のフレームデータと前記
ワークメモリ62に記憶されたフレームデータ(1枚目
のフレームデータと2枚目のフレームデータとを合成し
たフレームデータ)とを合成する。
【0304】同様に、CPU65は、4枚目以降のフレ
ームデータについても前記3枚目のフレームデータと同
様の処理を行う。そして、CPU65は、前記S331
1において連続する所定枚数のフレームデータ間で水平
ピーク点が回転進行方向と逆方向に移動していると判定
した場合、前記光学機器による指紋画像の入力処理が終
了したと判定し、ワークメモリ63に記憶された合成画
像データを外部記憶装置へ送信した後、画像処理フロー
の実行を終了する。
【0305】一方、前記S3311において、連続する
所定枚数のフレームデータにおいて、少なくとも1枚の
フレームデータの水平ピーク点が直前のフレームデータ
の水平ピーク点を基準にして回転進行方向の逆方向へ移
動していないと判定した場合、CPU65は、プリズム
2の第1の側面2a上に載置された指の回転押捺が中断
されているとみなし、前述したS3308へ戻り、CC
D撮像素子5からの次のフレームデータに待機する。そ
して、前記指の回転押捺が再開され、前述のS3310
において水平ピーク点が回転進行方向に移動しているこ
とが判定されると、CPU65は、S3312、S33
13、S3314の処理を順次実行してフレームデータ
の合成処理を行う。
【0306】以上説明したように、本実施の形態にかか
る回転指紋印象採取装置によれば、指紋印象の採取途中
に指の回転が中断されたと判定することができ、同じ部
位の指紋の画像が二重採取されるのを防止することがで
きる。
【0307】〈実施の形態12〉前述の第11の実施の
形態では、プリズム2の第1の側面2a上で指の回転押
捺が中断されていることを判定するパラメータとして、
水平ピーク点のみを利用する例について述べたが、本実
施の形態では水平ピーク点に加え、垂直ピーク点も利用
する例について述べる。
【0308】この場合、画像処理回路6の回転中断判別
部21は、最新のフレームデータ(N枚目のフレームデ
ータ)の垂直ピーク点及び水平ピーク点が、その直前に
入力したフレームデータ((N−1)枚目のフレームデ
ータ)の垂直ピーク点及び水平ピーク点より回転進行方
向側へ移動しておらず、前記N枚目のフレームデータを
含む所定枚数のフレームデータのうち少なくとも1枚の
フレームデータの垂直ピーク点あるいは水平ピーク点が
直前のフレームデータの垂直ピーク点あるいは水平ピー
ク点よりも回転進行方向側へ移動していれば、プリズム
2の第1の側面2a上に載置された指の回転押捺が中断
されていると判定する。
【0309】これに対応して、回転終了判別部12は、
前記所定枚数のフレームデータのうち、全てのフレーム
データの垂直ピーク点及び水平ピーク点が直前のフレー
ムデータの垂直ピーク点及び水平ピーク点より回転進行
方向側に移動していないとき、プリズム2の第1の側面
2a上に載置された指の回転押捺が終了されたとみな
す。
【0310】その他の構成は、前述の第11の実施の形
態と同様である。以下、本実施の形態にかかる回転指紋
印象採取装置1の動作について述べる。先ず、回転指紋
印象採取装置1は、本装置の使用者が入力装置により指
紋画像の取り込み開始命令を入力すると、前記光学機器
のLED3及びCCD撮像素子5に駆動電圧を印加す
る。そして、前記光学機器は、プリズム2の第1の側面
2a上に回転押捺される指の指紋の画像入力を開始し、
入力された画像データを画像処理回路6へ送信する。
【0311】このとき、画像処理回路6では、CPU6
5が図45に示す画像処理フローに従って動作する。C
PU65は、先ず、入力装置より指紋画像の取り込み開
始信号が入力されたとき(S3501)、CCD撮像素
子5からの1枚目のフレームデータを、A/Dコンバー
タ60及び入力ポート61を介して受信し、画像メモリ
64に記憶させる(S3502)。
【0312】次に、CPU65は、前記画像メモリ64
に記憶された、1枚目のフレームデータを走査し(S3
503)、前記フレームデータ内に所定のしきい値以上
の濃度値を有する画素が存在するか否かを判別する(S
3504)。
【0313】前記S3504において前記しきい値以上
の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に存在し
ないと判定した場合、CPU65は、前述のS3502
以降の処理を再度実行する。
【0314】一方、前記S3504において前記しきい
値以上の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に
存在すると判定した場合、CPU65は、S3505へ
進み、前記しきい値以上の濃度値を有する画素の中から
Y座標値が最も大きい画素(垂直ピーク点)を検出し、
その垂直ピーク点のXーY座標値:(S1,T1)をRA
M69の所定の領域に記憶させる。
【0315】前記S3505の処理を終了したCPU6
5は、S3506へ進み、RAM69の所定の領域に記
憶された垂直ピーク点のX−Y座標値:(S1,T1)を
読み出し、指の回転進行方向を判別し、判定結果(回転
進行方向を示すデータ)をRAM69の所定領域に記憶
させる。
【0316】次に、CPU65は、RAM69に記憶さ
れた回転進行方向を示すデータを参照し、その回転進行
方向に従って前記フレームデータを走査し、所定のしき
い値以上の濃度値を有する画素であり、且つ前記回転進
行方向側の先端部に位置する画素(水平ピーク点)を検
出し、その水平ピーク点のX−Y座標値:(U1,V1)
をRAM69の所定領域に記憶させる(S3507)。
【0317】ここで、CPU65は、画像メモリ64に
記憶されたフレームデータをワークメモリ63へ転送す
るとともに、CCD撮像素子5から2枚目のフレームデ
ータを受信し、画像メモリ64に記憶させる(S350
8)。
【0318】続いて、CPU65は、画像メモリ64に
記憶された2枚目のフレームデータを走査し、垂直ピー
ク点と水平ピーク点を検出し、各ピーク点のX−Y座標
値:(S2,T2)、(U2,V2)をRAM69の所定の
領域に記憶させる(S3509)。
【0319】次に、CPU65は、1枚目のフレームデ
ータの垂直ピーク点のX座標値:S1と2枚目のフレー
ムデータの垂直ピーク点のX座標値:S2と指の回転方
向を示すデータとを前記RAM69から読み出し、前記
1枚目のフレームデータの垂直ピーク点を基準にして、
前記2枚目のフレームデータの垂直ピーク点が前記回転
進行方向側に移動しているか否かを判別する(S351
0)。
【0320】前記S3510において2枚目のフレーム
データの垂直ピーク点が1枚目のフレームデータの垂直
ピーク点より回転進行方向側に移動していると判定した
とき、CPU65は、S3513に進み、前記2枚目の
フレームデータの垂直ピーク点X座標値:S2を用い
て、合成基準位置:X=S2+d(S2)を算出し、RA
M69に記憶させる。
【0321】続いて、CPU65は、前記画像メモリ6
4に記憶された2枚目のフレームデータから、前記合成
基準位置より指の回転進行方向側に位置する画像を抽出
する(S3514)。
【0322】そして、CPU65は、前記ワークメモリ
62に記憶された1枚目のフレームデータにおいて、前
記合成基準位置より指の回転進行方向側に位置する画像
を、前記S3514で読み出した画像に書き換える(S
3515)。
【0323】前記S3514の処理を終了したCPU6
5は、前記S3508に戻り、前記画像メモリ64に記
憶された2枚目のフレームデータをクリアするととも
に、CCD撮像素子5から次のフレームデータ(3枚目
のフレームデータ)を受信し、画像メモリ64に記憶さ
せる。
【0324】そして、CPU65は、前記3枚目のフレ
ームデータについて、前述した2枚目のフレームデータ
と同様の処理を実行し、3枚目のフレームデータと前記
ワークメモリ62に記憶されたフレームデータ(1枚目
のフレームデータと2枚目のフレームデータとを合成し
たフレームデータ)とを合成する。
【0325】同様に、CPU65は、4枚目以降のフレ
ームデータについても前記3枚目のフレームデータと同
様の処理を行う。また、前記S3510において、ある
フレームデータ(N枚目のフレームデータ)の垂直ピー
ク点がその直前のフレームデータ((N−1)枚目のフ
レームデータ)の垂直ピーク点より回転進行方向側へ移
動していないと判定した場合、CPU65は、S351
1へ進み、前記(N−1)枚目のフレームデータの水平
ピーク点のX座標値:UN-1と前記N枚目のフレームデ
ータの水平ピーク点のX座標値:UNと指の回転方向を
示すデータとを前記RAM69から読み出し、前記(N
−1)枚目のフレームデータの水平ピーク点を基準にし
て、前記N枚目のフレームデータの水平ピーク点が前記
回転進行方向に移動しているか否かを判別する。
【0326】前記S3511においてN枚目のフレーム
データの水平ピーク点が(N−1)枚目のフレームデー
タの水平ピーク点より回転進行方向側に移動していると
判定したとき、CPU65は、S3516へ進み、N枚
目のフレームデータの垂直ピーク点が(N−1)枚目の
フレームデータの垂直ピーク点を基準にして回転進行方
向に所定の画素数だけ移動したとみなし、移動したとみ
なされた垂直ピーク点のX座標値:SNを用いて、合成
基準位置:X=SN+d(SN)を算出し、前記S351
4以降の処理を実行し、前記N枚目のフレームデータの
合成処理を行う。
【0327】一方、前記S3511において、前記N枚
目のフレームデータの水平ピーク点が(N−1)枚目の
フレームデータの水平ピーク点より回転進行方向側に移
動していないと判定したとき、CPU65は、S351
2へ進み、前記N枚目のフレームデータを含む所定枚数
のフレームデータ間で、全てのフレームデータの垂直ピ
ーク点及び水平ピーク点が直前のフレームデータの垂直
ピーク点及び水平ピーク点よりも回転進行方向側に移動
していないか否かを判別する。
【0328】前記S3512において前記所定枚数のフ
レームデータ間で全てのフレームデータの垂直ピーク点
及び水平ピーク点が直前の垂直ピーク点及び水平ピーク
点よりも回転進行方向側に移動していないと判定したと
き、CPU65は、プリズム2の第1の側面2a上に載
置された指の回転押捺が終了したとみなし、ワークメモ
リ63に記憶された合成画像データを外部記憶装置へ送
信したのち、画像処理フローの実行を終了する。
【0329】一方、前記S3512において前記所定枚
数のフレームデータ間で少なくとも1枚のフレームデー
タの垂直ピーク点及び水平ピーク点が直前の垂直ピーク
点及び水平ピーク点よりも回転進行方向側へ移動してい
ると判定したとき、CPU65は、プリズム2の第1の
側面2a上に載置された指の回転押捺が中断されている
とみなし、前述したS3508へ戻り、CCD撮像素子
5からの次のフレームデータに待機する。
【0330】その後、指の回転押捺が再開され、前記S
3510で垂直ピーク点が回転進行方向側へ移動してい
ることが判定されるか、あるいは前記S3511におい
て水平ピーク点が回転進行方向に移動していることが判
定されると、CPU65は、S3513・S3514・
S3515あるいはS3516・S3514・S351
5の処理を順次実行してフレームデータの合成処理を実
行する。
【0331】尚、前記S3512において、CPUは、
所定枚数のフレームデータのうち、全てのフレームデー
タの垂直ピーク点及び水平ピーク点が直前のフレームデ
ータの垂直ピーク点及び水平ピーク点よりも回転進行方
向と逆の方向に移動しているか否かを判別し、前記所定
枚数のフレームデータのうち、少なくとも1枚のフレー
ムデータの垂直ピーク点あるいは水平ピーク点が直前の
フレームデータの垂直ピーク点あるいは水平ピーク点を
基準にして回転進行方向の逆方向に移動していなけれ
ば、プリズム2の第1の側面2a上に載置された指の回
転押捺が中断されているとみなすようにしてもよい。
【0332】このように、本実施の形態にかかる回転指
紋印象採取装置によれば、指紋印象の採取途中に指の回
転が中断されたと判定することができ、同じ部位の指紋
の画像が二重採取されるのを防止することができる。
【0333】〈実施の形態13〉前述の第1の実施の形
態では、垂直ピーク点のみをパラメータとして指の回転
終了の判定や合成基準位置の決定を行う例について述べ
たが、本実施の形態では、垂直ピーク点が回転進行方向
に移動していない場合に限り水平ピーク点を利用する例
について述べる。
【0334】この場合、画像処理回路6は、図46に示
すように、垂直ピーク点検出部7、指回転方向判別部
8、合成基準位置算出部9、画像切り出し部10、画像
合成部11、及び回転終了判別部12に加え、水平ピー
ク点検出部19及びピーク点換算部20を備える。
【0335】水平ピーク点検出部19は、最新のフレー
ムデータ(N(:自然数)枚目のフレームデータ)の垂
直ピーク点がその直前に入力したフレームデータ((N
−1)枚目のフレームデータ)の垂直ピーク点より回転
進行方向側に移動していないと判定された場合、前記N
枚目のフレームデータと前記(N−1)枚目のフレーム
データを走査し、各フレームデータの水平ピーク点のX
座標値:UN、UN-1を検出する。
【0336】そして、回転終了判別部12は、前記水平
ピーク点検出部19により検出されたN枚目のフレーム
データの水平ピーク点のX座標値:UNと(N−1)枚
目のフレームデータの水平ピーク点のX座標値:UN-1
とを比較し、前記N枚目のフレームデータの水平ピーク
点が前記(N−1)枚目のフレームデータの水平ピーク
点を基準にして回転進行方向側に移動していなければ指
の回転押捺が終了したとみなす。
【0337】次に、前記ピーク点換算部20は、前記N
枚目のフレームデータの水平ピーク点が前記(N−1)
枚目のフレームデータの水平ピーク点を基準にして回転
進行方向側に移動していることが判定されたとき、前記
N枚目のフレームデータの垂直ピーク点が前記(N−
1)枚目のフレームデータの垂直ピーク点から所定の画
素数だけ回転進行方向へ移動したとみなして、前記N枚
目のフレームデータの垂直ピーク点のX座標値:SNを
算出する。
【0338】その際、ピーク点換算部20は、前記N枚
目のフレームデータの水平ピーク点のX座標値:UNに
所定値を加算した値を、前記N枚目のフレームデータの
垂直ピーク点のX座標値:SNとみなす。ここで、前記
所定値は、指の幅に応じて決定される絶対値に、指の回
転進行方向に応じて決定される正負号を付加した値であ
る。
【0339】また、合成基準位置算出部9は、N枚目の
フレームデータの垂直ピーク点が(N−1)枚目のフレ
ームデータの垂直ピーク点より回転進行方向側に移動し
ている場合は、前述の第1の実施の形態と同様に、垂直
ピーク点のX座標値:SNを用いて合成基準位置:X=
SN+d(SN)を算出する。
【0340】そして、合成基準位置算出部9は、N枚目
のフレームデータの垂直ピーク点が(N−1)枚目のフ
レームデータの垂直ピーク点より回転進行方向側に移動
していない場合は、ピーク点換算部20により算出され
た、N枚目のフレームデータの垂直ピーク点のX座標
値:SNを用いて、合成基準位置:X=SN+d(SN)
を算出する。
【0341】以下、本実施の形態にかかる回転指紋印象
採取装置1の動作について述べる。先ず、回転指紋印象
採取装置1は、本装置の使用者が入力装置により指紋画
像の取り込み開始命令を入力すると、前記光学機器のL
ED3及びCCD撮像素子5に駆動電圧を印加する。そ
して、前記光学機器は、プリズム2の第1の側面2a上
に回転押捺される指の指紋の画像入力を開始し、入力さ
れた画像データを画像処理回路6へ送信する。
【0342】このとき、画像処理回路6では、CPU6
5が図47に示す画像処理フローに従って動作する。C
PU65は、先ず、前記入力装置より指紋画像の取り込
み開始信号が入力されると(S4101)、CCD撮像
素子5からの1枚目のフレームデータを、A/Dコンバ
ータ60及び入力ポート61を介して受信し、画像メモ
リ64の第1のフレームメモリに記憶させる(S410
2)。
【0343】次に、CPU65は、前記1枚目のフレー
ムデータを走査し(S4103)、前記フレームデータ
内に所定のしきい値以上の濃度値を有する画素が存在す
るか否かを判別する(S4104)。
【0344】前記S4104において前記しきい値以上
の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に存在し
ないと判定した場合、CPU65は、前述のS4102
以降の処理を再度実行する。
【0345】一方、前記S4104において前記しきい
値以上の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に
存在すると判定した場合、CPU65は、S4105へ
進み、前記しきい値以上の濃度値を有する画素の中か
ら、Y座標値が最も大きい画素(垂直ピーク点)を検出
し、前記垂直ピーク点のXーY座標値:(S1,T1)を
RAM69の所定領域に記憶させる。
【0346】前記S4105の処理を終了したCPU6
5は、S4106へ進み、RAM69の所定領域に記憶
された垂直ピーク点のX−Y座標値:(S1,T1)を読
み出し、プリズム2の第1の側面2a上に載置された指
の回転進行方向を判別する。そして、CPU65は、指
の回転進行方向を示すデータをRAM69の所定領域に
記憶させる。
【0347】次に、CPU65は、前記画像メモリ64
の第1のフレームメモリに記憶された、1枚目のフレー
ムデータをワークメモリ63に複写するとともに、CC
D撮像素子5からの2枚目のフレームデータを受信し、
画像メモリ64の第2のフレームメモリに記憶させる
(S4107)。
【0348】続いて、CPU65は、前記2枚目のフレ
ームデータを走査して垂直ピーク点を検出し、検出した
垂直ピーク点のX−Y座標値:(S2,T2)をRAM6
9の所定の領域に記憶させる(S4108)。
【0349】次に、CPU65は、前記1枚目のフレー
ムデータの垂直ピーク点のX座標値:S1と2枚目のフ
レームデータの垂直ピーク点のX座標値:S2と指の回
転方向を示すデータとを前記RAM69から読み出し、
前記1枚目のフレームデータの垂直ピーク点を基準にし
て、前記2枚目のフレームデータの垂直ピーク点が前記
指の回転進行方向側に移動しているか否かを判別する
(S4109)。
【0350】前記S4109において前記2枚目のフレ
ームデータの垂直ピーク点が回転進行方向側に移動して
いると判定した場合、CPU65は、S4113に進
み、前記2枚目のフレームデータの垂直ピーク点のX座
標値:S2を用いて、合成基準位置:X=S2+d(S
2)を算出し、RAM69に記憶させる。
【0351】次に、CPU65は、S4114に進み、
前記画像メモリ64の第2のフレームメモリに記憶され
た2枚目のフレームデータから、前記合成基準位置より
指の回転進行方向側に位置する領域の画像を抽出する。
【0352】続いて、CPU65は、S4115に進
み、前記ワークメモリ62に記憶された1枚目のフレー
ムデータにおいて、前記合成基準位置より指の回転進行
方向側に位置する領域の画像を、前記S4114で読み
出した画像に書き換える。
【0353】そして、CPU65は、前記S4107に
戻り、前記画像メモリ64の第1のフレームメモリに記
憶された1枚目のフレームデータをクリアするととも
に、CCD撮像素子5からの3枚目のフレームデータを
受信し、画像メモリ64の第1のフレームメモリに記憶
させる。
【0354】続いて、CPU65は、前記3枚目のフレ
ームデータについて、前述した2枚目のフレームデータ
と同様の処理を実行し、3枚目のフレームデータと前記
ワークメモリ62に記憶されたフレームデータ(1枚目
のフレームデータと2枚目のフレームデータとを合成し
たフレームデータ)とを合成する。
【0355】同様に、CPU65は、4枚目以降のフレ
ームデータについても前記3枚目のフレームデータと同
様の処理を行う。そして、あるフレームデータ(N枚目
のフレームデータ)を処理する際、S4109において
前記N枚目のフレームデータの垂直ピーク点がその直前
のフレームデータ((N−1)枚目のフレームデータ)
の垂直ピーク点を基準にして回転進行方向へ移動してい
ないと判定すると、CPU65は、S4110へ進み、
画像メモリ64の第1(あるいは第2)のフレームメモ
リに記憶されたN枚目のフレームデータと画像メモリ6
4の第2(あるいは第1)のフレームメモリに記憶され
た(N−1)枚目のフレームデータを走査し、各フレー
ムデータの水平ピーク点のX−Y座標値:(UN,V
N)、(UN-1,VN-1)を検出し、RAM69の所定領
域に記憶させる。
【0356】続いて、CPU65は、S4111へ進
み、N枚目の水平ピーク点のX座標値:UNと(N−
1)枚目のフレームデータの水平ピーク点のX座標値:
UN-1をRAM69から読み出し、N枚目のフレームデ
ータの水平ピーク点が(N−1)枚目の水平ピーク点を
基準にして回転進行方向へ移動しているか否かを判別す
る。
【0357】前記S4111においてN枚目の水平ピー
ク点が(N−1)枚目の水平ピーク点を基準にして回転
進行方向へ移動していると判定したとき、CPU65
は、S4112へ進み、前記N枚目の水平ピーク点のX
座標値:UNを用いて、前記N枚目の垂直ピーク点のX
座標値:SNを算出し、S4113へ進む。S4113
以降の処理は、前記2枚目のフレームデータの場合と同
様である。
【0358】一方、前記S4111において前記N枚目
の水平ピーク点が(N−1)枚目の水平ピーク点を基準
にして回転進行方向へ移動していないと判定したとき、
CPU65は、前記プリズム2の第1の側面2a上に載
置された指の回転が終了したとみなし、ワークメモリ6
3に記憶された合成画像データを外部記憶装置へ送信し
た後、画像処理フローの実行を終了する。
【0359】以上説明したように、垂直ピーク点に加え
た水平ピーク点も合成基準位置の決定あるいは指の回転
終了の判定を行うためのパラメータとして用いることよ
り、指が進行方向へ進行しているにもかかわらず垂直ピ
ーク点が回転進行方向に移動していない場合でも、水平
ピーク点のX座標値を用いて垂直ピーク点の移動量を算
出することができ、その結果、最適な合成基準位置を算
出することができる。
【0360】〈実施の形態14〉前述の第2の実施の形
態では、水平ピーク点のみをパラメータとして指の回転
終了の判定や合成基準位置の決定を行う例について述べ
たが、本実施の形態では、垂直ピーク点が回転進行方向
に移動していない場合に限り垂直ピーク点をパラメータ
として利用する例について述べる。
【0361】この場合、画像処理回路6は、前述の実施
の形態13と同様に、垂直ピーク点検出部7と指回転方
向判別部8と合成基準位置算出部9と画像切り出し部1
0と画像合成部11と回転終了判別部12と水平ピーク
点検出部19とピーク点換算部20とを備える。
【0362】そして、前記垂直ピーク点検出部7は、最
新のフレームデータ(N枚目のフレームデータ)の水平
ピーク点がその直前に入力されたフレームデータ((N
−1)枚目のフレームデータ)の水平ピーク点より回転
進行方向側に移動していないと判定されたとき、前記N
枚目のフレームデータと前記(N−1)枚目のフレーム
データを走査し、各フレームデータの垂直ピーク点のX
座標値:SN、SN-1を検出する。
【0363】これに対応して、回転終了判別部12は、
前記垂直ピーク点検出部7により検出されたN枚目のフ
レームデータの垂直ピーク点のX座標値:SNと(N−
1)枚目のフレームデータの垂直ピーク点のX座標値:
SN-1とを比較し、前記N枚目のフレームデータの垂直
ピーク点が前記(N−1)枚目のフレームデータの垂直
ピーク点を基準にして回転進行方向側に移動していなけ
れば、指の回転押捺が終了したとみなす。
【0364】さらに、ピーク点換算部20は、前記N枚
目のフレームデータの垂直ピーク点が前記(N−1)枚
目のフレームデータの垂直ピーク点を基準にして回転進
行方向側に移動していると判定されたとき、前記N枚目
のフレームデータの水平ピーク点が前記(N−1)枚目
のフレームデータの水平ピーク点から所定の画素数だけ
回転進行方向へ移動したとみなして、前記N枚目のフレ
ームデータの水平ピーク点のX座標値:UNを算出す
る。
【0365】その際、ピーク点換算部20は、前記N枚
目のフレームデータの垂直ピーク点のX座標値:SNに
所定値を加算した値を、前記N枚目のフレームデータの
水平ピーク点のX座標値:UNとみなす。ここで、前記
所定値は、指の幅に応じて決定される絶対値に、指の回
転進行方向に応じて決定される正負号を付加した値であ
る。
【0366】合成基準位置算出部9は、N枚目のフレー
ムデータの水平ピーク点が(N−1)枚目のフレームデ
ータの水平ピーク点より回転進行方向側に移動している
場合は、前述の第2の実施の形態と同様に、水平ピーク
点のX座標値:UNを用いて合成基準位置:X=UN+e
(UN)を算出する。
【0367】また、合成基準位置算出部9は、N枚目の
フレームデータの水平ピーク点が(N−1)枚目のフレ
ームデータの水平ピーク点より回転進行方向側に移動し
ていない場合は、ピーク点換算部20により算出され
た、N枚目のフレームデータの水平ピーク点のX座標
値:UNを用いて、合成基準位置:X=UN+e(UN)
を算出する。
【0368】その他の構成は、前述の第2の実施の形態
と同様である。以下、本実施の形態にかかる回転指紋印
象採取装置の動作について述べる。先ず、回転指紋印象
採取装置1は、本装置の使用者が入力装置により指紋画
像の取り込み開始命令を入力すると、前記光学機器のL
ED3及びCCD撮像素子5に駆動電圧を印加する。そ
して、前記光学機器は、プリズム2の第1の側面2a上
に回転押捺される指の指紋の画像入力を開始し、入力さ
れた画像データを画像処理回路6へ送信する。
【0369】このとき、画像処理回路6では、CPU6
5が図48に示す画像処理フローに従って動作する。C
PU65は、先ず、前記入力装置より指紋画像の取り込
み開始信号が入力されたとき(S4201)、CCD撮
像素子5からの1枚目のフレームデータを、A/Dコン
バータ60及び入力ポート61を介して受信し、画像メ
モリ64の第1のフレームメモリに記憶させる(S42
02)。
【0370】次に、CPU65は、前記画像メモリ64
の第1のフレームメモリに記憶された、1枚目のフレー
ムデータを走査し(S4203)、前記フレームデータ
内に所定のしきい値以上の濃度値を有する画素が存在す
るか否かを判別する(S4204)。
【0371】前記S4204において前記しきい値以上
の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に存在し
ないと判定した場合、CPU65は、前述のS4202
以降の処理を再度実行する。
【0372】一方、前記S4204において前記しきい
値以上の濃度値を有する画素が前記フレームデータ内に
存在すると判定した場合、CPU65は、S4205へ
進み、前記しきい値以上の濃度値を有する画素の中か
ら、Y座標値が最も大きい画素(垂直ピーク点)を検出
し、前記垂直ピーク点のXーY座標値:(S1,T1)を
RAM69の所定の領域に記憶させる。
【0373】前記S4205の処理を終了したCPU6
5は、S4206へ進み、RAM69の所定の領域に記
憶された垂直ピーク点のX−Y座標値:(S1,T1)を
読み出し、プリズム2の第1の側面2a上に載置された
指の回転進行方向を判別する。そして、CPU65は、
指の回転進行方向を示すデータをRAM69の所定の領
域に記憶させる。
【0374】次に、CPU65は、S4207へ進み、
画像メモリ64の第1のフレームメモリに記憶された1
枚目のフレームデータを走査し、水平ピーク点を検出
し、検出した水平ピーク点のX−Y座標値:(U1,V
1)をRAM69の所定領域に記憶させる。
【0375】そして、CPU65は、前記画像メモリ6
4の第1のフレームメモリに記憶された1枚目のフレー
ムデータをワークメモリ63に複写するとともに、CC
D撮像素子5からの2枚目のフレームデータを受信し、
画像メモリ64の第2のフレームメモリに記憶させる
(S4208)。
【0376】続いて、CPU65は、前記2枚目のフレ
ームデータを走査して水平ピーク点を検出し、検出した
水平ピーク点のX−Y座標値:(U2,V2)をRAM6
9に記憶させる(S4209)。
【0377】次に、CPU65は、S4210へ進み、
1枚目のフレームデータの水平ピーク点のX座標値:U
1と2枚目のフレームデータの水平ピーク点のX座標
値:U2と指の回転方向を示すデータとを前記RAM6
9から読み出し、前記1枚目のフレームデータの水平ピ
ーク点を基準にして、前記2枚目のフレームデータの水
平ピーク点が前記回転進行方向側に移動しているか否か
を判別する。
【0378】前記S4210において前記2枚目のフレ
ームデータの水平ピーク点が回転進行方向側に移動して
いると判定した場合、CPU65は、S4214に進
み、前記2枚目のフレームデータの水平ピーク点のX座
標値:U2を用いて合成基準位置:X=U2+e(U2)
を算出し、RAM69に記憶させる。
【0379】次に、CPU65は、S4215に進み、
前記画像メモリ64の第2のフレームメモリに記憶され
た2枚目のフレームデータから、前記合成基準位置より
指の回転進行方向側に位置する画像を抽出する。
【0380】続いて、CPU65は、S4216に進
み、前記ワークメモリ62に記憶された1枚目のフレー
ムデータにおいて、前記合成基準位置より指の回転進行
方向側に位置する画像を、前記S4215で抽出した画
像に書き換える。
【0381】そして、CPU65は、前記S4208に
戻り、前記画像メモリ64の第1のフレームメモリに記
憶された1枚目のフレームデータをクリアするととも
に、CCD撮像素子5からの3枚目のフレームデータを
受信し、画像メモリ64の第1のフレームメモリに記憶
させる。
【0382】続いて、CPU65は、前記3枚目のフレ
ームデータについて、前述した2枚目のフレームデータ
と同様の処理を実行し、3枚目のフレームデータと前記
ワークメモリ62に記憶されたフレームデータ(1枚目
のフレームデータと2枚目のフレームデータとを合成し
たフレームデータ)とを合成する。
【0383】同様に、CPU65は、4枚目以降のフレ
ームデータについても前記3枚目のフレームデータと同
様の処理を行う。そして、あるフレームデータ(N枚目
のフレームデータ)を処理する際、S4210におい
て、前記N枚目のフレームデータの水平ピーク点がその
直前のフレームデータ((N−1)枚目のフレームデー
タ)の水平ピーク点を基準にして回転進行方向へ移動し
ていないと判定されると、CPU65は、S4211へ
進み、画像メモリ64の第1(あるいは第2)のフレー
ムメモリに記憶されたN枚目のフレームデータと画像メ
モリ64の第2(あるいは第1)のフレームメモリに記
憶された(N−1)枚目のフレームデータとを走査し、
各フレームデータの垂直ピーク点のX−Y座標値:(S
N,TN)、(SN-1,TN-1)を検出する。そして、CP
U65は、検出した垂直ピーク点のX−Y座標値:(S
N,TN)、(SN-1,TN-1)をRAM69の所定領域に
記憶させる。
【0384】続いて、CPU65は、S4212へ進
み、N枚目の垂直ピーク点のX座標値:SNと(N−
1)枚目のフレームデータの垂直ピーク点のX座標値:
SN-1をRAM69から読み出し、N枚目のフレームデ
ータの垂直ピーク点が(N−1)枚目の垂直ピーク点を
基準にして回転進行方向へ移動しているか否かを判別す
る。
【0385】前記S4212においてN枚目の垂直ピー
ク点が(N−1)枚目の垂直ピーク点を基準にして回転
進行方向へ移動していると判定したとき、CPU65
は、S4213へ進み、前記N枚目のフレームデータの
垂直ピーク点のX座標値:SNに所定値を加算した値
を、前記N枚目のフレームデータの水平ピーク点のX座
標値:UNとみなし、前記S4214以降の処理を実行
し、前記N枚目のフレームデータの合成処理を行う。
【0386】一方、前記S4212において前記N枚目
の垂直ピーク点が(N−1)枚目の垂直ピーク点を基準
にして回転進行方向へ移動していないと判定したとき、
CPU65は、前記プリズム2の第1の側面2a上に載
置された指の回転が終了したとみなし、ワークメモリ6
3に記憶された合成画像データを外部記憶装置へ送信し
た後、画像処理フローの実行を終了する。
【0387】以上説明したように、垂直ピーク点に加え
た水平ピーク点も合成基準位置の決定あるいは指の回転
終了の判定を行うためのパラメータとして用いることよ
り、垂直ピーク点が移動せずに水平ピーク点のみが回転
進行方向へ移動したような場合に画像の合成処理を行う
ことができる。
【0388】〈実施の形態15〉前述の第1の実施の形
態では、2枚目以降のフレームデータの垂直ピーク点を
検出する際に、フレームデータ全領域を走査する例につ
いて述べたが、本実施の形態では、あるフレームデータ
の垂直ピーク点を検出する際に、その直前のフレームデ
ータの垂直ピーク点のX座標値よりも回転進行方向側に
位置する領域の画像のみを走査する例について述べる。
【0389】この場合、画像処理回路6の垂直ピーク点
検出部7は、図49に示すように、指の回転進行方向と
逆方向(図中の右側から左側へ向かう方向)にフレーム
を走査し、回転進行方向側の基端部(図中のフレームの
右側の縁部)から直前のフレームデータの垂直ピーク点
を通る垂線までの範囲を走査することになる。
【0390】このようにすれば、垂直ピーク点の検出処
理にかかる時間を短縮することができる。尚、上記の第
1から第15の実施の形態では、図50に示すように、
CCD撮像素子5による回転指紋印象画像の入力処理と
並行してリアルタイムに画像の合成処理を行う例につい
て述べたが、図51に示すように、CCD撮像素子5に
よる回転指紋印象画像の入力処理が終了したのちに画像
の合成処理が実行されるようにしてもよい。
【0391】また、合成処理されたフレームデータ(ワ
ークメモリ63上で処理されるフレームデータ)は、図
52に示すように、リアルタイムにディスプレイ装置に
表示されるようにしてもよい。
【0392】
【発明の効果】本発明によれば、指を入力面上で回転押
捺するだけで、指紋の印象画像を生成することができ
る。
【0393】さらに、本発明では、指紋画像を合成する
際に、指紋の特徴点に着目して合成処理を行うので、前
記入力面上における指の回転終了や中断を判定すること
ができると共に、指の回転終了や中断に応じて処理の終
了や中断を行うことができ、同一の指紋画像を二重処理
することなく正確な印象画像を生成することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる回転指紋印象採取装置の概略構
成を示す図
【図2】プリズム2の第1の側面2a上に載置される指
の回転押捺手順を説明する図
【図3】画像処理回路のハードウェア構成を示す図
【図4】画像処理回路の構成を機能別に示すブロック図
【図5】垂直ピーク点の検出方法を説明する図(1)
【図6】指の回転進行方向を判定する方法を説明する図
(1)
【図7】指の回転進行方向を判定する方法を説明する図
(2)
【図8】垂直ピーク点を通る垂線を合成基準位置とした
場合の画像合成処理を説明する図
【図9】フレームデータの切り出し手順を説明する図
(1)
【図10】フレームデータの切り出し手順を説明する図
(2)
【図11】フレームデータの合成手順を説明する図
【図12】実施の形態1における画像処理フローを示す
【図13】回転進行方向判別フローを示す図
【図14】合成基準位置の決定手順を説明する図(1)
【図15】合成基準位置の決定手順を説明する図(2)
【図16】水平ピーク点の検出方法を説明する図(1)
【図17】プリズム2の第1の側面2a上に正しく指が
載置されていないときのフレームデータの例を示す図
【図18】1枚目のフレームデータの転送手順を説明す
る図
【図19】光学機器の他の実施例を示す図
【図20】実施の形態2における画像処理回路の構成を
機能別に示すブロック図
【図21】水平ピーク点の検出方法を説明する図(2)
【図22】水平ピーク点の検出方法を説明する図(3)
【図23】実施の形態2における画像処理フローを示す
【図24】合成基準位置の決定手順を説明する図(3)
【図25】合成基準位置の決定手順を説明する図(4)
【図26】垂直ピーク点の検出方法を説明する図(2)
【図27】水平ピーク点の検出方法を説明する図(4)
【図28】水平ピーク点の検出方法を説明する図(5)
【図29】フレームデータの切り出し手順を説明する図
(3)
【図30】指の幅の検出方法を説明する図
【図31】実施の形態5にかかる垂直ピーク点の検出方
法を説明する図(1)
【図32】実施の形態5にかかる垂直ピーク点の検出方
法を説明する図(2)
【図33】実施の形態5における画像処理フローを示す
【図34】実施の形態6における画像処理フローを示す
【図35】垂直ピーク点と水平ピーク点を一回の走査で
検出する方法を説明する図
【図36】実施の形態7における画像処理回路の構成を
機能別に示す図
【図37】実施の形態7における画像処理フローを示す
【図38】実施の形態8における画像処理フローを示す
【図39】垂直ピーク点が回転進行方向と逆方向に移動
した例を示す図
【図40】実施の形態9における画像処理フローを示す
【図41】水平ピーク点が回転進行方向と逆方向に移動
した例を示す図
【図42】実施の形態10における画像処理フローを示
す図
【図43】実施の形態11における画像処理回路の構成
を機能別に示す図
【図44】実施の形態11における画像処理フローを示
す図
【図45】実施の形態12における画像処理フローを示
す図
【図46】実施の形態13における画像処理回路の構成
を機能別に示すブロック図
【図47】実施の形態13における画像処理フローを示
す図
【図48】実施の形態14における画像処理フローを示
す図
【図49】2枚目以降のフレームデータの走査方法を説
明する図
【図50】光学機器による画像入力処理と画像処理回路
による合成処理をリアルタイムに行う場合の処理フロー
を示す図
【図51】光学機器による画像入力処理が終了した後に
画像処理回路による合成処理を行う場合の処理フローを
示す図
【図52】合成処理された合成画像をリアルタイムに画
面表示する場合の処理フローを示す図
【符号の説明】
1・・回転指紋印象採取装置 2・・プリズム 2a・・第1の側面(入力面) 3・・発光ダイオード(LED) 4・・集光レンズ 5・・CCD撮像素子 6・・画像処理回路 7・・垂直ピーク点検出部(第1の特徴点検出部) 8・・指回転方向判別部(指回転方向判別手段) 9・・合成基準位置算出部(合成領域決定手段) 10・・画像切り出し部(画像切り出し手段) 11・・画像合成部(画像合成手段) 12・・回転終了判別部(回転終了判別手段) 19・・水平ピーク点検出部(第2の特徴点検出部) 20・・ピーク点換算部 21・・回転中断判別部(回転中断判別手段) 60・・A/Dコンバータ 61・・入力ポート 62・・プログラムメモリ 63・・ワークメモリ 64・・画像メモリ 65・・CPU 66・・出力ポート 67・・外部インタフェース 68・・バス 69・・RAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田川 智彦 神奈川県川崎市高津区坂戸1丁目17番3 号 富士通電装株式会社内 (72)発明者 二階堂 賢志 神奈川県川崎市高津区坂戸1丁目17番3 号 富士通電装株式会社内 (72)発明者 横山 乾 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (72)発明者 藤井 勇作 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−198485(JP,A) 特開 平2−171881(JP,A) 特開 平5−101168(JP,A) 特開 平9−198485(JP,A) 特表 平6−500654(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 1/00 A61B 5/117

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力面上に回転押捺される指の指紋画像
    をフレーム単位に入力する画像入力手段と、 前記フレームデータより前記指紋画像の濃度値の変化に
    よって生じる特徴点の位置を検出する特徴点検出手段
    と、 前記特徴点の位置に応じて入力面上に載置された指の回
    転進行方向を予測する指回転方向判別手段と、 前記特徴点の位置に応じて前記フレームデータから抽出
    すべき領域の境界の位置を決定する合成基準位置決定部
    と、前記境界位置を基準にして前記回転進行方向側に位
    置する領域を合成画像領域とみなす合成領域決定部とを
    含み、前記特徴点の位置に応じて合成用に抽出する領域
    を決定する合成領域決定手段と、 前記合成領域決定手段により決定された合成領域の画像
    データを前記フレームデータから抽出する画像切り出し
    手段と、 前記画像入力手段が前記フレームデータの入力前に入力
    したフレームデータを合成して得られた合成フレームの
    前記合成領域に対応する領域の画像データを前記画像切
    り出し手段により抽出された画像データに書き換える画
    像合成手段と、 を備え 前記指回転方向判別手段は、 前記特徴点がフレームの一側の半分の領域内に位置する
    か、あるいはフレームの他側の半分の領域内に位置する
    かを判別し、 前記特徴点がフレームの一側の半分の領域内に位置する
    とき、前記指の回転進行方向が前記フレームの一側から
    他側へ向かう方向であると判定し、 前記特徴点がフレームの他側の半分の領域内に位置する
    とき、前記指の回転進行方向が前記フレームの他側から
    一側へ向かう方向であると判定する 回転指紋印象採取方
    式。
  2. 【請求項2】 前記フレームデータを走査し、前記指の
    短手方向の一側の端部と他側の端部とを検出し、これら
    端部間の短手方向の距離を前記指の幅とみなす指幅検出
    手段を更に備え、 前記合成領域決定部は、前記境界位置を基準にして前記
    回転進行方向側の所定 の範囲内に位置する領域のみを合
    成領域とみなし、前記指の幅に応じて前記所定の範囲を
    決定する請求項1記載の回転指紋印象採取方式。
  3. 【請求項3】 入力面上に回転押捺される指の指紋画像
    をフレーム単位に入力する画像入力手段と、 前記フレームデータより前記指紋画像の濃度値の変化に
    よって生じる特徴点の位置を検出する特徴点検出手段
    と、 前記特徴点の位置に応じて入力面上に載置された指の回
    転進行方向を予測する指回転方向判別手段と、 前記特徴点の位置に応じて前記フレームデータから抽出
    すべき領域の境界の位置を決定する合成基準位置決定部
    と、前記境界位置を基準にして前記回転進行方向側に位
    置する領域を合成画像領域とみなす合成領域決定部とを
    含み、前記特徴点の位置に応じて合成用に抽出する領域
    を決定する合成領域決定手段と、 前記合成領域決定手段により決定された合成領域の画像
    データを前記フレームデータから抽出する画像切り出し
    手段と、 前記画像入力手段が前記フレームデータの入力前に入力
    したフレームデータを合成して得られた合成フレームの
    前記合成領域に対応する領域の画像データを前記画像切
    り出し手段により抽出された画像データに書き換える画
    像合成手段と、 を備え 連続する2枚のフレームデータにおいて2枚目のフレー
    ムデータの前記特徴点の位置が1枚目のフレームデータ
    の前記特徴点の位置を基準にして前記指の回転進行方向
    側に移動していない場合に、前記合成基準位置決定部
    は、前記1枚目のフレームデータの特徴点を回転進行方
    向に所定の距離だけ移動させた位置を前記2枚目のフレ
    ームデータの特徴点とみなして境界位置を決定する 回転
    指紋印象採取方式。
  4. 【請求項4】 入力面上に回転押捺される指の指紋画像
    をフレーム単位に入力する画像入力手段と、 前記フレームデータより前記指紋画像の濃度値の変化に
    よって生じる特徴点の位置を検出する特徴点検出手段
    と、 前記特徴点の位置に応じて入力面上に載置された指の回
    転進行方向を予測する指回転方向判別手段と、 前記特徴点の位置に応じて前記フレームデータから抽出
    すべき領域の境界の位置を決定する合成基準位置決定部
    と、前記境界位置を基準にして前記回転進行方向側に位
    置する領域を合成画像領域とみなす合成領域決定部とを
    含み、前記特徴点の位置に応じて合成用に抽出する領域
    を決定する合成領域決定手段と、 前記合成領域決定手段により決定された合成領域の画像
    データを前記フレームデータから抽出する画像切り出し
    手段と、 前記画像入力手段が前記フレームデータの入力前に入力
    したフレームデータを合成して得られた合成フレームの
    前記合成領域に対応する領域の画像データを前記画像切
    り出し手段により抽出された画像データに書き換える画
    像合成手段と、 を備え 前記特徴点検出手段は、 前記指紋画像入力手段により入力されたフレームデータ
    を走査し、前記指の長手方向の先端部を第1の特徴点と
    みなす第1の特徴点検出部と、 前記フレームデータを走査し、前記指の短手方向の回転
    進行方向側の端部を第2の特徴点とみなす第2の特徴点
    検出部とを含み、 前記合成基準位置決定部は、連続する2枚のフレームデ
    ータにおいて2枚目のフレームデータの第1の特徴点が
    1枚目のフレームデータの第1の特徴点を基準にして前
    記指の回転進行方向側に移動しておらず、前記2枚目の
    フレームデータの第2の特徴点が前記1枚目のフレーム
    データの第2の特徴点を基準にして前記指の回転進行方
    向側に移動している場合に、前記2枚目のフレームデー
    タの第2の特徴点が前記1枚目のフレームデータの第2
    の特徴点から移動した距離を所定の関数に代入して得ら
    れる値を、前記2枚目のフレームデータの第1の特徴点
    が前記1枚目のフレームデータの第1の特徴点から移動
    した距離とみなして前記2枚目のフレームデータの第1
    の特徴点の位置を定め、定められた第1の特徴点の位置
    に応じて境界位置を決定する 回転指紋印象採取方式。
  5. 【請求項5】 入力面上に回転押捺される指の指紋画像
    をフレーム単位に入力する画像入力手段と、 前記フレームデータより前記指紋画像の濃度値の変化に
    よって生じる特徴点の位置を検出する特徴点検出手段
    と、 前記特徴点の位置に応じて入力面上に載置された指の回
    転進行方向を予測する指回転方向判別手段と、 前記特徴点の位置に応じて前記フレームデータから抽出
    すべき領域の境界の位置を決定する合成基準位置決定部
    と、前記境界位置を基準にして前記回転進行方向側に位
    置する領域を合成画像領域とみなす合成領域決定部とを
    含み、前記特徴点の位置に応じて合成用に抽出する領域
    を決定する合成領域決定手段と、 前記合成領域決定手段により決定された合成領域の画像
    データを前記フレームデータから抽出する画像切り出し
    手段と、 前記画像入力手段が前記フレームデータの入力前に入力
    したフレームデータを合成して得られた合成フレームの
    前記合成領域に対応する領域の画像データを前記画像切
    り出し手段により抽出された画像データに書き換える画
    像合成手段と、 を備え 前記特徴点検出手段は、 前記指紋画像入力手段により入力されたフレームデータ
    を走査し、前記指の長手方向の先端部を第1の特徴点と
    みなす第1の特徴点検出部と、 前記フレームデータを走査し、前記指の短手方向の回転
    進行方向側の端部を第2の特徴点とみなす第2の特徴点
    検出部とを含み、 前記合成基準位置決定部は、連続する2枚のフレームデ
    ータにおいて2枚目のフレームデータの第1の特徴点が
    1枚目のフレームデータの第1の特徴点を基準にして前
    記指の回転進行方向側に移動しておらず、前記2枚目の
    フレームデータの第2の特徴点が前記1枚目のフレーム
    データの第2の特徴点を基準にして前記指の回転進行方
    向側に移動している場合に、前記2枚目のフレームデー
    タの第2の特徴点の位置を所定の関数に代入して得られ
    る値を、前記2枚目のフレームデータの第1の特徴点の
    位置とみなして境界位置を決定する 回転指紋印象採取方
    式。
  6. 【請求項6】 入力面上に回転押捺される指の指紋画像
    をフレーム単位に入力する画像入力手段と、 前記フレームデータより前記指紋画像の濃度値の変化に
    よって生じる特徴点の位置を検出する特徴点検出手段
    と、 前記特徴点の位置に応じて合成用に抽出する領域を決定
    する合成領域決定手段と、 前記合成領域決定手段により決定された合成領域の画像
    データを前記フレームデータから抽出する画像切り出し
    手段と、 前記画像入力手段が前記フレームデータの入力前に入力
    したフレームデータを合成して得られた合成フレームの
    前記合成領域に対応する領域の画像データを前記画像切
    り出し手段により抽出された画像データに書き換える画
    像合成手段とを備え、 前記特徴点検出手段は、前記フレームデータを前記指の
    回転進行方向と平行に走査し、所定値以上の画素値を有
    する画素を最初に検出した位置を第1の特徴点とみなす
    とともに、各走査線が所定値以上の画素値を有する画素
    を最初に検出した位置から各走査線の基端までの距離が
    最も短い走査線を検出し、その走査線が所定値以上の画
    素値を有する画素を最初に検出した位置を第2の特徴点
    とみなす回転指紋印象採取方式。
  7. 【請求項7】 フレームの所定の領域内に前記第1の特
    徴点が存在しないことを検出したとき、前記指の回転押
    捺が終了したとみなす回転終了判別手段を更に備える請
    求項4または5記載の回転指紋印象採取方式。
  8. 【請求項8】 前記第1の特徴点が前記フレームデータ
    の所定の領域内に存在しないことを判定したとき、連続
    する所定枚数のフレームデータにおいて各フレームデー
    タの第2の特徴点が直前のフレームデータの第2の特徴
    点を基準にして前記指の回転進行方向側に移動していな
    いことを判定したとき、あるいは、連続する2枚のフレ
    ームデータにおいて2枚目のフレームデータの第1の特
    徴点が1枚目のフレームデータの第1の特徴点を基準に
    して前記指の回転進行方向側に移動しておらず、且つ前
    記2枚目のフレームデータの第2の特徴点が前記1枚目
    のフレームデータの第2の特徴点を基準にして前記指の
    回転進行方向側に移動していないことを判定したとき
    に、前記指の回転押捺が終了したとみなす回転終了判別
    手段を更に備える請求項4または5記載の回転指紋印象
    採取方式。
  9. 【請求項9】 連続する所定枚数のフレームデータにお
    いて各フレームデータの第1の特徴点及び第2の特徴点
    が直前のフレームデータの第1の特徴点及び第2の特徴
    点を基準にして前記指の回転進行方向に移動していない
    ことを判定したとき、前記指の回転押捺が終了したとみ
    なす回転終了判別手段を更に備える請求項4または5
    載の回転指紋印象採取方式。
  10. 【請求項10】 入力面上に回転押捺される指の指紋画
    像をフレーム単位に入力する画像入力手段と、 前記フレームデータより前記指紋画像の濃度値の変化に
    よって生じる特徴点の位置を検出する特徴点検出手段
    と、 前記特徴点の位置に応じて合成用に抽出する領域を決定
    する合成領域決定手段と、 前記合成領域決定手段により決定された合成領域の画像
    データを前記フレームデータから抽出する画像切り出し
    手段と、 前記画像入力手段が前記フレームデータの入力前に入力
    したフレームデータを合成して得られた合成フレームの
    前記合成領域に対応する領域の画像データを前記画像切
    り出し手段により抽出された画像データに書き換える画
    像合成手段と、 連続する所定枚数のフレームデータにおいて各フレーム
    データの特徴点が直前のフレームデータの特徴点を基準
    にして前記指の回転進行方向と逆の方向に移動している
    ことを判定したとき、前記指の回転押捺が終了したとみ
    なす回転終了判別手段と、 を備える回転指紋印象採取方式。
  11. 【請求項11】 前記第2の特徴点検出部は、連続する
    2枚のフレームデータにおいて2枚目のフレームデータ
    の第1の特徴点が1枚目のフレームデータの第1の特徴
    点を基準にして前記指の回転進行方向側に移動していな
    い場合に限り、前記1枚目のフレームデータ及び前記2
    枚目のフレームデータの第2の特徴点を検出する請求項
    4または5記載の回転指紋印象採取方式。
  12. 【請求項12】 入力面上に回転押捺される指の指紋画
    像をフレーム単位に入力する画像入力手段と、 前記フレームデータより前記指紋画像の濃度値の変化に
    よって生じる特徴点の位置を検出する特徴点検出手段
    と、 前記特徴点の位置に応じて入力面上に載置された指の回
    転進行方向を予測する指回転方向判別手段と、 前記特徴点の位置に応じて前記フレームデータから抽出
    すべき領域の境界の位置を決定する合成基準位置決定部
    と、前記境界位置を基準にして前記回転進行方向側に位
    置する領域を合成画像領域とみなす合成領域決定部とを
    含み、前記特徴点の位置に応じて合成用に抽出する領域
    を決定する合成領域決定手段と、 前記合成領域決定手段により決定された合成領域の画像
    データを前記フレームデータから抽出する画像切り出し
    手段と、 前記画像入力手段が前記フレームデータの入力前に入力
    したフレームデータを合成して得られた合成フレームの
    前記合成領域に対応する領域の画像データを前記画像切
    り出し手段により抽出された画像データに書き換える画
    像合成手段と、 を備え 前記特徴点検出手段は、前記フレームデータの特徴点を
    検出する際に、前記フレームデータの直前のフレームデ
    ータで決定された境界位置より前記指の回転進行方向側
    に位置する領域のみを走査する 回転指紋印象採取方式。
  13. 【請求項13】 入力面上に回転押捺される指の指紋画
    像をフレーム単位に入力する画像入力手段と、 前記フレームデータより前記指紋画像の濃度値の変化に
    よって生じる特徴点の位置を検出する特徴点検出手段
    と、 前記特徴点の位置に応じて入力面上に載置された指の回
    転進行方向を予測する指回転方向判別手段と、 前記特徴点の位置に応じて前記フレームデータから抽出
    すべき領域の境界の位置を決定する合成基準位置決定部
    と、前記境界位置を基準にして前記回転進行方向側に位
    置する領域を合成画像領域とみなす合成領域決定部とを
    含み、前記特徴点の位置に応じて合成用に抽出する領域
    を決定する合成領域決定手段と、 前記合成領域決定手段により決定された合成領域の画像
    データを前記フレームデータから抽出する画像切り出し
    手段と、 前記画像入力手段が前記フレームデータの入力前に入力
    したフレームデータを合成して得られた合成フレームの
    前記合成領域に対応する領域の画像データを前記画像切
    り出し手段により抽出された画像データに書き換える画
    像合成手段と、連続する2枚のフレームデータの特徴点が回転進行方向
    に移動しておらず、前記2枚のフレームデータを含む所
    定枚数のフレームデータの全ての特徴点が直前のフレー
    ムデータの特徴点を基準にして回転進行方向と逆方向に
    移動していないこと判定したとき、前記指の回転押捺が
    中断されているとみなし、次のフレームデータに待機す
    る回転中断判別手段と、 を備える回転指紋印象採取方式。
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