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JP3344208B2 - 車両用天井置きクーラユニット - Google Patents

車両用天井置きクーラユニット

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JP3344208B2
JP3344208B2 JP10565496A JP10565496A JP3344208B2 JP 3344208 B2 JP3344208 B2 JP 3344208B2 JP 10565496 A JP10565496 A JP 10565496A JP 10565496 A JP10565496 A JP 10565496A JP 3344208 B2 JP3344208 B2 JP 3344208B2
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cooler
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剛 照井
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Denso Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用天井置きクー
ラユニットにおいて、特に車両旋回時におけるドレイン
水(凝縮水)の洩れ対策を施した排水路構成にに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ワゴンタイプの車両等において
は、車室内の後部座席側を冷房するために、クーラユニ
ットを車両天井部において車両左右方向(車両幅方向)
に延びるように設置して、この天井置きクーラユニット
から車両後方側へ冷風を吹き出すようにしている。
【0003】このクーラユニットでは、蒸発器の冷却除
湿作用により発生するドレイン水(凝縮水)の排出のた
めに、ユニットケース内底面部に、その長手方向(車両
左右方向)に延びる排水路を形成するとともに、ユニッ
トケースの左右両側端部の下面側に、前記排水路からの
ドレイン水を排出する排水口を配置している。そして、
この排水口にドレインホースを接続し、このドレインホ
ースを車両下方位置まで配管している。これにより、ド
レイン水を排水口からドレインホースにより車両下方位
置まで導いて、車外へ排出している。
【0004】また、特開平4−108027号公報で
は、ユニットケースを車両左右方向の中央部が高く、左
右両端部が低くなるように湾曲させ、この低くなった左
右両端部にドレイン水の排水口を設置し、この排水口よ
りドレイン水をケース外に排出することにより、ドレイ
ン水の排水性を良好にすることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両の急旋
回時には、ユニットケース内底面部の排水路中に存在し
ているドレイン水に大きな遠心力が作用して、ユニット
ケースの左右両端部に急激に移行するという現象が生じ
る。しかるに、従来技術では、いずれも、車両の急旋回
時におけるドレイン水の急激な移行に関して特に考慮さ
れていないので、車両の急旋回時にドレイン水がユニッ
トケースの左右両端部に急激に移行して、ユニットケー
スの左右両端部でのドレイン水の水面が一時的に急上昇
し、その結果、ユニットケースの上下ケースの合わせ面
等から水洩れを発生する恐れがあった。
【0006】本発明は上記点に鑑みてなされたもので、
車両用天井置きクーラユニットにおいて、車両の急旋回
時におけるドレイン水の急激な水面上昇に伴う水漏れの
発生を効果的に抑制することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、以下の技術的手段を採用する。請求項1〜6
記載の発明では、ケース長手方向に平行に延びる第1、
第2の排水路(15a、15b)を有する車両用天井置
きクーラユニットにおいて、この第1、第2の排水路
(15a、15b)の存在に注目し、この排水路の堤の
役割を果たすリブ(150〜155)の高さについて、
以下のごとく設定することにより、上記目的を効果的に
達成しようとするものである。
【0008】すなわち、車両の急旋回時には、その急旋
回による遠心力がドレイン水に作用して、ドレイン水が
第1、第2の排水路(15a、15b)の長手方向両端
部に急激に移行し、両端部にドレイン水が集中し、その
水位が上昇する。そこで、この点に注目して、第1、第
2の排水路(15a、15b)の両端部では、両排水路
(15a、15b)を仕切る中央部のリブ(150、1
51)の高さを、両排水路(15a、15b)の外側堤
となる外側リブ(152〜155)の高さより低く設定
してある。
【0009】このように構成することにより、急旋回時
に第1、第2の排水路(15a、15b)の両端部に集
まったドレイン水が高さの低い中央部のリブ(150、
151)を乗り越えて、一方の排水路から他方の排水路
側へ流入することができ、ドレイン水がケース外部に漏
出することを確実に防止できる。また、請求項2記載の
発明では、第1排水路(15a)の幅(W1)を第2の
排水路(15b)の幅(W2)より狭くし、第1排水路
(15a)内に冷却器(12)の下端部を配置するとと
もに、第2の排水路(15b)の上方に送風機(13)
を配置し、ユニットケース(10)の空気流路を、前記
吸入口(11)、前記冷却器(12)、前記送風機(1
3)、および吹出口(14)の順に構成したことを特徴
としている。
【0010】従って、請求項2記載の発明では、第1排
水路(15a)の方に冷却器(12)の下端部よりドレ
イン水が主に落下するとともに、第1排水路(15a)
の方が第2の排水路(15b)より幅(流路断面積)が
狭いので、急旋回時には、第1排水路(15a)の方が
その両端部での水位上昇がはるかに大きいことになる。
【0011】そこで、急旋回により第1排水路(15
a)の両端部に集まったドレイン水は高さの低い中央部
のリブ(150、151)を乗り越えて、第2の排水路
(15b)側へ流入し、排出される。従って、ドレイン
水がケース外部に漏出することを確実に防止できる。し
かも、通常走行時には、上方に送風機(13)が配置さ
れる第2の排水路(15b)では、ドレイン水の流入が
少ないとともに、幅が広いため、ドレイン水の水位を低
く保つことができるため、送風機(13)の作動により
第2の排水路(15b)側のドレイン水が車室内側へ水
飛びするのを抑制できる。
【0012】請求項5記載の発明では、ユニットケース
(10)を、樹脂製の上ケース(10a)と下ケース
(10b)とに2分割し、下ケース(10b)に、第
1、第2の排水路(15a、15b)、排水口(17〜
20)、中央部のリブ(150、151)および外側リ
ブ(152〜155)を一体成形しているから、樹脂の
成形性の良さを利用して、リブ等を必要形状に簡単に成
形でき、また、リブ等を下ケースと一体成形しているか
ら、低コストで製作できる。
【0013】また、請求項6記載の発明では、外側リブ
(152〜155)のうち、ユニットケース(10)の
長手方向の外側リブ(152、155)の中央部(15
2a、155a)の高さ(h3、h11)を、両端部
(152b〜152e)(155b、155c)の高さ
(h4〜h7)(h12)より低くしているから、この
高さの低い中央部(152a、155a)の部位に、吸
入口(11)および吹出口(14)を配置することによ
り、これら吸入口(11)および吹出口(14)の開口
面積の確保が容易となり、また、中央部のリブ(15
0)の高さが低いことと相まって、送風抵抗を低減し、
送風量の増大を図ることができる。
【0014】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1はワゴンタイプの車両の概略図
であり、1は本発明による天井置きクーラユニットであ
り、車室2内の天井部3に設置される。このクーラユニ
ット1は車室2内の後部座席側を冷房するものであるた
め、一般にリヤクーラと称されている。
【0016】車室2内前部の計器盤4の下側には、前部
空調ユニット5が設置され、車室2内の前席側を空調す
る。また、エンジンルーム6内には、空調用冷凍サイク
ルの凝縮器7、冷媒圧縮機8等が設置されている。図2
〜図7は上記天井置きクーラユニット1の具体的構造を
示すもので、クーラユニット1の幅寸法(図2の左右方
向の寸法)は車室内の天井部3の左右方向の幅寸法と概
略同等である。そして、クーラユニット1は車両左右方
向に延びるように車室内の天井部3に配置されるため、
天井部3の湾曲に沿った湾曲形状、すなわち左右両端部
が下側へ湾曲した形状になっている。
【0017】クーラユニット1は、内部に空気流路を形
成するユニットケース10を有しており、このユニット
ケース10は樹脂(例えば、ABS樹脂)製の上ケース
10aと下ケース10bとに2分割されており、この両
ケース10a、10bはビス10c(図4参照)による
ネジ止め等の締結手段にて脱着可能に一体に結合されて
いる。
【0018】ユニットケース10の車両前方側の端部に
は、車室内空気を吸入する吸込グリル(吸入口)11が
設けられている。ユニットケース10内の空気流路にお
いて、吸込グリル11の直後の部位に冷凍サイクルの蒸
発器12が設置されている。この蒸発器12は冷媒の蒸
発潜熱を空気から吸熱して空気を冷却、除湿する冷却器
として作用する。
【0019】この蒸発器12は空気が図4の矢印Aのご
とく上方から斜め下方に流れるように構成され、配置さ
れている。図4では、蒸発器12としてプレートフィン
と丸チューブとを組み合わせたタイプのものが使用され
ている。そして、ユニットケース10内の空気流路にお
いて、蒸発器12の下流側部位に、空気を送風する送風
機13が設けられている。この送風機13は一般にクロ
スフローファンと称される円筒状のファン13aを図示
しないモータにて回転駆動するもので、後述の第2排水
路15bの上方に配置されている。この送風機13は、
下ケース10bに設けられたスイッチ40(図3参照)
にてオンオフ、および回転速度が調整できるようになっ
ている。従って、このスイッチ40はリヤクーラの運転
スイッチの役割を果たす。
【0020】ユニットケース10内の空気流路下流端
(換言すれば、車両後方側の端部)には吹出グリル(吹
出口)14が設けられており、この吹出グリル14から
冷風を車室2内の後席側へ吹き出す。この吹出グリル1
4は図2、3に示すように4つに分割されており、各吹
出グリル14はそれぞれ単独にノブ14aの手動操作に
より冷風の吹き出し方向を左右、上下の両方向に変更可
能になっている。
【0021】次に、本発明の特徴とするドレイン水の排
水構造について説明する。図5は下ケース10bの内部
の形状を示す図であり、下ケース10bの内部底面部に
は、蒸発器12で発生するドレイン水を排水するための
第1、第2の2つの排水路15a、15bが車両左右方
向(ケース長手方向)に平行に設けられている。15
0、151はこの2つの排水路15a、15bの間を仕
切る中央部のリブである。16は断熱材(図4参照)で
ある。なお、図5において、40aは上記スイッチ40
の収納用のケース部である。
【0022】第1排水路15aの幅W1は、第2排水路
15bの幅W2より十分小さくなっており、例えば幅W
1=55.1mmで、幅W2=94.3mmである。幅
の狭い方の第1排水路15aには、図4に示すように、
蒸発器12の下端部が配置されているので、この下端部
からドレイン水が直接、流入する。また、幅の広い方の
第2排水路15bには、図4に示す矢印A方向の空気流
れとともに飛散してくるドレイン水が落下する。ここ
で、送風機13の円筒状ファン13aに近接する幅の広
い第2排水路15bでは、スペース上の制約から、円筒
状ファン13aとの間隔がどうしても小さくなるので、
ドレイン水の水面が高くなると、円筒状ファン13aへ
の流入空気によりドレイン水の水面が攪乱されて、ドレ
イン水の水滴が空気中に混入し、車室内へ水飛びが発生
し易い。そこで、排水路を仕切り部材150、151に
より2つの排水路15a、15bに仕切って、主に第1
排水路15a側にドレイン水を流すことにより、円筒状
ファン13aに近接する第2排水路15bの水面が高く
ならないようにしている。
【0023】図2に示すユニットケース10の湾曲形状
から理解されるように、2つの排水路15a、15b
は、車両左右方向の中央部が高く、左右両端が低い形状
となっている。従って、2つの排水路15a、15bの
左右両端部に、ドレイン水の排水口(排水ポート)1
7、18、19、20が設けてある。この排水口17〜
20は、下ケース10bの左右両端部において下側の位
置から外方へ円筒状に突出する成形されており、この排
水口17〜20にはそれぞれゴム(例えば、EPDMゴ
ム)製のドレインホース21、22、23、24の一端
が接続されている。
【0024】このドレインホース21〜24の他端は、
樹脂(例えば、ポリプロピレン)製のY字型ホースコネ
クタ25、26の二股部に接続されている。このホース
コネクタ25、26の他端には、さらに車両側のゴム製
ドレインホース(図示せず)が接続され、この車両側ド
レインホースは、車両天井部から車両側壁部の車体内部
を通って、車両の床下まで配管されて、車両床下の先端
からドレイン水を車外へ排出する。
【0025】ところで、ユニットケース10の上ケース
10aには、その左右両端部に、車両天井部の湾曲形状
に沿った湾曲突出部29、30が形成されている。この
湾曲突出部29、30は、クーラ機能のために必要なも
のではなくデザイン上の理由から設置されものであっ
て、図2、3に示すように、下ケース10bの左右両端
部31、32の部位から更に左右方向外方へ翼状に突出
する薄肉の突出部である。
【0026】そして、上ケース10aの湾曲突出部2
9、30の下面部には、ドレインホース21〜24を所
定位置に規制するための案内片33、34が樹脂の一体
成形で形成されている。この案内片33、34は上ケー
ス10aの湾曲突出部29、30の下面部から下方(床
面方向)に向かって鉛直方向に突出するように形成され
ている。この案内片33、34のうち、車両右側の案内
片33は、本例では、ドレインホース21、22のう
ち、長さの長い方のドレインホース22の上方に位置す
る部位に1箇所設けられ、ドレインホース22に当接し
て、ドレインホース22、21を所定位置(排水口1
7、18より下方の所定位置)に規制する。
【0027】ここで、車両右側の案内片33は、ドレイ
ンホース22の上方部位のうち、特に、ホースコネクタ
25に近接した部位に当接することにより、ホースコネ
クタ25を介して、2つのドレインホース21、22を
同時に確実に所定位置に規制できるようにしてある。一
方、車両左側の案内片34は、本例では、ドレインホー
ス23、24のうち、長さの短い方のドレインホース2
3の上方に位置する部位に1箇所設けられ、ドレインホ
ース23に当接して、ドレインホース23、24を所定
位置(排水口19、20より下方の所定位置)に規制す
る。
【0028】ここで、車両左側の案内片34は、ドレイ
ンホース23の上方部位のうち、ホースコネクタ26に
近接した部位に当接することにより、ホースコネクタ2
6を介して、2つのドレインホース23、24を同時に
確実に所定位置に規制できるようにしてある。また、案
内片33、34は平板状の形状であり、その先端(下
端)は円弧状の丸みを持った形状(R形状)に形成し
て、ゴム製のドレインホース22、23を傷つけないよ
うにしてある。
【0029】なお、上ケース10aの湾曲突出部29、
30の下面部には、図示しない補助カバーが装着され、
この補助カバーによりドレインホース21〜24を覆っ
て、ドレインホース21〜24の露出による美観の阻害
が生じないようになっている。さらに、上記ドレイン水
の排水構造において、本実施形態では、車両の急旋回時
におけるドレイン水の急激な移行に伴う水漏れ防止対策
として、ケース長手方向(車両左右方向)に平行に延び
る第1、第2の排水路15a、15bの堤の役割を果た
すリブ150〜155の高さについて、以下のごとく設
定している。
【0030】すなわち、車両の急旋回時には、その急旋
回による遠心力がドレイン水に作用して、ドレイン水が
第1、第2の排水路15a、15bの長手方向(左右方
向)両端部に急激に移行し、左右両端部にドレイン水が
集中し、その水位が上昇する。しかも、第1排水路15
aの方にドレイン水が主に落下するにもかかわらず、第
1排水路15aの方が第2の排水路15bより幅(流路
断面積)が狭いので、第1排水路15aの方がその両端
部での水位上昇がはるかに大きいことになる。
【0031】そこで、この点に注目して、第1、第2の
排水路15a、15bの左右両端部では、両排水路15
a、15bを仕切る中央部のリブ150、151の高さ
を、両排水路15a、15bの外側堤となる外側リブ1
52〜155の高さより低く設定してある。このリブ1
50〜155の高さの具体的設計例について、図5〜7
を参照してより具体的に述べると、下ケース10bは前
述のごとく車両左右方向に湾曲しているので、中央部の
リブ150の高さh1を基準(h1=0)にして、他の
リブ151〜155の高さについて以下述べる。車両左
側の端部に位置する中央部のリブ151の高さh2は−
2.5mmにしてある。
【0032】これに対し、第1排水路15aの車両前方
側の外側リブ152の高さは中央部から車両左側端部に
向かうに従って、順次高くなっている。すなわち、リブ
152の中央部152aの高さh3は−0.6mmであ
り、その隣の左側寄り部分152bの高さh4は+5m
mにしてある。そして、車両左側端部の部分152cの
高さh5は+13mmにしてあり、車両左側端部の中央
部のリブ151の高さh2に比して十分高くしてある。
【0033】同様に、外側リブ152の高さは中央部か
ら車両右側端部に向かうに従って、順次高くなってい
る。すなわち、リブ152の中央部152aの右隣の部
分152dの高さh6は+9.4mmにしてあり、そし
て、車両右側端部の部分152eの高さh7は+17.
1mmにしてあり、中央部のリブ150の高さh1に比
して十分高くしてある。
【0034】一方、車両左側端部側方の外側リブ153
は、その中央部153aの高さh8は+7.5mmにし
てあり、そして車両前方および後方側の部分153b、
153cの高さh9は+13mmにしてある。また、車
両右側端部側方の外側リブ154の高さh10は、図7
から理解されるように同一の高さで、+13mmにして
ある。
【0035】一方、第2排水路15bの車両後方側の外
側リブ155においては、その中央部155aの高さh
11が+7mmにしてあり、左右の端部寄りの部分15
5b、155cの高さh12は+23mmで、中央部の
リブ150、151の高さh1、h2に比して十分高く
してある。次に、上記構成において作動を説明すると、
前席空調ユニット5の空調スイッチ(図示せず)を投入
すると、空調用冷凍サイクルの圧縮機8が車両エンジン
(図示せず)により駆動され、冷凍サイクルに冷媒が循
環する。そして、後席側冷房用のクーラユニット1の運
転スイッチ40を投入すると、送風機13が作動状態に
なる。これと同時に、クーラユニット1の蒸発器12の
冷媒回路に設けられた電磁弁(図示せず)が開弁して、
この蒸発器12に、図示しない膨張弁(減圧器)にて減
圧された冷媒が流入する。
【0036】そして、送風機13の作動により、車室内
空気が吸込グリル11よりユニットケース10内に吸入
され、ユニットケース10内の蒸発器12を図4の矢印
Aのごとく通過する。このとき、蒸発器12において
は、冷媒が蒸発潜熱を空気から吸熱して蒸発するととも
に、送風空気が冷却、除湿されて冷風となる。この冷風
は、ユニットケース10内の空気流路下流端の吹出グリ
ル14から車室2内の後席側へ吹き出し、後席側を冷房
する。
【0037】ところで、蒸発器12の冷却、除湿作用に
より発生する主に、蒸発器12の下端部を経て、下ケー
ス10b内底面部の排水路15a側に落下し、残りのド
レイン水は排水路15b側に落下する。そして、排水路
15a、15bはその中央部より左右両端部の方が低く
なっているので、ドレイン水は排水路15a、15bの
左右両端部の排水口17〜20より、ドレインホース2
1〜24、ホースコネクタ25、26を経て、車両側の
ドレインホース(図示せず)から車外へ排出される。
【0038】上記したドレイン水の排出経路において、
ドレインホース22、23が案内片33、34に当接し
て、押し下げられることにより、ドレインホース21〜
24全体が強制的に、排水口17〜20より下方の所定
位置に規制されるので、クーラユニット1の車両搭載時
のドレインホース配管作業のバラツキ等によりドレイン
ホースの上方への曲がり部が発生することを確実に防止
できる。従って、常に、ドレイン水を溜めることなく、
スムーズに排出できる。
【0039】また、案内片33、34の先端は丸みを持
った形状とすることにより、ドレインホース22、23
の傷付を防止できるとともに、ドレインホース22、2
3をゴム製として、このゴムの弾性力にてドレインホー
ス22、23と案内片33、34との当接状態を車両の
振動等に影響されることなく、確実に保持することがで
きる。しかも、ドレインホース22、23がゴム製であ
るので、車両の振動等により、案内片33、34の当接
部で打音を発生することもない。
【0040】ところで、車両が急カーブの道路の走行等
により急旋回した際には、その急旋回による遠心力がド
レイン水に作用して、ドレイン水が第1、第2の排水路
15a、15bの長手方向(左右方向)両端部に急激に
移行し、左右両端部にドレイン水が集中し、その水位が
上昇する。ここで、第1排水路15aには蒸発器12の
下端部を経てドレイン水が主に落下してくるとともに、
第1排水路15aの方が第2の排水路15bより幅(流
路断面積)が狭いので、第1排水路15aの方がその両
端部での水位上昇がはるかに大きいことになる。
【0041】しかし、本実施形態では、第1、第2の排
水路15a、15bの左右両端部では、両排水路15
a、15bを仕切る中央部のリブ150、151の高さ
h1、h2を、両排水路15a、15bの外側堤となる
外側リブ152〜155の高さh4、h6、h7、h
9、h10、h12より十分低く設定してある。そのた
め、第1排水路15aの左右両端部での水位が急旋回に
より急激に上昇すると、ドレイン水は高さの低い中央部
のリブ150、151を乗り越えて、第2の排水路15
b側へ流入し、排水口18、20を通して排出される。
従って、ドレイン水が外側リブ152〜155を乗り越
えて、上下のケース10a、19bの合わせ面からケー
ス外部に漏出することを確実に防止できる。
【0042】一方、車両の通常の走行時には、中央部の
リブ150、151により第1、第2の排水路15a、
15bの間を仕切って、第2の排水路15b側の水面を
低く保つことにより、送風機13の送風空気中へのドレ
イン水の混入を抑制する。また、車両前方側の外側リブ
152の中央部152aの高さh3をその左右両端部の
高さh4〜h6より低くすることにより、吸込グリル1
1の開口面積の確保が容易となる。
【0043】また、車両後方側の外側リブ155の中央
部155aの高さh11をその左右両端部の高さh12
より低くすることにより、送風機13の送風抵抗を低減
できる。また、第1排水路15aから排水口19へのド
レイン水の流れがスイッチ収納用のケース40aにより
阻害されるのを抑制するため、中央部のリブ151は、
スイッチ収納用のケース40aの左側端部から排水口1
9へドレイン水をスムースに案内するように配置されて
いる。この中央部のリブ151の配置形態により、第1
排水路15aの左側端部では流路幅(流路断面積)が他
の部分の幅(55.1mm)よりも大幅に小さく(2
5.6mm)なっている。そこで、中央部のリブ151
の高さh2は最も低い高さ(−2.5mm)にしてあ
る。(他の実施形態)なお、上記した実施形態では、外
側リブ152〜155のうち、ユニットケース10の長
手方向の外側リブ152、155の中央部152a、1
55aの高さh3、h11を、両端部15b〜152
e、155b、155cの高さh4〜h7、h12より
低くしているが、送風量の確保等の冷房機能の面に支障
がなければ、外側リブ152、155の中央部152
a、155aの高さh3、h11を、両端部15b〜1
52e、155b、155cの高さh4〜h7、h12
と同等にしてもよい。
【0044】要は、ユニットケース10の長手方向の両
端部において、中央部のリブ150、151の高さよ
り、外側リブ152〜155の高さの方が高ければよい
のであって、その他の寸法関係はクーラユニットの具体
的形態に応じて種々変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による天井置きクーラユニットを搭載し
た車両の概略配置構成図である。
【図2】本発明の一実施形態における天井置きクーラユ
ニットを車室内後席側から見た状態を示す正面図であ
る。
【図3】図2の天井置きクーラユニットを車室内下方側
から見た状態を示す下面図である。
【図4】図2のX−X断面図である。
【図5】(a)は図2の天井置きクーラユニットの下ケ
ースの平面図、(b)は(a)のY−Y断面図である。
【図6】図5(a)の車両左側端部の部分拡大斜視図で
ある。
【図7】図5(a)の車両右側端部の部分拡大斜視図で
ある。
【符号の説明】
1…天井置きクーラユニット、10…ユニットケース、
10a…上ケース、10b…下ケース、11…吸込グリ
ル、12…冷却器、13…送風機、14…吹出グリル、
15a、15b…第1、第2排水路、17〜20…排水
口、21〜24…ドレインホース、25、26…ホース
コネクタ、27、28…車両側ドレインホース、15
0、151…中央部のリブ、152〜155…外側リ
ブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−108027(JP,A) 特開 平1−254417(JP,A) 実開 昭59−80625(JP,U) 実開 昭59−102515(JP,U) 実開 昭54−114457(JP,U) 実開 平2−93622(JP,U) 実開 昭59−53115(JP,U) 実開 昭62−32925(JP,U) 実公 昭43−23332(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/32 613 B60H 1/32 614 B60H 1/00 F24F 1/00 F24F 1/00 371

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気流路を形成するユニットケース(1
    0)と、このユニットケース(10)の空気流路上流端
    に設けられ、車室内空気を吸入する吸入口(11)と、
    前記ユニットケース(10)内に配置され、空気を送風
    する送風機(13)と、前記ユニットケース(10)内
    に配置され、この送風機(13)の送風空気を冷却する
    冷却器(12)と、前記ユニットケース(10)の空気
    流路下流端に設けられ、前記冷却器(12)で冷却され
    た冷風を車室内へ吹き出す吹出口(14)とを備え、 前記ユニットケース(10)を車室内天井部(3)に設
    置する車両用天井置きクーラユニットにおいて、 前記ユニットケース(10)内底面部に、前記ユニット
    ケース(10)の長手方向と平行に設けられ、前記冷却
    器(12)にて発生したドレイン水が流れる第1、第2
    の排水路(15a、15b)と、 前記ユニットケース(10)の長手方向両端部に設けら
    れ、前記第1、第2の排水路(15a、15b)からの
    ドレイン水を前記ユニットケース(10)外へ排出する
    排水口(17〜20)と、 この排水口(17〜20)に接続され、ドレイン水を車
    両下方へ案内するドレインホース(21〜24)とを備
    え、 さらに、前記第1、第2の排水路(15a、15b)の
    間を仕切る中央部のリブ(150、151)と、前記第
    1、第2の排水路(15a、15b)の外側の堤となる
    外側リブ(152〜155)とを備え、 少なくとも、前記ユニットケース(10)の長手方向両
    端部では、前記中央部のリブ(150、151)の高さ
    (h1、h2)を、前記外側リブ(152〜155)の
    高さ(h4、h5、h6、h7、h9、h10、h1
    2)より低くしたことを特徴とする車両用天井置きクー
    ラユニット。
  2. 【請求項2】 前記第1排水路(15a)の幅(W1)
    は前記第2の排水路(15b)の幅(W2)より狭く、 前記第1排水路(15a)内に前記冷却器(12)の下
    端部が配置され、前記第2の排水路(15b)の上方
    に、前記送風機(13)が配置されており、 前記ユニットケース(10)の空気流路が、前記吸入口
    (11)、前記冷却器(12)、前記送風機(13)、
    および吹出口(14)の順に構成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の車両用天井置きクーラユニッ
    ト。
  3. 【請求項3】 前記ユニットケース(10)は、その長
    手方向が車両左右方向に延びるように配置され、 前記ユニットケース(10)の左右両端部に、前記排水
    口(17〜20)および前記ドレインホース(21〜2
    4)が配置されていることを特徴とする請求項1または
    2に記載の車両用天井置きクーラユニット。
  4. 【請求項4】 前記ユニットケース(10)の左右両端
    部に、前記第1、第2の排水路(15a、15b)に対
    応して前記排水口(17〜20)がそれぞれ配置されて
    おり、 この排水口(17〜20)に前記ドレインホース(21
    〜24)がそれぞれ接続されていることを特徴とする請
    求項3に記載の車両用天井置きクーラユニット。
  5. 【請求項5】 前記ユニットケース(10)は、樹脂製
    の上ケース(10a)と下ケース(10b)とに2分割
    されており、 前記下ケース(10b)に、前記第1、第2の排水路
    (15a、15b)、前記排水口(17〜20)、前記
    中央部のリブ(150、151)および前記外側リブ
    (152〜155)が一体成形されていることを特徴と
    する請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用天
    井置きクーラユニット。
  6. 【請求項6】 前記外側リブ(152〜155)のう
    ち、前記ユニットケース(10)の長手方向の外側リブ
    (152、155)の中央部(152a、155a)の
    高さ(h3、h11)を両端部(152b〜152e)
    (155b、155c)の高さ(h4〜h7)(h1
    2)より低くしたことを特徴とする請求項1ないし5の
    いずれか1つに記載の車両用天井置きクーラユニット。
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