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JP3235381U - 箱用シート - Google Patents

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JP3235381U
JP3235381U JP2021003857U JP2021003857U JP3235381U JP 3235381 U JP3235381 U JP 3235381U JP 2021003857 U JP2021003857 U JP 2021003857U JP 2021003857 U JP2021003857 U JP 2021003857U JP 3235381 U JP3235381 U JP 3235381U
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Abstract

【課題】高さの低い箱体であっても容易に封函テープを剥離することができる箱用シートを提供する。【解決手段】左右方向に交互に連接される一対の長さ面パネル1及び一対の幅面パネル2と、一対の長さ面パネルの上縁から延出する一対の蓋外フラップ3と、一対の幅面パネルの上縁から延出する一対の蓋内フラップ4とを備え、箱型に組み立て可能な箱用シートであって、組立状態で、一対の蓋外フラップの先端縁同士を突き合わせて、一対の蓋外フラップ及び一対の幅面パネルの外面に封函テープを貼着することで封函可能に構成されており、幅面パネルの封函テープが貼着される位置の外面に、潰し加工で凹部20が形成されており、凹部が、長軸が上下方向に延びる長円形状である。【選択図】図1

Description

本考案は、箱用シートに関する。
段ボールシート等から組み立てられる箱体が、物品の保管、運搬等に広く用いられている。この段ボールシートとしては、組立状態で対向する一対の長さ面パネル及び一対の幅面パネルと、一対の長さ面パネルの上縁から延出する一対の蓋外フラップと、一対の幅面パネルの上縁から延出する一対の蓋内フラップとを有するものが広く採用されている。この箱体は、一対の長さ面パネル及び一対の幅面パネルが四角筒状に組み立てられた状態で、一対の蓋内フラップを内側に折り曲げ、さらに上記一対の蓋外フラップの先端縁同士を突き合わせて、上記一対の蓋外フラップ及び一対の幅面パネルの外面に封函テープを貼着することで蓋部が形成される。また、底部についても、蓋部と同様の構成で形成することができる。
この箱体は、内容物を取り出す際には、封函テープを剥がしたうえで一対の蓋外フラップ同士を開放することを要する。しかしながら、封函テープを剥がす際には、例えば封函テープの端部に爪をかけることを要し、剥離作業に手間がかかる。
封函テープの剥離作業を容易化する構成として、貼着する封函テープの切断端を横切る位置の幅面フラップの外面に、封函テープの貼着方向に沿った2本の切目線を設け、この切目線間の部分の中芯を押潰した凹部を有する構成が提案されている(実開平2−19728号公報参照)。
この箱体のテープ封函構造では、封函テープの切断端が切目線の略中央部になるように長さを設定し切断貼着する。そうすると、封函テープの切断端が凹部に位置し、この凹部が手掛用凹部として作用する。従って、封函テープを剥離する際には、この凹部から封函テープの切断端に指先を掛けて封函テープを容易に剥離することができる。
実開平2−19728号公報
上記従来のテープ封函構造では、封函テープを剥離する際に凹部から封函テープの切断端に指先を掛けることを前提としている。例えば高さの低い箱体において、蓋部を封函する封函テープが、底部を封函する封函テープに重なってしまうと、凹部に指先を掛けることができなくなってしまう。
本考案は、このような事情に鑑みてなされたものであり、高さの低い箱体であっても容易に封函テープを剥離することができる箱用シートの提供を課題とする。
本考案の一態様に係る箱用シートは、左右方向に交互に連接される一対の長さ面パネル及び一対の幅面パネルと、上記一対の長さ面パネルの上縁から延出する一対の蓋外フラップと、上記一対の幅面パネルの上縁から延出する一対の蓋内フラップとを備え、箱型に組み立て可能な箱用シートであって、組立状態で、上記一対の蓋外フラップの先端縁同士を突き合わせて、上記一対の蓋外フラップ及び一対の幅面パネルの外面に封函テープを貼着することで封函可能に構成されており、上記幅面パネルの封函テープが貼着される位置の外面に、潰し加工で凹部が形成されており、上記凹部が、長軸が上下方向に延びる長円形状である。
本考案の箱用シートは、高さの低い箱体であっても容易に封函テープを剥離することができる箱体を組立可能である。
図1は、本考案の一実施形態に係る箱用シートを示す模式的平面図である。 図2は、図1の箱用シートを組み立てて得られる箱体を示す模式的斜視図である。 図3は、図2の箱体において蓋部を封函する封函テープを剥離する途中を示す模式的斜視図である。 図4は、図2の箱体において蓋部を封函する封函テープを剥離する際の凹部付近の状態を示す模式的断面図である。
[本考案の実施形態の説明]
最初に本考案の実施態様を列記して説明する。
本考案の一態様に係る箱用シートは、左右方向に交互に連接される一対の長さ面パネル及び一対の幅面パネルと、上記一対の長さ面パネルの上縁から延出する一対の蓋外フラップと、上記一対の幅面パネルの上縁から延出する一対の蓋内フラップとを備え、箱型に組み立て可能な箱用シートであって、組立状態で、上記一対の蓋外フラップの先端縁同士を突き合わせて、上記一対の蓋外フラップ及び一対の幅面パネルの外面に封函テープを貼着することで封函可能に構成されており、上記幅面パネルの封函テープが貼着される位置の外面に、潰し加工で凹部が形成されており、上記凹部が、長軸が上下方向に延びる長円形状である。
当該箱用シートでは、幅面パネルの封函テープが貼着される位置の外面に潰し加工で形成される凹部を有する。この凹部上では封函テープが貼着され難く、封函テープの貼着面積が低減される。当該箱用シートでは、上記凹部を長軸が上下方向に延びる長円形状とすることで、封函テープの端部において、この幅面パネルに貼着され難い非貼着面が確保され、封函テープを剥離させ易い。このように当該箱用シートでは、非貼着面の確保により封函テープを剥離させ易くするので、例えば高さの低い箱体で、蓋部を封函する封函テープが底部を封函する封函テープに重なってしまう場合においても、蓋部を封函する封函テープを剥離させ易いという効果を奏することができる。
上記凹部が、上記幅面パネルの上下方向中央部に形成されているとよい。このように上記凹部を上記幅面パネルの上下方向中央部に形成することで、特に底部を封函テープで封函する高さの低い箱体において、1つの凹部で、蓋部を封函する封函テープのみならず、底部を封函する封函テープも容易に剥離させることができる。
上記幅面パネルに、上記凹部を跨がって左右方向に延びる第1切断線と、上記第1切断線の両端それぞれを中点として上下方向に延びる一対の第2切断線とが形成されているとよい。このように上記凹部に跨がって上記第1切断線を配置することで、封函テープを剥離する際に、幅面パネルの上記第1切断線近傍の領域が箱体の内面に押し込まれ易くなり、封函テープが外面側から押され凹部に貼着されることを抑止できる。このため、より確実に封函テープを剥離させることができる。
上記幅面パネルに、上記一対の第2切断線の上端同士及び下端同士をそれぞれ連結する一対の折曲容易線が形成されているとよい。このように上記幅面パネルに、上記一対の第2切断線の上端同士及び下端同士をそれぞれ連結する一対の折曲容易線を形成することで、封函テープが凹部に貼着されることを抑止する効果を高められる。
上記凹部が、上記一対の折曲容易線を跨がって配置されているとよい。このように上記凹部を上記一対の折曲容易線を跨がって配置することで、幅面パネルに貼着され難い非貼着面がさらに確保され、封函テープを剥離させ易いという効果を高めることができる。
なお、本考案において、「左右方向」とは、箱用シートを組み立ててなる箱体の想定される一般的な使用態様における水平方向を意味し、「上」及び「下」とは、想定される一般的な使用態様における上下を意味するが、上記箱体の使用時の向きを制限することを企図するものではない。また、「内」及び「外」は、それぞれ箱体の内側及び外側を指す。
[本考案の実施形態の詳細]
以下、本考案の一実施形態に係る箱用シートについて適宜図面を参照しつつ説明する。
図1に示す箱用シートは、左右方向(図1のx方向)に交互に連接される一対の長さ面パネル1及び一対の幅面パネル2と、一対の長さ面パネル1の上縁から延出する一対の蓋外フラップ3と、一対の幅面パネル2の上縁から延出する一対の蓋内フラップ4とを備え、図2に示すように、箱体10に組み立て可能な箱用シートである。また、当該箱用シートは、一対の長さ面パネル1の下縁から延出する一対の底外フラップ5と、一対の幅面パネル2の下縁から延出する一対の底内フラップ6と、糊代部7とを備える。なお、図1において、太い実線はシート材を切断した切断線を示し、細い実線はシート材に筋押しして形成される罫線を示す。
当該箱用シートは、1枚のシート材から形成される。上記シート材としては、例えば段ボールシート、プラスチックボード、ボール紙等を用いることができる。中でも段ボールシートが好適に用いられる。以下、当該箱用シートが段ボールシートからなる場合を例にとり説明するが、上記シート材が段ボールシートに限定されることを企図するものではない。
上記ダンボールシートとしては、1枚の中芯の両側を一対のライナーで挟み込んだものだけでなく、3枚のライナーの間にそれぞれ中芯が挟み込まれたいわゆるダブルフルートであってもよく、あるいは中芯の片側にのみライナーが貼着されたいわゆる片面段ボールであってもよい。
上記シート材の厚さの下限としては、強度の観点から、3mmが好ましい。一方、シート材の厚さの上限としては、特に限定されないが、箱体10への組立の容易性から8mmが好ましい。
<長さ面パネル及び幅面パネル>
長さ面パネル1と幅面パネル2とは略方形状である。また、一対の長さ面パネル1は同等の大きさとされ、一対の幅面パネル2は同等の大きさとされる。
長さ面パネル1の上下方向長さ(図1のy方向の長さ)と、幅面パネル2の上下方向長さとは等しい。また、長さ面パネル1の左右方向長さ(図1のx方向の長さ)は、幅面パネル2の左右方向長さ以上である。
長さ面パネル1及び幅面パネル2の上下方向長さ、長さ面パネル1の左右方向の長さ、並びに幅面パネル2の左右方向の長さは、当該箱用シートにより組み立てられる箱体10に収容が想定される収容物の大きさや個数に対応できるように適宜決定される。
中でも当該箱用シートとしては、長さ面パネル1及び幅面パネル2の上下方向長さが短い高さの低い箱体10を組み立て可能なものが好ましい。具体的には、長さ面パネル1及び幅面パネル2の上下方向長さの上限としては、15cmが好ましく、10cmがより好ましい。
<蓋外フラップ及び蓋内フラップ>
一対の蓋外フラップ3及び一対の蓋内フラップ4は、略方形状であり、図2に示すように、組立状態で、一対の蓋外フラップ3の先端縁同士を突き合わせて、一対の蓋外フラップ3及び一対の幅面パネル2の外面に封函テープXを貼着することで封函可能に構成されている。具体的には、組立時に、一対の蓋外フラップ3及び一対の蓋内フラップ4を、蓋内フラップ4が内側となるようにそれぞれ延出する長さ面パネル1及び幅面パネル2に対して内側へ直角に折り曲げ、封函テープXを外面に貼着して、箱体10の蓋部11を形成することができる。
それぞれの蓋外フラップ3の延出方向長さ(図1のy方向の長さ)は、例えば幅面パネル2の左右方向の長さの1/2とされる。
一方、蓋内フラップ4の延出方向長さは、特に限定されないが、蓋外フラップ3の長さと同等とできる。
なお、蓋外フラップ3及び蓋内フラップ4の左右方向の長さ(図1のx方向の長さ)は、特に限定されないが、それぞれ延出する長さ面パネル1及び幅面パネル2の左右方向の長さと同等とすることが好ましい。
<底外フラップ及び底内フラップ>
一対の底外フラップ5及び一対の底内フラップ6は、略方形状であり、略方形状であり、組立状態で、一対の底外フラップ5の先端縁同士を突き合わせて、一対の底外フラップ5及び一対の幅面パネル2の外面に封函テープYを貼着することで封函可能に構成されている。具体的には、組立時に、一対の底外フラップ5及び一対の底内フラップ6を、底内フラップ6が内側となるようにそれぞれ延出する長さ面パネル1及び幅面パネル2に対して内側へ直角に折り曲げ、封函テープYを外面に貼着して、箱体10の底部12を形成することができる。
箱体10の底部12を閉塞可能に構成されている点を除き、一対の底外フラップ5及び一対の底内フラップ6は、一対の蓋外フラップ3及び一対の蓋内フラップ4と同様に構成できるので、詳細説明を省略する。
<糊代部>
糊代部7は、左右方向に交互に連接される一対の長さ面パネル1及び一対の幅面パネル2で構成される帯状体の側端に設けられている。図1の箱用シートでは、糊代部7は、長さ面パネル1に設けられている。糊代部7は、上記帯状体の他方の側端と当接可能に構成されている。この当接部分を上記帯状体の他方の側端に貼着することで一対の長さ面パネル1及び一対の幅面パネル2を無端状とできる。あるいは、貼着に代えてワイヤー接合等により結合してもよい。
糊代部7は方形状とすることもできるが、台形状であることが好ましい。具体的には、糊代部7は、その一対の側辺が上記帯状体から遠ざかるに従って内側へ傾斜する等脚台形状であるとよい。このように糊代部7を等脚台形状とすることで、当該箱用シートを箱体10に組み立てた際に、糊代部7の側縁付近での貼着強度を維持しつつ、糊代部7の側縁が蓋内フラップ4や底内フラップ6と干渉することを抑止できる。
<凹部及び切断線>
当該箱用シートは、それぞれの幅面パネル2の封函テープXが貼着される位置の外面に、潰し加工で凹部20が形成されている。凹部20は、長軸が上下方向に延びる長円形状である。また、当該箱用シートは、それぞれの幅面パネル2に、凹部20を跨がって左右方向に延びる第1切断線21と、第1切断線21の両端それぞれを中点として上下方向に延びる一対の第2切断線22と、一対の第2切断線22の上端同士及び下端同士をそれぞれ連結する一対の折曲容易線23とが形成されている。
凹部20は、幅面パネル2の他の外面より奥まっているため、封函テープXを貼着した際に、封函テープXが貼着されないか、貼着されたとしても貼着が弱い。このため封函テープXの切断端が凹部20にかかるように封函テープXを貼着すると、この凹部20を起点として、封函テープXを剥離させ易いという効果を奏する(図3参照)。なお、当該箱用シートでは、凹部20を長軸が上下方向に延びる長円形状としているので、切断端が凹部20にかかるようにするために、封函テープXの長さを高い精度で調整することを必要とせず、容易に封函作業を行うことができる。
図1に示すように、凹部20に第1切断線21が跨がっている。封函テープXを剥離させる場合、開封作業者は封函テープXの切断端に外面側から接触する。このため、基本的に封函テープXを幅面パネル2に向かって押す力が加わり易い。この力により、封函テープXが凹部20へ押し込まれると、封函テープXが凹部20に貼着され、剥離させ難くなるおそれがある。これに対し、第1切断線21が凹部20に跨がっていると、封函テープXを剥離する際に、幅面パネル2の第1切断線21近傍の領域が箱体10の内面に押し込まれ(図4参照)、これによって、外面側から押された封函テープXが凹部20に貼着されることを抑止できる。このため、より確実に封函テープXを剥離させることができる。
当該箱用シートでは、一対の第2切断線22の上端同士及び下端同士をそれぞれ連結する一対の折曲容易線23を有している。図4に示すように、この折曲容易線23で折れ曲がることで、幅面パネル2の第1切断線21近傍の領域が箱体10の内面に押し込まれ易くなる。従って、この一対の折曲容易線23により、封函テープXが凹部20に貼着されることを抑止する効果を高められる。
また、凹部20は、幅面パネル2の上下方向中央部に形成されている。図2に示すように、底部12を封函テープYで封函する高さの低い箱体において、1つの凹部20で蓋部11を封函する封函テープXのみならず、底部12を封函する封函テープYも容易に剥離させることができる。
凹部20は、一対の折曲容易線23を跨がって配置されていることが好ましい。このように凹部20を一対の折曲容易線23を跨がって配置することで、幅面パネル2に貼着され難い非貼着面がさらに確保され、封函テープXを剥離させ易いという効果を高めることができる。
凹部20の長軸方向の長さの下限としては、30mmが好ましく、40mmがより好ましい。一方、凹部20の長軸方向の長さの上限としては、70mmが好ましく、60mmがより好ましい。凹部20の長軸方向の長さが上記下限未満であると、封函テープXを剥離させ易くする効果が不十分となるおそれがある。逆に、凹部20の長軸方向の長さが上記上限を超えると、封函テープXが意図せず剥離し易くなるおそれがある。
凹部20の短軸方向の長さの下限としては、15mmが好ましく、20mmがより好ましい。一方、凹部20の短軸方向の長さの上限としては、35mmが好ましく、30mmがより好ましい。凹部20の短軸方向の長さが上記下限未満であると、封函テープXを剥離させ易くする効果が不十分となるおそれがある。逆に、凹部20の短軸方向の長さが上記上限を超えると、封函テープXが意図せず剥離し易くなるおそれがある。
一対の第2切断線22の間隔は、図2に示すように、封函テープXの幅より大きくすることができる。この場合、一対の第2切断線22は、貼着後の封函テープXを挟むように位置することが好ましい。このように一対の第2切断線22の間隔を、封函テープXの幅より大きくとると、この一対の第2切断線22の間に配置される凹部20の面積を確保し易い。また、一対の第2切断線22の間隔と長さが等しい第1切断線21が、封函テープXを横断するので、外面側から押された封函テープXが凹部20に貼着されることを抑止し易い。
一方、一対の第2切断線22の間隔は、封函テープXの幅より小さくすることもできる。この場合、一対の第2切断線22は、貼着後の封函テープXの背面に位置することが好ましい。このように一対の第2切断線22の間隔を、封函テープXの幅より小さくとると、第1切断線21及び第2切断線22から埃等が内部に侵入することが封函テープXにより抑止される。
<箱体の組立方法>
当該箱用シートを箱体10に組み立てる箱体の組立方法は、四角筒状部組立工程と、底部組立工程と、蓋部組立工程とを備える。
(四角筒状部組立工程)
四角筒状部組立工程では、左右方向に交互に連接される一対の長さ面パネル1及び一対の幅面パネル2を四角筒状に組み立てる。
具体的には、以下の手順による。まず、左右方向に交互に連接される一対の長さ面パネル1及び一対の幅面パネル2のうち、一方の側端(図1の左側)に位置する長さ面パネル1を、隣接する幅面パネル2の内面側に折り重ね、他方の側端(図1の右側)に位置する幅面パネル2を、隣接する長さ面パネル1の内面側に折り重ねる。そして糊代部7を幅面パネル2の左右方向他方側(長さ面パネル1との連接側と反対側)の内面に貼着する。これにより、一対の長さ面パネル1及び一対の幅面パネル2が無端状に接続される。当該箱用シートは、この状態でユーザ(箱体10の使用者)に提供される。幅面パネル2への糊代部7の貼着は、例えば接着剤、ステープラー等を用いて行うことができる。
次に、無端状に接続された一対の長さ面パネル1及び一対の幅面パネル2を四角筒状に広げる。これにより、箱体10の側面が四角筒状に組み立てられる。
(底部組立工程)
底部組立工程では、一対の底内フラップ6及び一対の底外フラップ5により箱体10の底部12を組み立てる。
具体的には、以下の手順による。まず、一対の底内フラップ6を幅面パネル2に対して直角になるように四角筒状の箱体の内側に折り曲げる。次に、その外面に接するように一対の底外フラップ5を長さ面パネル1に対して直角になるように折り曲げる。一対の底外フラップ5は、先端縁同士を突き合わせ可能に構成されているので、この突き合わせ部及び一対の幅面パネル2の外面に封函テープYを貼着することで、底部12が形成される。この封函テープYの長さは、その切断端が凹部20にかかるように調整される。
(蓋部組立工程)
蓋部組立工程では、一対の蓋外フラップ3及び一対の蓋内フラップ4により箱体10の蓋部11を組み立てる。
この工程は、梱包する対象物を底部12及び上記四角筒状部で囲まれる空間に収容した後に行われる。蓋部11の形成方法は、底部組立工程と同様である。まず、一対の蓋内フラップ4を幅面パネル2に対して直角になるように四角筒状の箱体の内側に折り曲げる。次に、その外面に接するように一対の蓋外フラップ3を長さ面パネル1に対して直角になるように折り曲げる。一対の蓋外フラップ3は、先端縁同士を突き合わせ可能に構成されているので、この突き合わせ部及び一対の幅面パネル2の外面に封函テープXを貼着することで、蓋部11が形成される。この封函テープXの長さは、その切断端が凹部20にかかるように調整される。
<箱体の開封>
箱体10を開封する際は、蓋部11を封函する封函テープXを剥がしたうえで一対の蓋外フラップ3同士を開放する。このとき、当該箱用シートを組み立ててなる箱体10は、封函テープXの切断端が凹部20にかかっているので、この切断端近傍の貼着面積が小さいので、封函テープXの端部を容易に剥離させることができる。
<利点>
当該箱用シートでは、幅面パネル2の封函テープXが貼着される位置の外面に潰し加工で形成される凹部20を有する。この凹部20上では封函テープXが貼着され難く、封函テープXの貼着面積が低減される。当該箱用シートでは、凹部20を長軸が上下方向に延びる長円形状とすることで、封函テープXの端部において、この幅面パネル2に貼着され難い非貼着面が確保され、封函テープXを剥離させ易い。このように当該箱用シートでは、非貼着面の確保により封函テープXを剥離させ易くするので、例えば高さの低い箱体で、蓋部11を封函する封函テープXが底部12を封函する封函テープYに重なってしまう場合においても、蓋部11を封函する封函テープXを剥離させ易いという効果を奏することができる。
[その他の実施形態]
上記実施形態は、本考案の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本考案の範囲に属するものと解釈されるべきである。
上記実施形態では、それぞれの幅面パネルに、凹部、第1切断線、第2切断線及び折曲容易線を有する場合を説明したが、これらは一方の幅面パネルのみに設けられてもよい。あるいは、1つの幅面パネルに、蓋部用及び底部用の2つの凹部等が設けられてもよい。
上記実施形態では、凹部、第1切断線、第2切断線及び折曲容易線を有する場合を説明したが、折曲容易線、あるいは第1切断線、第2切断線及び折曲容易線は省略可能である。凹部のみ、あるいは凹部、第1切断線及び第2切断線のみを有する箱用シートも本考案の意図するところである。また、それぞれの幅面パネルは、異なる構成であってもよい。つまり、例えば一方の幅面パネルには、凹部のみを有し、他方の幅面パネルには凹部、第1切断線、第2切断線及び折曲容易線を有する構成であってもよい。
上記実施形態では、凹部が幅面パネルの上下方向中央部に形成されている構成を説明したが、凹部が幅面パネルの上下方向中央部に形成されていることは必須の構成ではない。例えば箱体の高さが高い場合、幅面パネルの封函テープが貼着される位置に合わせて、上方に設けてもよい。
上記実施形態では、箱用シートの底部を形成する底フラップが4枚である場合を説明したが、底部が形成できる限り底フラップの枚数は限定されず、また具体的な構成も限定されるものではない。例えば一方の長さ面パネルの下縁から延出する1つの底フラップによって底部が形成されてもよい。この場合、凹部等は蓋部の開封容易性にのみ寄与する。
以上のように、本考案の箱用シートは、高さの低い箱体であっても容易に封函テープを剥離することができる箱体を組立可能である。従って、当該箱用シートを組み立ててなる箱体は、蓋部を容易に開封することができる。
1 長さ面パネル
2 幅面パネル
3 蓋外フラップ
4 蓋内フラップ
5 底外フラップ
6 底内フラップ
7 糊代部
10 箱体
11 蓋部
12 底部
20 凹部
21 第1切断線
22 第2切断線
23 折曲容易線
X、Y 封函テープ

Claims (5)

  1. 左右方向に交互に連接される一対の長さ面パネル及び一対の幅面パネルと、
    上記一対の長さ面パネルの上縁から延出する一対の蓋外フラップと、
    上記一対の幅面パネルの上縁から延出する一対の蓋内フラップと
    を備え、箱型に組み立て可能な箱用シートであって、
    組立状態で、上記一対の蓋外フラップの先端縁同士を突き合わせて、上記一対の蓋外フラップ及び一対の幅面パネルの外面に封函テープを貼着することで封函可能に構成されており、
    上記幅面パネルの封函テープが貼着される位置の外面に、潰し加工で凹部が形成されており、
    上記凹部が、長軸が上下方向に延びる長円形状である箱用シート。
  2. 上記凹部が、上記幅面パネルの上下方向中央部に形成されている請求項1に記載の箱用シート。
  3. 上記幅面パネルに、上記凹部を跨がって左右方向に延びる第1切断線と、上記第1切断線の両端それぞれを中点として上下方向に延びる一対の第2切断線とが形成されている請求項1又は請求項2に記載の箱用シート。
  4. 上記幅面パネルに、上記一対の第2切断線の上端同士及び下端同士をそれぞれ連結する一対の折曲容易線が形成されている請求項3に記載の箱用シート。
  5. 上記凹部が、上記一対の折曲容易線を跨がって配置されている請求項4に記載の箱用シート。
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