JP3234865B2 - 燃料圧力センサの故障検知装置 - Google Patents
燃料圧力センサの故障検知装置Info
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Description
故障検知装置に関し、より詳しくは圧縮天然ガスを燃料
として用いる内燃機関において、吸気管内圧力の変動か
ら燃料供給通路の圧力を検出する検出手段の異常を判定
するものに関する。
どにおいて、圧縮天然ガスを燃料として用いる内燃機関
が提案されている。そのような機関にあっては、メタン
などの天然ガスを250kg/cm2 の高圧状態で燃料タン
ク(ボンベ)に貯蔵し、燃料供給通路を介して燃料噴射
弁に供給している。
が介挿され、高圧天然ガスを2kg/cm2 程度、より詳し
くは供給燃料圧力と吸気管内圧力の差圧が一定値となる
ように調圧している。プレッシャレギュレータ下流の燃
料供給通路圧力を検出するために、圧力センサが設けら
れている。
線、出力特性のずれなどの異常(故障)が発生すると、
所期の燃料噴射制御が行えないことから、圧力センサの
異常(故障)を迅速かつ精度良く検知することが望まし
い。
技術の欠点を解消することにあり、燃料圧力と吸気管内
圧力が対応することに着目し、プレッシャレギュレータ
下流の燃料供給通路圧力を検出する圧力センサ(燃料圧
力検出手段)の異常あるいは故障を迅速かつ精度良く検
知する燃料圧力センサの故障検知装置を提供することに
ある。
ために、請求項1項に係る燃料圧力センサの故障検知装
置にあっては、内燃機関の吸気系に配置された燃料噴射
弁と、前記燃料噴射弁に燃料を供給する燃料供給通路
と、前記吸気系に配置されたスロットル弁下流の圧力と
前記燃料供給通路内の圧力との差圧が一定となるよう
に、前記燃料供給通路内の圧力を制御する圧力調整手段
と、前記圧力調整手段の下流側の燃料供給通路内の圧力
を検出する燃料圧力検出手段(燃料圧力センサ)と、お
よび前記スロットル弁下流の圧力の変動が検出されると
きの前記燃料供給通路内の圧力の変動に応じて前記燃料
圧力検出手段の異常を判定する異常判定手段とを備える
如く構成した。以上の構成により、スロットル弁下流の
圧力の変動が検出されるときの前記燃料供給通路内の圧
力の変動に応じて燃料圧力検出手段の異常(故障)を判
定する。
の実施の形態を説明する。
制御装置を概略的に示す全体図である。尚、内燃機関と
して圧縮天然ガス(CNG)機関を例にとって説明す
る。
を示す。内燃機関10は燃料タンク(ボンベ)12を備
えており、燃料タンク12内にはメタンを主成分とする
圧縮天然ガスが高圧、例えば250kg/cm2 (24.5
MPa)状態で貯蔵される。燃料タンク12は、貯蔵し
た高圧ガスを機関本体14に供給する高圧燃料供給通路
16を備える。
12の取りつけ口にはインタンクソレノイドバルブ18
が設けられる。インタンクソレノイドバルブ18は電子
制御ユニット(以下「ECU」という)20に電気的に
接続されており、ECU20からの信号によりそのソレ
ノイド(図示せず)が励磁・消磁されて開閉し、高圧ガ
スの機関本体14への供給・遮断が制御される。
24およびフィルタ26が介挿されると共に、その末端
においてプレッシャレギュレータ(圧力調整手段)28
に接続される。プレッシャレギュレータ28は、燃料タ
ンク12から高圧燃料供給通路16を介して送られた高
圧ガスを、吸気管内圧力との差圧が一定値となるよう
に、例えば2.55kg/cm2 (0.25MPa)程度ま
で減圧し、低圧燃料供給通路(燃料供給通路)30に送
る。低圧燃料供給通路30は燃料噴射弁32に接続さ
れ、減圧ガスは燃料噴射弁32に導かれる。
され、吸気管36の先端に配置されたエアクリーナ(図
示せず)から導入された吸気は、スロットル弁38でそ
の流量を調節されつつ吸気マニホルド(図示せず)を通
り、各気筒燃焼室(図示せず)の上流側に気筒ごとに配
置された前記燃料噴射弁32の配置位置に流れる。
続され、その指令を受けて後述の如く所定の噴射時期
(クランク角度区間)で開弁し、減圧ガスを噴射する。
噴射されたガスは吸気と混合し、混合気は吸気弁(図示
せず)を介して各気筒燃焼室に供給される。混合気は、
各気筒内で図示しない点火プラグで第1、第3、第4、
第2気筒の順で点火されて燃焼してピストン(図示せ
ず)を駆動する。
を介して排気マニホルド(図示せず)に排出され、排気
管40を経て触媒装置(三元触媒)42で浄化されて機
関外に排出される。
温度センサ48が設けられ、高圧燃料供給通路16内の
ガス温度を示す信号を出力すると共に、第1の圧力セン
サ50が設けられ、高圧燃料供給通路16内のガス圧力
を示す信号を出力する。
30には第2の温度センサ52が設けられ、低圧燃料供
給通路30内のガス温度を示す信号を出力すると共に、
第2の圧力センサ(燃料圧力検出手段)54が設けら
れ、プレッシャレギュレータ28を介して減圧された低
圧燃料供給通路30内のガス圧力PF2Aを示す信号を
出力する(以下、この第2の圧力センサを「PF2セン
サ」という)。先にも述べたように、プレッシャレギュ
レータ28は、燃料タンク12から高圧燃料供給通路1
6を介して送られた高圧ガスを、スロットル弁38下流
の吸気管内圧力との差圧が一定値となるように(例えば
2.55kg/cm2 )程度まで減圧し、低圧燃料供給通路
30に送る。
ず)などの付近にはクランク角センサ58が設けられ、
第1気筒のBTDC100度で気筒判別用のCYLパル
スを、各気筒のBTDC10度でTDCパルスを、クラ
ンク角度30度ごとにCRANKパルスを出力する。
センサ60が接続され、その開度THに応じた信号を出
力すると共に、スロットルバルブ38下流の吸気管36
内には絶対圧センサ62が設けられ、吸気管内絶対圧P
BAに応じた信号を出力する。また、内燃機関10の適
宜位置には大気圧センサ64が設けられて大気圧PAに
応じた信号を出力すると共に、スロットルバルブ38の
上流側には吸気温センサ66が設けられて吸入空気の温
度に応じた信号を出力する。
が設けられて機関冷却水温TWに応じた信号を出力する
と共に、内燃機関10が搭載される車両(図示せず)の
車両のドライブシャフト(図示せず)の付近には車速セ
ンサ72が設けられ、車速Vに応じた信号を出力する。
流側の排気系集合部には、O2 センサ(空燃比センサ)
74が設けられ、排気ガス中の酸素濃度が理論空燃比の
それに対してリッチあるいはリーンであることを示す検
出信号を出力する。これらセンサ出力は、ECU20に
送られる。
0b、記憶手段20c、および出力回路20dよりな
る。入力回路20aは、各種センサからの入力信号波形
の整形、入力信号のレベル変換、入力信号のアナログ値
からデジタル値への変換などを行う。機関回転数NE
は、前記CRANKパルスをカウントして求める。
検知を行うと共に、運転状態に応じて燃料噴射量を算出
し、O2 センサ出力に基づいて空燃比フィードバック補
正係数を算出して燃料噴射量を補正し、出力回路20d
(および図示しない駆動回路)を介して前記した燃料噴
射弁32を駆動する。記憶手段20cは、前記したセン
サ出力、CPU20bが実行する上記制御を記憶するプ
ログラム、および算出結果などを記憶・格納する。
8にはリリーフバルブ80が設けられ、降圧されたガス
が前記所定値を超えるのを防止する。燃料タンク12に
も同様のリリーフバルブ82が設けられる。尚、図にお
いて符号84はガス充填路を示す。
ンサ(PF2センサ54)の故障検知装置の動作を示す
フロー・チャートである。
F.P2STKCKのビットが1にセットされているか
否か、換言すれば前記したPF2センサ54の断線、出
力特性の異常などの故障が検知済みか否か判断する。S
10で肯定されるときは既に故障検知は終了しているの
で、プログラムを直ちに終了する。
検出した吸気管内絶対圧PBAが第1の所定の値PB9
5MAXを超えているか否か判断し、肯定されるときは
S14に進んで検出した吸気管内絶対圧PBAを第1の
所定の値PB95MAXに書き換えると共に、PF2セ
ンサの検出値PF2Aも第1の所定の値PF2AMAX
に書き換える。尚、否定されるときはS16はスキップ
する。
対圧PBAが第3の所定の値PB95MIN未満か否か
判断し、肯定されるときはS18に進んで検出した吸気
管内絶対圧PBAを第3の所定の値PB95MINに書
き換えると共に、PF2センサの検出値PF2Aも第4
の所定の値PF2AMINに書き換える。尚、否定され
るときはS20はスキップする。S12からS18まで
の作業は、PBAとPF2Aの比較的大きな変動幅を求
める準備作業である。
の所定の値の差が、適宜設定する第1の基準値#PB9
5STKGを超えているか否か判断し、否定されるとき
はS22に進んでタイマ(ダウンカウンタ)tmP2S
TKに所定の値#TMP2STKをセットし、ダウンカ
ウント(時間計測)を開始し、プログラムを終了する。
圧PBAと燃料供給圧力PF2Aが相関するパラメータ
であることに着目し、吸気管内絶対圧PBAが変動する
ときは、燃料供給圧力PF2Aもそれに追従して変動す
る筈という点に着目してなされた。
圧力PF2Aを監視し、吸気管内絶対圧PBAが大きく
変動しているにもかかわらず、燃料供給圧力PF2Aの
変動量が所定値以下のとき、あるいは変動量が極端に大
きいとき、PF2センサに断線、出力特性の異常などの
故障が生じたと判定するようにした。
吸気管内絶対圧の変動が第1の基準値#PB95STK
Gを超えると判断されるとS23に進み、図示の如く、
前記した第2、第4の所定の値の差と第1、第3の所定
の値の差の比を求めて値ΔPF2Aとする。次いでS2
4に進んでその値ΔPF2Aがある値#PF2L(後
述)を超えているか否か判断する。即ち、S23に示す
式により、PBAの変動に応じたPF2Aの変動量があ
る値を超えて変動しているか否か判断する。
F2Aが別の値#PF2H(後述)未満か否か判断す
る。S25でも肯定されるとS26に進み、前記したタ
イマtmP2STKの値が零に達したか否か判断し、否
定されるときはプログラムを終了する。そして、次回以
降のプログラム起動においてS26で肯定されるとS2
8に進み、フラグF.PF2STKのビットを0にリセ
ットする。これは、PF2センサ54が正常であること
を示す。
ときはS30に進み、前記したタイマ値が零に達したか
否か判断し、否定されるときはプログラムを終了すると
共に、肯定されるときはS32に進み、前記フラグF.
PF2STKのビットを1にセットする。これはPF2
センサ54に故障(異常)が発生したことを示す。
して説明すると、同図はPF2Aに対するPF2センサ
の出力電圧Vの特性を示す。図示の如く、センサに断
線、ショート(短絡)、中間固着が生じた場合、PF2
Aの変化に対して出力電圧の変化が見られない。Aの如
く、破線a,bで囲まれる縦線で示される領域にある場
合は、センサが正常である。また、B,Cの如く、セン
サの特性が正常な範囲を外れた場合には、PF2Aの変
化に対し出力電圧の変化が極端に大きくなったり
(B)、小さくなったりする(C)。S24,S25で
比較基準値として使用する値#PF2Lはこのbに、#
PF2Hは、このaに関連して求められる値である。
内絶対圧PBAに応じた燃料圧力PF2Aの変化量を示
すので、bに相応する値として#PF2Lを設定し、P
F2AとPBAの変動量の比が#PF2Lを超えていな
ければセンサ異常(故障)と判定すると共に、aに相応
する値として#PF2Hを設定し、PF2AとPBAの
変動量の比が#PF2H未満でなければ同様にセンサ異
常と判定するようにした。
F.P2STCKのビットを1にセットし、PF2セン
サ54のフェールが検知済みであることを示す。尚、S
24で肯定あるいは否定されるとき、直ちにPF2セン
サが正常あるいは異常と判定せず、所定時間#TMP2
STKの経過を待つのは、その状態が所定時間継続する
のを確認することで、正常あるいは異常の判定を確実に
するためである。
対圧PBAと燃料圧力PF2Aが相関するという点に着
目して、吸気管内絶対圧PBAの変動が検出されるとき
の燃料圧力PF2Aの変動に応じて、具体的には、吸気
管内絶対圧PBAが所定量以上変動しているにもかかわ
らず、燃料圧力PF2Aが所定量以上変動していないと
き、または極端に変動するとき(より具体的には燃料圧
力PF2Aと吸気管内絶対圧PBAの変動量の比ΔPF
2Aが所定範囲内#PF2L,Hにないとき)は、PF
2センサが故障(異常)と判定するようにしたので、P
F2センサの故障を迅速かつ精度良く検知することがで
きる。
ようにしたので、PF2センサの故障を一層精度良く検
知することができる。また、故障検知は論理演算を用い
て行うようにしたので、ハードウェア部品を追加するこ
とがなく、コストアップを招くことがない。
説明すると、この実施の形態に係る燃料圧力センサの故
障検知装置においては、内燃機関10の吸気系に配置さ
れた燃料噴射弁32と、前記燃料噴射弁に燃料を供給す
る燃料供給通路(低圧燃料供給通路30)と、前記吸気
系に配置されたスロットル弁38下流の圧力PBAと、
前記燃料供給通路内の圧力との差圧が一定となるよう
に、前記燃料供給通路内の圧力PF2Aを制御する圧力
調整手段(プレッシャレギュレータ28)と、前記燃料
供給通路内の圧力PF2Aを検出する燃料圧力検出手段
(PF2センサ54)と、および前記スロットル弁下流
の圧力の変動が検出されるときの前記燃料供給通路内の
圧力の変動に応じて前記燃料圧力検出手段の異常(故
障)を判定する異常判定手段(図2のS10からS3
4)とを備える如く構成した。
ロットル弁下流の圧力変動を検出する圧力変動検出手
段、および燃料圧力変動を検出する燃料圧力変動検出手
段を備え、前記圧力変動検出手段が検出する圧力変動が
所定値以上のとき、前記燃料圧力変動検出手段が検出す
る燃料圧力変動と圧力変動検出手段の検出する圧力変動
の比が所定範囲内にないとき、前記燃料圧力検出手段が
異常と判定するようにした。
記比が所定範囲内にない状態が所定時間継続したとき、
異常と判定するようにした。
用いて実施の形態を説明したが、この発明はガソリン、
軽油、エタノールなどの液体燃料を用いる、あるいは液
化天然ガスLNGを用いる機関などにも応用可能であ
る。
段(燃料圧力センサ)の異常(故障)を迅速かつ精度良
く検知することができる。また、論理演算によって検知
するので、ハードウェア部品を増加させることがなく、
コストアップを招くことがない。
の構成を全体的に示す概略図である。
トである。
力センサ出力特性図である。
力検出手段) 62 絶対圧センサ
Claims (1)
- 【請求項1】a.内燃機関の吸気系に配置された燃料噴
射弁と、 b.前記燃料噴射弁に燃料を供給する燃料供給通路と、 c.前記吸気系に配置されたスロットル弁下流の圧力と
前記燃料供給通路内の圧力との差圧が一定となるよう
に、前記燃料供給通路内の圧力を制御する圧力調整手段
と、 d.前記圧力調整手段の下流側の前記燃料供給通路内の
圧力を検出する燃料圧力検出手段と、 および e.前記スロットル弁下流の圧力の変動が検出されると
きの前記燃料供給通路内の圧力の変動に応じて前記燃料
圧力検出手段の異常を判定する異常判定手段と、を備え
たことを特徴とする燃料圧力センサの故障検知装置。
Priority Applications (4)
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