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JP3234164B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3234164B2
JP3234164B2 JP35185596A JP35185596A JP3234164B2 JP 3234164 B2 JP3234164 B2 JP 3234164B2 JP 35185596 A JP35185596 A JP 35185596A JP 35185596 A JP35185596 A JP 35185596A JP 3234164 B2 JP3234164 B2 JP 3234164B2
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恒司 桝田
裕二 酒見
隆雄 尾形
和弘 長谷川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写装置、画像記
録装置、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真を用いた
画像形成装置に関し、特に現像時の混色を解消した画像
形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に、デジタル方式のフルカラー複写
機の概略図を示す。複写機は、像担持体としての感光ド
ラム1を有し、その周囲の近傍に4個の現像器4Y、4
C、4M、4Kを有する現像装置4が配置されている。
現像器4Y、4C、4M、4Kは、それぞれイエロー、
シアン、マゼンタ、ブラックの各色用とされ、非磁性ト
ナーと磁性キャリアとからなる2成分現像剤を用いる接
触型の2成分現像法を採用している。
【0003】複写機は、まず、原稿画像30をCCD4
1により読み込み、得られたアナログ画像信号を増幅器
42で所定レベルまで増幅し、A/D変換器43により
8ビットのデジタル画像信号(0〜256階調)に変換
する。次に、このデジタル画像信号をγ変換器(256
バイトのRAMで構成され、ルックアップ方式でデジタ
ル変換を行なう変換器)45に通過させてγ補正した
後、D/A変換器46に入力する。D/A変換器46で
再びアナログ信号に変換された画像信号は、コンパレー
タ47において三角波発生回路49から発生される所定
周期の信号と比較され、パルス幅変調される。
【0004】このパルス幅変調された2値化画像信号
は、レーザ駆動回路50にそのまま入力され、レーザダ
イオード51の発光のオン・オフ制御信号に用いられ
る。このレーザダイオード51から射出されたレーザ光
は、周知のポリゴンミラー3aにより主走査方向に走査
され、f/θレンズ3bおよび反射ミラー3cを経て、
矢印R1方向に回転している感光ドラム1上に照射さ
れ、感光ドラム1の表面上に静電潜像が形成される。
【0005】感光ドラム1は、まず、露光器11で均一
に除電を受け、次いで帯電器2により均一にマイナスに
帯電される。その後、上記のレーザ光を受けて表面に画
像信号に応じた静電潜像が形成される。現像装置4の各
色用の現像器4Y〜4Kは、感光ドラム1上の静電潜像
を周知の反転現像方式により現像し、つまり感光ドラム
1上のレーザ光によって除電を受けた部分にマイナス帯
電したトナーを付着させて現像し、トナー像として可視
化する。このような反転現像における感光ドラム1の表
面電位と現像コントラストの関係を図6示す。
【0006】図6おいて、Vd は帯電器2によりマイナ
ス帯電した感光ドラム1の表面電位である。V00はA/
D変換器43によりデジタル化された00H(0レベ
ル)の画像信号によりレーザを駆動し、そのレーザ光を
照射した感光ドラム表面電位であり、Vffは同様にFF
H(256レベル)の画像信号の場合のレーザ光照射の
感光ドラム表面電位である。現像時、各現像器4Y〜4
Kの現像スリーブにVdev のDC電圧にAC電圧(たと
えば周波数2kHz、ピークツウピーク電圧2kVp
p)を重畳した現像バイアスが印加され、|Vdev −V
xx|で示される現像コントラストに相当するだけの現像
が行なわれる。
【0007】従って、図6に示す|Vdev −Vff|を適
正コントラスト電位Vcontとし、Vcontによって現像さ
れる現像濃度をDmax とすると、一般に1.2〜1.8
程度の好ましい画像濃度を得るためには、このVcontの
値を適当なものに設定すれば良いことが分かる。なお、
図6中のかぶりとり電位Vbackは、00Hの光量で照射
される画像白地部のかぶりを完全に取り除くためのもの
である。
【0008】上記の現像によって感光ドラム1上に形成
されたマイナストナーによるトナー像は、図5に示すよ
うに、転写ドラム5a上に担持された転写材(一般には
紙)P上に転写帯電器5bの作用によって転写される。
転写が終了した感光ドラム1は、その表面に残った残留
トナーをクリーナ6で掻き落とした後、再び、上記の画
像形成プロセスに供される。この画像形成プロセスを各
色ごとに繰り返すことによって、転写材P上に4色のト
ナー像を重ね合わせて転写したフルカラー画像が形成さ
れる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
画像形成装置では、現像器4Y〜4Kの現像スリーブ
(現像剤担持体)上の現像剤が感光ドラム1と接触する
現像方式を採っているため、感光ドラム1上の1色目の
たとえばイエロートナー像が2色目以降の現像器4C〜
4Kのところを通過するとき、これら現像器4C〜4K
の現像スリーブ上の現像剤がイエロートナー像に接触し
て、イエロートナー像に2色目以降のシアン、マゼン
タ、ブラックのトナーが付着したり、あるいは現像器4
C〜4Kの現像スリーブ上に感光ドラム1からイエロー
トナーが付着し、いわゆる混色現象が発生する怖れがあ
った。その理由を図6の電位モデルにより説明する。
【0010】図7は、1色目の画像形成工程中の感光ド
ラム1と、2色目以降の画像形成工程に使用する現像器
4C、4M、4Kの現像スリーブの表面電位を模式的に
示した電位図である。感光ドラム1の表面電位は、1色
目の露光によって画像部はV00からVffになっている。
2色目以降の画像形成工程で使用する現像器4C〜4K
の現像スリーブの表面電位は、感光ドラムの表面電位に
よって誘起されてVssになる。
【0011】このため、感光ドラム1表面の1色目の画
像部が2色目以降の現像器4C〜4Kのところを通過す
るときに、感光ドラム1の表面の画像部のうちVssより
電位が高い部分に、現像器4C〜4Kの現像スリーブ上
の現像剤中のトナーが付着し、感光ドラム1上の1色目
のトナー像に混色が発生する。また、感光ドラム1の表
面の画像部のうちVssより低い電位の部分の1色目のト
ナーが現像器4C〜4Kの現像スリーブに付着し、現像
器4C〜4Kのトナーの混色を生じる。
【0012】さらに、2色目以降の現像器4C〜4Kの
箇所を通過するときに、感光ドラム1上の1色目のトナ
ー像が現像器4C〜4Kの現像スリーブ上の現像剤によ
って摺擦されて乱され、1色目のトナー像上、ひいては
多色画像上に筋状の跡が発生するという問題もあった。
また、第2番目以降の現像器、たとえば第2番目の現像
器4Cが1色目の現像器である場合、感光ドラム1上に
形成された1色目の静電潜像が第1番目の現像器4Yの
箇所を通過する際に、現像器4Yの現像スリーブ上の現
像剤の摺擦により1色目の静電潜像が乱され、同様に、
画像の筋状跡の問題が発生する。
【0013】上記の問題を解決する方法として、感光ド
ラム1に対し現像器4Y〜4Kを着脱可能に設置して、
1色目の画像形成の現像で使用する以外の現像器の現像
スリーブを感光ドラムから離間するという方法がある。
【0014】しかしながら、この方法は装置構成が複雑
でコストが増大し、また現像器を着脱する際のショック
により、画像が乱れる等の問題があった。
【0015】本発明の目的は、像担持体の周囲近傍に配
置された複数個の2成分接触現像器により、像担持体上
に形成された潜像を現像するに際し、画像の混色および
磁性キャリアによる画像の乱れを簡易、低コストに防止
して、高品位な多色画像を得ることを可能とした画像形
成装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にか
かる画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明
は、像担持体の近傍にその回転方向に沿って複数の現像
器が配置され、各現像器は磁性キャリアと非磁性トナー
からなる異なる色の現像剤を有し、その現像剤を像担持
体に接触して現像する2成分接触現像器であり、前記像
担持体の1回転ごとに像担持体上に潜像を形成し、潜像
を複数の現像器のうちの対応する色の現像器で現像し、
得られたトナー像を転写材上に転写する画像形成工程
を、前記像担持体の複数回の回転の間に複数色分繰り返
して、転写材上に複数色のトナー像を重ね合わせた多色
画像を得る画像形成装置において、複数の現像器のうち
の1色目の画像形成の現像で使用する現像器以外の現像
器に対し、その現像剤担持体と像担持体とで形成される
現像ニップを挟んだ両側に電極部材を設置し、1色目の
画像形成を行なう前の像担持体の前回転時に、1色目以
外の現像器の現像剤担持体を回転させずに、これにDC
にACを重畳したバイアスを印加し、かつ電極部材に現
像剤の磁性キャリアと逆極性のDCバイアスを印加する
ことを特徴とする画像形成装置である。
【0017】本発明によれば、像担持体の前回転時に1
色目以外の現像器の電極部材に印加する逆極性のDCバ
イアスを、1色目の画像形成工程中にも印加することが
できる。最終色目の画像形成工程を行なった後の像担持
体の後回転時に、1色目以外の現像器の現像剤担持体を
回転させながら、1色目以外の現像器の電極部材に現像
剤の磁性キャリアと同極性のDCバイアスを印加するこ
とができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を詳細に説明する。
【0019】実施例1 図1は、本発明の画像形成装置の一実施例の概略構成を
示す断面図で、カラー画像形成装置を示す。本画像形成
装置は、上部にデジタルカラー画像リーダ部を有し、下
部にデジタルカラー画像プリンタ部を有する。
【0020】リーダ部において、原稿30を原稿台ガラ
ス31上に載せ、露光ランプ32により露光走査するこ
とにより、原稿30からの反射光像をレンズ33により
フルカラーセンサ34に集光し、カラー色分解画像信号
を得る。カラー色分解画像信号は、増幅器(図示せず)
を経てビデオ処理ユニット(図示せず)により処理さ
れ、プリンタ部に送出される。
【0021】プリンタ部において、像担持体である感光
ドラム1は矢印方向に回転自在に担持され、感光ドラム
1の回りに、前露光ランプ11、コロナ帯電器2、レー
ザ露光光学系3、電位センサ12、色の異なる4個の現
像器4Y、4C、4Mおよび4K、ドラム上光量検知手
段13、転写装置5およびクリーニング器6が配置され
る。
【0022】レーザ露光光学系3において、リーダ部か
らの画像信号は、レーザ出力部(図示せず)で光信号に
変換され、変換されたレーザ光がポリゴンミラー3aで
反射され、レンズ3bおよびミラー3cを通って、感光
ドラム1の表面に投影される。
【0023】プリンタ部は、画像形成時、感光ドラム1
を矢印方向に回転させ、前露光ランプ11で除電した後
の感光ドラム1を帯電器2により一様に帯電して、各分
解色ごとに光像Eを照射し、感光ドラム1の表面上に潜
像を形成する。
【0024】次に、所定の現像器を動作させて、周知の
反転現像により感光ドラム1上の潜像を現像し、感光ド
ラム1上に樹脂を基体としたトナーによる画像、つまり
トナー像を形成する。一方、記録材カセット7から記録
材が搬送系および転写装置5を介して、感光ドラム1と
対向した画像転写部に搬送され、感光ドラム1上に形成
されたトナー像は、画像転写部において記録材上に転写
される。
【0025】転写装置5は、本例では、転写ドラム5a
を有し、その周囲に、転写帯電器5b、吸着帯電器5c
とこれに対向した吸着ローラ5g、内側帯電器5d、お
よび外側帯電器5e等を有する。転写ドラム5aは、回
転駆動されるように軸支され、その周面開口域に記録材
担持シート5fが円筒状に一体的に張設されている。記
録材担持シート5fには、ポリカーボネートフィルム等
の誘電体シートが使用される。記録材は、吸着帯電器5
cおよび吸着ローラ5gの作用により、記録材担持シー
ト5fの表面に静電吸着され、転写ドラム5aの回転に
従って画像転写部を経て繰り返し回転される。
【0026】感光ドラム1上のトナー像は、感光ドラム
1の回転につれて画像転写部に移動され、転写ドラム5
aの搬送によって画像転写部を通過する記録材上に、転
写帯電器5bの作用により転写される。このようにし
て、転写ドラム5a上の記録材上に、所望数の色、本例
では4色のトナー像が重ね合わせて転写され、フルカラ
ー画像が形成される。
【0027】片面のフルカラー画像形成の場合は、記録
材への4色のトナー像の転写が終了した後、分離爪8
a、分離押し上げコロ8bおよび分離帯電器5hの作用
により転写ドラム5aから記録材を分離し、分離した記
録材を熱ローラ定着器9に送って定着することにより画
像形成が終了し、片面フルカラー画像の記録材がトレイ
10に排紙される。転写が終了した感光ドラム1は、表
面の残留トナーをクリーニング器6で清掃した後、再
度、画像形成工程に供される。
【0028】記録材の両面にフルカラーの画像形成をす
る場合は、記録材が定着器9を出た後すぐに搬送パス切
替ガイド19を駆動し、搬送縦パス20を経て、記録材
を反転パス21aに一旦送り込む。その後、反転ローラ
21bの逆転により、送り込まれた際の後端を先頭にし
て、記録材を送り込まれた方向と反対方向に退出させ、
中間トレイ22に収納する。その後、記録材を中間トレ
イ22から転写ドラム5aに送って、再び、上述した画
像形成工程により、記録材のもう一方の面にフルカラー
画像形成し、これにより両面フルカラー画像の記録材が
得られる。
【0029】なお、転写ドラム5aの記録材担持シート
5f上への粉体の付着の防止、記録材へのオイルの付着
を防止するために、記録材担持シートを挟んで対向した
ファーブラシ14とバックアップブラシ15や、オイル
除去ローラ16とバックアップブラシ17の作用によ
り、記録材担持シート5fの清掃が行なわれる。このよ
うな清掃は、画像形成の前もしくは後に行ない、またジ
ャム(紙詰まり)の発生時には随時行なう。
【0030】また、本例においては、所望のタイミング
で偏心カム25を動作させ、転写ドラム5aと一体化し
ているカムフォロワ5iを作動させることにより、記録
材担持シート5fと感光ドラム1とのギャップを任意に
設定可能な構成としている。たとえばスタンバイ中また
は電源オフ時には、転写ドラム5aと感光ドラム1の間
隔を離す。
【0031】本発明では、上述した4色の画像形成工程
を行なう前の、つまり1色目の画像形成工程を行なう前
の感光ドラム1の前回転時に、特別な現像プロセスを行
なって、画像の混色等を防止するものである。以下、こ
の前回転時の現像プロセスについて説明する。
【0032】感光ドラム1の前回転時、複数の現像器4
Y〜4Kのうちの1色目の画像形成の現像で使用する現
像器以外の2色目以降の現像器、たとえば1番目のイエ
ローの現像器4Y以外の2番目、3番目、4番目のシア
ン、マゼンタ、ブラックの現像器4C、4M、4Kは、
現像スリーブを回転しないままとし、そしてその現像ス
リーブにDCにACを重畳したバイアス、本例では、−
350VのDC+2kHz、2kVppのACを印加す
る。感光ドラム1の表面は一様に所定の電位、本例では
−470Vに維持されている。
【0033】この重畳バイアスのAC電界により、図2
(a)に示すように、2色目以降の現像器の現像スリー
ブ60上の現像剤62は、トナーと磁性キャリアともど
も、感光ドラム1と現像スリーブ60との間(S−D
間)で往復運動を繰り返す。このとき、感光ドラム1と
現像スリーブ60がともに対向部で凸の曲面であるた
め、図3(a)に示すように、S−D間の電気力線h
は、現像ニップG付近ではほぼ直線に近いが、S−D間
の外側に行くに従い外方向に凸に湾曲している。
【0034】この電気力線hが湾曲した領域では、図3
(b)に示すように、電気力線h1上の点a1 に位置し
た現像剤は、その点a1 における電気力線h1 の接線方
向にベクトル速度V1 を持つ。次の瞬間、現像剤が電気
力線h2 上の点a2 に移動したときに、点a2 における
電気力線h2 の接線方向にベクトル速度V2 を持つ。す
ると、現像剤は点a2 からこれら速度V1 、V2 をベク
トル的に合成したV1+V2 の方向、つまり、ベクトル
V2 方向よりも外側方向に移動する。
【0035】このように、現像スリーブ60から現像剤
が感光ドラム1に移動するとき、常に現像ニップGの中
心から外側に離れるように向かう。同様に、感光ドラム
1から現像スリーブ60に戻るときも、常に現像ニップ
Gの中心から外側に離れるように向かう。このため、現
像スリーブ60上の現像剤62が往復運動を繰り返すう
ちに、現像ニップG内から現像スリーブ60の周方向両
側に広がって、前回転が終了するときには、図2(b)
に示すように、S−D間のうちの現像ニップ(トナーに
より感光ドラム1を現像可能な領域)G内には、感光ド
ラム1と接触する現像剤62がほぼなくなる。
【0036】本発明によれば、さらに、図4(a)に示
すように、現像ニップGの両側に感光ドラム1および現
像スリーブ60と非接触に電極部材、本実施例では、外
径60mmのタングステンワイヤーに金めっきを施した
電極部材64を設置している。
【0037】上記の現像スリーブ60へのDC+ACの
バイアスの印加とともに、この電極部材64に磁性キャ
リアと逆極性のDCバイアス、本例では−400Vを印
加する。すると、図4(b)に示すように、現像ニップ
Gの外側に位置した現像剤62が電極部材64に引き付
けられ、現像剤62が感光ドラム1と完全に非接触状態
になる。その後、電極部材64へのDCバイアスの印加
を切り、1色目の画像形成を実施する。
【0038】本発明では、このように、感光ドラム1の
前回転が終了するまでに、2色目以降の現像器4C〜4
Kの現像スリーブ60上の現像剤62を現像ニップG内
でなくなし、かつ感光ドラム1と非接触にし、その後、
1色目の画像形成を開始する。従って、1色目の画像形
成時、2色目以降の現像器の箇所を感光ドラム1上に形
成した1色目のトナー像が通過しても、2色目以降の現
像スリーブ60上の現像剤による感光ドラム1上の1色
目のトナー像の混色、あるいは1色目のトナーによる2
色目以降の現像器の現像剤の混色、さらには2色目以降
の現像剤の磁性キャリアによる1色目のトナー像の摺擦
に起因した画像乱れが発生するのを防止することができ
る。
【0039】さらにまた、たとえば2番目の現像器4C
が1色目の現像器である場合には、1番目の現像器4Y
に対しその現像ニップの両側に電極部材64を設置し、
感光ドラム1の前回転時に同様にDCバイアスを印加し
て、現像器4Yの現像スリーブ60上の現像剤を電極部
材64に引き付けることにより、その現像剤の磁性キャ
リアによって感光ドラム1上に形成した1色目の静電潜
像が乱されるのをなくせ、これに起因した画像も乱れを
防止できる。
【0040】実施例2 実施例1によれば、1色目の画像形成中、混色や磁性キ
ャリアによる画像の乱れをほぼ解消することができる。
【0041】しかしながら、感光ドラム1上の静電潜像
や現像したトナー像が、図4に示すように、2色目以降
の現像器の現像スリーブ60のところを通過する際、感
光ドラム1の表面が磁性キャリアと逆極性に帯電してい
るため、わずかではあるが、現像剤が感光ドラム1の表
面に引き付けられて再び接触してしまい、混色や画像乱
れを引き起こす怖れがある。
【0042】そこで、本実施例では、前回転に引き続い
て1色目の画像形成工程中にも、電極部材64に磁性キ
ャリアと逆極性のDCバイアス、本例では−400Vを
印加することを行ない、1色目の画像形成工程中におけ
る2色目以降の現像器の現像スリーブ60上現像剤62
の感光ドラム1からの非接触な位置への維持を、より確
実にした。従って、本実施例によれば、混色や画像乱れ
をさらに効果的に防止することができる。
【0043】実施例3 本実施例は、実施例1、2の混色や画像乱れの防止効果
を、より長期にわたって安定して得るための方法を提供
するものである。
【0044】画像形成工程の前回転中、さらには画像形
成中に、図4(b)に示すように、電極部材64に引き
付けられていた現像剤62は、電極部材64へのDCバ
イアスの印加を切り、現像スリーブ60を回転すること
により、図4(a)に示すDCバイアス印加前の状態に
戻る。
【0045】その際、わずかではあるが、現像剤62が
電極部材64から離れずに付着したままになることがあ
る。これを何度も繰り返し、電極部材64に付着した現
像剤が多くなると、電極部材64が現像剤を引き付ける
力が弱まり、現像剤を感光ドラム1から非接触な位置に
移動させられなくなる。
【0046】本実施例では、これを防ぐために、4色の
画像形成工程の終了後の、つまり4色目の画像形成工程
の終了後の感光ドラム1の後回転時に、2色目以降の現
像器の現像スリーブ60を回転させながら、現像剤の磁
性キャリアと同極性のDCバイアス、本実施例では+2
00Vを印加した。これにより、電極部材64に付着し
た現像剤が電極部材64により反発されて、電極部材6
4から取り除かれ、電極部材64の性能が維持される。
【0047】従って、本実施例によれば、画像の混色や
画像乱れを防止する効果をより長期にわたって安定して
得ることができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
像担持体の近傍に沿って複数の2成分接触現像器が配置
され、像担持体の1回転ごとに潜像の形成、現像器によ
る潜像の現像、得られたトナー像の転写材上への転写を
する画像形成工程を、像担持体の複数回の回転の間に複
数回繰り返して、転写材上に複数色の画像を得るに際
し、1色目の画像形成の現像で使用する現像器以外の現
像器に対し、その現像剤担持体と像担持体とで形成され
る現像ニップを挟んだ両側に電極部材を設置し、1色目
の画像形成を行なう前の像担持体の前回転時に、1色目
以外の現像器の現像剤担持体を回転させずに、これにD
CにACを重畳したバイアスを印加し、かつ電極部材に
現像剤の磁性キャリアと逆極性のDCバイアスを印加し
て、1色目以外の現像器の現像剤担持体上の現像剤を現
像ニップ内からなくすとともに、電極部材に引き付けて
像担持体から非接触としたので、1色目の画像形成時に
画像の混色および磁性キャリアによる画像の乱れを簡
易、低コストに防止して、高品位な多色画像を得ること
ができる。
【0049】また、像担持体の前回転時に1色目以外の
現像器の電極部材に印加する逆極性のDCバイアスを、
1色目の画像形成工程中にも印加することにより、1色
目の画像形成時の画像の混色および画像の乱れ防止をよ
り確実にすることができる。さらに、最終色目の画像形
成工程を行なった後の像担持体の後回転時に、1色目以
外の現像器の現像剤担持体を回転させながら、1色目以
外の現像器の電極部材に現像剤の磁性キャリアと同極性
のDCバイアスを印加することにより、電極部材による
現像剤の引き付け性能を維持して、画像の混色や乱れの
防止効果をより長期にわたって安定して得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施例の概略構成を
示す断面図である。
【図2】本発明において前回転時に行なう現像プロセス
での現像スリーブへのバイアスの印加により現像剤が現
像ニップ内からなくなることを示す説明図である。
【図3】図3の現像スリーブへのバイアスにより現像ニ
ップ内からなくなるメカニズムを示す説明図である。
【図4】前回転時に行なう現像プロセスでの電極部材へ
のバイアスの印加により現像剤が感光ドラムと非接触と
なることを示す説明図である。
【図5】従来の画像形成装置の概略構成を示す説明図で
ある。
【図6】図5の画像形成装置における現像を説明する電
位モデル図である。
【図7】図5の現像で発生する混色現象の理由を説明す
る電位モデル図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 コロナ帯電器 3 レーザ露光光学系 4Y〜4K 現像器 5a 転写ドラム 60 現像スリーブ 62 現像剤 64 電極部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 和弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−26064(JP,A) 特開 平8−334951(JP,A) 特開 平8−286476(JP,A) 特開 平8−69184(JP,A) 特開 平5−346736(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/01 G03G 15/01 - 15/01 117 G03G 15/06 - 15/06 102 G03G 15/08 - 15/095

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体の近傍にその回転方向に沿って
    複数の現像器が配置され、各現像器は磁性キャリアと非
    磁性トナーからなる異なる色の現像剤を有し、その現像
    剤を像担持体に接触して現像する2成分接触現像器であ
    り、前記像担持体の1回転ごとに像担持体上に潜像を形
    成し、潜像を複数の現像器のうちの対応する色の現像器
    で現像し、得られたトナー像を転写材上に転写する画像
    形成工程を、前記像担持体の複数回の回転の間に複数色
    分繰り返して、転写材上に複数色のトナー像を重ね合わ
    せた多色画像を得る画像形成装置において、複数の現像
    器のうちの1色目の画像形成の現像で使用する現像器以
    外の現像器に対し、その現像剤担持体と像担持体とで形
    成される現像ニップを挟んだ両側に電極部材を設置し、
    1色目の画像形成を行なう前の像担持体の前回転時に、
    1色目以外の現像器の現像剤担持体を回転させずに、こ
    れにDCにACを重畳したバイアスを印加し、かつ電極
    部材に現像剤の磁性キャリアと逆極性のDCバイアスを
    印加することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 像担持体の前回転時に1色目以外の現像
    器の電極部材に印加する逆極性のDCバイアスを、1色
    目の画像形成工程中にも印加する請求項1の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 最終色目の画像形成工程を行なった後の
    像担持体の後回転時に、1色目以外の現像器の現像剤担
    持体を回転させながら、1色目以外の現像器の電極部材
    に現像剤の磁性キャリアと同極性のDCバイアスを印加
    する請求項1または2の画像形成装置。
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