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JP3234070B2 - 射出成形用プロピレン系樹脂組成物 - Google Patents

射出成形用プロピレン系樹脂組成物

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JP3234070B2
JP3234070B2 JP24715293A JP24715293A JP3234070B2 JP 3234070 B2 JP3234070 B2 JP 3234070B2 JP 24715293 A JP24715293 A JP 24715293A JP 24715293 A JP24715293 A JP 24715293A JP 3234070 B2 JP3234070 B2 JP 3234070B2
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ethylene
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野 元 池
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、常温耐衝撃性及び低温
耐衝撃性が改良され、また、剛性と耐衝撃性の物性バラ
ンスの良好な、自動車内外装部品、電気機器外装部品等
に有用な射出成形用プロピレン系樹脂組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン樹脂は、高剛性及び成形
性が良好で、しかも安価であるなどの点から自動車内外
装部品、例えばバンパー、モール、フロントグリル、イ
ンパネ等や、電気機器外装部品等の分野において、近
年、加速度的にその用途が拡大されている。しかしなが
ら、このようなポリプロピレン樹脂でも、その用途によ
っては耐衝撃性が不十分であるという問題点を有してい
た。このような問題点を改善するために、従来から、ポ
リプロピレン樹脂にエチレン・プロピレン共重合体ゴ
ム、エチレン・ブテン共重合体ゴム、エチレン・プロピ
レン・ジエン共重合体ゴム等のゴム状弾性物質をブレン
ドすることが行なわれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらのゴム
状弾性物質をブレンドして、上記問題点を改善し、しか
も、ポリプロピレン樹脂の本来の長所である剛性を高度
に保とうとしても、耐衝撃性と剛性の物性バランスが高
度に良好な組成物を得ることは困難なことであった。本
発明の目的は、ポリプロピレン樹脂の長所である剛性を
高度に保ちながら、衝撃に対する問題点を改善して、耐
衝撃性と剛性の物性バランスが高度に優れた射出成形用
プロピレン系樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】[発明の概要] 本発明は、プロピレン重合体に、特定の性状を有するエ
チレン・α−オレフィン共重合体を特定の割合で配合し
て得られたプロピレン系樹脂組成物が、上記目的を達成
することができるとの知見を得て完成されるに至ったも
のである。すなわち、本発明による射出成形用プロピレ
ン系樹脂組成物は、下記の成分(A) および(B) を含んで
なること、を特徴とするものである。 成分(A) : MFRが15〜200g/10分のプロピ
レン・α−オレフィン(ただし、α−オレフィンの炭素
数は2または4〜12である)共重合体50〜97重量
%、 成分(B) : メタロセン系触媒で製造され、かつ下記
(a)〜(d) の性状を有するエチレン・α−オレフィン
(ただし、α−オレフィンの炭素数は4〜18である)
共重合体50〜3重量% (a) 密度が0.913g/cm3 以下、 (b) MFRが0.01〜20g/10分、 (c) α−オレフィン含量が10〜60重量% (d) ASTM D747による曲げ剛性が2,000k
g/cm2 以下。
【0005】[発明の具体的説明] [I] 射出成形用プロピレン系樹脂組成物 (1) 構成成分 本発明による射出成形用プロピレン系樹脂組成物は、成
分(A) および(B) を含んでなるものである。ここで、本
発明によるプロピレン系樹脂組成物が成分(A) および
(B) を含んでなるということは、この組成物が挙示の成
分、すなわち成分(A) および(B) 、の外に本発明の趣旨
を損なわない限り、各種の補助成分(下記の成分(C) )
を含んでいてもよいことを意味する。 (a) 成分(A) 本発明のプロピレン系樹脂組成物を構成する成分(A) の
プロピレン系重合体は、プロピレンと少量のα−オレフ
ィンとのランダム又はブロック共重合体である。その製
造方法については特別に限定されるものではなく、一般
的には、いわゆるチタン含有固体状遷移金属成分と有機
金属成分を組合せて用いるチーグラー・ナッタ型触媒、
特には遷移金属成分がチタン、マグネシウム及びハロゲ
ンを必須成分とし、電子供与性化合物を任意成分とする
固体成分又は三塩化チタンとし、有機金属成分が有機ア
ルミニウム化合物である触媒、を用いて、スラリー重
合、気相重合、バルク重合、溶液重合等又はこれらを組
み合わせた重合法で、一段又は多段で、プロピレンと炭
素数2又は4〜12のα−オレフィン、好ましくはエチ
レンとを一段又は多段で共重合させることによって得ら
れるプロピレン・α−オレフィン共重合体である。前記
プロピレン系重合体が共重合体である場合には、ランダ
ム共重合体の場合、該共重合体中の他のα−オレフィン
の共重合割合は、一般に10重量%以下、好ましくは、
0.5〜7重量%であり、ブロック共重合体の場合、該
共重合体中の他のα−オレフィンの共重合割合は一般に
1〜40重量%、好ましくは1〜25重量%、さらには
2〜20重量%、特に好ましくは3〜15重量%であ
る。また、この共重合体はランダム共重合体でも、ブロ
ック共重合体でも良いが、本発明の目的である物性バラ
ンスをより高度化することができる点でプロピレン・エ
チレンブロック共重合体を使用することが好ましい。ま
た、これらのプロピレン系重合体は、2種以上の重合体
を併用したものであっても良い。
【0006】MFR プロピレン系重合体のMFRは、一般に15〜200g
/10分、好ましくは15〜150g/10分、特に好
ましくは15〜100g/10分のものである。該MF
Rの値が低すぎると成形(射出成形)することが困難と
なってくるので好ましくない。また、MFRの値が高す
ぎると衝撃強度が低下するので好ましくない。
【0007】曲げ弾性率 プロピレン系重合体のJIS K7203による曲げ弾
性率は、5,000kg/cm2 以上、好ましくは6,
000〜20,000kg/cm2 、特には8,000
〜18,000kg/cm2 であるものが好ましく用い
られる。パルス法NMRによる特性 本発明に用いるプロピレン系重合体は、K.Fujimoto, T.
Nishi ahd R.Kado,Polym.J., Vol.3,448-462 (1972)に
記載の方法で求めた結晶成分(I)、拘束された非晶成
分(II)及び拘束されていない非晶成分(III )のそれ
ぞれの比率が、(I)/(II)が重量比で1.5〜4、
好ましくは2〜3.5で、かつ(III)が3〜30重量
%、好ましくは5〜20重量%、である。(I)/(I
I)が上記範囲より小さいと、耐熱性が劣り好ましくな
く、上記範囲を越えると、引張伸び特性が不足となり好
ましくない。(III )が上記範囲より小さいと、耐衝撃
性が劣り好ましくなく、上記範囲を越えると、製品表面
に傷が付き易くなり、製品の価値を低下させる原因とな
るので好ましくない。
【0008】(b) 成分(B) 本発明のプロピレン系樹脂組成物においてに用いられる
成分(B) は、下記(a)〜(d) の性状を有するエチレン・
α−オレフィン(ただし、α−オレフィンの炭素数は4
〜18である)共重合体である。 (a) 密度が0.913g/cm3 以下、 (b) MFRが0.01〜20g/10分、 (c) α−オレフィン含量が10〜60重量%、 (d) ASTM D747による曲げ剛性が2,000k
g/cm2 以下。
【0009】(a) 密 度 本発明に用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体
の密度は、0.913g/cm3 以下、好ましくは0.
853〜0.900g/cm3 、更に好ましくは0.8
53〜0.890g/cm3 、特には0.853〜0.
880g/cm3 の値を示すものである。現在の工業的
技術では0.850g/cm3 の値より低い密度の製品
を製造することは困難ではあるが、これの値以下でも本
発明の効果を奏することができるものと推定する。上記
密度が高すぎると十分な衝撃強度が得られないので好ま
しくない。
【0010】(b) MFR 本発明に用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体
のMFRは、一般に0.01〜20g/10分、好まし
くは0.1〜10g/10分、更に好ましくは0.3〜
5g/10分、最も好ましくは0.5〜2g/10分で
ある。上記MFRが低すぎるとプロピレン重合体への分
散不良が起こり好ましくない。また、MFRが高すぎる
と十分な衝撃強度が得られないので好ましくない。
【0011】(c) オレフィン及びその含量 本発明のプロピレン系樹脂組成物において、用いられる
成分(B) のエチレン・α−オレフィン共重合体を構成す
る単量体として、エチレンと共重合される炭素数4〜1
8のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−
メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、
4,4−ジメチルペンテン−1、1−オクタデセン等を
挙げることができる。これらの中で好ましくは炭素数6
〜12の、特に好ましくは炭素数6〜10のα−オレフ
ィンである。これらのα−オレフィンは1種または2種
以上を用いてエチレンと共重合させることができる。上
記エチレン・α−オレフィン共重合体の中でも殊にエチ
レン・1−ヘキセンランダム共重合体が好ましい。エチ
レン・α−オレフィン共重合体におけるα−オレフィン
の含量は、一般に10〜60重量%、好ましくは20〜
55重量%、特に好ましくは20〜50重量%である。
このα−オレフィンの含量が少なすぎると改良効果が低
下するので好ましくない。また、高すぎると非結晶性成
分が増大し成形品が「べとつく」ので好ましくない。
【0012】(d) 曲げ剛性 本発明に用いられる成分(B) のエチレン・α−オレフィ
ン共重合体のASTMD747による曲げ剛性は、2,
000kg/cm2 以下、好ましくは1,000kg/
cm2 以下、更には500kg/cm2 以下、最も好ま
しくは300kg/cm2 以下である。成分(B) の製造 本発明のプロピレン系樹脂組成物において、用いられる
成分(B) のエチレン・α−オレフィン共重合体の製造
は、特開昭58−19309号、特開昭59−9529
2号、特開昭60−35005号、特開昭60−350
06号、特開昭60−35007号、特開昭60−35
008号、特開昭60−35009号、好ましくは特開
平3−163088号の各公報、ヨーロッパ特許出願公
開第420436号明細書、米国特許第5055438
号明細書及び特に好ましくは国際公表公報WO 91/
04257号明細書等に記載の、1個又は2個のシクロ
ペンタジエニル骨格を有する配位子が周期律表IVb〜VI
b族の遷移金属、好ましくは、チタン、ジルコニウム又
はハフニウムに配位した公知のメタロセン化合物とアル
モキサンとを組み合わせた触媒、いわゆるメタロセン系
触媒を使用して、エチレンと炭素数4〜18のα−オレ
フィンとを共重合させて行うことができる。
【0013】重 合 このエチレン・α−オレフィン共重合体の製造方法とし
ては、気相法、スラリー法、溶液法、高圧イオン重合法
等を挙げることができる。これらの中では生成する共重
合体の融点以上280℃までの温度で重合する、高圧イ
オン重合法、溶液法で製造することが好ましく、本発明
の効果を大きく発揮することができる高圧イオン重合法
にて製造することが特に好ましい。なお、高圧イオン重
合法とは、特開昭56−18607号、特開昭58−2
25106号各公報により公知の、圧力が200kg/
cm2 以上、好ましくは300〜2,000kg/cm
2 、温度が125℃以上、好ましくは130〜250
℃、特に好ましくは150〜200℃の反応条件下にて
行なわれるエチレン系重合体の連続的製造法である。本
発明においては、上記製造、重合法によって得られたエ
チレン・α−オレフィン共重合体は、前記(a) 〜(d) の
性状を有することが必要である。
【0014】(c) その他の配合成分(C) 本発明のプロピレン系樹脂組成物には、一般に樹脂組成
物の製造方法において用いられている補助添加成分、例
えば、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収
剤、中和剤、着色剤、滑剤、帯電防止剤等を添加するこ
とができる。また、炭酸カルシウム、カオリン、タル
ク、マイカ、中空ガラス球、酸化チタン、シリカ、カー
ボンブラック、アスベスト、ガラス繊維、チタン酸カリ
ウム繊維等の充填剤、本発明において用いられる上記成
分(B) 以外のオレフィン系共重合体、ポリスチレン樹
脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体
樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン・プ
ロピレン系ゴム、スチレン・ブタジエン系ゴム、ポリブ
タジエン等の樹脂やゴム等をブレンドすることもでき
る。
【0015】(2) 組成比 本発明のプロピレン系樹脂組成物において用いられる上
記成分(A) と成分(B)の各成分の配合割合は、重量比
で、一般に成分(A) :成分(B) =97:3〜50:5
0、好ましくは成分(A) :成分(B) =93:7〜55:
45、更に好ましくは成分(A) :成分(B) =90:10
〜60:40、特に好ましくは成分(A) :成分(B) =8
0:20〜65:35である。上記成分(B) の配合割合
が多すぎると剛性が損なわれてしまうので好ましくな
く、少なすぎると改良効果が低下するので好ましくな
い。
【0016】[II] 樹脂組成物の製造 (1) 溶融・混練 本発明のプロピレン系樹脂組成物は、上記構成成分を上
記割合で配合する以外は通常の樹脂組成物の製造方法と
同様にして製造することができる。例えば、成分(A) と
成分(B) を押出機、ブラベンダープラストグラフ、バン
バリーミキサー、ニーダーブレンダー等を用いて溶融、
混練して、通常に用いられている方法でペレット状とす
るのが普通である。
【0017】(2) 成 形 そして、このペレットを成形して各種成形体に成形する
ことができる。これらの中でも本発明の組成物を射出成
形用に用いるのが、本発明の効果を最も発揮することが
できるので好ましい。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実験例を記載して、本発明を
より具体的に説明する。 (1) 評価方法 実施例及び比較例における物性の評価・測定方法は、次
に示す通りである。 (a) MFR:JIS K7210に準拠 (b) 密度 :JIS K7112に準拠 (c) α−オレフィン含量 エチレン/ブテン−1共重合体:「Macromolecules」 15 353-360、(1982) エチレン/ヘキセン−1共重合体:「Macromolecules」15,402-1406(1982) プロピレン/エチレン共重合体:「Macromolecules」、17,1950-1955(1984) に記載されているC13−MNRによる測定方法に準拠 (測定条件) 装置 :JEOL−GSX270(日本電子(株)製) 溶媒 :o−ジクロロベンゼン(70)/ds−ベンゼン(30) (v/v)% 測定濃度 :10(Wt/V)% 温度 :130℃ スペクトル幅 :11,000Hz データポイント数:16k パルス幅 :16μs(60゜) パルス間隔 :4s 積算回数 :3,000回 (d) 曲げ剛性 :ASTM D747に準拠 (e) 曲げ弾性率 :JIS K7203に準拠 (三点曲げ弾性率) (f) アイゾット衝撃機強度:JIS K7110に準拠(測定温度:23℃、 −40℃)して行なった。 (g) 耐熱性 :JIS K7207のHDT試験による (h) 引張伸び特性 :JIS K7113の引張試験による (i) 表面硬度 :JIS K7202のロックウェル硬度による (j) パルス法NMR :JEOL−GSX270(日本電子(株)製) を用い、30℃の試料に対して、90゜パルス幅 1.8μsでソリッドエコーの測定を行う。得ら れた磁化減衰曲線を対数プロットし、文献 K.Fuj imoto,T.Nishi and R.Kado, Polym.J., Vol.3 、 448-462(1972) に記載の方法で成分分離を行い、 各成分の分率を求める。
【0019】(2) 実験例 実施例1 [成分(A) の製造] 内容積200リットルの攪拌式オートクレーブをプロピ
レンで充分置換した後、脱水、脱酸素したn−ヘプタン
60リットルを導入し、ジエチルアルミニウムクロライ
ド38g、丸紅ソルベイ社製三塩化チタン12.7gを
60℃でプロピレン雰囲気下で導入した。前段重合は、
オートクレーブを65℃に昇温した後、水素濃度を10
%に保ちながら、プロピレンを9kg/時間のスピード
で導入することによって開始した。203分後、プロピ
レンの導入を止め、さらに重合を65℃で90分間継続
させた。そして、気相部プロピレンを0.2kg/cm
2 Gとなるまでパージした。次に、オートクレーブを6
0℃に降温した後、後段重合はα‐オレフィンとしての
エチレンを2.70kg/時間、プロピレンを4.06
kg/時間で30分間導入する事により実施した。この
ようにして得られたスラリーをろ過、乾燥して35.4
kgの粉末状重合体を得た。得られた試料のMFRは3
0g/10min、α‐オレフィン含量は4wt%、曲
げ弾性率は15000kg/cm2 であった。 [エチレン・α−オレフィン共重合体=成分(B) の合
成] 触媒成分の合成は国際公表公報WO 91/04257
号明細書に記載された方法で実施した。上記で得た錯体
Me2 Si(C5 Me4 )(NC1223)TiCl
2 2.1ミリモルに東洋ストーファー製メチルアルモキ
サンを上記錯体に対し1,000倍モル加え、トルエン
で10リットルに希釈して触媒溶液を調製し、以下の方
法で重合を行なった。内容積1.5リットルの攪拌式オ
ートクレーブ型連続反応器に、エチレンと1−ヘキセン
との混合物を1−ヘキセンの組成が78重量%となるよ
うに供給した。反応器の圧力を1,000kg/cm2
に保ち、180℃で重合反応を行なった。反応後、MF
Rが3.9g/10分、密度が0.861g/cm3
ポリマー中の1−ヘキセン含量48重量%のエチレン共
重合体[成分(B) ]を得た。
【0020】[組成物の製造] プロピレン系重合体としてα−オレフィン含量が4重量
%、MFRが30g/10分、JIS K7203によ
る曲げ弾性率が15,000kg/cm2 のプロピレン
・エチレンブロック共重合体[成分(A) ]を70重量%
と、上記の、MFRが1.5g/10分、密度が0.8
61g/cm3 、α−オレフィン含量が48重量%、曲
げ剛性が0kg/cm2 のエチレン・α−オレフィン共
重合体[成分(B) ]30重量%を均一にドライブレンド
し、シリンダー温度210℃で二軸押出機を用いて溶融
混和した後、造粒した。得られたペレットを、射出成形
機を用いて試験片を成形し、アイゾット衝撃強度、三点
曲げ弾性率を測定した。結果は表1の通りである。
【0021】実施例2〜17 実施例1で用いたプロピレン系重合体[成分(A) ]70
重量%と、エチレンとα−オレフィン混合物の組成を変
えて供給した以外は実施例1と同様にエチレン・α−オ
レフィン共重合体を製造して得られた表1に示す物性の
各エチレン・α−オレフィン共重合体[成分(B) ]30
重量%をそれぞれ用い、実施例1と同様に成形し、評価
した。その結果を表1〜3に示す。
【0022】実施例18 実施例1において、成分(A) のプロピレン系重合体を9
0重量%用い、成分(B) のエチレン・α−オレフィン共
重合体を10重量%配合した以外は実施例1と同様に成
形し、評価した。その結果を表3に示す。
【0023】実施例19 JIS K7203による曲げ弾性率が10,000k
g/cm2 のプロピレン重合体を用いた以外は実施例1
と同様に成形し、評価した。その結果を表3に示す。
【0024】比較例1〜3 実施例1で用いたプロピレン系重合体70重量%と、カ
ミンスキー系触媒を用いて製造したエチレン・α−オレ
フィン共重合体の代わりにバナジウム系触媒を用いて製
造した三井石油化学(株)製「タフマーA4085」
(比較例1)日本合成ゴム(株)製「EP02P」(比
較例2)又は「EP07P」(比較例3)30重量%を
用いて、実施例1と同様に成形し、評価した。その結果
を表4に示す。
【0025】比較例4 実施例1で用いた成分(A) のプロピレン系重合体70重
量%と、成分(B) をカミンスキー系触媒を用いて製造し
たエチレン・α−オレフィン共重合体の代わりにチタン
系触媒を用いて高圧イオン重合法で製造したMFRが
1.2g/10分、密度が0.890g/cm3 、α−
オレフィン含量が22重量%のエチレン・α−オレフィ
ン共重合体30重量%に変えた以外は実施例1と同様に
成形し、評価した。その結果を表4に示す。
【0026】比較例5 実施例1で用いた成分(A) のプロピレン系重合体の代わ
りに、MFRが300g/10分、曲げ弾性率が15,
000kg/cm2 のα−オレフィンを含有しないプロ
ピレン重合体、に変えた以外は実施例1と同様に成形
し、評価した。その結果を表4に示す。
【0027】比較例6 実施例1において、成分(A) のプロピレン系重合体40
重量%と、実施例1で用いたと同じエチレン・α−オレ
フィン共重合体を60重量%配合した以外は、実施例1
と同様に成形し、評価した。その結果を表4に示す。
【0028】比較例7 実施例1において成分(A) のプロピレン系重合体70重
量%と、成分(B) の実施例1で用いたエチレン・α−オ
レフィン共重合体を表4に示すMFR、密度及びコモノ
マーの種類並びに含量のMFRが大きいエチレン・α−
オレフィン共重合体を30重量%、用いたこと、以外は
実施例1と同様に成形し、評価した。その結果を表4に
示す。
【0029】比較例8 実施例1で用いた成分(A) のプロピレン系重合体70重
量%と、成分(B) を表5に示すMFR、密度及びコモノ
マーの種類並びに含量の、密度及びコモノマー含量が範
囲外であるエチレン・α−オレフィン共重合体30重量
%、に変えた以外は実施例1と同様に成形し、評価し
た。その結果を表5に示す。
【0030】比較例9 実施例1で用いた成分(A) のプロピレン系重合体70重
量%と、成分(B) を表5に示すMFR、密度及びコモノ
マーの種類並びに含量の、コモノマー含量が大きすぎる
エチレン・α−オレフィン含有量30重量%、に変えた
以外は実施例1と同様に成形し、評価した。その結果を
表5に示す。
【0031】比較例10 実施例1で用いた成分(A) のプロピレン系重合体70重
量%と、成分(B) を表5に示すMFR、密度及びα−オ
レフィンの種類並びに含量の、コモノマーがプロピレン
であるエチレン・α−オレフィン含有量30重量%、と
を用いた以外は実施例1と同様に成形し、評価した。そ
の結果を表5に示す。
【0032】比較例11 対象として、実施例1で使用した成分(A) のプロピレン
系重合体のみを用いた以外は、実施例1と同様に成形
し、評価した。その結果を表5に示す。
【0033】比較例12 成分(A) としてMFRが3g/10分、曲げ弾性率が1
5,000kg/cm2 であるプロピレン系重合体70
重量%と、実施例1で用いたと同じエチレン・α−オレ
フィン共重合体30重量%、を用いた以外は実施例1と
同様に成形し、評価した。その結果を表5に示す。
【0034】実施例20〜24、比較例13〜17 実施例1と同様な方法で製造した成分(A) の種類を変え
た以外は実施例1と同様の方法で配合試料を作成し、前
記の方法にて諸物性を測定した。使用した成分(A) 、
(B) の物性、配合量、及び、配合試料の物性を表−6、
7に示した。
【0035】比較例18 実施例1で用いた成分(A) のプロピレン系重合体の代わ
りに、MFRが100g/10分、曲げ弾性率が15,
000kg/cm2 のα−オレフィンを含有しないプロ
ピレン重合体に変えた以外は実施例1と同様に成形し、
評価した。その結果を表3に示す。
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【発明の効果】本発明の射出成形用プロピレン系樹脂組
成物は、従来のゴム状弾性体を混合したものと比較し
て、常温耐衝撃性及び低温耐衝撃性が改良され、飛躍的
に剛性と耐衝撃性の物性バランスが改良されており、成
形性に優れた樹脂組成物であることから、バンパー、イ
ンパネ等の自動車内外装部品や、電気機器外装部品等の
各種分野において有用な素材である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−13838(JP,A) 特開 昭62−121709(JP,A) 特開 昭62−256856(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/00 - 23/36

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の成分(A) および(B) を含んでなるこ
    とを特徴とする、射出成形用プロピレン系樹脂組成物。 成分(A) : MFRが15〜200g/10分のプロピ
    レン・α−オレフィン(ただし、α−オレフィンの炭素
    数は2または4〜12である)共重合体50〜97重量
    %、 成分(B) : メタロセン系触媒で製造され、かつ下記
    (a)〜(d) の性状を有するエチレン・α−オレフィン
    (ただし、α−オレフィンの炭素数は4〜18である)
    共重合体50〜3重量% (a) 密度が0.913g/cm3 以下、 (b) MFRが0.01〜20g/10分、 (c) α−オレフィン含量が10〜60重量% (d) ASTM D747による曲げ剛性が2,000k
    g/cm2 以下。
  2. 【請求項2】成分(A)のプロピレン・α−オレフィン
    共重合体がプロピレン・エチレンブロック共重合体であ
    る、請求項1記載の射出成形用プロピレン系樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】成分(A)のプロピレン・α−オレフィン
    (ただし、α−オレフィンの炭素数は2または4〜12
    である)共重合体が、パルス法NMRで求めた結晶成分
    (I)、拘束された非晶成分(II)、及び拘束されてい
    ない非晶成分(III )のそれぞれの比率が、(I)/
    (II)の重量比で1.5〜4で、かつ、(III )が3〜
    30重量%である、請求項1記載の射出成形用プロピレ
    ン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】成分(B)の密度が0.90g/cm3
    下である、請求項1記載の射出成形用プロピレン系樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】成分(B)の密度が0.89g/cm3
    下である、請求項1記載の射出成形用プロピレン系樹脂
    組成物。
  6. 【請求項6】成分(B)のα‐オレフィンが炭素数6〜
    10のα‐オレフィンである、請求項1記載の射出成形
    用プロピレン系樹脂組成物。
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