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JP3228368B2 - 可撓性流体輸送管の製造方法 - Google Patents

可撓性流体輸送管の製造方法

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JP3228368B2
JP3228368B2 JP09510293A JP9510293A JP3228368B2 JP 3228368 B2 JP3228368 B2 JP 3228368B2 JP 09510293 A JP09510293 A JP 09510293A JP 9510293 A JP9510293 A JP 9510293A JP 3228368 B2 JP3228368 B2 JP 3228368B2
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JP
Japan
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reinforcing member
fluid transport
winding
flexible fluid
axial
Prior art date
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JP09510293A
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English (en)
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JPH06286014A (ja
Inventor
良之 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Original Assignee
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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Publication date
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  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石油、化学薬品あるい
は水などの流体を輸送するのに用いられる可撓性流体輸
送管の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】可撓性流体輸送管は通常、次のようにし
て製造される。まず断面S字形のステンレステープをら
せん状に巻いて噛み合わせてなるインターロック管を用
意し、その外周にプラスチック管を押出被覆して内管を
形成する。インターロック管は内管の外圧強度または側
圧強度を得るためのものであり、プラスチック管は内部
を流れる流体の漏れを防止するものである。
【0003】次に内管の外周に例えば金属帯状体からな
る周方向補強部材を短ピッチでらせん巻きする。この周
方向補強部材は、輸送流体の圧力により生じるフープス
トレスに対する補強層を構成する。次にその外周に例え
ば金属帯状体からなる軸線方向補強部材を多数本長ピッ
チでらせん巻きする。この軸線方向補強部材は、流体輸
送管にかかる張力に対する補強層を構成する。最後に、
軸線方向補強部材の外周にプラスチックからなる保護シ
ースを押出被覆し、可撓性流体輸送管が完成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、軸線方向補強部
材および周方向補強部材には一般に鋼材が使用されてい
るが、例えば深海の海底油田などに懸垂布設される可撓
性流体輸送管のように自重により大きな張力がかかる可
撓性流体輸送管では、その張力に耐え得るように軸線方
向補強部材の厚さを厚くしなければならない。しかし軸
線方向補強部材の厚さが厚くなると、製造時に軸線方向
補強部材をらせん巻きすることが極めて困難になる。
【0005】また軸線方向補強部材の厚さが厚くなる
と、流体輸送管の重量が増大するだけでなく、可撓性も
低下するため、流体輸送管の取扱いや布設が困難にな
る。流体輸送管を軽量化するためには、軸線方向補強部
材としてFRP(繊維強化プラスチック)や、鋼材より
高強度の金属を使用することが有効であるが、これらの
材料は鋼材より変形しにくいため、らせん巻きが困難で
ある。同様の問題は、輸送する流体の圧力が高い場合
に、周方向補強部材についても起こり得る。
【0006】本発明の目的は、以上のような問題点に鑑
み、高張力または高内圧がかかる可撓性流体輸送管を製
造する場合に、軸線方向補強部材または周方向補強部材
を容易にらせん巻きできる製造方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、内部に流体を通す内管の外周に、周方向補強
部材を短ピッチでらせん巻きし、その外周に軸線方向補
強部材を長ピッチでらせん巻きし、その外周に保護シー
スを被覆して可撓性流体輸送管を製造する方法におい
て、前記軸線方向補強部材および周方向補強部材の少な
くとも一方をらせん巻きする際に、帯状の補強部材を未
硬化の接着剤層を介して2層以上積層した状態でらせん
巻きし、巻き付け後、前記接着剤層を硬化させて積層さ
れた補強部材を一体化することを特徴とする。
【0008】
【作用】軸線方向補強部材または周方向補強部材は、厚
さが厚いとらせん巻きが困難であるが、厚さが薄ければ
容易にらせん巻きできる。そこで本発明では厚さの薄い
帯状の補強部材を2層以上重ねて必要な厚さの補強部材
を構成することとし、らせん巻きするときは2層以上の
補強部材を未硬化の接着剤層を介して積層し、層間すべ
りが可能な状態にして、らせん巻きを容易に行えるよう
にした。そして巻き付け後に、接着剤層を加熱等により
硬化させ、積層された補強部材を一体化することによ
り、強度上必要な厚さの補強部材が得られるようにし
た。補強部材の材質は特に限定されないが、可撓性流体
輸送管の軽量化が要求される場合はFRPを使用するこ
とが望ましい。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1は本発明の製造方法により製造された
可撓性流体輸送管を示す。この可撓性流体輸送管は次の
ようにして製造されたものである。
【0010】まず断面S字形のステンレステープをらせ
ん状に巻いて噛み合わせてなるインターロック管1を用
意し、その外周にプラスチック管2を押出被覆して内管
3を形成する。プラスチック管2の材質は通常、架橋ポ
リエチレンまたはポリアミドである。次に内管3の外周
に周方向補強部材4を短ピッチでらせん巻きする。この
周方向補強部材4は鋼帯を断面凹形に成形したもので、
これを短ピッチで2層に、内外層が互いに噛み合うよう
にらせん巻きする。
【0011】次に周方向補強部材4の外周に、1層目の
軸線方向補強部材5Aを多数本長ピッチで一方向にらせ
ん巻きし、その上に2層目の軸線方向補強部材5Bを多
数本長ピッチで逆方向にらせん巻きする。軸線方向補強
部材を巻き方向を逆にして2層に巻くのはトルクバラン
スをとるためである。
【0012】軸線方向補強部材5A、5Bはそれぞれ図
2に示すように、2枚のFRP帯6を接着剤層7を介し
て積層して必要強度が得られる厚さとしたものである。
接着剤層7は、軸線方向補強部材5A、5Bをらせん巻
きするときは未硬化の状態にあり、2枚のFRP帯6の
相対的な滑りを許容して、巻き付けを容易に行えるよう
にしてある。そして巻き付け後に、加熱により接着剤層
7を硬化させ、2枚のFRP帯6を一体化する。これに
より軸線方向補強部材5A、5Bは最初から厚さの厚い
FRP帯を巻き付けたのと同じ状態となる。
【0013】なおFRP帯6の材質は、例えばガラス繊
維、アラミド繊維(例えばデュポン社のケブラー繊維)
または炭素繊維などの高強度繊維を補強繊維として用
い、これら補強繊維をエポキシ樹脂やポリアミド樹脂な
どの樹脂をマトリックスとして固めたものあり、接着剤
層7の材質は例えばエポキシ樹脂や、エポキシ樹脂を布
に含浸させたシート等である。
【0014】最後に、軸線方向補強部材5Bの外周に保
護シース8を押出被覆する。保護シース8の材質は通
常、ポリエチレンやポリアミド等である。これで可撓性
流体輸送管が完成する。
【0015】次に軸線方向補強部材の巻き付け試験の結
果を説明する。試験した軸線方向補強部材は次の3種類
である。 2mm厚のFRP帯+1mm厚の接着剤層+2mm厚のF
RP帯 4mm厚のFRP帯 3.5mm厚のFRP帯+1mm厚の接着剤層+3.5
mm厚のFRP帯 ここで用いたFRP帯の材質は、ガラス繊維を補強繊維
とし、エポキシ樹脂をマトリックスとしたもので、補強
繊維体積含有率は約60%であり、幅は12mmである。
接着剤層は不織布にエポキシ樹脂を含浸させたもので、
幅はFRP帯と同じである。
【0016】これらの補強部材を外径90mmのコアに巻
き付け角度35°(コア軸線に対する角度)でらせん巻
きした。その結果は次のとおりであった。の補強部材
は容易にらせん巻きすることができた。の補強部材
は、厚さが厚すぎて、らせん巻きしようとすると割れが
発生してしまい、上記の条件ではらせん巻きはできなか
った。の補強部材は、らせん巻きはできたが、より
1枚のFRP帯の厚さが厚いため反力が大きく、巻き付
け可能範囲の限界であった。
【0017】以上のような試験を、FRP帯の厚さと、
巻き付け直径と、巻き付け角度の組み合わせを変えて行
った結果、補強部材の1枚の厚さt(mm)は、巻き付け
直径をD(mm)、軸線に対する巻き付け角をθ°とした
とき、t≦ 0.008πD/ sinθの条件を満たせば、容易
にらせん巻きできることが分かった。
【0018】なお軸線方向補強部材にFRPや高強度金
属を用いれば、鋼帯を用いた場合より軽量化が図れ、軽
量な可撓性流体輸送管を構成することができる。上記実
施例では軸線方向補強部材について説明したが、周方向
補強部材についても同様のことがいえる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、帯
状の補強部材を未硬化の接着剤層を介して2層以上積層
した状態でらせん巻きするので、軸線方向補強部材また
は周方向補強部材の、強度上必要な厚さが厚い場合でも
容易にらせん巻きすることができると共に、巻き付け後
は積層された補強部材が接着剤層の硬化により一体化す
るので、最初から高強度を有する厚さの厚い軸線方向補
強部材または周方向補強部材をらせん巻きしたのと同じ
状態が得られる。したがって高強度の可撓性流体輸送管
を容易に製造することができる。
【0020】またFRPや高強度金属からなる補強部材
は塑性変形しにくく、らせん巻きが困難とされてきた
が、このような補強部材を用いた場合でも、らせん巻き
を容易に行うことができるので、FRPや高強度金属か
らなる補強部材を用いて、軽量な可撓性流体輸送管を製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法により製造された可撓性流
体輸送管を示す断面図。
【図2】 図1の流体輸送管に使用された軸線方向補強
部材を示す斜視図。
【符号の説明】
1:インターロック管 2:プラスチック管 3:内管 4:周方向補強部材 5A、5B:軸線方向補強部材 6:FRP帯 7:接着剤層 8:保護シース
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−49937(JP,A) 特開 平2−225893(JP,A) 特開 昭50−24371(JP,A) 特表 平5−508466(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 70/06 - 70/10 B29D 23/00 - 23/24 F16L 11/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に流体を通す内管の外周に、周方向補
    強部材を短ピッチでらせん巻きし、その外周に軸線方向
    補強部材を長ピッチでらせん巻きし、その外周に保護シ
    ースを被覆して可撓性流体輸送管を製造する方法におい
    て、前記軸線方向補強部材および周方向補強部材の少な
    くとも一方をらせん巻きする際に、帯状の補強部材を未
    硬化の接着剤層を介して2層以上積層した状態でらせん
    巻きし、巻き付け後、前記接着剤層を硬化させて積層さ
    れた補強部材を一体化することを特徴とする可撓性流体
    輸送管の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の製造方法であって、帯状の
    補強部材の1枚の厚さt(mm)は、巻き付け直径をD
    (mm)、軸線に対する巻き付け角をθ°としたとき、t
    ≦ 0.008πD/ sinθの条件を満たすことを特徴とする
    もの。
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