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JP3214802B2 - ガイドレール芯出し固定装置及びその方法 - Google Patents

ガイドレール芯出し固定装置及びその方法

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JP3214802B2
JP3214802B2 JP11843995A JP11843995A JP3214802B2 JP 3214802 B2 JP3214802 B2 JP 3214802B2 JP 11843995 A JP11843995 A JP 11843995A JP 11843995 A JP11843995 A JP 11843995A JP 3214802 B2 JP3214802 B2 JP 3214802B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B19/00Mining-hoist operation
    • B66B19/002Mining-hoist operation installing or exchanging guide rails

Landscapes

  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベータガイドレー
ル芯出し固定装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エレベータにおいては、乗りか
ごやカウンターウェイトを昇降可能に案内するメインの
ガイドレール及びカウンターのレールが昇降路内に敷設
されている。そして、ガイドレールの敷設作業は、まず
建物の最上階等に配設されたウィンチによって昇降路内
の下方から最上段のガイドレールを吊り上げ、ガイドレ
ール下端に取り付けられた中継ぎ板を介して次段のガイ
ドレールを連結し、これらの一連の作業を繰り返して必
要本数のガイドレールを連結して昇降路内に吊り下げ
る。次に、昇降路内に組み立てられた作業足場やゴンド
ラを利用して、ピアノ線等の芯出し用基準線を基準とし
て芯出しを行いながらガイドレールをファスナープレー
トに固定する。
【0003】ところが、これらのガイドレール芯出し固
定作業は、作業足場の組立解体や上下への移動といった
煩雑な作業を伴うために多大な労力を必要とし、かつ不
安定なゴンドラ上での作業であるために作業効率が悪く
なって作業時間が長くなり、さらに、高所作業であるた
めに作業者の安全確保が難しく、作業者の疲労度が大き
いといった種々の問題があった。
【0004】そこで、上述した問題を解決するために、
ガイドレール芯出し固定作業を自動で行うためのガイド
レール芯出し固定方法及び装置が、特願平2−4084
91号(特開平4−223988号)及び特願平4−1
83658号等において既に提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記ガイドレール芯出
し固定装置を用いてガイドレールの取り付けを行う場
合、複数台のエレベータが並設される昇降路において
は、図16及び図17に示したようにブラケット3を取
り付けるためのファスナープレート2がセパレータビー
ム12に固着されており、ファスナープレート2は2台
のブラケット3を取り付けられるようになっている。そ
して、ファスナープレート2にブラケット3を取り付け
る際には、ブラケット3に形成された2つのブラケット
調整穴14を利用してブラケット3の位置決めを行った
後、ファスナーボルト11及び大ワッシャ10を介して
ブラケット3をファスナープレート2に固定する。
【0006】ところが、ファスナープレート2のセパレ
ータビーム12への取付け状態は各階毎に異なり、ブラ
ケット3の位置決めを行う際にブラケット調整穴14で
は対応しきれなくなったり、調整代を多くとりすぎたた
めに壁面に接触してしまうことがあり、このような場合
にはブラケット3の取り付けが不可能となり、ガイドレ
ールの固定確率を100%とすることができず、また、
最上段の端尺ガイドレールの固定持にも高さの制限もあ
るために取り付け不可能な場合があった。
【0007】また、ピアノ線位置をカウンターレールの
センター基準とし、装置側ではピアノ線6本で行えるよ
うにしたため、ガイドレール1より離れた位置でピアノ
線を測定することになり、ガイドレールとピアノ線位置
の長さが影響して変化量が必要以上に変動したり、位置
検出機構が大型になった。また、最下部を人手で取り付
けを行う基準と芯出し固定装置と異なるピアノ線が必要
となったので、ピアノ線の本数の削減と、取り付け後で
もメインテナンスに使用したいとの要望があった。
【0008】さらに、建物の鉄骨部には耐火被覆の塗布
規定があるために昇降路内の壁面側を塗布する必要があ
るが、その塗布した一部が空中に浮遊してブラケット3
の取り付け位置であるファスナープレート2の上に堆積
し、ブラケット3とファスナープレート2とが密着せず
に位置ずれの原因となることもあった。
【0009】また、位置決め反力受け用のロケータ穴7
とブラケット締結用のファスナー締結穴8を加工したフ
ァスナープレート2を使用しているために、ロボットに
よる各穴の清掃に長時間を要したり、ファスナープレー
ト2の取付精度を一定以上に維持することが困難であっ
た。
【0010】そこで、本発明の目的は、セパレータビー
ムへのファスナープレートの取付状態といった建築側の
条件に制約を受けることなく、限られた取付スペースに
おいても最大の調整代を確保することができ、かつ、端
尺レールをも精度良く固定することが可能であり、しか
も、ブラケットとファスナープレートとを十分に密着さ
せて位置ずれを生じないように固定することができる装
置を提供し、さらに、ガイドレールのメインテナンスを
含めた方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ガイドレールの芯出し及び固定を行う装置であって、前
記ガイドレールの表面に転接する案内車輪機構と、前記
ガイドレールを把持する把持機構と、前記ガイドレール
の頂面に磁力吸着する脱輪防止用磁石と、前記装置を昇
降させる昇降駆動機構と、前記ガイドレールの所定位置
にブラケットを締結するブラケット締結機構と、前記ガ
イドレールの位置決めを行う位置決め機構と、この位置
決め機構に設けられ前記ブラケット締結機構と同一高さ
で前記ファスナープレートを把持する把持クランプ及び
把持アームと、前記装置の上部に設けられ2軸構成から
なる振込アームと、この振込アームの先端部に設けられ
前記ブラケットを前記ファスナープレートに固定する固
定具と、前記装置の下方に吊り下げられレール芯出し用
基準線を検出する基準線検出機構と、前記装置の動作を
制御する制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0012】請求項2記載の発明は、昇降路の内壁に設
けられたファスナープレートの取付間隔に対応してブラ
ケットが仮付けされたガイドレールを前記昇降路内に吊
り下げ、前記昇降路内に芯出し用基準線及び昇降用ワイ
ヤを垂下し、前記芯出し用基準線を基準としてガイドレ
ールの最下部を芯出しして固定した後に、請求項1記載
のガイドレール芯出し固定装置を前記ガイドレールの最
下部に装着し、この状態で基準線検出機構で前記芯出し
用基準線を検出して基準取付データを得てから前記装置
をその昇降駆動機構によって昇降させ、前記装置が前記
ファスナープレート及び前記ブラケットを検知したら前
記ガイドレールに仮付けされた前記ブラケットを弛緩
し、このブラケットを前記ファスナープレートの位置に
降下した後に前記ガイドレールに締結固定し、位置決め
機構によって前記ガイドレールの位置決めを行い、前記
ブラケットの固定具を固定位置に移動して前記ブラケッ
トを前記ファスナープレートに固定し、これら一連の芯
出し固定動作を順次繰り返してガイドレール全体の芯出
し固定作業を完了したら、前記昇降駆動機構によって前
記装置を降下させながら前記ガイドレールの取付精度を
測定記憶させ、前記芯出し用基準線は取り外さずに前記
昇降路内に垂下した状態にしておくことを特徴とする。
【0013】請求項3記載の発明は、前記ブラケットを
前記ファスナープレートに密着させるブラケットクラン
プと、前記ブラケットを前記ファスナープレートに固定
する固定具と、この固定具を固定位置に誘導する誘導軸
とを前記位置決め機構に設けたことを特徴とする。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項3記載のガ
イドレール芯出し固定装置に設けられたファスナーシリ
ンダーで前記ファスナープレートを挟持し、前記誘導軸
によって前記ブラケットを固定位置に誘導し、前記ブラ
ケットクランプによって前記ブラケットを前記ファスナ
ープレートに密着させ、前記固定具を前記固定位置に誘
導し、前記ブラケットを前記ファスナープレートに押さ
え付けながら固定するようにしたことを特徴とする。
【0015】請求項5記載の発明は、溶接用ブラケット
を前記ファスナープレートに溶接固定する溶接器を有す
ることを特徴とする。
【0016】請求項6記載の発明は、ウェルドナット用
ブラケットを前記ファスナープレートに固定するナット
付きウェルドボルトを把持するウェルドガンと、ナット
を締結するナットランナーとを有することを特徴とす
る。
【0017】請求項7記載の発明は、プレス用ブラケッ
トを前記ファスナープレートに圧着固定するハンドプレ
スを有することを特徴とする。
【0018】請求項8記載の発明は、前記固定具に耐火
被覆清掃用のエアー吹出し口を設けたことを特徴とす
る。
【0019】
【作用】請求項1記載の発明においては、案内車輪機構
は、ガイドレール芯出し固定装置がガイドレールに沿っ
て昇降する際に、ガイドレールの表面に転接して装置を
案内支持する。把持機構はガイドレールを把持して装置
をガイドレールに固定する。脱輪防止用磁石はガイドレ
ールの頂面に磁力吸着してガイドレールからの装置の脱
落を防止する。昇降駆動機構はガイドレールに沿って装
置を昇降させる。ブラケット締結機構はガイドレールの
所定位置にブラケットを締結する。位置決め機構はガイ
ドレールの位置決めを行う。把持クランプ及び把持アー
ムはブラケット締結機構と同一高さでファスナープレー
トを把持する。装置の上部に設けられた2軸構成からな
る振込アームは、その先端部に設けられた固定具をブラ
ケットの固定位置に振り込み、この固定具はブラケット
をファスナープレートに固定する。装置の下方に吊り下
げられた基準線検出機構は昇降路内に垂下されたレール
芯出し用基準線を検出する。制御装置は前記装置の動作
を制御する。
【0020】請求項2記載の発明は、昇降路内に設けら
れたファスナープレートの取付間隔に対応してブラケッ
トが仮付けされたガイドレールを昇降路内に吊り下げ
る。次に、昇降路内に芯出し用基準線及び昇降用ワイヤ
を垂下し、この芯出し用基準線を基準としてガイドレー
ルの最下部を芯出して固定する。その後、請求項1記載
のガイドレール芯出し固定装置をガイドレールの最下部
に装着し、この状態で基準線検出機構で芯出し用基準線
を検出して基準取付データを得る。そして、装置をその
昇降駆動機構によって昇降させ、装置がファスナープレ
ート及びブラケットを検知したらガイドレールに仮付け
されたブラケットを弛緩し、このブラケットをファスナ
ープレートの位置に降下した後にガイドレールに締結固
定する。次に、位置決め機構によってガイドレールの位
置決めを行い、ブラケットの固定具を固定位置に移動し
てブラケットをファスナープレートに固定する。そし
て、上述した一連の芯出し固定動作を順次繰り返してガ
イドレールの芯出し固定作業を完了したら、昇降駆動機
構によって装置を降下させながらガイドレールの取付精
度を測定記憶させる。
【0021】請求項3記載の発明においては、ブラケッ
トクランプはブラケットをファスナープレートに密着さ
せる。そして、誘導軸によって固定具をブラケット固定
位置に誘導し、固定具によってブラケットをファスナー
プレートに固定する。
【0022】請求項4記載の発明においては、請求項3
記載のガイドレール芯出し固定装置に設けられたファス
ナーシリンダーはファスナープレートを挟持する。誘導
軸はブラケットを固定位置に誘導し、ブラケットクラン
プによってブラケットをファスナープレートに密着させ
る。そして、固定具を固定位置に誘導し、この固定具に
よってブラケットをファスナープレートに押さえ付けな
がら固定する。
【0023】請求項5記載の発明おいては、溶接器は、
溶接用ブラケットをファスナープレートに溶接固定す
る。
【0024】請求項6記載の発明においては、ウェルド
ガンは、ウェルドナット用ブラケットをファスナープレ
ートに固定するナット付きウェルドボルトを把持し、ナ
ットランナーはナットを締結する請求項7記載の発明に
おいては、ハンドプレスは、プレス用ブラケットをファ
スナープレートに圧着固定する。
【0025】請求項8記載の発明においては、固定具に
設けられたエアー吹出し口はエアーを吐出して耐火被覆
を清掃する。
【0026】
【実施例】以下、本発明によるガイドレール芯出し固定
装置及びその方法の第1の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は、エレベータ昇降路に吊り下げた一
本のガイドレール1に挿着された芯出し固定装置がブラ
ケットの固定作業を行う様子を示した概略構成図であ
る。芯出し固定装置の上部には昇降駆動機構24が設け
られており、この昇降駆動機構24は昇降路内に吊り下
げられた昇降ワイヤを手繰り寄せながら吐き出して芯出
し固定装置を上下に移動させる。ここで、芯出し固定装
置の案内車輪機構21はガイドレール1の加工面を転接
しながら芯出し固定装置の上下方向の移動を案内支持す
る。そして、ガイドレール1の位置決め作業を行う際に
は、エアーハイドロブータによって駆動される把持機構
22でガイドレール1を強力に挟み付けて芯出し固定装
置をガイドレール1に固定する。また、芯出し固定装置
は、ガイドレール1の加工面の頂面に対向する位置に磁
石23を有し、この磁石23によってガイドレール1か
らの芯出し固定装置の滑落を防止している。なお、案内
車輪機構21、把持機構22及び磁石23を一組とし
て、芯出し固定装置の上下にそれぞれ1組ずつ配置され
ている。
【0027】そして、位置決め基準となるピアノ線4を
検出するピアノ線位置検出機構25は、ガイドレール1
の左右近傍に張られた2本のピアノ線4より前後左右及
び回転角度を芯出し固定装置に平行リンクで吊り下げら
れ、前記案内車輪機構21及び磁石23を備えており、
ガイドレール1の加工面に沿いながら昇降する。また、
芯出し固定装置を制御する制御装置26が、芯出し固定
装置の下方にピアノ線位置検出機構25と干渉しないよ
うにして吊り下げられている。
【0028】そして、芯出し固定装置の上部にはエアー
駆動の締結用ナットランナーを有する2つのブラケット
締結機構が設けられており、これらのブラケット締結機
構でガイドレールに仮付けされたブラケット3を昇降駆
動機構24の協調動作によって弛緩し、ブラケット3を
ファスナープレート2位置で締結する。その後、芯出し
固定装置の下部に設けられた芯出し作業をする位置決め
機構16と、その先端でブラケット締結機構27と取付
高さを合わせる把持アーム43及びファスナープレート
2を挟み付けるファスナークランプ44によって、ブラ
ケット3を降下させながらファスナープレート2を挟み
付けることができる。
【0029】さらに、芯出し固定装置は、その上部に設
けられた2軸動作軸構成の振り込みアーム41と、その
先端部でブラケット3とファスナープレート2を固定す
る固定具42とを備えている。また、建物の途中階には
地上監視部(図示を省略)が設置されている。
【0030】そして、昇降路内の最下部で各ファスナー
プレート2の取付位置より高い位置にブラケット3を人
手によって取り付け、各ガイドレール1を繋ぎながら最
上部のエレベータ機械室から吊り下げる。さらに、位置
決め用のピアノ線及び芯出し固定装置の昇降ワイヤを各
レール分吊り下げた後に、人手によってガイドレール1
の最下部の位置決めを行う。なお、ブラケット取り付け
時は、壁面等の干渉を考慮したブラケットを取り付け、
芯出し固定装置にはそのデータを入力して、固定点の変
化に対応できるように準備する。
【0031】次に、芯出し固定装置をガイドレール1に
装着し、最下部の人手で取り付けたガイドレール1に対
するピアノ線4の初期データを記憶させ、各ファスナー
プレート2の取り付け位置でブラケット3を固定し、最
上段のファスナープレート2まで終えた後に取り付け高
さと前後・左右・回転角の取り付けデータを記憶しなが
ら降下して、次のガイドレールの取り付け作業に移る。
【0032】なお、ブラケット3は、ガイドレール1の
刃面の頂面側の傾きを調整できるようにジョントピン
(図示を省略)で2枚の板状部材を連結した蝶番構造と
する。
【0033】図2は、ガイドレール背面と壁面との間隙
がない場合のガイドレール芯出し固定作業の実施状態を
示しており、ガイドレール1の調整代を切り欠いたファ
スナー2aに、固定点をブラケット3の横方向に配置し
たブラケット3aを固定するものである。
【0034】図3は、建物側にメインのガイドレールと
同形状のカウンター用ファスナープレート2bを設置し
た状態を示しており、芯出し固定装置にカウンター用把
持アーム43bを取り付けてカウンターブラケット3b
を固定する。
【0035】次に、本実施例の作用について説明する。
装置に上部に設けられた昇降駆動機構24は、巻き取り
式のウィンチを採用せずに、昇降ワイヤを手繰り寄せな
がら吐き出すようにしたワイダー式の昇降駆動方式を採
用しており、このため、昇降ワイヤが存在する限り同条
件で芯出し固定装置を昇降させることができる。そし
て、上下2組のガイドレール1の刃面に転接する案内車
輪機構21と、強力にガイドレール1を把持する把持機
構23と、これら2つの機構の介添えの磁石23の磁力
によって、芯出し固定装置のスムーズな案内動作と位置
決め動作時の反力に負けない強力な把持動作が達成さ
れ、ガイドレール1の左右の近傍に張られたピアノ線4
により最下部の人手取付時と芯出し固定装置の共用化が
行え、芯出し固定装置の位置決め機構での作業を受ける
ピアノ線4の変化量も少なくなり、小型のピアノ線位置
検出機構で足りる。
【0036】ファスナープレート2の位置とブラケット
3の仮付け位置を検出した後、ブラケット締結機構24
によってブラケット3の弛緩して把持し、昇降駆動機構
24とブラケット締結機構27の協調動作でブラケット
3をファスナープレート2に降下しながら、位置決め機
構16の先端部の把持アーム43及びファスナークラン
プ44がファスナープレート2を挟持し、ブラケット3
をブラケット締結機構27で締結する。位置決め機構1
6がピアノ線4の情報により芯出しを行い、固定具42
を持った振込アーム41が壁面等の干渉を考慮した事前
入力の固定点に移動してブラケット3とファスナープレ
ート2を固定する。しかる後、次のブラケット3に移動
して前述した動作を繰り返し、最上段のガイドレールま
で芯出し固定作業を行う。最上段のガイドレールの芯出
し固定を終えた後、装置を降下させながら所定ピッチ毎
に芯出しデータを記録し、その後に次のガイドレールの
取付作業に移行する。記録した芯出しデータは、その後
のメインテナンスの際の参考値とするために保存してお
く。なお、カウンターレールの固定も、上述した作業に
よって行うことができる。
【0037】このように本実施例によれば、ピアノ線4
をガイドレールの左右の近傍に設置することで、最下部
での人手による固定と芯出し固定装置による固定とにお
いて共用化が図られ、エレベータ施工完了後もピアノ線
を残しておくことで地震等による影響に対するメインテ
ナンスの際に役立てられる。
【0038】また、ピアノ線の変化量も少なくなると共
に芯出し固定装置の芯出し時の反力の影響も少なくなる
ので、ピアノ線位置検出機構25と芯出し固定装置とを
結ぶ平行リンクの長さも短くでき、ピアノ線位置検出機
構25を小型化することができる。さらに、ブラケット
3の降下と同時にファスナープレート2を挟持するよう
にしたので、作業時間の短縮化及び芯出し固定装置の高
さ方向の短縮化が行え、最上部の端尺ガイドレールの固
定を行うことができる。
【0039】また、固定具42を持った振込アーム41
と、壁面を考慮したブラケット3及び固定点データによ
って、ガイドレール1の背面の小スペース化が図られ、
また、カウンターレール側においてもブラケットをファ
スナープレートに固定できる。
【0040】次に、本発明によるガイドレール芯出し固
定装置及びその方法の第2の実施例について図面を参照
して説明する。図4は、位置決め機構の先端部にあるフ
ァスナープレート2を噛み付きながら挟む溶接アースを
内蔵している油圧式のファスナークランプ44の上部
に、ファスナープレート2を挟むときにブラケット3及
びファスナープレート2と干渉しないように退避とブラ
ケット3固定点であるキリ穴68に溶接トーチ42aを
移動する溶接直進回転軸60とトーチ回転軸61を搭載
し、溶接直進回転軸60の先端部には内蔵したブラケッ
トクランプ80によってブラケット3をファスナープレ
ート2に押し付ける。なお、溶接トーチ42aの微調整
を行うために、割りの入ったトーチクランプ62で予め
調整を行い、溶接トーチの先端部には固定点のキリ穴6
8を覆うシールドガススカート84を装着する。
【0041】また、溶接器具関係の配置は、地上監視部
と同じ建物の階に芯出し固定装置の元電源である元電源
ボックス66と、溶接時の溶接棒をシールドするシール
ドガスボンベ67と、エアー駆動用のエアー源であるコ
ンプレッサ(図示を省略)を配置する。そして、このコ
ンプレッサからの動力線81とシールドガス用のガス管
82とエアー管(図示を省略)等を一体化した複合ケー
ブルを、地上監視部を通して、芯出し固定装置に吊り下
げられた制御装置26に接続する。制御装置26の内部
に、芯出し固定装置の動作及び監視等を行うロボット制
御部65と、溶接用の電源変圧器である溶接電源64
と、溶接用のワイヤを溶接トーチに送る駆動部であるワ
イヤ送給装置63とを搭載する。ワイヤ送給装置63か
ら溶接トーチ42aにはシールドガスと溶接ワイヤ線を
分離複合したシールドガスと溶接ワイヤ線83で溶接ト
ーチ42aに送り溶接ワイヤ85がファスナープレート
2に接近しながら溶接ワイヤ85の周囲をシールドガス
が空気を遮断して溶接アークが発生して溶接を行う。
【0042】次に、本実施例の作用について説明する。
ファスナークランプ44の先端部にある溶接アース部は
ファスナープレート2の位置決め反力に耐え、耐火被覆
等の絶縁物がファスナープレート2に付着していても、
油圧力と先端部の噛み付部が絶縁物を押しのけ、ファス
ナープレート2の金属部に接触して溶接のアースが取れ
る。そして、溶接直進回転軸60とトーチ回転軸61は
退避位置と、芯出し固定装置がガイドレールを掴みそれ
に締結されるブラケット3のキリ穴68は芯出し固定装
置一定であるため、キリ穴位置を認識した固定点で、フ
ァスナープレート2とブラケット3との迂回と溶接固定
点であるキリ穴68に溶接トーチ42aを誘導できる。
なお、微細な角度調整は、トーチクランプ62等で予め
作業前に調整する。そして、ファスナープレート2とブ
ラケット3の固定の際は、隙間が発生して溶接による引
けが生じて位置ずれを起こすことを防止するために、強
力な力でブラケット3をブラケットクランプ80で押し
付けて隙間の発生を防止する。
【0043】また、建物自体が建設中の場合、風等の影
響でシールドガスが飛散してしまうことがあり、この場
合、シールドガスの吐出量を増加させればある程度対処
できるが、吐出量を増加させるためには地上側からのシ
ールドガスのガス管82の径が大きくなり、重量も増加
してしまう。そこで、溶接トーチ42aの先端にワイヤ
で固定した不燃材のシールドガススカート84で覆い、
吐出されたシールドガスが溶接の熱により温度上昇しワ
イヤ側の隙間より吐き出されるようにした。これによっ
てシールドガスの飛散防止と、溶接時に発生するスパッ
タの防止が図られる。
【0044】全体構成としては、重量変化の激しいシー
ルドガスの供給源であるシールドガスボンベ67を地上
監視部に設置し、他の溶接電源64とワイヤ供給装置6
3とをロボット制御部65と組み合わせた制御装置26
とすることで、溶接電源64の大電流の2次側の電線長
を短くして電線重量を軽減し、ワイヤの送り長さを短く
でき、大型の送りモータやワイヤ送りのガイドといった
特別の機構をワイヤ供給機構に設ける必要がない。
【0045】動作としては、ブラケット3を降下と同時
に左右のそれぞれのファスナークランプ44でファスナ
ープレート2を掴みながら溶接のアースが接続され、退
避していた溶接トーチ42aが溶接直進回転軸60とト
ーチ回転軸によってキリ穴68に誘導し、ガイドレール
の位置決め後にブラケットクランプがブラケットを押し
付け、シールドガスを吐き出してワイヤ供給装置63を
作動して溶接トーチ42aから溶接ワイヤ85が送り出
され、溶接ワイヤとファスナープレート2との間にアー
クが発生して溶接ワイヤ85が溶融し、ファスナープレ
ート2の上面とブラケット3のキリ穴68の周囲が溶着
され、所定時間溶接ワイヤをキリ穴に溶融した後に通電
を切り、芯出し固定装置が退避する。
【0046】このように本実施例によれば、ファスナー
プレート2をファスナークランプ44で挟持するように
したので、ファスナープレート2側に溶接アースを取る
ことができ、かつ、芯出し固定装置がブラケット3のキ
リ穴68の位置を認識して溶接トーチ42aを誘導する
ことができる。また、キリ穴68に溶接ワイヤ85とシ
ールドガスを供給することで、ブラケット3とファスナ
ープレート2を溶接固定することができ、左右の位置決
め機構の先端部に装着することで作業時間の短縮が図ら
れる。また、位置決め精度は、ブラケットクランプ80
がブラケット3をファスナープレート2側に押し付ける
ことで、キリ穴68の外周がファスナープレート2に密
着し止まり穴状態にすることで、若干の位置ずれでも溶
接ワイヤ85がキリ穴68のなかで溶融蓄積し、ファス
ナープレート2の表面とブラケット3のキリ穴68の下
側が溶着でき、キリ穴68の円周溶接などで溶接による
引けが均一になるので溶接歪みが少なく位置決め精度は
良好である。
【0047】溶接用のブラケット3は、以下に述べる3
種類のものを適宜使い分けることができる。まず、図5
に示したように、テーパ形状からなるテーパキリ穴68
aを備えたブラケット3が考えられる。このようにキリ
穴をテーパ状にすれば、溶接ワイヤをキリ穴底に誘導で
き、かつ、キリ穴底が小さくなるために溶接時のアーク
熱が伝達されて多くの溶け込み量を確保できる。なお、
テーパキリ穴68aの加工は、テーパ形状の専用ドリル
によって行う。
【0048】次に、図6に示したように、長穴68bを
備えたブラケット3が考えらえれる。このようにすれ
ば、長穴68bに沿って溶接ワイヤを移動することによ
って、長穴68b中に溶接ワイヤが溶け込んで強力な溶
接が得られ、本溶接が不要となる。なお、長穴68bの
加工は、専用プレスで打ち抜くことによって行う。
【0049】最後に、図7及び図8に示したように、ブ
ラケット3の形状を略平板状としたものが考えられる。
このブラケット3は、キリ穴68と、面取り部69とを
備えている。このようにブラケット3に面取り部69を
設けることによって、ファスナープレート2がガイドレ
ール1に対して傾いている場合でも対応することができ
る。また、図8に示したように、ガイドレール1を押さ
え付けるクリップ5の先端部に反り形状を付与してチル
ド部72を形成することによっても、ファスナープレー
ト2の傾きに対応することができる。このブラケット3
は、一枚の平板部材のみで製造することができるので、
製造コストを低減することができる。また、クリップ5
は、プレスの形を変更することによって簡単にチルド部
72を形成することができる。
【0050】また、溶接電源64とワイヤ送給装置を制
御装置26内に組み込むことによって装置の電力線を軽
量化することができ、溶接トーチ42aにシールドガス
スカート84を装着することによって、シールドガス供
給量の削減及びガス管の小型化を図ることができ、溶接
時に発生するスパッタが外部に飛散しないので大型の火
花養生が不要となる。
【0051】次に、本発明によるガイドレール芯出し固
定装置及びその方法の第3の実施例について図面を参照
して説明する。図9は、ガイドレールと壁面との間隔が
狭い場合でも対応できる位置決め機構の先端部を示した
概略斜視図である。位置決め機構の左右の先端部にはフ
ァスナープレート2を挟持するファスナークランプ44
が設けられており、さらに、トランス内蔵型溶接器のス
ポットガン51が、ブラケット3の降下動作及びファス
ナープレート2の挟持動作の障害とならないようにして
位置決め機構に設けられている。スポットガン51は、
旋回点であるヒンジ57と溶接固定位置を決める揺動シ
リンダー58によって溶接固定点に誘導される。そし
て、ガイドレールの背面が狭い場合のガイドレール調整
として、その調整代分を切り欠いたファスナープレート
2を使用する。このようにファスナープレート2に切り
欠きを設けるとガイドレール背面側が溶接できないの
で、ブラケット3の横方向に溶接点となる薄肉部55を
形成する。
【0052】次に、本実施例の作用について説明する。
ファスナークランプ44はファスナープレート2を挟持
し、揺動シリンダー58が作動してスポットガン51が
ヒンジ57を中心としてブラケット3側に動かされる。
次に、ブラケット3の薄肉部55とファスナープレート
2の任意の点をスポットガン51の挟み機構で位置決め
動作が行える程度の力で挟み付け、位置決め機構で位置
決めを行った後にスポットガン51で再度加圧する。さ
らに、芯出し固定装置からの通電命令によって電極チッ
プ52に通電してブラケット3の薄肉部55をファスナ
ープレート2に溶融して溶接固定し、溶接が終了したら
退避して次のブラケットの固定動作に移行する。
【0053】なお、一般にスポット溶接においては電極
チップ52が加圧によって変形したり、メッキ処理の成
分が通電時の熱で吸着して通電性が劣化するといった問
題があるが、本実施例においては、ガイドレール1本の
固定数が数十段であり、かつブラケット3に対する通電
時間比率が小さいため、ガイドレール1の電極チップ5
2のドレッシングや水冷等は行わず、次のガイドレール
に移行する際に電極を交換する方法を採ることができ
る。
【0054】また、片側若しくは両側の溶接点に絶縁材
等が存在する場合には上下間の電極チップ52に通電し
ないので、この事態を認識した制御装置は、片側のスポ
ットガン51をそのままにして反対側の揺動シリンダー
58を解除移動させ、固定点を移動させた後に再固定
し、続いて反対側も解除移動させる。
【0055】このように本実施例によれば、ブラケット
3に薄肉部55を設けたことによってスポット溶接が可
能となり、かつ、揺動シリンダー58を調整することで
薄肉部55上の任意の位置で多点止めを行うことがで
き、溶接性及び溶接剛性が向上する。
【0056】また、一般にスポット溶接においては、溶
接される部材間の密着性が悪いと隙間からスパッタが発
生し、チリと呼ばれるゴミが発生したり、強度不良を起
こしたりする場合があるが、本実施例においては、揺動
シリンダー58を動作させてスポットガン51でファス
ナープレート2とブラケット3を挟み込んで密着させる
ことができるので、溶接強さを向上させることができる
と共に、スパッタが発生しないので火花養生が不要とな
る。
【0057】さらに、電極チップ52はガイドレール毎
に交換すれば足りるので、ドレッシング器の軽量化を図
ることができると共に水冷装置等が不要となる。
【0058】次に、本発明によるガイドレール芯出し固
定装置及びその方法の第4の実施例について図面を参照
して説明する。図10は、ブラケット上面側より溶接固
定する様子を示した概略斜視図である。図11及び図1
2は、溶接強さやブラケットの価格等に応じて選定する
各種ブラケットを示した図である。
【0059】図10に示したように、振込アームの第1
アーム41aに連なる第2アーム41bに並列にバネを
内蔵した電極チップ52を有するスポットガン51が搭
載されている。また、スポットガン51を溶接位置に誘
導し、ブラケット3をファスナープレート2に加圧する
回転・上下軸50が設けられている。これらの手段によ
って、薄肉部55が形成されたメッキ処理済みのブラケ
ット3と、同じくメッキ処理されたファスナープレート
2とを固定する。
【0060】次に、本実施例の作用について説明する。
まず、仮付けされたブラケット3を弛緩してファスナー
プレート2の位置まで降下し、ブラケット3を位置決め
する。次に、振込アームの第1アーム41aと第2アー
ム41bを介してガイドレールを迂回しながら溶接点で
ある薄肉部55にスポットガン51を移動させ、回転・
上下軸50の回転軸で最終位置決めを行う。次に、回転
・上下軸50の上下軸を降下させながらスポットガン5
1の2極の電極チップ52をブラケット3の薄肉部55
の上方に位置決めし、回転・上下軸50の上下軸を作動
してスポットガン51を降下し、ブラケット3をファス
ナープレート2に押し付ける。そして、ブラケット3の
初期の傾きを電極チップ52の内部のバネで吸収しなが
ら、ブラケット3の薄肉部55がファスナープレート2
に密着してブラケット3の位置固定が行われる。最後
に、制御装置(図示を省略)からの通電命令によって、
ブラケット3からファスナープレート2を通って再びブ
ラケット3に戻る電流線54が形成されて2カ所の溶接
点が得られる。なお、電極チップ52は、前記第3の実
施例に記載した空冷交換方式とする。
【0061】このように本実施例によれば、図11に示
したようにブラケット3に薄肉部55を形成することで
スポット溶接が可能となり、また、振込アームの第1ア
ーム41aと第2アーム41bとを回転・上下軸50に
よって操作することによって、薄肉部55上の任意の点
において多点止めを行うことができ、前記第3の実施例
と同等の効果が得られる。
【0062】また、ファスナープレート2の傾きが比較
的少ない建物においては、図12に示したように、スポ
ット溶接可能な薄板のアングルを切断し、クリップボル
ト用にキリ穴加工した後に打ち込みボルトを圧入してク
リップネジ穴33とした構造のブラケット3を使用する
ことができる。これによってブラケットの製造コストの
低減を図ることができる。
【0063】次に、本発明によるガイドレール芯出し固
定装置及びその方法の第5の実施例について図面を参照
して説明する。図13は、振込アームに搭載したウェル
ドスタッドガンとナットランナーの斜視図である。図1
4は、ウェルドスタッドの固定の様子を示した斜視図で
ある。
【0064】図13に示したように、振込アームの第1
アーム41aに連なる第2アーム41bにウェルドスタ
ッドガン73及びナットランナー72が搭載されてい
る。また、ウェルドスタッドガン73及びナットランナ
ー72をそれぞれ固定位置に誘導するために第1回転上
下軸及び第2回転上下軸が設けられている。そして、図
14に示したナット付きのウェルドスタッド75をウェ
ルドスタッド供給機構(図示を省略)に搭載し、溶接が
できるようにメッキ処理されたファスナープレート2に
キリ穴加工されたブラケット3を締結固定する。
【0065】次に、本実施例の作用について説明する。
仮付けされたブラケット3を弛緩してファスナープレー
ト2位置まで降下しながら、把持アーム(図示を省略)
がファスナープレート2に溶接のアース及び噛み付きブ
ラケット3の位置決め完了の状態で、振込アームの第1
アーム41aと第2アーム41bでガイドレールを迂回
しながらウェルドスタッド供給機構からウェルドスタッ
ドの供給を受けて、溶接点であるブラケット3のキリ穴
68に移動する。次に、第2回転上下軸50bの回転軸
で最終位置決めを行い、第2回転上下軸50の上下軸を
降下しながらウェルドスタッド75の先端の溶接点77
がファスナープレート2に接触する。そして、制御装置
(図示を省略)からの信号で通電を開始すると電流によ
る熱で溶接点が溶融し、第2回転上下軸の上下軸の推進
力が加えられながら溶接が行われる。溶接はスタッドス
トッパー74によって停止され、ファスナープレート2
へのナット付きボルトの溶接が完了する。次に、ウェル
ドスタッドガン73が退避して、第1回転上下軸50a
によって回転位置決めし、ナットランナー72を締結方
向に回転させながら降下することでウェルドスタッドに
付いているナットを締結しながらブラケット3を固定す
る。
【0066】このように本実施例によれば、ブラケット
3に特別な調整代を設けることなくファスナープレート
2にブラケット3を確実に密着固定することができ、ウ
ェルドスタッド75にナットを組み込むことで複雑な供
給機構が不要となる。
【0067】次に、本発明によるガイドレール芯出し固
定装置及びその方法の第6の実施例について図面を参照
して説明する。図15は、カシメ方式によるファスナー
プレート2とブラケット3とを固定する様子を示した断
面図である。
【0068】図14に示したように、振込アーム及び位
置決め機構にプレスガン86が搭載されており、上部に
プレスの推力源となるポンチシリンダ87とそれに連な
るブラケットを直接押圧する凸型の上部ポンチ89及び
この上部ポンチ89の推力受けとなる凹型の下部ポンチ
90が設けられている。そして、薄板部を施したブラン
ケット3とファスナープレート2とを上部ポンチ89と
下部ポンチ90とで挟み付けてカシメ固定する。
【0069】次に、本実施例の作用について説明する。
まず、仮付けされたブラケット3を弛緩してファスナー
プレート2の位置まで降下させながら、把持アーム(図
示を省略)がファスナープレート2に溶接のアース及び
噛み付きブラケット3の位置決めを完了する。次に、プ
レスガン86がブラケット3の薄肉部に移動し、大出力
のポンチシリンダ87の推力が上部ポンチ89に伝わ
り、ブラケットの薄板部を押しながらブラケット3の一
部がファスナープレート2に食い込みながら下部ポンチ
90に推力が伝達されてブラケット3とファスナープレ
ート2の塑性変形によって固定される。
【0070】このように本実施例によれば、強力な推進
力でブラケット3とファスナープレート2に塑性変形を
生じさせてカシメ固定することによって、火花養生を用
いることなく密着して固定することができる。
【0071】次に、本発明によるガイドレール芯出し固
定装置及びその方法の第7の実施例について説明する。
本実施例は、振込アーム及び位置決め機構に搭載した固
定具の近傍に全方向性のエアー吐出カメラを搭載し、そ
れを確認するためのモニターを地上側に設置した構成で
ある。
【0072】次に、本実施例の作用について説明する。
まず、位置決め機構が昇降してファスナープレートの位
置を検出する。次に、ファスナープレート上面位置で芯
出し固定装置の把持機構が作動してガイドレールを把持
し、この状態で振込アーム及び位置決め機構に搭載した
固定具がファスナープレートの上方に移動し、エアー吐
出口からエアーを吹き出して浮遊して堆積した耐火被覆
を吹き飛ばした後に退避する。また、堆積等の確認は地
上側のカメラ映像で確認し、未処理部は人手による手動
操作で補助動作を行う。
【0073】このように本実施例によれば、動作軸であ
る固定具近傍に取り付けたエアー吹き出し口で、簡易に
耐火被覆の除去作業を行うことができ、ブラケットとフ
ァスナープレートとの密着動作の介添えを行える。
【0074】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、建築側の
取付条件に合わせて各種のブラケットを使用することが
できるので、ガイドレール背面側のスペースが狭小の場
合においても、取付調整代を最大限に取ることによって
ガイドレールの芯出し固定作業を適切に行うことができ
る。また、ブラケット締結機構でブラケットを降下しな
がらファスナープレートを掴むことができるので、ガイ
ドレールの最上段の端尺レールを適切に固定することが
できる。さらに、ブラケットをファスナープレートに押
し付けながら固定することができるので、ファスナープ
レートとブラケットとの間が密着した状態で位置ずれを
生じることなく確実にブラケットを固定することができ
る。また、振込アームの先端部に設けられた固定具でブ
ラケットを固定するようにしたから、不特定の固定点に
おいてブラケットをファスナープレートに固定すること
ができる。
【0075】請求項2記載の発明によれば、ガイドレー
ル最下部を芯出し用基準線を基準として芯出しして固定
し、この芯出し用基準線を基準線検出機構によって検出
してガイドレールの芯出し固定を行うようにしたから、
芯出し用基準線の共用化によって芯出し固定作業を簡素
化することができる。また、芯出し固定作業終了後も芯
出し用基準線を昇降路内に垂下したままにしたから、ガ
イドレール取付精度の経年変化等を検査する際に再利用
することができる。
【0076】請求項3記載の発明によれば、ブラケット
クランプと、固定具と、この固定具を誘導する誘導軸と
を位置決め機構に設けたから、同形状のブラケットとフ
ァスナープレートを、左右両方に対して短時間で固定す
ることができる。
【0077】請求項4記載の発明によれば、ファスナー
シリンダが設けられた請求項3記載のガイドレール芯出
し固定装置を用いて、ブラケットをファスナープレート
に密着させた状態で固定するようにしたから、同形状の
ブラケットとファスナープレートを、左右両方に対して
短時間で正確かつ確実に固定することができる。
【0078】請求項5記載の発明によれば、溶接器によ
って溶接用ブラケットをファスナープレートに溶接固定
するようにしたから、ブラケットとファスナープレート
を密着して位置決めした後に局部的溶接を施すことによ
って、溶接歪みが少ない良好な取付精度が得られ、かつ
十分な固定強度が得られる。
【0079】請求項6記載の発明によれば、ブラケット
をファスナープレートに位置決めし、ナット付きウェル
ドボルトを把持したウェルドスタッドガンで溶接し、ナ
ットランナーでナットを締めるようにしたから、ブラケ
ットをファスナープレートに密着した状態で確実に固定
することができる。
【0080】請求項7記載の発明によれば、プレス用ブ
ラケットをハンドプレスでファスナープレートに圧着し
て固定するようにしたから、ブラケットとファスナープ
レートに塑性変形を生じさせることによってブラケット
をファスナープレートに密着した状態で確実に固定する
ことができる。
【0081】請求項8記載の発明によれば、エアー吹出
し口を固定具に設けたから、このエアー吹出し口からエ
アーを吐出して耐火被覆を除去することによってブラケ
ットとファスナープレートとの密着を確実なものとをす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガイドレール芯出し固定装置の一実施
例を示した斜視図。
【図2】同実施例の装置をガイドレール背面側のスペー
スが狭い場合に適用した状態を示した斜視図。
【図3】本発明のガイドレール芯出し固定装置の他の実
施例であってカウンター用把持アームを備えたものを示
した斜視図。
【図4】本発明のガイドレール芯出し固定装置の位置決
め機構の一例を示した概略斜視図。
【図5】テーパ加工を施した溶接用ブラケットを示した
斜視図。
【図6】長穴加工を施した溶接用ブラケットを示した斜
視図。
【図7】平板形状の溶接用ブラケットを示した斜視図。
【図8】同ブラケットをガイドレールに固定した状態を
示した斜視図。
【図9】本発明のガイドレール芯出し固定装置の位置決
め機構の他の例を示した概略斜視図。
【図10】ブラケットをその上面側から溶接固定する様
子を示した斜視図。
【図11】スポット溶接用の薄肉部が形成されたブラケ
ットを示した斜視図。
【図12】薄板アングルで形成されたブラケットを示し
た斜視図。
【図13】振込アームに搭載されたウェルドガンとナッ
トランナーを示した斜視図。
【図14】ウェルドスタッドよってブラケットを固定す
る様子を示した斜視図。
【図15】カシメ方式によってブラケットを固定する様
子を示した斜視図。
【図16】大型角穴ブラケットを固定する様子を示した
斜視図。
【図17】大型角穴ブラケットを固定する方法を示した
説明図。
【符号の説明】
1 ガイドレール 2 ファスナープレート 3 ブラケット 4 ピアノ線 16 位置決め機構 21 案内車輪機構 22 把持機構 23 磁石 24 昇降駆動機構 25 ピアノ線位置検出機構 26 制御装置 27 ブラケット締結機構 41 振込アーム 42 固定具 43 把持アーム 44 ファスナークランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石 川 佳 延 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝 府中工場内 審査官 志水 裕司 (56)参考文献 特開 平6−24667(JP,A) 特開 平4−223988(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66B 7/00 - 7/12

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガイドレールの芯出し及び固定を行う装置
    であって、前記ガイドレールの表面に転接する案内車輪
    機構と、前記ガイドレールを把持する把持機構と、前記
    ガイドレールの頂面に磁力吸着する脱輪防止用磁石と、
    前記装置を昇降させる昇降駆動機構と、前記ガイドレー
    ルの所定位置にブラケットを締結するブラケット締結機
    構と、前記ガイドレールの位置決めを行う位置決め機構
    と、この位置決め機構に設けられ前記ブラケット締結機
    構と同一高さで前記ファスナープレートを把持する把持
    クランプ及び把持アームと、前記装置の上部に設けられ
    2軸構成からなる振込アームと、この振込アームの先端
    部に設けられ前記ブラケットを前記ファスナープレート
    に固定する固定具と、前記装置の下方に吊り下げられレ
    ール芯出し用基準線を検出する基準線検出機構と、前記
    装置の動作を制御する制御装置とを備えたことを特徴と
    するガイドレール芯出し固定装置。
  2. 【請求項2】昇降路の内壁に設けられたファスナープレ
    ートの取付間隔に対応してブラケットが仮付けされたガ
    イドレールを前記昇降路内に吊り下げ、前記昇降路内に
    芯出し用基準線及び昇降用ワイヤを垂下し、前記芯出し
    用基準線を基準としてガイドレールの最下部を芯出しし
    て固定した後に、請求項1記載のガイドレール芯出し固
    定装置を前記ガイドレールの最下部に装着し、この状態
    で基準線検出機構で前記芯出し用基準線を検出して基準
    取付データを得てから前記装置をその昇降駆動機構によ
    って昇降させ、前記装置が前記ファスナープレート及び
    前記ブラケットを検知したら前記ガイドレールに仮付け
    された前記ブラケットを弛緩し、このブラケットを前記
    ファスナープレートの位置に降下した後に前記ガイドレ
    ールに締結固定し、位置決め機構によって前記ガイドレ
    ールの位置決めを行い、前記ブラケットの固定具を固定
    位置に移動して前記ブラケットを前記ファスナープレー
    トに固定し、これら一連の芯出し固定動作を順次繰り返
    してガイドレール全体の芯出し固定作業を完了したら、
    前記昇降駆動機構によって前記装置を降下させながら前
    記ガイドレールの取付精度を測定記憶させ、前記芯出し
    用基準線は取り外さずに前記昇降路内に垂下した状態に
    しておくことを特徴とするガイドレール芯出し固定方
    法。
  3. 【請求項3】前記ブラケットを前記ファスナープレート
    に密着させるブラケットクランプと、前記ブラケットを
    前記ファスナープレートに固定する固定具と、この固定
    具を固定位置に誘導する誘導軸とを前記位置決め機構に
    設けたことを特徴とする請求項1に記載のガイドレール
    芯出し固定装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載のガイドレール芯出し固定装
    置に設けられたファスナーシリンダーで前記ファスナー
    プレートを挟持し、前記誘導軸によって前記ブラケット
    を固定位置に誘導し、前記ブラケットクランプによって
    前記ブラケットを前記ファスナープレートに密着させ、
    前記固定具を前記固定位置に誘導し、前記ブラケットを
    前記ファスナープレートに押さえ付けながら固定するよ
    うにしたことを特徴とするガイドレール芯出し固定方
    法。
  5. 【請求項5】溶接用ブラケットを前記ファスナープレー
    トに溶接固定する溶接器を有することを特徴とする請求
    項1又は3に記載のガイドレール芯出し固定装置。
  6. 【請求項6】ウェルドナット用ブラケットを前記ファス
    ナープレートに固定するナット付きウェルドボルトを把
    持するウェルドガンと、ナットを締結するナットランナ
    ーとを有することを特徴とする請求項1に記載のガイド
    レール芯出し固定装置。
  7. 【請求項7】プレス用ブラケットを前記ファスナープレ
    ートに圧着固定するハンドプレスを有することを特徴と
    する請求項1又は3に記載のガイドレール芯出し固定装
    置。
  8. 【請求項8】前記固定具に耐火被覆清掃用のエアー吹出
    し口を設けたことを特徴とする請求項1又は3に記載の
    ガイドレール芯出し固定装置。
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