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JP3288136B2 - 磁気記録再生方法 - Google Patents

磁気記録再生方法

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Publication number
JP3288136B2
JP3288136B2 JP15297393A JP15297393A JP3288136B2 JP 3288136 B2 JP3288136 B2 JP 3288136B2 JP 15297393 A JP15297393 A JP 15297393A JP 15297393 A JP15297393 A JP 15297393A JP 3288136 B2 JP3288136 B2 JP 3288136B2
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JP
Japan
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magnetic
recording
head
layer
film
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JP15297393A
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English (en)
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JPH06342501A (ja
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啓治 古賀
恒男 籠谷
明憲 西沢
一正 福田
正則 酒井
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Priority to EP99108469A priority patent/EP0940803B1/en
Priority to US08/251,360 priority patent/US5530609A/en
Priority to EP94108399A priority patent/EP0627729A3/en
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  • Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Digital Magnetic Recording (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ヘッドにより磁気
記録媒体に記録再生を行う方法に関し、特にデジタル信
号の高密度記録再生を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ機器やビデオ機器等に用い
られる磁気記録装置では、磁気記録媒体の表面に近接な
いし接触して磁気ヘッド等の電磁誘導型変換素子を移動
させ情報の記録・再生を行う方法が広く使用されてい
る。
【0003】近年、これらの磁気記録装置は大容量化、
高速転送化、小型化にともない高記録密度化が急速に進
展している。このような高密度化に対応するために、磁
気記録媒体では磁性層の高保磁力化、薄層化、平滑化が
進められている。
【0004】また磁気ヘッドではギャップ部の狭間隙
化、高飽和磁束密度化が行われている。
【0005】従来、磁気記録媒体としては、磁性粉とバ
インダーとを含有する磁性塗料を塗布して形成される磁
性塗膜層を有する塗布型磁気記録媒体が一般的であっ
た。
【0006】塗布型磁気記録媒体は、磁性膜の表面エネ
ルギーが小さく、かつ磁性膜内部に多量の潤滑油を含浸
させることができるため、ヘッドとの摩擦が小さく、か
つヘッドとの摺動接触による耐久性も良好であり、磁気
テープ、磁気ディスクに広く用いられている。
【0007】しかし、塗布型媒体は磁気記録層内にバイ
ンダーや研磨剤等の非磁性部分を多く含有するために残
留磁化量が小さく、再生出力を上げられない欠点を有し
ていた。
【0008】また、この種の磁気記録媒体は磁性粉とし
てγ- Fe2 3 やコバルト含有γ- Fe2 3 などが
使用されている。しかし、これら磁性粉末は保磁力がせ
いぜい1000 Oe程度と低く、高密度記録には十分
ではない。
【0009】そこで、電磁変換特性に優れ高密度記録が
可能であることから、連続薄膜型の磁性層を有す連続薄
膜型磁気記録媒体が用いられるようになっている。
【0010】連続薄膜型磁気記録媒体の製法としては、
電気メッキ、化学メッキ、無電解メッキ等のメッキ法、
真空蒸着、スパッタリング、ゾルゲル法等の方法がよく
知られている。
【0011】連続薄膜型磁気ディスクの磁性材料として
は、CoNiCr、CoNiP等の金属薄膜やγ- Fe
2 3 等の金属酸化物薄膜が開発されてきたが、残留磁
化量が大きいために再生出力が大きい金属薄膜媒体が用
いられるようになった。
【0012】しかし、金属薄膜型媒体は、ヘッドとの接
触により媒体表面に傷が発生し易く耐久性が悪い。ま
た、磁気記録媒体と磁気ヘッドとの間の摩擦が大きいた
めヘッド吸着が生じ易く、信頼性が十分ではない。
【0013】さらに、長時間の保存において、磁性膜が
酸化され易いために、磁性膜のピンホールの発生や、磁
化量の低下による出力の低下やエラーの発生などの問題
がある。
【0014】そのため磁性層の表面にカーボン膜やセラ
ッミック膜、酸化珪素膜、潤滑油膜などの保護層を設け
る事が一般に行われているが、いまだ十分でない。
【0015】近年、さらに記録密度を向上させ、かつ記
録データの転送速度を早めるために、記録周波数を高周
波数化することが要求されている。記録周波数が高周波
数化されると、ヘッドのインダクタンスにより出力が減
衰すると言う問題が生じる。
【0016】そのためヘッドのコイル巻線数を減少させ
る等の方法が行われているが、かえって再生出力が減少
し、記憶容量を増加させる事が困難となっている。
【0017】これらの問題点を解決するために、ヘッド
のインダクタンスを低下させる方法が行われている。例
えば、非磁性基板上に高飽和磁束密度材料と非磁性膜を
交互に積層した積層型ヘッドが用いられる。さらにイン
ダクタンスを小さくするためには再生効率の優れた薄膜
型ヘッドが用いられる。
【0018】またさらに、再生ヘッドにMR素子を用い
たインダクティブ−MR複合型薄膜ヘッドの使用が提案
されている。再生ヘッドにMR素子を用いることにより
再生出力を大幅に向上させることができるため、残留磁
化量の小さい磁気記録媒体でも高密度の記録再生ができ
る。
【0019】このようにヘッドのインダクタンスが小さ
く、MR素子を再生ヘッドに用いた薄膜型磁気ヘッドを
用いることにより、高周波数の記録および高密度の記録
が可能となる。
【0020】しかし、このような薄膜型磁気ヘッドと、
スパッタ型やメッキ型等の金属薄膜型磁気記録媒体とを
用いて、高周波数の記録を行う場合、金属薄膜型媒体に
特有の変調ノイズが発生するために、記録密度を増大さ
せることができない。
【0021】すなわち、スパッタ法やメッキ法により製
造される金属薄膜型磁気記録媒体は、均一で連続な磁性
薄膜が形成されており、残留磁化量が大きく、高い再生
出力が得られるが、前記のように高記録密度かつ高速転
送を行うために記録周波数を高くすると、変調ノイズが
急激に増加し、高密度記録ができないと言う問題が生じ
る。
【0022】金属薄膜型磁気記録媒体においてこのよう
な変調ノイズが発生する原因は、記録された磁性薄膜の
磁化反転領域で、反転した境界の磁壁が移動することに
より不均質な境界が生じ、磁化反転遷移領域が広がるた
めであると説明されている。
【0023】金属薄膜媒体において上記の磁壁によるノ
イズを小さくするためには、非磁性材料の添加により磁
壁の成長を抑制するなどの方法が提案されている。しか
し、かえって残留磁化量が減少し、さらには保磁力角形
比が低下するなどの問題が生じる。そのため、再生出力
や線記録密度が低下し、記録密度の向上が難しい。
【0024】従って、高周波数の記録を行い、高密度、
高転送速度の記録方法を実現するためには、ヘッドのイ
ンダクタンスを小さくし、かつ再生出力を高すると同時
に、記録媒体のノイズを小さくし、線記録密度を高くし
なければならない。
【0025】このような事情から、記録密度が高く、か
つ高速データ転送が可能で、くわえて耐久性や信頼性が
高い、磁気ヘッドと磁気記録媒体による記録方法につい
て鋭意研究を行った。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情からなされたものであり、耐久性や信頼性が優れ、
かつ高密度記録を実現する磁気記録再生方法を提供する
ことを目的とする。
【0027】上記の実状から、本発明者等は先に、特開
平3−157801号において、「剛性基板上に強磁性
金属微粒子を含有する磁性塗料を含有する磁性塗料を塗
布して形成される磁性層を有する磁気ディスクに対し、
浮上型磁気ヘッド磁気記録再生を行う方法であって、前
記磁性層が、保磁力1100 Oe以上で、かつ厚さ
0.5μm以下であり、前記浮上ヘッドの少なくともギ
ャップ付近が飽和磁束密度0.7T以上の軟磁性材料で
形成されていることを特徴とする磁気記録再生方法。」
を提案している。
【0028】そして、この提案によれば、生産性が高く
製造コストの低い磁気ディスクを用いることができる。
そして、高密度記録が可能で、良好なオーバーライト特
性を示し、しかも信頼性に優れた磁気記録再生を行うこ
とができる。
【0029】上記媒体と、インダクティブ−MR複合薄
膜ヘッドを用いたシステムでは、短波長記録において金
属薄膜媒体に見られる様な磁壁によるノイズは発生せ
ず、記録密度を大きくできる。しかし、上記媒体に用い
られるαFe金属等の針状微粒子の磁気異方性は、形状
磁気異方性により発現しており、形状(粒子径)のバラ
ツキがそのまま保磁力のバラツキに反映される。一方、
塗布型磁性層の変調ノイズの原因の一つである保磁力分
布を小さくし、媒体のノイズを小さくするには、磁性粒
子の粒径分布を小さくする必要がある。しかしながら、
粒径分布を小さくするには限界が有り、従って上記構成
の磁気記録媒体を用いても媒体のノイズを小さくするこ
とには限界が有る。さらに、保磁力角形比を大きくでき
ないため、線記録密度も向上できない等の問題がある。
【0030】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(6)の本発明により達成される。 (1)非磁性基体上に、六方晶系フェライト磁性体を含
有する磁性層を有する磁気記録媒体に対し、薄膜型磁気
ヘッドにより磁気記録再生を行う方法であって、前記磁
性層の膜厚が0.5μm 以下であり、かつ前記磁性層の
記録面と垂直方向の角形比(S⊥)が0.70以上であ
り、前記薄膜型磁気ヘッドが、少なくともギャップ部付
近が飽和磁束密度0.7T以上の軟磁性材料で形成され
ている記録ヘッドと磁気抵抗効果(MR)を有する軟磁
性材料で形成された再生ヘッドで構成され、前記磁気ヘ
ッドからの再生出力を微分回路を通すことなくゼロクロ
ス検出を行うことを特徴とする磁気記録再生方法。 (2)前記六方晶系フェライト磁性体がバリウムフェラ
イト系磁性体であり、かつ磁性層の記録面と垂直方向の
保磁力角形比(S⊥*)が0.90以上である上記
(1)に記載の磁気記録再生方法。 (3)前記薄膜型磁気ヘッドのインダクタンスが2μH
以下である上記(1)または(2)に記載の磁気記録再
生方法。 (4)前記磁気記録媒体が磁性塗料を塗布して形成され
た磁性層を有する塗布型媒体である上記(1)ないし
(3)のいずれかに記載の磁気記録再生方法。 (5)前記磁性層の表面粗さ(Ra)が5nm以下であ
る上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の磁気記録
再生方法。 (6)前記磁性層のヘッド走行方向の保磁力(Hc)が
1100 Oe以上である上記(1)ないし(5)のい
ずれかに記載の磁気記録再生方法。
【0031】
【作用】本発明の磁気記録媒体は、六方晶フェライト磁
性材料を含有するため、薄膜ヘッドとの摩擦が小さく、
吸着が生じることがない。さらに様々な環境での安定性
が良好であり、耐久性および信頼性が非常に優れた記録
媒体を提供できる。
【0032】そして、本発明の記録再生方法では、磁気
記録媒体の磁性層の厚さ、、およびヘッド走行方向すな
わち記録面と垂直方向の角形比を上記範囲とし、上記構
成の薄膜磁気ヘッドを用いるので、高周波数の信号を低
いノイズで記録再生できる。しかしながら、磁気記録媒
体の上記垂直方向の角形比を上記範囲とすると、MRヘ
ッドでの再生出力は垂直磁化成分の影響により、波形歪
が生じる。そのために、ゼロクロス点の位相がずれ、ビ
ットシフトが著しく悪化し、実用的なデータの読出しが
できなくなるという問題が生じる。しかし、本発明で
は、再生出力を微分回路を通すことなくゼロクロス検出
を行うため、ビットシフトの悪化を防止でき、線記録密
度を大きくできる。
【0033】従って、本発明の方法を用いる事により、
高密度、高転送速度、高信頼性の記録システムとするこ
とが可能となる。
【0034】前記の記録再生方法によって、このような
効果が生じるのは、ノイズが小さく、かつ線記録密度の
高い前記構成の媒体と、インダクタンスが小さく、かつ
再生出力が大きいインダクティブ−MR複合薄膜ヘッド
とを組み合わせ、さらに再生出力を微分回路を通すこと
なくゼロクロス検出を行うことによって達成される。
【0035】この様な低ノイズ媒体は、六方晶フェライ
ト系磁性材料を磁性体として用いた、前記構成の磁気記
録媒体により得る事ができる。六方晶フェライト系磁性
材料の磁気異方性は結晶磁気異方性により発現している
ため、磁性粒子や結晶粒塊の形状による保磁力分布への
影響は針状磁性粒子と比較して非常に小さい。結晶構造
の揃った六方晶系微粒子や薄膜の製造は比較的容易にで
き、この磁性体を用いれば、保磁力分布の小さい磁気記
録媒体を作製する事が可能となる。
【0036】さらに、六方晶フェライト系媒体において
は非磁性元素や非磁性のバインダー等により結晶粒塊や
磁性微粒子が隔てられているために、金属薄膜型媒体に
見られるような磁壁によるノイズは発生せず、本発明の
構成の磁気記録媒体は非常にノイズの小さい媒体とする
ことができる。
【0037】また、MRヘッドはセンス電流を印加する
必要があり、そのためヘッドと媒体の間は絶縁されてい
なければならない。前記構成の磁気記録媒体の磁性膜の
電気抵抗は非常に大きくすることができるため、インダ
クティブMR複合ヘッドヘッドとの安定なインターフェ
ースを可能とし、さらにヘッド側の絶縁保護膜を薄くす
ることにより、スペーシングによるロスを防止し、高記
録密度の記録再生システムを可能とする。
【0038】本発明の記録再生方法では、高周波数の記
録を可能とし、かつ高周波数で記録を行っても媒体ノイ
ズが発生せず、かつ高い出力が得られ、さらには高い線
記録密度で記録できるため、高密度、高転送速度の記録
再生を行うことができる。
【0039】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0040】本発明の磁気記録媒体は非磁性基体上に、
六方晶フェライト系磁性材料により形成された磁性層を
有する。
【0041】本発明の磁性層の記録面と垂直な方向の角
形比(S⊥)はO.70以上1以下とする。
【0042】従来のインダクティブ型リングヘッドで
は、記録面と垂直な方向の角形比が0.3〜0.7の磁
気記録媒体において、最も良好な記録再生が行え、波形
歪も生じないとされていた(特公昭62−49656号
公報)。また、現在実用化されているバリウムフェライ
ト磁性粉を用いたフロッピーディスクにおいても、記録
面と垂直方向の角形比は0.5〜0.6程度であり、リ
ングヘッドを用いて記録再生が行われている。
【0043】しかし、MRヘッドを再生ヘッドとして用
い、垂直方向の角形比が0.5以上の磁気記録媒体にお
いて記録再生を行った場合、出力波形が歪み、良好な記
録再生特性を得ることができない。これは、MR再生ヘ
ッドがヘッド走行方向と垂直に磁化された成分への感度
がインダクティブ型リングヘッドと比較して高いためで
あると考えられる。
【0044】また、単磁極型ヘッドを記録再生ヘッドと
して用いた場合は、十分な再生出力およびオーバーライ
ト特性が得られない等の問題があり、そのため磁性膜の
下地層に軟磁性を設ける等の対策が必要とされる。
【0045】しかし、MRヘッドを再生ヘッドとして用
い、再生出力を微分回路を通さず信号処理を行うと、垂
直残留磁化成分による波形歪の影響を防ぐことができ、
垂直方向の角形比が0.7以上になると、線記録密度お
よびオーバーライト特性が臨界的に向上する。
【0046】角形比がこの値未満であると、面内方向の
残留磁化成分の影響により、再生波の対称性が悪化し、
記録再生特性が悪化する。さらに、線記録密度およびオ
ーバーライト特性も悪化する。
【0047】本発明において、磁性層の厚さは0.5μ
m以下とすることが望ましい。このため磁性層の厚さが
この範囲を超えたときの、十分なオーバーライト特性が
得られにくくなることや、特に短波長記録において飽和
記録が困難となり厚み損失が増大するため、高密度記録
が困難となることが解消する。
【0048】磁性層の厚さの下限は特にないが、十分な
再生出力およびS/N比を確保するためには0.05μ
m以上とすることが好ましい。なお、磁性層厚さの好ま
しい範囲は0.08〜0.3μmである。
【0049】本発明において、磁性層の表面粗さ(R
a:JIS B0601)は5nm以下検出限界まで低
下させることが望ましい。Raを上記の値とすることに
より、高密度記録時の媒体のノイズを小さくすることが
でき、記録再生時のS/N比およびC/Nが臨界的に向
上する。
【0050】磁性層の記録面と垂直方向の保磁力角形比
(S⊥*)は0.9以上にすることが望ましい。この保
磁力角形比が上記範囲内であれば、高い記録密度と高い
再生出力および非常にノイズの低い媒体が得られる。上
記保磁力角形比が0.9未満であれば、媒体ノイズが増
大するばかりでなく、線記録密度も低下する。上記保磁
力角形比は、原理上1.0を越えることはないが、好ま
しくは0.9〜1.0であり、できる限り1.0に近い
方がよい。
【0051】磁性層のヘッド走行方向の保磁力(Hc)
は1100 Oe以上であることが望ましい。保磁力
(Hc)が、この値未満であると十分な電磁変換特性が
得られず、高密度記録が困難となる他、高い再生出力が
得られない。
【0052】磁性層の保磁力(Hc)は、組み合わせる
磁気ヘッドの性能を考慮し、十分なオーバーライト特性
が得られる範囲とすればよいので、その上限は特にない
が、通常、2000 Oe以下とする。
【0053】なお、磁性層の保磁力(Hc)の特に望ま
しい範囲は、1400〜2000Oeである。
【0054】磁性膜に用いる六方晶フェライト系強磁性
材料に特に制限はないが、前記のような磁気特性が得ら
れるように選択することが好ましい。
【0055】六方晶系フェライト材料としては、バリウ
ムフェライトやストロンチウムフェライト等の酸化物が
ある。バリウムフェライトとしてはBaFe1219等の
六方晶系バリウムフェライトやバリウムフェライトのB
a,Feの一部をCa,Sr,Pb,Co,Ni,T
i,Cr,Zn,In,Mn,Cu,Ge,Nb,Z
r,Snその他の金属から選ばれる一種以上で置換した
もの等が挙げられる。また、ストロンチウムフェライト
としては、六方晶系ストロンチウムフェライトSrFe
1219、あるいはこれを上記に準じて置換したものであ
っても良い。
【0056】磁性膜の形状には特に制限はないが、結晶
粒塊が薄膜状に形成された薄膜型磁性膜や強磁性微粒子
とバインダーを含む塗布形磁性膜などが好ましい。
【0057】薄膜型磁性膜は、前記組成のフェライト材
料をターゲットとしたスパッタ法で成膜する方法やソル
ゲル法等の成膜方法が用いられる。
【0058】塗布形磁性膜に用いる六方晶系フェライト
微粒子は前記組成のものが用いられるが、磁化量増大や
温度特性改善のため、六方晶系フェライトの表面をスピ
ネル型フェライトで変性したものでも良い。さらに、耐
候性・分散性向上のために、これらの粒子の表面に酸化
物や有機化合物の皮膜を有するものであっても良い。六
方晶系フェライト微粒子の寸法は、目的とする磁性層の
構成に応じて選定すればよいが、電磁変換特性上、平均
粒径が0.15μm 以下、特に0.02〜0.10μm
程度、板状比2以上、特に3〜10程度であるものが好
ましい。
【0059】なお、六方晶系フェライト微粒子の製法と
しては、セラミック法、共沈−焼成法、水熱合成法、フ
ラックス法、ガラス結晶化法、アルコキシド法、プラズ
マジェット法等があり、本発明ではいずれの方法を用い
てもよい。これらの方法の詳細については小池吉康、久
保修共著、“セラミックス18(1983)No. 1
0”等を参照することができる。
【0060】磁性層形成に用いる磁性塗料は、上記した
磁性微粒子とバインダーと溶剤とを混練して調整され
る。
【0061】用いるバインダーに特に制限はなく、熱硬
化性樹脂、反応型樹脂、放射線硬化性樹脂等から目的に
応じて選択すればよいが、薄層で十分な膜強度を確保
し、高い耐久性を得る必要があることから熱硬化性樹脂
あるいは放射線硬化性樹脂を用いることが好ましい。
【0062】熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂、ビニル共重合系樹脂、ビニルフ
ェノール系樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、
ブチラール樹脂、ホマール樹脂、メラミン樹脂、シリコ
ン樹脂、アクリル系反応樹脂、ポリアミド樹脂、エポキ
シーポリアミド樹脂、飽和ポリエステル樹脂、尿素ホル
ムアルデヒド樹脂などの縮重合系の樹脂あるいは高分子
量ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリマーの混
合物、メタクリル酸塩共重合体とジイソシアネートプレ
ポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソ
シアネートの混合物、低分子量グリコール/高分子量ジ
オール/ポリフェニルメタントリイソシアネートの混合
物など、上記の縮重合系樹脂とイソシアネート化合物な
どの架橋剤との混合物、ニトロセルロース、セルロース
アセトブチレートなどの繊維素系樹脂と架橋剤との混合
物、ブタジエン−アクリロニトリル等の合成ゴム系と架
橋剤との混合物、さらにはこれらの混合物が好適であ
る。
【0063】そして、特に、エポキシ樹脂とフェノール
樹脂との混合物、米国特許第3,058,544号に記
載のエポキシ樹脂とポリビニルメチルエーテルとメチロ
ールフェノールエーテルとの混合物、また特開昭49−
131101号に記載のビスフェノールA型エポキシ樹
脂とアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル重
合体との混合物、ポリパラビニルフェノール樹脂、ポリ
パラビニルフェノール樹脂とエポキシ樹脂との混合物な
どが好ましい。
【0064】放射線硬化性樹脂としては、ラジカル重合
性を有する不飽和二重結合を持つアクリル酸、メタクリ
ル酸、あるいはそれらのエステル化合物のようなアクリ
ル系二重結合、ジアクリルフタレートのようなアリル系
二重結合、マレイン酸、マレイン酸誘導体等の不飽和結
合等の放射線照射による架橋あるいは重合する基を熱可
塑性樹脂の分子中に含有または導入した樹脂である。そ
の他、放射線照射により架橋重合する不飽和二重結合を
有する化合物、または放射線の照射によりラジカルが発
生し架橋する化合物であれは用いることができる。
【0065】放射線硬化性ハインダとして用いられる樹
脂としては、上記不飽和二重結合を樹脂の分子鎖中や末
端、側鎖に含有する飽和、不飽和ポリエステル樹脂、ポ
リウレタン樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアルコ
ール系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、エポキシ樹
脂、フェノキシ樹脂、繊維素系樹脂、アクリロニトリル
−ブタジエン共重合体、ポリブタジエンなどが好適であ
る。
【0066】さらに、オリゴマー、モノマーとして本発
明で用いられる放射線硬化性化合物としては、単官能ま
たは多官能のトリアジン系アクリレート、ベンタニノス
リトール系アクリレート、エステル系アクリレート、ウ
レタン系アクリレートおよび上記系の単官能または多官
能のメタクリレート化合物等が好適である。
【0067】磁性塗料中のバインダーの含有量は特に制
限はないが、磁性粒子100重量部に対し、10〜50
重量部程度とすることが好ましい。
【0068】用いる溶剤に特に制限はなく、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン
系、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等のア
ルコール系、エチルセロソルブ、酢酸セロソルブ等のセ
ロソルブ系、トルエン等の芳香族系等の各種溶剤を目的
に応じて選択すればよい。
【0069】磁性塗料中の溶剤の含有率に特に制限はな
いが、磁性微粒子100重量部に対し、400〜700
重量部程度とする事が好ましい。
【0070】磁性層には、非磁性無機微粒子が含まれて
いても良い。非磁性無機微粒子としては例えば、α−A
2 3 、α−Fe2 3 、Cr2 3 、TiO2 、S
iO2 等の金属酸化物や、、カーボンブラック、グラフ
ァイト、フッ化黒鉛等の黒鉛類や、SiC、SiN、Z
nS、MnS2 等の化合物が用いられる。
【0071】磁性層中の非磁性無機微粒子の含有量は、
磁性粉100重量部に対して1〜5重量部が適当であ
る。1重量部以下ではヘッドとの接触による摩耗が大き
くなり、さらに走行時の摩擦係数も大きく信頼性が悪化
する。
【0072】5重量部以上では、磁性層の表面粗度が悪
化し、またS/N比やC/N比などが悪化するため記録
密度を増大でず、かえってエラーなどが増加するという
欠点がある。
【0073】磁性層には分散剤が含まれていても良い。
分散剤としてはシランカップリング剤、チタンカップリ
ング剤等のカップリング剤:ステアリン酸、ベヘン酸、
オレイン酸、リノール酸等の脂肪酸類、スルホン酸、リ
ン酸、硫酸エステル類、リン酸エステル類等のアニオン
系界面活性剤、アルキレンオキサイド類、グリセリン
類、グリシドール類等のノニオン系界面活性剤:高級ア
ルキルアミン類、第4級アンモニウム塩類、ピリジンそ
の他の複素環類、ホスホニウムまたはスルホニウム類等
のカチオン系界面活性剤:アミノ酸類、アミノスルホン
酸類、アミノアルコールの硫酸またはリン酸エステル類
等の両性界面活性剤類等が使用される。
【0074】さらに磁性層には潤滑剤が含まれてもよ
い。潤滑剤としては、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイ
ン酸、リノール酸等の脂肪酸類、ステアリン酸ブチル、
オレイン酸オレイル等の脂肪酸エステル類、ステアリン
酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等の脂肪酸のアル
カリまたはアルカリ土類金属塩類、パーフルオロポリエ
ーテル等のフッソオイル類、シリコーンオイル類、フッ
ソ樹脂類、パラフィン類、グラファイト類、二硫化モリ
ブデン等用いることができる。
【0075】本発明の磁気記録媒体を製造するには常法
に従って行えばよく、磁性粉をバインダー、有機溶剤、
各種添加剤等とともに、ボールミル、スパーサンドミ
ル、加圧ニーダー等の分散装置により混合分散して磁性
塗料を調製する。
【0076】このような磁性塗料は、磁気テープやフロ
ッピーディスク等のフレキシブル媒体ではポリエステル
フィルム等の基体上にグラビアコート、リバースロール
コート、ノズルコート、ブレードコート等の方法を用い
て塗布し、直流または交流磁界により配向処理を行って
乾燥する。
【0077】配向方法としては永久磁石による磁界、ソ
レノイドによる直流磁界、交流磁界が用いられる。これ
らの磁界は磁性層と平行な方向に水平または垂直または
垂直、水平を適宜組み合わせ、例えば磁性層に対して垂
直方向と水平方向の磁界を交互に印可する方法等が用い
られる。また、磁性層の角形比を大きくするために、配
向用磁界を印可した状態で塗膜の乾燥を行う、乾燥炉内
配向方法を用いることが好ましい。配向に用いる磁界強
度としては、2000〜10000 Gが好ましい。ま
た、磁界による配向と併せて機械的な配向方法も組み合
わせることができる。
【0078】その後、カレンダーロール等により表面平
滑化処理を行い、磁性塗料硬化のために硬化処理を行な
う。バインダーが熱硬化性樹脂の場合、熱処理温度、熱
処理時間等の各種条件はバインダーの種類に応じて適宜
設定すればよいが、フレキシブル媒体の場合、基体の軟
化温度以下の温度で硬化を行う。通常50〜80 ℃程
度にて24〜48時間程度である。また、放射線硬化性
樹脂の場合には、常温において、3〜10Mradの線
量で硬化処理を行う。
【0079】そして必要に応じてアンダーコート、トッ
プコート、バックコートを設ければよい。
【0080】ハードディスク等のリジッド媒体では、ポ
リッシングにより表面平滑化されたアルミニウム合金等
の基体表面にスピンコート、スプレーコート、ディップ
コート等の方法で塗布される。
【0081】スピンコートの際の回転数や回転時間等
は、磁性層の厚さに応じて適宜設定すればよいが、振り
切り時の回転数は1000rpm以上、より好ましくは
2000〜10000rpmが好ましい。回転数が小さ
すぎると、0.5μm 以下の磁性層を形成するのが困難
となってくる。また、回転時間は2秒以上、より好まし
くは5〜30秒が好ましい。短すぎると、厚さ0.5μ
m 以下の磁性層を形成するのが困難となってくる。ただ
し、あまり長すぎると塗膜表面の特にディスク内周部が
乾燥し、十分なレベリング効果が得られなくなってくる
ばかりでなく、磁性粒子の配向性も悪くなる。また振り
切り時には、磁界を印可しても良く、磁性塗料の粘度は
100〜1000cps程度となることが好ましい。
【0082】磁性塗料を塗布した後は、溶剤蒸気中に
て、磁界を印加した状態で、基板を回転させて塗膜のレ
ベリングを行なうことが好ましい。なお、レベリング用
の装置とスピンコート用の装置とを兼用し、スピンコー
トとレベリングとを溶剤蒸気中にて行ってもよい。
【0083】各配向工程における磁界の印加方法は特に
限定されないが、垂直配向工程において磁性膜に垂直な
方向に磁界を印加するためには、例えば、磁性塗膜を挟
んで異極同士が対向するように少なくとも一対の配向用
磁石を設け、これらの磁石間で基板を回転させることが
好ましい。また、垂直方向の磁界に併せて、面内方向の
磁界を印加してもよい。
【0084】配向用磁石による磁界は、塗膜中にて10
00〜10000 G程度、基板の回転数は100〜5
00rpm程度、配向時間は10秒間〜10分間程度と
することが好ましい。配向時の雰囲気中には、前述した
溶剤蒸気を存在させてもさせなくてもよい。
【0085】その後、磁性塗料硬化のために硬化処理を
行なう。バインダーが熱硬化性樹脂の場合、熱処理温
度、熱処理時間等の各種条件はバインダーの種類に応じ
て適宜設定すればよいが、通常150〜300℃程度に
て1〜5時間程度である。また、放射線硬化性樹脂の場
合には、常温において、3〜10Mradの線量に設定
すればよい。硬化処理時の雰囲気は不活性ガス雰囲気
中、特に窒素雰囲気中であることが好ましい。磁性塗膜
硬化後の磁性層の膜厚は、0.5μm 以下、特に0.3
μm 以下とすることが好ましい。
【0086】磁性塗料の硬化後、磁性層表面のポリッシ
ングを行なうことが好ましい。ポリッシングは研磨テー
プ等の各種研磨材により行なえばよい。このポリッシン
グにより磁性層の表面粗さを所望の値とすることがで
き、また、これにより磁性層の厚さを調整することもも
ちろん可能である。
【0087】磁性層を研磨後、磁性層表面に液体潤滑剤
を塗布し、磁性層中に含浸させることが好ましい。用い
る液体潤滑剤に特に制限はないが、潤滑性が良好である
ことから、フッ素を含む有機化合物を含有する液体潤滑
剤を用いることが好ましい。液体潤滑剤の塗布方法に制
限はなく、例えば、ディップ法、スピンコート法等を用
いればよい。
【0088】液体潤滑剤の含浸後、バニッシングを行な
うことにより、磁気ディスク表面の平滑性をさらに向上
させることが好ましい。なお、このような液体潤滑剤
は、磁性塗料に含有させてもよい。
【0089】次に、本発明の磁気記録再生方法に使用す
る薄膜型磁気ヘッドについて説明する。
【0090】本発明に用いる薄膜型磁気ヘッドは、リン
グ型の記録ヘッドとMR再生ヘッドより構成されてい
る。記録ヘッドの少なくともギャップ部付近は飽和磁束
密度0.7T以上4程度以下の軟磁性材料で形成されて
おり、また、インダクタンスが2μH以下であることが
必要となる。なお、インダクタンスの下限値は、0.1
μH程度である。
【0091】薄膜型磁気ヘッドは、高密度記録や高速デ
ータ転送が可能である等の優れた諸特性を有する。
【0092】図1に、本発明に用いる薄膜型磁気ヘッド
の好適例を示す。
【0093】図1に示される薄膜型磁気ヘッドは、スラ
イダ1上に、絶縁下地層2、下部シールド層3が設けら
れ、上記下部シールド層3上にMR素子4がギャップ絶
縁層5に挟まれるように形成され、さらに上記ギャップ
絶縁層5の上に上部シールド層6が形成されている。
【0094】上記下部シールド層3、MR素子4、ギャ
ップ絶縁層5および上部シールド層6により、再生用の
MRヘッド部が構成される。
【0095】MRヘッド部の上に絶縁層7および下部磁
性層8が形成され、絶縁ギャップ層9に挟まれてコイル
導体10が形成されている。さらにその上に上部磁性層
11および保護層12が形成され、記録用インダクティ
ブヘッド部を形成する。
【0096】本発明において、スライダ1の材料は従来
公知の種々のものを用いればよく、例えばセラミック
ス、フェライト等により構成すればよい。
【0097】この場合、セラミックス、特にAl2 3
−TiCを主成分とするセラミックス、ZrO2 を主成
分とするセラミックス、SiCを主成分とするセラミッ
クスまたはAlNを主成分とするセラミックスが好適で
ある。なお、これらには、添加物としてMg、Y、Zr
2 、TiO2 等が含有されていてもよい。
【0098】スライダ1の形状やサイズ等の諸条件は公
知の何れのものであってもよく、用途に応じて適宜選択
すればよい。
【0099】上記絶縁下地層2の材料としては従来公知
のものは何れも使用可能であり、例えば、薄膜作成をス
パッタ法により行なうときには、SiO2 、ガラス、A
23 等を用いることができる。
【0100】上記下部シールド層3は、従来公知の材料
が使用できるが、パーマロイ等のNi−Fe系合金等が
好適であり、スパッタ法やメッキ法等により形成され
る。
【0101】上記MR素子4は、下部シールド層3の上
にスパッタ法等により形成された下部ギャップ絶縁層5
上にスパッタ法等により成膜、パターンニングをするこ
とにより形成される。MR素子4には、Cu等によるリ
ード部がメッキ法等によって形成される。
【0102】また、MR素子4にバイアスを与えるため
のシャント層、ソフト・フィルム・バイアス層がスパッ
タ法等により必要に応じて設けられてもよい。
【0103】MR素子4の材料は磁気抵抗効果の大きい
材料であれば良く、特に制限はないが、パーマロイ等の
Ni−Fe系合金等が好適である。
【0104】上記ギャップ絶縁層5には、SiO2 、A
2 3 等を用いることができる。
【0105】上記上部シールド層6の材料としては、従
来公知の材料が使用できるが、パーマロイ等のNi−F
e系合金等が好適であり、スパッタ法やメッキ法等によ
り形成される。
【0106】上記絶縁層7の材料としては従来公知のも
のが何れも使用可能であり、例えば、薄膜作成をスパッ
タ法により行なうときには、SiO2 、ガラス、Al2
3等を用いることができる。絶縁層7の膜厚やパター
ンは公知の何れのものであってもよく、例えば膜厚は5
〜40μm程度とする。
【0107】磁性層は、図示のように、上記下部磁極層
8と、上部磁極層11として設けられる。本発明では、
下部磁極層8および上部磁極層11には、0.7T以上
の飽和磁束密度を有する軟磁性薄膜を用いる。これらの
磁極層の構成材料に特に制限はないが、センダスト等の
Fe−Al−Si系合金、スーパーセンダスト等のFe
−Al−Si−Ni系合金、Fe−Si系合金、パーマ
ロイ等のNi−Fe系合金、Fe−N系合金などの各種
軟磁性材料から選択すればよい。また、軟磁性薄膜を、
これらの各種Fe系合金の多層膜構造としてもよい。
【0108】なお、下部磁極層8と、上部磁極層11の
組成は、同一でも異なっていてもよい。
【0109】下部および上部磁極層8、11のパター
ン、厚さ等は公知の何れのものであってもよい。例え
ば、磁極層の厚さは1〜5μm程度とすればよい。
【0110】上記ギャップ層9には、SiO2 、Al2
3 等の公知の種々の材料を用いればよい。
【0111】また、ギャップ層9のパターン、厚さ等は
公知の何れのものであってもよい。例えば、ギャップ層
9の厚さは0.2〜1.0μm程度とすればよい。
【0112】コイル層10の材質には特に制限はなく、
通常用いられるAl、Cu等の金属を用いればよい。コ
イルの巻回パターンや巻回密度についても制限はなく、
公知のものを適宜選択使用すればよい。例えば巻回パタ
ーンについては、図示のスパイラル型の他、積層型、ジ
グザグ型等何れであってもよい。また、コイル層10の
形成にはスパッタ法、めっき法、蒸着法等の各種被着法
を用いればよい。
【0113】図示例ではコイル層10は、いわゆるスパ
イラル型としてスパイラル状に下部磁極層8および上部
磁極層11間に配設されており、そして絶縁層9により
磁極層から絶縁されている。
【0114】また、上記保護層12のパターンや厚さ等
は従来公知のものが何れも使用可能であり、例えば厚さ
は10〜50μm程度とすればよい。
【0115】なお、本発明ではさらに各種樹脂コート層
などを積層してもよい。
【0116】このような薄膜型磁気ヘッドの製造工程
は、通常、薄膜作成とパターン形成とによって行なわれ
る。
【0117】各層の薄膜作成には、上記したように、従
来公知の技術である気相被着法、例えば真空蒸着法、ス
パッタ法、あるいはめっき法等を用いればよい。
【0118】薄膜型磁気ヘッドの各層のパターン形成
は、従来公知の技術である選択エッチングあるいは選択
デポジションにより行なうことができる。
【0119】エッチングとしてはウェットエッチングや
ドライエッチングにより行なうことができる。
【0120】以上説明したような薄膜型磁気ヘッドは、
アーム等の従来公知のアセンブリと組み合わせて使用さ
れる。浮上量は、スライダの形状変更、ジンバル、サス
ペンション等の荷重変更、磁気ディスクの回転数の変更
などに種々の値に設定することができる。
【0121】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を挙げ本発明を
さらに詳細に説明する。
【0122】塗布型磁気ディスクの作製 磁性層の異なる磁気ディスクE、F、G、H、I、J、
Kを作製した。各磁気ディスクに用いた磁性粉を下記に
示す。
【0123】 磁気ディスク 磁性粉 組成 保磁力(Oe) E,F,G,H,I Baフェライト 1750 J α−Fe 1800 K Co−γ−Fe2 3 770
【0124】これらの磁性粉を用い、磁性塗料を以下の
組成に調製した。
【0125】 磁性粉 100重量部 α−Al2 3 3重量部 ポリビニルフェノール樹脂 8重量部 (マルカリンカS2P、丸善石油化学社製) エポキシ樹脂 8重量部 (エピコート1004、シェル化学社製) リン酸エステル 7量部 (フォスファロール610E) シクロヘキサノン/イソホロン(1/1混合溶剤) 325重量部
【0126】上記組成物をボールミル中にて140時間
混合、分散させた。塗料の粘度は150〜900cps で
あった。
【0127】このようにして得られた磁性塗料を3.5
インチ径のディスク状アルミ基板の両面にスピンコート
法により塗設した。磁気ディスクE,F,G,H,Iに
ついては、振り切り時の回転数3500〜4500rp
m、時間10〜20秒にて塗布を行い、硬化後の平均塗
膜厚が0.30μmとなるように塗設した。磁気ディス
クJについては、振り切り時の回転数2500〜350
0rpm、時間10〜20秒にて塗布を行い、硬化後の
平均塗膜厚が0.40μmとなるように塗設した。
【0128】なお、用いたアルミ基板の表面粗さRma
xは0.038μmであった。そして、空気中にシクロ
ヘキサノン蒸気を存在させた雰囲気中にて、棒状のNS
対向磁石を配したレベリング装置を用いてディスクを回
転させ、室温23℃にて塗膜のレベリングを行なった。
【0129】次に、対向磁石を配した配向装置によりデ
ィスク円周方向に配向処理を行なった後、塗料を乾燥さ
せた。配向磁界は、磁気ディスクE,F,Gについては
異極の対向磁石を用い、塗料にて1000〜7000G
の範囲の磁界とした。磁気ディスクH,I,J,Kにつ
いては同極の対向磁石を用い、塗料にて500〜400
0Gの範囲の磁界とした。配向時の回転数は200rp
m、配向時間は45秒とした。
【0130】次に窒素気流中、200℃で3時間硬化処
理を行なった後、テープ研磨装置により研磨テープWA60
00またはWA8000(日本ミクロコーティング社製)を用い
て、膜厚の微調整と磁性層の平滑化処理を行なった。
【0131】次いで、ディスクを洗浄し、濃度0.1%
のフルオロカーボン(FOMBLIN AM2001 :モンテカチー社
製)のフロン溶液をディップ法により塗布し、含浸さ
せ、上記の塗布型磁気ディスクを作製した。
【0132】上記磁気ディスクの全てにつき、JIS
B 0601 に記載されている方法で磁性層の表面粗
さ(Ra)を測定したところ、全て5nm以下であっ
た。
【0133】薄膜型磁気ディスクの作製 磁性層の保磁力が異なる薄膜型磁気ディスクのサンプル
L,M,Nを下記のようにして作製した。
【0134】まず、3.5インチ径のディスク状アルミ
基板上に、無電解メッキ法により膜厚20μmのNi−
P下地層を形成し、砥粒研磨装置により表面平滑化を行
なった。
【0135】この下地層上に、マグネトロンスパッタ装
置により膜厚0.2μmのCr層を形成した後、膜厚
0.05μmのCo−Ni−CrまたはCo−Ni−T
a合金磁性層を形成した。なお、Co−Ni−Ta合金
磁性層における保持力等の変更は、基板加熱条件および
Arガス圧を変えることにより行った。
【0136】この磁性層上に、RFマグネトロンスパッ
タ法により膜厚0.04μmのカーボン保護膜を形成し
た。
【0137】さらに、カーボン保護膜上に、前記フルオ
ロカーボンのフロン溶液を塗布し、保護潤滑膜を形成し
て、上記薄膜型磁気ディスクを作製した。
【0138】薄膜型浮上型磁気ヘッドの作製 インダクティブ薄膜型磁気ヘッド 図1に示されるように、スライダ1上に順次、絶縁下地
層2、下部シールド層3、MR素子4、ギャップ絶縁層
5および上部シールド層6を形成し、MR再生ヘッド部
を形成した。
【0139】更に、MR再生ヘッド部の上に、絶縁層
7、下部磁性層8、ギャップ絶縁層9、コイル導体1
0、上部磁極層11および保護層12を有するインダク
ティブヘッド部を形成し、インダクティブMR複合薄膜
ヘッドを製造した。各層の形成には、スパッタ法および
メッキ法を用い、パターン形成には、ドライエッチング
を用いた。
【0140】スライダ1には、Al2 3 −TiCを用
いた。絶縁層2にはAl2 3 を用いた。下部および上
部シールド層3、6は飽和磁束密度0.8Tのパーマロ
イ膜とし、メッキ法により形成した。
【0141】ギャップ層5には、Al2 3 を用い、M
R素子4は下部ギャップ絶縁層上にパーマロイをスパッ
タ法により形成し、ドライエッチングでパターンニング
することにより形成し、その上に上部ギャップ絶縁層を
形成し、ギャップ絶縁層を形成した。
【0142】MR素子4の厚み(ギャップ長)は、0.
35μmとした。絶縁層7には、Al2 3 を用い、膜
厚は30μmとした。下部および上部磁性層8、11
は、厚さがそれぞれ1.7μmおよび2.0μmで飽和
磁束密度0.8Tのパーマロイ膜とし、マグネトロンス
パッタ法により形成した。
【0143】ギャップ絶縁層9にはSiO2 を用い、ギ
ャップ長は0.35μmとした。
【0144】コイル層10には、Cuを用い、スパイラ
ル状に形成した。また、保護膜12には、Al2 3
用い、膜厚は40μmとした。
【0145】図3に示されるように、スライダーブロッ
クを形成し、ジンバルおよびアームを取り付けて浮上型
磁気ヘッドとした。これを磁気ヘッドAとした。
【0146】インダクティブ薄膜型磁気ヘッドの作製 図2に示されているように、スライダ13上に順次、絶
縁層14、下部磁性層15、ギャップ絶縁層16、コイ
ル導体17、ギャップ絶縁層16、上部磁性層18およ
び保護層19を形成し、インダクティブ薄膜型磁気ヘッ
ドを製造した。各層の形成にはスパッタ法を用い、パタ
ーン形成には、ドライエッチングを用いた。
【0147】スライダ13には、Al2 3 −TiCを
用いた。絶縁層14には、Al2 3 を用い、膜厚は3
0μmとした。下部および上部磁性層15、18は、厚
さがそれぞれ1.7μmおよび2.0μmで飽和磁束密
度0.8Tのパーマロイ膜とし、マグネトロンスパッタ
法により形成した。
【0148】ギャップ絶縁層16にはSiO2 を用い、
ギャップ長は0.65μmとした。コイル層17には、
Cuを用い、スパイラル状に形成した。また、保護膜1
2には、Al2 3 を用い、膜厚は40μmとした。こ
れを上記と同様に図3に示されるように、スライダーブ
ロックを形成し、ジンバルおよびアームを取り付けて浮
上型磁気ヘッドとした。これを磁気ヘッドBとした。
【0149】MIG型磁気ヘッド(図4参照)、フェラ
イト磁気ヘッドの作製 飽和磁化0.36TのMn−Zn焼結フェライトブロッ
クを切削加工によりV形状の溝を成形した後、マグネト
ロンスパッタ法により、飽和磁束密度1.1T、膜厚2
μmのセンダスト膜22を形成した。さらにこれを切削
加工して、低融点ガラス23により溶融接着してギャッ
プ24を形成し、磁気ヘッドコア21を作製した。ギャ
ップはSiO2 により形成し、ギャップ長は0.3μm
とした。
【0150】この磁気ヘッドコアにターン数24のCu
コイルを形成し、MIG型の磁気ヘッドとした。これに
ジンバルおよびアームを取り付けて、浮上型の磁気ヘッ
ドとした。これを磁気ヘッドCとした。
【0151】一方、飽和磁化0.36TのMn−Zn焼
結フェライトブロックを切削加工し、前記MIGヘッド
と同様にしてフェライト磁気ヘッドを作製した。これを
磁気ヘッドDとした。
【0152】評価方法 まず、磁気ディスクのサンプルの磁性層の平均膜厚
(t)を求めた。磁性層の厚さ(t)は、あらかじめ被
測定ディスクに磁性層の無い領域を設け、触針式表面粗
さ計(タリステップ)を用いてその場所の段差から求め
た。
【0153】また、ヘッド走行方向の保磁力(Hc)、
記録面と垂直方向の角形比(S⊥)および保磁力角形比
(S⊥*)を測定した。保磁力(Hc)、角形比(S
⊥)および保磁力角形比(S⊥*)は、振動試料型磁力
計(VSM)を用い、最大印加磁界10KGの条件下で
求めた。なお、垂直方向の特性は、反磁界補正を行い求
めた。
【0154】次に、上記の各磁気ヘッドについて、ギャ
ップ部付近の飽和磁束密度(Bs)およびインダクタン
ス(I)を測定した。飽和磁束密度については、磁性膜
を成膜した後、振動試料型磁力計(VSM)を用い測定
した。インダクタンスはインピーダンスアナライザ(ヒ
ューレットパッカード社製)を用い測定した。
【0155】また、各磁気ディスクに対して、各浮上型
磁気ヘッドを搭載した磁気ディスク装置にて記録・再生
を行なって下記の測定を行なった。組合せは、表1に示
す通りとした。
【0156】測定に使用したインダクティブ−MR複合
薄膜磁気ヘッドは、記録ギャップ長0.7μm、再生ギ
ャップ長0.3μmである。そして、記録・再生時のヘ
ッド浮上量は0.13μmとした。ヘッド浮上量は、磁
気ディスク表面と磁気ヘッド浮揚面のギャップ部との距
離である。
【0157】浮上量の測定は、下記のようにして行なっ
た。測定用の石英製ディスクを上記各測定と同様な条件
にて回転させてディスク表面に各浮上型磁気ヘッドを浮
上させ、そのとき石英製ディスクの裏面側から白色光を
浮上型磁気ヘッドのギャップ部に照射し、その反射光と
ディスク表面からの反射光との干渉を検出して浮上量を
算出した。
【0158】記録密度D70を測定した。すなわち、記録
周波数を変化させ、再生出力のP−P(peak to
peak)値が孤立波再生出力P−P値の70%まで
減少したときの記録周波数から記録密度D70を求めた。
【0159】次に、変調ノイズ特性(C/N)を測定し
た。C/N比は、19MHzの信号を記録し、スペクト
ルアナライザー(ヒューレットパッカード社製)によ
り、19MHzの再生出力と6MHzでの変調ノイズと
の差より求めた。
【0160】さらに、オーバーライト特性(O/W)を
測定した。O/Wは、1F信号(9MHz)に2F信号
(2.25MHz)を重ね書きしたときの1F信号の減
衰量で評価し、これはスペクトルアナライザー(ヒュー
レットパッカード社製)で測定した。
【0161】ビットシフト(BS)の評価は、1−7変
調コードにより周波数13.5MHzで最悪パターン
(3E1E)を記録し、サンプリング数10E9回での
ビットシフト量(BS)をタイムインターバルアナライ
ザー(ITI社製)で測定した。なお、バリウムフェラ
イト磁性粒子を用いた塗布型媒体の評価では、微分回路
を省略して測定した。
【0162】結果を表1に示す。
【0163】
【表1】
【0164】表1に示した結果から、本発明の効果が明
らかである。
【0165】すなわち、本発明の組合せ No.1〜3では
77KFCI以上の高い線記録密度(D70)と、45d
B以上の変調ノイズ特性(C/N)と、−41dB以上
の充分なオーバーライト特性(O/W)と、9.1ns
の以下のビットシフト(BS)とが得られた。
【0166】これに対し、磁性層の記録面と垂直方向の
角形比(S⊥)および保持力角形比(S⊥*)がそれぞ
れ0.70未満、0.90未満の組合せ No.4および5
では、変調ノイズ特性は良好であったが、オーバーライ
ト特性およびビットシフト特性が悪化した。
【0167】また、α−FeまたはCo−γ−Fe2
3 を含有する塗布型磁性層を有する磁気ディスクを用い
た組合せ No.6および7では、ビットシフトの評価に従
来の回路を用いているが、線記録密度、変調ノイズ特性
が悪く、また、ビットシフト特性も十分ではなかった。
【0168】また、薄膜型磁性層を有する磁気ディスク
を用いた組合せ No.8、9および10では、ビットシフ
トの評価に従来の回路を用いているが、線記録密度が悪
く、また、ビットシフト特性も十分ではなかった。
【0169】また、薄膜型磁気ヘッドを用いた組合せ N
o.11では、線記録密度は良好であったが、変調ノイズ
特性、オーバーライト特性およびビットシフト特性が悪
化した。
【0170】更にまた、また、MIG型磁気ヘッドまた
はフェライト磁気ヘッドを用いた組合せ No.12および
13では、線記録密度、変調ノイズ特性、オーバーライ
ト特性およびビットシフト特性が悪化した。
【0171】上記の実施例のみならず、フレキシブルな
基体を用いた磁気テープやフロッピーディスクについて
も同様の効果が認められた。すなわち、本発明は媒体や
ヘッドの形態はどのようなものにでも適用することがで
きる。
【0172】
【発明の効果】本発明によれば、高密度記録が可能で高
い信頼性を有する磁気記録再生方法が、低コストで実現
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いられる塗布型磁気ヘッド
の1例を示す断面図である。
【図2】比較例に用いられる薄膜型磁気ヘッドの1例を
示す断面図である。
【図3】図1に示された塗布型磁気ヘッドにおけるスラ
イダブロックの1例を示す図である。
【図4】比較例に用いられるMIG型磁気ヘッドの1例
を示す断面図である。
【符号の説明】 1 スライダ 2 絶縁下地層 3 下部シールド層 4 MR素子 5 ギャップ絶縁層 6 上部シールド層 7 絶縁層 8 下部磁性層 9 ギャップ絶縁層 10 コイル導体 11 上部磁性層 12 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 一正 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (72)発明者 酒井 正則 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/09 G11B 5/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基体上に、六方晶系フェライト磁
    性体を含有する磁性層を有する磁気記録媒体に対し、薄
    膜型磁気ヘッドにより磁気記録再生を行う方法であっ
    て、 前記磁性層の膜厚が0.5μm 以下であり、かつ前記磁
    性層の記録面と垂直方向の角形比(S⊥)が0.70以
    上であり、 前記薄膜型磁気ヘッドが、少なくともギャップ部付近が
    飽和磁束密度0.7T以上の軟磁性材料で形成されてい
    る記録ヘッドと磁気抵抗効果(MR)を有する軟磁性材
    料で形成された再生ヘッドで構成され、 前記磁気ヘッドからの再生出力を微分回路を通すことな
    くゼロクロス検出を行うことを特徴とする磁気記録再生
    方法。
  2. 【請求項2】 前記六方晶系フェライト磁性体がバリウ
    ムフェライト系磁性体であり、かつ磁性層の記録面と垂
    直方向の保磁力角形比(S⊥*)が0.90以上である
    請求項1に記載の磁気記録再生方法。
  3. 【請求項3】 前記薄膜型磁気ヘッドのインダクタンス
    が2μH以下である請求項1または2に記載の磁気記録
    再生方法。
  4. 【請求項4】 前記磁気記録媒体が磁性塗料を塗布して
    形成された磁性層を有する塗布型媒体である請求項1な
    いし3のいずれかに記載の磁気記録再生方法。
  5. 【請求項5】 前記磁性層の表面粗さ(Ra)が5nm
    以下である請求項1ないし4のいずれかに記載の磁気記
    録再生方法。
  6. 【請求項6】 前記磁性層のヘッド走行方向の保磁力
    (Hc)が1100Oe以上である請求項1ないし5の
    いずれかに記載の磁気記録再生方法。
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