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JP3264040B2 - 抗菌剤 - Google Patents

抗菌剤

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JP3264040B2
JP3264040B2 JP12058693A JP12058693A JP3264040B2 JP 3264040 B2 JP3264040 B2 JP 3264040B2 JP 12058693 A JP12058693 A JP 12058693A JP 12058693 A JP12058693 A JP 12058693A JP 3264040 B2 JP3264040 B2 JP 3264040B2
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antibacterial
ion
antibacterial agent
metal ion
compound
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修一 大隅
晃治 杉浦
秀樹 加藤
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀、銅、亜鉛、錫、水
銀、鉛、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、カドミウ
ム及びクロム等から選ばれる少なくとも1種の防かび、
抗菌性及び防藻性(以下、抗菌性等という。)を示す金
属イオンを有する特定のリンケイ酸塩系化合物からなる
抗菌剤に関する。本発明は、各種結合剤と混合した抗菌
性組成物、又は繊維、フィルム、紙、セラミックス及び
プラスチック等の担体に担持させて抗菌性成型加工物等
に利用される。
【0002】
【従来の技術】銀、銅、亜鉛、錫、水銀、鉛、鉄、コバ
ルト、ニッケル、マンガン、ビスマス、バリウム、カド
ミウム及びクロム等の金属イオンは、防かび、抗菌性及
び防藻性を示す金属イオン(以下、抗菌性金属イオンと
いう。)として古くから知られており、特に、銀イオン
は消毒作用及び殺菌作用を有する硝酸銀水溶液として広
く利用されている。しかし、上記の抗菌性等を示す金属
イオンは、人体に有毒である場合が多く、使用方法、保
存方法及び廃棄方法等において種々の制限があり、用途
も限定されていた。
【0003】抗菌性等を発揮させるには、適用対象に対
して微量の抗菌性金属イオンを作用させれば充分である
ことが、近年明かとなり、この抗菌剤として、抗菌性
金属イオンをイオン交換樹脂又はキレート樹脂に担持さ
せた有機系抗菌剤、及び抗菌性金属イオンを粘土鉱
物、無機イオン交換体或いは多孔質体に担持させた無機
系抗菌剤が提案されている。
【0004】上記各種抗菌剤において、無機系抗菌剤は
有機系のものに比べて一般に安全性が高いうえ、抗菌効
果の持続性が長く、しかも耐熱性に優れる特徴を有して
いる。この無機系抗菌剤の一つとして、モンモリロナイ
ト及びゼオライト等の粘土鉱物中のナトリウムイオン等
のアルカリ金属イオンを銀イオンとイオン交換させた抗
菌剤が知られている。しかし、粘土鉱物自体の骨格構造
が耐酸性に劣るため、例えば酸性溶液中では容易に銀イ
オンが溶出し、抗菌効果の持続性が充分でない。また、
この銀イオンは熱及び光の暴露に対して不安定であり、
容易に金属銀に還元されてしまうので、この場合は容易
に着色し、長期間の安定性に欠けるという問題がある。
【0005】また、銀イオンの安定性をあげるため、ゼ
オライトに銀イオンとアンモニウムイオンとをイオン交
換により共存させて担持したものも知られているが、着
色の防止は実用上充分とはいえず、根本的な解決には至
っていない。更にまた、他の無機系抗菌剤として、吸着
性を有する活性炭に抗菌性金属イオンを吸着させた抗菌
剤があるが、溶解性の抗菌性金属イオンを物理的に吸着
或は付着させているに過ぎないため、水分と接触させる
と抗菌性金属イオンが急速に溶出してしまい、抗菌効果
の持続性が悪い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、日光や高温
雰囲気に曝したり或いは酸性溶液と接触させたりする、
厳しい環境下においても、着色が無く、抗菌性が劣化せ
ず、長時間抗菌性等を発揮させることができる抗菌剤を
提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、抗菌性金属イオ
ンが担持された特定のリンケイ酸塩系化合物が、非常に
優れた化学的及び物理的安定性を有し、且つ長時間抗菌
性等を有していることを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0008】即ち、本発明の抗菌剤は、下記一般式
〔1〕で示される化合物からなることを特徴とする。 Ma(1+b-pa)/q2Sib(3-b)12 〔1〕 (Mは銀、銅、亜鉛、錫、水銀、鉛、鉄、コバルト、ニ
ッケル、マンガン、バリウム、カドミウム及びクロムか
ら選ばれる少なくとも1種の金属イオンであり、Aはア
ルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、水素イオ
ン及びアンモニウムイオンから選ばれる少なくとも1種
のイオンであり、Bは、チタン、ジルコニウム及び錫か
ら選ばれる少なくとも1種の4価の金属イオンであり、
a及びbは、いずれも正数であり、bは0<b3を満
たす数であり、pはMの価数であり、qはAの価数であ
り、p、a及びbはpa≦1+bを満たす数である。)
【0009】上記一般式〔1〕における金属「M」は、
上記に列挙される特定の抗菌性金属イオンである。この
列挙される各金属イオンは、いずれも防かび、抗菌性及
び防藻性を示す金属として有用なものであり、これらの
中で銀イオンが好ましい。安全性及び抗菌性等に優れる
からである。
【0010】この金属「M」の担持量〔上記一般式
〔1〕におけるaの値〕は、抗菌性等を発揮させる点に
おいては大きい方が好ましいが、通常、aの値は0.0
01〜0.5(より好ましくは0.01〜0.5)であ
る。これが0.001未満では、抗菌性等を長時間発揮
させることが困難となる恐れがあり、0.5を越えると
経済性の点で好ましくない。特に、これが0.01〜
0.5の範囲では、抗菌性及び経済性のバランスに優れ
るので、より好ましい。
【0011】上記一般式〔1〕における「A」は、アル
カリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、水素イオン
及びアンモニウムイオンから選ばれる少なくとも1種の
イオンである。このアルカリ金属イオンとしては、リチ
ウムイオン、ナトリウムイオン又はカリウムイオン、ア
ルカリ土類金属イオンとしては、マグネシウムイオン又
はカルシウムイオン等が好ましい。。このAとして好ま
しいイオンは、化合物の安定性及び安価に入手できる点
から、水素イオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン
及びアンモニウムイオンであり、このうち水素イオン、
ナトリウムイオンが更に好ましい。
【0012】上記一般式〔1〕における「B」はチタ
ン、ジルコニウム及び錫から選ばれる少なくとも1種の
4価金属イオンであり、化合物の安全性を考慮すると、
ジルコニウム又はチタンが特に好ましい。
【0013】本抗菌剤の具体例として、以下のものを挙
げることができる。 Ag0.01Li1.39Zr2Si0.42.612 Ag0.05Na1.75Ti2Si0.82.212 Ag0.1Li2.20.3Zr2Si1.61.412 Ag0.3Na2.50.4Ti2Si2.20.812 Ag0.5Na2.70.6Zr2Si2.80.212 及び化合物1モル当たりの銀イオンの電荷量と同じ電
荷量になるようにしながら、上記各〜式におけるA
gをZn、Mn、Ni、Pb、Hg、Sn及びCuから
選ばれる少なくとも1種と置換した化合物等。
【0014】本発明の抗菌剤は、通常下記一般式〔2〕
で示されるリンケイ酸塩系化合物〔化合物(2)ともい
う。〕を、銀等の所定の抗菌性金属イオン(M)を含む
溶液に含浸させて、Aイオンの一部又は全部を該金属
(M)イオンと交換させ、その後乾燥及び必要に応じて
焼成して製造される。 A(1+b)/q 2Sib(3-b)12 〔2〕 尚、ここで、A、B、b及びqは、上記一般式〔1〕で
示されるものと同じである。この化合物(2)として
は、上記化学組成をもち、超イオン伝導体として知られ
るナシコン型化合物を用いることができ、またアモルフ
ァス又は結晶性の化合物、いずれの化合物も用いること
ができるが、日光に暴露した時の変色が少ないことから
結晶性化合物が好ましい。
【0015】この化合物の具体例として、以下のものを
例示できる。 Li1.4Zr2Si0.42.612 Li2.4Ti2Si1.41.612 Li3.5Zr2Si2.50.512 Na1.5Zr2Si0.52.512 Na1.8Ti2Si0.82.212 Na2.6Zr2Si1.61.412 Na3.8Zr2Si2.80.212
【0016】上記化合物(2)は、従来用いられている
ゾルゲル法を利用する合成法、水熱合成法、焼成を伴う
固相反応等による合成法等により得ることができる。こ
の合成法の具体例を以下に示す。即ち、炭酸ナトリウ
ム、酸化ジルコニウム、リン酸水素アンモニウム及び二
酸化ケイ素を各原料所定の比率で混合して、約170℃
で4時間焼成する。続けて約900℃で4時間程度焼成
し、その後、更に約1200℃で12時間程度焼成する
ことにより、リンケイ酸塩系化合物が得られる。この化
合物中の各元素の比率は、各原料の比率を変えることに
より調整することができる。
【0017】上記化合物(2)に抗菌性金属イオンを担
持させるためのイオン交換反応は、従来より知られてい
る方法に従えば良く、例えば、適当な濃度で抗菌性金属
イオンを含有する硝酸水溶液に、リンケイ酸塩系化合物
を浸漬することにより、容易に進行する。この抗菌性金
属イオンの担持量は、リンケイ酸塩系化合物を浸漬する
水溶液における抗菌性金属イオンの濃度、その水溶液に
浸漬する時間又は浸漬温度等を調整することにより、必
要とする特性及び使用条件等に応じて、適宜調整するこ
とができる。
【0018】尚、一般式〔2〕における「A」として水
素イオンを導入する好ましい方法としては、ナトリウム
等の水素イオン以外のイオンを有するリンケイ酸塩系化
合物を、塩酸、硫酸及び硝酸等の酸に浸漬処理する方法
がある。また、アンモニウムイオン、その他の金属イオ
ンについても、この導入したいイオンを有する溶液に浸
漬処理することにより導入することができる。
【0019】本発明においては、化合物(2)に抗菌性
金属イオンを担持した後、水洗して、70〜130℃の
温度範囲で行う加熱(乾燥)を行った後、抗菌剤として
用いることもできるし、必要に応じて、更に高温加熱
(焼成)して得た焼成物を抗菌剤として用いることもで
きる。この焼成により、抗菌剤の化学的及び物理的安定
性を格段に向上させ、耐候性がより優れた抗菌剤を得る
ことができる。この焼成条件、例えば、焼成温度、焼成
時間、昇温速度及び降温速度等について特に制限はな
く、焼成炉の能力、生産性等を考慮して適宜調整するこ
とができるが、通常、焼成温度は500から1300℃
(好ましくは600〜800℃)、焼成時間は1〜20
時間である。
【0020】本抗菌剤の使用形態は、特に制限がなく、
用途に応じて適宜他の成分と混合させたり、他の材料と
複合させることができる。例えば、粉末、粉末含有分散
液、粉末含有粒子、粉末含有塗料、粉末含有繊維、粉末
含有紙、粉末含有フィルム又は粉末含有エアーゾル等の
種々の形態で用いることができる。また、必要に応じ
て、消臭剤、防炎剤、防食、肥料及び建材等の各種の添
加剤又は材料と併用することもできる。
【0021】
【作用】本抗菌剤は、Ma(1+b-pa)/q2Sib(3-b)
12組成をもつことから判るように、リンケイ酸塩系化
合物を骨格とするので、500〜1300℃での加熱後
であっても構造及び組成が変化せず、また酸性溶液中で
も骨格構造の変化がみられない。更に、本抗菌剤では、
このリンケイ酸塩系化合物に所定の抗菌性金属イオンが
しっかりと担持されている。従って、酸性溶液中でもこ
の抗菌性金属イオンが容易に溶出しない。以上より、本
抗菌剤は、酸、熱及び光に対して安定であり、日光や高
温雰囲気に曝されたり又は酸性溶液と接触させたりす
る、厳しい環境下においても何等変色を起こさず、長期
間使用しても耐候性及び抗菌性が劣化しない。従って、
本抗菌剤は、各種成型加工物を得る際の加工及び保存、
更には従来の抗菌剤のように、使用時において加熱温度
あるいは遮光条件等の制約を受けることがない。
【0022】
【実施例】以下の実施例及び比較例において、以下に示
す如く所定の抗菌剤を調製し、これについて耐候性試
験、抗菌性試験及び耐酸性試験を行った。 実施例1 (1)抗菌剤の調製 まず、以下のようにしてリンケイ酸塩系化合物を調製し
た。即ち、炭酸ナトリウム、酸化ジルコニウム、リン酸
水素アンモニウム、酸化ケイ素の所定量を以下の焼成後
の組成になるように混合して、170℃で4時間焼成
し、その後、900℃で4時間焼成し、更に1200℃
で12時間焼成した。この生成物を粉砕機で粉砕して、
下記の組成式〔3〕で示される化合物〔化合物(3)と
いう。〕を得た。尚、この化学組成は組成分析により、
化合物中の各イオンの含有量を求め、組成を推定して得
たものである。以下についても同様である。 Na1.8Zr2Si0.82.212 〔3〕
【0023】次いで、この化合物(3)の粉末20gと
硝酸銀0.944g、0.1N硝酸水溶液100gをポ
リエチレン性サンプル瓶に入れ、40℃で2時間、振と
うした。その後、スラリーを濾過、水洗、乾燥、粉砕
し、下記(a)の組成式を有する抗菌剤(抗菌剤aとい
う。)を得た。 Ag0.12Na1.450.23Zr2Si0.82.212 (a)
【0024】(2)性能評価 上記抗菌剤aについて、以下に示す耐候性試験、抗菌性
試験及び耐酸性試験を行い、それらの結果を表1に示
す。 耐候性試験 抗菌剤aを市販のポリエチレン樹脂に5重量%含有させ
て厚さ3mmのプレートを作製し、このプレートを試験
片として耐候性試験を行った。尚、この試験において、
1サイクルは、60℃で紫外線を1時間照射後、湿度9
0%、40℃で1時間放置する工程からなり、3サイク
ル繰り返した。そして、試験前後の色彩(L、a、b)
を色彩計〔日本電色工業(株)製色彩計「SZーΣ8
0」〕により測定し、耐候性を評価した。
【0025】抗菌性試験 日本化学療法学会標準法により、抗菌剤aの大腸菌に対
する最小発育阻止濃度(MIC:被検体の発育を阻止す
ることができた抗菌剤の最小濃度)を測定した。 耐酸性試験 4重量%の酢酸水溶液(pH3)に、抗菌剤aを10重
量%添加し、4時間静置した後、抗菌剤を濾別し、濾液
中の銀イオンの溶出量を原子吸光光度計にて測定した。
【0026】実施例2 実施例1で得た抗菌剤aを700℃で4時間焼成して、
抗菌剤bを調製し、これについて実施例1と同様に、耐
候性試験、抗菌性試験及び耐酸性試験を実施し、その結
果を表1に併記した。
【0027】比較例1 比較例1に係る抗菌性ゼオライトを以下のようにして調
製し、これについて実施例1と同様に、耐候性試験、抗
菌性試験及び耐酸性試験を実施し、その結果を表1に併
記した。A型ゼオライト(組成:0.94Na2O・A
23・1.92SiO2・xH2O)を、硝酸銀水溶液
に添加し、室温で5時間攪拌した後、スラリーを濾過、
水洗、乾燥、粉砕し、下記(c)の組成式を有する抗菌
剤cを得た。 0.03Ag2O・0.8Na2O・Al2O3・1.9SiO2・nH2O (c)
【0028】比較例2 比較例1で得た抗菌剤cを700℃で4時間焼成して、
抗菌剤dを調製し、これについて実施例1と同様に、抗
菌性試験を実施し、その結果を表1に併記した。
【0029】
【表1】
【0030】(3)実施例及び比較例の効果 表1の結果によれば、比較例1である抗菌剤cでは、耐
候性試験前後において大きく色彩が変化した(着色が認
められた)が、本発明に係る実施例1及び2の抗菌剤a
及びbでは、比較例1と比べるとその変化は著しく小さ
く、耐候性が著しく優れることを示している。また、焼
成後のもの(実施例2)は、未焼成の乾燥品(実施例
1)と比べると、その変化は更に小さく、焼成により耐
候性が更に向上していることを示している。
【0031】また、抗菌性についても、大腸菌に対する
最小発育阻止濃度(MIC)が抗菌剤a及びb(各々実
施例1及び2)ともに、125ppmであり、比較例1
及び2の各抗菌剤c及びd(各々250ppm、250
0ppm以上)と比べて、大変優れている。特に、焼成
された比較例2の抗菌剤dの抗菌性(MIC:2500
ppm以上)は著しく悪い。しかし、実施例1及び2で
はほとんど同じ性能を示し、高温加熱を行っても性能の
低下は示さず、比較例と比べて加熱に安定であることを
示している。更に、耐酸性についても、実施例1及び2
の抗菌剤a及びbでは、酸の溶出はほとんどないが、比
較例1の抗菌剤では5ppmと大きく、酸による安定性
が悪いことを示している。
【0032】また、焼成後のものと未焼成のもの(乾燥
品)とでは、上記の如く、本発明品(実施例1及び2)
においては、抗菌性及び耐酸性ともにほとんど同じであ
り、比較例と異なり、高温加熱を行っても性能の低下は
示さなかった。従って、実施例1及び2では、加熱によ
っても構造(骨格)、組成の変化が生じておらず、一方
比較例では何らかの変化が生じているものと考えられ
る。
【0033】
【発明の効果】本発明の抗菌剤は、日光や高温雰囲気に
曝されたり又は酸性溶液と接触されたりする、厳しい環
境下においても、着色することなく、しかも抗菌性が劣
化せず、防かび、抗菌性及び防藻性を長時間発揮させる
ことができる。従って、本抗菌剤は、作業着、医療用
着衣、医療用寝具、スポーツ着、包帯、漁網、カーテ
ン、カーペット、下着類、エアーフィルター等の繊維
類、プラスチック成型品類、壁紙等の紙類、食品
包装フィルム、医療用フィルム、合成皮革等の膜類、
滅菌装置壁塗料、防腐塗料、防かび塗料等の塗料類、
農業用土壌等の粉末類、シャンプー等の液状組成物等
の用途に極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 秀樹 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東亞合成化学工業株式会社 名古屋総合 研究所内 (56)参考文献 特開 平5−124919(JP,A) 特開 平5−32512(JP,A) 特開 平5−32407(JP,A) 特開 平4−338138(JP,A) 特開 平4−338129(JP,A) 特開 平4−273803(JP,A) 特開 平3−83906(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 59/26 C08J 5/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔1〕で示される化合物から
    なることを特徴とする抗菌剤。 Ma(1+b-pa)/q2Sib(3-b)12 〔1〕 (Mは銀、銅、亜鉛、錫、水銀、鉛、鉄、コバルト、ニ
    ッケル、マンガン、バリウム、カドミウム及びクロムか
    ら選ばれる少なくとも1種の金属イオンであり、Aはア
    ルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、水素イオ
    ン及びアンモニウムイオンから選ばれる少なくとも1種
    のイオンであり、Bは、チタン、ジルコニウム及び錫か
    ら選ばれる少なくとも1種の4価の金属イオンであり、
    a及びbは、いずれも正数であり、bは0<b3を満
    たす数であり、pはMの価数であり、qはAの価数であ
    り、p、a及びbはpa≦1+bを満たす数である。)
JP12058693A 1993-04-23 1993-04-23 抗菌剤 Expired - Lifetime JP3264040B2 (ja)

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