JP3250663B2 - シールド掘進機用カッタービットおよびシールド掘進機 - Google Patents
シールド掘進機用カッタービットおよびシールド掘進機Info
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Description
ルド掘進機(とくに砂礫層を掘削するもの)においてカ
ッターディスクや掘削刃を保護する等の目的で使用され
るカッタービットと、それを配置したシールド掘進機に
関するものである。
ッターディスクを有し、その前面に多数の掘削刃(スク
レーパとして地山を削るもの)を備えている(シールド
掘進機1の正面図である図3を参照。符号2がカッター
ディスク、符号6が掘削刃である。ただし、図は掘削刃
6等の一部を省略して示している)。そのカッターディ
スクを回転させることにより、掘削刃の作用で地中を掘
削するのである。
層などを掘削する場合には、粘土層などを掘削するとき
と違って掘削刃が摩耗または破損しやすいほか、カッタ
ーディスクそのものが激しく摩耗することがある。とく
にカッターディスクの最外周の部分は、回転による周速
度が高いうえ、掘削ずみの土砂とも下方部分においてた
えず接触するため、掘削刃にもカッターディスクにも摩
耗が早く進行する。最外周部分にある掘削刃が摩耗した
り破損したりすると、掘削するトンネルの外径が小さく
なったり、カッターディスクの損傷を早めたりするとい
う不都合に直結する。また、カッターディスクの外周リ
ング(図3中の符号5の部分)が摩耗によって切れる
と、カッターディスクを構成する各スポーク(図3の符
号3)間の連結が切れてカッターディスクの剛性が著し
く低下する。
部分(掘削刃と外周リング)などを保護すべく、通常の
掘削刃とは異なるカッタービットが併せて使用されるこ
とがある。図4〜図6はそのような従来の保護用カッタ
ービットを示すもので、カッターディスクの最外周部分
などに配置されることにより、掘削刃や外周リングにか
かる負担を軽減するものである。まず、図4に示すカッ
タービット20は、工具鋼などでできた母材21の両側
先端にタングステンカーバイド(WC)等からなる超硬
合金製のチップ(超硬チップ)22がロウ付けされたも
ので、図のように、カッターディスク2の回転方向(図
の左右)における前後面にチップ22が取り付けられ、
チップ22の先が掘進機の掘進方向前方(図の上方)に
向いている。図5のカッタービット30は、同じように
母材31中に超硬チップ32が埋め込まれてロウ付けさ
れたもので、回転方向における前後の位置にチップ32
があり、掘進方向前方にその先端を向けている。また図
6(a)・(b)のカッタービット40は、扇形になっ
た板状の母材41の中に小さな平板状の超硬チップ42
が多数埋設されたもので、図(a)のように母材41の
長手方向をカッターディスク2の周方向(回転方向)に
向けるとともに、図のとおりチップ42の先を掘進方向
前方に向けてカッターディスク2の最外周に配置されて
いる。なお、図3に類似したカッタービットは、特公昭
57−33439号公報などに記載されている。
示した保護用のカッタービットは、それ自体が必ずしも
十分な強度を有してはおらず、地層等によっては短期間
にその機能を喪失することがある。たとえば、図4のカ
ッタービット20は、超硬チップ22が一方の側面のみ
で母材21に固着されているにすぎないため、礫に当た
ったときの衝撃等によって母材21からチップ22が脱
落するおそれがある。図5のカッタービット30は、超
硬チップ32の周囲の母材31が図の仮想線のように摩
耗しやすいため、その摩耗が進行した時点でチップ32
が脱落しやすい状態になる。また図6のカッタービット
40は、カッターディスク2の回転方向(図の左右)に
のみ地山と接触し合うのであれば、仮想線のように一部
に摩耗が生じてもそれ以上の摩耗が進行しにくいうえ破
損も起こしにくいといえるが、現実には、掘削ずみの土
砂等が不規則な向きに移動しながらそのカッタービット
40に接触するので、母材41の摩耗が進行してチップ
42が脱落する可能性があり、また面外方向の衝撃力を
受けて母材41等が破損する可能性も否定できない。保
護用のカッタービットの耐用寿命がそのように短いと、
掘削刃や外周リング等を効果的に保護することはできな
い。
もすぐれているうえ方向的な制約を有しないために長期
間にわたって掘削刃やカッターディスクを保護すること
ができるカッタービットと、それを備えるシールド掘進
機とを提供しようとするものである。
ルド掘進機は、駆動手段によって回転駆動されるカッタ
ーディスク(2)を最前部に備え、カッターディスク
(2)は、中心部から半径方向に放射状に延びた複数の
スポーク(3)と、それらの間に複数箇所形成された土
砂の取込み口(4)と、各スポーク(3)の最先端の部
分をつなぐ外周リング(5)とによって構成され、各ス
ポーク(3)の両側には、母材(7)の先に超硬チップ
(8)を固着してなる多数の掘削刃(6)が取込み口4
に面していてカッターディスク(2)の前面に突出する
ように取り付けられたシールド掘進機において、円柱状
の複数の超硬チップ(12)を、先端が母材(11)の
表面上に突出するとともに先端以外の部分において全周
が囲まれた状態にそれぞれ母材(11)中に埋め込んだ
カッタービット(10)を、前記カッターディスク
(2)の最外周を含む前記スポーク(3)の前面に、そ
れぞれの前端部は同じ半径位置にある前記掘削刃(6)
の前端部よりも前方へ突出させて設けるとともに、前記
カッタービット(10)のうちカッターディスク(2)
の最外周部分に位置するものは、前端部は同じ半径位置
にある前記掘削刃(6)の前端部よりも前方へ突出さ
せ、かつ外側の端部が外周リング(5)の外周面よりも
最外周の掘削刃(6)の先端以上に外側に突出させたこ
とを特徴とする。母材としては、工具鋼や機械構造用炭
素鋼、構造用合金鋼その他の硬質鋼が望ましく、また超
硬チップの材料としては、タングステンカーバイト等の
超硬合金のほか、サーメット、セラミックス、ダイヤモ
ンド焼結体、cBN燒結体などを採用できる。埋め込ん
だ超硬チップは、全周的なロウ付けにより、または母材
の穴に密に嵌め入れたうえ基部をネジで止めること等に
より、抜けないよう母材に一体化する。
進機の回転式カッターディスクのうち最外周の部分等に
取り付けられて同ディスクとともに回転するとき、先端
の突出した超硬チップの作用によって該当部分の地山を
取り崩し、カッターディスクの外周リングや掘削刃の機
械的負荷(掘削上の負荷)を軽減することができる。超
硬チップに比べると母材は摩耗しやすいが、母材の表面
が摩耗したときにはその表面からのチップの突出量がそ
れだけ増大するので、上記した本来の機能が急激に失わ
れることはない。また、そうしてチップの突出量が増大
すると、母材と土砂等との接触機会が減ってそれ以上の
母材の摩耗が進行しにくくなるため、上記した機能の低
下が抑制される。
先端部を除く部分の全周が母材に囲まれてそれより支持
力を受けるため、チップの一側面または二側面からしか
支持されていない図4〜図6の例とは違って、方向性を
問題にすることなくその支持が強固であり、したがって
耐衝撃性および耐摩耗性が格段に高い。耐衝撃性にすぐ
れるのは、母材によってチップが全周的に支持されてい
るため、衝撃力が作用してもチップが簡単には脱落しな
いからであり、耐摩耗性が高いのは、チップ付近の一側
面において母材が摩耗しても、全周から支持されている
チップが脱落するまでには至らないからである。また全
周を囲まれて支持されているために、チップは、地山や
土砂等によってどの方向から力を受けた場合にも上記の
ようなすぐれた耐摩耗性・耐衝撃性を発揮する。
に母材のうちに埋め込むことができたのは、上記のよう
に超硬チップを円柱状にしたことと関係がある。図4〜
図6の例ではチップが矩形状であるために、それを全周
的に密に囲む穴を機械加工によって母材のうちに形成す
るのは困難である(十分な強度が必要であるため、その
穴を含めて母材を鋳造で形成することもできない)。し
かし、発明のカッタービットにおけるチップは円柱状で
あるため、それが嵌め込まれる穴をドリル等によって容
易に形成することができる。つまり、このカッタービッ
トでは、超硬チップが円柱状のものであるために、チッ
プを全周的に埋め込むための穴を母材に加工することが
容易になり、そしてそのために、高い耐摩耗性と耐衝撃
性とが備わるようにチップを支持することが可能になっ
たといえる。このシールド掘進機は、回転式カッターデ
ィスクにおける最外周部分に上記のカッタービットを取
り付けるとともに、同ビットの外寄りの端部を上記のよ
うに外方に設けるものであるため、同ビットが、超硬チ
ップの作用によって該当部分の地山を取り崩し、最外周
位置にある掘削刃やカッターディスクの外周リングの機
械的負荷を軽減する。そのためにこのシールド掘進機で
は、最も負荷の高い最外周の掘削刃や外周リングについ
て摩耗が防止されるとともに、礫(玉石)に当たること
による衝撃的な刃先の損傷等が回避され、カッターディ
スクや掘削刃による円滑な掘削機能が長期間安定的に発
揮される。なお、代わってカッタービットには大きな負
荷が作用するが、上述した耐衝撃性・耐摩耗性に基づい
てカッタービットは耐用寿命が長く、掘削刃や外周リン
グ等を長期間効果的に保護する。 回転式カッターディス
クの前面には前述のように多数の掘削刃が配置されてい
る(図3を参照)。それら通常の掘削刃は、地山を削り
取るスクレーパーとして機能するものであり一般的には
先端に鋭角的な稜線を有するため、大きな礫に当たって
破損したり摩耗によって短期間に機能を喪失したりする
ことも多い。しかし、そのような掘削刃の前端部よりも
前方の位置に上記のようなカッタービットを配置してい
るので、掘削刃が地山を掘削する前に当該カッタービッ
トが地山を崩し、もしくは緩めることになる。そのた
め、掘削刃に作用する機械的負荷が低減し、したがっ
て、掘削刃が破損したり急激に摩耗したりすることは防
止される 。なお、その分だけカッタービットには大きな
負荷が作用するが、同ビットは上述のように耐衝撃性・
耐摩耗性にすぐれていて長寿命であるため長期間機能を
発揮し、したがってシールド掘進機の掘削機能が長く円
滑に維持される。
の母材(11)はほぼ直方体に形成し、かつ前後の端部
は幅を狭くした先鋭的な形にし、母材(11)の上面に
円形断面の穴を複数形成し、そこに円柱形状の超硬チッ
プ(12)の基部を挿入して固定し、前記穴および前記
超硬チップ(12)の配列は千鳥配列とし、超硬チップ
(12)の固定には、母材(11)の穴に銀ロウを流し
込んだうえ超硬チップ(12)の基部を挿入して、その
全周を母材(11)にロウ付け固定したことを特徴とす
る。千鳥配列とは、碁盤目配列に対する配列をさし、熱
交換器における管群の配列等に採用されるものをいう。
千鳥配列にすることから、当然ながら、複数行・複数列
にわたってチップを設けることにもなる。
した耐摩耗性・耐衝撃性がとくにすぐれ、上述の機能が
長期間安定的に発揮される。その理由の第一は、千鳥配
列をとる場合、母材の大きさが同じであっても、碁盤目
配列の場合よりも隣接の超硬チップ間の距離を大きくと
れる点にある。隣接するチップ間の距離を大きくとれる
ということは、チップを囲う母材にその分だけ厚みをも
たせ得ることであり、それゆえにチップの支持がより強
固になって耐衝撃性が向上するうえ、母材の摩耗が隣の
チップ位置にまで及ぶのに長い時間をかせげることにな
る。理由の第二は、超硬チップが複数行・複数列にわた
って配列されている点にある。母材の摩耗は通常一つの
側面に発生するが、一側面からの母材の摩耗が進んでそ
の側の幾つかの超硬チップが仮に脱落したとしても、そ
の側面と離れた行または列にあるチップは母材により依
然として強固に支持され続けることから、このカッター
ビットは長期間、機能を失うことがないのである。
側面(超硬チップの先端が突出している表面に隣接する
側面)に、硬化肉盛り溶接層を形成することができる。
るため、このカッタービットでは側面からの母材の摩耗
が効果的に抑制される。母材のうち超硬チップを突出さ
せた表面からの摩耗は、前記のようにある程度進行して
チップの突出量が増した段階で進行が鈍くなるため、こ
うして側面からの摩耗が抑制されれば、このカッタービ
ットの母材にはどの方向からの摩耗も激しくは進むこと
がない。摩耗が進行しにくい以上、超硬チップの周囲が
厚い母材で長期間にわたり囲まれていることになるた
め、このカッタービットは、極めて高い耐摩耗性と耐衝
撃性とを発揮するといえる。
ての一形態を紹介する。図1は、シールド掘進機1の最
外周付近を示すもので、図1(a)は正面図(図3にお
けるI部詳細図)であり、同(b)は同(a)における
b−b断面図である。図2は図1の掘進機1に使用した
カッタービット10の詳細図であって、図2(a)は平
面図、同(b)は側面図、同(c)は同(b)における
c−c断面図、同(d)は同(b)におけるd−d矢視
図である。また図3は、シールド掘進機1の前方から見
た回転式カッターディスク2を示す正面図である。
モータ等の駆動手段(図示せず)によって回転駆動され
るカッターディスク2を最前部に備えている。カッター
ディスク2は、中心部から半径方向に放射状に延びた複
数のスポーク3と、それらの間に複数箇所形成された土
砂の取込み口4と、各スポーク3の最先端の部分をつな
ぐ外周リング5などによって構成されている。各スポー
ク3の両側(周方向にいう両側)には、取込み口4に面
していてカッターディスク2の前面に突出するように多
数の掘削刃6が取り付けられている。カッターディスク
2の回転向きは切り換えられることがあるため、これら
掘削刃6は向きが180°異なるようにスポーク3の中
央部をはさんで両側に対称的に配置している。図1
(b)のようにこれらの掘削刃6は、工具鋼からなる母
材7の先に超硬チップ8を固着してなるもので、チップ
8の鋭いエッジを利用してスクレーパとして機能し、前
方の地山(切羽)に押し付けられながらカッターディス
ク2とともに回転することにより地山を掘削する。そし
てその掘削により生じた土砂が、取込み口4を経てカッ
ターディスク2の後ろのチャンバー(図示せず)内に入
り、コンベヤ等の排土手段によって後方へ排出されるこ
とになる。
の地層部分を良好に掘削するが、砂礫層を掘削する場合
にはかなり激しい摩耗と衝撃とを受けることがある。砂
礫層を掘削するとき、小さな砂礫が掘削刃6の表面上を
縦横に流れるほか、大きな礫が掘削刃6に強い衝撃力を
及ぼすからである。とくにカッターディスク2の最外周
に配置された掘削刃6は、回転による移動速度が高い
(したがって掘削距離も長い)うえ途切れることなく土
砂と接触すること等から、とくに摩耗や破損を受けやす
い。カッターディスク2の外周リング5も、砂礫層を掘
削するときなどには同じ理由で強い負荷を受け、摩耗の
進行が早くなりがちである。
して、図3のようにカッターディスク2の最外周を含む
スポーク3の前面に、外周リング5や掘削刃6の負荷を
軽減するためのカッタービット10を複数取り付けてい
る。カッタービット10のうちカッターディスク2の最
外周部分に設けるものは、図1(a)のように外側(カ
ッターディスク2の外周寄り)の端部が外周リング5の
外周面よりも寸法A(約20mm)だけ外側に突出し、
それによって最外周の掘削刃6の先端以上に端部が外側
に位置するように配置する。また、その最外周のものを
含むすべてのカッタービット10について、それぞれの
前端部(掘進機1の掘進方向にいう前方の端部)は、そ
れと同じ半径位置にある掘削刃6の前端部よりも寸法B
(約20mm)だけ前方へ突出させている。このように
各カッタービット10の端部を外方および前方に突出さ
せることによって、地山や土砂によって各掘削刃6や外
周リング5が受ける負荷を軽減し、それらの摩耗や破損
を起こりにくくするのである。
機械構造用炭素鋼鋼材(S45C)からなる母材(基
体)11と、超硬合金(PR50)からなる超硬チップ
12とによって構成している。まず母材11は、概形を
ほぼ直方体に形成しながらも、前後の端部(図2(a)
における左右)は幅を狭くした先鋭的な形にしている。
図1(a)のようにその長手方向をカッターディスク2
の回転方向に沿わせることを考慮して、前後端部は地山
を切り込みやすい先鋭的な形にしたものである。そして
図2(a)・(c)のように、この母材11の上面(表
面)11aに、機械加工によって円形断面の穴11cを
複数形成し、そこに、円柱形状の超硬チップ12におけ
る基部12bを挿入し固定している。穴11cおよびチ
ップ12の配列は図2(a)のように3行・7列の千鳥
配列とし、隣接するチップ12間にできるだけ厚く母材
11が残るようにした。チップ12の固定にはロウ付け
を使用し、母材11の穴11cに銀ロウを流し込んだう
えチップ12の基部12bを挿入して、その全周を母材
11にロウ付け固定している。各チップ12の先端部1
2aは、こうして母材11中にチップ12を挿入・固定
した状態で母材11の上面11a上に突出するようにす
る。その先端部12aは尖らせておいてもよいが、その
場合には早期に摩耗するため、半球状にしている。ま
た、母材11のうちチップ12を埋め込んだ部分を囲う
側面11bの外壁部には、硬化肉盛り溶接を施し、図の
ように硬質金属層13を形成している。チップ12の基
部12bの周囲において母材11の摩耗の進行をできる
だけ抑制することにより、チップ12の脱落を生じにく
くするのがその金属層13の目的である。
ようにカッターディスク2に取り付けられてそのディス
ク2とともに回転するとき、突出した超硬チップ12の
先端部12aの作用によって地山を崩し、または緩める
機能を発揮する。カッタービット10は、特定方向から
受ける衝撃力によって破損しやすいエッジの部分を有し
ないうえ、摩耗がとくに進行しやすい箇所も含んでいな
い。しかも各チップ12については、基部12bを母材
11にて全周的に支持するとともに、千鳥配列によって
母材11上に複数を設けているため、局所的な摩耗の進
行によって全チップ12が脱落し上記機能が完全に喪失
されることはない。したがって、カッタービット10が
地山を崩したり緩めたりする上記の機能は長期間にわた
って持続する。
よび前方にカッタービット10を設けることにより、外
周リング5とすべての掘削刃6に作用する機械的負荷は
大幅に軽減される。カッターディスク2のスポーク3の
機械的強度を支えるという重要な役目を果たす外周リン
グ5と、摩耗や衝撃によって損傷しやすい掘削刃6との
双方についてこのように負荷が軽減されると、砂礫層を
掘進する際にも、シールド掘進機1が有する掘削性能は
長期間安定的に維持される。掘削刃6等に代わって機械
的負荷を受けるカッタービット10において上記のよう
に摩耗や衝撃による機能の喪失が起こりにくいという点
も、掘削性能の維持に貢献することは言うまでもない。
ッタービットには、つぎのような効果がある。すなわ
ち、 1) 地山や土砂等によりどの方向から負荷を受ける場合
にもすぐれた耐摩耗性と耐衝撃性を発揮するため、シー
ルド掘進機の回転式カッターディスクに取り付けられた
とき、地山を崩す等の機能を長期間にわたって発揮する
ことができる。
スクのうち最外周の部分や前面に取り付けられたとき、
カッターディスクの外周リングや掘削刃の機械的負荷を
軽減して、シールド掘進機が長期間安定的に掘進性能を
発揮することに貢献する。
め、母材による超硬チップの支持を強固にすることがで
きるうえ、製造が容易である。製造容易であるのは、同
チップを埋め込むための円柱状の穴を母材上に形成する
のが容易だからである。4) カッターディスクにおける最外周に、外側に突出す
るように上記のカッタービットを取り付けるものである
ため、負荷の高い最外周の掘削刃や、カッターディスク
の強度上とくに重要な外周リングが、砂礫等との接触に
よる摩耗や衝撃から効果的に保護される。 5) 上記のカッタービットが、高い負荷を受けるにもか
かわらず耐摩耗性・耐衝撃性にすぐれていて長寿命であ
るため、シールド掘進機の掘進機能は長期間安定的に発
揮される。 6) 回転式カッターディスクの前面にある掘削刃の前端
部よりも前方の位置に上記のカッタービットを配置する
ので、掘削刃に対する機械的負荷が低減し、シールド掘
進機の掘削機能が一層長期間、円滑に維持される。
に、7) 母材上での超硬チップの配列を千鳥配列としたた
め、すべてのチップが母材から一斉に脱落することがな
いうえチップの支持がとくに強固である。したがって、
カッタービットとして耐摩耗性・耐衝撃性にとくにすぐ
れ、上記1)の機能を一層長期間、安定的に発揮する。
ド掘進機1の一部を表す図である。図1(a)は、カッ
ターディスク2の一部(図3におけるI部)についての
拡大正面図、また同(b)は、同(a)におけるb−b
断面図である。
たカッタービット10の詳細図である。図2(a)は平
面図(カッターディスク2の正面から見た図)であり、
同(b)は側面図、同(c)は同(b)におけるc−c
断面図、そして同(d)は同(b)におけるd−d矢視
図である。
ーディスク2の正面図である。ただし、掘削刃6等の一
部数は省略して示している。
る。
ある。
(図6(a))および側面図(同(b))である。
Claims (2)
- 【請求項1】 最前部に備えられ駆動手段によって回転
駆動されるカッターディスク(2)は、中心部から半径
方向に放射状に延びた複数のスポーク(3)と、それら
の間に複数箇所形成された土砂の取込み口(4)と、各
スポーク(3)の最先端の部分をつなぐ外周リング
(5)とによって構成され、各スポーク(3)の両側に
は、母材(7)の先に超硬チップ(8)を固着してなる
多数の掘削刃(6)が取込み口4に面していてカッター
ディスク(2)の前面に突出するように取り付けられた
シールド掘進機において、 円柱状の複数の超硬チップ(12)を、先端が母材(1
1)の表面上に突出するとともに先端以外の部分におい
て全周が囲まれた状態にそれぞれ母材(11)中に埋め
込んだカッタービット(10)を、前記カッターディス
ク(2)の最外周を含む前記スポーク(3)の前面に、
それぞれの前端部は同じ半径位置にある前記掘削刃
(6)の前端部よりも前方へ突出させて設けるととも
に、 前記カッタービット(10)のうちカッターディ
スク(2)の最外周部分に位置するものは、前端部は同
じ半径位置にある前記掘削刃(6)の前端部よりも前方
へ突出させ、かつ外側の端部が外周リング(5)の外周
面よりも最外周の掘削刃(6)の先端以上に外側に突出
させたこと を特徴とするシールド掘進機。 - 【請求項2】 前記カッタービット(10)の母材(1
1)をほぼ直方体に形成し、かつ前後の端部は幅を狭く
した先鋭的な形にし、母材(11)の上面に円形断面の
穴を複数形成し、そこに円柱形状の超硬チップ(12)
の基部を挿入して固定し、前記穴および前記超硬チップ
(12)の配列は千鳥配列とし、超硬チップ(12)の
固定には、母材(11)の穴に銀ロウを流し込んだうえ
超硬チップ(12)の基部を挿入して、その全周を母材
(11)にロウ付け固定した請求項1記載のシールド掘
進機。
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