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JP3137213B2 - 抽出フイルター材料 - Google Patents

抽出フイルター材料

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JP3137213B2
JP3137213B2 JP04222752A JP22275292A JP3137213B2 JP 3137213 B2 JP3137213 B2 JP 3137213B2 JP 04222752 A JP04222752 A JP 04222752A JP 22275292 A JP22275292 A JP 22275292A JP 3137213 B2 JP3137213 B2 JP 3137213B2
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JP
Japan
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fiber
heat
filter material
fibers
nonwoven fabric
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守 北村
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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  • Apparatus For Making Beverages (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、緑茶、紅茶、コーヒー
などの抽出バッグ、抽出袋等に有用な熱接着加工性の良
い抽出フイルター材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、抽出バッグの用途は拡大してきて
おり、生産現場における生産性向上が求められ高速充填
包装機の開発が進んできている。それにともない高速充
填包装機に適した抽出フイルター材料が求められてい
る。従来のフイルター材料としては短繊維不織布、長繊
維不織布、紙等が使用されており、短繊維不織布にはセ
ルロース系繊維に熱接着剤またはポリプロピレン、ポリ
エチレン等の熱接着繊維を加え熱接着性のある不織布を
用い、紙についても同様のものが用いられている。長繊
維不織布としてはスパンボンド法によるポリエチレン、
ポリプロピレンの不織布が用いられている。また、抽出
後の粒子漏れを抑えるため極細繊維不織布を積層した不
織布が用いられている。しかし、高速充填包装機を用い
る場合ヒートシール速度を上げると設定温度を上げる必
要が生じ、この場合ヒートシーラー部の圧着面に樹脂に
よる汚れが生じ接着不良を発生したり、収縮をおこし商
品価値を低下させている。また、ヒートシール部温度の
設定値コントロール能からヒートシール部の温度が上が
りすぎ同じく樹脂による汚れの問題を生じている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の抽出フイル
ター材料は、ヒートシール部の温度変化に対して汚れ、
接着不良、収縮等を生ずる事が多かった。本発明は、こ
のような事情を鑑み、高速充填包装機のヒートシール部
の温度変化による圧着面の汚れ、接着不良、収縮の発生
を低下させヒートシール性が良い抽出性能の優れた抽出
フイルター材料の提供をその目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、高速充填包
装機のヒートシール部の温度変化に対して良好なヒート
シール性を得るためフイルター材質について鋭意研究し
た結果、熱接着繊維を含む不織布に熱接着繊維の融着温
度よりかなり高い融点をもつ極細繊維不織布を積層し極
細繊維不織布がヒートシール面に接するように配して接
着する事で高速充填包装機のヒートシール時の問題を解
決するにいたった。即ち、本発明は、熱融着繊維を含む
熱接着繊維不織布と平均繊維径10μm以下である熱可
塑性繊維からなる極細繊維不織布との積層物であって、
熱融着繊維の融着温度が110〜170℃で、極細繊維
の融点が熱融着繊維の融着温度より80℃以上高く、
接着加工性の良い抽出フイルター材料である。
【0005】以下に本発明について詳細に説明する。本
発明の抽出フイルター材料は、熱融着繊維を含む不織布
と熱可塑性繊維からなる極細繊維で構成されている。熱
融着繊維を含む不織布とは、短繊維不織布、長繊維不織
布いずれでも良く、熱融着繊維成分は、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド等適度な接
着強力さえ得られればいずれでも良い。また、熱融着繊
維は、芯鞘構造または並列型構造の複合繊維でヒートシ
ール時における熱収縮を抑えるため芯鞘構造の芯部また
は並列型構造の片側には熱融着繊維より融点が50℃以
上好ましくは70℃以上である繊維を用いるのがよい。
熱融着繊維を含む不織布には、熱融着繊維以外に熱可塑
性繊維やセルロース系繊維、たとえばポリエステル、ポ
リアミド、キュプラ、レーヨン等を混繊する事ができ、
この繊維の融点は熱融着繊維の融着温度より50℃以上
好ましくは70℃以上である事がよい。50℃未満では
ヒートシール時収縮する原因となりやすいので好ましく
ない。熱融着繊維を含む不織布に熱可塑性繊維やセルロ
ース系繊維を混繊するのは融着時熱融着繊維によるヒー
トシール機の圧着部の汚れをできるだけ低下させるため
であり混繊する繊維は短繊維でも長繊維でも良い。ま
た、熱融着繊維と混繊する熱可塑性繊維及び/またはセ
ルロース系繊維の混繊比率(重量%)は、90:10〜
50:50であり積層する極細繊維不織布の目付けによ
り最適混繊比率が決まる。混繊比率が90:10より小
さくなるとヒートシール機の圧着部分の汚れの改善がみ
られず、50:50より大きくなると接着強度が低下す
るため良くない。
【0006】熱可塑性繊維からなる極細繊維は、複合紡
糸法、メルトブロー法でつくられるもののいずれでも良
いが、生産性、コスト面からメルトブロー法のものが良
く、繊維径は10μm以下、好ましくは5μm以下であ
る。繊維径が10μmより大きくなるとヒートシール時
熱融着樹脂によりヒートシール機圧着面を汚し、抽出後
抽出液中の粒子も大きくなり好ましくない。極細繊維不
織布の目付けは5〜20g/m2 が良く好ましくは7〜
15g/m2 である。目付けが5g/m2 未満であると
ヒートシール機の圧着部に熱接着樹脂が付きやすくなる
とともに抽出時の粒子漏れが多くなり好ましくない。目
付けが20g/m2 より大きくなると抽出速度が遅くな
り好ましくない。
【0007】高速充填包装機に適した抽出フイルター材
料は、ヒートシール温度の変化に対して安定した接着が
得られ、接着温度が熱融着繊維の融着温度より高くなっ
てもヒートシール機の圧着面を汚さない事が望まれる。
本発明の抽出フイルター材料は、熱融着繊維の融着温度
とヒーター面に接する極細繊維の融点との温度差が80
℃以上であり融着繊維樹脂が融解しても極細繊維不織布
内に留まりヒーター面を汚す事がない。また、極細繊維
不織布の極細繊維の融点は熱融着繊維の融着温度よりか
なり高く設定されているためヒーター面を汚したり融着
をおこしたりする事はない。
【0008】
【実施例】以下実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。実施例における乾熱収縮率Sは下記操作により測定
した。 乾熱収縮率(%) 試料の縦横各3カ所に正確に10cmの長さを表す印を
付ける。恒温乾燥機を160℃に設定し設定温度に達し
たら試料を中にいれ10分間放置した後取り出して室温
まで冷却する。その後縦横各3カ所の長さを測定し数1
により乾熱収縮率を求めた。
【0009】
【数1】
【0010】但し、S:乾熱収縮率(%)、L:処理前
の3線の長さの合計(mm)、L′:処理後の3線の長
さの合計(mm)
【0011】実施例1,2,3,比較例1,2,3 鞘成分がポリエチレン、芯成分がポリエチレンテレフタ
レートよりなる芯鞘構造の熱融着繊維よりなる目付け1
5g/m2 の繊維不織布と、平均繊維径3.5μmで目
付け15g/m2 のポリエチレンテレフタレートよりな
る極細繊維不織布を積層後部分融着し実施例1の抽出フ
イルター材料を得た。鞘成分がポリプロピレン、芯成分
がポリエチレンテレフタレートよりなる芯鞘構造熱融着
繊維よりなる目付け15g/m2 の短繊維不織布と平均
繊維径3.5μmで目付け15g/m2のポリエチレン
テレフタレートよりなる極細繊維不織布を積層後部分融
着 し実施例2の抽出フイルター材料を得た。また、鞘
成分がポリエチレン、芯成分がポリエチレンテレフタレ
ートよりなる芯鞘構造熱融着繊維よりなる単繊維とポリ
エチレンテレフタレート短繊維を80:20の比で混繊
して作った目付け15g/m2 の不織布を平均繊維径
3.8μmで目付け5g/m2 のポリエチレンテレフタ
レートよりなる極細繊維不織布を積層後部分融着し実施
例3の抽出フイルター材料を得た。鞘成分がポリエチレ
ン、芯成分がポリエチレンテレフタレートよりなる芯鞘
構造熱融着繊維よりなる短繊維不織布と平均繊維径2.
9μmで目付け15g/m2のポリプロピレンよりなる
極細繊維不織布を積層後部分融着し比較例1の抽出フイ
ルター材料を得た。鞘成分がポリエチレン、芯成分がポ
リエチレンテレフタレートよりなる芯鞘構造熱融着繊維
よりなる短繊維不織布を平均繊維径3.8μmで目付け
5g/m2 のポリエチレンテレフタレートよりなる極細
繊維不織布を積層後部分融着し比較例2の抽出フイル
ター材料を得た。また、鞘成分がポリエチレン、芯成分
がポリプロピレンよりなる芯鞘構造熱融着繊維よりなる
短繊維不織布を比較例3の抽出フイルター材料とした。
以上のようにして得られた抽出フイルター材料をヒート
シール機を用いて設定温度を熱融着繊維の融着温度より
30℃高く設定し500個ヒートシールしヒートシール
面の樹脂による汚れを目視にて評価した。目視評価基準
は下記の通りである。 目視評価 1級:汚れを確認せず 2級:少し汚れている 3級:かなり汚れている 4級:著しく汚れている 評価結果を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】なお、表1で(PE/PET)、(PP/
PET)、(PE/PP)、PET、PPは下記の内容
を示す。 (PE/PET):芯成分ポリエチレンテレフタレー
ト、鞘成分ポリエチレンの芯鞘型複合繊維 (PP/PET):芯成分ポリエチレンテレフタレー
ト、鞘成分ポリプロピレンの芯鞘型複合繊維 (PE/PP):芯成分ポリプロピレン、鞘成分ポリエ
チレンの芯鞘型複合繊維 PET:ポリエチレンテレフタレート PP:ポリプロピレン 表1より本発明の抽出フイルター材料がヒートシール性
に優れている事が解る。
【0014】
【発明の効果】本発明の抽出フイルター材料はヒートシ
ール部の温度変化による圧着面の汚れ、接着不良、収縮
の発生を抑えヒートシール性が良く抽出機能に優れてい
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI D04H 3/00 D04H 3/00 J K 3/14 3/14 A

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱融着繊維を含む不織布と平均繊維径10
    μm以下である熱可塑性繊維からなる極細繊維不織布と
    の積層物であって、熱融着繊維の融着温度が110〜1
    70℃で、極細繊維の融点が熱融着繊維の融着温度より
    80℃以上高く、熱接着加工性の良い抽出フイルター材
    料。
  2. 【請求項2】 前記熱融着繊維を含む不織布において、
    熱融着繊維と熱可塑性繊維が芯鞘型または並列型の複合
    短繊維(A)と、熱可塑性繊維及び/またはセルロース
    系繊維の少なくとも1種以上で構成された短繊維(B)
    との混合物であって、その重量比率がA:B=90:1
    0〜50:50である請求項1記載の抽出フイルター材
    料。
  3. 【請求項3】 前記極細繊維不織布において、極細繊維
    がポリエチレンテレフタレートであり乾熱収縮率が10
    %以下である請求項1記載の抽出フイルター材料。
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