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JP3125582B2 - 金属箔張り積層板の製造法 - Google Patents

金属箔張り積層板の製造法

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JP3125582B2
JP3125582B2 JP06128715A JP12871594A JP3125582B2 JP 3125582 B2 JP3125582 B2 JP 3125582B2 JP 06128715 A JP06128715 A JP 06128715A JP 12871594 A JP12871594 A JP 12871594A JP 3125582 B2 JP3125582 B2 JP 3125582B2
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稔 御堂河内
憲一 刈屋
満利 鎌田
達 坂口
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新神戸電機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面実装部品(以下、
SMDと記す)を搭載するプリント配線板の材料として
適した金属箔張り積層板の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近時の電子電気機器の高密度化、高集積
化および小型化に伴い、これに組み込んで使用するプリ
ント配線板への搭載部品も挿入型のディスクリート部品
から表面実装型のSMDへ移行しつつある。SMD対応
プリント配線板として注意しなければならない事柄に、
SMDとプリント配線の半田接続部の信頼性の問題があ
る。すなわち、プリント配線の基板である積層板の平面
方向の熱膨張係数は、SMDの熱膨張係数よりかなり大
きい(SMDの熱膨張係数=4〜6ppm、基板の熱膨
張係数=15〜25ppm)。従って、冷熱サイクルを
繰り返すと、前記熱膨張係数の差に起因する応力が半田
接続部にその都度作用し、半田接続部にクラックが入り
やすくなっている。そこで、プリント配線板の基板材料
である積層板の平面方向の低弾性化を図って、SMDと
基板の熱膨張係数の差に起因する応力を低弾性の基板で
緩和し、半田接続部に大きな応力が働かないようにする
ことが検討されている。積層板は、マトリックス樹脂で
ある熱硬化性樹脂をシート状基材に含浸し、これを重ね
て加熱加圧成形して製造されるが、例えば、マトリック
ス樹脂に可撓性付与剤を単に添加したり、添加した可撓
性付与剤をマトリックス樹脂または硬化剤と反応させて
低弾性化を図る技術、また無機充填材を含有させる場合
は、無機充填材の微粒化および球状化等の検討、また
は、低弾性樹脂を接着剤として、使用する金属箔(銅箔
等)の粗化面にこれを塗布し、積層板と金属箔との間に
低弾性樹脂層を設け低弾性化を図る技術が検討されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにマトリックス樹脂自体に手を加えると、積層板の
弾性率を低下させることはできるが、プリント配線板の
基板として必要な他の特性、すなわち、耐熱性および金
属箔引き剥がし強さの低下をもたらす。また、上記のよ
うに金属箔に低弾性樹脂を塗布すると、低弾性樹脂によ
るブロッキング性(低弾性樹脂を塗布した金属箔を重ね
て保管しておくと互いに貼り付く現象)等で生産性が劣
るという問題点があった。本発明が解決しようとする課
題は、SMD対応プリント配線板の基板に適した金属箔
張り積層板として、半田接続信頼性確保のために必要な
金属箔の下の層の低弾性化と、併せて耐熱性および金属
箔引き剥がし強さを確保し、ブロッキングによる生産性
上の問題も解決することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る金属箔張り積層板の製造法は、ガラス
繊維よりなるシート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥し
て得たプリプレグとその表面に載置した金属箔とを加熱
加圧成形する金属箔張り積層板の製造で、金属箔の下に
配置するプリプレグ(A)のシート状基材をガラス織布
とする方法において、前記プリプレグ(A)を、当該プ
リプレグの金属箔に面する側にのみフェノール樹脂を硬
化剤とする低弾性樹脂組成物を塗布したプリプレグ
(B)とし、低弾性樹脂組成物の付着量をプリプレグ
(B)の重量の20重量%以下にすることを特徴とす
る。ここで、フェノール樹脂を硬化剤とする低弾性樹脂
組成物とは、フェノール樹脂がアルキルフェノール樹脂
であり、低弾性樹脂がアクリロニトリルブタジエンゴム
であるもの、フェノール樹脂がノボラック型フェノール
樹脂であり、低弾性樹脂がアクリルゴムであるものであ
る。そして、この低弾性樹脂組成物は、次のような配合
の組成物が好ましい。 (1)エポキシ樹脂と無機充填材を含むもの (2)エポキシ樹脂を含むもの (3)無機充填材を含むもの さらに、低弾性樹脂組成物の付着量は、好ましくはプリ
プレグ(B)の重量の5〜20重量%である。
【0005】
【作用】本発明に係る方法では、金属箔の下に配置する
プリプレグの金属箔側の面に低弾性樹脂層を設けること
により、プリント配線の基板として必要な特性を低下さ
せることなく低弾性化を図り、SMD対応基板として半
田接続信頼性確保するものである。つまり、従来のよう
にマトリックス樹脂自体に低弾性樹脂を添加すると、マ
トリックス樹脂と低弾性樹脂の硬化速度の違いによりプ
リプレグ中の樹脂の硬化が不均一となる。この状態が、
積層板中でも生じてしまい、これに起因して耐熱性およ
び金属箔引き剥がし強さの劣化が起こる。しかし、本発
明に係る方法では、低弾性樹脂が金属箔の下のプリプレ
グの表面にだけあるので、マトリックス樹脂と低弾性樹
脂の硬化速度の違いに関係なくプリプレグ中でのマトリ
ックス樹脂の硬化が均一になり、プリント配線の基板と
して必要な特性を低下させることなく低弾性化を図り、
SMD対応基板として半田接続信頼性確保することがで
きる。低弾性樹脂の付着量が多いと製造した積層板の半
田耐熱性が劣り、また、製造上の問題として低弾性樹脂
の性状に起因するプリプレグ(B)のブロッキングが生
じ、積層板の生産性が劣ってしまう。このようなことか
ら、低弾性樹脂の付着量をプリプレグ(B)の重量の2
0重量%以下にしなければならない。尚、前記低弾性樹
脂の付着量を5重量%以上にすると低弾性化においてよ
り大きな効果を得ることができる。また、低弾性樹脂に
無機充填材を配合することにより、ブロッキングを改善
でき、併せて耐トラッキング性も向上させることができ
る。
【0006】
【実施例】本発明に係る方法で使用するガラス繊維より
なるシート状基材は、ガラス織布、ガラス不織布、ガラ
ス−紙混抄不織布等である。また、シート状基材に含浸
する熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、
ユリア樹脂、ポリイミド、ポリエステル等を適宜用いる
ことができる。これら熱硬化性樹脂には、品質改善、加
工性の向上、コスト低減などの目的で、無機充填材(A
23,Al23・H2O,Al23・3H2O,タル
ク,MgO,SiO2等)を配合してもよい。本発明に
係る方法で使用する低弾性樹脂組成物は、アクリロニト
リルブタジエンゴムやアクリルゴム等の低弾性樹脂に硬
化剤としてフェノール樹脂を配合し、エポキシ樹脂、
または、無機充填材(Al23,Al23・H2O,
Al23・3H2O,タルク,MgO,SiO2等)を配
合したもの、さらには、およびを配合したものを使
用できるが、特に制限するものではない。本発明に係る
方法で製造する積層板は、シート状基材が、ガラス織布
とガラス不織布の組合せからなるコンポジットタイプ
(例えば、芯層がガラス不織布、表面層がガラス織
布)、ガラス織布単独からなるタイプの積層板のいずれ
でもよい。また、本発明に係る製造法は、多層プリント
配線板のためのシールド積層板(内層回路板と表面の金
属箔をプリプレグを介して加熱加圧成形により一体化し
た積層板)の製造法も含むものである。
【0007】実施例1 単位重量205g/m2のガラス繊維織布に、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂ワニス(A)を含浸乾燥し樹脂
付着量40重量%のプリプレグ(A)を得た。低弾性樹
脂ワニス(B)を次のように調製した。まず、両末端カ
ルボキシル化アクリロニトリルブタジエンゴム(宇部興
産製「CTBN」)とアルキルフェノール樹脂(アルキ
ル基:イソプロピル基,三井東圧化学製「パーマノール
100」)を重量比85/15で配合し、次に、この樹
脂混合物とビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェ
ルエポキシ製「Ep−828」)を重量比70/30で
配合した。さらに、この樹脂混合物の樹脂固形重量10
0重量部に対し無機充填材(水酸化アルミニウム)を2
0重量部配合した。この低弾性樹脂ワニス(B)を上記
のプリプレグ(A)の片側にロールコータを用い塗布し
乾燥して、低弾性樹脂組成物(配合した無機充填材を含
む)の付着量が10重量%であるプリプレグ(B)を得
た(プリプレグ(B)の重量を100として付着量を計
算)。次に、水酸化アルミニウムを配合したビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂ワニス(樹脂/充填材=重量比1
00/50)を、単位重量50g/m2のガラス不織布
に含浸乾燥し、充填材を含む樹脂付着量84重量%のプ
リプレグ(C)を得た。プリプレグ(C)を6プライ重
ね、その両側にプリプレグ(B)を1プライずつ配置
(表面が低弾性樹脂塗布面になるよう配置)し、さらに
両表面に厚さ18μmの銅箔を載置して、加熱加圧積層
成形により厚さ1.6mmのコンポジットタイプの銅張り
積層板を得た(銅箔の下に、45μmの低弾性樹脂層が
形成されている)。
【0008】実施例2 プリプレグ(B)の低弾性樹脂組成物(配合した無機充
填材を含む)の付着量を、5重量%とした以外は実施例
1と同様にして厚さ1.6mmのコンポジットタイプの銅
張り積層板を得た(銅箔の下に、30μmの低弾性樹脂
層が形成されている)。
【0009】実施例3 プリプレグ(B)の低弾性樹脂組成物(配合した無機充
填材を含む)の付着量を、20重量%とした以外は実施
例1と同様にして厚さ1.6mmのコンポジットタイプの
銅張り積層板を得た(銅箔の下に、60μmの低弾性樹
脂層が形成されている)。
【0010】実施例4 プリプレグ(B)の低弾性樹脂組成物(配合した無機充
填材を含む)の付着量を、3重量%とした以外は実施例
1と同様にして厚さ1.6mmのコンポジットタイプの銅
張り積層板を得た(銅箔の下に、25μmの低弾性樹脂
層が形成されている)。
【0011】実施例5 低弾性樹脂ワニス(C)を次のように調製した。まず、
両末端カルボキシル化アクリロニトリルブタジエンゴム
(宇部興産製「CTBN」)とアルキルフェノール樹脂
(アルキル基:イソプロピル基,三井東圧化学製「パー
マノール100」)を重量比85/15で配合し、次
に、この樹脂混合物とビスフェノールA型エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ製「Ep−828」)を重量比7
0/30で配合した。この低弾性樹脂ワニス(C)を上
記のプリプレグ(A)の片側にロールコータを用い塗布
し乾燥して、低弾性樹脂組成物の付着量が10重量%で
あるプリプレグ(D)を得た(プリプレグ(D)の重量
を100として付着量を計算)。このプリプレグ(D)
をプリプレグ(B)の代わりに使用した以外は、実施例
1と同様にして厚さ1.6mmのコンポジットタイプの銅
張り積層板を得た(銅箔の下に、45μmの低弾性樹脂
層が形成されている)。
【0012】実施例6 プリプレグ(D)の低弾性樹脂組成物の付着量を、5重
量%とした以外は実施例5と同様にして厚さ1.6mmの
コンポジットタイプの銅張り積層板を得た(銅箔の下
に、30μmの低弾性樹脂層が形成されている)。
【0013】実施例7 プリプレグ(D)の低弾性樹脂組成物の付着量を、20
重量%とした以外は実施例5と同様にして厚さ1.6mm
のコンポジットタイプの銅張り積層板を得た(銅箔の下
に、60μmの低弾性樹脂層が形成されている)。
【0014】実施例8 プリプレグ(D)の低弾性樹脂組成物の付着量を、3重
量%とした以外は実施例5と同様にして厚さ1.6mmの
コンポジットタイプの銅張り積層板を得た(銅箔の下
に、25μmの低弾性樹脂層が形成されている)。
【0015】実施例9 低弾性樹脂ワニス(D)を次のように調製した。まず、
両末端カルボキシル化アクリロニトリルブタジエンゴム
(宇部興産製「CTBN」)とアルキルフェノール樹脂
(アルキル基:イソプロピル基,三井東圧化学製「パー
マノール100」)を重量比85/15で配合し、この
樹脂混合物の樹脂固形重量100重量部に対し無機充填
材(水酸化アルミニウム)を20重量部配合した。この
低弾性樹脂ワニス(D)を上記のプリプレグ(A)の片
側にロールコータを用い塗布し乾燥して、低弾性樹脂組
成物(配合した無機充填材を含む)の付着量が10重量
%であるプリプレグ(E)を得た(プリプレグ(E)の
重量を100として付着量を計算)。このプリプレグ
(E)をプリプレグ(B)の代わりに使用した以外は、
実施例1と同様にして厚さ1.6mmのコンポジットタイ
プの銅張り積層板を得た(銅箔の下に、45μmの低弾
性樹脂層が形成されている)。
【0016】実施例10 プリプレグ(E)の低弾性樹脂組成物(配合した無機充
填材を含む)の付着量を、5重量%とした以外は実施例
9と同様にして厚さ1.6mmのコンポジットタイプの銅
張り積層板を得た(銅箔の下に、30μmの低弾性樹脂
層が形成されている)。
【0017】実施例11 プリプレグ(E)の低弾性樹脂組成物(配合した無機充
填材を含む)の付着量を、20重量%とした以外は実施
例9と同様にして厚さ1.6mmのコンポジットタイプの
銅張り積層板を得た(銅箔の下に、60μmの低弾性樹
脂層が形成されている)。
【0018】実施例12 プリプレグ(E)の低弾性樹脂組成物(配合した無機充
填材を含む)の付着量を、3重量%とした以外は実施例
9と同様にして厚さ1.6mmのコンポジットタイプの銅
張り積層板を得た(銅箔の下に、25μmの低弾性樹脂
層が形成されている)。
【0019】実施例13 アクリルゴム(日本ゼオン製「LX852」)、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製「E
p−828」)、ノボラック型フェノール樹脂(大日本
インキ製「TD−2093」)および無機充填材(水酸
化アルミニウム)を、固形重量比で55/18/18/
9で配合し低弾性樹脂ワニス(E)を得た。この低弾性
樹脂ワニス(E)を上記のプリプレグ(A)の片側にロ
ールコータを用い塗布し乾燥して、低弾性樹脂組成物
(配合した無機充填材を含む)の付着量が10重量%で
あるプリプレグ(F)を得た(プリプレグ(F)の重量
を100として付着量を計算)。このプリプレグ(F)
をプリプレグ(B)の代わりに用いた以外は実施例1と
同様にして厚さ1.6mmのコンポジットタイプの銅張り
積層板を得た(銅箔の下に、45μmの低弾性樹脂層が
形成されている)。
【0020】比較例1 プリプレグ(B)の低弾性樹脂組成物(配合した無機充
填材を含む)の付着量を、30重量%とした以外は実施
例1と同様にして厚さ1.6mmのコンポジットタイプの
銅張り積層板を得た(銅箔の下に、100μmの低弾性
樹脂層が形成されている)。
【0021】比較例2 プリプレグ(D)の低弾性樹脂組成物の付着量を、30
重量%とした以外は実施例5と同様にして厚さ1.6mm
のコンポジットタイプの銅張り積層板を得た(銅箔の下
に、100μmの低弾性樹脂層が形成されている)。
【0022】比較例3 プリプレグ(E)の低弾性樹脂組成物(配合した無機充
填材を含む)の付着量を、30重量%とした以外は実施
例9と同様にして厚さ1.6mmのコンポジットタイプの
銅張り積層板を得た(銅箔の下に、100μmの低弾性
樹脂層が形成されている)。
【0023】従来例1 プリプレグ(B)の代わりプリプレグ(A)を用いた以
外は実施例1と同様にして厚さ1.6mmのコンポジット
タイプの銅張り積層板を得た。
【0024】従来例2 樹脂固形分換算で、ビスフェノールA型エポキシ樹脂ワ
ニス(A)100重量部に対し低弾性樹脂ワニス(B)
を40重量部配合し、ワニス(F)を調製した。単位重
量205g/m2のガラス繊維織布に、ワニス(F)を
含浸乾燥し充填材を含む樹脂付着量40重量%のプリプ
レグ(G)を得た。プリプレグ(B)の代わりにプリプ
レグ(G)を用いた以外は実施例1と同様にして厚さ
1.6mmのコンポジットタイプの銅張り積層板を得た。
【0025】従来例3 樹脂固形分換算で、ビスフェノールA型エポキシ樹脂ワ
ニス(A)100重量部に対し低弾性樹脂ワニス(C)
を40重量部配合し、ワニス(G)を調製した。単位重
量205g/m2のガラス繊維織布に、ワニス(G)を
含浸乾燥し、樹脂付着量40重量%のプリプレグ(H)
を得た。プリプレグ(D)の代わりにプリプレグ(H)
を用いた以外は実施例5と同様にして厚さ1.6mmのコ
ンポジットタイプの銅張り積層板を得た。
【0026】従来例4 樹脂固形分換算で、ビスフェノールA型エポキシ樹脂ワ
ニス(A)100重量部に対し低弾性樹脂ワニス(D)
を40重量部配合し、ワニス(H)を調製した。単位重
量205g/m2のガラス繊維織布に、ワニス(H)を
含浸乾燥し充填材を含む樹脂付着量40重量%のプリプ
レグ(I)を得た。プリプレグ(E)の代わりにプリプ
レグ(I)を用いた以外は実施例9と同様にして厚さ
1.6mmのコンポジットタイプの銅張り積層板を得た。
【0027】従来例5 厚さ18μmの銅箔の粗化面に低弾性樹脂ワニス(B)
塗布し乾燥して、厚さ45μmの低弾性樹脂層を銅箔に
形成した。プリプレグ(C)を6プライ重ね、その両側
にプリプレグ(A)を1プライずつ配置し、さらに両表
面に前記銅箔を低弾性樹脂層面を内側にして載置して、
加熱加圧積層成形により厚さ1.6mmのコンポジットタ
イプの銅張り積層板を得た。
【0028】従来例6 低弾性樹脂ワニス(B)の代わりに低弾性樹脂ワニス
(C)を使用する以外は、従来例5と同様に厚さ1.6
mmのコンポジットタイプの銅張り積層板を得た。
【0029】従来例7 低弾性樹脂ワニス(B)の代わりに低弾性樹脂ワニス
(D)を使用する以外は、従来例5と同様に厚さ1.6
mmのコンポジットタイプの銅張り積層板を得た。
【0030】上記で得た各銅張り積層板の特性を表1〜
3に示す。表1〜3において、各特性は、以下の方法
で、あるいは条件により測定した。 (1)銅箔ピール強度:JIS法 (2)半田耐熱性:試料は常態,半田温度は300℃ (3)半田クラック:各銅張り積層板を加工したプリン
ト配線板に、#3125チップを半田付けで表面実装
し、−30℃と120℃冷熱繰返し1000サイクル後
の半田クラック発生率(試料数n=100) (4)耐トラッキング:IEC法によるCTI値 (5)ブロッキング性:プリプレグまたは銅箔(50×
50mm)を5枚重ね、上から500gの荷重をかけて2
4時間放置後にプリプレグ同士の貼り付き具合を確認 ○:全くまたは殆どブロッキングなし △:貼り付いているが、簡単に剥がれる ×:完全にブロッキングし、剥がしにくい (6)生産性:プリプレグまたは銅箔(1000×10
00mm)の外観検査を行ない、しわ、ピンホ−ル等を確
認(試料数n=100)
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】表1〜3から、本発明に係る実施例では、
生産性を落さず、また、銅箔のピール強度および耐熱性
をそれほど低下させることなく低弾性化を図れ、表面実
装したチップ部品(セラミックパッケージ)の半田接続
部におけるラック発生が抑制されることが明らかであ
る。低弾性樹脂の付着量を5重量%以上にすると半田接
続部におけるラック発生の抑制においてより大きな効果
があることが分かる。エポキシ樹脂と無機充填材を含む
低弾性樹脂組成物を用いると(実施例1〜4)、全体的
にバランスのとれた特性の金属箔張り積層板を製造する
ことができる。無機充填材を配合しないでエポキシ樹脂
を含む低弾性樹脂組成物を用いると(実施例5〜8)、
生産性や半田耐熱性が多少低下するものの支障はなく、
金属箔ピール強度の向上と半田ラック抑制の点で特に優
れた金属箔張り積層板を製造することができる。また、
エポキシ樹脂を配合しないで無機充填材を含む低弾性樹
脂組成物を用いても、初期の目的を達成する金属箔張り
積層板を製造することができる。さらに、低弾性樹脂と
してアクリルゴムを用いると(実施例13)、加熱処理
後の積層板表面(金属箔除去面)の変色を抑制すること
ができる。尚、実施例4,8及び12から低弾性樹脂の
付着量が3%であっても従来例と比較し、半田接続部に
おけるラック発生の抑制において効果があることが分か
【0035】。
【発明の効果】上述したように、本発明に係る方法によ
れば、金属箔の下に配置するプリプレグに所定量の低弾
性樹脂を塗布しておくことにより、SMD対応プリント
配線板の基板に使用する積層板として、SMDの半田接
続信頼性確保のために必要な面方向を中心とした低弾性
化と、併せて金属箔の引きはがし強さ、耐熱性を確保す
ることができる。そして、生産性も低下させることがな
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 27/38 B32B 27/38 C08J 5/24 CEQ C08J 5/24 CEQ H05K 1/03 610 H05K 1/03 610L 3/38 3/38 D (56)参考文献 特開 平4−162487(JP,A) 特開 昭56−146751(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 C08J 5/24 H05K 1/03 H05K 3/38

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス繊維よりなるシート状基材にエポキ
    樹脂を含浸乾燥して得たプリプレグとその表面に載置
    した金属箔とを加熱加圧成形する金属箔張り積層板の製
    造で、金属箔の下に配置するプリプレグ(A)のシート
    状基材をガラス織布とする方法において、 前記プリプレグ(A)を、当該プリプレグの金属箔に面
    する側にのみアルキルフェノール樹脂を硬化剤とする
    クリロニトリルブタジエンゴムの低弾性樹脂組成物を塗
    布したプリプレグ(B)とし、前記低弾性樹脂組成物
    付着量をプリプレグ(B)の重量の20重量%以下にす
    ることを特徴とする金属箔張り積層板の製造法。
  2. 【請求項2】低弾性樹脂組成物が、ノボラック型フェノ
    ール樹脂を硬化剤とするアクリルゴムである請求項1に
    記載の金属箔張り積層板の製造法。
  3. 【請求項3】低弾性樹脂組成物が、エポキシ樹脂を含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の金属箔張り積
    層板の製造法。
  4. 【請求項4】低弾性樹脂組成物が、無機充填材を含むこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の金属箔張り積層
    板の製造法。
  5. 【請求項5】低弾性樹脂組成物が、エポキシ樹脂と無機
    充填材を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の
    金属箔張り積層板の製造法。
  6. 【請求項6】低弾性樹脂組成物の付着量をプリプレグ
    (B)の重量の5〜20重量%とすることを特徴とする
    請求項1〜5のいずれかに記載の金属箔張り積層板の製
    造法。
JP06128715A 1993-12-28 1994-06-10 金属箔張り積層板の製造法 Expired - Fee Related JP3125582B2 (ja)

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