JP3125269U - 放電管 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ケース部材12の両端開口部を、放電電極を兼ねた一対の蓋部材14,14で気密に封止することによって気密外囲器16を形成すると共に、該気密外囲器16内に放電ガスを封入し、また、上記蓋部材14,14の放電電極部18,18間に放電間隙22を形成すると共に、ケース部材12の内壁面24に、その両端が、蓋部材14,14と微小放電間隙26を隔てて配置された複数のトリガ放電膜28を形成し、さらに、上記放電電極部18の表面に、ケイ化モリブデンが含有された被膜30を形成した。
【選択図】図1
Description
また、上記ケース部材62の内壁面74の円周方向に、微小放電間隙76を隔てて対向配置された一対のトリガ放電膜78,78が、複数組形成されている。一対のトリガ放電膜78,78の内、一方のトリガ放電膜78は、一方の放電電極部68と電気的に接続され、他方のトリガ放電膜78は、他方の放電電極部68と電気的に接続されている。
上記気密外囲器66内に封入する放電ガスとしては、例えば、アルゴン、ネオン、ヘリウム、キセノン等の希ガスあるいは窒素ガス等の不活性ガスの単体又は混合ガスが該当する。また、希ガスあるいは不活性ガスの単体又は混合ガスと、ハロゲンを含む気体やO2等の負極性ガスとの混合ガスが該当する。
尚、暗中において初期放電開始電圧が徐々に上昇して放電遅れが発生するのは、暗中で放電管60が長時間放置されると、気密外囲器66内の放電の種火としての電子やイオンが減少するためである。
暗中におけるインターバルが1秒以下でも初期放電開始電圧の上昇を抑制することができる長寿命な放電管を実現することにある。
すなわち、本考案に係る放電管は、複数の放電電極を放電間隙を隔てて配置すると共に、これを放電ガスと共に気密外囲器内に封入してなる放電管において、上記放電電極の表面に、ケイ化モリブデンが含有された被膜を形成したことを特徴とする。
ケイ化モリブデンの含有された上記被膜中に、モリブデン酸カリウム及びチタンを添加する場合、ケイ化モリブデン、モリブデン酸カリウム及びチタンの配合割合は、ケイ化モリブデンが1〜70重量%、モリブデン酸カリウムが1〜70重量%、チタンが1〜70重量%成すのが好ましい。
また、ケイ化モリブデンの含有された上記被膜中にチタンを添加すると、チタンはイオン化傾向が極めて大きいことから、該チタンが放電ガス分子をイオン化させ、その結果、気密外囲器内に放電の種火となるイオンを多量に供給でき、初期放電開始電圧の上昇の抑制に寄与する。
放電電極部18と接合部20を備えた上記蓋部材14は、無酸素銅や、無酸素銅にジルコニウム(Zr)を含有させたジルコニウム銅で構成されている。尚、ケース部材12の端面と蓋部材14の接合部20とは、銀ろう等のシール材(図示せず)を介して気密封止されている。
上記トリガ放電膜28は、カーボン系材料等の導電性材料で構成されている。このトリガ放電膜28は、例えば、カーボン系材料より成る芯材を擦り付けることにより形成することができる。
この被膜30は、ケイ化モリブデンの粉末を、珪酸ナトリウム溶液と純水よりなるバインダーに添加したものを、放電電極部18表面に塗布することによって形成することができる。
この場合、ケイ化モリブデンの粉末を、珪酸ナトリウム溶液と純水よりなるバインダーに添加して形成した被膜30中のケイ化モリブデンの含有割合は、0.01〜50重量%と成すのが、高温環境下における初期放電開始電圧の上昇を効果的に防止する上で好ましい。
尚、バインダー中の珪酸ナトリウム溶液と純水との配合割合は、珪酸ナトリウム溶液が0.01〜70重量%、純水が99.99〜30重量%の配合割合で混合される。
また、上記被膜30中にチタン(Ti)を添加すると、チタンはイオン化傾向が極めて大きいことから、該チタンが放電ガス分子をイオン化させ、その結果、気密外囲器内に放電の種火となるイオンを多量に供給でき、初期放電開始電圧の上昇の抑制に寄与する。
ケイ化モリブデンの含有された上記被膜30中にモリブデン酸カリウム及びチタンを添加する場合には、ケイ化モリブデン、モリブデン酸カリウム及びチタンの配合割合は、ケイ化モリブデンが1〜70重量%、モリブデン酸カリウムが1〜70重量%、チタンが1〜70重量%と成すのが好ましい。
また、珪酸ナトリウム溶液と純水よりなるバインダーに対する、ケイ化モリブデン、モリブデン酸カリウム及び/又はチタンの混合物の配合割合は、0.01〜50重量%と成すのが好ましい。
尚、初期放電開始電圧は、放電管を繰り返し動作させた場合における初回の放電開始電圧のことをいい、この初期放電開始電圧に続く2回目以降の放電開始電圧を追随放電開始電圧という。
また、上記において、インターバルが1秒とは、放電と放電との間において、放電管10に電圧を印加しない時間が1秒であることをいう。
而して、本考案の放電管10がスイッチングスパークギャップとして用いられる場合には、少なくとも周波数200Hz(5ms)間隔で繰り返し動作させた場合でも安定した放電開始電圧が得られることが求められるが、更にその用途によっては400Hz(2.5ms)の間隔で繰り返し動作させた場合でも安定した放電開始電圧が得られることが要求される。
本考案の放電管10の第1の変形例は、放電電極部18の表面に凹部32を形成すると共に、該凹部32内面に上記被膜30を形成したことにより、周波数特性に優れた放電管10を実現することができる。すなわち、本考案の放電管10の第1の変形例にあっては、放電電極部18表面に形成した凹部32内面に、上記被膜30を形成したことにより、放電電極部18表面の凹部29内面のみに放電が生成することとなる。その結果、早期点弧や続流の発生が抑制され、短い周期で繰り返し動作させた場合においても、規定電圧で安定的に放電生成が可能になると考えられるのである。
而して、この放電管10の第2の変形例にあっては、放電電極部18の凹部32内面に多数の穴部34を形成し、凹部32及び穴部34内面に被膜30を形成したことにより、被膜30と放電電極部18との密着力が向上し、放電時の衝撃による被膜30のスパッタが抑制される。その結果、スパッタに起因する被膜30の仕事関数の変化が防止され、初期放電遅れを抑制する効果を奏する。
図6は、ケイ化モリブデンを含有した被膜30を放電電極部18の表面に形成して成る本考案の放電管(A)10、ケイ化モリブデン、モリブデン酸カリウム及びチタンを含有した被膜30を放電電極部18の表面に形成して成る本考案の放電管(B)10、比較例としてヨウ化カリウム(KI)の含有された被膜80を放電電極部68の表面に形成した従来の放電管(C)60に関して、暗中において1秒のインターバルで動作させた場合の放電回数と初期放電開始電圧との関係を示すグラフである。これら放電管は、何れも放電開始電圧が800Vに設定されているものを用いており、この場合、初期放電開始電圧が1000Vを越えると使用に適さないものとなる。
尚、本考案の放電管10は、「放電電極部18の凹部32内面に穴部34を多数形成して成る」上記第2の変形例のものを用いた。
実験で用いた本考案の放電管(A)10は、上記バインダー20グラム(珪酸ナトリウム溶液:純水=2グラム:18グラム)に対してケイ化モリブデンを0.2グラム(含有割合は1重量%)含有させて被膜30を形成して成る。
また、本考案の放電管(B)10は、上記バインダー20グラムに対してケイ化モリブデンを0.2グラム、モリブデン酸カリウムを1グラム、チタンを2グラム含有させて被膜30を形成して成る。従って、ケイ化モリブデン、モリブデン酸カリウム及びチタンの配合割合は、ケイ化モリブデンが6.25重量%、モリブデン酸カリウムが31.25重量%、チタンが62.5重量%と成されている。また、バインダーに対する、ケイ化モリブデン、モリブデン酸カリウム及びチタンの混合物の配合割合は16重量%である。
これに対し、本考案の放電管(A)10の場合(図6のグラフA)には、放電回数が100万回となっても初期放電開始電圧が900V以下を保っており、従って、暗中におけるインターバルが1秒でも放電遅れを生じることがなく長寿命化が実現されている。
さらに、本考案の放電管(B)10の場合(図6のグラフB)には、放電回数が100万回となっても初期放電開始電圧が殆ど上昇することなく一定であり、従って、暗中におけるインターバルが1秒でも放電遅れを生じることがなく長寿命化が実現されている。
12 ケース部材
14 蓋部材
16 気密外囲器
18 放電電極部
22 放電間隙
26 微小放電間隙
28 トリガ放電膜
30 被膜
32 凹部
34 穴部
Claims (5)
- 複数の放電電極を放電間隙を隔てて配置すると共に、これを放電ガスと共に気密外囲器内に封入してなる放電管において、上記放電電極の表面に、ケイ化モリブデンが含有された被膜を形成したことを特徴とする放電管。
- 上記放電電極の表面に凹部を形成すると共に、該凹部内面に、上記被膜を形成したことを特徴とする請求項1に記載の放電管。
- 上記被膜中のケイ化モリブデンの含有割合は、0.01〜50重量%と成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の放電管。
- ケイ化モリブデンの含有された上記被膜中に、モリブデン酸カリウム及び/又はチタンを添加することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の放電管。
- ケイ化モリブデンの含有された上記被膜中に、モリブデン酸カリウム及びチタンを添加して成り、ケイ化モリブデン、モリブデン酸カリウム及びチタンの配合割合は、ケイ化モリブデンが1〜70重量%、モリブデン酸カリウムが1〜70重量%、チタンが1〜70重量%成されていることを特徴とする請求項4に記載の放電管。
Priority Applications (1)
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JP2006005257U JP3125269U (ja) | 2006-06-30 | 2006-06-30 | 放電管 |
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JP2006005257U JP3125269U (ja) | 2006-06-30 | 2006-06-30 | 放電管 |
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2006
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