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JP3106753U - 安全な注射器 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全に使用でき、使用後の注射器の再使用を不能にし、且つ廃棄処分の安全性を確実にした安全な注射器を提供する。
【解決手段】シリンダー20を有し、そのシリンダー20の先端部にはプランジャーが嵌合され、且つシリンダー20の周縁部に穿孔が形成され、前記の穿孔に対応する位置に穿孔の径とほぼ同じ仕様に形成される位置決め孔部が形成され、且つそのシリンダー20の穿孔の外側に位置決め部材10が配設され、プランジャーを確実にシリンダー内に位置決めさせるようにした。
【選択図】図1

Description

本考案は、安全な注射器に関するものである。
さて、現在使用されている注射器にあっては、注射器のブランジャーとシリンダーとの間には、単に一つだけの漏れ防止リングが配設されているに過ぎず、この漏れ防止リングの機能性によって液体の封止性を持たせた密嵌合作用を達成させるようにしたものである。しかしながら、プランジャーの他端に配置された注射針が、通常よりも硬めの状態の皮膚や血管に差し込まれた場合には、皮膚や血管内に入りきらずに、注射針とプランジャーとが一緒に後退してシリンダー内に入り込み、薬液の漏れを発生させることがある。
また、薬液を注射する前に、医務職員が注射器から薬液を押し出してテストする時などに、その押圧力がが大き過ぎたり、その速度が速すぎたりした場合に、プランジャーが液圧の押圧作用を受けて注射針を連動して前方へ飛び出させて、シリンダーと分離する場合が生じ、注射器使用時に大きな危険性をもたらし、改善される必要がある。
そのため、本考案は、注射針が注射時にシリンダー内に押し込まれたり、注射用シリンダー外へ滑り出したりすることを防止し、危険な状態が発生することのないように危険防止を可能とした安全な注射器を提供することを第一の課題とする。
また、本考案は、注射終了後に注射針を容易に曲げて破壊することができ、且つシリンダー内に押し込こんで安全性を図ることができるようにした安全な注射器を提供することをその第二の課題とする。
前記のそれぞれの課題を解消するために、本考案にかかる安全な注射器は、先端部にプランジャーが嵌合されるシリンダーを有し、前記シリンダーの内部に嵌合された前記プランジャーの一端部には係止柱が突出形成され、前記プランジャーの他端部には注射針が取り付けられ、前記シリンダーの他端部にはプッシュ・ロッドが嵌め込まれ、前記プッシュ・ロッドの前記シリンダー内に嵌め込まれた端部には閉塞部材が配設され、該閉塞部材の中央部には前記プランジャーの係止柱と嵌合する係止部を有し、且つ前記閉塞部材の外周縁部の中央部に穿孔を有する栓体が配設された構成となる安全な注射器であって、前記シリンダーにおける前記プランジャーの周縁部に位置する部位には穿孔が形成され、且つそのシリンダーの内部に嵌め込まれるプランジャーにおける前記穿孔に対応する位置に前記穿孔の径よりやや小さい径が形成される位置決め孔が形成され、且つ前記シリンダーの穿孔の外側には位置決め部材が配設され、その位置決め部材を前記シリンダーの穿孔と前記のプランジャーの位置決め孔部に嵌め込むことによって前記プランジャーを確実に前記シリンダー内に位置決めさせるようにしたことを特徴とする。
以下、本考案の実施形態を示す実施例について図を参照して説明する。
図1〜図3は本考案の安全な注射器の第1実施例を示すもので、図1は全体斜視図、図2は一部を切欠いて示す分解斜視図、図3は縦断面図である。
本考案においては、シリンダー20を有し、シリンダー20の縮径された先端部にはプランジャー30(図2参照)が嵌合されている。そして、前記シリンダー20の縮径された先端部には周縁部に穿孔21(図2参照)が形成されている。前記シリンダー20内に嵌合されたプランジャー30の外周縁部には、前記穿孔21に対応する位置に前記穿孔21の径とほぼ同じ仕様に形成された位置決め孔31が形成されており、前記シリンダー20の穿孔21の外側よりネジ部材からなる位置決め部材10が差し込まれるようになっている。なお、32は環状のシールリングで、前記プランジャー30の外周に取り付けられ、前記シリンダー20の縮径部内面に形成した凹部に嵌合して、プランジャー30とシリンダー20内壁面との隙間をシールする。
前記位置決め部材10は端部(頭部)が前記の位置決め孔31より大きく形成される位置決めピンや、前記位置決め孔31の内径より大きく形成されるタッピングネジなどを好適に使用でき、前記プランジャー30を前記シリンダー20の前端部に嵌合する場合に、流体を封止する性質の密嵌合作用を提供する。
また、前記プランジャー30には、前記シリンダー20の通路を塞ぐ閉塞部分の一端部にシリンダー20の内部へ突出する拡径状の係止柱33が形成されており、他端部には注射針34が取り付けられるようになっている。
前記シリンダー20の他端部からは、中央部に折り切れ創41を有するプッシュ・ロッド40が嵌め込まれ、前記シリンダー20内に嵌め込まれたプッシュ・ロッド40先端部には閉塞部材42が形成されており、閉塞部材42の中央部には前記プランジャー30の係止柱33と嵌合によって係止可能な嵌合部420(図4と図5参照)が形成されている。また、そのプッシュ・ロッド40の閉塞部材42の表面にはソフトな栓体44が配設され、該栓体44には前記係止柱33の端面部の中央部へ向けて穿孔440が形成されている。
本考案の使用時には(図3ないし図5参照)、プランジャー30をシリンダー20の先端部に嵌め込み、前記シリンダー20の穿孔21を貫通させてプランジャー30における位置決め孔31に位置決め部材10を嵌め込む。この作用によって前記位置決め部材10を位置決め孔31に位置決めさせて、プランジャー30を確実にシリンダー20に位置決め固定させる(図3参照)。
前記プランジャー30が前記シリンダー20内に嵌め込まれると、その一端部に形成された係止柱33も前記シリンダー20内に差し込まれるようになる(図3参照)。プランジャー30の他端部に注射針34が接続されてから、先端部にソフトな栓体44の配置されたプッシュ・ロッド40を前記のシリンダー20内に嵌め込み、注射用薬液を吸い上げてシリンダー20内に充填する。
使用者が注射をする場合には、前記プッシュ・ロッド40を押し込んで、先端部に配設したソフトな栓体44によって薬液を押圧して注射針34の先端より抽出させる。
また、本考案は位置決め部材10によってプランジャー30を確実に位置決めできるので、使用時にその注射針34が普通よりも硬い状態の皮膚や血管などに差し込まれる場合であっても、注射針34とプランジャー30とが後退してシリンダー20内に入り込んだりする移動を防止できる。
また、薬液の注射前に、看護婦等の医務員が注射器から薬液を押し出してテストする場合、プッシュ・ロッド40の終端部を押し付ける力が大き過ぎたり、押し付けるスピードが速すぎることによって起こり得るような、プランジャー30がシリンダー20の先端前方に移動してしまうことを防止できるので、注射針34の脱落または滑走移動を生じさせないまま、注射を終了させることができ(図4参照)、注射を受ける患者の安全性を確保できる。
また、図4と図5に示すように、プッシュ・ロッド40によってシリンダー20内の薬液を全部シリンダー20外へ排出して注射が終了して、プッシュ・ロッド40の先端部のソフトな栓体44における穿孔440がプランジャー30の係止柱33に押し付けられるようになると、プランジャー30の係止柱33が前記ソフトな栓体44の穿孔440を通ってプッシュ・ロッド40の閉塞部材42の係止嵌合部420内に嵌め込まれるようになり、こうして、係止嵌合部420とプランジャー30の係止柱33との相互嵌合により係止作用が生成されるようになる。
注射終了後は、使用者は先に、シリンダー20における位置決め部材10を、プランジャー30の位置決め孔31とシリンダー20の穿孔21より引き出して取り外し(図5参照)、プッシュ・ロッド40を後退方向に引っ張ることで、プランジャー30を使用後の注射針34と一緒にシリンダー20内へ引き戻して、注射針をシリンダー20内に収納することができるようになっている。このようにすることで、使用済みの注射針34が再度使用されるのを防止し、且つ、使用済みの注射器を廃棄した後に、他人を刺して怪我をさせたりすることのないようにできる効果を有する。
また、図6ないし図10は本考案の第2実施例を示す外見斜視図と操作説明図であり、そのものの大部分の構成は前記の第1実施例と同じに構成されているが、特にこの第2実施例においては、前記の位置決め部材10によってプランジャー30を確実に位置決めるようにするほか、さらにシリンダー20に嵌合するプランジャー30の一端部の外周縁部に雄ネジ200(図6参照)を形成し、他に、その雄ネジ200と螺合可能な帽子ナット50が配設使用され、その帽子ナット50の一端が封止端に形成され、その他端部には開口ネジ穴51が形成されている(図6と図9参照)。
使用者は、プランジャー30と使用後の注射針34を一緒にシリンダー20の内部に引き込んだ後に(図7と図8参照)、前記の帽子ナット50をその雌ネジ51を介して前記のシリンダー20の雄ネジ200に螺合結合して、帽子ナット50によってシリンダー20をカバーする(図9参照)。その後、使用者は、シリンダー20内に収容された使用済みの注射針34を、プッシュ・ロッド40を介して前方へ推し進めて、前記の帽子ナット50の封止端に衝突させて湾曲変形させてから、更に、この湾曲して破壊された注射針34をつけたままプッシュ・ロッド40をその折り切れ創41の部位が外に出るまで引っ張り戻し(図10参照)、最後にプッシュ・ロッド40をこの折り切れ創41から折って切り離す。このようにすることで、使用済み注射器の再使用は更に完全に不可能となり、また、本考案の注射器が廃棄処分された後に、他人に刺さったりするような事故が決して起こらず、多くの効果を有するものである。
また、図11と図11Aに示すものは、本考案の第3実施例を示す分解斜視図と断面図であり、その大体の構成は前記の第1実施例の形態とほぼ同じであるが、特に、本実施例においては、その相違点は、前記位置決め部材10として位置決め部材10Aに取り替えることである。
図面に示すように、本実施例の位置決め部材10Aには、位置決めロッド本体12とその位置決めロッド本体12の先端部に形成されるフォーク状のピン部材11,11とその位置決めロッド本体12の中間部に配設される突出する支点13とを有しており、且つ前記シリンダー20の穿孔を長円形孔部21Aに形成させ、且つそのプランジャー30の位置決め孔部も長円形孔部31Aに変更されているが、他の部分は前記第一の実施例と同じであるので、関連する説明をここでは省略する。
本考案による場合、好適な便利性と利用性を有する安全な注射器を提供できる。
本考案に係る安全な注射器の第1実施例を示す全体斜視図である。 本考案に係る安全な注射器の第1実施例を示す分解斜視図である。 本考案に係る安全な注射器の第1実施例の使用状態を示す断面図である。 本考案に係る安全な注射器の第1実施例の操作状態を示す断面図である。 本考案に係る安全な注射器の第1実施例の操作状態を示す断面図である。 本考案に係る安全な注射器の第2実施例を示す全体斜視図である。 本考案に係る安全な注射器の第2実施例の使用状態を示す断面図である。 本考案に係る安全な注射器の第1実施例の操作状態を示す断面図である。 本考案に係る安全な注射器の第2実施例の使用状態を示し、注射針を破壊する場合の様子を示す断面図である。 本考案に係る安全な注射器の第2実施例の使用状態を示し、プッシュ・ロッドを破壊する場合の様子を示す断面図である。 本考案に係る安全な注射器の第3実施例の分解斜視図である。 図11の組立後の要部断面図である。
符号の説明
10 位置決め部材
20 シリンダー
21 穿孔
30 プランジャー
31 位置決め孔
32 シールリング
33 係止柱
34 注射針
40 プッシュ・ロッド
41 折り切れ創
42 閉塞部材
420 嵌合部
44 栓体
440 穿孔

Claims (5)

  1. 先端部にプランジャーが嵌合されるシリンダーを有し、前記シリンダーの内部に嵌合された前記プランジャーの一端部には係止柱が突出形成され、前記プランジャーの他端部には注射針が取り付けられ、前記シリンダーの他端部にはプッシュ・ロッドが嵌め込まれ、前記プッシュ・ロッドの前記シリンダー内に嵌め込まれた端部には閉塞部材が配設され、該閉塞部材の中央部には前記プランジャーの係止柱と嵌合する係止部を有し、且つ前記閉塞部材の外周縁部の中央部に穿孔を有する栓体が配設された構成となる安全な注射器であって、
    前記シリンダーにおける前記プランジャーの周縁部に位置する部位には穿孔が形成され、且つそのシリンダーの内部に嵌め込まれるプランジャーにおける前記穿孔に対応する位置に前記穿孔の径よりやや小さい径が形成される位置決め孔が形成され、且つ前記シリンダーの穿孔の外側には位置決め部材が配設され、その位置決め部材を前記シリンダーの穿孔と前記のプランジャーの位置決め孔部に嵌め込むことによって前記プランジャーを確実に前記シリンダー内に位置決めさせるようにしたことを特徴とする安全な注射器。
  2. 前記位置決め部材として端部がプランジャーの位置決め孔部の内径よりやや大きく形成されるタッピン・ネジを使用することを特徴とする請求項1に記載の安全な注射器。
  3. 前記シリンダーにおけるプランジャーを嵌合する端部の外周縁部には雄ネジが形成されるとともに、その雄ネジと螺合可能な帽子ナットが配設され、且つその帽子ナットのある端部が封止端部に形成されるとともに、その他端部が開口ネジ穴を形成することを特徴とする請求項1に記載の安全な注射器。
  4. 前記位置決め部材として支点を有するフォーク状のピン・タイプ位置決め部材を使用することを特徴とする請求項1に記載の安全な注射器。
  5. 前記位置決め部材の対応する挿入孔部が長円形孔部に形成されることを特徴とする請求項4に記載の安全な注射器。
















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