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JP3199519B2 - 内燃機関用回転型絞り弁部材 - Google Patents

内燃機関用回転型絞り弁部材

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JP3199519B2
JP3199519B2 JP14649893A JP14649893A JP3199519B2 JP 3199519 B2 JP3199519 B2 JP 3199519B2 JP 14649893 A JP14649893 A JP 14649893A JP 14649893 A JP14649893 A JP 14649893A JP 3199519 B2 JP3199519 B2 JP 3199519B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関の燃料吸引
システムのために用いられる回転型絞り弁部材に関し、
バタフライ弁部材が取り付けられる部分の両側に円筒型
の軸受表面が設けられているタイプの絞り弁部材に関す
る。この発明の使用目的として特に重要なのは、燃料噴
射システムの絞り弁本体の組み立てであるが、これに限
られるものではない。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来は、吸気システムの回転
型絞り弁部材は、シャフトと、平坦な円板形状のバタフ
ライとからなり、いずれも金属からできていた。バタフ
ライは、シャフトに形成された溝又は平坦部にネジによ
って取り付けられていた。このような部材を機械加工及
び組み立てによって製造する費用は高価なものであっ
た。さらに、経験によれば、好ましくない環境条件のも
とでは、金属部分、特に、バタフライとシャフトの結合
部分に霜が付着しやすいという傾向があった。
【0003】
【課題を解決するための手段とその作用】この発明は、
広く、上に述べたような改良された回転型絞り弁部材を
提供することを目的とし、さらには、機械加工と組み立
てのコストを減少させることを目的としている。
【0004】この目的のために、この発明は、以下のよ
うな回転型絞り弁部材を提供する。上記の取付部つまり
長手方向中央部は、断面積がその中央部の一方の側のシ
ャフトのどの部分よりも大きいような均一な非円形の断
面を有する。このシャフトは、通常熱可塑性の合成材料
から鋳型成形され、中央部の他方の側の、制御ケーブル
との接続及びそれを巻き取るためのカムを含めて一体に
形成されている。バタフライもまた、通常は熱可塑性の
合成材料から形成され、上記長手方向中央部の断面を補
完するような形状の断面を持つ中央穴を有し、この中央
穴に上記中央部を通して固定される。カムに、長さ調節
のために制御ケーブルを巻付けることができるように、
プーリを形成してもよい。
【0005】現在の鋳型による成形法によれば、後の機
械加工の必要がない充分良好な表面性状を持つ絞り弁部
材を形成することができる。組み立ては、単に、シャフ
トをそれを収容するためのハウジングを通し、ハウジン
グの中に既に配置されたバタフライを通して係合させれ
ばよく、非常に簡単に行うことができる。バタフライ
は、一般に超音波溶接のような簡単な作業によって、シ
ャフトにバタフライが閉じた状態で、つまり、バタフラ
イがそれを収容する流路の中で正確に心出しされた状態
で固定される。
【0006】合成材料は、用いられる種々の燃料による
腐食に耐えられるものにすべきで、製造を容易にするた
めに、一般的には収縮の少ない熱可塑性の材料が用いら
れる。熱可塑性の材料には、通常ガラスファイバのよう
な充填材を含有させるのが好ましく、多くの場合、その
比率は重量で30〜40%であり、それによって絞り弁
部材に剛性を与えて操作の間の変形を回避することがで
きる。
【0007】好適な熱可塑性材料としては、種々のポリ
エーテルイミド、ポリフェニレンスルホンがあるが、こ
れに限定されるものではない。これらの材料は、霜の付
着が少ないという副次的に有利な特性を持っており、こ
れにより、霜によって流路の断面が減少あるいは遮蔽さ
せられることによる、又は制御不能による操業停止とな
る危険性を減少させることができる。
【0008】エンジンの吸気のためのバタフライ弁のハ
ウジングは、キャブレタに比べてダクトの数がかなり少
ないので、許容できる程度の複雑さを持った鋳型を用い
て鋳型成形することができ、プラスチックから最終形状
に直接的に成形することができることもすでに知られて
いる。この発明はまた、上述したタイプの回転型絞り弁
部材及び、回転型絞り弁部材と本質的に同じか少なくと
も同じような特性(特に、熱膨張率と燃料による耐食性
について)を持つような、通常熱可塑性の合成材料から
なるハウジングを有する絞り弁本体を提供する。これに
より、この絞り弁本体は現在用いられている絞り弁本体
よりかなり少ないコストで作ることができる。
【0009】
【実施例】この発明は、非限定的な例として与えられる
特定の実施例の説明によって、よりよく理解され、この
説明は、添付する図面を参照して行われる。以下に、回
転型絞り弁部材を絞り弁本体に用いた場合について説明
する。このハウジングと、本体の絞り弁部材の双方と
も、充填された熱可塑性材料から形成されている。しか
しながら、このような用いかたは限定的なものではな
く、特に、この発明の回転型絞り弁部材を、鋳造金属を
機械加工して従来のように作られたハウジングを有する
絞り弁本体又はキャブレタに用いることもできる。
【0010】図1及び2にその主要部品が示されている
絞り弁本体は、参照可能な1991年5月6日出願のフ
ランス特許出願第9105512号に説明されたもの
と、構造的な比較が可能である。絞り弁本体は、吸入通
路12を形成するハウジング10を有する。回転型絞り
弁部材は、その通路を挿通し、そして、その上にバタフ
ライ16が固定されたシャフト14を有すると考えても
よい。シャフト14は、図示されていない噴射制御回路
に対してバタフライの角度位置を表わす電気信号を供給
するポテンショメータ18のスライダに連結されてい
る。鋳型成形において、上流から下流へ向けて空気を移
送するためのダクトがハウジングの中に構成され、それ
によってバタフライ16が閉じているときにエンジンに
吸気するようになっている。ダクトは、キャップ20に
よって外部から遮断されている。空気の流れはハウジン
グ10に固定された、例えば、ステッピングモータ弁、
比例弁、拡張素子等の弁22によって制御される。
【0011】図1,2及び4に示される絞り弁部材のシ
ャフト14は、最終的な形状に直接成形した強化熱可塑
性材料からなる単一片から構成されている。それは、ロ
ッドと、制御ケーブルを取り付けて巻き付けるための終
端カムを有すると考えてもよい。図示されている実施例
においては、カムにはまた、以下に示すように、戻りバ
ネが結び付けられる。
【0012】ロッドは、長手方向中央部、つまりバタフ
ライ16を取り付けるための部分を有する。この中央部
の断面は、バタフライがシャフトに対して回転すること
を防止するような形状となっている。特に有利な解決策
は、2つの平行な平坦面を有する円形断面である。バタ
フライが完全に開いた位置において、その平坦部が空気
の流れの方向と平行になるように配置すれば、バタフラ
イの横方向の大きさ、従って、結果としてヘッド圧力の
損失がかなり減少させられる。
【0013】シャフトの中央部24の1つの側(図3と
4の右側の端部)のシャフトの部分はいずれの部分もそ
の断面において中央部24より小さく、それによって、
バタフライ16を通してこれに容易に係合させられる。
より正確に言えば、この終端部は、中央部24の中に完
全に嵌合しなければならない。図3と4に示す実施例に
おいては、右側の終端部には、中央部24の平坦部の間
の幅と等しい直径を持つ円筒状の軸受表面26が形成さ
れている。その先端部は、ポテンショメータのスライダ
に相対回転を阻止された状態で連結するために、多角形
断面をしている。
【0014】シャフトの他端部(図3と4の左側)は、以
下に説明するような機能を有する軸受表面28と、その
一般的な形状が上述したフランス特許出願第91055
12号に説明されているものと同じであるカム30を有
している。カム30の板に形成された穴に、他端がハウ
ジング10に固定された戻りバネ32の端部が収容され
ている。
【0015】バタフライ16は、中央部24の形状と補
完的な形状の穴を有するように形成された中央のハブを
有する円板形状となっている。図2と5に示すように、
中央ハブを偏平な形状とし、それによって、もし中央部
24の平坦部がその全開位置において流れの方向に平行
に延びる場合に、ヘッド圧力損失を減少させることがで
きるようにしてもよい。バタフライの円板をリブ34に
よって補強するようにしてもよい。
【0016】一般的通例として、摩耗防止のためのリン
グ状又はボール状のベアリングが、シャフト14とハウ
ジングの間に置かれている。図1に示す実施例において
は、ハウジングの中に置かれたリング36が、軸受表面
26に接触してこれを受ける。反対側端部の軸受表面
は、ボールベアリング38の中に搭載されている。簡単
な組み立て方法は、ボールベアリングの内輪をシャフト
の上にそれが中央部24の端の肩部に接するまで強制的
に嵌合させ、次にボールベアリングと嵌合させられたシ
ャフトをその位置に挿入するようにする。ボールベアリ
ングの外側のリングには、それをプラスチックの本体に
固定するための爪付きワッシャが設けられている。
【0017】上の説明により、このバタフライ弁は非常
に簡単に組み立てることができることが分る。バタフラ
イは、通路12の中に挿入される。ボールベアリング3
8と係合させられたシャフトは、ハウジングとバタフラ
イを通して係合させられ、そして、スプリングが固定さ
れる。バタフライは、それが正しく心出しされているこ
とを確認するために、その閉鎖位置まで移動させられ
る。それは金床の上に置かれ、次に、そのハブの端部に
取り付けられた2ヘッド型ソノトロード(超音波エネル
ギーを供給する道具)によって超音波溶接されてその位
置に固定される。
【0018】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、バタフライとシャフトをそれぞれ一体に鋳型成形す
ることにより製造が容易となり、また、これらを互いに
嵌合させることにより、絞り弁の組み立てが容易である
ので、製造コストが減少する。また、好ましくない環境
条件のもとで使用される場合でも、霜の付着が少なく、
安定した作動状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の特定の実施例を構成する絞り弁本体
の必須の要素を示し、吸入流路の軸と回転部材の軸を含
む平面に沿った断面で示されている。
【図2】部分的には斜視図で、部分的には、図1のII
−II線に沿った断面図である。
【図3】図1に示された種類の回転型絞り弁部材の立面
図であり、バタフライが閉じられた位置が示されてい
る。
【図4】図3の部材のシャフトをIV−IV線の断面図
で示す。
【図5】バタフライ自体を示し、図3のV−V線に沿っ
た断面におけるシャフトが示されている。
【符号の説明】
14 シャフト 16 バタフライ(バタフライ弁部材) 24 中央部 26,28 軸受表面(端部) 30 カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 9/10 F02D 9/02 351 F16K 1/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内然機関用絞り弁組立体であって、 吸入通路と、該吸入通路と交差する軸線上に配設された
    二つの貫通孔とを有した、合成材料から成るハウジング
    と、 長手方向中央部とこの長手方向中央部の両側に位置する
    両側端部を有するシャフトと、上記長手方向中央部に
    け入れられたバタフライ弁部材とを有し、上記シャフト
    とバタフライ弁部材は、それぞれ合成材料から一体に形
    成された回転型絞り弁部材と、 を備え、 上記長手方向中央部は非円形でかつ長手方向に対して一
    定の断面を有し、この断面は上記中央部の1つの側に位
    置するシャフトの端部の断面よりも大きくされ、このシ
    ャフトの他端側には、制御ケーブルと連結し、それを巻
    き取るためのカムがシャフトと一体に設けられ、 上記バタフライ弁部材は、上記長手方向中央部に対して
    補完的な断面形状を有する中央穴を持ち、上記長手方向
    中央部に挿通して固定されていることを特徴とする内燃
    機関用絞り弁組立体。
  2. 【請求項2】 上記シャフトの上記中央部は平行な2つ
    の平坦部と共通の中心を有してこれら平坦部をつなぐ円
    弧とを持つ断面を有し、上記バタフライ弁部材は、上記
    中央穴を持つ偏平な形状のハブを有し、この中央穴の断
    面は、上記シャフトの中央部の上記平坦部に対応する平
    坦部が該バタフライ弁部材の翼部と平行とされたもので
    あることを特徴とする請求項1の内然機関用絞り弁組立
    体。
JP14649893A 1992-06-17 1993-06-17 内燃機関用回転型絞り弁部材 Expired - Fee Related JP3199519B2 (ja)

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