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JP3193102B2 - 自動車用ガラスラン - Google Patents

自動車用ガラスラン

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JP3193102B2
JP3193102B2 JP06583292A JP6583292A JP3193102B2 JP 3193102 B2 JP3193102 B2 JP 3193102B2 JP 06583292 A JP06583292 A JP 06583292A JP 6583292 A JP6583292 A JP 6583292A JP 3193102 B2 JP3193102 B2 JP 3193102B2
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JP
Japan
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window glass
glass
glass run
state
hollow chamber
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JP06583292A
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哲男 浅野
智弘 本條
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Kurashiki Kako Co Ltd
Original Assignee
Kurashiki Kako Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の窓ガラスが配
置される開口部を構成する保護枠の内周囲に設けられ
て、その窓ガラスと保護枠との間をシールするために用
いられるガラスランに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種のガラスランとしては、
窓ガラスの周端部が入り込む凹溝部を形成する横断面形
状コ字状の本体部と、この本体部の両側端から相対向す
る方向に突出された一対のシールリップ部とを備えたも
のが知られている(例えば、実公平3−49930号公
報参照)。そして、上記一対のシールリップ部の間に上
記窓ガラスが配置され、その窓ガラスの両面に上記シー
ルリップ部が弾性的に押圧された状態で接触することに
より、シールが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記シール
リップ部には、シール性と窓ガラスの開閉操作性との二
つの性能を満足することが要求されている。しかし、シ
ールリップ部の窓ガラスに対する押圧力を比較的大きく
した場合、シール性は向上する反面、逆に、窓ガラスの
上記シールリップ部に対する摺動抵抗が増大して上記開
閉操作性は低下する。反対に、上記押圧力を比較的小さ
くした場合、上記開閉操作性は向上する反面、逆に、上
記シール性能は低下する。つまり、上記二つの性能は相
反する要求であり、従来のガラスランは必ずしも上記二
つの性能を同時に満足するものではなかった。
【0004】一方、上記シール性は、主として窓ガラス
の閉状態において車室内の密閉性を高め、車外の騒音の
遮断などのために要求されるものであり、上記開閉操作
性は開閉操作状態において要求されるものである。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、シール性およ
び開閉操作性の両性能を両立させることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、窓ガラスにより開閉される
開口部を構成する保護枠に対してその内側部に沿って設
けられ、上記窓ガラスの周端部を連続して囲む溝底部と
上記窓ガラスを内外両面から挟む一対の相対向片部とか
ら横断面形状がコ字状に形成したものを前提とするもの
である。上記溝底部から上記窓ガラスの周端部の側に突
出する凸部と、この凸部の内部に区画形成された密閉空
間である第1中空室と、上記各相対向片部から相対向す
る方向に突出する一対のリップ部と、上記各リップ部の
内部に区画形成された密閉空間である一対の第2中空室
と、上記各リップ部と凸部との間の部位に形成されて上
記各第2中空室と第1中空室とを互いに連通する連通孔
と、上記第1中空室及び一対の第2中空室に封入された
流体とを備え、上記凸部の上記窓ガラスの周端部の側と
上記第1中空室との間の部位及び上記各リップ部の上記
窓ガラスの内外面の 側と上記各第2中空室との間の各部
を弾性薄膜によりそれぞれ構成する。上記窓ガラスの
開閉方向の閉側に配置された横位置ガラスラン部と、上
記窓ガラスの上記開閉方向に配置された縦位置ガラスラ
ン部とを一体的に形成し、上記第1中空室を上記横位置
ガラスラン部側と上記縦位置ガラスラン部側とで互いに
連通させる。上記横位置ガラスラン部を、上記窓ガラス
の閉状態において、その窓ガラスの周端部が上記横位置
ガラスラン部における凸部の弾性薄膜を押圧して第1
空室側に食込んだ状態になるように位置付ける。上記縦
位置ガラスラン部を、上記窓ガラスの開閉操作状態にお
いて上記縦位置ガラスラン部における凸部の弾性薄膜が
上記窓ガラスの周端部に近接して上記流体が平衡状態に
なり、かつ、上記窓ガラスの閉状態において上記流体の
上記横位置ガラスラン部側から縦位置ガラスラン部側へ
の強制流動により上記縦位置ガラスラン部における凸部
の弾性薄膜がはらみ出して窓ガラスに密着した状態にな
るように位置付ける。そして、上記両リップ部を、窓ガ
ラスの開閉操作状態において両リップ部の弾性薄膜の相
対向間隔が上記窓ガラスの肉厚と略同じになった状態で
内部の流体が平衡状態になり、かつ、上記窓ガラスの閉
状態において上記第1中空室から上記各連通孔を通して
上記各第2中空室への流体の強制流動により上記各リッ
プ部の弾性薄膜が上記窓ガラス側にはらみ出して上記窓
ガラスの内外面に密着する状態になるように構成する
のである。
【0007】また、請求項2記載の発明は、上記請求項
1記載の発明において、第1及び第2中空室に流体を供
給もしくは排出する流体供給手段と、窓ガラスの閉状態
を検出する開閉状態検出手段とを備えるものである。そ
して、上記流体供給手段を、上記窓ガラスの開閉操作状
態において上記第1及び第2中空室を平衡状態もしくは
負圧状態にし、かつ、窓ガラスの閉状態において上記
1及び第2中空室を正圧状態にして弾性薄膜を上記窓ガ
ラスに密着させるように、上記供給もしくは排出への切
換と作動とを行うように構成するものである。
【0008】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
窓ガラスの開閉操作状態の場合、両側の縦位置ガラスラ
ン部の凸部や各リップ部が上記窓ガラスの両側端部に接
触していないため、窓ガラスにガラスランからの摺動抵
抗が作用せず、上記窓ガラスの開閉操作がスムースにな
る。上記窓ガラスが閉操作されて閉状態になると、窓ガ
ラス先端部が閉操作力により横位置ガラスラン部の凸部
の弾性薄膜に食込む。このため、この凸部の弾性薄膜が
上記窓ガラス先端部に密着するとともに、上記横位置ガ
ラスラン部の第1中空室内の流体が縦位置ガラスラン部
側の第1中空室に強制流動される結果、この縦位置ガラ
スラン部の凸部の弾性薄膜がはらみ出して上記窓ガラス
の両側端部に密着する。また、上記第1中空室内の流体
が各連通孔を通して各第2中空室に強制流動される結
果、リップ部の弾性薄膜がはらみ出して上記窓ガラスの
内外両面に密着する。つまり、上記閉状態において、上
記窓ガラスの周端部に加圧状態の封入エアの圧力により
支えられた凸部の弾性薄膜が連続して圧着されてシール
が行われると共に、リップ部の弾性薄膜が上記窓ガラス
の内外両面にそれぞれ圧着されてシールが行われる。
【0009】また、請求項2記載の発明によれば、上記
請求項1に記載の発明による作用に加えて、開閉操作状
態の場合、上記第1及び第2中空室は流体供給手段によ
る流体の排出により平衡状態もしくは負圧状態にされて
各弾性薄膜が窓ガラスから確実に離れた状態になり、こ
のため、窓ガラスの開閉操作がスムースになる。また、
閉状態の場合、上記流体供給手段による流体の供給によ
り上記第1及び第2中空室が正圧状態にされて上記各弾
性薄膜は窓ガラスに確実に圧着される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0011】図1は、本発明の第1実施例に係るガラス
ランを自動車のドアの窓ガラスに適用した場合を示し、
1は略鉛直方向に昇降可能に設けられた窓ガラス、3は
この窓ガラス1により開閉される開口部3aを構成する
保護枠、4はこの保護枠3と上記窓ガラス1との間に介
装されたゴム製のガラスランである。
【0012】上記窓ガラス1は略台形に形成されてお
り、閉方向先端部である略水平の上側部および前方に斜
め下りの傾斜部からなる上端部1aと、開閉方向である
略鉛直の前端部1bおよび後端部1cとを備えている。
【0013】上記保護枠3は上記窓ガラス1の上端部1
aおよび後端部1cの窓部を囲む形状に形成されてお
り、この保護枠3の下端部が上記ドア2に一体的に取付
けられている。
【0014】上記ガラスラン4は上記窓ガラス1の上端
部1aに相対向する横位置ガラスラン部4aと、上記窓
ガラス1の前端部1bに相対向する前部縦位置ガラスラ
ン部4bと、上記窓ガラス1の後端部1cに相対向する
後部縦位置ガラスラン部4cとが一体成形されており、
これが上記保護枠3の内周側およびその前部および後部
位置から下側に延びる窓ガラス摺接部全体に沿って取付
けられている。
【0015】上記ガラスラン4は、図2および図3に詳
細に示すように、溝底部5と相対向する一対の相対向片
部6,6とから横断面形状がコ字状に形成されており、
上記溝底部5が上記窓ガラス1の周端部1a,1b,1
cと相対向した状態で上記保護枠3およびドア2内部の
図示しない保持枠により保持されている。
【0016】上記溝底部5の内側位置には上記窓ガラス
1の周端部1a,1b,1cと相対向する方向に突出す
る凸部7が一体成形により形成されている。また、この
凸部7の内部には上記窓ガラス1の側とゴム薄膜7aを
隔てて区画形成された中空室8が形成されている。この
中空室8は上記横位置ガラスラン部4aから縦位置ガラ
スラン部4b,4cにわたって連続して形成されてお
り、上記縦位置ガラスラン部4b,4cの各下端位置で
閉塞されて密閉空間を構成している。これにより、上記
中空室8の内部に流体であるエアが封入されて、上記凸
部7が所定量突出した状態で平衡状態(図2および図3
に実線で示す状態)に保たれるようになっている。
【0017】上記両相対向片部6,6の各先端部には相
対向して上記溝底部5側に斜めに延びる比較的薄肉のシ
ールリップ片9,9が一体成形により形成されており、
この各シールリップ片9の肉厚に応じて比較的小さい弾
性反発力が作用した状態で各シールリップ片9が窓ガラ
ス1に接触するようになっている。
【0018】そして、上記ガラスラン4は窓ガラス1に
対して所定の位置関係になるように配置されている。す
なわち、上記窓ガラス1の開閉操作状態(図3に実線で
示す状態)において上記縦位置ガラスラン部4b,4c
の各凸部7と上記窓ガラス1の前端部1bおよび後端部
1cとの間にわずかな隙間が形成されて封入エアが平衡
状態になるようになっている。つまり、上記窓ガラス1
の開閉操作状態で、前端部1bおよび後端部1cは縦位
置ガラスラン部4b,4cの各凸部7に接触しないよう
になっている。また、閉状態(図2に一点鎖線で示す状
態)の窓ガラス1の上端部1aが上記横位置ガラスラン
部4aの凸部7の下面位置より所定量上方に食込んだ位
置、すなわち、ゴム薄膜7aを上方に押し潰して中空室
8の容積を上記平衡状態より所定量減少させる位置で停
止するようになっている。つまり、上記窓ガラス1の閉
状態で、上記窓ガラス1の上端部1aが上記横位置ガラ
スラン部4aのゴム薄膜7aと密着し、かつ、この横位
置ガラスラン部4aの各中空室8内のエアが縦位置ガラ
スラン部4b,4cの各中空室8側へ流動してその縦位
置ガラスラン部4b,4cの各ゴム薄膜7aが、図3に
一点鎖線で示すようにはらみ出して窓ガラス1の前端部
1bおよび後端部1cに密着するようになっている。
【0019】つぎに、上記第1実施例の作用・効果を説
明する。
【0020】上記窓ガラス1が開閉操作状態の場合、溝
底部5の凸部7が窓ガラス1の前端部1bおよび後端部
1cに接触していないため、開閉操作に際して上記各シ
ールリップ片9からの比較的小さい摺動抵抗力が窓ガラ
ス1に作用するだけであるため、上記窓ガラス1の開閉
操作をスムースに行うことができる。
【0021】上記窓ガラス1が上昇操作されて閉状態に
なると、窓ガラス1の上端部1aが上記上昇操作力によ
り横位置ガラスラン部4aにおける中空室8内の封入エ
アにより支持されたゴム薄膜7aに食込む。このため、
そのゴム薄膜7aが上記上端部1aを包むように密着す
るとともに、上記中空室8内のエアが縦位置ガラスラン
部4b,4c側の各中空室8に強制流動される結果、こ
の縦位置ガラスラン部4b,4cの各ゴム薄膜7aがは
らみ出して上記窓ガラス1の前端部1bおよび後端部1
cを包むように密着する。従って、上記閉状態におい
て、加圧状態の封入エアの圧力により支えられたゴム薄
膜7aが上記窓ガラス1の周端部1a、1b,1cに連
続して圧着するため、上記閉状態の窓ガラス1を、単に
ゴムの弾性復元力のみによりシールする場合に比べて、
均一に、かつ、確実にシールすることができ、車室の内
外を液密に、かつ、気密に遮断することができる。
【0022】図4ないし図7は本発明の第2実施例に係
る自動車用ガラスランを示し、10は保護枠3および図
示しない保持枠の内周側位置に沿って取付けられたガラ
スランである。
【0023】上記ガラスラン10は、第1実施例と同様
に、横位置ガラスラン部10aと、この横位置ガラスラ
ン部10aの前部および後部に連続する一対の縦位置ガ
ラスラン部10b,10cとがゴムにより一体成形され
たものである(図1参照)。そして、上記ガラスラン1
0は、溝底部11と相対向する一対の相対向片部12,
12とから横断面形状がコ字状に形成されており、上記
溝底部11が上記窓ガラス1の周端部1a,1b,1c
と相対向した状態に配置されている。
【0024】また、上記ガラスラン10は、上記溝底部
11の内側位置に上記周端部1a,1b,1cと相対向
する方向に突出する凸部13と、この凸部13の内部に
形成された第1中空室14と、上記両相対向片部12,
12の相対向する各内側位置に上記窓ガラス1の内外の
各面と相対向する方向に突出する一対のリップ部15,
15と、この各リップ部15の内部に形成された一対の
第2中空室16,16と、上記各リップ部15の先端部
から相対向する側であって上記溝底部11と反対側に向
かって突出して上記窓ガラス1の内外の各面に接触する
一対の凸片18,18とを備えている。上記第1中空室
14は上記窓ガラス1の周端部1a,1b,1cの側が
ゴム薄膜13aにより区画されて形成されており、ま
た、上記各第2中空室16は上記窓ガラス1の内外の各
面の側がゴム薄膜15aにより区画されて形成されてい
る。
【0025】上記第1中空室14および一対の第2中空
室16,16は上記横位置ガラスラン部10aから縦位
置ガラスラン部10b,10cにわたって連続して形成
されており、上記縦位置ガラスラン部10b,10cの
各下端部10dに蓋片17が接着などの手段により取付
けられて閉塞されている。これにより、密閉空間が構成
された上記第1中空室14および一対の第2中空室1
6,16の各内部にエアが封入されており、上記凸部1
3および各リップ部15が所定量突出した状態、すなわ
ち、両リップ部15,15が窓ガラス1の肉厚よりわず
かに大きい相対向間隔に隔てられた平衡状態(図4およ
び図5に実線で示す状態)になるようになっている。
【0026】また、上記横位置ガラスラン部10aに
は、所定間隔を隔てた複数の位置に、上記第1中空室1
4と各第2中空室16とを互いに連通する一対の連通孔
19,19がそれぞれ形成されている。
【0027】そして、上記ガラスラン10は、横位置お
よび縦位置の各ガラスラン部10a,10b,10cの
各凸部13と窓ガラス1の周端部1a,1b,1cとの
関係で、上記窓ガラス1に対して上記第1実施例と同様
の位置関係になるように配置されている。すなわち、上
記窓ガラス1の開閉操作状態において、前端部1bおよ
び後端部1cは縦位置ガラスラン部10b,10cの各
凸部13に接触しないようになっている。また、上記窓
ガラス1の閉状態において、上記窓ガラス1の上端部1
aが上記横位置ガラスラン部10aの各凸部13のゴム
薄膜13aを内部のエア圧に抗して上方に押し潰してそ
の第1中空室14の容積を上記平衡状態より所定量減少
させる位置で停止するようになっている。
【0028】なお、上記ガラスラン10などのその他の
構成は第1実施例のものと同様であるために、同一部材
には同一符号を付して、その説明は省略する。
【0029】そして、上記第2実施例の場合、窓ガラス
1が開閉操作状態の場合、縦位置ガラスラン部10b,
10cの各凸片18がその窓ガラス1の前端部1bおよ
び後端部1cに単に接触しているだけであり、凸部13
や各リップ部15が接触していないため、上記窓ガラス
1の開閉操作を容易に行うことができる。
【0030】上記窓ガラス1が上昇操作されて閉状態に
なると、その上端部1aが横位置ガラスラン部10aの
凸部13に食込むため、その凸部13のゴム薄膜13a
が上記上端部1aを包むように密着する。そして、上記
上端部1aに押されて上記横位置ガラスラン部10aの
第1中空室14内のエアが各連通孔19を通して各第2
中空室16に流動すると同時に、縦位置ガラスラン部1
0b,10c側の各第1中空室14および各第2中空室
16に流動する。この結果、上記横位置ガラスラン部1
0aにおいて、図6に示すように各第2中空室16が拡
大してゴム薄膜15aがはらみ出して上記窓ガラス1の
上端部1aにその内外両面を押圧した状態で密着する。
また、縦位置ガラスラン部10b,10cにおいて、各
第1中空室14および各第2中空室16が拡大してそれ
らのゴム薄膜13a,15aが、上記と同様に、はらみ
出して上記窓ガラス1の前端部1bおよび後端部1cの
端面および内外両面を押圧した状態で密着する。これに
より、上記閉状態の窓ガラス1を、加圧状態になった封
入エアの圧力により均一に、かつ、確実にシールするこ
とができ、車室と車外とを液密に、かつ、気密に遮断す
ることができる。
【0031】この場合、第1実施例と比べて、窓ガラス
1の周端部1a,1b,1cの各内外面に連続してゴム
薄膜15a,15aが圧着する分、シール性の向上を図
ることができる。
【0032】図8は本発明の第3実施例に係るガラスラ
ンを示し、20はガラスラン10の第1中空室14およ
び第2中空室16とリザーバタンク21とを互いに連通
する接続管、22はこの接続管20に介在されてエアの
供給および排出を制御するエア供給ポンプ、23は窓ガ
ラス1の閉状態を検出して検出信号を上記エア供給ポン
プ22に出力する開閉状態検出手段である。上記接続管
20と、リザーバタンク21と、エア供給ポンプ22と
によって、上記第1中空室14などにエアの供給もしく
は排出を行う流体供給手段24が構成されている。
【0033】上記エア供給ポンプ22は、上記閉状態検
出手段23からの検出信号に基づき、エアの供給作動状
態と排出作動状態とに切り替わるようになっている。す
なわち、上記エア供給ポンプ22は窓ガラス1が閉状態
になった場合、供給作動状態にされて上記リザーバタン
ク21から平衡状態の第1中空室14および各第2中空
室16にエアが所定量供給される。また、上記窓ガラス
1が開閉操作状態になった場合、排出作動状態にされて
上記第1中空室14および第2中空室16が上記平衡状
態に戻るまで上記リザーバタンク21にエアが所定量排
出される。そして、上記エアの供給により、上記第1中
空室14および一対の第2中空室16,16がそれぞれ
拡大されて各ゴム薄膜13a,15aがはらみ出し、こ
の各ゴム薄膜13a,15aが窓ガラス1の周端部1
a,1b,1cの端面および内外両面に連続して圧着し
てシールを行うようになっている。また、上記エアの排
出により、上記第1中空室14および一対の第2中空室
16,16が平衡状態に戻り、上記各ゴム薄膜13a,
15aが上記窓ガラス1から離れるようになっている。
【0034】なお、上記ガラスラン10のその他の構成
は第1実施例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
【0035】そして、この第3実施例の場合、開閉操作
状態において、上記第1中空室14および各第2中空室
16は平衡状態にされて上記各ゴム薄膜13a,15a
は窓ガラス1の周端部1a,1b,1cから離された状
態になっているため、上記各ゴム薄膜13a,15aか
らの摺動抵抗が作用しない分、窓ガラス1の開閉操作を
スムースに行うことができる。また、閉状態において、
上記第1中空室14および各第2中空室16は正圧状態
にされて上記各ゴム薄膜13a,15aが窓ガラス1の
周端部1a,1b,1cの端面および内外両面に確実に
圧着された状態になっているため、上記窓ガラス1をシ
ールして車室の内外を確実に遮断することができる。す
なわち、上記第2実施例が窓ガラス1の閉状態への操作
力により第1中空室14内のエアの強制流動を行ってい
るのに対して、本第3実施例は上記閉状態への操作力に
加えて上記第1中空室14および各第2中空室16を積
極的に加圧または減圧するようにしているため、閉状態
でのシール性向上と、開閉操作状態での操作性向上とを
上記第2実施例に比べてより確実に図ることができる。
【0036】なお、本発明は上記第1ないし第3実施例
に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含
するものである。すなわち、上記第1ないし第3実施例
では、ガラスラン4,10をドア2の窓ガラス1をシー
ルするために用いた場合を示しているが、これに限ら
ず、例えば、車室の天井に嵌め込まれて開閉する窓ガラ
スに適用してもよい。
【0037】上記第1ないし第3実施例では、ガラスラ
ン4,10をゴムにより成形したものを示したが、合成
樹脂により成形してもよい。
【0038】上記第1ないし第2実施例において、窓ガ
ラス1は手動開閉もしくはいわゆるパワーウィンドのい
ずれのものでよい。
【0039】上記第1ないし第3実施例では、中空室
8,14,16にエアを封入しているが、これに限ら
ず、例えば液体などの流体であればよい。
【0040】上記第1実施例では、一対の相対向片部
6,6にシールリップ片9をそれぞれ形成しているが、
このシールリップ片9は必須ではなく、これを省略して
もよい。この場合でも、中空室8内の封入エアと、この
中空室8を構成するゴム薄膜7aとにより閉状態の窓ガ
ラス1を確実にシールすることができる上に、開閉操作
時においてガラスランからの摺動抵抗が窓ガラス1に作
用しないため、スムースな開閉操作を行うことができ
る。
【0041】上記第1および第2実施例における中空室
8,14,16の平衡状態を、大気圧状態の他に、大気
圧状態よりわずかに加圧した状態に設定してもよい。こ
の場合、加圧した分、閉状態でのゴム薄膜7a,13
a,15aの窓ガラス1に対する密着度合いが大きくな
り、シール性の向上を図ることができる。
【0042】上記第3実施例では、エアの出入れを行う
流体供給手段24を第2実施例におけるガラスラン10
に設けているが、これに限らず、例えば上記第1実施例
におけるガラスラン4に設けてもよく、この場合におい
ても、中空室8を積極的に加圧、減圧してゴム薄膜7a
の挙動を制御することによる効果は、上記第3実施例と
同様に得ることができる。
【0043】上記第3実施例では、各中空室14,16
が窓ガラス1の閉状態で正圧状態に、開閉操作状態で平
衡状態になるようにしているが、これに限らず、開閉操
作状態で上記平衡状態より減圧された負圧状態になるよ
うにしてもよい。この場合、開閉操作状態で、縦位置ガ
ラスラン部10b,10cの各ゴム薄膜13a,15a
を窓ガラス1の前端部1bおよび後端部1cからより確
実に離すことができ、開閉操作性の向上をより確実に図
ることができる。
【0044】また、以上にあげた実施例では、窓ガラス
1の開閉移動範囲の全体にわたって中空室を設けている
が、これに限らず、例えば保護枠3の内周側にのみ中空
室を設けてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における自動車用ガラスランによれば、窓ガラスの開
閉操作状態において、縦位置ガラスラン部の溝底部に形
成された凸部が窓ガラスと接触していないため、その摺
動抵抗が作用しない分、上記窓ガラスの開閉操作を容易
に行うことができる。一方、上記窓ガラスの閉状態にお
いて、その閉操作力による横位置ガラスラン部の第1
空室内の流体の縦位置ガラスラン部側の第1中空室への
強制流動、及び横位置ガラスラン部の第1中空室内の流
体の第2中空室への強制流動により、窓ガラスの周端部
の端面および内外両面の3箇所を凸部およびリップ部の
各弾性薄膜により連続してシールすることができる。こ
れにより、上記窓ガラスの周端部の端面に加えて、その
周端部の内外両面をも上記リップ部の弾性薄膜によりシ
ールすることによって、より確実にシールすることがで
きると共に、開閉操作性とシール性との両立を図ること
ができるものである。しかも、このシールは加圧状態の
封入流体の圧力により弾性薄膜の窓ガラスへの密着状態
が保持されるため、単にゴムの圧縮復元力によりシール
する場合より均一に、かつ、確実にシールすることがで
きる。
【0046】また、このような効果を流体が封入された
第1及び第2中空室を形成し、かつ窓ガラスに対して所
定位置に位置付けるだけの簡単な構成により達成するこ
とができる。
【0047】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、流体供給手段による
流体の供給もしくは排出の制御により第1及び第2中空
室を積極的に加圧または減圧することができ、これによ
り、閉状態でのシール性向上と、開閉操作状態での操作
性向上とを上記請求項1記載の発明に比べて、より確実
に図ることができる。以上の構成により、外部騒音およ
び走行音の遮断を行うことができるとともに、窓ガラス
周縁部を空気圧により確実に押圧することができるた
め、窓ガラスの高周波振動を吸収してビビリ音の発生を
防止することができ、かつ、窓ガラスの吸出し防止を図
ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例をドアの窓ガラスに適用した自
動車の部分側面図である。
【図2】図1のA−A線における第1実施例の開閉操作
状態の拡大断面図である。
【図3】図1のB−B線における第1実施例の開閉操作
状態の拡大断面図である。
【図4】第2実施例の図2相当図である。
【図5】図1のC−C線における第2実施例の拡大断面
図である。
【図6】閉状態における図4相当図である。
【図7】第2実施例のガラスランの端部の斜視図であ
る。
【図8】第3実施例の構成図である。
【符号の説明】
1 窓ガラス 1a 窓ガラスの上端部(窓ガラスの周端部) 1b,1c 窓ガラスの前後端部(窓ガラスの周端部) 3 保護枠 4,10 ガラスラン 4a,10a 横位置ガラスラン部 4b,10b 前部縦位置ガラスラン部 4c,10c 後部縦位置ガラスラン部 5,11 溝底部 6,12 相対向片部 7,13 凸部 7a ゴム薄膜(弾性薄膜) 8 中空室 13a ゴム薄膜(弾性薄膜) 14 第1中空室 15 リップ部 15a ゴム薄膜(弾性薄膜) 16 第2中空室 19 連通孔 23 開閉状態検出手段 24 流体供給手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 10/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窓ガラスにより開閉される開口部を構成
    する保護枠に対してその内側部に沿って設けられ、上記
    窓ガラスの周端部を連続して囲む溝底部と上記窓ガラス
    を内外両面から挟む一対の相対向片部とから横断面形状
    がコ字状に形成された自動車用ガラスランにおいて、 上記溝底部から上記窓ガラスの周端部の側に突出する凸
    部と、 上記凸部の内部に区画形成された密閉空間である第1
    空室と、上記各相対向片部から相対向する方向に突出する一対の
    リップ部と、 上記各リップ部の内部に区画形成された密閉空間である
    一対の第2中空室と、 上記各リップ部と凸部との間の部位に形成されて上記各
    第2中空室と第1中空室とを互いに連通する連通孔と、 上記第1中空室及び一対の第2中空室に封入された流体
    とを備え、 上記凸部の上記窓ガラスの周端部の側と上記第1中空室
    との間の部位及び上記各リップ部の上記窓ガラスの内外
    面の側と上記各第2中空室との間の各部位が弾性薄膜に
    よりそれぞれ構成されており、 上記窓ガラスの開閉方向の閉側に配置された横位置ガラ
    スラン部と、上記窓ガラスの上記開閉方向に配置された
    縦位置ガラスラン部とが一体的に形成され、上記第1
    空室が上記横位置ガラスラン部側と上記縦位置ガラスラ
    ン部側とで互いに連通されており、 上記横位置ガラスラン部は、上記窓ガラスの閉状態にお
    いて、その窓ガラスの周端部が上記横位置ガラスラン部
    における凸部の弾性薄膜を押圧して第1中空室側に食込
    んだ状態になるように位置付けられており、 上記縦位置ガラスラン部は、上記窓ガラスの開閉操作状
    態において上記縦位置ガラスラン部における凸部の弾性
    薄膜が上記窓ガラスの周端部に近接して上記流体が平衡
    状態になり、かつ、上記窓ガラスの閉状態において上記
    流体の上記横位置ガラスラン部側から縦位置ガラスラン
    部側への強制流動により上記縦位置ガラスラン部におけ
    る凸部の弾性薄膜がはらみ出して窓ガラスに密着した状
    態になるように位置付けられており、 上記両リップ部は、窓ガラスの開閉操作状態において両
    リップ部の弾性薄膜の相対向間隔が上記窓ガラスの肉厚
    と略同じになった状態で内部の流体が平衡状態になり、
    かつ、上記窓ガラスの閉状態において上記第1中空室か
    ら上記各連通孔を通して上記各第2中空室への流体の強
    制流動により上記各リップ部の弾性薄膜が上記窓ガラス
    側にはらみ出して上記窓ガラスの内外面に密着する状態
    になるように構成されている ことを特徴とする自動車用
    ガラスラン。
  2. 【請求項2】 第1及び第2中空室に流体を供給もしく
    は排出する流体供給手段と、窓ガラスの閉状態を検出す
    る開閉状態検出手段とを備えており、上記流体供給手段
    は、上記窓ガラスの開閉操作状態において上記第1及び
    第2中空室が平衡状態もしくは負圧状態にされ、かつ、
    窓ガラスの閉状態において上記第1及び第2中空室が正
    圧状態にされて弾性薄膜が上記窓ガラスに密着されるよ
    うに、上記供給もしくは排出への切換と作動とが行われ
    るように構成されている請求項1記載の自動車用ガラス
    ラン。
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