JP3192765B2 - テープ製剤 - Google Patents
テープ製剤Info
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- JP3192765B2 JP3192765B2 JP22969692A JP22969692A JP3192765B2 JP 3192765 B2 JP3192765 B2 JP 3192765B2 JP 22969692 A JP22969692 A JP 22969692A JP 22969692 A JP22969692 A JP 22969692A JP 3192765 B2 JP3192765 B2 JP 3192765B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、皮膚に適用して所要の
薬物を生体膜を経て体内循環系へ投与するのに使用され
るテープ製剤に関する。
薬物を生体膜を経て体内循環系へ投与するのに使用され
るテープ製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に薬物の経口投与の場合には、胃ま
たは腸内のpH値、内容物の有無などの状態によって薬
物の吸収性が左右されるため、薬物の吸収量を常に一定
に保つことは困難であり、また一定量の薬物を長期間か
けて徐々に投与することも難しい。経口投与において
は、吸収量が一定しないために時として急激な血中濃度
の上昇により副作用が生じることがあり、また半減期の
短い薬物においては有効血中濃度の持続時間が短くな
り、十分な薬効が長く保持できないことがある。又、注
射投与では投与時の苦痛や、投与方法の不便さといった
問題がある。
たは腸内のpH値、内容物の有無などの状態によって薬
物の吸収性が左右されるため、薬物の吸収量を常に一定
に保つことは困難であり、また一定量の薬物を長期間か
けて徐々に投与することも難しい。経口投与において
は、吸収量が一定しないために時として急激な血中濃度
の上昇により副作用が生じることがあり、また半減期の
短い薬物においては有効血中濃度の持続時間が短くな
り、十分な薬効が長く保持できないことがある。又、注
射投与では投与時の苦痛や、投与方法の不便さといった
問題がある。
【0003】そこで、これらの問題を解決するために、
一定した有効血中濃度を長時間にわたって維持でき、し
かも簡便性、機能性などの向上が期待できるなどの理由
により、経皮吸収製剤の開発が積極的に推進されてい
る。
一定した有効血中濃度を長時間にわたって維持でき、し
かも簡便性、機能性などの向上が期待できるなどの理由
により、経皮吸収製剤の開発が積極的に推進されてい
る。
【0004】ところで、この種の経皮吸収製剤は、本来
異物の体内への侵入を防ぐバリヤー機能を有する皮膚の
角質層を経由して薬物を体内循環系へ投与するのは必ず
しも容易でなく、通常、基剤に吸収促進剤を加えて薬物
の透過性を高めたり、経皮吸収製剤の貼付面積を大きく
するなどの方策がとられている。
異物の体内への侵入を防ぐバリヤー機能を有する皮膚の
角質層を経由して薬物を体内循環系へ投与するのは必ず
しも容易でなく、通常、基剤に吸収促進剤を加えて薬物
の透過性を高めたり、経皮吸収製剤の貼付面積を大きく
するなどの方策がとられている。
【0005】テープ製剤は経皮吸収製剤の一種であっ
て、粘着剤及び薬物からなる粘着剤層が支持体の一面に
積層された製剤であるが、皮膚に貼付すると、皮膚が刺
激されるという副作用を有しているため、その貼付面積
は十分な薬効を発現する範囲で可能な限り小さい方が好
ましい。すなわち、テープ製剤を皮膚に貼付している期
間中、皮膚表面には粘着剤層が接しているため、その部
分の皮膚は正常な作用、たとえば分泌、代謝、伸縮など
を妨げられる上に、粘着剤層を構成する成分から常に刺
激を受けることになる。その結果、皮膚の貼付部に紅斑
が発生し、甚だしい場合には痂皮形成や浮腫形成が伴
い、テープ製剤の除去後も数日間続くことさえある。し
たがって、このような副作用を低減させるためには、テ
ープ製剤の薬物の皮膚透過性を高め、貼付面積を縮小化
する必要がある。このようなテープ製剤として単位面積
当たりの薬物の皮膚透過性を向上させる吸収促進剤が添
加されたテープ製剤が提案されている。
て、粘着剤及び薬物からなる粘着剤層が支持体の一面に
積層された製剤であるが、皮膚に貼付すると、皮膚が刺
激されるという副作用を有しているため、その貼付面積
は十分な薬効を発現する範囲で可能な限り小さい方が好
ましい。すなわち、テープ製剤を皮膚に貼付している期
間中、皮膚表面には粘着剤層が接しているため、その部
分の皮膚は正常な作用、たとえば分泌、代謝、伸縮など
を妨げられる上に、粘着剤層を構成する成分から常に刺
激を受けることになる。その結果、皮膚の貼付部に紅斑
が発生し、甚だしい場合には痂皮形成や浮腫形成が伴
い、テープ製剤の除去後も数日間続くことさえある。し
たがって、このような副作用を低減させるためには、テ
ープ製剤の薬物の皮膚透過性を高め、貼付面積を縮小化
する必要がある。このようなテープ製剤として単位面積
当たりの薬物の皮膚透過性を向上させる吸収促進剤が添
加されたテープ製剤が提案されている。
【0006】たとえば、特開昭58−79918号公報
には、アクリル系粘着剤に吸収促進剤としてポリオキシ
エチレンアルキルエーテル類及びポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル類の群から選ばれた少なくとも
一種を添加することが提案されている。
には、アクリル系粘着剤に吸収促進剤としてポリオキシ
エチレンアルキルエーテル類及びポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル類の群から選ばれた少なくとも
一種を添加することが提案されている。
【0007】ポリオキシエチレンアルキルエーテル類は
吸収促進効果は認められるが、皮膚刺激を有しており、
この点を改良するために、特開平3−44327号公報
ではポリオキシエチレンアルキルエーテル類の塩を吸収
促進剤として使用することが提案されている。又、更
に、吸収促進剤として高級脂肪酸エステルを使用するこ
とも提案されている。
吸収促進効果は認められるが、皮膚刺激を有しており、
この点を改良するために、特開平3−44327号公報
ではポリオキシエチレンアルキルエーテル類の塩を吸収
促進剤として使用することが提案されている。又、更
に、吸収促進剤として高級脂肪酸エステルを使用するこ
とも提案されている。
【0008】ポリオキシエチレンアルキルエーテルの塩
単独で使用する又は高級脂肪酸エステルと併用すること
により、経皮吸収性は向上し、皮膚への刺激性は低下す
るが、貼付性、特に発汗時においての貼付性が低下する
との欠点があった。
単独で使用する又は高級脂肪酸エステルと併用すること
により、経皮吸収性は向上し、皮膚への刺激性は低下す
るが、貼付性、特に発汗時においての貼付性が低下する
との欠点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑み、皮膚への刺激性が低く、貼付性、特に、発汗時に
おける貼付性が優れており、かつ薬物の経皮吸収性が優
れているテープ製剤を提供することを目的とする。
鑑み、皮膚への刺激性が低く、貼付性、特に、発汗時に
おける貼付性が優れており、かつ薬物の経皮吸収性が優
れているテープ製剤を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明で使用されるリン
酸塩は、一般式(1)又は(2)で表される化合物であ
る。
酸塩は、一般式(1)又は(2)で表される化合物であ
る。
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】式中R、R1 及びR2 はアルキル基又はア
ルキルフェニル基であり、炭素数が少なくなると吸収促
進効果は低下し、炭素数が多くなると皮膚に対して高刺
激となるので、炭素数は4〜22に限定される。また、
R、R1 及びR2 は同一でも異なっていてもよく、アル
キル基は直鎖であってもよいし、分岐を有していてもよ
い。
ルキルフェニル基であり、炭素数が少なくなると吸収促
進効果は低下し、炭素数が多くなると皮膚に対して高刺
激となるので、炭素数は4〜22に限定される。また、
R、R1 及びR2 は同一でも異なっていてもよく、アル
キル基は直鎖であってもよいし、分岐を有していてもよ
い。
【0014】式中M、M1 及びM2 はアルカリ金属であ
り、たとえばナトリウム、カリウムなどがあげられる。
り、たとえばナトリウム、カリウムなどがあげられる。
【0015】l、m及びnは整数を表し、数が小さくな
ると吸収促進効果が低下し、数が大きくなると皮膚に対
して高刺激となるので、l、m及びnの整数は2〜16
に限定される。
ると吸収促進効果が低下し、数が大きくなると皮膚に対
して高刺激となるので、l、m及びnの整数は2〜16
に限定される。
【0016】一般式(1)で表されるリン酸塩として
は、たとえばポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテ
ルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(10)ラウ
リルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン
(8)オレイルエーテルリン酸ナトリウムなどがあげら
れ、好ましくはポリオキシエチレン(4)ラウリルエー
テルリン酸ナトリウム及びポリオキシエチレン(10)
ラウリルエーテルリン酸ナトリウムである。
は、たとえばポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテ
ルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(10)ラウ
リルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン
(8)オレイルエーテルリン酸ナトリウムなどがあげら
れ、好ましくはポリオキシエチレン(4)ラウリルエー
テルリン酸ナトリウム及びポリオキシエチレン(10)
ラウリルエーテルリン酸ナトリウムである。
【0017】一般式(2)で表されるリン酸塩として
は、たとえばジポリオキシエチレン(4)ノニルフェニ
ルエーテルリン酸カリウム、ジポリオキシエチレン
(8)オレイルエーテルリン酸ナトリウムなどがあげら
れる。
は、たとえばジポリオキシエチレン(4)ノニルフェニ
ルエーテルリン酸カリウム、ジポリオキシエチレン
(8)オレイルエーテルリン酸ナトリウムなどがあげら
れる。
【0018】上記リン酸塩は、単独で添加されてもよい
し、2種以上添加されてもよく、その添加量は少なくな
ると薬物の経皮吸収性が低下し、多くなると皮膚に対す
る刺激性が向上するので、好ましくは粘着剤層中に0.
1〜10重量%であり、更に好ましくは0.5〜5重量
%である。
し、2種以上添加されてもよく、その添加量は少なくな
ると薬物の経皮吸収性が低下し、多くなると皮膚に対す
る刺激性が向上するので、好ましくは粘着剤層中に0.
1〜10重量%であり、更に好ましくは0.5〜5重量
%である。
【0019】本発明で使用されるジエステルは、脂肪族
ジカルボン酸とアルコールから得られるものである。
ジカルボン酸とアルコールから得られるものである。
【0020】上記脂肪族ジカルボン酸は、炭素数が10
を越えると粘着剤の貼付性が低下するので、炭素数は2
〜10に限定されるのであり、たとえばシュウ酸、マロ
ン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン
酸、マレイン酸、フマル酸などがあげられる。
を越えると粘着剤の貼付性が低下するので、炭素数は2
〜10に限定されるのであり、たとえばシュウ酸、マロ
ン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン
酸、マレイン酸、フマル酸などがあげられる。
【0021】上記アルコールは、炭素数が20を越える
と粘着剤の貼付性が低下するので、炭素数1〜20に限
定されるのであり、たとえばメチルアルコール、エチル
アルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、
tert−ブチルアルコール、ヘキシルアルコール、ペ
ンチルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアル
コール、デシルアルコール、セチルアルコールなどがあ
げられ、炭素数1〜4のアルコールが好ましい。
と粘着剤の貼付性が低下するので、炭素数1〜20に限
定されるのであり、たとえばメチルアルコール、エチル
アルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、
tert−ブチルアルコール、ヘキシルアルコール、ペ
ンチルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアル
コール、デシルアルコール、セチルアルコールなどがあ
げられ、炭素数1〜4のアルコールが好ましい。
【0022】ジエステルとしては、アジピン酸ジエチ
ル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、
セバシン酸ジイソプロピルなどが好適に使用される。ジ
エステルの添加量は、少なくなると粘着剤の貼付性が低
下し、多くなると粘着剤がべたつくようになるので、好
ましくは粘着剤層中に1〜30重量%であり、更に好ま
しくは2〜15重量%である。
ル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、
セバシン酸ジイソプロピルなどが好適に使用される。ジ
エステルの添加量は、少なくなると粘着剤の貼付性が低
下し、多くなると粘着剤がべたつくようになるので、好
ましくは粘着剤層中に1〜30重量%であり、更に好ま
しくは2〜15重量%である。
【0023】薬物の経皮吸収性を更に向上させるため
に、リン酸塩に加えて他の吸収促進剤が添加されてもよ
い。
に、リン酸塩に加えて他の吸収促進剤が添加されてもよ
い。
【0024】本発明で使用されるテープ製剤の粘着剤
は、薬物を溶解することができ、かつ、常温で皮膚ない
し粘膜に対し長時間固着し得る感圧接着性を有するもの
であればよく、好ましい粘着剤としては、アクリル系粘
着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤などである。
は、薬物を溶解することができ、かつ、常温で皮膚ない
し粘膜に対し長時間固着し得る感圧接着性を有するもの
であればよく、好ましい粘着剤としては、アクリル系粘
着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤などである。
【0025】アクリル系粘着剤としては、炭素数1〜1
8、好ましくは4〜18の脂肪族アルコールと(メタ)
アクリル酸とから得られるアルキル(メタ)アクリレー
トの単独重合体、共重合体およびアルキル(メタ)アク
リレートとその他の官能性モノマーとの共重合体があげ
られる。
8、好ましくは4〜18の脂肪族アルコールと(メタ)
アクリル酸とから得られるアルキル(メタ)アクリレー
トの単独重合体、共重合体およびアルキル(メタ)アク
リレートとその他の官能性モノマーとの共重合体があげ
られる。
【0026】上記アルキル(メタ)アクリレートとして
は、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)
アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、デ
シル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレート、メチルアクリレート、エチルア
クリレートなどがあげられる。
は、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)
アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、デ
シル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレート、メチルアクリレート、エチルア
クリレートなどがあげられる。
【0027】上記官能性モノマーの例としては、水酸基
を有するモノマー、カルボキシル基を有するモノマー、
アミド基を有するモノマー、アミノ基を有するモノマ
ー、ピロリド環を有するモノマーなどがあげられる。水
酸基を有するモノマーとしては、たとえば2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレートがあげられる。カルボキシル基を有す
るモノマーとしては、たとえばアクリル酸、メタクリル
酸などのα、β不飽和カルボン酸、ブチルマレートなど
のモノアルキルマレート、マレイン酸、フマル酸、クロ
トン酸などがあげられる。無水マレイン酸もマレイン酸
と同様に使用される。アミド基を有するモノマーとして
は、たとえばアクリルアミド、ジメチルアクリルアミ
ド、ジエチルアクリルアミドなどのアルキル(メタ)ア
クリルアミド、ブトキシメチルアクリルアミド、エトキ
シメチルアクリルアミドなどのN−アルコキシメチル
(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドな
どがあげられる。アミノ基を有するモノマーとしては、
ジメチルアミノエチルアクリレートがあげられる。ピロ
リドン環を有するモノマーとしてはN−ビニル−2−ピ
ロリドンがあげられる。
を有するモノマー、カルボキシル基を有するモノマー、
アミド基を有するモノマー、アミノ基を有するモノマ
ー、ピロリド環を有するモノマーなどがあげられる。水
酸基を有するモノマーとしては、たとえば2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレートがあげられる。カルボキシル基を有す
るモノマーとしては、たとえばアクリル酸、メタクリル
酸などのα、β不飽和カルボン酸、ブチルマレートなど
のモノアルキルマレート、マレイン酸、フマル酸、クロ
トン酸などがあげられる。無水マレイン酸もマレイン酸
と同様に使用される。アミド基を有するモノマーとして
は、たとえばアクリルアミド、ジメチルアクリルアミ
ド、ジエチルアクリルアミドなどのアルキル(メタ)ア
クリルアミド、ブトキシメチルアクリルアミド、エトキ
シメチルアクリルアミドなどのN−アルコキシメチル
(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドな
どがあげられる。アミノ基を有するモノマーとしては、
ジメチルアミノエチルアクリレートがあげられる。ピロ
リドン環を有するモノマーとしてはN−ビニル−2−ピ
ロリドンがあげられる。
【0028】また、上記共重合体には、更に官能基を有
しない共重合性モノマーが共重合されてもよく、共重合
性モノマーとしては、たとえば酢酸ビニル、スチレン、
α−メチルスチレン、塩化ビニル、アクリロニトリル、
エチレン、プロピレン、ブタジエンなどもあげられる。
粘着剤中にはアルキル(メタ)アクリレートが(共)重
合成分として50重量%以上含有されることが好まし
い。
しない共重合性モノマーが共重合されてもよく、共重合
性モノマーとしては、たとえば酢酸ビニル、スチレン、
α−メチルスチレン、塩化ビニル、アクリロニトリル、
エチレン、プロピレン、ブタジエンなどもあげられる。
粘着剤中にはアルキル(メタ)アクリレートが(共)重
合成分として50重量%以上含有されることが好まし
い。
【0029】アクリル系粘着剤にはさらに必要に応じて
多官能性モノマーが添加され、他のモノマー成分と共重
合されてもよい。この多官能性モノマーの添加により、
生成する重合体間に架橋が生じ、それにより粘着剤の内
部凝集力が増大する。そのため貼付された皮膚の性状や
発汗量にほとんど無関係に剥離時のいわゆる糊残り現象
がほぼ解消される。しかも、この多官能性モノマーの添
加は薬物の放出性や低皮膚刺激性には何ら悪影響を与え
ない。このような多官能性モノマーとしては、たとえ
ば、ジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレー
ト、テトラ(メタ)アクリレートなどがあげられるが、
これに限定されない。より具体的には、ヘキサメチレン
グリコールやオクタメチレングリコールなどのポリメチ
レングリコール類と(メタ)アクリル酸とを結合させて
得られるヘキサメチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、オクタメチレングリコールジ(メタ)アクリレー
トなどのジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ールやポリプロピレングリコールなどのポリアルキレン
グリコール類と(メタ)アクリル酸とを結合させて得ら
れるジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレートやグリセリントリ(メタ)ア
クリレートなどのトリ(メタ)アクリレート、およびペ
ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどの
テトラ(メタ)アクリレートがあげられる。これら多官
能性モノマーは2種以上添加されてもよい。多官能性モ
ノマーの添加量は粘着剤の製造に供される全モノマー中
に0.5重量%以下である。
多官能性モノマーが添加され、他のモノマー成分と共重
合されてもよい。この多官能性モノマーの添加により、
生成する重合体間に架橋が生じ、それにより粘着剤の内
部凝集力が増大する。そのため貼付された皮膚の性状や
発汗量にほとんど無関係に剥離時のいわゆる糊残り現象
がほぼ解消される。しかも、この多官能性モノマーの添
加は薬物の放出性や低皮膚刺激性には何ら悪影響を与え
ない。このような多官能性モノマーとしては、たとえ
ば、ジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレー
ト、テトラ(メタ)アクリレートなどがあげられるが、
これに限定されない。より具体的には、ヘキサメチレン
グリコールやオクタメチレングリコールなどのポリメチ
レングリコール類と(メタ)アクリル酸とを結合させて
得られるヘキサメチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、オクタメチレングリコールジ(メタ)アクリレー
トなどのジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ールやポリプロピレングリコールなどのポリアルキレン
グリコール類と(メタ)アクリル酸とを結合させて得ら
れるジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレートやグリセリントリ(メタ)ア
クリレートなどのトリ(メタ)アクリレート、およびペ
ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどの
テトラ(メタ)アクリレートがあげられる。これら多官
能性モノマーは2種以上添加されてもよい。多官能性モ
ノマーの添加量は粘着剤の製造に供される全モノマー中
に0.5重量%以下である。
【0030】また、アクリル系粘着剤には、必要に応じ
てロジン系樹脂、ポリテルペン樹脂、クマロン−インデ
ン樹脂、石油系樹脂、テルペン−フェノール樹脂などの
粘着性付与剤が添加されてもよい。
てロジン系樹脂、ポリテルペン樹脂、クマロン−インデ
ン樹脂、石油系樹脂、テルペン−フェノール樹脂などの
粘着性付与剤が添加されてもよい。
【0031】ゴム系粘着剤としては、天然ゴム、スチレ
ン−イソプレンースチレンブロック共重合体、スチレン
−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−
オレフィン−スチレンブロック共重合体、ポリイソプレ
ン、ポリブテン、ポリイソブチレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体などのゴム弾性体100重量部に、たとえ
ばロジン系樹脂、ポリテルペン樹脂、クマロン−インデ
ン樹脂、石油系樹脂、テルペン−フェノール樹脂などの
粘着性付与剤を20〜200重量部及び必要に応じて、
液状ポリブテン、鉱油、ラノリン、液状ポリイソプレ
ン、液状ポリアクリレートなどの軟化剤、酸化チタンな
どの充填剤、ブチルヒドロキシトルエンなどの老化防止
剤などを適量添加してなるものがあげられる。
ン−イソプレンースチレンブロック共重合体、スチレン
−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−
オレフィン−スチレンブロック共重合体、ポリイソプレ
ン、ポリブテン、ポリイソブチレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体などのゴム弾性体100重量部に、たとえ
ばロジン系樹脂、ポリテルペン樹脂、クマロン−インデ
ン樹脂、石油系樹脂、テルペン−フェノール樹脂などの
粘着性付与剤を20〜200重量部及び必要に応じて、
液状ポリブテン、鉱油、ラノリン、液状ポリイソプレ
ン、液状ポリアクリレートなどの軟化剤、酸化チタンな
どの充填剤、ブチルヒドロキシトルエンなどの老化防止
剤などを適量添加してなるものがあげられる。
【0032】シリコーン系粘着剤としては、ポリジメチ
ルシロキサンなどを主成分とするものがあげられる。
ルシロキサンなどを主成分とするものがあげられる。
【0033】また、水と親和性の良い粘着剤として、ア
ルギン酸アルカリ金属、ゼラチン、コーンスターチ、ト
ラガントガムなどの天然ポリマー類、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースなどのセルロース系ポリマー類、デキストリ
ン、カルボキシメチルデンプンなどのデンプン系ポリマ
ー類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、メトキシエチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリ
ビニルエーテル、ポリビニルピロリドンなどの合成ポリ
マー類があげられる。
ルギン酸アルカリ金属、ゼラチン、コーンスターチ、ト
ラガントガムなどの天然ポリマー類、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースなどのセルロース系ポリマー類、デキストリ
ン、カルボキシメチルデンプンなどのデンプン系ポリマ
ー類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、メトキシエチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリ
ビニルエーテル、ポリビニルピロリドンなどの合成ポリ
マー類があげられる。
【0034】上記粘着剤中には、可塑剤、充填剤、老化
防止剤などが必要に応じて添加されてもよい。
防止剤などが必要に応じて添加されてもよい。
【0035】本発明で使用される薬物(生理活性物質)
としては、経皮的に生体膜を透過しうるものであればよ
く、代表的な薬物としては硝酸イソソルビド、エストラ
ジオール、インドメタシンなどである。
としては、経皮的に生体膜を透過しうるものであればよ
く、代表的な薬物としては硝酸イソソルビド、エストラ
ジオール、インドメタシンなどである。
【0036】ただし、本発明のテープ製剤に使用される
薬物(生理活性物質)は、上記のものに限定されない。
薬物の例としては、たとえば解熱消炎鎮痛剤、抗てんか
ん剤、抗精神病剤、抗うつ・抗不安剤、抗そう剤、催眠
剤、鎮静剤、鎮痙剤、筋弛緩剤、自立神経作用剤、脳循
環・代謝改善剤、強心剤、抗狭心症剤、高血圧・不整脈
用剤、血管拡張剤、血圧降下剤、昇圧剤、利尿剤、呼吸
促進剤、鎮咳去痰剤、気管支拡張剤、喘息・鼻アレルギ
ー治療剤、呼吸器用剤、感冒用剤、制吐剤、制酸剤、抗
潰瘍剤、緩下剤、止痢制腸剤、肝臓用剤、膵疾患治療
剤、利胆剤、女性ホルモン剤、男性ホルモン剤、視床下
部および下垂体ホルモン剤、排卵誘発剤、尿崩症治療
剤、甲状線ホルモン剤、蛋白同化ホルモン剤、抗甲状線
剤、カルシウム代謝剤、ステロイド系抗炎症剤、非ステ
ロイド抗炎症剤、消炎酵素剤、抗ヒスタミン剤、抗リウ
マチ剤、痛風治療剤、血糖降下剤、ビタミン剤、造血
剤、止血剤、高脂血症治療剤、抗生物質、抗腫瘍剤、免
疫抑制剤、解毒剤、催吐剤、駆虫剤、抗原虫剤、痔治療
剤、泌尿生殖器用剤、局所麻酔剤、抗凝血剤などがあげ
られる。
薬物(生理活性物質)は、上記のものに限定されない。
薬物の例としては、たとえば解熱消炎鎮痛剤、抗てんか
ん剤、抗精神病剤、抗うつ・抗不安剤、抗そう剤、催眠
剤、鎮静剤、鎮痙剤、筋弛緩剤、自立神経作用剤、脳循
環・代謝改善剤、強心剤、抗狭心症剤、高血圧・不整脈
用剤、血管拡張剤、血圧降下剤、昇圧剤、利尿剤、呼吸
促進剤、鎮咳去痰剤、気管支拡張剤、喘息・鼻アレルギ
ー治療剤、呼吸器用剤、感冒用剤、制吐剤、制酸剤、抗
潰瘍剤、緩下剤、止痢制腸剤、肝臓用剤、膵疾患治療
剤、利胆剤、女性ホルモン剤、男性ホルモン剤、視床下
部および下垂体ホルモン剤、排卵誘発剤、尿崩症治療
剤、甲状線ホルモン剤、蛋白同化ホルモン剤、抗甲状線
剤、カルシウム代謝剤、ステロイド系抗炎症剤、非ステ
ロイド抗炎症剤、消炎酵素剤、抗ヒスタミン剤、抗リウ
マチ剤、痛風治療剤、血糖降下剤、ビタミン剤、造血
剤、止血剤、高脂血症治療剤、抗生物質、抗腫瘍剤、免
疫抑制剤、解毒剤、催吐剤、駆虫剤、抗原虫剤、痔治療
剤、泌尿生殖器用剤、局所麻酔剤、抗凝血剤などがあげ
られる。
【0037】各薬物の代表例を以下に示す。解熱消炎鎮
痛剤としては、たとえばインドメタシン、サリチル酸、
サリチル酸グリコール、アスピリン、アセトアミノフェ
ン、ジクロフェナックナトリウム、イブプロフェン、ス
リンダック、ナプロキセン、ケトプロフェン、フルフェ
ナム酸、イブフェナック、フェンブフェン、アルクロフ
ェナック、フェニルブタゾン、メフェナム酸、ベンダザ
ック、ピロキシカム、フルルビプロフェン、ペンタゾシ
ン、塩酸ブプレノルフィン、酒石酸ブトルファノールな
どがあげられる。
痛剤としては、たとえばインドメタシン、サリチル酸、
サリチル酸グリコール、アスピリン、アセトアミノフェ
ン、ジクロフェナックナトリウム、イブプロフェン、ス
リンダック、ナプロキセン、ケトプロフェン、フルフェ
ナム酸、イブフェナック、フェンブフェン、アルクロフ
ェナック、フェニルブタゾン、メフェナム酸、ベンダザ
ック、ピロキシカム、フルルビプロフェン、ペンタゾシ
ン、塩酸ブプレノルフィン、酒石酸ブトルファノールな
どがあげられる。
【0038】ステロイド系抗炎症剤としては、たとえば
ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、フルオシノロンア
セトニド、フルドロキシコルチド、メチルプレドニゾロ
ン、酢酸ヒドロコルチゾン、トリアムシノロンアセトニ
ド、デキサメサゾン、酢酸ベタメサゾン、吉草酸ジフル
コルトロン、プロピオン酸クロベタゾール、フルオシノ
ニドなどがあげられる。
ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、フルオシノロンア
セトニド、フルドロキシコルチド、メチルプレドニゾロ
ン、酢酸ヒドロコルチゾン、トリアムシノロンアセトニ
ド、デキサメサゾン、酢酸ベタメサゾン、吉草酸ジフル
コルトロン、プロピオン酸クロベタゾール、フルオシノ
ニドなどがあげられる。
【0039】血管拡張剤としては、たとえばジルチアゼ
ム、ベラパミル、四硝酸ペンタエリスリトール、ジピリ
ダモール、硝酸イソソルビド、ニフェジピン、ニトログ
リセリンなどがあげられる。
ム、ベラパミル、四硝酸ペンタエリスリトール、ジピリ
ダモール、硝酸イソソルビド、ニフェジピン、ニトログ
リセリンなどがあげられる。
【0040】高血圧・不整脈用剤としては、たとえばプ
ロパノロール、アテノロール、ピンドロール、硫酸キニ
ジン、アジマリン、塩酸アルプレノロール、酒石酸メト
プロロール、ナドロール、マレイン酸チモロール、ジソ
ピラミドなどがあげられる。
ロパノロール、アテノロール、ピンドロール、硫酸キニ
ジン、アジマリン、塩酸アルプレノロール、酒石酸メト
プロロール、ナドロール、マレイン酸チモロール、ジソ
ピラミドなどがあげられる。
【0041】血圧降下剤としては、たとえば塩酸クロニ
ジン、カプトプリル、塩酸プラゾシン、硫酸ペンブトロ
ール、酢酸グアナベンズ、塩酸グアンファシン、塩酸ブ
ナゾシン、マレイン酸エラナプリル、塩酸アロチノロー
ル、塩酸ブニトロロールなどがあげられる。
ジン、カプトプリル、塩酸プラゾシン、硫酸ペンブトロ
ール、酢酸グアナベンズ、塩酸グアンファシン、塩酸ブ
ナゾシン、マレイン酸エラナプリル、塩酸アロチノロー
ル、塩酸ブニトロロールなどがあげられる。
【0042】鎮咳去痰剤としては、たとえば塩酸プロカ
テロール、硫酸テルブタリン、臭化水素酸フェノテロー
ル、塩酸ツロブテロール、塩酸アンブロキソール、塩酸
ピルブテロール、塩酸マブテロール、塩酸クレンブテロ
ール、塩酸トリメトキノール、フマル酸フォルモテロー
ルなどがあげられる。
テロール、硫酸テルブタリン、臭化水素酸フェノテロー
ル、塩酸ツロブテロール、塩酸アンブロキソール、塩酸
ピルブテロール、塩酸マブテロール、塩酸クレンブテロ
ール、塩酸トリメトキノール、フマル酸フォルモテロー
ルなどがあげられる。
【0043】抗腫瘍剤としては、たとえば5−フルオロ
ウラシル、1−(2−テトラヒドロフリル)−5−フル
オロウラシル、マイトマイシンCなどがあげられる。局
所麻酔剤としては、たとえばベンゾカイン、プロカイ
ン、リドカイン、テトラカインなどがあげられる。
ウラシル、1−(2−テトラヒドロフリル)−5−フル
オロウラシル、マイトマイシンCなどがあげられる。局
所麻酔剤としては、たとえばベンゾカイン、プロカイ
ン、リドカイン、テトラカインなどがあげられる。
【0044】ホルモン剤としては、たとえばエストロゲ
ン、エストラジオール、テストステロン、プロゲステロ
ン、プロスタグランジンなどのステロイドホルモン類
や、インスリンなどのペプチドホルモン類などがあげら
れる。喘息・鼻アレルギー治療剤としては、たとえばフ
マル酸ケトチフェン、塩酸アゼラスチン、クロモグリク
酸ナトリウムなどがあげられる。
ン、エストラジオール、テストステロン、プロゲステロ
ン、プロスタグランジンなどのステロイドホルモン類
や、インスリンなどのペプチドホルモン類などがあげら
れる。喘息・鼻アレルギー治療剤としては、たとえばフ
マル酸ケトチフェン、塩酸アゼラスチン、クロモグリク
酸ナトリウムなどがあげられる。
【0045】抗ヒスタミン剤としては、たとえば塩酸シ
クロヘプタジン、塩酸ジフェンヒドラミン、フェンベン
ザミン、メキタジンなどがあげられる。抗凝血剤として
は、たとえばヘパリンなどがあげられる。鎮痙剤として
は、たとえばスコポラミン、クロフルペロールなどがあ
げられる。
クロヘプタジン、塩酸ジフェンヒドラミン、フェンベン
ザミン、メキタジンなどがあげられる。抗凝血剤として
は、たとえばヘパリンなどがあげられる。鎮痙剤として
は、たとえばスコポラミン、クロフルペロールなどがあ
げられる。
【0046】脳循環・代謝改善剤としては、たとえばビ
ンポセチン、塩酸フルナリジン、塩酸ニカルジピン、フ
マル酸ブロビンカミン、メシル酸ジヒドロエルゴトキシ
ン、酒石酸イフェンプロジル、塩酸イソクスプリンなど
があげられる。
ンポセチン、塩酸フルナリジン、塩酸ニカルジピン、フ
マル酸ブロビンカミン、メシル酸ジヒドロエルゴトキシ
ン、酒石酸イフェンプロジル、塩酸イソクスプリンなど
があげられる。
【0047】抗うつ・抗不安剤としては、たとえば塩酸
マプロチリン、エチゾラム、ジアゼパム、ブロマゼパ
ム、塩酸アミトリプチリン、塩酸ミアンセリンなどがあ
げられる。ビタミンD製剤としては、たとえばアルファ
カルシドール、エルゴカルシフェロールなどがあげられ
る。
マプロチリン、エチゾラム、ジアゼパム、ブロマゼパ
ム、塩酸アミトリプチリン、塩酸ミアンセリンなどがあ
げられる。ビタミンD製剤としては、たとえばアルファ
カルシドール、エルゴカルシフェロールなどがあげられ
る。
【0048】血糖降下剤としては、たとえばグリベンク
ラミド、グリクラジドなどがあげられる。抗潰瘍剤とし
ては、たとえばリンゴ酸クレボブリド、ファモチジン、
臭化グリコピロニウムなどがあげられる。
ラミド、グリクラジドなどがあげられる。抗潰瘍剤とし
ては、たとえばリンゴ酸クレボブリド、ファモチジン、
臭化グリコピロニウムなどがあげられる。
【0049】睡眠剤としては、たとえばフェノバルビタ
ール、アモバルビタールなどがあげられる。抗生物質と
しては、たとえばテトラサイクリン、クロラムフェニコ
ールなどがあげられる。
ール、アモバルビタールなどがあげられる。抗生物質と
しては、たとえばテトラサイクリン、クロラムフェニコ
ールなどがあげられる。
【0050】これらの薬物の添加量は、薬物の種類、テ
ープ製剤の使用目的などにより異なるが、薬物が経皮吸
収され十分な薬効を現し、粘着剤の貼付性を低下させな
いために、好ましくは粘着剤層中に0.1〜50重量%
である。薬物の粘着剤層に対する飽和溶解度は粘着剤層
の組成により変わる。薬物をその飽和溶解度に可能な限
り近い濃度で粘着剤層中に相溶させ、結晶析出が起こら
ないようにすることにより、薬物の高い放出性が得られ
る。ただし、粘着剤層中に薬物の結晶が析出していて
も、特に支障はない。薬物または吸収促進剤をカプセル
化したり、薬物または吸収促進剤の貯蔵層を設けること
も可能である。
ープ製剤の使用目的などにより異なるが、薬物が経皮吸
収され十分な薬効を現し、粘着剤の貼付性を低下させな
いために、好ましくは粘着剤層中に0.1〜50重量%
である。薬物の粘着剤層に対する飽和溶解度は粘着剤層
の組成により変わる。薬物をその飽和溶解度に可能な限
り近い濃度で粘着剤層中に相溶させ、結晶析出が起こら
ないようにすることにより、薬物の高い放出性が得られ
る。ただし、粘着剤層中に薬物の結晶が析出していて
も、特に支障はない。薬物または吸収促進剤をカプセル
化したり、薬物または吸収促進剤の貯蔵層を設けること
も可能である。
【0051】本発明における粘着剤層は、上記薬物、リ
ン酸塩、ジエステル、粘着剤及び必要に応じて加えられ
た添加剤からなるものである。
ン酸塩、ジエステル、粘着剤及び必要に応じて加えられ
た添加剤からなるものである。
【0052】上記粘着剤層を形成するには通常の粘着テ
ープの製造方法が適用できる。その代表例は溶剤塗工法
であり、これ以外にもホットメルト塗工法、電子線硬化
エマルジョン塗工法などが用いられる。粘着剤層を溶剤
塗工法で形成するには、たとえば、薬物、吸収促進剤等
を適当な溶媒に溶解ないし分散させ、得られた溶液ない
し分散液を粘着剤に加えて、支持体の片面に直接塗布・
乾燥し、所要厚みの粘着剤層を形成する。また、この溶
液ないし分散液を保護用の剥離紙上に塗布し、乾燥後に
得られた粘着剤層を支持体に密着させてもよい。粘着剤
層の厚みは使用目的により異なるが、好ましくは10〜
200μmである。
ープの製造方法が適用できる。その代表例は溶剤塗工法
であり、これ以外にもホットメルト塗工法、電子線硬化
エマルジョン塗工法などが用いられる。粘着剤層を溶剤
塗工法で形成するには、たとえば、薬物、吸収促進剤等
を適当な溶媒に溶解ないし分散させ、得られた溶液ない
し分散液を粘着剤に加えて、支持体の片面に直接塗布・
乾燥し、所要厚みの粘着剤層を形成する。また、この溶
液ないし分散液を保護用の剥離紙上に塗布し、乾燥後に
得られた粘着剤層を支持体に密着させてもよい。粘着剤
層の厚みは使用目的により異なるが、好ましくは10〜
200μmである。
【0053】本発明のテープ製剤は、上記粘着剤層が、
支持体の一面に積層されたものである。
支持体の一面に積層されたものである。
【0054】上記テープ製剤の支持体としては、柔軟で
あるがテープ製剤に自己支持性を付与し、かつ粘着剤層
中の薬物の揮散や移行を防止する役目を果たすものが好
適に使用される。支持体の素材としては、たとえば酢酸
セルロース、エチルセルロース、ポリエチレンテレフタ
レート、可塑化酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ナイ
ロン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、可塑化ポリ塩化
ビニル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリ
デン、アルミニウムなどがあげられる。これら素材はた
とえば単層のシートないしフィルムや2枚以上の積層体
として用いられる。アルミニウム以外の素材は織布や不
織布として使用してもよい。支持体としては、皮膚面に
対して追従性を有する素材よりなるものが好適に用いら
れ、特にポリエチレンテレフタレートとエチレン−酢酸
ビニル共重合体とのラミネートフィルムが好ましい。支
持体の厚みは好ましくは5〜100μmである。
あるがテープ製剤に自己支持性を付与し、かつ粘着剤層
中の薬物の揮散や移行を防止する役目を果たすものが好
適に使用される。支持体の素材としては、たとえば酢酸
セルロース、エチルセルロース、ポリエチレンテレフタ
レート、可塑化酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ナイ
ロン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、可塑化ポリ塩化
ビニル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリ
デン、アルミニウムなどがあげられる。これら素材はた
とえば単層のシートないしフィルムや2枚以上の積層体
として用いられる。アルミニウム以外の素材は織布や不
織布として使用してもよい。支持体としては、皮膚面に
対して追従性を有する素材よりなるものが好適に用いら
れ、特にポリエチレンテレフタレートとエチレン−酢酸
ビニル共重合体とのラミネートフィルムが好ましい。支
持体の厚みは好ましくは5〜100μmである。
【0055】テープ製剤は、使用時までその粘着性基剤
層表面を保護するために通常はその貼付面に剥離紙を備
えている。剥離紙としてはポリエチレンテレフタレート
のフィルムをシリコン処理してなるものがよく用いられ
るが、剥離紙はこれに限定されない。剥離紙の厚みは1
000μm以下、好ましくは30〜200μmである。
層表面を保護するために通常はその貼付面に剥離紙を備
えている。剥離紙としてはポリエチレンテレフタレート
のフィルムをシリコン処理してなるものがよく用いられ
るが、剥離紙はこれに限定されない。剥離紙の厚みは1
000μm以下、好ましくは30〜200μmである。
【0056】得られたテープ製剤は、通常は薬物を経皮
的ないし経粘膜的に体内循環器系へ投与する目的で、皮
膚ないし粘膜の表面に直接貼付される。更にこれらテー
プ製剤は薬物を皮膚ないし粘膜の疾患部の治療を目的と
して皮膚ないし粘膜に貼付されることもある。
的ないし経粘膜的に体内循環器系へ投与する目的で、皮
膚ないし粘膜の表面に直接貼付される。更にこれらテー
プ製剤は薬物を皮膚ないし粘膜の疾患部の治療を目的と
して皮膚ないし粘膜に貼付されることもある。
【0057】
【作用】本発明のテープ製剤は、上記リン酸塩及びジエ
ステルを用いることにより、単位面積及び単位時間当た
りの薬物の放出量及び皮膚内部への薬物の移行性が極め
て向上され、しかも、テープ製剤の貼付性が低下するこ
とがない。これは、リン酸塩によって角質層のバリヤー
機能を減退させて皮膚への薬物の吸収促進効果を高め、
ジエステルによって皮膚との親和性を高めて貼付性の低
下を抑えるためである。
ステルを用いることにより、単位面積及び単位時間当た
りの薬物の放出量及び皮膚内部への薬物の移行性が極め
て向上され、しかも、テープ製剤の貼付性が低下するこ
とがない。これは、リン酸塩によって角質層のバリヤー
機能を減退させて皮膚への薬物の吸収促進効果を高め、
ジエステルによって皮膚との親和性を高めて貼付性の低
下を抑えるためである。
【0058】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。尚、以下
「部」とあるのは「重量部」を意味する。また、結果に
示した皮膚移行試験、皮膚刺激性試験及び皮膚透過性試
験についての評価法及び測定法は次のとおりである。
「部」とあるのは「重量部」を意味する。また、結果に
示した皮膚移行試験、皮膚刺激性試験及び皮膚透過性試
験についての評価法及び測定法は次のとおりである。
【0059】1)皮膚移行性試験 日本白色種のウサギの脱毛した背部にテープ製剤の試験
片( 面積10cm2 )を貼付し、24時間後にこれを剥
離して回収した。回収した試験片をメタノールで抽出処
理し、テープ製剤中の薬物の残存量を高速液体クロマト
グラフィーにより測定し、テープ製剤の貼付前の薬物量
と貼付後の残存量の差を求めた。皮膚移行量はこの操作
を4回繰り返し、測定値の総和を繰り返し回数4で割っ
た平均値で表した。
片( 面積10cm2 )を貼付し、24時間後にこれを剥
離して回収した。回収した試験片をメタノールで抽出処
理し、テープ製剤中の薬物の残存量を高速液体クロマト
グラフィーにより測定し、テープ製剤の貼付前の薬物量
と貼付後の残存量の差を求めた。皮膚移行量はこの操作
を4回繰り返し、測定値の総和を繰り返し回数4で割っ
た平均値で表した。
【0060】2)皮膚刺激性試験 皮膚移行性試験のテープ製剤剥離1時間後の皮膚の紅斑
状態を目視で観察し、次の5段階判定で評価した。 0:紅斑なし 1:かろうじて識別できる軽度の紅斑 2:明らかな紅斑 3:中程度の紅斑 4:深紅色の強い紅斑 テープ製剤の皮膚刺激性は、各回における評点の総和を
繰り返し回数4で割った平均値で表した。
状態を目視で観察し、次の5段階判定で評価した。 0:紅斑なし 1:かろうじて識別できる軽度の紅斑 2:明らかな紅斑 3:中程度の紅斑 4:深紅色の強い紅斑 テープ製剤の皮膚刺激性は、各回における評点の総和を
繰り返し回数4で割った平均値で表した。
【0061】3)貼付性試験 人間の前腕部にテープ製剤の試験片(面積3.14cm
2 )を貼付し、2時間の安静及び1時間の時速20km
の走行による発汗運動後、テープ製剤の貼付性を次のよ
うに判定した。 ○:貼付時の貼付性が保持されている。 △:貼付時の半分の貼付性が保持されている。 ×:貼付時の貼付性がほとんど保持されない。粘着剤A及びBの合成 表1に示した所定量のモノマー及び酢酸エチル400部
を攪拌装置及び冷却装置付きセバラブルフラスコに供給
し、攪拌及び窒素置換しながら60℃に昇温した。過酸
化ラウロイル2部をシクロヘキサン100部に溶解した
溶液を10分割し、その1をセパラブルフラスコに添加
し、重合を開始した。残部の9を反応開始後5時間目か
ら1時間間隔で添加し、添加終了後更に19時間反応し
た。尚、粘度調節のため反応開始後5時間毎に酢酸エチ
ルを50部づつ5回添加した。反応終了後、冷却し、固
形分濃度か35重量%になるように酢酸エチルを添加し
た。
2 )を貼付し、2時間の安静及び1時間の時速20km
の走行による発汗運動後、テープ製剤の貼付性を次のよ
うに判定した。 ○:貼付時の貼付性が保持されている。 △:貼付時の半分の貼付性が保持されている。 ×:貼付時の貼付性がほとんど保持されない。粘着剤A及びBの合成 表1に示した所定量のモノマー及び酢酸エチル400部
を攪拌装置及び冷却装置付きセバラブルフラスコに供給
し、攪拌及び窒素置換しながら60℃に昇温した。過酸
化ラウロイル2部をシクロヘキサン100部に溶解した
溶液を10分割し、その1をセパラブルフラスコに添加
し、重合を開始した。残部の9を反応開始後5時間目か
ら1時間間隔で添加し、添加終了後更に19時間反応し
た。尚、粘度調節のため反応開始後5時間毎に酢酸エチ
ルを50部づつ5回添加した。反応終了後、冷却し、固
形分濃度か35重量%になるように酢酸エチルを添加し
た。
【0062】
【表1】
【0063】粘着剤Cの調整 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(シ
ェル化学社製、カリフレックスTR1107)100
部、脂環族水素添加石油樹脂(荒川化学社製、アルコー
ン−P90)140部、ポリブデン(日石化学社製、H
V−300)25部及びシクロヘキサン490部を攪拌
装置及び冷却装置付きセバラブルフラスコに供給し、2
5℃で96時間攪拌して溶解して、固形分濃度35重量
%の粘着剤を得た。
ェル化学社製、カリフレックスTR1107)100
部、脂環族水素添加石油樹脂(荒川化学社製、アルコー
ン−P90)140部、ポリブデン(日石化学社製、H
V−300)25部及びシクロヘキサン490部を攪拌
装置及び冷却装置付きセバラブルフラスコに供給し、2
5℃で96時間攪拌して溶解して、固形分濃度35重量
%の粘着剤を得た。
【0064】実施例1〜9、比較例1〜5 表2に示した所定量の粘着剤、硝酸イソソルビド、エス
トラジオール、インドメタシン、ポリオキシエチレン
(4)ラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシ
エチレン(10)ラウリルエーテルリン酸ナトリウム、
ジエステル及びミリスチン酸イソプロピルをデゾルバー
に供給し、均一に混合した。得られた混合液を、シリコ
ン処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(厚
み38μm)上に塗布し、60℃で30分間乾燥して厚
さ80μmの粘着剤層を形成し、次いで、厚さ34μm
のポリエチレンテレフタレート−エチレン・酢酸ビニル
共重合体層上に転写してテープ製剤を得た。
トラジオール、インドメタシン、ポリオキシエチレン
(4)ラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシ
エチレン(10)ラウリルエーテルリン酸ナトリウム、
ジエステル及びミリスチン酸イソプロピルをデゾルバー
に供給し、均一に混合した。得られた混合液を、シリコ
ン処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(厚
み38μm)上に塗布し、60℃で30分間乾燥して厚
さ80μmの粘着剤層を形成し、次いで、厚さ34μm
のポリエチレンテレフタレート−エチレン・酢酸ビニル
共重合体層上に転写してテープ製剤を得た。
【0065】
【表2】
【0066】得られたテープ製剤について、皮膚移行試
験、皮膚刺激性試験及び皮膚貼付性持続試験を行い、そ
の結果を表3に示した。
験、皮膚刺激性試験及び皮膚貼付性持続試験を行い、そ
の結果を表3に示した。
【0067】
【表3】
【0068】
【発明の効果】本発明のテープ製剤は、粘着剤に一般式
(1)又は(2)で表されるリン酸塩が吸収促進剤とし
て添加されていると共に炭素数2〜10の脂肪族ジカル
ボン酸と炭素数1〜20のアルコールから得られるジエ
ステルが添加されているので、貼付性が優れていると共
に、所期の薬効を発現させるに充分な量の薬物を皮膚を
経て吸収させる効果が優れており、薬物投与に必要な貼
付面積が小さくてすみ、長期使用に際して皮膚のダメー
ジが少なく、皮膚刺激が少ない。
(1)又は(2)で表されるリン酸塩が吸収促進剤とし
て添加されていると共に炭素数2〜10の脂肪族ジカル
ボン酸と炭素数1〜20のアルコールから得られるジエ
ステルが添加されているので、貼付性が優れていると共
に、所期の薬効を発現させるに充分な量の薬物を皮膚を
経て吸収させる効果が優れており、薬物投与に必要な貼
付面積が小さくてすみ、長期使用に際して皮膚のダメー
ジが少なく、皮膚刺激が少ない。
【0069】更に、本発明のテープ製剤は、上記の如く
所期の薬効を発現させるのに充分な量の薬物が容易に経
皮的に吸収されるため、薬物を大量に配合しなくても有
効血中濃度を長時間にわたって維持することができるの
で、十分な薬効を奏することができる。また、貼付性の
保持が良好なので、発汗運動をおこなってもテープ製剤
が剥がれることもない。
所期の薬効を発現させるのに充分な量の薬物が容易に経
皮的に吸収されるため、薬物を大量に配合しなくても有
効血中濃度を長時間にわたって維持することができるの
で、十分な薬効を奏することができる。また、貼付性の
保持が良好なので、発汗運動をおこなってもテープ製剤
が剥がれることもない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 9/70
Claims (1)
- 【請求項1】 粘着剤、薬物、次式(1)又は(2)で
表されるリン酸塩及び炭素数2〜10の脂肪族ジカルボ
ン酸と炭素数1〜20のアルコールから得られるジエス
テルからなる粘着剤層が支持体の一面に積層されている
ことを特徴とするテープ製剤。 【化1】 (式中Rは炭素数4〜22のアルキル基又はアルキルフ
ェニル基、M及びM1 はアルカリ金属、lは2〜16の
整数をそれぞれ意味する。) 【化2】 (式中R1 及びR2 は炭素数4〜22のアルキル基又は
アルキルフェニル基、M 2 はアルカリ金属、m及びnは
2〜16の整数をそれぞれ意味する。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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