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JP3177280B2 - 車軸駆動装置 - Google Patents

車軸駆動装置

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JP3177280B2
JP3177280B2 JP00280692A JP280692A JP3177280B2 JP 3177280 B2 JP3177280 B2 JP 3177280B2 JP 00280692 A JP00280692 A JP 00280692A JP 280692 A JP280692 A JP 280692A JP 3177280 B2 JP3177280 B2 JP 3177280B2
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JP
Japan
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swash plate
casing
motor
movable swash
hydraulic
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憲一 高田
良太 大橋
和彦 矢野
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Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーシングの内部に油
圧ポンプと油圧モータにより構成した油圧式無段変速装
置を配置した車軸駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ケーシングの内部に油圧式無
段変速装置を配置して、該油圧式無段変速装置により変
速後の回転をデフギア装置を介して車軸に伝達する車軸
駆動装置に関する技術は公知とされているのである。例
えば、米国特許第4932209号公報や米国特許第4
986073号公報の如くである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
ては、油圧ポンプの吐出量はポンプ可動斜板を回動する
ことにより可変であり、変速することはできるのである
が、ポンプとモータの容量が、1対1や1対2で減速さ
れている場合には、変速の範囲は油圧ポンプの容量の大
きさで決定されているので、それ以上に変速範囲を大き
くすることは出来ないのである。本発明は、従来の如く
油圧ポンプの吐出容量を変更するだけではなくて、油圧
モータの斜板も可動とすることにより、変速範囲を倍以
上に大きくせんとするものである。このように構成する
ことにより、従来の技術において使用していたポンプや
モータよりも1クラス下のポンプやモータを使用可能と
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決すべき課題
は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段
を説明する。請求項1においては、ポンプ可動斜板28
を有する油圧ポンプPと、モータ可動斜板34を有する
油圧モータMにより構成した油圧式無段変速装置を、ケ
ーシング上半部2とケーシング下半部3により構成した
ケーシングの内部に収納配置し、前記油圧ポンプPのポ
ンプ可動斜板28を、ケーシングから外部に突出した第
1変速操作アーム26により回動自在に支持すると共
に、前記油圧モータMのモータ可動斜板34を、ケーシ
ングの外部に突出した第2変速操作アーム15により回
動自在とし、該第2変速操作アーム15の枢支軸18
は、前記ケーシングを構成するケーシング上半部2に一
端を枢支し、他端をケーシング下半部3に枢支したもの
である。
【0005】
【作用】次に作用を説明する。即ち、エンジンからの回
転がVベルトを介して入力軸5に伝達される。該入力軸
5の回転によりポンプケース7が回転し、ポンプケース
7に遊嵌されたポンプピストン32がポンプ可動斜板2
8に接当しながら回転することにより、容量を可変とさ
れた圧油が吐出されるのである。該圧油はL型センター
セクション4内の油路を介して油圧モータMに送油され
る。該油圧モータMのモータピストン33を圧油が押す
ことにより、該モータピストン33の押圧力をモータ可
動斜板34により出力軸6の回転力に変更するのであ
る。本発明は該モータ可動斜板34も角度を変更可能と
しているのである。該モータ可動斜板34の角度変更に
より、同じ容量の圧油でありながら、出力軸6の回転数
が変速されるのである。これによりポンプ可動斜板28
による変速と、そして更にモータ可動斜板34による変
速とが組み合わされる、主変速と副変速の関係で2段式
変速装置とすることが出来るのである。
【0006】
【実施例】次に実施例を説明する。図1は本発明の第1
実施例に係る車軸駆動装置のケーシング上半部2を外し
た状態の平面図、図2は図1の車軸駆動装置のA−A矢
視断面図、図3は本発明の第2実施例に係る車軸駆動装
置のケーシング上半部2を外した状態の平面図、図4は
同じく図3のB−B矢視断面図、図5はケーシング上半
部2とケーシング下半部3の内面の摺動湾曲面2a・3
aによりモータ可動斜板34を支持した実施例の側面断
面図、図6は同じく図5の平面図、図7はモータ可動斜
板34にデテントボール孔34a・34bを設けた実施
例の斜視図、図8は2段操作構造としたモータ可動斜板
34のストッパー面を示す前面断面図、図9は2段操作
構造の油圧回路図、図10は無段操作構造とした場合の
油圧回路図、図11はモータ可動斜板34をトラニオン
軸13により構成した実施例の前面断面図、図12は枢
支軸18により支持した実施例の前面断面図である。
【0007】図1と図2において、本発明の第1実施例
に係る車軸駆動装置の全体構成を説明する。車軸駆動装
置の外側を構成するケーシングは、ケーシング上半部2
とケーシング下半部3を、車軸1L・1Rの軸心を通過
する水平面により上下に2分割可能に構成している。故
に該ケーシング上半部2とケーシング下半部3の接合面
に車軸1L・1Rの軸受部を挟持している。更に図1と
図2の実施例においては、該ケーシング上半部2とケー
シング下半部3の上下接合面に、油圧モータMのモータ
可動斜板34を回動操作する第2変速操作アーム15の
枢支軸18の軸受部も挟持している。
【0008】また、ケーシング上半部2とケーシング下
半部3の接合面に沿って、ケーシング上半部2の下面に
L型センターセクション4を付設し、該L型センターセ
クション4のポンプ摺動面4aに油圧ポンプPを支持し
ている。該油圧ポンプPは、入力軸5とポンプ可動斜板
28とスラスト軸受10とポンプピストン32とポンプ
ケース7等により構成されている。該入力軸5は、ケー
シング上半部2とL型センターセクション4に軸受支持
されている。
【0009】また、L型センターセクション4のモータ
摺動面4bに油圧モータMを支持している。油圧モータ
Mは、出力軸6とモータ可動斜板34とスラスト軸受1
6と、モータケース8とモータピストン33等により構
成されている。そして油圧ポンプPから吐出される圧油
が、L型センターセクション4内に構成された閉回路に
より油圧モータMに供給されて、出力軸6の回転となっ
て出力されるのである。L型センターセクション4とケ
ーシング下半部3の底面内側との間に、オイルフィルタ
ー29が配置されており、該オイルフィルター29が濾
過した作動油は、油圧式無段変速装置の閉回路内の作動
油が減少して負圧が発生した場合に、チェックバルブを
介して吸引されるように構成されている。該チェックバ
ルブを同時に強制的に開放するバイパス弁操作部22・
22が設けられており、該バイパス弁操作部22・22
を、バイパス弁操作アーム24とバイパス弁操作軸48
とバイパス弁操作軸25と二股操作体23を介して、強
制開放することにより、閉回路内の圧油をバイパス回路
に開放して、油圧モータMが自由に回転できる機構を設
けている。
【0010】油圧ポンプPのポンプ可動斜板28を回動
するのは、ケーシング上半部2の上面に突出した枢支軸
27に固設した第1変速操作アーム26であり、該枢支
軸27の回動が、テコアーム30を介しテコ31に伝達
されて、ポンプ可動斜板28を回動するのである。該ポ
ンプ可動斜板28の回動により、ポンプ可動斜板28の
内部のポンプピストン32の頭部が接当したスラスト軸
受10も傾動するので、ポンプピストン32の出退量が
調節されて、油圧ポンプPの吐出油量が変化されるので
ある。
【0011】これに対して、本発明においては、更に油
圧モータMのモータ可動斜板34も第2変速操作アーム
15と枢支軸18を介して回動変更可能としている。図
1と図2に示す実施例においては、枢支軸18をケーシ
ング上半部2とケーシング下半部3の接合面において、
軸受ブッシュを挟持することにより支持している。該モ
ータ可動斜板34の内部にもスラスト軸受16が介装配
置されており、モータピストン33の頭部が該スラスト
軸受16に接当しながらモータケース8が回転するので
ある。
【0012】油圧モータMの出力軸6の回転が、刻設小
径ギア35に伝達されて、該刻設小径ギア35に噛合し
たデフギア装置のリングギア17に動力が伝達される。
該デフギア装置はリングギア17とサイドギア36・3
6とピニオンギア37・37により構成されており、差
動回転が車軸1L・1Rに伝達されるのである。また出
力軸6の端部にブレーキ板19が固設されており、該ブ
レーキ板19に接当自在なカム制動板を固着したブレー
キ軸20とブレーキレバー21が設けられている。
【0013】次に図3と図4に示す第2の実施例につい
て説明する。該実施例において、図1と図2の場合で
は、枢支軸18の配置が異なっている点において相違し
ている。即ち、図4において明確に示される如く、枢支
軸18の上部はケーシング上半部2に軸受支持され、貫
通突出されており、枢支軸18の下部は、ケーシング下
半部3の内面にブッシュを介して支持されている。この
実施例の場合には、第2変速操作アーム15の操作方向
と、第1変速操作アーム26の操作方向が同じとなると
いう利点がある。その他の構成は、図1・図2の実施例
と同じである。
【0014】次に図5と図6の実施例において説明す
る。枢支軸18は、ケーシング上半部2とケーシング下
半部3の接合面に支持しているのであるが、モータ可動
斜板34の全体はケーシング上半部2とケーシング下半
部3に設けた摺動湾曲面2a・3aにより支持している
のである。該枢支軸18がケーシングの内部に突出した
部分に操作アーム14を固設し、該操作アーム14の先
端のピン14aによりモータ可動斜板34を回動させる
のである。
【0015】また、図5と図6の実施例においては、モ
ータ可動斜板34にデテントボール孔34a・34bを
設け、ケーシングの側から付勢バネ11aにより突出し
たデテントボール11を、前記デテントボール孔34a
・34b内に嵌挿している。このように、デテントボー
ル孔34a・34bとデテントボール11によりモータ
可動斜板34の回動位置を一定位置とし、モータ可動斜
板34の回動による副変速を無段ではなくて、実質的に
2段に規制することも出来るのである。デテントボール
孔の数を増加することにより、副変速を多段とすること
も出来るのである。図7においては、デテントボール孔
34a・34bが穿設されたモータ可動斜板34が図示
されている。
【0016】図8と図9においては、デテントボール孔
34a・34bとデテントボール11の代わりに、スト
ッパーとしてケーシング上半部2とケーシング下半部3
の壁部を使用した実施例が図示されている。即ち、ケー
シング上半部2には低速側ストッパー面2bが設けられ
ており、ケーシング下半部3には高速側ストッパー3b
が設けられている。モータ可動斜板34は低速側ストッ
パー面2bと高速側ストッパー3bの間で回動操作さ
れ、一方のストッパー面に接当した状態が、デテント位
置となり、モータ可動斜板34による変速段を2段とし
ているのである。
【0017】該図8の構成は人為操作力でもって操作す
る構造であるが、油圧力によって操作することもでき
る。その油圧回路図が図9である。図9においては、操
作レバーLにより、運転席が副変速制御弁Vを切換え
て、副変速シリンダSを伸縮するのである。該副変速シ
リンダSの伸縮量を、第2変速操作アーム15と枢支軸
18に伝達して、モータ可動斜板34を回動するのであ
るが、前述の図8に示す如く、低速側ストッパー面2b
と高速側ストッパー3bがあるので、この位置でデテン
ト状態が発生するのである。これにより2段変速操作を
規制しているのである。
【0018】図10においては、前記図8と図9に示し
たような低速側ストッパー面2bと高速側ストッパー3
bが設けられておらず、操作レバーLを操作することに
より、副変速制御弁Vを切換えて、副変速シリンダSを
伸縮し、第2変速操作アーム15と枢支軸18を介し
て、モータ可動斜板34を無段に操作することが出来る
のである。故に副変速制御弁Vには中立位置が設けられ
ているのである。
【0019】図11の実施例においては、モータ可動斜
板34の側方にトラニオン軸13を突出し、該トラニオ
ン軸13をケーシングに軸受支持して、モータ可動斜板
34を回動する実施例を示している。トラニオン軸13
の場合には、モータ可動斜板34の操作力が大きくなる
のである。また、図12においては、モータ可動斜板3
4から離れた位置に、枢支軸18を軸受支持して、該枢
支軸18を操作することによりモータ可動斜板34を回
動する実施例を図示している。この場合には、モータ可
動斜板34を回動する操作力をやや少なくなるという利
点があるのである。
【0020】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、ポンプ可動斜板2
8を具備した油圧ポンプPによる容量変更と、モータ可
動斜板34を具備した油圧モータMによる容量変更の組
み合せによって、変速範囲を、従来の車軸駆動装置と比
較して、広くすることができる。
【0021】また、油圧モータのモータ可動斜板34を
操作する枢支軸18は油圧式無段変速装置を収納する、
ケーシング上半部2とケーシング下半部3により構成し
たケーシングを利用して、一端をケーシング上半部2
に、他端をケーシング下半部3に、別々に枢支すること
により、安定に支持され、組立ても容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る車軸駆動装置のケー
シング上半部2を外した状態の平面図。
【図2】図1の車軸駆動装置のA−A矢視断面図。
【図3】本発明の第2実施例に係る車軸駆動装置のケー
シング上半部2を外した状態の平面図。
【図4】同じく図3のB−B矢視断面図。
【図5】ケーシング上半部2とケーシング下半部3の内
面の摺動湾曲面2a・3aによりモータ可動斜板34を
支持した実施例の側面断面図。
【図6】同じく図5の平面図。
【図7】モータ可動斜板34にデテントボール孔34a
・34bを設けた実施例の斜視図。
【図8】2段操作構造とした橋のモータ可動斜板34の
ストッパー面を示す前面断面図。
【図9】2段操作構造の油圧回路図。
【図10】無段操作構造とした場合の油圧回路図。
【図11】モータ可動斜板34をトラニオン軸13によ
り枢支した実施例の前面断面図。
【図12】第2変速操作軸18により支持した実施例の
前面断面図。
【符号の説明】
2 ケーシング上半部 3 ケーシング下半部 15 第2変速操作アーム 18 枢支軸 26 第1変速操作アーム 27 枢支軸 28 ポンプ可動斜板 34 モータ可動斜板
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−309821(JP,A) 特開 平2−211387(JP,A) 実開 昭52−70277(JP,U) 特公 昭50−33283(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 39/08 - 39/14 F16H 47/02 F16H 61/26 - 61/38 B60K 17/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプ可動斜板28を有する油圧ポンプ
    Pと、モータ可動斜板34を有する油圧モータMにより
    構成した油圧式無段変速装置を、ケーシング上半部2と
    ケーシング下半部3により構成したケーシングの内部に
    収納配置し、前記油圧ポンプPのポンプ可動斜板28
    を、ケーシングから外部に突出した第1変速操作アーム
    26により回動自在に支持すると共に、前記油圧モータ
    Mのモータ可動斜板34を、ケーシングの外部に突出し
    た第2変速操作アーム15により回動自在とし、該第2
    変速操作アーム15の枢支軸18は、前記ケーシングを
    構成するケーシング上半部2に一端を枢支し、他端をケ
    ーシング下半部3に枢支したことを特徴とする車軸駆動
    装置。
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