JP3159448U - 位置決め突起成形用金型装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また工場や建築現場でコラムとダイヤフラムを溶接する場合、突合せ部の内側に裏当て金を当接して、コラムとダイヤフラムの溶接を行っている。
ルートギャップは、コラムの端部より突出させる裏当て金の突出量で決まるため、従来では裏当て金の突出量をスケールで測定したり、特殊な治具を使用して突出量を決定しているが、コラムの全周に亘って突出量を一定にする作業は熟練を要する上、熟練者であっても裏当て金を正確に位置決めするためには多くの時間を必要とするため、作業能率が悪い等の問題がある。
前記特許文献1に記載の裏当て金の加工装置は、L字形に成形した裏当て金の外周面を工具で押圧して、裏当て金の外周面に複数の突起を成形するようにしたもので、裏当て金をコラムに仮付けする際突起がコラムの端面に当接して、コラムに対し裏当て金が位置決めされるため、スケールや特殊な治具を使用せずに裏当て金をコラムに正確かつ短時間で仮付けできる効果を有している。
また角形に成形された裏当て金は、角コラムのコーナ部に内側から当接する部分はR形状に成形されている。
しかし前記特許文献1に記載の裏当て金の加工装置では、L字形に成形した裏当て金の直線部分にしか突起を成形することができないため、丸コラムに使用する裏当て金のように外周面全体が曲面で形成された裏当て金には突起を成形できない問題がある。
しかし角コラムの溶接に使用する裏当て金の場合、コラムのコーナ部に内側から当接するR部の外周面に突起を形成した方が裏当て金をコラムに取り付けた際に安定してガタつくことが少ないことが判明した。
その理由としては、例えばL字形に折り曲げた裏当て金本体の直線辺に各2個所突起を形成して、この裏当て金を角コラムに取り付けた場合、各辺2個所、計4個所の突起を同時に各コラムの端面に当接させる必要があるが、突起の成形精度が悪かったり、裏当て金本体の曲げ精度が悪いと、4個所の突起が角コラムの端面に同時に当接されないことがある。
本考案はかかる従来の問題を改善するためになされたもので、裏当て金本体の曲面に位置決め突起を成形することができる位置決め突起成形用金型装置を提供することを目的とするものである。
これによって裏当て金本体をコラムに取り付けた際、全ての位置決め突起の基準面がコラムの端面に当接されることにより、裏当て金本体がガタ付くことがない上、コラムの端面から突出する裏当て金本体の突出量がコラム端部の全周に亘って一定となるため、コラムの端部とダイヤフラムとの間に幅が一定のルートギャップを形成することができ、このルートギャップに肉盛り溶接を行うことにより、溶接欠陥のない品質の高い溶接線が得られるようになる。
また裏当て金本体の板厚が変わっても、板厚に応じて段部と頂部の間隔を簡単に調整することができるため、汎用性が高い。
図1は位置決め突起成形用金型装置をプレス1に装着した状態を示すもので、C型フレームを有するプレス1のベッド1a上に、金型2を構成する下型3が設置され、ベッド1aの上方に昇降自在に設けられたスライド1bの下面に、金型2を構成する上型4が取り付けられている。
金型2の下型3は、図2に示すように上面が手前側へ順次低くなるよう傾斜する傾斜面3aを有するブロック状の基盤部3bと、基盤部3bの傾斜面3a上に載置された板状のワーク支持部3cとからなる。
基盤部3bの上面に形成された傾斜面3aの傾斜角θ1はほぼ5°となっていて、傾斜面3aの最上部には、裏当て金本体(ワーク)10の外側面に当接する段部3eが幅方向に形成されており、山形に形成されたワーク支持部3cの頂部3dが裏当て金本体10の板厚tと同じ間隔を存して対向されている。
ワーク支持部3cの底面は、基盤部3b上面の傾斜面3aの傾斜角θ1と同一のほぼ5°となっていて、基盤部3b上面の傾斜面3aに摺動自在に密着されており、ワーク支持部3c及び基盤部3bには、上下方向に貫通する取り付け孔3fが例えば2個所穿設されている。
取り付け孔3fは前後方向に細長い長孔より形成されていて、これら取り付け孔3fの上方より挿入された固着具5によりベッド1a上に基盤部3b及びワーク支持部3cが同時に固定できるようになっており、ワーク支持部3cの上面に開口する取り付け孔3fの開口部は、固着具5の頭部5aがワーク支持部3cの上面に突出しないように長孔状の凹部3gとなっている。
パンチ4bは、超硬合金や工具鋼等のような硬度が高く、かつ耐摩耗性に優れた金属により円柱状に形成されていて、上端部にフランジ状の頭部4cを有しており、裏当て金本体10を加工する下端部(先端部)が摩耗したり欠損した場合に、固着具7を緩めた状態で任意な方向へ回転させることにより、先端部の加工部分を摩耗や欠損のない新たな加工部分に変更して、引き続き裏当て金本体10の加工が行えるようになっている。
反力受け4dは、パンチホルダ4aの一部を構成するもので、パンチ4bのほぼ全長に亘って設けられた板体よりなり、パンチ4bにより裏当て金本体に10に位置決め突起10aを成形する際、加工反力によりパンチ4bが裏当て金本体10より逃げる方向へ変形するのを防止するようになっている。
ブッシュホルダ8bには、各ガイドポスト8aの中心と合致する位置に、ガイドポスト8aが上方より摺動自在に挿入されるガイド孔8cが穿設されており、各ガイド孔8cの内周面には、ガイドポスト8aの外周面と摺接することによりガイドポスト8aをガイドするガイドブッシュ8dが圧入されている。
枠体12aの手前側の長辺部には、下型2の前後方向の位置を微調整する調整手段14が設けられている。
ワーク支持手段12を構成する枠体12aの内側には、枠体12aの長辺部と平行するようねじ軸12bが設けられており、ねじ軸12bの両端側は枠体12aの両端部に回転自在に支承されている。
ねじ軸12bの中間部は、下型2のほぼ中心部を左右方向へ貫通するよう穿設された長孔状の挿通孔3hに挿通されており、下型2より露出する部分のねじ軸12bには、下型2を境に左右が逆ねじとなるねじ部12cが形成されていて、これらねじ部12cに一対のワーク支持部材12dのほぼ中間部が螺挿されている。
ねじ軸12bが突出された側の枠体12a端部には、ねじ軸12bの回転をロックするロック手段13が設けられている。
またスライド1a側に設けられたワーク押さえ手段15は、バッキングプレート6の左右方向の幅とほぼ同じ長さのワーク押え部材15aが水平方向に設けられていて、上端側がバッキングプレート6に摺動自在に支承された複数のガイド杆(図示せず)の下端部に固着されおり、
バッキングプレート6とワーク押え部材15aの間には、ワーク押え部材15aを下方向へ付勢する付勢手段15bが介在されている。
付勢手段15bは、下端部がワーク押え部材15aに固着され、上端側がバッキングプレート6に摺動自在に支承されたばね杆15dを有していて、ばね杆15dの中間部にばね受け15cが上下摺動自在に嵌装されており、ばね受け15cとバッキングプレート6の間及びばね受け15cとワーク押え部材15aの間には、コイルばねよりなる圧縮ばね15fがそれぞれ介在されている。
裏当て金の外側面に突設された位置決め突起は、成形精度が悪いと裏当て金をコラムに取り付ける際にガタついて仮付けの際の取り付け精度が低下することになる。
また位置決め突起のコラム端面と当接する面は、ルートギャップを決定する際の基準面となり、図6に示すように裏当て金本体10の端面から位置決め突起10aの基準面10bまでの距離L1がルートギャップの幅になるため、位置決め突起10aを成形する際プレス1のスライド下死点位置が重要となる。
すなわちプレスのダイハイト量を、プレス1のスライド下死点の位置が裏当て金本体10の端面から位置決め突起10aの基準面10bまでの距離L1となるように設定することにより、裏当て金本体10の端面から位置決め突起10aの基準面10bまでの距離L1を正確に決定することができるようになる。
ワーク支持部3cの位置調整は、下型3をバッド1aに固定している固着具5を緩めた状態で基盤部3bに対しワーク支持部3cを前後方向へ移動し、基盤部3bの段部3eとワーク支持部3cの頂部3dとの間の隙間が裏当て金本体10の板厚tとなるよう調整する。
裏当て金本体10の板厚tに応じた隙間の調整が終了したら、次に調整手段14の調整ねじ14aを回転して、裏当て金本体10外周面の位置決め突起10a成形位置が上型4を構成するパンチ4bの加工位置に合致するよう下型3の位置を調整し、調整が終了したら固着具5を締め付けて、下型3をベッド1aに強固に固定する。
この曲面となった裏当て金本体10の外周面に位置決め突起10aを成形するに当たって、まず図3に示すように位置決め突起10aを成形する部分の裏当て金本体10内周面を下型3を構成するワーク支持部3cの頂部3dに当接させ、外周面を基盤部3bの段部3eに当接させる。
次にこの状態でワーク支持手段12のハンドル12fを回転して、ねじ軸12bに螺挿されたワーク支持部材12dを左右方向へ移動調整し、下型3の両側に延出する裏当て金本体10を図3に示すようにワーク支持部材12d上面で支持したら、ロック手段13のロックレバ13aを締め付けてねじ軸12bの回転をロックすることにより、作業中ワーク支持部材12dが動かないよう固定する。
このとき裏当て金本体10は、水平に対しほぼ5°の角度で傾斜する基盤部3bの傾斜面3aに下方から支持された状態にあるため、位置決め突起10aを成形する裏当て金本体10の外周面は、垂直方向に対しほぼ5°の角度に傾斜された状態で固定される。
また裏当て金本体10の外周面の一部を下方へ肉寄せする際、裏当て金本体10に下方向のプレス荷重が作用するが、加工部分が基盤部3bの傾斜面3b及び段部3eと、ワーク支持部3cの頂部3dにより3方から支持されている上、加工部分の両側は、ワーク押え手段15のワーク押え部材15aとワーク支持手段12のワーク支持部材12dとの間で固定されているため、位置決め突起10aを成形する面が曲面であっても位置決め突起10aの成形中に裏当て金本体10が微妙に動いたり、両端側が跳ね上がる等の挙動を起こすことがない。
その後再びスライド1bを下降させて、初めに成形した位置決め突起10aより所定ピッチ離れた位置に次の位置決め突起10aを成形し、以下前記動作を繰り返すことにより裏当て金本体10の外周面に所定のピッチで複数の位置決め突起10aを成形するもので、裏当て金本体10の外周面に成形された複数の位置決め突起10aは、図5及び図6に示すように裏当て金本体10の一方の端面から位置決め突起10aの基準面10bまでの距離L1が全て一定となる。
ダイヤフラム21を溶接するコラム20の端部には予め開先20aが形成されており、この開先20aの形成されたコラム20の端部に、位置決め突起10aの基準面10bを下向きにして裏当て金本体10を上方から嵌合する。
裏当て金本体10は、予めコラム20の内周面に密着するよう曲げ加工されているため、裏当て金本体10の外周面に突設された複数の位置決め突起10aの基準面10bがコラム20の端面に確実に当接し、コラム20に対し裏当て金本体10が精度よく位置決めされる。
この状態で裏当て金本体10をコラム20に仮付けしたら、コラム20より突出した裏当て金本体10の端面にダイヤフラム21を図7に示すように当接することにより、コラム20の端部とダイヤフラム21との間に幅が一定のルートギャップが形成されるので、このルートギャップに肉盛り溶接を行うことにより、溶接欠陥のない品質の高い溶接線が得られるようになる。
角コラムの溶接に使用する裏当て金は、予め角形やコ字形、もしくはL字形に曲げ加工されているが、何れの場合も角コラムのコーナRに内側から当接する部分は曲面に曲げ加工されており、曲面に曲げ加工された部分の外周面に位置決め突起を成形したほうが、裏当て金をコラムに取り付けた際に安定してガタつくことが少ない。
この状態でプレスの運転を開始すると、円形または半円形に曲げ加工された裏当て金本体10に位置決め突起10aを形成するときと同様に、上型4が取り付けられたスライド1bが下降して、まずスライド1b側に設けられたワーク押え手段15のワーク押え部材15aの下面が裏当て金本体10に当接し、ワーク支持部材12dの上面との間で裏当て金本体10を挟着することにより、裏当て金本体10が動かないように固定する。
また裏当て金本体10の外周面の一部を下方へ肉寄せする際、裏当て金本体10に下方向のプレス荷重が作用するが、加工部分が基盤部3bの傾斜面3b及び段部3eと、ワーク支持部3cの頂部3dにより3方から支持されている上、加工部分の両側は、ワーク押え手段15のワーク押え部材15aとワーク支持手段12のワーク支持部材12dとの間で固定されているため、位置決め突起10aを成形する面が曲面であっても位置決め突起10aの成形中に裏当て金本体10が微妙に動いたり、両端側が跳ね上がる等の挙動を起こすことがない。
その後再びスライド1bを下降させて、裏当て金本体10の曲げ加工部分の外周面に位置決め突起10aをそれぞれ成形するもので、曲げ加工部分の外周面に成形された位置決め突起10aは、裏当て金本体10の一方の端面から基準面10bまでの距離L1が全て一定となるため、コラム20より突出した裏当て金本体10の端面にダイヤフラム21を当接することにより、コラム20の端部とダイヤフラム21との間に幅が一定のルートギャップを形成することができ、このルートギャップに肉盛り溶接を行うことにより、丸コラムに使用する溶接用裏当て金と同様に、溶接欠陥のない品質の高い溶接線が得られるようになる。
また前記実施の形態では、基盤部3bの上面に形成された傾斜面3aの傾斜角θ1をほぼ5°としたが、5°〜10°の範囲であればよく、ワーク支持部3cの頂部3dに連続する2辺の角度θ2も、90°〜80°の範囲であればよい。
3 下型
3a 傾斜面
3b 基盤部
3c ワーク支持部
3d 頂部
3e 段部
4 上型
4b パンチ
10 ワーク
10a 位置決め突起
10b 基準面
12 ワーク支持手段
12d ワーク支持部材
14 調整手段
15 ワーク押え手段
15a ワーク押え部材
Claims (4)
- 鋼管よりなるコラムの端部とダイヤフラムとを溶接する際に使用する溶接用裏当て金に、前記コラムに対し前記溶接用裏当て金の取り付け位置を位置決めする位置決め突起を成形するための位置決め突起成形用金型装置であって、前記コラムの内周面に密着するよう曲げ加工された裏当て金本体の曲げ加工部分の内周面に当接する頂部を有するほぼ山形に形成されたワーク支持部及び垂直方向に対し所定角度傾斜させた状態で前記裏当て金本体を下方から支持する基盤部とからなる下型と、前記下型の上方に位置し、前記ワーク支持部の前記頂部に内周面が当接された前記裏当て金本体の外周面を下方へ押圧して、前記裏当て金本体の一部を肉寄せすることにより、前記裏当て金本体の一方の端面から一定の距離に基準面が形成された位置決め突起を成形するパンチを有する上型とを具備したことを特徴とする位置決め突起成形用金型装置。
- 前記基盤部に前記ワーク支持部の前記頂部と対向するよう段部を形成して、前記段部に前記裏当て金本体の曲げ加工部分の外周面が当接するようになすと共に、前記基盤部に対し前記ワーク支持部を移動自在とすることにより、前記裏当て金本体の板厚に応じて前記段部と前記頂部との間隔を調整できるようにしてなる請求項1に記載の位置決め突起成形用金型装置。
- 前記下型を前後方向へ移動調整することにより、前記裏当て金本体の曲げ加工部分に前記パンチが当たる位置を調整する調整手段を前記下型の近傍に設けてなる請求項1または2に記載の位置決め突起成形用金型装置。
- 前記裏当て金本体を下方から支持するワーク支持部材が前記下型の両側に設けられたワーク支持手段と、前記上型の近傍に設けられ、かつ前記上型の下降とともに前記ワーク支持手段との間で前記裏当て金本体を挟着固定するワーク押え部材を有するワーク押え手段とを設けてなる請求項1ないし3の何れかに記載の位置決め突起成形用金型装置
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CN115255243A (zh) * | 2022-07-18 | 2022-11-01 | 如皋市宏茂重型锻压有限公司 | 一种高精度自动锻压件加工装置 |
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