JP3150970U - 簡易開封包装用箱 - Google Patents
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Abstract
【課題】上蓋片の係合を解除する簡単な操作により、十分な弾発力で確実に上蓋片をワンタッチで開けることができる簡易開封包装用箱を提供する。【解決手段】互いに連接された側面14,16,18,20と、側面18に連接され箱体形成片により形成される一開口端部を閉鎖する上蓋片66を有する。上蓋片66が設けられた側面18に交差する側面16,20の上端部と、上蓋片66との間に連接して設けられ、上蓋片66を開く方向に付勢する弾発片56,78を備える。上蓋片66が設けられた側面18に対向する側面14に設けられ、上蓋片66を弾発片56,78の付勢力に抗して閉じた状態に係止する係止用フラップ36を備える。弾発片56,78は、上蓋片66が設けられた側面18に交差する側面の上端部と、上蓋片66を閉じたときに隣接する上蓋片側縁部とに連続するL字形である。L字形の角部は略90?であり、角部に略45?の折罫線を有する。【選択図】図1
Description
この考案は、箱体形成片と一体に、上蓋片を開く方向に付勢する弾性片が設けられている簡易開封包装用箱に関する。
従来、商品を収容して保管や輸送を行う包装用箱は、4つの側面と、底部と蓋部が一枚の箱体形成片に設けられ、このような箱体形成片を組み立てて作られたものがある。また、蓋に弾性片を一体に設け、弾性片の弾発力で蓋が自然と開くものがあった。
特許文献1に開示されている包装箱は、箱本体の後壁の上端に蓋体を開閉自在に連接し、箱本体の前壁の上端から延びるロック片を手前に折り返し、蓋体の前壁の裏面に係止片を貼り付け、蓋体を箱本体に被せるように閉じたとき、ロック片が反発力により係止片に係合し、蓋体が閉じ状態に保持されるものである。そして、箱本体の側壁と蓋体の天壁とを折込片を介して連結し、この折込片を後部の角から斜めに延びる谷折線沿いに折り込んで蓋体を閉じる。蓋体を閉じた状態で、蓋体の前壁から下方にロック片が露出する。開封するときは、ロック片の露出部分を押圧する。するとロック片と係止片の係合によるロックが解除され、折込片の復元力により蓋体が反発して跳ね上がるものである。
特許文献2に開示されている包装箱は、箱本体の後壁の上端に蓋体を開閉自在に連接し、箱本体の前壁の上端から延びるロック片を手前に折り返し、蓋体の前壁裏面に係止片を貼り付け、蓋体を箱本体に被せるように閉じたとき、ロック片が反発力により係止片に係合し、蓋体が閉じ状態に保持されるものである。そして、箱本体の側壁と後壁とは折込片を介して繋がり、折込片には底壁の角から斜めに延びる谷折線が入れられ、この折込片を谷折線沿いに折り込んで蓋体を閉じる。蓋体を閉じた状態で、蓋体の前壁からロック片の一部が露出する。開封するときは、ロック片の露出部分を押圧する。するとロック片と係止片の係合によるロックが解除され、折込片の復元力により蓋体が反発して跳ね上がるものである。
特許文献3に開示されているワンタッチ開封機能付き包装箱は、周壁前部を切り込んで形成した揺動片の差込片に2本の折目線を入れ、折目線を境界として、差込片の中間に指掛部、両側に側折部がそれぞれ設けられている。周壁後部の上端に蓋板が設けられ、蓋板の先端には折曲片が連接し、蓋板の裏側へ折り込まれている。蓋板と折曲片の間に差込穴が設けられ、差込穴に差込片を挿入し係止する。開封するときは、指掛部を押す。すると、側折部が折目線沿いに上方へ折れ曲がって、側折部と折曲片との係合が外れ、折曲片の反発で蓋板が自動的に開くものである。
上記背景技術のいずれの場合も、折込片の弾発力が蓋部の重量に対して大きくなく、確実にワンタッチで開くものではなかった。従って、係止片や差込片等を側面に入れるだけで開口部が閉じてしまうものがあり、確実に開かせることができないものであった。そこで、商品の取り出しやすさや、その他使用者の便宜上、大きい弾発力で簡単に蓋部を確実に開くものが求められている。
この考案は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、上蓋片の係合を解除する簡単な操作により、十分な弾発力で確実に上蓋片をワンタッチで開けることができる簡易開封包装用箱を提供することを目的とする。
本考案は、一枚のブランクシートから一体的に打ち抜かれた箱体形成片からなり、互いに連接された側面と、前記側面の1つに連接され前記箱体形成片の組立状態で連接された側面で形成される一開口端部を閉鎖する上蓋片と、前記上蓋片が設けられた側面に交差する両側の側面の上端部と前記上蓋片との間に連接して設けられ前記上蓋片を開く方向に付勢する弾発片と、前記上蓋片が設けられた側面に対向する側面に設けられ前記上蓋片を前記弾発片の付勢力に抗して閉じた状態に係止する係止部が設けられている。前記弾発片は、前記上蓋片が設けられた側面に交差する側面から、前記上蓋片の互いに対向する側縁部に各々連続するL字形に設けられ、L字形の角部は略90°であり、前記角部には略45°の折罫線が設けられている。
また、前記弾発片は、前記上蓋片が設けられた側面に交差する側面の上端部と前記上蓋片の前記上蓋片を閉じたときに隣接する側縁部のほぼ全長にわたって設けられ、前記弾発片の端部は、前記弾発片が設けられた前記側面の上端部の端部と、前記上蓋片の前記上蓋片を閉じたときに隣接する側縁部の端部から僅かに隙間を有して位置している。そして前記L字形の内側の角部は面取りされて曲線に形成されている。
前記上蓋片の先端には、差込片が折罫線を介して設けられ、前記折罫線のほぼ中心には係止用スリットが形成され、前記上蓋片が設けられた側面に対向する側面の上端部には前記係止用スリットに差し込まれる係止部である係止用フラップが設けられている。前記係止用フラップの先端側は前記側面の前記上端部から外側に突出して延出し、前記係止用フラップの基端側は、前記側面の一部を、前記上端部に対して交差する一対の切断線と、前記切断線の端部同士の間に設けられた折罫線で区切られ、前記係止用フラップの途中には上記側面の上端部に繋がる折罫線が設けられている。前記係止用フラップの途中の前記折罫線には、前記係止用フラップの先端側へ湾曲等した凸状の半円状の切断線が形成されている。
前記上蓋片の先端には、差込片が折罫線を介して設けられ、前記差込片の中央には前記折罫線の方へ突出する係止片がコの字形の切断線で区切られて設けられている。前記上蓋片が設けられた側面に対向する側面の上端部には折返片が折罫線を介して設けられ、前記折返片には、前記差込片が前記側面の裏面に重ねられたとき前記係止片に対向する位置に前記係止片が差し込まれる係止部である係止用穴部が設けられている。前記折返片が折り重ねられている前記側面には、前記折返片の前記係止用穴部に対向する位置に、一部が欠けた円形などの開口用スリットが設けられている。
本考案の簡易開封包装用箱は、上蓋片の係合を解除する簡単な操作により、十分な弾発力で確実に上蓋片をワンタッチで開けることができ、開封操作が容易であり、収容物が取り出しやすく便利である。開封された上蓋片は、弾性片の強い弾発力により垂直方向に立てた状態に維持され、外観が良く、また簡単に収容物を確認したり、蓋片等に収容物が触れずに容易に取り出すことができる。
以下、この考案の実施形態について図面に基づいて説明する。図1、図2はこの考案の第一実施形態を示すもので、この実施形態の簡易開封包装用箱10は、紙製等の一枚のブランクシートを打ち抜いて形成された箱体形成片12を組み立てて設けられている。
図2は箱体形成片12を表面から見た展開図であり、箱体形成片12は、側面14,16,18,20が、互いに平行に連接して形成されている。側面14,16,18,20は、連接している幅方向は同じ長さであり連接方向の長さは側面14,18が長くて互いにほぼ等しく、側面16,20は短くて互いにほぼ等しい。さらに、側面14の側縁部には、簡易開封包装用箱10の組立状態で側面20の裏面に糊付けされる糊付片22が設けられている。そして、糊付片22、側面14,16,18,20は、各々折罫線24,26,28,30で区切られている。
側面14において、側面同士の連接方向に対して直角方向の一端部には、折返片32が折罫線34で区切られて設けられている。折返片32は、側面14よりも僅かに小さい長方形に形成されている。折罫線34の中心には、後述する上蓋片66を係止する係止部である係止用フラップ36が設けられている。係止用フラップ36は、折罫線34にほぼ直交して側面14と折返片32にわたって設けられ、コ字状の切断線38で囲まれて側面14、係止用フラップ36と区切られている。係止用フラップ36は、側面14に位置する部分は基端側であり折罫線34に対して直角に延出する直線で形成され、折返片32に位置する部分は先端側であり角部が面取りされている。側面14側の端部には、切断線38は設けられず、折罫線34に対して平行な折罫線40が設けられて側面14と区切られている。係止用フラップ36には、折罫線34に連通する折罫線42が設けられている。折罫線42の中心には、係止用フラップ36の先端側へ湾曲する半円状の切断線44が形成されている。
側面14の、折罫線34と反対側の端部には、底部を形成する第一底蓋片46が折罫線48で区切られて設けられている。第一底蓋片46は、折罫線48を下底とする台形状に形成され、折罫線48から折罫線48に対して平行な上底である端部46aまでの長さは、簡易開封包装用箱10の組立状態で底部の中心線付近に達する長さ、つまり側面16,20の約半分の幅に設けられている。第一底蓋片46の、側面16に隣接する傾斜した側縁部には、略三角形の底部糊付片50が折罫線52で区切られて設けられている。第一底蓋片46の端部46aには、底部糊付片50の反対側に差込片54が形成され、端部46aよりも外側に所定幅突出して設けられている。
側面16の、側面14の折罫線34に隣接する端部には、後述する弾性片56が折罫線58で区切られて設けられている。側面16の、折罫線58と反対側の端部には、底部を形成する台形状の底フラップ62が折罫線64で区切られ設けられている。
側面18の、側面16の折罫線58に隣接する端部には、簡易開封包装用箱10の組立状態で開口端部を閉鎖する上蓋片66が折罫線68で区切られて設けられている。上蓋片66の、折罫線68と反対側の端部には、さらに差込片70が折罫線72で区切られて設けられている。折罫線72の中心には、係止用スリット74が設けられている。係止用スリット74は、折罫線72よりも僅かに差込片70の方へ移動している。
上蓋片66の、折罫線28の延長上に位置する側縁部には、弾性片56が折罫線76で区切られて設けられている。弾性片56は、側面16とは折罫線58で区切られ、折罫線58と折罫線76のほぼ全長にわたって連続するL字形に設けられている。弾性片56は、折罫線58と折罫線76からそれぞれほぼ一定幅に設けられ、弾性片56のL字形の角度はほぼ90°となっている。折罫線58と折罫線76で囲まれて形成される角部から、折罫線58に対して45°の折罫線60が設けられている。折罫線60の、折罫線58と折罫線76で囲まれて形成される角部に近い部分は、折り曲げ易いように切断線が設けられている。弾性片56の、折罫線58と折罫線76から離れた側縁部の角部は、面取りされて曲線に形成されている。弾発片56の両方の端部56a,56bは、折罫線58の折罫線26に隣接する部分と、折罫線76の折罫線72に隣接する部分から僅かに隙間を有して位置している。上蓋片66の、折罫線30の延長線上に位置する側縁部には、後述する弾性片78が、折罫線80で区切られて連続されている。
側面18の、折罫線68と反対側の端部には、底部を形成する第二底蓋片82が折罫線84で区切られて設けられている。第二底蓋片82は、折罫線84を下底とする台形状に形成され、折罫線84から折罫線84に対して平行な上底である端部82aまでの長さは、簡易開封包装用箱10の組立状態で底部の中心線付近に達する長さ、つまり側面16,20の約半分の幅に設けられている。第二底蓋片82の、側面20に隣接する傾斜した側縁部には、略三角形の底部糊付片86が折罫線88で区切られて設けられている。第二底蓋片82の端部82aには、底部糊付片86の反対側に差込片90が形成され、端部82aよりも外側に所定幅突出して設けられている。
側面20の、側面18の折罫線68に隣接する端部には、弾性片78が折罫線92で区切られて連接されている。弾性片78は、弾性片56と、上蓋片66を挟んで対称形であり、上蓋片66とは折罫線80で区切られ、折罫線80と折罫線92のほぼ全長にわたって連続するL字形に設けられている。弾性片78のL字形の角度はほぼ90°となっている。折罫線80と折罫線92が交差して形成される角部から、折罫線92に対して45°の折罫線94が設けられている。折罫線94の、折罫線80と折罫線92で囲まれて形成される角部に近い部分は、折り曲げ易いように切断線が設けられている。弾性片78の、折罫線80と折罫線92から離れた側縁部の角部は、面取りされて曲線に形成されている。弾発片78の両方の端部78a,78bは、折罫線92の折罫線30と反対の部分と、折罫線80の折罫線72に隣接する部分から僅かに隙間を有して位置している。側面20の、折罫線92と反対側の端部には、底部を形成する台形状の底フラップ96が折罫線98で区切られ設けられている。
次に、この実施形態の簡易開封包装用箱10の組立方法の一例について説明する。なお、ここでは図2が簡易開封包装用箱10の箱体形成片12の表面を見たものであり、箱体形成片12の表面が凸になる折り方を正折り、そして裏面が凸になる折り方を逆折りと称する。
まず、折返片32の裏面に係止用フラップ36を避けて糊99を塗布し、折罫線34を正折りし、折返片32を側面14の裏面に糊付けされる。このとき、係止用フラップ36は、切断線38で区切られて折返片32から分離し、側面14の上端部である折罫線34から外側へ突出する。折罫線48,64,84,98を正折りし、折罫線52,88を逆折りし、底部糊付片50,86の裏面に糊100,102を塗布する。そして、糊付片22の表面に糊104を塗布し、次に折罫線26を正折りし、折罫線30を正折りし、側面20の裏面が糊付片22の表面に糊付けされる。このとき底部糊付片50は、糊100により、底フラップ62の表面に糊付けされる。底部糊付片86は糊102により、底フラップ96の表面に糊付けされる。これにより箱体形成片12は折り畳み状態となり、この状態で出荷される。
次に商品を収容し包装する工場等において、折罫線24,26,28,30を各々90°に正折りして四角形の箱体にする。このとき、第一底蓋片46の底部糊付片50は底フラップ62に、第二底蓋片82の底部糊付片86は底フラップ96に糊付けされているため、二つ折りされていた折罫線48,64,84,98は自動的に引き起こされてほぼ90°に倒れ、底部が形成される。そして、第一底蓋片46の差込片54が第二底蓋片82の端部82aに差し込まれ、第二底蓋片82の差込片90が第一底蓋片46の端部46aに差し込まれ、差込片54,90の端部46a,82aとの境界の段部が互いにロックされ、箱体の底部の形状を保ち、図1(a)に示す状態となる。
組み立てた箱体の中に、収容物を入れた後、折罫線68で上蓋片66を90°に正折りし、差込片70を折罫線72で90°に正折りし、差込片70を側面14の裏面側に差し込む。このとき、弾性片56,78を箱体の内側に倒し、側面16,20に隣接する折罫線58,92を90°に正折りし、上蓋片66に隣接する折罫線76,80は二つ折りに正折りし、角部に位置する折罫線60,94は二つ折りに逆折りし、弾性片56,78を上蓋片66の裏面に沿うように折り畳む。折り畳まれた弾性片56,78は、復元する方向に力が働き、上蓋片66を開く方向に付勢する。そして係止用フラップ36の折罫線42を90°に正折りし、上蓋片66の係止用スリット74に差し込み、弾性片56,78の付勢力に抗して上蓋片66を閉じ、図1(b)に示す状態となる。このとき、係止用スリット74は折罫線72よりも僅かに差込片70へ移動しているため、係止用スリット74の部分だけ上蓋片66が折罫線72よりも外側に張り出し、係止用フラップ36を係止用スリット74に差し込み易くなる。係止用フラップ36は、切断線44で区切られた部分が折罫線42から僅かに上方へ湾曲して突出する。
次に、この実施形態の簡易開封包装用箱10の開封方法について説明する。まず係止用フラップ36の上方に突出する切断線44で区切られた部分に指をかけて外側に開く。すると係止用フラップ36は折罫線40で逆折りされて側面14からはなれ、上蓋片66の係止用スリット74から引き抜かれて係合が解除される。係合が解除されると上蓋片66は、弾性片78,56の付勢力で確実に開く。上蓋片66は、L字形の弾性片78,56で側面20,16に連結されているため、正確に垂直方向にまで開き、それより後には倒れることが無い。
この実施形態の簡易開封包装用箱10によれば、十分な弾発力で確実に上蓋片66がワンタッチで開くことができ、内容物の取出しが容易で便利である。弾性片78,56は、側面20,16の端部と上蓋片66の側縁部のほぼ全長にわたる長さのL字形に設けられているため、強い弾発力を得ることができる。係止用フラップ36を引き抜く操作だけで、上蓋片66がほぼ垂直に開き、後ろに倒れることを防ぎ、開いたときの外観が良好である。上蓋片66がほぼ垂直に開くため、収容物を片手でも容易に取り出すことができる。弾発片78の端部78a,78bは、折罫線92の折罫線30と反対の部分と、折罫線80の折罫線72に隣接する部分から僅かに隙間を有して位置し、弾発片56の両方の端部56a,56bは、折罫線58の折罫線26に隣接する部分と、折罫線76の折罫線72に隣接する部分から僅かに隙間を有して位置しているため、上蓋片66を閉じた状態で隣接する部材と接触することがなく、開封するときに抵抗がなく、円滑にワンタッチで開封される。
次にこの考案の第二実施形態について図3、図4に基づいて説明する。なお、ここで、上記実施形態と同様の部材は同様の符号を付して説明を省略する。この実施形態の簡易開封包装用箱106は、紙製等の一枚のブランクシートを打ち抜いて形成された箱体形成片108を組み立てて設けられている。図3は箱体形成片108を表面から見た展開図である。
側面14に折罫線34で区切られて連接する折返片32には、折返片32の中心よりもやや折罫線34に近い位置に、係止用穴部110が設けられている。係止用穴部110は、折罫線34に平行な上底110aを有する台形に形成されている。側面14には、折返片32を折罫線34で正折りして裏面に重ねたとき係止用穴部110に対向する位置に、開口用スリット112が設けられている。開口用スリット112は、一部が欠けた円形に形成され、欠けた部分は折罫線34から離れたところに位置し、折罫線34に向かって湾曲して突出した形状となる。
側面18に折罫線68で区切られて連接する上蓋片66には、先端に折罫線72で区切られて連接する差込片70が設けられ、差込片70の折罫線72よりも先端に近い位置に、係止片114がコの字形の切断線116で区切られて設けられている。切断線116は、折罫線72に平行な中心部116aと、中心部116aの両端部から差込片70の先端に向かって延出する側方部116bが設けられ、側方部116bの端部は外側に湾曲されている。
この実施形態の簡易開封包装用箱106は、上記実施形態の簡易開封包装用箱10と同じ組立方法で組み立てられる。そして組み立てた箱体の中に、収容物を入れた後、折罫線68で上蓋片66を90°に正折りし、差込片70を折罫線72で90°に正折りし、差込片70を側面14の裏面側に差し込む。このとき、図4(a)に示すように差込片70の係止片114は、ブランクシートの弾性力で折返片32側へ突出し、折返片32の係止用穴部110に差し込まれ、弾性片56,78の付勢力に抗して上蓋片66が閉じ状態で係止される。
次に、この実施形態の簡易開封包装用箱106の開封方法について説明する。まず側面14の開口用スリット112で囲まれた部分の中央付近を簡易開封包装用箱10の内側へ押し込む。すると、開口用スリット112の内側部分は折り曲げられて折返片32の係止用穴部110に差し込まれ、係止用穴部110に位置していた差込片70の係止片114に当接し、折返片32から押し出し、図4(b)に示すように上蓋片66の係止が解除される。係合が解除されると上蓋片66は、弾性片78,56の付勢力で勢いよく開く。上蓋片66は、L字形の弾性片78,56で側面20,16に連結されているため、正確に垂直方向にまで開き、それより後には倒れることが無い。
この実施形態の簡易開封包装用箱106によれば、上記実施形態と同様の効果を有するものである。また、上蓋片66を閉じ状態とする手段は、側面14の内側に折り返された折返片32の係止用穴部110に、差込片70の係止片114が差し込まれるものであり、側面14の外側から見えず、側面14には開口用スリット112が設けられているだけでありすっきりとした外観となる。開封方法は、開口用スリット112の内側を押すだけであり、簡単に開封することができる。
なお、この考案の簡易開封包装用箱は、上記各実施形態に限定されるものではなく、上蓋片を閉じた状態で係止する係止部の形状は、確実に係止され簡単に解除されるものであれば自由に変更可能である。箱体の大きさや形状も、内容物に合わせて適宜変更可能である。底部の形状も上記各実施形態のようにワンタッチで組み立てられるものでなくても良い。
10 簡易開封包装用箱
12 箱体形成片
14,16,18,20 側面
22 糊付片
32 折返片
36 係止用フラップ
38,44 切断線
40,42,60,94折罫線
56,78 弾性片
56a,56b,78a,78b 端部
66 上蓋片
70 差込片
74 係止用スリット
12 箱体形成片
14,16,18,20 側面
22 糊付片
32 折返片
36 係止用フラップ
38,44 切断線
40,42,60,94折罫線
56,78 弾性片
56a,56b,78a,78b 端部
66 上蓋片
70 差込片
74 係止用スリット
Claims (4)
- 一枚のブランクシートから一体的に打ち抜かれた箱体形成片からなり、互いに連接された側面と、前記側面の1つに連接され前記箱体形成片の組立状態で連接された側面で形成される一開口端部を閉鎖する上蓋片と、前記上蓋片が設けられた側面に交差する両側の側面の上端部と前記上蓋片との間に連接して設けられ前記上蓋片を開く方向に付勢する弾発片と、前記上蓋片が設けられた側面に対向する側面に設けられ前記上蓋片を前記弾発片の付勢力に抗して閉じた状態に係止する係止部が設けられ、前記弾発片は、前記上蓋片が設けられた側面に交差する側面の上端部から、前記上蓋片の互いに対向する側縁部に各々連続するL字形に設けられ、L字形の角部は90°であり、前記角部には45°の折罫線が設けられていることを特徴とする簡易開封包装用箱。
- 前記弾発片は、前記上蓋片が設けられた側面に交差する側面の上端部と前記上蓋片の前記上蓋片を閉じたときに隣接する側縁部のほぼ全長にわたって設けられ、前記弾発片の端部は、前記弾発片が設けられた前記側面の上端部の端部と、前記上蓋片の前記上蓋片を閉じたときに隣接する側縁部の端部から僅かに隙間を有して位置していることを特徴とする請求項1記載の簡易開封包装用箱。
- 前記上蓋片の先端には、差込片が折罫線を介して設けられ、前記折罫線のほぼ中心には係止用スリットが形成され、前記上蓋片が設けられた側面に対向する側面の上端部には前記係止用スリットに差し込まれる係止部である係止用フラップが設けられ、前記係止用フラップの先端側は前記側面の前記上端部から外側に突出して延出し、前記係止用フラップの基端側は、前記側面の一部を、前記上端部に対して交差する一対の切断線と、前記切断線の端部同士の間に設けられた折罫線で区切られ、前記係止用フラップの途中には上記側面の上端部に繋がる折罫線が設けられ、前記係止用フラップの途中の前記折罫線には、前記係止用フラップの先端側へ凸状の切断線が形成されていることを特徴とする請求項1記載の簡易開封包装用箱。
- 前記上蓋片の先端には、差込片が折罫線を介して設けられ、前記差込片の中央には前記折罫線の方へ突出する係止片がコの字形の切断線で区切られて設けられ、前記上蓋片が設けられた側面に対向する側面の上端部には折返片が折罫線を介して設けられ、前記折返片には、前記差込片が前記側面の裏面に重ねられたとき前記係止片に対向する位置に前記係止片が差し込まれる係止用穴部が設けられ、前記折返片が折り重ねられている前記側面には前記折返片の前記係止用穴部に対向する位置に、一部が欠けた円形の開口用スリットが設けられていることを特徴とする請求項1記載の簡易開封包装用箱。
Priority Applications (1)
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JP2009001708U JP3150970U (ja) | 2009-03-23 | 2009-03-23 | 簡易開封包装用箱 |
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JP2009001708U JP3150970U (ja) | 2009-03-23 | 2009-03-23 | 簡易開封包装用箱 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103569440A (zh) * | 2013-09-29 | 2014-02-12 | 桐城市福润包装材料有限公司 | 一种包装纸盒 |
KR20210002636U (ko) * | 2020-05-21 | 2021-11-30 | 배성태 | 상하 8각형 과일포장 종이용기 |
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2009
- 2009-03-23 JP JP2009001708U patent/JP3150970U/ja not_active Expired - Fee Related
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