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JP3143778B2 - フラワーペーストの製造方法 - Google Patents

フラワーペーストの製造方法

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JP3143778B2
JP3143778B2 JP08088923A JP8892396A JP3143778B2 JP 3143778 B2 JP3143778 B2 JP 3143778B2 JP 08088923 A JP08088923 A JP 08088923A JP 8892396 A JP8892396 A JP 8892396A JP 3143778 B2 JP3143778 B2 JP 3143778B2
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康隆 西
栄一 北河
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ソントン食品工業株式会社
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  • Confectionery (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フラワーペーストの製
造方法に関し、より詳しくは、耐熱保型性に優れ、また
風味及び食感が良好な高品質のフラワーペーストを高い
生産性で製造するための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばパン・菓子などのフィリング材な
どに使用されるフラワーペーストは、小麦粉や澱粉類を
主要原料とし、これに糖類、油脂、乳製品、卵類などを
加え、加熱殺菌することによって得られるものである。
そして、主要原料である小麦粉、澱粉などが加熱により
殺菌し糊化することで、フラワーペーストにおける独特
なボディが形成される。
【0003】現在、このようなフラワーペーストを衛生
的かつ連続的に大量生産する方法として、蒸気による加
熱殺菌糊化の処理を、掻き取り式熱交換器の間接加熱方
式を利用して行うのが一般的である。なお、掻き取り式
熱交換器として、具体的には、コンサーム掻き取り式熱
交換器(テトララバルフード社製)、サーモシリンダ
(岩井機械社製)、掻き取り式熱交換器(イズミフード
マシナリ社製)、CP−ロータプロ掻き取り式熱交換器
(APV社製)、ターロサム掻き取り式熱交換器(Te
rlet社)などが使用される。
【0004】ここで、上記のような掻き取り式熱交換器
は、フラワーペーストのような高粘性製品の加熱、殺菌
または冷却処理に多く採用されている。そして、円筒型
の伝熱部材を有し、この伝熱部材の外側を蒸気や熱水な
どの熱媒が流れ、また製品であるフラワーペーストは伝
熱部材の内側(伝熱面)を流れる。そして、この伝熱面
から回転羽根(ブレード)によって高粘性製品であるフ
ラワーペーストが掻き取られる。
【0005】ところで、製菓、製パン分野においては、
その種類や形態が多用化しつつあり、またフラーワーペ
ーストのフィリング材としての用途に要求される機能も
多用化している。そして、このような用途に応じてフラ
ワーペーストを製造後に高温で焼成したり蒸した場合、
フラワーペーストが流れ出したり浸み込んだり、あるい
は絞り出した形状が崩れたり、または風味や食感が低下
するという欠点がある。そこで、澱粉類を増加したり、
各種の天然ガム類、あるいは小麦蛋白や大豆蛋白などを
使用することで、フラワーペーストに耐熱保型性を持た
せることが試みられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように澱粉類を増加させたり、各種の天然ガム類を用い
た場合には、得られたペーストが澱粉質独特の餅の様な
口当たりになってしまう。また、殺菌加熱中における小
麦粉、澱粉類の糊化により、フラワーペーストの粘性が
掻き取り式熱交換器の回転羽根における掻き取り能力を
越えてしまい、この結果、製品が掻き取られず、伝熱面
や回転羽根などに付着し、焦げとして発生する。
【0007】また、上記のように小麦蛋白や大豆蛋白な
どを用いた場合、これらの蛋白が持つ独特の臭さが残り
他の呈味成分の風味を消してしまうし、また、蛋白質が
加熱されると凝固する性質により、蛋白質の割合が増加
するにつれてフラワーペーストの粘性も高くなってしま
う。そして、この様な原料組成であるフラーワーペース
トを掻き取り式熱交換器により加熱殺菌糊化を行った場
合、フラワーペーストの粘性が回転羽根の掻き取りの限
界を越えてしまう。また、蛋白質が急激に変性して凝集
し、伝熱面、あるいは回転羽根(ブレード)などに付着
し、焦げとして発生する。これは、掻き取り式熱交換器
の伝熱方法が伝熱面を介して加熱する方式であるため
に、フラーワーペーストが加熱されるまでに若干の時間
(通常は数分)を要することに起因する。
【0008】そして、上記の焦げがはがれ、製品中に混
入してしまった場合には、これを全て取り除くことは実
質的に不可能である。このため、実際には、焦げの発生
と同時にフラワーペーストの製造ラインを停止させ、焦
げの部分を洗浄して取り除く作業を行う必要が生じてく
る。この結果、このような洗浄による中断のために、長
時間で連続生産することができず、これが生産性低下の
原因となるし、また、焦げ臭によって原料の持つ本来の
風味を低下させてしまう。
【0009】そこで焦げの発生のない直接加熱方法によ
るフラワーペーストの技術が開示されている。しかし、
特開昭63−44841や特開平2−35038に開示
されているフラワーペーストの製造方法では、焦げの発
生は抑制されるものの、冷却時における減圧蒸発による
冷却では、揮発性の呈味成分が蒸発し、水と同様に消失
してしまう。これにより風味を低下させてしまう問題点
が認められる。 また特開昭63−167735に開示さ
れているフラワーペーストの製造法では、風味良好なも
のの、高粘性のフラワーペーストの連続生産においては
加熱温度、製品流量にバラツキを生じ、品質が不安定に
なる。蒸気吹き込み式の直接加熱部で加熱し、その直
後、冷却工程にフラワーペーストを流すと、その粘性が
急激に高くなり、フラワーペーストは配管を流れにくく
なる。このため配管中の圧力が高くなり、吹き込みをす
る蒸気の圧力を上げないと、加熱できない。そこで、本
発明は、低粘性から高粘性までの広い粘度範囲のフラワ
ーペースト製品を上記のような焦げの発生及びこれに起
因する焦げ臭の如き異臭などによる風味低下なしに、連
続的に且つ高い生産性で製造する方法を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、耐熱保型性が優れしかも風味の良いWP
Cに着目し、鋭意研究の結果、本発明を完成した。すな
わち、本発明に係るフラワーペーストの製造方法は、フ
ラワーペーストの原料に、ホエー蛋白濃縮精製物(Wh
ey Protein Concentrate 以下
WPCと略す)を0.5〜5%(重量基準、以下同じ
と油脂を10〜30%を加え均質化処理した後、蒸気の
直接噴射による加熱工程、加圧装置付き保持工程、掻き
取り式熱交換器による冷却工程を連続的にシステム化す
ことを特徴とする。このような蒸気の直接噴射による
加熱処理は、例えば、スチームインジェクション式の直
接加熱により行うことができる。
【0011】ここで、スチームインジェクション式の直
接加熱においては、高温、高圧の蒸気が被加熱材(加熱
液)に直接噴射され、従来のような伝熱面の介在なし
に、加熱が瞬時に行われる。そして、伝熱面を持たない
ため、高粘性のフラワーペーストにおいても製品が付着
することがない。また、瞬時加熱であるため、蛋白質の
急激な変性凝集もない。これにより、焦げの発生が抑制
され、また原料の持つ本来の風味が保持される。そし
て、焦げの発生がないので、従来のような洗浄による製
造中断が必要ない。この結果、長時間の連続生産ができ
て生産性向上が図れる。
【0012】また長時間の連続生産において加熱温度、
製品流量を安定させる為に、加圧装置付き保持工程を施
す。加熱糊化冷却を連続的に製造するフラワーペースト
品温が低くなると高い粘性を示す。よって、冷却工
程の掻き取り式熱交換器での圧力が高くなり、背圧とし
て直接加熱部に影響する。すなわち、背圧より高い蒸気
圧でないと、安定した蒸気の直接加熱が出来なくなる。
これを解決する為に、蒸気を直接噴射して加熱糊化した
直後、フラワーペースト加圧装置付き保持タンクに流
し込み、冷却工程での粘性変化、つまり、背圧の影響を
受けないよう遮断する。これにより蒸気加熱部での配管
中の圧力及びその圧力変動が抑えられ、フラワーペース
トの粘度が変化しても、安定した蒸気の噴射制御が容易
になる。 また風味低下をなくす為に、減圧蒸発による冷
却を行わない方法として、密閉系で行われる掻き取り式
熱交換器による冷却を行う。蒸発を行わない冷却を実施
する為に、われわれは、以下の知見により、この方法を
導き出した。すなわち、加熱に使用された蒸気は凝縮水
としてフラワーペーストの組成中の水分の一部として用
いられることから、この組成水分量を事前に把握する必
要がある。そこで本発明者らは、公知の熱収支から以下
の式を導き、凝縮水分量を事前に把握できるようにし
た。そして予めこのような凝縮水分量を考慮すること
で、製品組成中の水分量を調整することができて、容易
にフラワーペーストが製造できる。このような凝縮水分
量を求める式は次の通りである。
【0013】
【数1】
【0014】例えば、調合液量1、000Kg、調合液
温度40℃、加熱温度90℃の条件下で製造する場合に
おいて、製品の比熱C=0.9Kcal/Kg・℃、飽
和蒸気エンタルピーH=655Kcal/Kg、水の比
熱Cw =1.0Kcal/Kg・℃とした場合、上式に
より導かれる凝縮水分量は79.7Kgとなる。そし
て、この凝集水分量を製品組成中の水分量から予め差し
引くことで、原料調合液を調整することができる。
【0015】次に、本発明のフラワーペーストの製造方
法の手順を説明する。このフラワーペーストを製造する
には、まず原料である小麦粉、澱粉、糖類、乳製品、油
脂類、卵類、水とWPC、乳化剤、ゲル化剤、増粘剤な
どを均一になる様に予備混合する。
【0016】ここで、本発明で使用される必須成分であ
るWPCの添加量は、重量基準で0.5〜5%が適切で
ある。0.5%に満たないと耐熱保型性、風味、口あた
りともに従来のものと比べて効果が見られず、5%を越
えると耐熱保型性は優れているが、風味が悪く、口あた
りも重くなる。
【0017】また、本発明で使用される小麦粉、澱粉、
糖類、乳製品、卵類については、特に限定されず、公知
のものが使用できる。本発明で使用される油脂は、動植
物性油脂及びこれらの硬化油脂の単独または二種類以上
の混合物、あるいはこれらに種々の化学的または物理的
な処理を施したものが挙げられる。
【0018】上記油脂の添加量は重量基準で10〜30
%が適切である。10%に満たないと耐熱保型性、口あ
たりとも効果がみられない。また、30%を越えると口
あたりが重くなる。その他、乳化剤、ゲル化剤、増粘剤
などが必要に応じて本発明では使用できる。
【0019】そして、上記した原料を、予備混合した調
合液を高圧型均質機を使用して、均質化圧50〜150
Kg/cm2 程度の圧力をかけ、油脂球径10ミクロン
以下に細かく均質化する。このとき、均質化圧が低いと
油脂球径が大きく、またばらつきがあると、経時的に油
脂の分離現象が起こり易くなる。また均質化圧が高すぎ
ると、澱粉粒子の破壊が起こり、できたフラワーペース
トの粘度が変化しやすくなり、保型性に欠ける。
【0020】その後、殺菌加熱処理を行い、小麦粉、澱
粉を糊化させる。この時の殺菌加熱処理には、例えば上
記したようなスチームインジェクション式の直接加熱を
使用する。なお、このスチームインジェクション式の直
接加熱には、例えばスチームノズル(岩井機械社製)、
ノリタケクッカー(ノリタケカンパニー社製)、スチー
ムインジェクション(テトララバルフード社製)などが
使用される。その後、加圧装置を付加した保持タンクに
加熱糊化したフラワーペーストを投入する。この時の加
圧の程度は、加熱温度にも影響されるが、0.1〜5k
g/cm 程度が望ましい。これより低い圧力だと、送
液ポンプでキャビテーションが生じやすく、安定した移
送がしにくくなる。またこれより高い圧力だと直接加熱
部にかかる背圧が高くなり、結果として高い蒸気圧が必
要となり安定した蒸気の直接噴射ができなくなる。ま
た、この加圧装置付き保持タンクにはいったフラワーペ
ーストは、移送用ポンプにより、一定の液位レベルに制
御されて、以後の冷却工程へ一定流量で送る。 その後掻
き取り式熱交換器による冷却を行う。なおこの掻き取り
式熱交換器には、上記したコンサーム掻き取り式熱交換
器(デトララバルフード社製)、サーモシリンダ(岩井
機械社製)などが使用される。その後、常法の充填、包
装を経て製品とする。このように、粘性の少ない調合液
に、蒸気を直接噴射して加熱糊化せしめ、その後、加圧
装置付き保持タンクの機能により、安定した流量で冷却
工程に移すことができる。このように連続的な密閉ライ
ンで、種々の粘度のフラワーペーストを容易に加熱、冷
却ができるシステムが完成した。た加圧力により、フ
ラワーペーストを押し出す為、品種の切換が容易で、ロ
スが少なく多品種少量生産も可能である。
【0021】以上のように本発明による提供される、耐
熱保型性に優れ、また風味及び食感が良好である高粘性
で高蛋白質組成のフラワーペーストの製造方法によれ
ば、得られたフラワーペーストにおける焦げの発生がな
く、また焦げ臭に代表される異臭もなくて極めて優れた
風味を有する。このため、連続的で高い生産性でフラワ
ーペーストを製造することができ、フラワーペーストの
大量生産技術の分野において画期的な意義を有する。
【0022】
【実施の形態】以下に本発明のフラワーペーストの製造
方法の実施の形態を説明する。
【0023】まず、本発明に係る高粘性高蛋白質フラワ
ーペースト(実施例1〜5)と比較例(比較例1、2)
を挙げて、耐熱保型性、風味、食感に優れていることを
明らかにする。
【0024】(実施例1〜5 比較例1、2) 表1に示す原料の組成を用い、また次の工程でフラワ
ーペーストを製造した。また得られたフラワーペースト
における耐熱保型性、風味、食感の評価を表2に示す。
すなわち、原料入タンクにWPCを溶解させ、残りの
原料を分散、溶解、予備混合させる。この調合液を、均
質化処理として、高圧型均質機を使用して均質化圧力1
50kg/cmで処理する。その後、スチームインジ
ェクション式の直接加熱により加熱処理を行い、加圧装
置付き保持工程、掻き取り式熱交換器による冷却工程を
経て、フラワーペーストを得た。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】表2の通り、本発明の高粘性高蛋白フラワ
ーペーストは、耐熱性および保型性に優れており、製菓
・製パン分野などにおいて、フィリング材やトッピング
材などに使用できる。
【0028】次に、本発明の製造方法の実施の形態を原
料組成の相違による2例(実施例6と7)と比較例(比
較例3、4と比較例5、6)を挙げ、本発明の高粘性高
蛋白質フラワーペーストの製造方法が焦げの発生、風
味、生産性の点で優れていることを明らかにする。
【0029】(実施例6の試験区分)実施例1に示した
組成の原料を混合した調合液を、スチームインジェクシ
ョン式の加熱部によって加熱殺菌および澱粉の糊化を行
い、フラワーペーストを得た。
【0030】(比較例3、4の試験区分)実施例6と同
じ調合液を、掻き取り式熱交換器で加熱殺菌及び澱粉の
糊化を行って、フラワーペーストを得た。
【0031】実施例6、比較例3、4における、焦げの
発生状況、得られたフラワーペーストの食感、風味の評
価を表3に示す。
【0032】
【表3】
【0033】表3の通り、高粘性で高蛋白質組成の本発
明のフラワーペーストの製造においても、実施例6と比
較例3に示す様に同じ生産性で製造した場合、掻き取り
式熱交換器の方法では焦げが発生し、ザラツキなどの食
感不良、焦げ臭による風味の低下がみられた。これと比
べて、スチームインジェクションの方法では焦げの発生
は一切ない。また得られたフラワーペーストは、ザラツ
キなどの食感不良、焦げ臭による風味の低下も無く、全
脂粉乳、卵の持つ原料本来の風味が保持されており極め
て優れた風味を有する。なお、比較例4に示す様に焦げ
の発生を抑制させるために、従来の方法では生産性を落
とす必要があった。
【0034】よって、高粘性でありかつ高蛋白質組成の
耐熱保型性のある本発明のフラワーペーストの製造にお
いて、本発明によるスチームインジェクション式の加熱
方法、は従来の掻き取り式熱交換器の方法に比べて、製
造されたフラワーペーストの品質と生産性の面で、優れ
ていることは明らかである。
【0035】(実施例7の試験区分)実施例5と同じ組
成の原料を混合した調合液、をスチームインジェクショ
ン式の加熱部により加熱殺菌及び澱粉の糊化を行い、フ
ラワーペーストを得た。
【0036】(比較例5、6の試験区分)実施例7と同
じ調合液を、掻き取り式熱交換器で加熱殺菌及び澱粉の
糊化を行って、フラワーペーストを得た。
【0037】実施例7、比較例5、6での焦げの発生状
況、得られたフラワーペーストの食感、風味の評価を表
4に示す。
【0038】
【表4】
【0039】表4の通り、実施例7と比較例5に示す様
に同じ生産性で製造した場合において、掻き取り式熱交
換器の加熱方法では焦げが発生してザラツキなどの食感
不良や焦げ臭による風味の低下がみられたのに対し、ス
チームインジェクションの方法では、焦げの発生は一切
なく、表3同様の結果が得られた。また実施例7と同じ
調合液をスチームインジェクション式の直接加熱により
加熱処理を行い、掻き取り式熱交換器による冷却工程を
経てフラワーペーストを得た場合、すなわち、加圧装置
付き保持工程を採らない場合、製造開始直後より加熱後
の配管中でフラワーペーストが硬くなり、加熱部での背
圧が高くなり、安定した加熱が行えず、生産を中断せざ
るを得なかった。
【0040】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、耐熱及び
保型性に優れ風味、食感の良好なフラワーペーストが高
い品質、高い生産性で製造することが出来る。また、本
発明の製造方法では、低粘性、低蛋白質組成フラワーペ
ーストは勿論、高粘性で高蛋白質組成フラワーペースト
においても、焦げの発生を抑制し、風味低下をひきおこ
さずに連続的に製造することができる。つまり、本発明
の方法では、粘性範囲の広いフラワーペースト、あるい
は蛋白質組成範囲の広いフラワーペーストを、連続的に
かつ高生産性で容易に製造することが可能である。これ
により、呈味成分である乳製品や卵類の組成割合が増加
した高蛋白質の風味に優れたフラワーペーストを、原料
本来のもつ風味を保持しながら、高品質、高生産性で製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における加熱工程、加圧装置付き保持工
程、冷却工程のフローシートの一例を示す。
【符号の説明】 調合タンク 均質機 スチームインジェクション式直接加熱装置(加熱工
程) 加圧装置付き保持タンク(加圧装置付き保持工程) 掻き取り式熱交換器冷却装置(冷却工程) 掻き取り式熱交換器冷却装置(冷却工程) 掻き取り式熱交換器冷却装置(冷却工程)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−167735(JP,A) 特開 昭63−44841(JP,A) 特開 平2−35038(JP,A) 特開 平7−16060(JP,A) 特開 昭57−47436(JP,A) 高野光男監修、新殺菌工学実用ハンド ブック、株式会社サイエンスファーラ ム、1991、p.304−306 ジャパンフードサイエンス、日本食品 出版株式会社、1988、第27巻、第3号、 p.25−32 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23G 1/00 - 9/30 A23C 21/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フラワーペーストの原料組成中に、ホエ
    ー蛋白濃縮精製物(Whey Protein Con
    centrate、以下「WPC」と略す)を0.5〜
    5%(重量基準、以下同じ)と油脂10〜30%とを加
    えて、予め下記数式1により計算された凝縮水分量を調
    整して成る調合液を均質化処理した後、スチームインジ
    ェクション式の直接加熱工程と掻き取り式熱交換器によ
    る冷却工程を経ることを特徴とするフラワーペーストの
    製造方法。 記 凝縮水分量
JP08088923A 1996-03-18 1996-03-18 フラワーペーストの製造方法 Expired - Lifetime JP3143778B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
ジャパンフードサイエンス、日本食品出版株式会社、1988、第27巻、第3号、p.25−32
高野光男監修、新殺菌工学実用ハンドブック、株式会社サイエンスファーラム、1991、p.304−306

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