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JP3035998B2 - 変速機のシフト制御装置 - Google Patents

変速機のシフト制御装置

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Publication number
JP3035998B2
JP3035998B2 JP2173496A JP17349690A JP3035998B2 JP 3035998 B2 JP3035998 B2 JP 3035998B2 JP 2173496 A JP2173496 A JP 2173496A JP 17349690 A JP17349690 A JP 17349690A JP 3035998 B2 JP3035998 B2 JP 3035998B2
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gear
pressure
switching
reverse
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JP2173496A
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公芳 伊藤
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Suzuki Motor Co Ltd
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Suzuki Motor Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE4121774A priority patent/DE4121774C2/de
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は変速機のシフト制御装置に係り、特に車両
の走行状態に応じ内燃機関の駆動力を所要の変速比に変
換して取り出すとともに、出力する駆動力を断続すべく
油圧の給排により係脱動作される油圧クラッチを有する
変速機のシフト制御装置に関する。
[従来の技術] 自動車等の車両にあっては、内燃機関の発生する駆動
力を走行状態に応じて適切に取り出すために、変速機を
設けている。変速機には、走行状態に応じ内燃機関の駆
動力を運転者が手動により所要の変速比に変換して取り
出す手動変速機や走行状態に応じ内燃機関の駆動力を所
要の変速比に自動的且つ無段階に変換して取り出す自
動、つまり無段変速機等がある。
変速機としては、特開昭62−196443号公報に開示され
るものがある。この公報に開示される車両用変速機のシ
フト制御方法は、シフトレバーが非走行位置から走行位
置へ操作されてから予め定められた一定の時間内に同期
噛合装置のスリーブが有段変速機のギヤ段の成立を表す
位置に到達しないときに、自動クラッチを介して予め定
められた所定の大きさのトルクを短時間伝達させ、同期
噛合装置の同期リングと有段変速機の出力ギヤとの間に
相対回転力を付与し、相対回転不能であった同期リング
および出力ギヤの相対回転を可能とし、相対回転不良に
起因するギヤ段の切換不能を解消している。
また、特開昭63−1840号公報に開示されるものがあ
る。この公報に開示される副変速機を備えた車両用変速
装置は、車両停止時においてシフト操作レバーが前進ま
たは後進レンジに切り換えられたにも拘らずスリーブが
第1位置あるいは第2位置に到達しないときには、回転
部材の回転を所定量許容して前進用ギヤまたは後進用ギ
ヤをスリーブに対して所定量相対回転させ、スリーブと
前進用ギヤまたは後進用ギヤとの干渉を速やかに解消
し、ギヤ鳴りを抑制するとともに、副変速機のギヤ段を
一層確実に成立させている。
更に、前記無段変速機のシフト機構に関し、特開昭57
−144338号公報、特開昭57−144339号公報、特開昭58−
156754号公報、特開昭60−159452号公報、特開昭60−15
9453号公報等のほとんどが機械式シフト機構を採用して
いる。この機械式シフト機構が幅広く用いられている
が、油圧式シフト機構を用いると、機械式シフト機構に
比し、シフト動作を円滑に行うことができるという利点
があり、近時普及しつつある。
更に、第14図に示す如く、油圧式シフト機構の油圧制
御回路404のマニュアルシフトバルブ472には、クラッチ
圧とライン圧とが夫々供給されているとともに、シフト
サーボバルブ480にもクラッチ圧とライン圧とが夫々供
給されている。
[発明が解決しようとする問題点] ところで、従来の変速機シフト制御装置においては、
シフト機構によって変速機の、例えば前後進係合状態を
切り換える前後進切換機構を機械的に切換動作させるも
のがある。このような機械式のシフト機構の場合には、
円滑なシフト操作が得られないという問題がある。
そこで、シフト機構によりマニュアルシフトバルブを
切換動作させてシフトサーボバルブに油圧を給排し、こ
のシフトサーボバルブによって変速機の、例えば前後進
係合状態を切り換える前後進切換機構を切換動作させる
ものがある。このような油圧サーボ式のシフト機構によ
れば、シフト操作を円滑にすることができる。
ところが、油圧サーボ式のシフト機構は、シフト動作
時にギヤとスリーブとの噛合するチャンファ部位が略頂
点同志で当接し、係合不良であるストップ現象が起きる
場合がある。
前記機械式シフト機構においても同様のストップ現象
が起きるものであるが、セレクトレバーとシフト部位と
が直接連動されているので、係合不良であるストップ現
象が起こった際には、セレクトレバーが指示位置まで動
作せず、係合不良であることを確認でき、再度セレクト
レバーを動作させてシフト動作をやり直しているもので
ある。
しかし、油圧式シフト機構においては、シフトミス、
つまり係合不良によるストップ現象が起きる際に、セレ
クトレバーが指示位置まで動作し、DレンジあるいはR
レンジを指示しているにも拘らず、ストップ現象が起き
ていることによって駆動力が伝達されず、車両が発進不
能となるという不都合がある。
また、ストップ現象が起きた際に、ギヤあるいはスリ
ーブのどちらか一方を回転させ、ストップ現象を解消し
てシフト動作を完了させることも考えられるが、ストッ
プ現象時にクラッチを接続してギヤを回転させると、チ
ャンファ部位においてラチェット音(例えばガリガリと
いう音)が発生し、ギヤあるいはスリーブの少なくとも
一方が損傷される惧れがあるという不都合がある。
[発明の目的] そこでこの発明の目的は、上述不都合を除去するため
に、変速機の前後進係合状態を前進ギヤと後退ギヤと両
ギヤ間の切換部材とによって切り換える前後進切換機構
を設け、前後進切換機構の切換部材にシフトサーボロッ
ドのシフトフォークを係合させ前後進切換機構を切換動
作させて油圧を給排すべくクラッチ圧をサーボシリンダ
圧とするシフトサーボバルブを設け、シフトサーボバル
ブのシフトサーボロッド端部にシフトサーボバルブ位置
を確認する確認スイッチを設け、前後進切換機構の前進
ギヤまたは後退ギヤのいずれか一方のギヤと切換部材と
の係合状態が確認スイッチにより係合不良であると確認
された際にはクラッチ圧を一旦低下させて前記シフトサ
ーボバルブのサーボシリンダ圧を一旦低下させ、前後進
切換機構の前進ギヤまたは後退ギヤのいずれか一方のギ
ヤと切換部材との少なくともいずれか一方を回転させ、
その後、再度クラッチ圧を上昇させてシフトサーボバル
ブのサーボシリンダ圧を上昇させて前後進切換機構の前
進ギヤまたは後退ギヤのいずれか一方のギヤと切換部材
との係合状態の不良を解消すべく構成したことにより、
前進ギヤまたは後退ギヤのいずれか一方のギヤと切換部
材との係合不良を解消でき、シフト動作を確実に果たし
得る変速機のシフト制御装置を実現するにある。
[問題点を解決するための手段] この目的を達成するためにこの発明は、車両の走行状
態に応じ内燃機関の駆動力を所要の変速比に変換して取
り出すとともに出力する駆動力を断続すべく油圧の給排
により係脱動作される油圧クラッチを有する変速機にお
いて、前記変速機の前後進係合状態を前進ギヤと後退ギ
ヤと両ギヤ間の切換部材とによって切り換える前後進切
換機構を設け、この前後進切換機構の切換部材にシフト
サーボロッドのシフトフォークを係合させ前後進切換機
構を切換動作させて油圧を給排すべくクラッチ圧をサー
ボシリンダ圧とするシフトサーボバルブを設け、シフト
サーボバルブのシフトサーボロッド端部にシフトサーボ
バルブ位置を確認する確認スイッチを設け、前記前後進
切換機構の前進ギヤまたは後退ギヤのいずれか一方のギ
ヤと切換部材との係合状態が確認スイッチにより係合不
良であると確認された際にはクラッチ圧を一旦低下させ
て前記シフトサーボバルブのサーボシリンダ圧を一旦低
下させ、前記前後進切換機構の前進ギヤまたは後退ギヤ
のいずれか一方のギヤと切換部材との少なくともいずれ
か一方を回転させ、その後、再度クラッチ圧を上昇させ
てシフトサーボバルブのサーボシリンダ圧を上昇させて
前後進切換機構の前進ギヤまたは後退ギヤのいずれか一
方のギヤと切換部材との係合状態の不良を解消すべく構
成したことを特徴とする。
[作用] 上述の如く構成したことにより、前進ギヤまたは後退
ギヤのいずれか一方のギヤと切換部材との係合が不良で
ある場合には、クラッチ圧を一旦低下させてシフトサー
ボバルブのサーボシリンダ圧を一旦低下させ、前後進切
換機構の前進ギヤまたは後退ギヤのいずれか一方のギヤ
と切換部材との少なくともいずれか一方を回転させ、そ
の後、再度クラッチ圧を上昇させてシフトサーボバルブ
のサーボシリンダ圧を上昇させ、前後進切換機構の前進
ギヤまたは後退ギヤのいずれか一方のギヤと切換部材と
の係合不良を解消し、シフト動作を確実に果たしてい
る。
[実施例] 以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1〜13図はこの発明の実施例を示すものである。第
3図において、2は車両の変速機、例えば無段変速機、
4はシフト制御装置の油圧制御回路である。この無段変
速機2は、変速比を連続的に変化させて内燃機関(図示
せず)の動力を所要に変換して取り出すものであり、油
圧制御回路4の油圧で動作されるプライマリシーブ6と
セカンダリシーブ8とクラッチ、つまり油圧クラッチ10
とを有している。
油圧制御回路4には、オイルポンプ12が設けられてい
る。このオイルポンプ12は、オイルパン(図示せず)内
のオイルを吸引し、このオイルをライン圧通路14に送っ
てセカンダリシーブ8に供給するものである。
オイルパンとオイルポンプ12間には、オイルを濾過す
るオイルストレーナ16が設けられている。
前記ライン圧通路14には、第1油路18を介して第1ラ
イン圧制御弁20が連絡され、第2油路22を介して第2ラ
イン圧制御弁24が連絡され、第3油路26を介してレシオ
圧制御弁28が連絡され、第4油路30を介してクラッチ圧
制御弁32が連絡され、第5油路34を介してソレノイドレ
ギュレータバルブ36が連絡され、そして第6油路38を介
してリリーフバルブ40が連絡されている。
前記第1ライン圧制御弁20と第2ライン圧制御弁24と
は、第7油路42によって連絡されている。
前記第1ライン圧制御弁20にはラインソレノイド44が
設けられた第8油路46が連絡されている。
また、前記レシオ圧制御弁28には、レシオソレノイド
48が設けられた第9油路50が連絡されている。
第8油路46と第9油路50とは、接続部52において接続
されている。
このレシオ圧制御弁28は、レシオ圧通路54を介して前
記プライマリシーブ6に連絡している。このレシオ圧通
路54途中には、クーリング制御弁56に連絡する第10油路
58が接続されている。
クーリング制御弁56には、第11油路60を介してオイル
クーラ62が連絡され、クラッチ圧通路64を介して前記ク
ラッチ圧制御弁32に連絡され、クーリングオイル通路66
を前記油圧クラッチ10に連絡させている。クラッチ圧通
路64途中には、第12、13油路68、70を介してマニュアル
シフトバルブ72が連絡されている。
前記クラッチ圧制御弁32には、第14油路74を介してク
ラッチソレノイド76が連絡されている。
前記油圧クラッチ10は、第15油路78を介してシフトサ
ーボバルブ80に連絡されている。
このシフトサーボバルブ80は、サーボシリンダ82と、
このサーボシリンダ82内で移動するサーボピストン84
と、サーボピストン84に固定されたシフトサーボロッド
86と、シフトサーボロッド86に固設されて後述する前後
進切換機構116を作動するシフトフォーク88とを有して
いる。
また、前記シフトサーボバルブ80とマニュアルシフト
バルブ72とは、クラッチ圧が作用する第16油路90と第17
油路92とによって連絡されている。
前記第9油路50と第10油路54との接続部56には、クラ
ッチソレノイド76に連絡する第18油路94が接続されてい
る。
この第18油路94には、レシオ圧制御弁28に連絡する第
19油路96と、ソレノイドレギュレータバルブ36に連絡す
る第20油路98−1、98−2と、第1ライン圧制御弁20に
連絡する第21油路100と、クラッチ圧制御弁32に連絡す
る第22油路102−1、102−2とが連絡されている。
また、前記オイルポンプ12と第2ライン圧制御弁24間
には、ループ圧通路104が連絡されている。このルーブ
圧通路104途中には、ルーブ圧レギュレータバルブ106が
介設されている。そしてルーブ圧通路104には、各部の
潤滑や冷却のためにオイルを送給する第23油路108が接
続され、第24油路110を介してクラッチ圧制御弁32が連
絡され、第25油路112を介してクーリング制御弁60が連
絡されている。
また、前記ラインソレノイド44、レシオソレノイド4
8、クラッチソレノイド76は、無段変速機2の制御手段
(ECU)(図示せず)に連絡してこの制御手段によって
作動制御されるものである。
更に、前記油圧クラッチ10の図示しない最終出力軸
は、第5図に示す如く、中間軸114を介して図示しない
駆動車輪に連絡されている。最終出力軸と中間軸114と
の間には、前後進係合状態を切り換える前後進切換機構
116が設けられている。この前後進切換機構116は、前進
ギヤ118と後退ギヤ120と切換部材たる切換スリーブ122
とを有している。前進ギヤ118は、最終出力軸に固設さ
れた前進用出力歯車と、前進用出力歯車124に噛合する
ように中間軸114に回転自在に軸支された前進用切換歯
車126とからなる。
また、後退ギヤ120は、最終出力軸に固設された後退
用出力歯車と、中間軸114に回転自在に軸支された後退
用切換歯車130と、後退用出力歯車128及び後退用切換歯
車130を噛合連結させる図示しないアイドラ歯車とから
なる。
前記切換スリーブ122は、中間軸114に軸方向移動可能
且つ回転不可能に装着され、軸方向移動により前進用切
換歯車126と後退用切換歯車130とのいずれか一方を中間
軸114に回転不可能に連結し、前後進係合状態を切り換
える。
そして、前記制御手段には、クラッチ圧や駆動側回転
数及び被駆動側回転数信号に併せて、キャブレタスロッ
トル開度、キャブレタアイドル位置、アクセルペダル信
号、ブレーキ信号、パワーモードオプション信号、シフ
トレバー位置等の各種信号を入力する。
この制御手段は、入力する各種信号により無段変速機
2のベルトレシオやクラッチ断続状態等を各種制御モー
ドにより制御するものである。
前記前後進切換機構116を切換動作させるべく、油圧
を給排させる前記シフトサーボバルブ80は、第6〜9図
に示す如く、バルブボディ132のサーボシリンダ82内に
摺動可能にサーボピストン84を設け、このサーボピスト
ン84にシフトサーボロッド86の一端側を連結して設け、
シフトサーボロッド86に前記前後進切換機構116の切換
スリーブ122に係合されるシフトフォーク88を固設して
いる。
シフトサーボバルブ80は、サーボシリンダ82内にサー
ボピストン84により区画形成された第1室134に油圧が
供給されるとともに第2室136の油圧が排出されると、
サーボピストン84がシフトサーボロッド86を第5、8図
において矢印A方向に移動させてシフトフォーク88によ
り切換スリーブ122を前進用切換歯車126側に移動させ、
前進用切換歯車126を中間軸114に回転可能に連結し、前
進係合状態に切り換える。一方、シフトサーボバルブ80
は、サーボシリンダ82内にサーボピストン84により区画
形成された第2室136に油圧が供給されるとともに第1
室134の油圧が排出されると、サーボピストン84がシフ
トサーボロッド86を第5、7図において矢印B方向に移
動させてシフトフォーク88により切換スリーブ122を後
退用切換歯車130側に移動させ、後退用切換歯車130を中
間軸114に不回転可能に連結し、後退係合状態に切り換
える。
前記油圧クラッチ10に油圧を給排するとともに前記シ
フトサーボバルブ80に油圧を給排すべく、無段変速機2
のシフト機構138の作動ロッド140により切換動作される
前記マニュアルシフトバルブ72を設ける。
マニュアルシフトバルブ72は、第6〜9図に示す如
く、バルブボディ142の摺動孔144内にスプール弁体146
を摺動可能に内装している。前記バルブボディ142に
は、摺動孔144の内周面に円環状の第1溝部148〜第7溝
部160を設けている。また、前記スプール弁146は、一端
側を前記シフト機構138の作動ロッド140に連続され、摺
動孔144の内周面に摺接する第1大径部162〜第5大径部
170を設けるとともに、これら第1〜第5大径部162〜17
0間に夫々第1小径部172〜第4小径部178を設けてい
る。
前記マニュアルシフトバルブ72のバルブボディ142に
設けた第1溝部148は、第1通路180に連通されている。
この第1通路180は、前記シフトサーボバルブ80の第1
室134に連通されている。前記マニュアルシフトバルブ7
2のバルブボディ142に設けた第2溝部150は、前記第13
油路70に連通され、油圧クラッチ10に作用する油圧たる
ライン圧が供給される。前記マニュアルシフトバルブ72
のバルブボディ142に設けた第3溝部152は、第2通路18
2に連通されている。この第2通路182は、シフトサーボ
バルブ80の第2室136に連通されている。前記マニュア
ルシフトバルブ72のバルブボディ142に設けた第4溝部1
54は、図示しないオイルパンに連通されている。
また、マニュアルシフトバルブ72のバルブボディ142
に設けた第5溝部156は、前記第17油路92に連通されて
いる。前記マニュアルシフトバルブ72の第6溝部158
は、前記第12油路68に連通され、油圧クラッチ10に作用
する油圧たるクラッチ圧が供給される。前記マニュアル
シフトバルブ72の第7溝部160は、第16油路90に連通さ
れている。前記油圧クラッチ10は、前記第16、17油路9
0、92により第15油路78を介して油圧たるクラッチ圧が
給排される。また、第15油路78途中にはクラッチ圧を検
出する圧力センサ184が設けられる。
前記シフトサーボバルブ80の不作動時に前記油圧クラ
ッチ10の係合を阻止すべく、この油圧クラッチ10への油
圧たるクラッチ圧の供給を停止する油圧供給停止機構18
6を設ける。
油圧供給停止機構186は、前記シフトサーボバルブ80
に一体的に設けられている。すなわち、油圧供給停止機
構186は、シフトサーボバルブ80のバルブボディ132に一
体的に設けたバルブボディ188の摺動孔190内にスプール
弁体192を摺動可能に内装している。このスプール弁体1
92は、前記シフトサーボロッド86に一体的に形成されて
いる。前記バルブボディ188の摺動孔190の内周面には、
円環状の第1溝部194〜第6溝部204を設けている。前記
スプール弁体192は、摺動孔190の内周面に摺接する第1
大径部206〜第3大径部210を設けるとともに、これら第
1〜第3大径部206〜210間に第1小径部212、第2小径
部214を設けている。
前記油圧供給停止機構186のバルブボディ188に設けた
第1溝部194は、図示しないオイルパンに連通されてい
る。前記油圧供給停止機構186の第2溝196は、第3通路
216により前記第15油路78に連通されている。前記油圧
供給停止機構186の第3溝部198は、前記第16油路90に連
通されている。前記油圧供給停止機構186の第4溝部200
は、前記第17油路92に連通されている。前記油圧供給停
止機構186の第5溝部202は、第4通路218により前記第1
5油路78に連通されている。前記油圧供給停止機構186の
第6溝部204は、図示しないオイルパンに連通されてい
る。
前記無段変速機2の油圧制御回路4は、例えば2個の
第1、第2ライン圧制御弁20、24を有している。
前記無段変速機2の前後進切換機構116を切換動作さ
せて油圧を給排すべくクラッチ圧をサーボシリンダ圧と
する前記シフトサーボバルブ80を設けるとともに、シフ
トサーボバルブ80のシフトサーボロッド138端部にシフ
トサーボバルブ80の位置を確認する確認スイッチ220を
設ける。そして、前記前後進切換機構116の前進ギヤ118
または後退ギヤ120のいずれか一方のギヤと切換スリー
ブ122との係合状態が確認スイッチ220により係合不良で
あると確認された際にはクラッチ圧を一旦低下させて前
記シフトサーボバルブ80のサーボシリンダ圧を一旦低下
させ、前記前後進切換機構116の前進ギヤ118または後退
ギヤ120のいずれか一方のギヤと切換スリーブ122との少
なくともいずれか一方を回転させ、その後、再度クラッ
チ圧を上昇させてシフトサーボバルブ80のサーボシリン
ダ圧を上昇させて前後進切換機構116の前進ギヤ118また
は後退ギヤ120のいずれか一方のギヤと切換スリーブ122
との係合状態の不良を解消すべく構成する。
詳述すれば、第2図に示す如く、前進ギヤ118または
後退ギヤ120のいずれか一方のギヤ、例えば前進ギヤ118
の先端噛合部118aと切換スリーブ122の先端噛合部122a
との夫々の端部が当接して略一直線状に停止する係合不
良、つまりポテンションメータスイッチ等からなる確認
スイッチ220で位置を確認した際にシフトサーボバルブ8
0のシフトサーボロッド86が正しい位置にない場合に
は、クラッチ圧を一旦低下させてシフトサーボバルブ80
のサーボシリンダ圧を一旦低下させ、前進ギヤ118と切
換スリーブ122との少なくともいずれか一方を回転さ
せ、その後、再度クラッチ圧を上昇させてサーボシリン
ダ圧を上昇させ、前記前後進切換機構116の前進ギヤ118
または後退ギヤ120のいずれか一方のギヤと切換スリー
ブ122との係合状態の不良を解消する構成を有するもの
である。
なお、シフトサーボバルブ80のシフトサーボロッド86
が正しい位置とは、第10〜13図に示す如く、N、D、L
レンジにおいてシフトサーボロッド86がA位置にあると
ともに、P、Rレンジにおいてシフトサーボロッド86が
B位置にあるものである。
次に作用について説明する。
車両に搭載された内燃機関の駆動力は、無段変速機2
により所望のトルク・回転数に変換されて取り出され、
図示しない駆動車輪を駆動する。
このような無段変速機2において、シフト機構138に
より無段変速機2をパーキングレンジPにシフトする
と、第6図に示す如く、マニュアルシフトバルブ72は、
スプール弁体146の第1小径部172により第1通路180を
図示しないオイルパン側に連通し、第2小径部174によ
り第2通路182を第13油路70に連通し、第4大径部168及
び第5大径部170により第12油路68を閉鎖し、第3小径
部176により第17油路92をオイルパン側に連通するとと
もに、第5大径部170外端により第16油路90をオイルパ
ン側に連通する。
これにより、シフトサーボバルブ80は、第1室134の
クラッチ圧が排出されるとともに第2室136にクラッチ
圧が供給され、サーボピストン84がシフトサーボロッド
86を矢印B方向に移動させてシフトフォーク88により切
換スリーブ122を後退用切換歯車130側に移動させ、後退
用切換歯車130を中間軸114に回転不可能に連結し、後退
係合状態に切り換える。
このとき、油圧供給停止機構186は、スプール弁体192
の第1小径部212により第16油路90と第3通路216とを連
通しているが、マニュアルシフトバルブ72が第12油路68
を閉鎖して第17油路92及び第16油路90をオイルパン側に
連通している。
このため、油圧クラッチ10にクラッチ圧が供給されな
いので、油圧クラッチ10が係合されず、無段変速機2の
出力する駆動力が遮断され、車両は後退不能となってい
る。
前記シフト機構138により無段変速機2をリバースレ
ンジRにシフトすると、第7図に示す如く、マニュアル
シフトバルブ72は、スプール弁体146の第1小径部172に
より第1通路180をオイルパン側に連通し、第2小径部1
74により第2通路182を第13油路70に連通し、第3小径
部176により第17油路92をオイルパン側に連通するとと
もに、第4小径部178により第16油路90を第12油路68に
連通する。
これにより、シフトサーボバルブ80は、第1室134の
クラッチ圧が排出されるとともに第2室136にクラッチ
圧が供給され、サーボピストン84がシフトサーボロッド
86を矢印B方向に移動させてシフトフォーク88により切
換スリーブ122を後退用切換歯車130側に移動させ、後退
用切換歯車130を中間軸114に回転不可能に連結し、後退
係合状態に切り換える。
このとき、油圧供給停止機構186は、スプール弁体192
の第1小径部212により第16油路90と第3通路216とを連
通している。
このため、第12油路68の油圧たるクラッチ圧が第16油
路90、第3通路216、第15油路78を介して油圧クラッチ1
0に供給され、油圧クラッチ10を係合させて無段変速機
2の出力する駆動力が接続され、車両は後退可能な状態
となる。
前記シフト機構138により無段変速機2をドライブレ
ンジDにシフトすると、第8図に示す如く、マニュアル
シフトバルブ72は、スプール弁体146の第1小径部172に
より第1通路180を第13油路70に連通し、第2小径部174
により第2通路182をオイルパン側に連通し、第3小径
部176により第17油路92を第12油路68に連通し、第4小
径部178により第16油路90をオイルパン側に連通する。
これにより、シフトサーボバルブ80は、第1室134に
クラッチ圧が供給されるとともに第2室136のクラッチ
圧が排出され、サーボピストン84がシフトサーボロッド
86を矢印A方向に移動させてシフトフォーク88により切
換スリーブ122を前進用切換歯車130側に移動させ、前進
用切換歯車130を中間軸114に回転可能に連結し、前進係
合状態に切り換える。
このとき、油圧供給停止機構186は、スプール弁体192
の第2小径部214により第17油路92と第4通路218とを連
通している。
このため、第12油路68の油圧たるクラッチ圧が第17油
路92、第4通路218、第15油路78を介して油圧クラッチ1
0に供給され、油圧クラッチ10を係合させて無段変速機
2の出力する駆動力が接続され、車両は前進可能な状態
となる。
前記シフト機構138により無段変速機2をローレンジ
Lにシフトすると、第9図に示す如く、マニュアルシフ
トバルブ72は、スプール弁体146の第1小径部172により
第1通路180を第13油路70に連通し、第2小径部174によ
り第2通路182をオイルパン側に連通し、第3小径部176
により第17油路92を第12油路68を連通し、第4小径部17
8により第16油路90をオイルパン側に連通する。
これにより、シフトサーボバルブ80は、第1室134に
クラッチ圧が排出されるとともに第2室136のクラッチ
圧が排出され、サーボピストン84がシフトサーボロッド
86を矢印A方向に移動させてシフトフォーク88により切
換スリーブ122を前進用切換歯車130側に移動させ、前進
用切換歯車130を中間軸114に回転可能に連結し、前進係
合状態に切り換える。
このとき、油圧供給停止機構186は、スプール弁体192
の第2小径部214により第17油路92と第4通路218とを連
通している。
このため、第12油路68の油圧たるクラッチ圧が第17油
路92、第4通路218、第15油路78を介して油圧クラッチ1
0に供給され、油圧クラッチ10を係合させて無段変速機
2の出力する駆動力が接続され、車両は前進可能な状態
となる。
上述の前記シフト機構138によって無段変速機2をシ
フト動作する際に、第2図に示す如く、例えば前進ギヤ
118の先端噛合部118aと切換スリーブ122の先端噛合部12
2aとの夫々の端部が当接して略一直線状に停止し係合不
良となった場合には、クラッチ圧を一旦低下させてシフ
トサーボバルブ80のサーボシリンダ圧を一旦低下させ
る。そして、再度クラッチ圧を上昇させてサーボシリン
ダ圧を上昇させ、前記前後進切換機構116の係合状態の
不良を解消するものである。
つまり、第1図のシフト制御用フローチャートに沿っ
て説明すれば、車両の図示しない内燃機関の駆動によっ
てシフト制御用フローチャートのプログラムがスタート
(300)する。
そして、シフト動作が、例えばドライブレンジDへの
シフト動作時か否かの判断(302)を行う。この判断(3
02)がNOの場合には、Dレンジ以外とのR、N、Pの各
レンジのための図示しないシフト制御用フローチャート
に移行し(304)、判断(302)がYESの場合には、クラ
ッチ圧を上昇させる(306)。クラッチ圧を上昇させた
後にサーボシリンダ圧も上昇させる(308)。
このドライブレンジDへのシフト動作時に、前記確認
スイッチ220によってシフトサーボバルブ80のシフトサ
ーボロッド86の位置を確認し、シフトサーボロッド86の
位置が正しい位置か否かを確認スイッチ220により判断
(310)する。
この判断(310)がYESの場合には、リターン(324)
に移行させ、判断(310)がYESの場合、つまり前記シフ
トサーボロッド86の位置が正しい位置にない場合には、
クラッチ圧を一旦低下させ(312)、シフトサーボバル
ブ80のサーボシリンダ圧を一旦低下させる(314)。そ
の後、再度クラッチ圧を上昇させ(316)、シフトサー
ボバルブ80のサーボシリンダ圧を上昇させ(318)、前
進ギヤ118と切換スリーブ122との係合状態を確実なもの
とし、前進ギヤ118と切換スリーブ122との係合状態の不
良を解消する。
そして、前記確認スイッチ220によってシフトサーボ
バルブ80のシフトサーボロッド86の位置を確認し、シフ
トサーボロッド86の位置が正しい位置か否かを確認スイ
ッチ220により判断(320)する。
この判断(320)がNOの場合には、シフトルーチン(3
22)を経て、クラッチ圧の低下(312)に移行させ、判
断(320)がYESの場合には、リターン(324)に移行さ
せる。
これにより、前記シフトサーボロッド86の位置が正し
い位置にない場合に、クラッチ圧を一旦低下させてシフ
トサーボバルブ80のサーボシリンダ圧を一旦低下させ、
前進ギヤ118と切換スリーブ122との少なくともいずれか
一方を少許回転させ、その後、再度クラッチ圧を上昇さ
せてシフトサーボバルブ80のサーボシリンダ圧を上昇さ
せ、前進ギヤ118と切換スリーブ122との係合状態を確実
なものとすることができ、前進ギヤ118と切換スリーブ1
22との係合状態の不良を解消し得て、シフト動作時の車
両の発進不能やチャンファ部位におけるラチェット音
(例えばガリガリという音)の発生、前進ギヤ118や後
退ギヤ120あるいは切換スリーブ122の少なくとも一方が
損傷されるという不都合を回避し得て、実用上有利であ
る。
また、前記油圧制御回路4を少許変更するのみで、前
進ギヤ118や後退ギヤ120、そして切換スリーブ122に製
作上特別に加工を施す必要がないことにより、構成を簡
単に維持でき、製作が容易であり、コストを低廉とし得
て、経済的にも有利である。
[発明の効果] 以上詳細に説明した如くこの発明によれば、変速機の
前後進係合状態を前進ギヤと後退ギヤと両ギヤ間の切換
部材とによって切り換える前後進切換機構を設け、前後
進切換機構の切換部材にシフトサーボロッドのシフトフ
ォークを係合させ前後進切換機構を切換動作させて油圧
を給排すべくクラッチ圧をサーボシリンダ圧とするシフ
トサーボバルブを設け、シフトサーボバルブのシフトサ
ーボロッド端部にシフトサーボバルブ位置を確認する確
認スイッチを設け、前後進切換機構の前進ギヤまたは後
退ギヤのいずれか一方のギヤと切換部材との係合状態が
確認スイッチにより係合不良であると確認された際には
クラッチ圧を一旦低下させて前記シフトサーボバルブの
サーボシリンダ圧を一旦低下させ、前後進切換機構の前
進ギヤまたは後退ギヤのいずれか一方のギヤと切換部材
との少なくともいずれか一方を回転させ、その後、再度
クラッチ圧を上昇させてシフトサーボバルブのサーボシ
リンダ圧を上昇させて前後進切換機構の前進ギヤまたは
後退ギヤのいずれか一方のギヤと切換部材との係合状態
の不良を解消すべく構成したので、シフトサーボロッド
の位置が正しい位置にない場合に、サーボシリンダ圧を
一旦低下させ、その後再度サーボシリンダ圧を上昇さ
せ、前進ギヤあるいは後退ギヤと切換スリーブとの係合
状態を確認なものとし得て、前後進切換機構の係合状態
の不良を解消し得て、シフト動作時の車両の発進不能や
チャンファ部位におけるラチェット音の発生、発進ギヤ
や後退ギヤあるいは切換スリーブの少なくとも一方が損
傷されるという不都合を回避し得て、実用上有利であ
る。また、前記前進ギヤや後退ギヤ、そして切換スリー
ブに製作上特別に加工を施す必要がないことにより、構
成を簡略に維持でき、製作が容易であり、コストを低廉
とし得て、経済的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
第1〜13図はこの発明の実施例を示し、第1図は変速機
のシフト制御用フローチャート、第2図はスリーブとギ
ヤとの噛合ミス状態を示す要部拡大図、第3図は変速機
の油圧制御回路の概略図、第4図はシフトサーボバルブ
の平面図、第5図はシフトサーボバルブの正面図、第6
図はPレンジの場合のシフトサーボバルブの動作を示す
概略図、第7図はRレンジの場合のシフトサーボバルブ
の動作を示す概略図、第8図はDレンジの場合のシフト
サーボバルブの動作を示す概略図、第9図はLレンジの
場合のシフトサーボバルブの動作を示す概略図、第10図
はPレンジの場合のシフトサーボバルブ位置を示す概略
図、第11図はRレンジの場合のシフトサーボバルブ位置
を示す概略図、第12図はDレンジの場合のシフトサーボ
バルブ位置を示す概略図、第13図はLレンジの場合のシ
フトサーボバルブ位置を示す概略図である。 第14図はこの発明の従来技術を示す変速機の油圧制御回
路の概略図である。 図において、2は無段変速機、4は油圧制御回路、6は
プライマリシーブ、8はセカンダリシーブ、10は油圧ク
ラッチ、14はライン圧通路、20は第1ライン圧制御弁、
24は第2ライン圧制御弁、28はレシオ圧制御弁、32はク
ラッチ圧制御弁、54はレシオ圧通路、56はクーリング制
御弁、64はクラッチ圧通路、72はマニュアルシフトバル
ブ、80はシフトサーボバルブ、86はシフトサーボロッ
ド、88はシフトフォーク、114は中間軸、116は前後進切
換機構、118は前進ギヤ、120は後退ギヤ、122は切換ス
リーブ、138はシフト機構、186は油圧供給停止機構、22
0は確認スイッチである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の走行状態に応じ内燃機関の駆動力を
    所要の変速比に変換して取り出すとともに出力する駆動
    力を断続すべく油圧の給排により係脱動作される油圧ク
    ラッチを有する変速機において、前記変速機の前後進係
    合状態を前進ギヤと後退ギヤと両ギヤ間の切換部材とに
    よって切り換える前後進切換機構を設け、この前後進切
    換機構の切換部材にシフトサーボロッドのシフトフォー
    クを係合させ前後進切換機構を切換動作させて油圧を給
    排すべくクラッチ圧をサーボシリンダ圧とするシフトサ
    ーボバルブを設け、シフトサーボバルブのシフトサーボ
    ロッド端部にシフトサーボバルブ位置を確認する確認ス
    イッチを設け、前記前後進切換機構の前進ギヤまたは後
    退ギヤのいずれか一方のギヤと切換部材との係合状態が
    確認スイッチにより係合不良であると確認された際には
    クラッチ圧を一旦低下させて前記シフトサーボバルブの
    サーボシリンダ圧を一旦低下させ、前記前後進切換機構
    の前進ギヤまたは後退ギヤのいずれか一方のギヤと切換
    部材との少なくともいずれか一方を回転させ、その後、
    再度クラッチ圧を上昇させてシフトサーボバルブのサー
    ボシリンダ圧を上昇させて前後進切換機構の前進ギヤま
    たは後退ギヤのいずれか一方のギヤと切換部材との係合
    状態の不良を解消すべく構成したことを特徴とする変速
    機のシフト制御装置。
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