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JP3035961B2 - 高レベリングめっきにおけるマーク付け方法 - Google Patents

高レベリングめっきにおけるマーク付け方法

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JP3035961B2
JP3035961B2 JP2058477A JP5847790A JP3035961B2 JP 3035961 B2 JP3035961 B2 JP 3035961B2 JP 2058477 A JP2058477 A JP 2058477A JP 5847790 A JP5847790 A JP 5847790A JP 3035961 B2 JP3035961 B2 JP 3035961B2
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JP
Japan
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mark
plating
ridges
concave
pattern
Prior art date
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Application number
JP2058477A
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English (en)
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JPH03260086A (ja
Inventor
重貴 田中
淳夫 貝原
Original Assignee
東陶機器株式会社
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Filing date
Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属製品等に各種のマークや記号を刻印す
るマーク付け方法に関する。
〔従来の技術〕
金属製品の表面にめっきを施して製品名やメーカー名
を表示するマーク付けは広い分野で行われている。この
マーク付けの典型的な例は、金属表面にマークを打刻し
た後に製品全体をめっき処理するものであり、第4図に
その工程の概略図を示す。
金属素材のワーク1の表面は、同図(a)のように仕
上加工前の粗面から同図(b)のようにマーク付け部分
を研磨によって高い表面精度に加工される。この後、刻
印治具によって同図(c)のようにマーク2が打刻さ
れ、更にその後製品の全面にめっきが施されてマーク2
を含めてきほぼ均一肉厚のめっき層3が形成される。こ
れにより、マーク2部分に残った凹凸による乱反射を利
用して、マーク2部分を白く表示することができる。
このようなマーク付け方法のほか、マーク2部分の表
面も含めて凹凸が生じないめっきを施すものとして、高
レベリングめっき法も従来から行われている。これは第
5図(a)のワーク1の表面を研磨加工しないまま同図
(b)のようにマーク2を刻印し、その後表面全体が一
様な面となるように高レベリングめっき法によってめっ
き層3を形成するものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、前者の方法では、マーク2の刻印の前にワ
ーク1の表面を研磨加工するので、加工工数が増えてし
まい、コスト面で好ましくない。また、めっき層3が比
較的薄いので凹凸の激しいマーク2部分のめっき層3の
剥離やクラックの発生の恐れがある。
また、高レベリングめっき法を利用する場合では、こ
のような剥離等の障害は抑えられる。しかし、めっき層
3の表面はマーク2部分も含めて凹凸のない均一な表面
となるので、マーク2の光沢はその周囲のワーク2表面
と区別が付きにくくなりやすい。このため、マーク2の
表示が不明瞭となり、最終製品として外観上の面で問題
がある。
そこで、本発明は、高レベリングめっきによるめっき
層の剥離やクラックの発生がない利点を活かし且つマー
クの表示も識別しやすいものとするマーク付け方法を提
供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の高レベリングめっきにおけるマーク付け方法
は、ワーク(1)の生地又は機械切削後の表面に、マー
ク(2)を描く凸条(2a)及び凹条(2b)の基本パター
ンによって打刻した後、凹条2bの深さよりも薄いめっき
層3の厚みとする高レベリングめっきを施し、前記凸条
(2a)及び凹条(2b)の凹凸に沿い該凹凸の表面形状を
浮き立たせることを特徴とする。
また、前記構成において、刻印するマークの正立像に
対して凹条及び凸条を斜めに傾斜したものを基本パター
ンとすることができる。
〔作用〕
第1図は本発明の方法により処理されるワーク表面の
概略縦断面図である。
第1図(a)は従来例の第4図(a)及び第5図
(a)と同様に素材生地のまま又は機械切削後の加工面
としたときのワーク1の表面である。そして、この表面
を研磨加工等の精密表面加工を施さないまま、同図
(b)のようにマーク2を所定の位置に刻印処理する。
この印字処理(刻印処理)は、従来から採用されている
打刻法,エッチング法またはレーザー光照射等によって
行い数μm〜数十μmの範囲の微小な凹凸を形成する方
法に依る。このマーク2の刻印の後、同図(c)のよう
にめっき層3を高レベリングめっき法によって形成す
る。
ここで、マーク2は複数の凹凸の条を多数形成したパ
ターンによって表示されるもので、その例を第2図に概
略平面図として示す。
マーク2のパターンは、第1図に示すような複数の凸
条2aとこれらの間の凹条2bとから形成されている。そし
て、これらの凸条2aと凹条2bは第2図(a)に示すよう
に、たとえばマーク2がほぼ正方形の領域を表示するも
のであれば、傾斜方向を合わせた対角線方向に走らせて
形成されている。また、同図(b)のように同図(a)
のパターンに直交する凸条2a,凹条2bを走らせて格子状
としてもよい。そして、これらのパターンの他、マーク
2の正方形の1辺に平行な水平方向又は垂直方向に凸条
2a及び凹条2bを形成することもできる。
このような凸条2a及び凹条2bをパターンとしたマーク
2部分に対して高レベリングめっき法によって形成され
るめっき層3は、第1図(c)のようにマーク2全体に
亘って凸条2a及び凹条2bの表面形状が表れる程度の厚み
とする。すなわち、第5図(c)で示したようにマーク
2部分も含めて一様な表面形状とするのではなく、少な
くとも凹条2bの深さよりも薄いめっき層3の厚みとする
ことによって、マーク2部分の凹凸を残すようにする。
したがって、マーク2のパターンは他のワーク1の表
面とは異なってその凹凸による乱反射が顕著になり、め
っき層3を施した後でも明瞭に識別できる表示が得られ
る。そして、凸条2a及び凹条2bが第2図(a)のように
見る者の側から観たときに傾斜した姿勢となっているの
で、表示の識別ができる範囲が広くなる。すなわち、第
2図(a)において左下方から上45度又は右上方から下
45度の方向に観たときに限っては、凸条2a及び凹条2bが
走る方向と一致するので、これらの条2a,2bによる乱反
射は生じ難い。一方、これらの2つの方向を除く全ての
範囲からマーク2を観るときには、その観る方向と凸条
2a及び凹条2bが走る方向とは必ず交差する。したがっ
て、前記の2方向以外からでは、マーク2のパターンを
凸条2a及び凹条2bの乱反射によって確認できる。また、
第2図(b)のように格子状にした場合では、凸条2aと
凹条2bとによて四角形に区画される部分が4方向に立体
的に刻まれるので、微細な乱反射によって同様に際立た
せることができる。
〔実施例〕
第3図は水栓金具の表面に刻印するマークのパターン
の例を示すものである。
同図(a)はTという文字をマーク2としたものであ
り、マーク2を正立させたときに右上がり45度の傾斜を
持つように凸条2a及び凹条2bがそれぞれ形成されてい
る。これら凸条2a及び凹条2bは専用の刻印治具によって
打刻されるものであり、これらの条2a,2bのピッチPは
0.2mm及び凹条2bの深さDは0.05mmとなるように形成す
る。なお、この深さDを刻むための治具の溝の深さは0.
08mmのものを用いた。
治具によって打刻したマーク2のパターンに対して、
電気めっき法によってめっきを施す。めっき金属はニッ
ケルを使用し、電気めっきの条件はそれぞれ電流密度5A
/dm2,時間8分,めっき厚さ5〜8μmとした。なお、
この条件に限られることなく、最適な条件を満たすよう
に設定可能であることは無論である。そして、最終的な
レベリング率(素地の微小凹凸の凸部に薄く且つ凹部に
厚く電着して平滑化される割合)を、表面粗さ2μmに
めっき5μmを施した条件で90〜95%を示す市販の光沢
剤を使用するものとした。
このマーク2に対するめっき層3も第1図(c)のよ
うに凸条2a及び凹条2bの凹凸が浮き出るような厚さと
し、マーク2を覆うめっき層3がその周囲のめっき層3
と一様な平面とならないように処理する。この処理によ
って、凸条2a及び凹条2bが正立したTの字に対して斜め
に走っているので、これらの凹凸による乱反射を利用し
てマーク2を明瞭に表示することができた。
第3図(c)はアルファベットのOをマーク2とした
ものであり、この場合もOの字を正立させたときに右上
がりの45度の傾斜を持たせて凸条2a及び凹条2bをそれぞ
れ形成したものである。そして、このほかにも各種の文
字や記号及びその他の図柄についても、斜めに傾斜した
凸条2a及び凹条2bのパターンとすればよい。また、第2
図(b)のように格子状のパターンを採用することもで
きる。
〔発明の効果〕
本発明では、刻印するマークの正立像に対して凹状及
び凸状を斜めに傾斜したものを基本パターンとして形成
し、更にこれらの凹凸の形状が浮き出る厚さとなるよう
に高レベリングめっき法によってめっきを施すようにし
ている。このため、従来の高レベリングめっき法のよう
にマークの周りのワーク表面と同じ厚さのめっき層を形
成する場合に比べると、めっき層自体が凹凸を帯びてい
るので、マークの識別がしやすくその表示も明確にな
る。また、マークの基本パターンがマークの正立像に対
して斜めに走る凸条及び凹条によって形成されているの
で、これらの条が走る方向と一致する方向以外の全ての
範囲から凹凸による乱反射を識別できる。したがって、
マークに対して広い範囲の視点からマークを確認でき、
凹凸を残したままのめっき層の光沢との相乗効果によっ
てマークを際立たせた表示が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のマーク付け方法の工程を示すためのワ
ーク表面部分の断面図、第2図はマークの表示のための
凸条及び凹条のパターンの例を示す図、第3図(a)は
T字のパターンを示す図、第3図(b)は同図(a)の
矢印方向に見た凸条及び凹条の縦断面図、第3図(c)
はマークをO字としたときのパターンを示す図、第4図
は従来の刻印めっき処理の工程を示すワーク表面の断面
図、第5図は高レベリングめっきの工程を示すものであ
る。 1:ワーク 2:マーク、2a:凸条 2b:凹条 3:めっき層 D:深さ、P:ピッチ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワーク(1)の生地又は機械切削後の表面
    に、マーク(2)を描く凸条(2a)及び凹条(2b)の基
    本パターンによって打刻した後、凹条2bの深さよりも薄
    いめっき層3の厚みとする高レベリングめっきを施し、
    前記凸条(2a)及び凹条(2b)の凹凸に沿い該凹凸の表
    面形状を浮き立たせることを特徴とする高レベリングめ
    っきにおけるマーク付け方法。
  2. 【請求項2】刻印するマークの正立像に対して凹条及び
    凸条を斜めに傾斜したものを基本パターンとしたことを
    特徴とする請求項1記載のマーク付け方法。
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