JP3029995B2 - 勾配屋根の棟納まり及びその施工方法 - Google Patents
勾配屋根の棟納まり及びその施工方法Info
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- JP3029995B2 JP3029995B2 JP8159492A JP15949296A JP3029995B2 JP 3029995 B2 JP3029995 B2 JP 3029995B2 JP 8159492 A JP8159492 A JP 8159492A JP 15949296 A JP15949296 A JP 15949296A JP 3029995 B2 JP3029995 B2 JP 3029995B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、勾配が付いた瓦葺
き屋根の棟納まりに関し、特に金属棟納まりを併用する
ことにより、換気機能を有し、しかも棟内部で発生する
結露水の処理及び強風雨時に発生する風雨の室内への侵
入を防止することができる乾式タイプの勾配屋根の棟納
まり及びそ施工方法に関するものである。
き屋根の棟納まりに関し、特に金属棟納まりを併用する
ことにより、換気機能を有し、しかも棟内部で発生する
結露水の処理及び強風雨時に発生する風雨の室内への侵
入を防止することができる乾式タイプの勾配屋根の棟納
まり及びそ施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の湿式材料を使用した勾配屋
根の棟納まりを示す姿図であり、図4はその断面図であ
る。勾配屋根は、一般に垂木31上に野地板32を設
け、瓦桟33を所定の間隔で木釘止めし、その上に桟瓦
34を葺いており、その棟部分の納まりは、通常モルタ
ル又は葺き土35を盛り、熨斗瓦及び冠瓦あるいは丸棟
と呼ばれる瓦36を乗せて湿式仕上げとしているが、こ
のように湿式材料で密閉したものでは、雨漏り、風害に
対する防護機能はあるものの、換気機能はなかった。
根の棟納まりを示す姿図であり、図4はその断面図であ
る。勾配屋根は、一般に垂木31上に野地板32を設
け、瓦桟33を所定の間隔で木釘止めし、その上に桟瓦
34を葺いており、その棟部分の納まりは、通常モルタ
ル又は葺き土35を盛り、熨斗瓦及び冠瓦あるいは丸棟
と呼ばれる瓦36を乗せて湿式仕上げとしているが、こ
のように湿式材料で密閉したものでは、雨漏り、風害に
対する防護機能はあるものの、換気機能はなかった。
【0003】一方、金属製の材料を使用した金属屋根の
棟納まりの中には、換気機能のないものもあるが、換気
機能を確保することが比較的容易なため、一部には図5
に示すように換気機能を持たせたものが見られる。これ
は、垂木37にA金具38を設置し、このA金具38に
対してB金具39を設け、その間にアスクッション40
を介して雨押さえ41を設けると共に、これらを覆うよ
うにルーバーパネル42を設置して構成したものである
が、等圧方式の換気機構ではなく、棟内部で発生する結
露水を処理することができないと共に、強風雨時に外部
から室内への強風雨の侵入を防止することができない問
題を抱えている。
棟納まりの中には、換気機能のないものもあるが、換気
機能を確保することが比較的容易なため、一部には図5
に示すように換気機能を持たせたものが見られる。これ
は、垂木37にA金具38を設置し、このA金具38に
対してB金具39を設け、その間にアスクッション40
を介して雨押さえ41を設けると共に、これらを覆うよ
うにルーバーパネル42を設置して構成したものである
が、等圧方式の換気機構ではなく、棟内部で発生する結
露水を処理することができないと共に、強風雨時に外部
から室内への強風雨の侵入を防止することができない問
題を抱えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、等圧
方式の換気機構を取り入れた乾式タイプの簡素な構成の
勾配屋根の棟納まり及びその施工方法を提供することに
ある。また、本発明のもう一つの課題は、棟内部で発生
する結露水を処理することができると共に、強風雨時に
おける強風雨の室内への侵入を防止することができる勾
配屋根の棟納まり及びその施工方法を得ることにある。
方式の換気機構を取り入れた乾式タイプの簡素な構成の
勾配屋根の棟納まり及びその施工方法を提供することに
ある。また、本発明のもう一つの課題は、棟内部で発生
する結露水を処理することができると共に、強風雨時に
おける強風雨の室内への侵入を防止することができる勾
配屋根の棟納まり及びその施工方法を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ため、本発明に係る勾配屋根の棟納まりは、金属板をプ
レス加工し、中央部を山形状に形成してなる棟瓦と、同
棟瓦の下縁を内側に折り曲げ、その折り曲げ部に設けら
れた複数の通気孔と、上記棟瓦の内側で棟内部の空間と
上記通気孔間の連通部に設けられたトラップ機構と、上
記棟瓦の内側で上記トラップ機構の上部に設けられた低
勾配の内部カバーと、上記棟瓦の下端部と屋根瓦との間
に挟み込まれ、圧縮された状態で取り付けられた乾式防
水処理材と、棟内部の中央に垂木に対し取り付け本体部
をねじ止めして設けられた上記棟瓦の取り付け部材と、
棟内部の中央部及び下部の2ケ所に上記垂木にねじ止め
して設けられ、内側に傾斜しその端部が真下に向けて折
り曲げられた排水部材と、上記下部排水部材の下方に設
置された樋機構とからなることを特徴とするもので、棟
内部での結露水を排水部材を介して下部に滴下させ、樋
機構に集めて排出できると共に、強風雨時にはトラップ
機構内で渦が生じ、これによって強風雨の室内側への侵
入を防止でき、また、室内側から屋外側への排気、及び
屋外側から室内側への給気、並びに屋外側から棟部分を
通過して屋外側へと抜ける通気をそれぞれ通気孔、トラ
ップ機構、内部カバーの内側空間を通し等圧状態で行わ
せることができる。
ため、本発明に係る勾配屋根の棟納まりは、金属板をプ
レス加工し、中央部を山形状に形成してなる棟瓦と、同
棟瓦の下縁を内側に折り曲げ、その折り曲げ部に設けら
れた複数の通気孔と、上記棟瓦の内側で棟内部の空間と
上記通気孔間の連通部に設けられたトラップ機構と、上
記棟瓦の内側で上記トラップ機構の上部に設けられた低
勾配の内部カバーと、上記棟瓦の下端部と屋根瓦との間
に挟み込まれ、圧縮された状態で取り付けられた乾式防
水処理材と、棟内部の中央に垂木に対し取り付け本体部
をねじ止めして設けられた上記棟瓦の取り付け部材と、
棟内部の中央部及び下部の2ケ所に上記垂木にねじ止め
して設けられ、内側に傾斜しその端部が真下に向けて折
り曲げられた排水部材と、上記下部排水部材の下方に設
置された樋機構とからなることを特徴とするもので、棟
内部での結露水を排水部材を介して下部に滴下させ、樋
機構に集めて排出できると共に、強風雨時にはトラップ
機構内で渦が生じ、これによって強風雨の室内側への侵
入を防止でき、また、室内側から屋外側への排気、及び
屋外側から室内側への給気、並びに屋外側から棟部分を
通過して屋外側へと抜ける通気をそれぞれ通気孔、トラ
ップ機構、内部カバーの内側空間を通し等圧状態で行わ
せることができる。
【0006】また、本発明に係る勾配屋根の棟納まり
は、上記トラップ機構を前後に複数段に設けてなること
を特徴とするもので、前後複数段のトラップ機構によっ
て、強風雨の室内側への侵入をより確実に防止できる。
は、上記トラップ機構を前後に複数段に設けてなること
を特徴とするもので、前後複数段のトラップ機構によっ
て、強風雨の室内側への侵入をより確実に防止できる。
【0007】更に、本発明に係る勾配屋根の棟納まりの
施工方法は、上記した勾配屋根の棟納まりにおいて、上
記垂木に上記樋機構をねじ止め設置すると共に、上記下
部排水部材と上記棟瓦取り付け部材の取り付け本体部と
を一体で上記垂木にねじ止め設置し、さらに上記中央部
排水部材を上記垂木にねじ止め設置した後、上記屋根瓦
を葺き、次いで上記棟瓦取り付け部材に上記トラップ機
構、内部カバーを組み込んでなる上記棟瓦をねじ止め設
置し、この棟瓦と上記屋根瓦との間に上記乾式防水処理
材を圧縮した状態で取り付け施工してなることを特徴と
するもので、樋機構、下部排水部材、棟瓦取り付け部
材、中央部排水部材、屋根瓦、棟瓦、及び乾式防水処理
材を上記の手順で取り付けることによって、等圧方式の
換気機構を取り入れた乾式タイプの勾配屋根の棟納まり
を簡単に施工することができる。
施工方法は、上記した勾配屋根の棟納まりにおいて、上
記垂木に上記樋機構をねじ止め設置すると共に、上記下
部排水部材と上記棟瓦取り付け部材の取り付け本体部と
を一体で上記垂木にねじ止め設置し、さらに上記中央部
排水部材を上記垂木にねじ止め設置した後、上記屋根瓦
を葺き、次いで上記棟瓦取り付け部材に上記トラップ機
構、内部カバーを組み込んでなる上記棟瓦をねじ止め設
置し、この棟瓦と上記屋根瓦との間に上記乾式防水処理
材を圧縮した状態で取り付け施工してなることを特徴と
するもので、樋機構、下部排水部材、棟瓦取り付け部
材、中央部排水部材、屋根瓦、棟瓦、及び乾式防水処理
材を上記の手順で取り付けることによって、等圧方式の
換気機構を取り入れた乾式タイプの勾配屋根の棟納まり
を簡単に施工することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図1
及び図2に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態
に係る勾配屋根の棟納まりの構成を示す縦断面図、図2
は図1におけるA矢視図である。
及び図2に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態
に係る勾配屋根の棟納まりの構成を示す縦断面図、図2
は図1におけるA矢視図である。
【0009】勾配屋根では、一般に垂木1上に野地板2
を設け、同野地板2上に所定の間隔で瓦桟3を木釘止め
し、この瓦桟3にタッピィングビス4を介して屋根瓦5
を止めることによって、屋根瓦5を葺くようにしてい
る。この勾配屋根の棟納まりを以下のように換気機構を
取り入れた乾式納まりとして構成する。
を設け、同野地板2上に所定の間隔で瓦桟3を木釘止め
し、この瓦桟3にタッピィングビス4を介して屋根瓦5
を止めることによって、屋根瓦5を葺くようにしてい
る。この勾配屋根の棟納まりを以下のように換気機構を
取り入れた乾式納まりとして構成する。
【0010】棟部分の棟瓦6は、金属製板材をプレス加
工し、中央部を山形状に折り曲げることによって形成さ
れ、この棟瓦6の下縁部を内側に折り曲げ、同折り曲げ
部7に図2に示すように換気用の複数の通気孔8を設け
ている。また、棟瓦6の内側には、折り曲げられた2枚
の板材9、10によって、前後に2段のトラップ機構1
1、12が形成され、棟内部の空間Sと通気孔8間の連
通部に介在されている。なお、このトラップ機構は、1
段又は3段以上であってもよい。
工し、中央部を山形状に折り曲げることによって形成さ
れ、この棟瓦6の下縁部を内側に折り曲げ、同折り曲げ
部7に図2に示すように換気用の複数の通気孔8を設け
ている。また、棟瓦6の内側には、折り曲げられた2枚
の板材9、10によって、前後に2段のトラップ機構1
1、12が形成され、棟内部の空間Sと通気孔8間の連
通部に介在されている。なお、このトラップ機構は、1
段又は3段以上であってもよい。
【0011】板材9は、棟瓦6の内側に延長され、トラ
ップ機構11、12の上部に設けられた低勾配の内部カ
バー13を一体に形成している。棟瓦6を取り付けるた
めの棟瓦取り付け部材14は、Y字形状の上部本体部1
5と、この上部本体部15の下部にボルト16を介して
結合された碇形状の垂木端部への取り付け本体部17
と、上部本体部15にビス18を介して結合された野地
板2の上部を覆うカバー部19と、上部本体部15にビ
ス18を介して結合された棟瓦取り付け部20とを一体
に結合して構成され、取り付け本体部17を垂木1の端
部にコーチスクリュウ21を介してネジ止めすることに
より棟内部の中央に設置されるようになっている。
ップ機構11、12の上部に設けられた低勾配の内部カ
バー13を一体に形成している。棟瓦6を取り付けるた
めの棟瓦取り付け部材14は、Y字形状の上部本体部1
5と、この上部本体部15の下部にボルト16を介して
結合された碇形状の垂木端部への取り付け本体部17
と、上部本体部15にビス18を介して結合された野地
板2の上部を覆うカバー部19と、上部本体部15にビ
ス18を介して結合された棟瓦取り付け部20とを一体
に結合して構成され、取り付け本体部17を垂木1の端
部にコーチスクリュウ21を介してネジ止めすることに
より棟内部の中央に設置されるようになっている。
【0012】なお、野地板2の上部を覆うカバー部19
は、タッピングビス4によって屋根瓦5とともに野地板
2に固着されるようになっている。また、棟瓦取り付け
部材14の棟瓦取り付け部20には、ナベネジ22を介
して棟瓦6が取り付けられ、更にこの棟瓦6の下部と屋
根瓦5及び棟瓦取り付け部20とにより形成される空間
には、コーキング材等よりなる乾式防水処理材23が圧
縮した状態で挟み込むように取り付け施工されるように
なっている。
は、タッピングビス4によって屋根瓦5とともに野地板
2に固着されるようになっている。また、棟瓦取り付け
部材14の棟瓦取り付け部20には、ナベネジ22を介
して棟瓦6が取り付けられ、更にこの棟瓦6の下部と屋
根瓦5及び棟瓦取り付け部20とにより形成される空間
には、コーキング材等よりなる乾式防水処理材23が圧
縮した状態で挟み込むように取り付け施工されるように
なっている。
【0013】一方、棟内部の中央部及び下部の2ケ所に
は、それぞれ内側に傾斜しその端部が真下に向けて折り
曲げられた中央部排水部材24及び下部排水部材25が
設置されている。この中央部排水部材24は、ビス26
を介して垂木1、ここでは垂木1上に設けられた野地板
2の上端部に取り付けられ、下部排水部材25は、コー
チスクリュウ21により棟瓦取り付け部材14の取り付
け本体部17とともに垂木1の端部に取り付けられるよ
うになっている。
は、それぞれ内側に傾斜しその端部が真下に向けて折り
曲げられた中央部排水部材24及び下部排水部材25が
設置されている。この中央部排水部材24は、ビス26
を介して垂木1、ここでは垂木1上に設けられた野地板
2の上端部に取り付けられ、下部排水部材25は、コー
チスクリュウ21により棟瓦取り付け部材14の取り付
け本体部17とともに垂木1の端部に取り付けられるよ
うになっている。
【0014】更に、下部排水部材25の下方には、垂木
1の端部に木ネジ27を介して取り付けられた断面チャ
ンネル形の支持部材28が設置され、この支持部材28
内に中央部排水部材24及び下部排水部材25を経て滴
下されてくる棟内部の結露水を受けて排出する樋機構2
9が設置されている。
1の端部に木ネジ27を介して取り付けられた断面チャ
ンネル形の支持部材28が設置され、この支持部材28
内に中央部排水部材24及び下部排水部材25を経て滴
下されてくる棟内部の結露水を受けて排出する樋機構2
9が設置されている。
【0015】この勾配屋根の棟納まりは、以下の方法に
よって施工される。先ず、垂木1の端部に木ネジ27を
介して支持部材28を設置し、この支持部材28内に樋
機構29を設置する。次いで、下部排水部材25と棟瓦
取り付け部材14とを一体にして垂木1の端部にコーチ
スクリュウ21を介してネジ止めし、更に中央部排水部
材24をビス26を介して野地板2の上端部に取り付け
る。
よって施工される。先ず、垂木1の端部に木ネジ27を
介して支持部材28を設置し、この支持部材28内に樋
機構29を設置する。次いで、下部排水部材25と棟瓦
取り付け部材14とを一体にして垂木1の端部にコーチ
スクリュウ21を介してネジ止めし、更に中央部排水部
材24をビス26を介して野地板2の上端部に取り付け
る。
【0016】この状態で野地板2上の瓦桟3にタッピン
グビス4を介して屋根瓦5を止めることによって、屋根
瓦5を葺いて行く。次に、棟瓦取り付け部材14の棟瓦
取り付け部20に対して、トラップ機構11、12、内
部カバー13を一体に組み込んでなる棟瓦6をナベネジ
22によりネジ止めすることによって設置する。
グビス4を介して屋根瓦5を止めることによって、屋根
瓦5を葺いて行く。次に、棟瓦取り付け部材14の棟瓦
取り付け部20に対して、トラップ機構11、12、内
部カバー13を一体に組み込んでなる棟瓦6をナベネジ
22によりネジ止めすることによって設置する。
【0017】しかる後、棟瓦6の下部と屋根瓦5及び棟
瓦取り付け部20とにより形成される空間にコーキング
材等よりなる乾式防水処理材23を圧縮した状態で挟み
込むように取り付け施工する。以上のようにして勾配屋
根の棟納まりを施工することができ、この換気機構を取
り入れた乾式の棟納まりによると、つぎのような結露水
の排出、給・排気及び通気、並びに強風雨時における室
内への強風雨の侵入防止等の機能を期待することができ
る。
瓦取り付け部20とにより形成される空間にコーキング
材等よりなる乾式防水処理材23を圧縮した状態で挟み
込むように取り付け施工する。以上のようにして勾配屋
根の棟納まりを施工することができ、この換気機構を取
り入れた乾式の棟納まりによると、つぎのような結露水
の排出、給・排気及び通気、並びに強風雨時における室
内への強風雨の侵入防止等の機能を期待することができ
る。
【0018】(1)棟内部で発生した結露水Cを中央部
排水部材24及び下部排水部材25に沿って順次棟内部
の中央側に導き、順次中央部排水部材24及び下部排水
部材25に沿って下方へと滴下させて行くことにより、
下部排水部材25の下方に設置されている樋機構29で
受け、排出することができる。 (2)室内側からの排気は、棟内部の空間S、トラップ
機構11、12、通気孔8を経て屋外へと排気され、ま
た屋外側から給気は、通気孔8、トラップ機構11、1
2、棟内部の空間Sを経て室内へと給気され、更には屋
外から通気孔8、トラップ機構11、12を経て棟内部
の空間S内に入り、そのままトラップ機構11、12、
通気孔8から屋外へと抜ける通気がなされる。
排水部材24及び下部排水部材25に沿って順次棟内部
の中央側に導き、順次中央部排水部材24及び下部排水
部材25に沿って下方へと滴下させて行くことにより、
下部排水部材25の下方に設置されている樋機構29で
受け、排出することができる。 (2)室内側からの排気は、棟内部の空間S、トラップ
機構11、12、通気孔8を経て屋外へと排気され、ま
た屋外側から給気は、通気孔8、トラップ機構11、1
2、棟内部の空間Sを経て室内へと給気され、更には屋
外から通気孔8、トラップ機構11、12を経て棟内部
の空間S内に入り、そのままトラップ機構11、12、
通気孔8から屋外へと抜ける通気がなされる。
【0019】(3)強風雨時においては、通気孔8から
2段のトラップ機構11、12に入った強風雨は、それ
ぞれトラップ機構11、12内で渦Wとなって戻され、
この渦Wによって強風雨が棟内部の空間Sを経て室内へ
侵入するのを防止する。特に、トラップ機構11、12
を前後に複数段に設けることによって、強風雨の室内側
への侵入をより確実に防止することができる。
2段のトラップ機構11、12に入った強風雨は、それ
ぞれトラップ機構11、12内で渦Wとなって戻され、
この渦Wによって強風雨が棟内部の空間Sを経て室内へ
侵入するのを防止する。特に、トラップ機構11、12
を前後に複数段に設けることによって、強風雨の室内側
への侵入をより確実に防止することができる。
【0020】従って、この棟納まりによると、等圧方式
の換気機構を取り入れた乾式タイプの簡素な構成の棟納
まりとし、屋根部分での換気を効率よく行わせ、省エネ
ルギーに寄与させることができ、また、棟内部で発生す
る結露水を処理することができると共に、強風雨時に発
生する風雨の室内への侵入を防止することができる。又
従前の金属屋根のルーバー方式は、横線が表面に露出し
て見苦しいところがあったが、本発明の棟納まりでは、
横線が見えず、しかも計算上適宜に設けられる換気穴と
なって美観上の納まりも良い。なお、この棟納まりは、
大建築の大屋根から一般住宅の小建築に至るまでの屋根
部分に広く適用することができる。
の換気機構を取り入れた乾式タイプの簡素な構成の棟納
まりとし、屋根部分での換気を効率よく行わせ、省エネ
ルギーに寄与させることができ、また、棟内部で発生す
る結露水を処理することができると共に、強風雨時に発
生する風雨の室内への侵入を防止することができる。又
従前の金属屋根のルーバー方式は、横線が表面に露出し
て見苦しいところがあったが、本発明の棟納まりでは、
横線が見えず、しかも計算上適宜に設けられる換気穴と
なって美観上の納まりも良い。なお、この棟納まりは、
大建築の大屋根から一般住宅の小建築に至るまでの屋根
部分に広く適用することができる。
【0021】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係る勾
配屋根の棟納まり及びその施工方法によると、等圧方式
の換気機構を取り入れた乾式タイプの簡素な構成の勾配
屋根の棟納まりを得ることができ、屋根部分での換気を
効率よく行わせることが可能となる。また、棟内部で発
生する結露水を排水部材に沿って滴下させ、樋機構で受
け止め、排出処理することができると共に、強風雨時に
おける強風雨の室内への侵入をトラップ機構の作用によ
って防止することができる。
配屋根の棟納まり及びその施工方法によると、等圧方式
の換気機構を取り入れた乾式タイプの簡素な構成の勾配
屋根の棟納まりを得ることができ、屋根部分での換気を
効率よく行わせることが可能となる。また、棟内部で発
生する結露水を排水部材に沿って滴下させ、樋機構で受
け止め、排出処理することができると共に、強風雨時に
おける強風雨の室内への侵入をトラップ機構の作用によ
って防止することができる。
【図1】本発明の実施形態に係る勾配屋根の棟納まりの
構成を示す縦断面図である。
構成を示す縦断面図である。
【図2】図1におけるA矢視図である。
【図3】従来の湿式材料を使用した勾配屋根の棟納まり
を示す姿図である。
を示す姿図である。
【図4】従来の湿式材料を使用した勾配屋根の棟納まり
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図5】従来の換気機能を有する金属材料を使用した金
属屋根の棟納まりを示す断面図である。
属屋根の棟納まりを示す断面図である。
1 垂木 5 屋根瓦 6 棟瓦 7 折り曲げ部 8 通気孔 11、12 トラップ機構 13 内部カバー 14 棟瓦の取り付け部材 17 取り付け本体部 23 乾式防水処理材 24 中央部排水部材 25 下部排水部材 29 樋機構 S 棟内部の空間
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04D 13/16 E04D 1/30 601 E04D 13/064
Claims (3)
- 【請求項1】 金属板をプレス加工し、中央部を山形状
に形成してなる棟瓦と、同棟瓦の下縁を内側に折り曲
げ、その折り曲げ部に設けられた複数の通気孔と、上記
棟瓦の内側で棟内部の空間と上記通気孔間の連通部に設
けられたトラップ機構と、上記棟瓦の内側で上記トラッ
プ機構の上部に設けられた低勾配の内部カバーと、上記
棟瓦の下端部と屋根瓦との間に挟み込まれ、圧縮された
状態で取り付けられた乾式防水処理材と、棟内部の中央
に垂木に対し取り付け本体部をねじ止めして設けられた
上記棟瓦の取り付け部材と、棟内部の中央部及び下部の
2ケ所に上記垂木にねじ止めして設けられ、内側に傾斜
しその端部が真下に向けて折り曲げられた排水部材と、
上記下部排水部材の下方に設置された樋機構とからなる
ことを特徴とする勾配屋根の棟納まり。 - 【請求項2】 上記トラップ機構を前後に複数段に設け
てなることを特徴とする請求項1記載の勾配屋根の棟納
まり。 - 【請求項3】 上記垂木に上記樋機構をねじ止め設置す
ると共に、上記下部排水部材と上記棟瓦取り付け部材の
取り付け本体部とを一体で上記垂木にねじ止め設置し、
さらに上記中央部排水部材を上記垂木にねじ止め設置し
た後、上記屋根瓦を葺き、次いで上記棟瓦取り付け部材
に上記トラップ機構、内部カバーを組み込んでなる上記
棟瓦をねじ止め設置し、この棟瓦と上記屋根瓦との間に
上記乾式防水処理材を圧縮した状態で取り付け施工して
なることを特徴とする請求項1記載の勾配屋根の棟納ま
りの施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8159492A JP3029995B2 (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 勾配屋根の棟納まり及びその施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8159492A JP3029995B2 (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 勾配屋根の棟納まり及びその施工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH108671A JPH108671A (ja) | 1998-01-13 |
JP3029995B2 true JP3029995B2 (ja) | 2000-04-10 |
Family
ID=15694956
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8159492A Expired - Fee Related JP3029995B2 (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 勾配屋根の棟納まり及びその施工方法 |
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JP (1) | JP3029995B2 (ja) |
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1996
- 1996-06-20 JP JP8159492A patent/JP3029995B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH108671A (ja) | 1998-01-13 |
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