JP3016191B2 - 摩擦クラッチ - Google Patents
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D13/00—Friction clutches
- F16D13/58—Details
- F16D13/70—Pressure members, e.g. pressure plates, for clutch-plates or lamellae; Guiding arrangements for pressure members
- F16D13/71—Pressure members, e.g. pressure plates, for clutch-plates or lamellae; Guiding arrangements for pressure members in which the clutching pressure is produced by springs only
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16F—SPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
- F16F15/00—Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
- F16F15/10—Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system
- F16F15/12—Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon
- F16F15/131—Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon the rotating system comprising two or more gyratory masses
- F16F15/133—Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon the rotating system comprising two or more gyratory masses using springs as elastic members, e.g. metallic springs
- F16F15/134—Wound springs
- F16F15/13469—Combinations of dampers, e.g. with multiple plates, multiple spring sets, i.e. complex configurations
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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- F16F15/139—Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon the rotating system comprising two or more gyratory masses characterised by friction-damping means
- F16F15/1397—Overload protection, i.e. means for limiting torque
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
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- Physics & Mathematics (AREA)
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- Mechanical Operated Clutches (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸線のまわり
に回転する入力シャフトと、内燃機関のクランクシャフ
トに固定されるフライホイルユニットと、フライホイル
ユニットに相対回転可能に保持されたクラッチハウジン
グと、クラッチハウジングおよびフライホイルユニット
に対して軸線方向へ可動に案内された押付けプレート
と、フライホイルユニットへ向かって軸線方向へ押付け
プレートに弾性的に負荷するクラッチばねユニットとを
有するプレッシャプレートユニットと、フライホイルユ
ニットの軸線方向へ対向する摩擦面と押付けプレートと
の間に配置された摩擦ライニングを有しかつトランスミ
ッション入力シャフトに結合されるクラッチディスクと
を含む形式の自動車の駆動ラインに設置するための摩擦
クラッチに関する。
に回転する入力シャフトと、内燃機関のクランクシャフ
トに固定されるフライホイルユニットと、フライホイル
ユニットに相対回転可能に保持されたクラッチハウジン
グと、クラッチハウジングおよびフライホイルユニット
に対して軸線方向へ可動に案内された押付けプレート
と、フライホイルユニットへ向かって軸線方向へ押付け
プレートに弾性的に負荷するクラッチばねユニットとを
有するプレッシャプレートユニットと、フライホイルユ
ニットの軸線方向へ対向する摩擦面と押付けプレートと
の間に配置された摩擦ライニングを有しかつトランスミ
ッション入力シャフトに結合されるクラッチディスクと
を含む形式の自動車の駆動ラインに設置するための摩擦
クラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の駆動ラインに設置するための従
来の摩擦クラッチは、軸線方向へクランクシャフトとは
逆方向へ向く摩擦面を有し回転軸線のまわりに回転自在
であり内燃機関のクランクシャフト端に固定できるフラ
イホイルを含む。摩擦クラッチの接続時、トランスミッ
ション入力シャフトと結合できるクラッチディスクの摩
擦ライニングと摩擦結合する。
来の摩擦クラッチは、軸線方向へクランクシャフトとは
逆方向へ向く摩擦面を有し回転軸線のまわりに回転自在
であり内燃機関のクランクシャフト端に固定できるフラ
イホイルを含む。摩擦クラッチの接続時、トランスミッ
ション入力シャフトと結合できるクラッチディスクの摩
擦ライニングと摩擦結合する。
【0003】摩擦ライニングとフライホイルの摩擦面と
の間の摩擦結合のために必要な押圧力を加えるため、プ
レッシャプレートユニットが設けてある。このプレッシ
ャプレートユニットは、クラッチばねを介して押付け
(プレッシャ)プレートを軸線方向へ支持し、摩擦ライ
ニングの半径方向外方へフライホイルに相対回転不能に
結合され半径方向内方へ延びクラッチディスクを部分的
に囲むクラッチハウジングを含む。
の間の摩擦結合のために必要な押圧力を加えるため、プ
レッシャプレートユニットが設けてある。このプレッシ
ャプレートユニットは、クラッチばねを介して押付け
(プレッシャ)プレートを軸線方向へ支持し、摩擦ライ
ニングの半径方向外方へフライホイルに相対回転不能に
結合され半径方向内方へ延びクラッチディスクを部分的
に囲むクラッチハウジングを含む。
【0004】押付けプレートには、クランクシャフトへ
向き、フライホイルの摩擦面に対向し、摩擦クラッチの
接続時に、同じく、クラッチディスクの摩擦ライニング
と摩擦結合する摩擦面が設けてある。押付けプレートの
摩擦面とフライホイルの摩擦面とを同様に構成すれば、
これら双方の摩擦面によって、ほぼ等しい大きさの摩擦
力がクラッチディスクに伝達される。
向き、フライホイルの摩擦面に対向し、摩擦クラッチの
接続時に、同じく、クラッチディスクの摩擦ライニング
と摩擦結合する摩擦面が設けてある。押付けプレートの
摩擦面とフライホイルの摩擦面とを同様に構成すれば、
これら双方の摩擦面によって、ほぼ等しい大きさの摩擦
力がクラッチディスクに伝達される。
【0005】即ち、クランクシャフトからトランスミッ
ション入力シャフトに結合されたクランクディスクへの
トルク伝達は、2つの別個のトルク伝達路を介して行わ
れる。第1トルク伝達路は、フライホイルからフライホ
イルの摩擦面を介してクラッチディスクに延び、第2ト
ルク伝達路は、フライホイルからクラッチハウジング、
押付けプレートおよび押付けプレートに設けた摩擦面を
介してクラッチディスクに延びる。
ション入力シャフトに結合されたクランクディスクへの
トルク伝達は、2つの別個のトルク伝達路を介して行わ
れる。第1トルク伝達路は、フライホイルからフライホ
イルの摩擦面を介してクラッチディスクに延び、第2ト
ルク伝達路は、フライホイルからクラッチハウジング、
押付けプレートおよび押付けプレートに設けた摩擦面を
介してクラッチディスクに延びる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】フライホイルとクラッ
チディスクとの間の摩擦結合によって、通常の始動運転
および切換運転中に摩擦クラッチから伝達されるトルク
は、トランスミッション入力シャフトに伝達されるのみ
ならず、例えば誤操作(例えば、急激な結合)によって
形成される異常に大きなピークトルクもクラッチディス
クに伝達されてしまう。
チディスクとの間の摩擦結合によって、通常の始動運転
および切換運転中に摩擦クラッチから伝達されるトルク
は、トランスミッション入力シャフトに伝達されるのみ
ならず、例えば誤操作(例えば、急激な結合)によって
形成される異常に大きなピークトルクもクラッチディス
クに伝達されてしまう。
【0007】この場合、上記ピークトルクは、摩擦クラ
ッチ自体のコンポーネントの損傷を誘起し、更に、切換
トランスミッションのコンポーネントの損傷も誘起する
という危険性が生ずる。偶発的にのみ現れるこの異常に
大きなピークトルクに耐え得るよう、上記コンポーネン
トは、通常の運転に必要な基準を越える機械的強度およ
び堅牢性を有していなければならない。
ッチ自体のコンポーネントの損傷を誘起し、更に、切換
トランスミッションのコンポーネントの損傷も誘起する
という危険性が生ずる。偶発的にのみ現れるこの異常に
大きなピークトルクに耐え得るよう、上記コンポーネン
トは、通常の運転に必要な基準を越える機械的強度およ
び堅牢性を有していなければならない。
【0008】従って、本発明の課題は、摩擦クラッチに
よって伝達されるこのような偶発的なピークトルクを制
限するような摩擦クラッチを提供することにある。
よって伝達されるこのような偶発的なピークトルクを制
限するような摩擦クラッチを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記課
題を解決するために、クラッチハウジングが、フライホ
イルユニットに少なくとも1つのばねを介して弾性的な
相対回転可能に保持されており、軸線方向へ作用するプ
レシャユニットのクラッチばねユニット及び環状ばね
が、クラッチハウジングをフライホイールユニットの対
向プレートに対して一方向に移動して摩擦結合状態に保
持するように配置されており、更に、前記2つのばね
が、摩擦クラッチの切断時、軸線方向の他方向に移動し
て前記摩擦結合を解除するように配置されていることを
特徴とする摩擦クラッチが提供される。
題を解決するために、クラッチハウジングが、フライホ
イルユニットに少なくとも1つのばねを介して弾性的な
相対回転可能に保持されており、軸線方向へ作用するプ
レシャユニットのクラッチばねユニット及び環状ばね
が、クラッチハウジングをフライホイールユニットの対
向プレートに対して一方向に移動して摩擦結合状態に保
持するように配置されており、更に、前記2つのばね
が、摩擦クラッチの切断時、軸線方向の他方向に移動し
て前記摩擦結合を解除するように配置されていることを
特徴とする摩擦クラッチが提供される。
【0010】
【作用】フライホイルユニットおよび押付けプレートが
回転剛性的に相互に結合された従来の摩擦クラッチとは
異なり、上記双方のコンポーネント相互の本発明に係る
回転弾性的結合によって、摩擦クラッチによって伝達さ
れるトルクを限定できる。即ち、対応して異常に大きい
ピークトルクが現れた場合、押付けプレートは、フライ
ホイルユニットに対して弾性的に相対回転でき、かくし
て、押付けプレートの摩擦面によってクラッチディスク
に伝達されるトルクは、上記回転運動に対応して減少さ
れる。かくして、同時に、摩擦クラッチによって伝達さ
れる全ピークトルクが減少される。
回転剛性的に相互に結合された従来の摩擦クラッチとは
異なり、上記双方のコンポーネント相互の本発明に係る
回転弾性的結合によって、摩擦クラッチによって伝達さ
れるトルクを限定できる。即ち、対応して異常に大きい
ピークトルクが現れた場合、押付けプレートは、フライ
ホイルユニットに対して弾性的に相対回転でき、かくし
て、押付けプレートの摩擦面によってクラッチディスク
に伝達されるトルクは、上記回転運動に対応して減少さ
れる。かくして、同時に、摩擦クラッチによって伝達さ
れる全ピークトルクが減少される。
【0011】また、上記した本発明の1つの構成であ
る、クラッチハウジングが、フライホイルユニットに回
転運動自在に保持されて、クラッチハウジングをフライ
ホイルユニットに回転運動自在に保持し、少なくとも1
つのばねを介してフライホイルユニットに弾性的に相対
回転可能に結合した構成に依って、特に異常な衝撃に対
して堅牢な構造が得られる。
る、クラッチハウジングが、フライホイルユニットに回
転運動自在に保持されて、クラッチハウジングをフライ
ホイルユニットに回転運動自在に保持し、少なくとも1
つのばねを介してフライホイルユニットに弾性的に相対
回転可能に結合した構成に依って、特に異常な衝撃に対
して堅牢な構造が得られる。
【0012】上記構成による本発明による摩擦クラッチ
は、従来の摩擦クラッチのコンポーネントをそのまま使
用でき、フライホイルユニットとクラッチハウジングと
の間の従来の相対回転不能な結合を双方のコンポーネン
トの弾性的相対回転結合で置換えるだけでよく、かかる
構成に出費される材料費および製造経費は比較的僅かで
済む。
は、従来の摩擦クラッチのコンポーネントをそのまま使
用でき、フライホイルユニットとクラッチハウジングと
の間の従来の相対回転不能な結合を双方のコンポーネン
トの弾性的相対回転結合で置換えるだけでよく、かかる
構成に出費される材料費および製造経費は比較的僅かで
済む。
【0013】軸線方向へ作用するプレシャユニットのク
ラッチばねユニット及び環状ばねが、クラッチハウジン
グをフライホイールユニットの対向プレートに対して摩
擦結合状態に保持した構成により、摩擦クラッチによっ
て伝達される駆動トルクの一部をフライホイルユニット
からクラッチハウジングに伝達し、次いで、クラッチば
ねユニットおよび押付けプレートを介してクラッチディ
スクに更に伝達するため、軸線方向へ作用するばねによ
ってクラッチハウジングをフライホイルユニットに対し
て摩擦結合状態に保持される。
ラッチばねユニット及び環状ばねが、クラッチハウジン
グをフライホイールユニットの対向プレートに対して摩
擦結合状態に保持した構成により、摩擦クラッチによっ
て伝達される駆動トルクの一部をフライホイルユニット
からクラッチハウジングに伝達し、次いで、クラッチば
ねユニットおよび押付けプレートを介してクラッチディ
スクに更に伝達するため、軸線方向へ作用するばねによ
ってクラッチハウジングをフライホイルユニットに対し
て摩擦結合状態に保持される。
【0014】他方の軸線方向へ作用するばねが、摩擦ク
ラッチの切断時、フライホイルユニットに対するクラッ
チハウジングの摩擦結合が解除され得ようにされている
ことにより、摩擦結合の強さ、即ち、フライホイルユニ
ットと押付けプレートとの間で伝達出来るトルクが、摩
擦クラッチの結合に要する軸方向弾性押圧力に依存する
ことを意味する。この機能は、軸線方向へ弾性力がクラ
ッチばねユニットによって本来形成されかつクラッチば
ねユニットが、軸線方向へ弾性力を作用するように成し
た一般的なプッシュタイプのダイヤフラムスプリングを
使用することによって特に簡単に達成される。
ラッチの切断時、フライホイルユニットに対するクラッ
チハウジングの摩擦結合が解除され得ようにされている
ことにより、摩擦結合の強さ、即ち、フライホイルユニ
ットと押付けプレートとの間で伝達出来るトルクが、摩
擦クラッチの結合に要する軸方向弾性押圧力に依存する
ことを意味する。この機能は、軸線方向へ弾性力がクラ
ッチばねユニットによって本来形成されかつクラッチば
ねユニットが、軸線方向へ弾性力を作用するように成し
た一般的なプッシュタイプのダイヤフラムスプリングを
使用することによって特に簡単に達成される。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の1つの実施形態によれ
ば、組込んだばねの予圧に対応するトルクを越えた場合
に始めて押付けプレートがフライホイルユニットに対し
て相対回転するよう、対向するストッパの間に少なくと
も1つのばねを予圧状態で組込むのが好ましい。
ば、組込んだばねの予圧に対応するトルクを越えた場合
に始めて押付けプレートがフライホイルユニットに対し
て相対回転するよう、対向するストッパの間に少なくと
も1つのばねを予圧状態で組込むのが好ましい。
【0016】本発明のもう1つの好ましい実施の形態に
よれば、フライホイルユニットが、入力シャフトに固定
される第1フライホイルと摩擦面を備えた対向プレッシ
ャプレートとを含み、内燃機関から伝達される回転振動
を緩衝するために、これら第1フライホイルと対向プレ
ッシャプレート間に設けられた別の摩擦クラッチ及び回
転方向に対して作用するばねとから構成される振動減衰
器を介して、第1フライホイルと弾性的に相対回転可能
に結合された第2フライホイルとからなる2質量フライ
ホイルとして構成されていることが好ましい。かくし
て、一方では、例えば、内燃機関の円滑でない回転に起
因するトルク変動を回転振動減衰器によって減少し、か
くして、摩擦クラッチの駆動ラインの次のコンポーネン
トへの上記トルク変動の伝達を排除する摩擦クラッチが
実現される。他方、上記摩擦クラッチは、例えば不当な
操作に起因するトルクピークをフライホイルユニットと
押付けプレートとの回転弾性的結合によって吸収でき、
かくして、摩擦クラッチの駆動ラインの次のコンポーネ
ントを上記トルクピークに対して保護できる。
よれば、フライホイルユニットが、入力シャフトに固定
される第1フライホイルと摩擦面を備えた対向プレッシ
ャプレートとを含み、内燃機関から伝達される回転振動
を緩衝するために、これら第1フライホイルと対向プレ
ッシャプレート間に設けられた別の摩擦クラッチ及び回
転方向に対して作用するばねとから構成される振動減衰
器を介して、第1フライホイルと弾性的に相対回転可能
に結合された第2フライホイルとからなる2質量フライ
ホイルとして構成されていることが好ましい。かくし
て、一方では、例えば、内燃機関の円滑でない回転に起
因するトルク変動を回転振動減衰器によって減少し、か
くして、摩擦クラッチの駆動ラインの次のコンポーネン
トへの上記トルク変動の伝達を排除する摩擦クラッチが
実現される。他方、上記摩擦クラッチは、例えば不当な
操作に起因するトルクピークをフライホイルユニットと
押付けプレートとの回転弾性的結合によって吸収でき、
かくして、摩擦クラッチの駆動ラインの次のコンポーネ
ントを上記トルクピークに対して保護できる。
【0017】フライホイルユニットと押付けプレートと
の回転弾性的結合と、2質量フライホイルとしてのフラ
イホイルユニットの構成との組合せによって、摩擦クラ
ッチによって伝達されるピークトルクの限定の問題を解
決する摩擦クラッチが得られるのみならず、従来の2質
量フライホイルの分野において知られている完全に別個
の問題を解決できる摩擦クラッチも得られる。
の回転弾性的結合と、2質量フライホイルとしてのフラ
イホイルユニットの構成との組合せによって、摩擦クラ
ッチによって伝達されるピークトルクの限定の問題を解
決する摩擦クラッチが得られるのみならず、従来の2質
量フライホイルの分野において知られている完全に別個
の問題を解決できる摩擦クラッチも得られる。
【0018】即ち、2質量フライホイルユニットの回転
弾性的に結合された双方のフライホイルは、共振周波数
を有するばね・質量系を形成する。この場合、通常、双
方のフライホイルおよび慣性質量の回転弾性的結合は、
上記共振周波数が正常運転状態の摩擦クラッチの回転数
範囲外にあるよう、相互に同調される。しかしながら、
摩擦クラッチの正常運転に対応しない運転状態では、例
えば、内燃機関の始動または停止中には、不快と感じら
れ、好ましくない状態では、2質量フライホイルの破損
を招くことになるような共振が、2質量フライホイルの
ばね・質量系に励起されことになる。
弾性的に結合された双方のフライホイルは、共振周波数
を有するばね・質量系を形成する。この場合、通常、双
方のフライホイルおよび慣性質量の回転弾性的結合は、
上記共振周波数が正常運転状態の摩擦クラッチの回転数
範囲外にあるよう、相互に同調される。しかしながら、
摩擦クラッチの正常運転に対応しない運転状態では、例
えば、内燃機関の始動または停止中には、不快と感じら
れ、好ましくない状態では、2質量フライホイルの破損
を招くことになるような共振が、2質量フライホイルの
ばね・質量系に励起されことになる。
【0019】摩擦クラッチの切断状態では、即ち、クラ
ッチディスクを介するフライホイルユニットと押付けプ
レートとの摩擦結合を遮断した場合は、フライホイルユ
ニットは、このユニットに回転弾性的に結合された押付
けプレートとともに、2質量フライホイルとして構成さ
れたフライホイルユニットとともに“3質量フライホイ
ル”と見做し得る振動可能なばね・質量系を形成する。
ッチディスクを介するフライホイルユニットと押付けプ
レートとの摩擦結合を遮断した場合は、フライホイルユ
ニットは、このユニットに回転弾性的に結合された押付
けプレートとともに、2質量フライホイルとして構成さ
れたフライホイルユニットとともに“3質量フライホイ
ル”と見做し得る振動可能なばね・質量系を形成する。
【0020】即ち、摩擦クラッチの切断時に形成される
このばね・質量系は、簡単な2質量フライホイルとは異
なり、2つの共振周波数を有し、従って、完全に異なる
共振挙動を示す。第1フライホイルと第2フライホイル
との間の回転振動減衰器を対応して設計し且つフライホ
イルユニットと押付けプレートとの回転弾性的結合を対
応して設計すれば、上記共振挙動を制御して、従来の2
質量フライホイルに比して共振励起を明らかに減少でき
る。
このばね・質量系は、簡単な2質量フライホイルとは異
なり、2つの共振周波数を有し、従って、完全に異なる
共振挙動を示す。第1フライホイルと第2フライホイル
との間の回転振動減衰器を対応して設計し且つフライホ
イルユニットと押付けプレートとの回転弾性的結合を対
応して設計すれば、上記共振挙動を制御して、従来の2
質量フライホイルに比して共振励起を明らかに減少でき
る。
【0021】上記双方の機能ー摩擦クラッチの接続時に
伝達されるピークトルクの限定および摩擦クラッチ切断
時の共振の減衰ーの組合せは、クラッチハウジングとフ
ライホイルユニットとの間の摩擦結合について上述した
如く、フライホイルユニットと押付けプレートとの間の
摩擦系を、摩擦クラッチの接続時には強化し、摩擦クラ
ッチの切断時には少なくとも部分的に解除すれば、特に
有効に達成される。
伝達されるピークトルクの限定および摩擦クラッチ切断
時の共振の減衰ーの組合せは、クラッチハウジングとフ
ライホイルユニットとの間の摩擦結合について上述した
如く、フライホイルユニットと押付けプレートとの間の
摩擦系を、摩擦クラッチの接続時には強化し、摩擦クラ
ッチの切断時には少なくとも部分的に解除すれば、特に
有効に達成される。
【0022】
【実施例】図面を参照して、以下に、本発明の実施の形
態を説明する。
態を説明する。
【0023】図1に示した摩擦クラッチは、内燃機関の
クランクシャフト(図示してない)に固定されるフライ
ホイルユニット3と、押付けプレート5と、切換トラン
スミッションの入力シャフト(同じく図示してない)に
固定されるクラッチディスク7とを含む。フライホイル
ユニット3,プレッシャプレートユニット5およびクラ
ッチディスク7は、共通の回転軸線9のまわりに回転で
きる。
クランクシャフト(図示してない)に固定されるフライ
ホイルユニット3と、押付けプレート5と、切換トラン
スミッションの入力シャフト(同じく図示してない)に
固定されるクラッチディスク7とを含む。フライホイル
ユニット3,プレッシャプレートユニット5およびクラ
ッチディスク7は、共通の回転軸線9のまわりに回転で
きる。
【0024】フライホイルユニット3は、図示の実施の
形態の場合、2質量フライホイルとして構成され、この
ため、ねじ13によってクランクシャフトに固定される
ボス11を含む。ボスには、第1フライホイル15が固
定してあり、第2フライホイル17は、軸受19を介し
て回転軸線9のまわりに回転自在に支持されている。第
1フライホイル15は、複数の部材から構成され、ボス
11に固定され半径方向へ延びる1次ディスク21を含
む。上記1次ディスクの外縁は、スタータのリングギヤ
23を担持し、カバーディスク25に不動に結合され、
次いで、1次ディスクに対して軸線方向へ間隔を置い
て、軸受19の半径方向外方にあるカバーディスク内縁
27まで延びる。
形態の場合、2質量フライホイルとして構成され、この
ため、ねじ13によってクランクシャフトに固定される
ボス11を含む。ボスには、第1フライホイル15が固
定してあり、第2フライホイル17は、軸受19を介し
て回転軸線9のまわりに回転自在に支持されている。第
1フライホイル15は、複数の部材から構成され、ボス
11に固定され半径方向へ延びる1次ディスク21を含
む。上記1次ディスクの外縁は、スタータのリングギヤ
23を担持し、カバーディスク25に不動に結合され、
次いで、1次ディスクに対して軸線方向へ間隔を置い
て、軸受19の半径方向外方にあるカバーディスク内縁
27まで延びる。
【0025】第2フライホイル17は、1次ディスク2
1とカバーディスク25との間に軸線方向へ配置され、
カバーディスク25の内縁27と軸受19との間でリベ
ット31によって対向プレッシャプレート33に半径方
向へ結合されたボスディスク29を含む。対向プレッシ
ャプレート33は、軸受19から出発して半径方向外方
へ延び、かくして、カバーディスク25は、対向プレッ
シャプレート33とボスディスク29との間に軸線方向
へ配置される。
1とカバーディスク25との間に軸線方向へ配置され、
カバーディスク25の内縁27と軸受19との間でリベ
ット31によって対向プレッシャプレート33に半径方
向へ結合されたボスディスク29を含む。対向プレッシ
ャプレート33は、軸受19から出発して半径方向外方
へ延び、かくして、カバーディスク25は、対向プレッ
シャプレート33とボスディスク29との間に軸線方向
へ配置される。
【0026】第1フライホイル15および第2フライホ
イル17は、ばねユニットを介して相互に回転弾性的に
結合されている。ばねユニットは、摩擦クラッチ1の円
周方向に配置され、1次ディスク21およびカバーディ
スク25に設けたストッパ37とボスディスク29に設
けた窓39の縁との間で円周方向へ固定された多数のば
ね35から構成されている。第1フライホイル15と第
2フライホイル17との間の回転振動の減衰のため、カ
バーディスク25の内縁27には、ボスディスク29に
設けた摩擦ライニング43と摩擦接触する摩擦ディスク
41が設けてある。
イル17は、ばねユニットを介して相互に回転弾性的に
結合されている。ばねユニットは、摩擦クラッチ1の円
周方向に配置され、1次ディスク21およびカバーディ
スク25に設けたストッパ37とボスディスク29に設
けた窓39の縁との間で円周方向へ固定された多数のば
ね35から構成されている。第1フライホイル15と第
2フライホイル17との間の回転振動の減衰のため、カ
バーディスク25の内縁27には、ボスディスク29に
設けた摩擦ライニング43と摩擦接触する摩擦ディスク
41が設けてある。
【0027】対向プレッシャプレート33には、クラン
クシャフトおよび第1フライホイル15に関して軸線方
向で反対の側に、環状のクラッチ摩擦面45が構成され
ている。対向プレッシャプレート33およびプレッシャ
プレートユニット5を回転軸線9のまわりで相対回転可
能とするように、対向プレッシャプレート33がクラッ
チ摩擦面45の半径方向外方でプレッシャプレートユニ
ット5を構成するクラッチハウジング47の周縁部に結
合されている。
クシャフトおよび第1フライホイル15に関して軸線方
向で反対の側に、環状のクラッチ摩擦面45が構成され
ている。対向プレッシャプレート33およびプレッシャ
プレートユニット5を回転軸線9のまわりで相対回転可
能とするように、対向プレッシャプレート33がクラッ
チ摩擦面45の半径方向外方でプレッシャプレートユニ
ット5を構成するクラッチハウジング47の周縁部に結
合されている。
【0028】プレッシャプレートユニット5は、クラッ
チハウジング47を含み、このクラッチハウジングの外
被範囲49は、まず対向プレッシャプレート33から軸
線方向へ離れる方向に延び、次いで内側に絞り込まれて
い半径方向内方へ延びる、即ち、対向プレッシャプレー
ト33のクラッチ摩擦面45から軸線方向へ離して配置
されたクラッチばね保持範囲51に移行する。対向プレ
ッシャプレート33とクラツチばね保持範囲51との間
には、対向プレッシャプレート33のクラッチ摩擦面4
5へ対向するクラッチ摩擦面55を有し回転軸線のまわ
りに調心され軸線方向へ可動な環状押付けプレート53
が設けてある。
チハウジング47を含み、このクラッチハウジングの外
被範囲49は、まず対向プレッシャプレート33から軸
線方向へ離れる方向に延び、次いで内側に絞り込まれて
い半径方向内方へ延びる、即ち、対向プレッシャプレー
ト33のクラッチ摩擦面45から軸線方向へ離して配置
されたクラッチばね保持範囲51に移行する。対向プレ
ッシャプレート33とクラツチばね保持範囲51との間
には、対向プレッシャプレート33のクラッチ摩擦面4
5へ対向するクラッチ摩擦面55を有し回転軸線のまわ
りに調心され軸線方向へ可動な環状押付けプレート53
が設けてある。
【0029】かくして軸線方向へ対向する双方のクラッ
チ摩擦面45,55の間には、トランスミッション入力
シャフトに固定するためにクラッチディスク9のボス部
分にリベット57によって結合されるクラッチディスク
7の摩擦ライニング56が設けてある。
チ摩擦面45,55の間には、トランスミッション入力
シャフトに固定するためにクラッチディスク9のボス部
分にリベット57によって結合されるクラッチディスク
7の摩擦ライニング56が設けてある。
【0030】摩擦クラッチ1の接続時に摩擦結合に必要
な押圧力をクラッチ摩擦面45,55と摩擦ライニング
56との間に加えるため、プレッシャプレートユニット
5は、クラッチばね保持範囲の近傍でホルダ64によっ
て円周方向および半径方向へ保持され、この場合、2つ
の傾斜リング65の間に旋回自在に固定されたダイヤフ
ラムばね63を有するクラッチばねユニット61を含
む。
な押圧力をクラッチ摩擦面45,55と摩擦ライニング
56との間に加えるため、プレッシャプレートユニット
5は、クラッチばね保持範囲の近傍でホルダ64によっ
て円周方向および半径方向へ保持され、この場合、2つ
の傾斜リング65の間に旋回自在に固定されたダイヤフ
ラムばね63を有するクラッチばねユニット61を含
む。
【0031】ダイヤフラムばね63は、傾斜リング65
の半径方向外方へ予圧状態で押付けプレート53に当接
して上記押付けプレートを対向プレッシャプレート33
に負荷する。クラッチ摩擦面45,55と摩擦ライニン
グ56との間の摩擦結合を解離するため、予圧されたダ
イヤフラムばね63によって押付けプレート53に加え
られる押圧力は、傾斜リング65の半径方向内方へダイ
ヤフラムばね63に作用するシフト軸受(図示してな
い)の作動によって除去できる。
の半径方向外方へ予圧状態で押付けプレート53に当接
して上記押付けプレートを対向プレッシャプレート33
に負荷する。クラッチ摩擦面45,55と摩擦ライニン
グ56との間の摩擦結合を解離するため、予圧されたダ
イヤフラムばね63によって押付けプレート53に加え
られる押圧力は、傾斜リング65の半径方向内方へダイ
ヤフラムばね63に作用するシフト軸受(図示してな
い)の作動によって除去できる。
【0032】クラッチハウジング47の外被範囲49
は、対向プレッシャプレート33に向く端部に、半径方
向外方へ延びる環状フランジ69を有する。上記環状フ
ランジは、対向プレッシャプレートに設けた環状ミゾ7
1内に突出し、かくして、クラッチハウジング47は、
環状ミゾ71の円筒形内面に対する環状フランジ69の
外縁73の当接によって、回転軸線9のまわりに対向プ
レッシャプレート33に対して調心される。
は、対向プレッシャプレート33に向く端部に、半径方
向外方へ延びる環状フランジ69を有する。上記環状フ
ランジは、対向プレッシャプレートに設けた環状ミゾ7
1内に突出し、かくして、クラッチハウジング47は、
環状ミゾ71の円筒形内面に対する環状フランジ69の
外縁73の当接によって、回転軸線9のまわりに対向プ
レッシャプレート33に対して調心される。
【0033】円筒形内面75に構成された別の環状ミゾ
77には、環状ばね79が導入され、かくして、環状フ
ランジ69は、上記環状ばね79と環状ミゾ71の底面
との間に配設され、従って、クラッチハウジング47
が、対向プレッシャプレッシャ33に対して軸線方向へ
固定される。即ち、一方のクラッチハウジング47の環
状フランジ69と、他方の環状ミゾ71および環状ばね
79とが、対向プレッシャプレート33に対してクラッ
チハウジング47の回転を可能とするピボットを形成す
る。
77には、環状ばね79が導入され、かくして、環状フ
ランジ69は、上記環状ばね79と環状ミゾ71の底面
との間に配設され、従って、クラッチハウジング47
が、対向プレッシャプレッシャ33に対して軸線方向へ
固定される。即ち、一方のクラッチハウジング47の環
状フランジ69と、他方の環状ミゾ71および環状ばね
79とが、対向プレッシャプレート33に対してクラッ
チハウジング47の回転を可能とするピボットを形成す
る。
【0034】対向プレッシャプレート33に対するクラ
ッチハウジング47の回転は、ばねユニットによって図
2に詳細に示した休止位置に保持される。ばねユニット
は、クラッチハウジング47の外被範囲49の内壁とプ
レッシャプレート33に設けた環状フランジ85との間
に半径方向へ形成されたチャンバ87に回転軸線9のま
わりに円周方向へ分布させて配置され、それぞれ、円周
方向へ配向された複数のコイルばね83を含む。
ッチハウジング47の回転は、ばねユニットによって図
2に詳細に示した休止位置に保持される。ばねユニット
は、クラッチハウジング47の外被範囲49の内壁とプ
レッシャプレート33に設けた環状フランジ85との間
に半径方向へ形成されたチャンバ87に回転軸線9のま
わりに円周方向へ分布させて配置され、それぞれ、円周
方向へ配向された複数のコイルばね83を含む。
【0035】チャンバ87は、外被範囲49の内面に設
けた半径方向内方へ突出する当接面89と、環状フラン
ジ85に設けた半径方向外方へ突出する関連の当接面9
1とによって形成される。コイルばね83の端部は、図
2に示した休止位置では、予圧を受けて、クラッチハウ
ジング47に構成された当接面89および対向プレッシ
ャプレート33に構成された当接面89と接触する。
けた半径方向内方へ突出する当接面89と、環状フラン
ジ85に設けた半径方向外方へ突出する関連の当接面9
1とによって形成される。コイルばね83の端部は、図
2に示した休止位置では、予圧を受けて、クラッチハウ
ジング47に構成された当接面89および対向プレッシ
ャプレート33に構成された当接面89と接触する。
【0036】即ち、クラッチハウジング47が対向プレ
ッシャプレート33に対して回転すると、即ち、図2の
休止位置外に振れると、コイルばね83が更に圧縮さ
れ、かくして、クラッチハウジング47を対向プレッシ
ャプレート33に対して休止位置に引戻すよう作用する
引戻力が生ずる。クラッチハウジング47は、コイルば
ね83の圧縮度の増加とともに、更に回転され、その結
果、コイルばね83が、ブロックされ、対向プレッシャ
プレート33に対するクラッチハウジング47の回転を
制限する。
ッシャプレート33に対して回転すると、即ち、図2の
休止位置外に振れると、コイルばね83が更に圧縮さ
れ、かくして、クラッチハウジング47を対向プレッシ
ャプレート33に対して休止位置に引戻すよう作用する
引戻力が生ずる。クラッチハウジング47は、コイルば
ね83の圧縮度の増加とともに、更に回転され、その結
果、コイルばね83が、ブロックされ、対向プレッシャ
プレート33に対するクラッチハウジング47の回転を
制限する。
【0037】即ち、上述の構造によって、クラッチハウ
ジング47を対向プレッシャプレート33に回転弾性的
に保持した摩擦クラッチ1が得られる。この場合、コイ
ルばね83およびチャンバ87の設計によって、回転ス
トロークおよび最大回転ストロークに依存して引戻力の
推移を調節できる。
ジング47を対向プレッシャプレート33に回転弾性的
に保持した摩擦クラッチ1が得られる。この場合、コイ
ルばね83およびチャンバ87の設計によって、回転ス
トロークおよび最大回転ストロークに依存して引戻力の
推移を調節できる。
【0038】摩擦クラッチ1の接続時、駆動トルクが、
内燃機関のクランクシャフトからボス11を介して第1
フライホイル15に伝達され、次いで、ばね35を介し
て第2フライホイル17に伝達される。この場合、ばね
35は、摩擦ディスク41および摩擦ライニング43と
ともに、内燃機関の回転振動の減衰に役立つ。駆動トル
クは、第2フライホイル17からクラッチディスク7の
摩擦ライニング56に伝達され、かくして、ボス部分5
9を介してトランスミッション入力シャフトに伝達され
る。
内燃機関のクランクシャフトからボス11を介して第1
フライホイル15に伝達され、次いで、ばね35を介し
て第2フライホイル17に伝達される。この場合、ばね
35は、摩擦ディスク41および摩擦ライニング43と
ともに、内燃機関の回転振動の減衰に役立つ。駆動トル
クは、第2フライホイル17からクラッチディスク7の
摩擦ライニング56に伝達され、かくして、ボス部分5
9を介してトランスミッション入力シャフトに伝達され
る。
【0039】駆動トルクは、2つの側で、即ち、対向プ
レッシャプレート33の摩擦面45および押付けプレー
ト53の摩擦面55からクラッチディスク7に伝達され
る。摩擦ライニング56に対する押付けプレート53の
所与の押圧力およびプレッシャプレート33に対する摩
擦ライニング56の所与の押圧力において、駆動トルク
は、対応して、2つのトルク伝達路に分配される。
レッシャプレート33の摩擦面45および押付けプレー
ト53の摩擦面55からクラッチディスク7に伝達され
る。摩擦ライニング56に対する押付けプレート53の
所与の押圧力およびプレッシャプレート33に対する摩
擦ライニング56の所与の押圧力において、駆動トルク
は、対応して、2つのトルク伝達路に分配される。
【0040】第1トルク伝達路は、第2フライホイル1
7の対向プレッシャプレート33からこの対向プレッシ
ャプレートに設けたクラッチ摩擦面45を介してクラッ
チディスク7に至り、第2トルク伝達路は、第2フライ
ホイル17の対向プレッシャプレート33から環状フラ
ンジ69を介してクラッチハウジング47に至り、次い
で、板ばね67および押付けプレート53を介してクラ
ッチディスク7に至る。
7の対向プレッシャプレート33からこの対向プレッシ
ャプレートに設けたクラッチ摩擦面45を介してクラッ
チディスク7に至り、第2トルク伝達路は、第2フライ
ホイル17の対向プレッシャプレート33から環状フラ
ンジ69を介してクラッチハウジング47に至り、次い
で、板ばね67および押付けプレート53を介してクラ
ッチディスク7に至る。
【0041】即ち、第2回転トルク路では、押付けプレ
ート53およびクラッチハウジング47は、相互に回転
剛性的に結合されるが、クラッチハウジング47は、対
向プレッシャプレート33にコイルばね83の作用によ
り回転弾性的に結合される。
ート53およびクラッチハウジング47は、相互に回転
剛性的に結合されるが、クラッチハウジング47は、対
向プレッシャプレート33にコイルばね83の作用によ
り回転弾性的に結合される。
【0042】摩擦クラッチ1の接続時にダイヤフラムば
ねで形成されるクラッチばねユニット63によって対向
プレッシャプレート33の方向へ加えられる押付けプレ
ート53の押圧力に対応する対向力は、クラッチハウジ
ング47を介して対向プレッシャプレート33に伝達さ
れる。この場合、環状フランジ69は、軸線方向圧力を
受けてスプリングワッシャの形態の環状ばね79に当接
する。さて、第2トルク伝達路で伝達される伝達トルク
が、コイルばね83の予圧および環状フランジ69と環
状ばね79との間に軸線方向負荷を受けて作用する摩擦
力によって決まる数値を越えると、クラッチハウジング
47が対向プレッシャプレート33に対して回転され
る。かくして、プレッシャプレート53は、対向プレッ
シャプレート33の回転方向から見てそのままの位置に
留まり、クラッチディスクにスリップが生じても、クラ
ッチディスク7への駆動トルクの伝達にはあまり影響を
及ぼさない。かくして、摩擦クラッチ1によって伝達さ
れるピークトルクが制限される。
ねで形成されるクラッチばねユニット63によって対向
プレッシャプレート33の方向へ加えられる押付けプレ
ート53の押圧力に対応する対向力は、クラッチハウジ
ング47を介して対向プレッシャプレート33に伝達さ
れる。この場合、環状フランジ69は、軸線方向圧力を
受けてスプリングワッシャの形態の環状ばね79に当接
する。さて、第2トルク伝達路で伝達される伝達トルク
が、コイルばね83の予圧および環状フランジ69と環
状ばね79との間に軸線方向負荷を受けて作用する摩擦
力によって決まる数値を越えると、クラッチハウジング
47が対向プレッシャプレート33に対して回転され
る。かくして、プレッシャプレート53は、対向プレッ
シャプレート33の回転方向から見てそのままの位置に
留まり、クラッチディスクにスリップが生じても、クラ
ッチディスク7への駆動トルクの伝達にはあまり影響を
及ぼさない。かくして、摩擦クラッチ1によって伝達さ
れるピークトルクが制限される。
【0043】摩擦クラッチ1の切断時には、駆動トルク
は内燃機関の駆動トルクは、クランクシャフトからクラ
ッチディスクに伝達されないが、フライホイルユニット
3およびプレッシャプレートユニット5には、内燃機関
のクランクシャフトとともに回転軸線9のまわりに回転
され、この場合、2つのばね35及び83を介して相互
に直列に結合された3つの慣性質量体からなるばね・質
量系を形成する。
は内燃機関の駆動トルクは、クランクシャフトからクラ
ッチディスクに伝達されないが、フライホイルユニット
3およびプレッシャプレートユニット5には、内燃機関
のクランクシャフトとともに回転軸線9のまわりに回転
され、この場合、2つのばね35及び83を介して相互
に直列に結合された3つの慣性質量体からなるばね・質
量系を形成する。
【0044】第1質量は、ばね35を介してばね・質量
系の第2慣性質量、即ち、第2フライホイル17に回転
弾性的に結合された上述の第1フライホイル15から構
成される。上記ばね・質量系の第3慣性質量は、クラッ
チハウジング47、ダイヤフラムばねで構成されるクラ
ッチばねユニット63、そのホルダ64および押付けプ
レート53によって形成され、クラッチハウジング47
と対向プレート33との間の回転弾性的結合によって第
2フライホイル17に結合される。
系の第2慣性質量、即ち、第2フライホイル17に回転
弾性的に結合された上述の第1フライホイル15から構
成される。上記ばね・質量系の第3慣性質量は、クラッ
チハウジング47、ダイヤフラムばねで構成されるクラ
ッチばねユニット63、そのホルダ64および押付けプ
レート53によって形成され、クラッチハウジング47
と対向プレート33との間の回転弾性的結合によって第
2フライホイル17に結合される。
【0045】摩擦クラッチ1の切断状態では、対向プレ
ッシャプレート33の方向の押付けプレートの押圧力は
解除レバー(図示してない)によって消失されるので、
環状フランジ69も、軸線方向力によってスプリングワ
ッシャである環状ばね79に当接されることはない。僅
かな軸線方向遊びおよび半径方向遊び状態を持たせるよ
うにこれらの部材の寸法を適宜設計すれば、対向プレー
ト33に対して環状フランジ69を保持でき、従って、
上記双方のコンポーネントの間には、回転軸線9のまわ
りの回転運動を阻止する摩擦力は殆ど作用しない。
ッシャプレート33の方向の押付けプレートの押圧力は
解除レバー(図示してない)によって消失されるので、
環状フランジ69も、軸線方向力によってスプリングワ
ッシャである環状ばね79に当接されることはない。僅
かな軸線方向遊びおよび半径方向遊び状態を持たせるよ
うにこれらの部材の寸法を適宜設計すれば、対向プレー
ト33に対して環状フランジ69を保持でき、従って、
上記双方のコンポーネントの間には、回転軸線9のまわ
りの回転運動を阻止する摩擦力は殆ど作用しない。
【0046】即ち、摩擦クラッチ1の切断時、上述のば
ね・質量系によって、“3質量フライホイル”が構成さ
れる。この場合、ばね35およびコイルばね83を対応
して設計し、第1フライホイル15と第2フライホイル
17との間の質量分布を対応して設計すれば、ばね・質
量系の共振挙動が、従来の2質量フライホイルに比して
明らかに改善される。
ね・質量系によって、“3質量フライホイル”が構成さ
れる。この場合、ばね35およびコイルばね83を対応
して設計し、第1フライホイル15と第2フライホイル
17との間の質量分布を対応して設計すれば、ばね・質
量系の共振挙動が、従来の2質量フライホイルに比して
明らかに改善される。
【0047】この場合、フライホイルユニット3と押付
けプレート53との間の回転弾性結合は、ばね83のば
ね力の選択によって改善されるのみならず、回転時にフ
ライホイルユニット3と押付けプレート53との間に作
用する摩擦力の制御によっても改善できる。即ち、例え
ば、回転弾性的結合のために、比較的強い、特に、強く
予圧されたばねを使用するか、相対回転可能なコンポー
ネントの間に比較的大きい摩擦力を作用させることによ
って、比較的大きいピークトルクを伝達できる。
けプレート53との間の回転弾性結合は、ばね83のば
ね力の選択によって改善されるのみならず、回転時にフ
ライホイルユニット3と押付けプレート53との間に作
用する摩擦力の制御によっても改善できる。即ち、例え
ば、回転弾性的結合のために、比較的強い、特に、強く
予圧されたばねを使用するか、相対回転可能なコンポー
ネントの間に比較的大きい摩擦力を作用させることによ
って、比較的大きいピークトルクを伝達できる。
【0048】クラッチハウジング47の外被範囲の内壁
とプレッシャプレート33の環状フランジ85との間に
構成されたチャンバにばね83を設けるのではなく、ば
ね83の保持並びに当接のために窓または突起を設け軸
線方向または半径方向へ相互に離して設けたディスクを
使用することも考え得る。ディスク21,25,29の
間の2質量フライホイルによるばね35の保持について
も同様な構造を採用し得るものであろう。
とプレッシャプレート33の環状フランジ85との間に
構成されたチャンバにばね83を設けるのではなく、ば
ね83の保持並びに当接のために窓または突起を設け軸
線方向または半径方向へ相互に離して設けたディスクを
使用することも考え得る。ディスク21,25,29の
間の2質量フライホイルによるばね35の保持について
も同様な構造を採用し得るものであろう。
【0049】更に、クラッチハウジング47と対向プレ
ッシャプレート33との間の回転弾性的結合の代わり
に、同じく、摩擦クラッチによって伝達されるピークト
ルクを限定するため、上述の第2トルク伝達路に順次に
設けた2つの別のコンポーネントを回転弾性的に結合で
きる。即ち、例えば、クラッチハウジング47と押付け
プレート53との間の結合をホルダ64の対応する構成
によって回転弾性的に構成できる。
ッシャプレート33との間の回転弾性的結合の代わり
に、同じく、摩擦クラッチによって伝達されるピークト
ルクを限定するため、上述の第2トルク伝達路に順次に
設けた2つの別のコンポーネントを回転弾性的に結合で
きる。即ち、例えば、クラッチハウジング47と押付け
プレート53との間の結合をホルダ64の対応する構成
によって回転弾性的に構成できる。
【0050】他方、上述の実施の形態における2質量フ
ライホイルとしてのフライホイルユニットの構成とは異
なり、対向プレッシャプレート33を内燃機関のクラン
クシャフトに空転しないよう結合し、クラッチディスク
7に、例えば、分割してばねを介して結合されたクラッ
チディスク7のボス部分59によって、対応する回転振
動減衰器を設けることができる。この場合、摩擦クラッ
チ1の接続状態では、内燃機関のトルク変動は、クラッ
チディスク7の回転減衰器によって、以降のトランスミ
ッションには伝達されず、ピークトルクは、対向プレッ
シャプレート33に対するクラッチハウジング47の相
対回転性によって抑制される。この場合、摩擦クラッチ
1の切断状態では、対向プレッシャプレート33および
この対向プレッシャプレートに回転弾性的に結合された
プレッシャプレートユニット5は、対応する共振挙動を
有する2質量フライホイルと見做し得るばね・質量系を
形成する。
ライホイルとしてのフライホイルユニットの構成とは異
なり、対向プレッシャプレート33を内燃機関のクラン
クシャフトに空転しないよう結合し、クラッチディスク
7に、例えば、分割してばねを介して結合されたクラッ
チディスク7のボス部分59によって、対応する回転振
動減衰器を設けることができる。この場合、摩擦クラッ
チ1の接続状態では、内燃機関のトルク変動は、クラッ
チディスク7の回転減衰器によって、以降のトランスミ
ッションには伝達されず、ピークトルクは、対向プレッ
シャプレート33に対するクラッチハウジング47の相
対回転性によって抑制される。この場合、摩擦クラッチ
1の切断状態では、対向プレッシャプレート33および
この対向プレッシャプレートに回転弾性的に結合された
プレッシャプレートユニット5は、対応する共振挙動を
有する2質量フライホイルと見做し得るばね・質量系を
形成する。
【0051】上述の実施の形態では、押圧形摩擦クラッ
チを説明した。しかしながら、引張形摩擦クラッチにお
いてもフライホイルユニットと押付けプレートとの間の
回転弾性的結合を問題なく実現できる。
チを説明した。しかしながら、引張形摩擦クラッチにお
いてもフライホイルユニットと押付けプレートとの間の
回転弾性的結合を問題なく実現できる。
【図1】本発明に係る摩擦クラッチの回転軸線に沿う断
面図である。
面図である。
【図2】図1の線IIーIIに沿う回転軸線に垂直な摩擦ク
ラッチの断面図である。
ラッチの断面図である。
1 摩擦クラッチ 3 フライホイルユニット 5 プレッシャプレートユニット 7 クラッチディスク 9 回転軸線 45 フライホイルユニットの摩擦面 47 クラッチハウジング 53 押付けプレート 55 フライホイルユニットの摩擦面 56 摩擦ライニング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ベルンハルト・シャーリング ドイツ連邦共和国 キュルナッハ、ブル ーメンヴェーク 19 (56)参考文献 仏国特許出願公開2616184(FR,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 11/00 - 23/14 F16F 15/12,15/30
Claims (3)
- 【請求項1】 回転軸線(9)のまわりに回転する入力
シャフトと、内燃機関のクランクシャフトに固定される
フライホイルユニット(3)と、フライホイルユニット
(3)に相対回転可能に保持されたクラッチハウジング
(47)と、クラッチハウジング(47)およびフライ
ホイルユニット(3)に対して軸線方向へ可動に案内さ
れた押付けプレート(53)と、フライホイルユニット
(3)へ向かって軸線方向へ押付けプレートに弾性的に
負荷するクラッチばねユニット(63)とを有するプレ
ッシャプレートユニット(5)と、フライホイルユニッ
ト(3)の軸線方向へ対向する摩擦面(45,55)と
押付けプレート(53)との間に配置された摩擦ライニ
ング(56)を有しかつトランスミッション入力シャフ
トに結合されるクラッチディスク(7)とを含む形式の
自動車の駆動ラインに設置するための摩擦クラッチにお
いて、 クラッチハウジング(47)が、フライホイルユニット
(3)に少なくとも1つのばね(83)を介して弾性的
な相対回転可能に保持されており、 軸線方向へ作用するプレシャユニット(5)のクラッチ
ばねユニット(63)及び環状ばね(79)が、クラッ
チハウジング(47)をフライホイールユニット(3)
の対向プレート(33)に対して一方向に移動して摩擦
結合状態に保持するように配置されており、 更に、前記2つのばね(63、79)が、摩擦クラッチ
の切断時、他方向に移動して前記摩擦結合を解除するよ
うに配置されていることを特徴とする摩擦クラッチ。 - 【請求項2】 ばね(83)が、予圧状態で組み込まれ
ていることを特徴とする請求項1に記載の摩擦クラッ
チ。 - 【請求項3】 フライホイルユニット(3)が、入力シ
ャフトに固定される第1フライホイル(15)と摩擦面
(45)を備えた対向プレッシャプレート(33)とを
含み、内燃機関から伝達される回転振動を緩衝するため
に、これら第1フライホイルと対向プレッシャプレート
間に設けられた別の摩擦クラッチ(41、43)及び回
転方向に対して作用するばね(35)とから構成される
振動減衰器を介して、第1フライホイル(15)と弾性
的に相対回転可能に結合された第2フライホイル(1
7)とからなる2質量フライホイルとして構成されてい
ることを特徴とする請求項1又は2に記載の摩擦クラッ
チ。
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