JP3012476U - 卓上用額縁における支持スタンド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 額縁の据え付け傾斜を換えることができて、
支持スタンドを裏板内に折重み込め得る、収蔵や携帯に
便利な卓上用額縁における支持スタンドを提供すること
を目的とする。 【構成】 額縁（１０）背面をカバーする裏板（２０）
外側面のほぼ中央部位に格納空間（２３）を凹設して、
該格納空間（２３）の互いに対応する２対の側縁（２
４）にそれぞれ互いに対応する複数対の凹孔（２５０、
２５１、２５２、２５３、２５４、２５５）を穿つと共
に、上記格納空間（２３）と嵌合可能な正方形状に設け
られた支持スタンド（３０）両側縁の上端部近くにそれ
ぞれ凸ピン（３２）を形成して、該凸ピン（３２）を上
記何れか対の凹孔（２５０、２５１、２５２、２５３、
２５４、２５５）に軸挿することにより該支持スタンド
（３０）を該裏板（２０）に枢接し、さらに該支持スタ
ンド（３０）上端縁中央部より下向きに割れ溝（３３）
を延伸開設して、該割れ溝（３３）両側にそれぞれ指孔
（３４）を穿設するように構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は額縁の支持スタンドに関し、特に額縁の据付け傾斜角度を変えること ができ、かつ額縁または写真マウントの裏板に重ねてほぼ同一平面に折り畳め得 る卓上用額縁における支持スタンドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

因みに、記念すべき写真または風景画などを入れて、例えばデスク、ナイトテ ーブル、或は茶箪笥・・・などの見易いところに据え付けられる卓上用額縁は、 第７図の例で示すように、額縁（１）背面に裏板（３）を回り縁（１ａ）に枢着 した留め金（２）により固定して、該裏板（３）の所定箇所にヒンジ板（４）を 介して対角線方向沿いに一隅角部を指す支持スタンド（５）を枢設し、該支持ス タンド（５）先端部に該隅角部と直交する両辺沿いにそれぞれ支え縁（６、７） を形成して、該額縁（１）を直立若しくは横向きに据え置くことができるように し、そして、使用するときに、該支持スタンド（５）を該裏板（３）と所定角度 をなすように展開させて、該額縁（１）を所定傾斜に保持して任意の場所に据え るのである。然しながら、この種従来の卓上用額縁における支持スタンド（５） は、設計された所定角度だけにしか展開できず、据付ける箇所の高低起伏に応じ てもっとも理想的な傾斜角度で立たせるように変えることができず、また、ナイ トテーブルや茶箪笥に据えた場合は、その対角線上で非対称的に傾斜した薄い支 持スタンド（５）が額縁（１）背後に隠れて見えないが、オフィスのデスクに据 えたときは、来訪者の前にその支持スタンド（５）の非対称的な一面を曝け出す こともあって不体裁であり、さらに、折畳んだ場合、第８図に示すように、支持 スタンド（５）が裏板（３）より厚さ分だけ高く突き出るので、重合わせた額縁 （１）正面を上にして置くと容易にがたついて片側へ傾き携帯や格納するに不便 である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】 上記従来の卓上用額縁における支持スタンドの問題点に鑑み、本考案は、額縁 の据え付け傾斜を変えることができて、支持スタンドを裏板内に折畳み込め得る 、格納や携帯に便利な卓上用額縁における支持スタンドを提供することを目的と する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案は、額縁背面にカバーする裏板外側面のほぼ 中央部を、正方形状に肉厚の一部をえぐり若しくは肉厚全部をくり貫いて格納空 間を設け、該格納空間内周面の互いに対応する２対の側縁にそれぞれ互いに対向 する複数対の凹孔を穿つと共に、上記格納空間と嵌合可能な正方形状に設けられ た支持スタンド両側縁の上端部近くにそれぞれ凸ピンを形成して、該凸ピンを上 記何れか１対の凹孔に軸挿することにより該支持スタンド上端部を該裏板に枢接 し、さらに該支持スタンド上端縁中央部より下向きに割れ溝を延伸開設して、該 割れ溝両側にそれぞれ手指を通すための指孔を穿設するように構成される。

【０００５】 そして、上記額縁の左、右両側枠におけるそれぞれ後壁内側縁沿いに凸縁を設 けて、該額縁の上側枠における後壁内側縁沿いに嵌合浅溝を形成し、かつ該額縁 の下側枠における後壁内側縁沿いに嵌合深溝を形成して、該嵌合深溝内に複数の ばね手段を通当な間隔に配設し、さらに、上記裏板上、下側縁沿いにそれぞれ小 幅に伸出する嵌合低縁および比較的大幅に伸出する嵌合高縁を形成して、該嵌合 高縁および嵌合低縁をそれぞれ上記額縁の嵌合深溝と嵌合浅溝に嵌着させるよう にすれば一層好ましくなる。

【０００６】

【作用】

上記のように構成された本考案は、まず透明ガラスを額縁内周縁に係止するよ う取付け、次に写真または風景画などを該透明ガラス裏面に敷いて、該写真また は風景画などの裏にやや厚めの紙板を重ね合わせ、かつ該裏板の嵌合高縁を額縁 の嵌合深溝内に嵌挿して、該裏板を該嵌合深溝底部向きに押圧し、該嵌合深溝内 のばね手段を該嵌合高縁により圧迫して下向きに移動させると同時に、該裏板両 側縁を額縁の凸縁に嵌着させて、該裏板全体を額縁内に装着し、さらに該裏板を 下向きに押圧していた力を抜くと、該ばね手段の弾性復帰により該裏板が上向き に移動して、該裏板の嵌合低縁が額縁の嵌合浅溝内に嵌着することになり、しか る後、該支持スタンドの両指孔を相対向きに押圧して、該支持スタンド両側縁の 凸ピンを該裏板の対をなす凹孔に軸挿させ、並びに該両指孔の押圧力を解放する と、該支持スタンドの両側縁が牢固に該裏板の格納空間両側縁に嵌接すると共に 、該支持スタンド上端縁が該格納空間底面に当接し、全体額縁を適当な角度に保 持して任意の場所に据えることができる。そして、額縁の据付け傾斜角度を換え たい時は、該支持スタンドの両指孔を相対向きに押圧して、該両凸ピンを対の凹 孔から離脱させ、かつ同一両側額縁の他の対の凹孔に軸挿させれば良く、また、 縦写しや横写しの写真に対応して額縁を縦向き或いは横向きに据え付けたいとき は、該支持スタンドの両凸ピンを異なる両側縁の対の凹孔に軸挿すれば良いので あり、或いは、該支持スタンドを畳合わせたいときは、該支持スタンド両側縁の 凸ピンを格納空間側縁に最も近い対の凹孔に軸挿し直せば、該支持スタンド全体 を裏板の格納空間内に嵌合して収納することができ、額縁、裏板および支持スタ ンドを同一平面に畳合わせることができる。

【０００７】 この考案の上記またはその他の目的、特徴および利点は、図面を参照しての以 下の実施例の詳細な説明から一層あきらかとなろう。

【０００８】

【実施例】

第１、２図に示すように、本考案の比較的好ましい実施例は、主として、額縁 （１Ｏ）、裏板（２０）および支持スタンド（３０）からなり、そのうち、該額 縁（１０）は、適当な間隔を挟んだ二重構造の上、下、左、右側枠（１１、１２ 、１３、１４）によって形成され、この４つの側枠の前壁内側縁に係止縁（１５ ）を周設して、該上側枠（１１）の後壁内側縁沿いに嵌合浅溝（ｌ６）を形成し 、かつ該下側枠（１２）の後壁内側縁沿いに嵌合深溝（１７）を形成して、該嵌 合深溝（１７）内に複数のばね手段（４０）を適当な間隔に配設し、該ばね手段 （４０）は伸縮ばねであって、本実施例では二つ取付ける。そして、該左、右側 枠（１３、１４）は後壁内側縁沿いにそれぞれ凸縁（１８、１９）を設けられる 。

【０００９】 該裏板（２Ｏ）は、その周縁の厚さを上記額縁（１０）前、後壁の問に形成さ れた間隔スパンとほぼ等しく設けられ、上側縁沿いに小幅に伸出した嵌合低縁（ ２１）を形成して、下側縁沿いに比較的大幅に伸出した嵌合高縁（２２）を形成 すると共に、該嵌合高縁（２２）および嵌合低縁（２１）をそれぞれ上記額縁（ １０）の嵌合深溝（１７）と嵌合浅溝（ｌ６）内に係着させ、かつ該裏板（２０ ）外側面のほば中央部を正方形状に肉厚の一部をえぐり若しくは肉厚全部をくり 貫いて格納空間（２３）を設けて、該格納空間（２３）の互いに対応する２対の 側縁（２４）にそれぞれ互いに対応する複数対の凹孔（２５）を穿設し、本実施 例では該格納空間（２３）周縁に６対の凹孔（２５０、２５１、２５２、２５３ 、２５４、２５５）を設ける。つまり、この実施例では、凹孔（２５０、２５１ 、２５２、２５３、２５４、２５５）が第１係合手段となっている。なお、凸部 を設けて、第１係合手段としてもよい。

【００１０】 該支持スタンド（３０）は、上記裏板（２０）の格納空間（２３）のサイズに マッチした正方形状に設けられ、その両側縁（３１）の上端部に接近した箇所に それぞれ小さく凸起する凸ピン（３２）を形成して、該凸ピン（３２）を上記裏 板（２０）の凹孔（２５）内に軸挿し、さらに該支持スタンド（３０）に上端縁 中央部より下向きに延伸する割れ溝（３３）を開設して、該支持スタンド（３０ ）に横向き押圧の弾性を具えさせると共に、該割れ溝（３３）下端に円孔（３３ ０）を形成して、該割れ溝（３３）両側から適当な間隔を離れた箇所にそれぞれ 手指を通せる楕円形状の指孔（３４）を穿ち、また、該支持スタンド（３０）の 上端縁沿いに円孤面（３５）を設ける。すなわち、この実施例では、凸ピン（３ ２）を第２係合手段としている。なお、凹部を第２係合手段としてもよい。

【００１１】 そして、使用する時は、第３、４図に示すように、まず透明ガラス（５０）を 額縁（１０）内周縁の係止縁（１５）により係止するよう装着し、次に写真また は風景画（６０）などを該透明ガラス（５０）裏面に張り敷いて、該写真（６０ ）裏にやや厚めの紙板（７０）を重ね合わせ、続いて該裏板（２０）の嵌合高縁 （２２）を額縁（１０）の嵌合深溝（１７）内に嵌挿して、該裏板（２０）を該 嵌合深溝（１７）底部向きに押圧し、該嵌合深溝（１７）内のばね手段（４０） を該嵌合高縁（２２）により圧迫して下向きに移動させると同時に、該裏板（２ ０）両側縁を額縁（１０）の凸縁（１８、１９）に嵌着させて、該裏板（２０） 全体を額縁（１０）内に装着する。しかる後、該裏板（２０）を下向きに押圧し ていた力を抜くと、該ばね手段（４０）の弾性復帰により該裏板（２０）が上向 きに移動して、該裏板（２０）の嵌合低縁（２１）が額縁（１０）の嵌合浅溝（ １６）内に嵌着することになり、さらに該支持スタンド（３０）の両指孔（３４ ）を相対向きに押圧して、該支持スタンド（３０）両側縁の凸ピン（３２）を該 裏板（２０）の対をなす凹孔（２５１）に軸着させ、かつ該両指孔（３４）の押 圧力を開放すると、該支持スタンド（３０）の両側縁（３１）が牢固に該裏板（ ２０）の格納空間（２３）の両側縁（２４）に嵌接すると共に、該支持スタンド （３０）上端縁に形成された円孤面（３５）が該格納空間（２３）底面に当接し 、全体額縁を優雅に任意の場所に据えることができる。

【００１２】 上記のように形成された本考案は、個人の好みや据付け位置の高低起伏に応じ て額縁の据付け傾斜角を換え得るのが特徴であり、額縁（１０）の据付け傾斜を 換えたい時は、第５図に示す如く、上記と同様なステップで、該支持スタンド（ ２０）の両指孔（３４）を相対向きに押圧して、該両凸ピン（３２）を対の凹孔 （２５１）から離脱させ、かつ他の対の凹孔（２５２）に軸挿させれば良いので あり、また、縦写しや横写しの写真に対応して額縁（１０）を縦向き或は横向き に据え付けたいときは、該支持スタンド（３０）の装着向きを変えれば良く、即 ち、該支持スタンド（３０）の両凸ピン（３２）を異なる両側の対の凹孔（２５ ４、または２５５）に軸挿すれば目的を達成することができる。そして、該支持 スタンド（３０）を折り畳むときは、該支持スタンド（３０）両側縁の凸ピン（ ３２）を該格納空間（２３）側縁にもっとも近い対の凹孔（２５０、または２５ ３）に軸挿し直せば、該支持スタンド（３０）全体を裏板（２０）の格納空間（ ２３０）内に嵌合格納することができ、第６図に示すように、額縁（１０）、裏 板（２０）および支持スタンド（３０）を同一平面をなすようにに折り量むこと ができる。

【００１３】

【考案の効果】

上記のように本考案は、その支持スタンドの両指孔を相対向きに押圧して、支 持スタンドの両凸ピンを裏板の格納空間における対の凹孔から離脱させ、かつ同 じ両側縁の他の対の凹孔に軸挿させれば額縁の据付け傾斜角度を換えることがで きる。また、縦写しや横写しの写真に対応して額縁を縦向き或いは横向きに据え 付けたいときは、該支持スタンドの両凸ピンを他の両側縁の対の凹孔に軸挿すれ ば額縁の向きを換えて据え付けることができる。さらに該支持スタンドを折り畳 むときは、該支持スタンド両側縁の凸ピンを格納空間側縁に尤も近い対の凹孔に 軸挿し直せば、該支持スタンド全体を裏板の格納空間内に嵌着して格納すること ができ、額縁，裏板および支持スタンドを同一平面に量合わせることができて、 携帯や収蔵するに極めて便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案における比較的好ましい実施例の立体分
解図。

【図２】上記実施例の組立完了立体斜視図。

【図３】上記実施例の使用状態断面表示図。

【図４】上記実施例の使用状態背面図。

【図５】上記実施例のもう一つの使用状態断面表示図。

【図６】上記実施例の支持スタンドを折畳んだ状態表示
図。

【図７】従来の額縁の立体斜視図。

【図８】上記従来の額縁における支持スタンドを折畳ん
だ状態表示図。

【符号の説明】

１０・・・額縁 １１、１２・・・額縁の上、下両枠 １３、１４・・・額縁の左、右両枠 １６・・・嵌合浅溝 １７・・・嵌合深溝 １８、１９・・・凸縁 ２０・・・裏板 ２１・・・嵌合低縁 ２２・・・嵌合高縁 ２３・・・格納空間 ２４・・・格納空間の側縁 ２５０〜２５５・・・凹孔 ３０・・・支持スタンド ３２・・・凸ピン ３３・・・割れ溝 ４０・・・ばね手段

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】額縁（１０）背面にカバーする裏板（２
   ０）外側面のほぼ中央部を、正方形状に肉厚の一部をえ
   ぐり若しくは肉厚全部をくり貫いて格納空間（２３）を
   設け、該格納空間（２３）内周面の互いに対応する２対
   の側縁（２４）にそれぞれ互いに対向する複数対の凹孔
   （２５０、２５１、２５２、２５３、２５４、２５５）
   を穿つと共に、上記格納空間（２３）と嵌合可能な正方
   形状に設けられた支持スタンド（３０）両側縁の上端部
   近くにそれぞれ凸ピン（３２）を形成して、該凸ピン
   （３２）を上記何れか１対の凹孔（２５０、２５１、２
   ５２、２５３、２５４、２５５）に軸挿することにより
   該支持スタンド（３０）上端部を該裏板（２０）に枢接
   し、さらに該支持スタンド（３０）上端縁中央部より下
   向きに割れ溝（３３）を延伸開設して、該割れ溝（３
   ３）両側にそれぞれ手指を通すための指孔（３４）を穿
   設するようにしてなる卓上用額縁における支持スタン
   ド。
2. 【請求項２】上記額縁（１０）の左、右面側枠（１３、
   １４）におけるそれぞれ後壁内側縁沿いに凸縁（１８、
   １９）を設けて、該額縁（１０）の上側枠（１１）にお
   ける後壁内側縁沿いに嵌合浅溝（１６）を形成し、かつ
   該額縁（１０）の下側枠（１２）における後壁内側縁沿
   いに嵌合深溝（１７）を形成して、該嵌合深溝（１７）
   内に複数のばね手段（４０）を適当な間隔に配設し、さ
   らに、上記裏板（２０）上、下側縁沿いにそれぞれ小幅
   に伸出する嵌合低縁（２１）および比較的大幅に伸出す
   る嵌合高縁（２２）を形成して、該嵌合高縁（２２）お
   よび嵌合低縁（２１）をそれぞれ上記額縁（１Ｏ）の嵌
   合深溝（１７）と嵌合浅溝（１６）に嵌着させるように
   してなる請求項１記載の卓上用額縁における支持スタン
   ド。
3. 【請求項３】上記裏板（２０）外側面のほぼ中央部に、
   該裏板（２０）肉厚の一部をえぐって格納空間（２３）
   を凹設するようにしてなる請求項１記載の卓上用額縁に
   おける支持スタンド。
4. 【請求項４】上記裏板（２０）外側面のほぼ中央部に、
   該裏板（２０）肉厚の全部をくり貫いて格納空間（２
   ３）を形成するようにしてなる請求項１記載の卓上用額
   縁における支持スタンド。
5. 【請求項５】額縁、 額縁背面をカバーする裏板であって、外側面を正方形状
   に肉厚の一部をえぐり若しくは肉厚全部をくり貫いて格
   納空間を設け、該格納空間内周面の互いに対応する２対
   の側縁にそれぞれ互いに対向する複数対の第１係合手段
   を設けた裏板、 対向する側縁が近接する方向に弾性を有するように形成
   されており、該側縁の端部近傍に、前記弾性により前記
   複数対の第１係合手段の何れか一対と係合可能な第２係
   合手段が設けられた支持スタンド、 を備えた卓上用額縁。