JP3007553B2 - 電流センサ - Google Patents
電流センサInfo
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Description
のである。さらに詳しくは、ギャップを有する環状の磁
心に測定電流を通電させるためのコイルを設け、ギャッ
プ間に磁気検出素子を介在させ、磁気検出素子の出力を
増幅する増幅回路を基板上に設けてある電流センサに関
する。
は、特開平3−29862号、特開平5−52871号
及び特表平6−502922号公報に記載のものが知ら
れている。一方、近年において、エアコンや電源装置等
の電気製品の小型化に付随して、電流センサもコンパク
トな寸法に設計し、実装対象基板に対し狭い範囲で実装
可能であることが望まれている。
の導体を磁心に跨がせると共に基板上の印刷回路と接合
することによって、測定電流通電用の一次コイルを形成
している。そして、高電圧の電流が流れるコイル部分の
絶縁性を向上させると共に、コイルから発生する電界ノ
イズをノイズを低減させるために、増幅回路や特にホー
ル素子を一次コイルから遠ざける必要があり、しかも、
一次コイル自体も基板上の各印刷回路間の絶縁性確保の
ために多くの占有面積を必要とするので、電流センサ全
体をコンパクト化するには限界があった。
電用のコイルをボビンに巻回して磁心を貫通させ、増幅
回路等を有する基板と磁心の平面を直交させることでコ
イルを基板から離隔し、それらの間の絶縁性を確保して
いる。したがって、磁心が基板から突出することとな
り、当然、電流センサの実装のために大きな占有容積が
必要であり、しかも、ホール素子の厚みに加えて基板の
厚み分だけ磁心のギャップが余分に必要でホール素子に
よる感度が劣化せざるを得なかった。
済のコイルの容易に装着することのできる電流センサに
関するものであるが、コイルと基板の具体的な関係につ
いては開示されていない。
て、本発明は、実装対象基板に対して狭い範囲で実装で
きるにもかかわらず、測定電流の流れるコイルに対する
絶縁性と磁気検出素子による感度が良く、電界ノイズの
影響をも受け難い電流センサを提供することを目的とす
る。
め、本発明にかかる電流センサの第一の特徴構成は、ギ
ャップを有する環状の磁心に測定電流を通電させるため
のコイルを設け、前記ギャップ間に磁気検出素子を介在
させ、磁気検出素子の出力を増幅する増幅回路を基板上
に設けてある構成において、前記基板が、前記磁気検出
素子及び増幅回路を有する主部と、少なくとも前記コイ
ルの巻回部に対応する位置で切り欠かれた切欠部と、こ
の切欠部の下側で前記主部の一側より横方向に張出す張
出部とを備え、前記増幅回路に対する入出力端子を前記
主部の下辺より突出させ、前記磁心の対向辺のうちの一
辺に前記巻回部を設ける一方、その他辺を前記張出部に
平行に接触させる姿勢で基板に取り付けて前記主部に実
装した前記磁気検出素子を前記ギャップ間に介在させ、
前記コイルの両端子を前記張出部のうち前記磁心の取付
側とは反対側の裏面を通過させて前記張出部の下辺より
突出させると共にこれら両端子を前記反対面に固定した
ことにある。
一の特徴構成に加え、前記磁気検出素子を前記主部にお
ける前記一側に実装し、前記基板上のアースパターンを
この磁気検出素子と前記コイルとの間に設けたことにあ
る。
二の特徴構成に加え、前記磁心が金属薄板の績層体であ
り、この磁心の前記一辺に前記巻回部との絶縁用管を緊
密に嵌合させると共に前記対向辺に固定ピンを貫通さ
せ、この固定ピンの一端を前記アースパターンに固着し
て前記磁心を前記基板に固定したことにある。
三の特徴構成に加え、前記固定ピンを前記張出部の前記
裏面で前記アースパターンに固着したことにある。
一〜第四の特徴構成に加え、前記ギャップをなす対向
面、及び、前記磁心における前記一辺上の表裏面がそれ
ぞれ互いにほぼ平行であり、前記巻回部が、前記一辺側
の前記対向面及び前記表裏面並びにそれらの間の角部に
ほぼ沿うように導線をあらかじめ角張らせて巻回するこ
とにより形成したものであり、前記導線の直径よりも前
記ギャップの間隔を幅広に形成したことにある。
コイルの巻回部を位置させると共に、切欠部の下側に位
置する張出部に磁心の他辺を平行に接触させる姿勢で基
板に取り付けることで、基板と巻回部との絶縁性を確保
しつつ、磁心及びコイルが基板から離隔・突出すること
を防ぐことができる。また、コイルの両端子を張出部の
うち磁心の取付側とは反対側の裏面を通過させて張出部
の下辺より突出させることで、これら両端子と磁心の他
辺とを絶縁し、更にこれら両端子を固定するに当っても
磁心等と十分絶縁された前記裏面を用いている。しか
も、前記主部に実装した磁気検出素子をギャップ間に介
在させ、ギャップ間に余分な基板を介在させないように
することで、磁気検出素子の感度を向上させている。加
えて、コイルと他の回路との絶縁性が良好であること、
及び、磁気検出素子が基板上に実装されていて配線が空
間を横切らないことより、電界ノイズの影響も受け難
い。
ないことに加えて、上記第二の特徴構成のごとく、基板
上のアースパターンをこの磁気検出素子とコイルの間に
設けることで、電界ノイズから磁気検出素子及び増幅回
路をより有効にシールドすることが可能である。したが
って、磁気検出素子を前記主部上における切欠部側の前
記一側に実装でき、かかる配置により基板上における磁
心の占有面積を更に低減させることができる。
薄板の績層体を絶縁用管を貫通させると共に、この績層
体に貫通させたピンをアースパターンに固着するだけの
簡素な工程で、磁心の組立と固定とを同時に行うことが
できる。
ピンをコイルの両端子と共に張出部の前記裏面において
同工程でハンダ付け等で固着でき、製造工程をより一層
簡素化することが可能である。
ギャップを介してあらかじめ巻回済みのコイルを磁心に
装着できて、製造工程を簡略化できるのであるが、この
コイルの巻回部を上述の如く角張らせて形成しておくこ
とにより、表裏方向に対する巻回部の厚みを小さくし、
ギャップを幅狭にすることが可能である。
ンサの第一の特徴構成によれば、磁心及びコイルが基板
から離隔・突出することを防いで全体を薄型に構成する
ことで実装対象基板に対する実装範囲を狭く抑えつつ、
測定電流の流れるコイル及びその両端子に対する絶縁性
と磁気検出素子による感度が良好で、電界ノイズの影響
をも受け難い電流センサを提供することが可能となっ
た。
ノイズをより十分に遮断できながら、さらにコンパクト
な電流センサを製造できるようになり、上記第三、第四
の特徴構成によれば、その構造及び製造工程を簡素化し
得るに至った。
造工程をより簡略にし、表裏方向に対する巻回部の厚み
を小さくすることで電流センサをより薄型にすると共
に、ギャップを幅狭にして感度をさらに向上させること
が可能となった。
明する。本発明にかかる電流センサ1は、大略、ギャッ
プ3aを有する管状の磁心3と、測定電流を通電させる
ためのコイル4と、前記ギャップ3aに挿入配置するた
めの磁気検出素子5と、磁気検出素子5の出力を増幅す
る増幅回路6を有する基板とを備えている。これら基板
の下辺には、2本の測定電流のための端子4b,4b及
び増幅回路に対する4本の入出力端子8が突出してお
り、通常は実装対象基板に対し、前記基板2を直交させ
る姿勢で実装ができるように構成してある。なお、図面
では省略するが、先の端子4b及び入出力端子8の先端
側部を除いてエポキシ樹脂にディッピングすることで、
その全体を一体化するように固めてある。
示すように、端子4b、4b間に100〜200Vの商
用電源を接続することで、コイル4を介して磁心3の環
状経路に磁界Hを発生させる。そして、この磁界Hの変
動を磁気検出素子5により検出することで、測定電流の
変動を検知する。
の端子を有するホ−ル素子を用いている。図4における
磁気検出素子5の右端に並んだ4つの端子のうち、最上
部の端子には、図示省略するが、周知の定電流回路を接
続してある。ところで、本来、磁気検出素子5の上から
2番目及び4番目の端子の出力電圧の差が磁界の変動を
検出するための信号となる。但し、本実施例では、増幅
回路6を構成する第一のオペアンプ6bを3番目及び4
番目の端子間に接続することで、4番目の端子の電圧を
0Vに維持してあるので、上から2番目の端子の出力電
圧のみを測定すれば足りる。磁界Hの変動に応じて変動
する当該2番目の端子の電圧出力は、増幅回路6中の第
二のオペアンプ6cにより増幅されて、OUT端子より
出力する。なお、この増幅回路6に対する入出力端子8
は、OUT端子の他、+15V、−15V及びGND端
子を備えている。
検出素子5及び増幅回路6を有する主部と、コイル4の
巻回部4aに対応する部分で長方形に切り欠かれた切欠
部22と、この切欠部22の下側で前記主部21の一側
21aより横方向に張り出す張出部23とを備えてい
る。また、増幅回路6に対する先の入出力端子8は、主
部21の下辺より突出している。なお、同図における符
号6aはオペアンプ等の増幅回路6に含まれる電子部品
の一部を示し、各図において基板2上の印刷回路はアー
スパターン7a,7b等の一部を除き図示を省略してあ
る。
積層体であり、この磁心3の対向辺のうちの一辺3bに
は、コイル4の巻回部4aとの絶縁用管Tを緊密に外嵌
させてある。そして、薄い絶縁層を有する銅製の導線を
あらかじめ巻回してコイル4の巻回部4aを形成してお
くと共に、この一辺3bを直線状に形成することで、先
のギャップ3aを介して絶縁用管T及び巻回部4aを挿
入可能とし、工程の簡素化を図っている。
は、その左右に下側から一対の貫通溝3e,3eを形成
してある。これらの貫通溝3e,3eにそれぞれ溝より
少し径の大きな固定ピンP,Pを強制的に貫通させるこ
とで、先の絶縁用管Tと相まって磁心3を構成する績層
体どうしを互いに圧接させると共にこれらが互いにずれ
ることを防いでいる。各固定ピンP,Pの頭部は膨大し
ており、ピンから績層体は脱落しない。
行に接触させる姿勢で基板2に取り付けて、主部21の
前記一側21aに実装した磁気検出素子5をギャップ3
a間に介在させてある。すなわち、主部21の切欠部2
2側である前記一側21aに磁気検出素子5を設けるこ
とで、主部21上で磁心3が電子部品実装や印刷回路形
成の妨げとならないようにしている。
接させると電界ノイズの影響が懸念させるが、磁気検出
素子5とコイル4との間に基板2の表裏にわたってア−
スパタ−ン7a、7bを設けて、磁気検出素子5や増幅
回路6に対するコイル4の電界ノイズを遮断する。ま
た、磁心3の取付面である表面Fのア−スパタ−ン7a
は、主部21における前記一側21a及び張出部23に
沿って設けることで磁心3と重ね合せ、その接触をより
確実なものとしている。なお、表裏のア−スパタ−ン7
a,7bはスル−ホ−ルにより互いに電気的に連結して
ある。
側のものの一端を、符号W1に示すように磁心3の取付
面とは反対側の裏面Bのア−スパタ−ン7bにハンダ付
けで固着してある。この固着によって磁心3を基板2に
対して固定すると共に、磁心3のア−スパタ−ン7bに
対するア−スを確保している。固着されなかった他方の
ピンPは、張出部23に形成された穴を貫通すること
で、張出部23に対する磁心3の傾きを防いでいる。
23のうちの上記裏面Bを通過させて張出部23の下辺
より突出させると共に、符号W2に示すごとく回路パタ
ーンと同様に裏面Bに設けた固定部23aへこれら両端
子4b,4bをハンダ付けで固着することにより、両端
子4b,4bの間隔を一定に保持してある。固定部23
aは先の裏面Bのア−スパタ−ン7bから充分隔ててあ
り、コイル4とア−スパタ−ン7bとの間に十分な絶縁
性を確保してある。また、このように裏面Bにハンダ付
けによる固定部W1、W2を配置することで、これらの
ハンダ付けを同工程で行うことが可能であり、製造工程
の簡素化を図っている。
対し基板2の平面が直交する姿勢で実装するが、入出力
端子8及び端子4bを垂直に折り曲げて基板2が実装対
象基板と平行となるように実装することも可能である。
この場合においても、実装対象基板に対する電流センサ
1の突出量が少なくなるという実益がある。
二実施例の如く形成することもできる。ここに、前記ギ
ャップ3aをなす対向面3x,3x、及び、磁心3の表
裏面3y,3zがそれぞれ互いにほぼ平行である点、並
びに、あらかじめ巻回部を形成してある点は第一実施例
と同様である。但し、本実施例において、前記巻回部4
aが、磁心3のうちの直線状の一辺3bにおける対向面
3x及び表裏面3y,3z並びにそれらの間の角部C
1,C2にほぼ沿うように導線を角張らせて略正方形状
に巻回することにより形成したものである点が異なる。
ギャップ3aを通過する巻回部3aは直線状であるた
め、先の第一実施例とは異なり、導線の直径S2よりも
ギャップ3aの間隔S1を僅かに幅広に形成しておけば
よく、ギャップ3aの減少分だけ磁気検出素子5による
検出感度も向上する。しかも、直線状の一辺3bに対す
る巻回部4aの挿入に先だって絶縁用管Tを挿入するこ
とにより、導線の直径S2及び絶縁用管の厚みS3の合
計よりもャップ3aの間隔S1を幅狭に抑えてある。図
面から明らかなように、表裏方向に対する巻回部4aの
厚みS4は第一実施例よりも小さくなる。
構成から逸脱することなく、他の種々の形で実施するこ
とができる。前述の実施例はあらゆる点で単なる例示に
すぎず、本発明を限定的に解釈してはならない。
る場合にはコイル4の巻回数を適宜変更することにより
適切なアンペアターン(AT)を得ることが可能であ
る。また、磁気検出素子や増幅回路6の構成も測定対象
電流に応じて変更可能である。磁心3をフェライト等に
より形成することも可能であるが、ピンPを介しての基
板に対する取り付けやアース確保の容易さを考慮すれ
ば、上記実施例のごとく績層体を用いて磁心を形成する
方が優れている。
は、あくまでも図面との対照を便利にするためのものに
すぎず、該記入により本発明は添付図面の構成に限定さ
れるものではない。
センサの正面図である。
す側面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 ギャップ(3a)を有する環状の磁心
(3)に測定電流を通電させるためのコイル(4)を設
け、前記ギャップ(3a)間に磁気検出素子(5)を介
在させ、磁気検出素子(5)の出力を増幅する増幅回路
(6)を基板(2)上に設けてある電流センサであっ
て、前記基板(2)が、前記磁気検出素子(5)及び増
幅回路(6)を有する主部(21)と、少なくとも前記
コイル(4)の巻回部(4a)に対応する位置で切り欠
かれた切欠部(22)と、この切欠部(22)の下側で
前記主部(21)の一側(21a)より横方向に張出す
張出部(23)とを備え、前記増幅回路(6)に対する
入出力端子(8)を前記主部(21)の下辺より突出さ
せ、前記磁心(3)の対向辺(3b,3c)のうちの一
辺(3b)に前記巻回部(4a)を設ける一方、その他
辺(3c)を前記張出部(23)に平行に接触させる姿
勢で基板(2)に取り付けて前記主部(21)に実装し
た前記磁気検出素子(5)を前記ギャップ(3a)間に
介在させ、前記コイル(4)の両端子(4b)を前記張
出部(23)のうち前記磁心(3)の取付側とは反対側
の裏面(B)を通過させて前記張出部(23)の下辺よ
り突出させると共にこれら両端子(4b,4b)を前記
裏面(B)に固定してある電流センサ。 - 【請求項2】 前記磁気検出素子(5)を前記主部(2
1)における前記一側(21a)に実装し、前記基板
(2)上のアースパターン(7a,7b)をこの磁気検
出素子(5)と前記コイル(4)との間に設けてある請
求項1に記載の電流センサ。 - 【請求項3】 前記磁心(3)が金属薄板の績層体であ
り、この磁心(3)の前記一辺(3b)に前記巻回部
(4a)との絶縁用管(T)を緊密に嵌合させると共に
前記他辺(3c)に固定ピン(P,P)を貫通させ、こ
の固定ピン(P)の一端を前記アースパターン(7b)
に固着して前記磁心(3)を前記基板(2)に固定して
ある請求項2に記載の電流センサ。 - 【請求項4】 前記固定ピン(P)を前記張出部(2
3)の前記裏面(B)で前記アースパターン(7b)に
固着してある請求項3に記載の電流センサ。 - 【請求項5】 前記ギャップ(3a)をなす対向面(3
x,3x)、及び、前記磁心(3)における前記一辺
(3b)上の表裏面(3y,3z)がそれぞれ互いにほ
ぼ平行であり、前記巻回部(4a)が、前記一辺(3
b)側の前記対向面(3x)及び前記表裏面(3y,3
z)並びにそれらの間の角部(C1,C2)にほぼ沿う
ように導線をあらかじめ角張らせて巻回することにより
形成したものであり、前記導線の直径(S2)よりも前
記ギャップ(3a)の間隔(S1)を幅広に形成してあ
る請求項1〜4のいずれかに記載の電流センサ。
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