JP3006634B2 - 欠陥検出方法及び装置 - Google Patents
欠陥検出方法及び装置Info
- Publication number
- JP3006634B2 JP3006634B2 JP3189274A JP18927491A JP3006634B2 JP 3006634 B2 JP3006634 B2 JP 3006634B2 JP 3189274 A JP3189274 A JP 3189274A JP 18927491 A JP18927491 A JP 18927491A JP 3006634 B2 JP3006634 B2 JP 3006634B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vibration
- spectrum
- defect
- average thickness
- measured
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、平均厚さが異なる部
分を有する被測定物中の欠陥検出方法及び装置に関し、
どの厚さ部分に欠陥が生じているかを容易に検出できる
ようにする方法及び装置に関わる。
分を有する被測定物中の欠陥検出方法及び装置に関し、
どの厚さ部分に欠陥が生じているかを容易に検出できる
ようにする方法及び装置に関わる。
【0002】
【従来の技術】例えばエンジンのピストン機構に用いら
れるシリンダ部品やピストン部品等の自動車部品は、鋳
物製が多くあるが、この部品に亀裂、空洞、凹みなどの
欠陥があると、この部品の破壊により重大な危険を招く
おそれがある。そこで、これら亀裂、空洞、凹み等の欠
陥を有する部品は、自動車の組み立て前に、部品の製造
ラインにおいて検出して取り除くことができることが好
ましい。そして、その欠陥の発生位置を評定できれば、
欠陥の原因の究明の一助にもなる。
れるシリンダ部品やピストン部品等の自動車部品は、鋳
物製が多くあるが、この部品に亀裂、空洞、凹みなどの
欠陥があると、この部品の破壊により重大な危険を招く
おそれがある。そこで、これら亀裂、空洞、凹み等の欠
陥を有する部品は、自動車の組み立て前に、部品の製造
ラインにおいて検出して取り除くことができることが好
ましい。そして、その欠陥の発生位置を評定できれば、
欠陥の原因の究明の一助にもなる。
【0003】ところで、欠陥の検出及び位置評定方法と
しては、従来、超音波の反射による方法、AE(アコー
スティックエミション)による亀裂発生時の音による検
出方法、CCDカメラによる観測法、X線写真法、カラ
ーチェック法など知られている。
しては、従来、超音波の反射による方法、AE(アコー
スティックエミション)による亀裂発生時の音による検
出方法、CCDカメラによる観測法、X線写真法、カラ
ーチェック法など知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の欠陥検出
方法は、それぞれ、以下のような取扱上の問題があっ
た。
方法は、それぞれ、以下のような取扱上の問題があっ
た。
【0005】すなわち、例えば超音波探傷法は、被測定
物に接触させて欠陥を検出し、位置評定する方法であ
り、超音波の直進性からセンサを当てた部分しか測定で
きず、センサ接続面における不整合による反射や、わず
かな角度差で見える波形が異なり、判別が容易でない。
物に接触させて欠陥を検出し、位置評定する方法であ
り、超音波の直進性からセンサを当てた部分しか測定で
きず、センサ接続面における不整合による反射や、わず
かな角度差で見える波形が異なり、判別が容易でない。
【0006】また、AE法の場合は、超音波探傷法と同
じように接触法であると共に、進行性の亀裂でないと測
定できない。逆に進行性のあるものでは亀裂を拡大しな
がら測定することになる。
じように接触法であると共に、進行性の亀裂でないと測
定できない。逆に進行性のあるものでは亀裂を拡大しな
がら測定することになる。
【0007】また、CCDカメラによる観測法では、亀
裂や凹みなどの欠陥以外のしみや模様があっても、判定
を乱す欠点があり、また、鋳造物等において「鋳巣」と
呼ばれる空洞は検出及び位置評定できない。
裂や凹みなどの欠陥以外のしみや模様があっても、判定
を乱す欠点があり、また、鋳造物等において「鋳巣」と
呼ばれる空洞は検出及び位置評定できない。
【0008】また、X線写真法は、直接、目視できるの
で有効だが、X線量の調整が厄介で観測できなかったり
する。
で有効だが、X線量の調整が厄介で観測できなかったり
する。
【0009】また、例えばシリンダ部品には、図2に示
すように、エンジン筐体部品に対する抜け止め用の凹凸
1が、その外周部分の鋳型の継ぎ目の部分2を除く部分
3に形成され、その部分3は平均厚さが薄くなってい
る。一方、鋳型の継ぎ目の部分2は厚さが厚くなってい
る。このように加工済のシリンダ部品は、平均厚さが薄
い部分3と厚い部分2が存在するため、このシリンダ部
品に欠陥が生じた場合に、それが平均厚さの薄い部分3
に生じていれば致命的な欠陥となっても、平均厚さの厚
い部分2に生じていれば十分に部品として使用に耐えら
れる場合もある。
すように、エンジン筐体部品に対する抜け止め用の凹凸
1が、その外周部分の鋳型の継ぎ目の部分2を除く部分
3に形成され、その部分3は平均厚さが薄くなってい
る。一方、鋳型の継ぎ目の部分2は厚さが厚くなってい
る。このように加工済のシリンダ部品は、平均厚さが薄
い部分3と厚い部分2が存在するため、このシリンダ部
品に欠陥が生じた場合に、それが平均厚さの薄い部分3
に生じていれば致命的な欠陥となっても、平均厚さの厚
い部分2に生じていれば十分に部品として使用に耐えら
れる場合もある。
【0010】したがって、欠陥の生じている位置が平均
厚さの薄い部分3であるか、平均厚さの厚い部分2であ
るかが分かれば、そのシリンダ部品が良品か不良品かの
判定の重要な要素となる。しかしながら、上述の従来の
欠陥検出方法では、そのためには、厚さの異なる部分ご
とに欠陥検出をそれぞれ行わなければならず、検出に時
間や手間がかかり、厄介であり、被測定部品の全数検査
に向かず、製造ライン上での検査に向かない。
厚さの薄い部分3であるか、平均厚さの厚い部分2であ
るかが分かれば、そのシリンダ部品が良品か不良品かの
判定の重要な要素となる。しかしながら、上述の従来の
欠陥検出方法では、そのためには、厚さの異なる部分ご
とに欠陥検出をそれぞれ行わなければならず、検出に時
間や手間がかかり、厄介であり、被測定部品の全数検査
に向かず、製造ライン上での検査に向かない。
【0011】この発明は、以上の点に鑑み、平均厚さの
異なる部分を有する被測定物の、どの厚さ部分に欠陥が
生じているかを容易に検出でき、しかも取り扱いが容易
な欠陥検出方法及び装置を提供しようとするものであ
る。
異なる部分を有する被測定物の、どの厚さ部分に欠陥が
生じているかを容易に検出でき、しかも取り扱いが容易
な欠陥検出方法及び装置を提供しようとするものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明による欠陥検出
方法は、平均厚さが異なる部分を有する被測定物に振動
を加え、その振動をピックアップしてスペクトル分析
し、前記平均厚さが異なる部分に対応するスペクトルの
それぞれを、前記平均厚さのそれぞれの値に応じた異な
る周波数位置近傍をサーチすることにより検出し、 前記
平均厚さが異なる部分に対応するものとして検出された
スペクトルのそれぞれについて、予め定められた周波数
範囲内において2つのピークを持つかどうかを検出する
ことにより、そのスペクトルに対応する平均厚さ部分の
それぞれにおける欠陥の有無を検出するものである。
方法は、平均厚さが異なる部分を有する被測定物に振動
を加え、その振動をピックアップしてスペクトル分析
し、前記平均厚さが異なる部分に対応するスペクトルの
それぞれを、前記平均厚さのそれぞれの値に応じた異な
る周波数位置近傍をサーチすることにより検出し、 前記
平均厚さが異なる部分に対応するものとして検出された
スペクトルのそれぞれについて、予め定められた周波数
範囲内において2つのピークを持つかどうかを検出する
ことにより、そのスペクトルに対応する平均厚さ部分の
それぞれにおける欠陥の有無を検出するものである。
【0013】また、この発明による欠陥検出装置は、平
均厚さが異なる部分を有する被測定物に振動を加える加
振手段と、前記被測定物の振動をピックアップし、電気
信号に変換するピックアップ手段と、このピックアップ
手段からの電気信号を受け、前記被測定物の振動をスペ
クトル分析し、前記平均厚さが異なる部分に対応するス
ペクトルのそれぞれを、前記平均厚さのそれぞれの値に
応じた異なる周波数位置近傍をサーチすることにより検
出する手段と、前記平均厚さが異なる部分に対応するも
のとして検出されたスペクトルのそれぞれについて、予
め定められた周波数範囲内において2つのピークを持つ
かどうかを検出することにより、そのスペクトルに対応
する平均厚さ部分のそれぞれにおける欠陥の有無を検出
する手段と、を備えることを特徴とする。
均厚さが異なる部分を有する被測定物に振動を加える加
振手段と、前記被測定物の振動をピックアップし、電気
信号に変換するピックアップ手段と、このピックアップ
手段からの電気信号を受け、前記被測定物の振動をスペ
クトル分析し、前記平均厚さが異なる部分に対応するス
ペクトルのそれぞれを、前記平均厚さのそれぞれの値に
応じた異なる周波数位置近傍をサーチすることにより検
出する手段と、前記平均厚さが異なる部分に対応するも
のとして検出されたスペクトルのそれぞれについて、予
め定められた周波数範囲内において2つのピークを持つ
かどうかを検出することにより、そのスペクトルに対応
する平均厚さ部分のそれぞれにおける欠陥の有無を検出
する手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
【作用】加振された被測定物の振動は、非接触でピック
アップ可能である。そして、この発明の発明者による研
究の結果、そのピックアップされた振動をスペクトル分
析すると、被測定物において、平均厚さが異なる各部分
に応じて定まる異なる周波数位置、例えば前記シリンダ
部品であれば、平均厚さの薄い部分3及び平均厚さの厚
い部分2にそれぞれ1対1に対応して異なる周波数位置
に、スペクトルが現れる。そして、それぞれの厚さ部分
2または3に欠陥がある場合には、その各対応するスペ
クトルが2つに別れることが観測できることが判明し
た。
アップ可能である。そして、この発明の発明者による研
究の結果、そのピックアップされた振動をスペクトル分
析すると、被測定物において、平均厚さが異なる各部分
に応じて定まる異なる周波数位置、例えば前記シリンダ
部品であれば、平均厚さの薄い部分3及び平均厚さの厚
い部分2にそれぞれ1対1に対応して異なる周波数位置
に、スペクトルが現れる。そして、それぞれの厚さ部分
2または3に欠陥がある場合には、その各対応するスペ
クトルが2つに別れることが観測できることが判明し
た。
【0015】これは、次のように考察することができ
る。
る。
【0016】すなわち、加振により平均厚さが薄い部分
2及び平均厚さが厚い部分3には、その平均厚さ(実質
的には質量)に応じて定まる固有の振動を生じ、その振
動のため各平均厚さ部分に1:1に対応する周波数位置
に立つスペクトルを観測できる。そして、欠陥がないと
きにはそのスペクトルは1つのピークを備えるものとし
て観測できる。
2及び平均厚さが厚い部分3には、その平均厚さ(実質
的には質量)に応じて定まる固有の振動を生じ、その振
動のため各平均厚さ部分に1:1に対応する周波数位置
に立つスペクトルを観測できる。そして、欠陥がないと
きにはそのスペクトルは1つのピークを備えるものとし
て観測できる。
【0017】しかし、欠陥があると、この欠陥部を振動
が伝達できないため、迂回する伝播路が生じ、振動のエ
ネルギーは固有の振動のエネルギーと、その迂回路を通
る振動のエネルギーとに別れ、迂回路を通る振動は前記
固有の振動よりも伝播路が長くなることからスペクトル
の立つ周波数が固有の振動によるスペクトルより低くな
り、そのために、スペクトルが2つに別れる。
が伝達できないため、迂回する伝播路が生じ、振動のエ
ネルギーは固有の振動のエネルギーと、その迂回路を通
る振動のエネルギーとに別れ、迂回路を通る振動は前記
固有の振動よりも伝播路が長くなることからスペクトル
の立つ周波数が固有の振動によるスペクトルより低くな
り、そのために、スペクトルが2つに別れる。
【0018】このようにして、各異なる平均厚さ部分に
対応する固有振動が持つスペクトルが2つに別れて観測
できるか否かにより、被測定物中のどの厚さ部分に欠陥
が存在するかを検出することができる。
対応する固有振動が持つスペクトルが2つに別れて観測
できるか否かにより、被測定物中のどの厚さ部分に欠陥
が存在するかを検出することができる。
【0019】
【実施例】以下、この発明の一実施例を前述した図2の
シリンダ部品の欠陥を検出する場合を例にとって、図を
参照しながら説明する。
シリンダ部品の欠陥を検出する場合を例にとって、図を
参照しながら説明する。
【0020】この例では、被測定部品に衝撃を与えるな
どして振動を加える。そして、その振動を変位計や指向
性の鋭い振動検出センサでピックアップし、その固有振
動をスペクトル分析する。すると、被測定部品は、1
次、2次、…の各次数の振動について、平均厚さが厚い
部分2及び平均厚さが薄い部分3に対応した周波数位置
にピークを持つ周波数スペクトラムが得られる。このス
ペクトルにおいてピークの立つ周波数は、被測定物の形
状、材質、大きさにより定まっている。
どして振動を加える。そして、その振動を変位計や指向
性の鋭い振動検出センサでピックアップし、その固有振
動をスペクトル分析する。すると、被測定部品は、1
次、2次、…の各次数の振動について、平均厚さが厚い
部分2及び平均厚さが薄い部分3に対応した周波数位置
にピークを持つ周波数スペクトラムが得られる。このス
ペクトルにおいてピークの立つ周波数は、被測定物の形
状、材質、大きさにより定まっている。
【0021】図1Aはシリンダ部品に欠陥が存在しない
場合の1次の振動のスペクトルを示す。
場合の1次の振動のスペクトルを示す。
【0022】すなわち、加振により円筒状シリンダ部品
は1次、2次、…と、各次数の振動として固有の振動を
するが、その固有振動の周波数はシリンダ部品の厚い部
分2と薄い部分3の平均厚さに応じて定まった周波数f
A ,fB となっている。この場合、平均厚さが厚い部分
2の振動の周波数は比較的高く、薄い部分3の振動の周
波数は比較的低い。
は1次、2次、…と、各次数の振動として固有の振動を
するが、その固有振動の周波数はシリンダ部品の厚い部
分2と薄い部分3の平均厚さに応じて定まった周波数f
A ,fB となっている。この場合、平均厚さが厚い部分
2の振動の周波数は比較的高く、薄い部分3の振動の周
波数は比較的低い。
【0023】したがって、図1Aに示すように、高い周
波数位置のスペクトルのピーク11は平均厚さが厚い部
分2に、低い周波数位置のスペクトルのピーク12は平
均厚さが薄い部分3に、それぞれ対応する。
波数位置のスペクトルのピーク11は平均厚さが厚い部
分2に、低い周波数位置のスペクトルのピーク12は平
均厚さが薄い部分3に、それぞれ対応する。
【0024】図1Aは被測定部品であるシリンダ部品に
全く欠陥が存在しない場合であるが、これに対し、被測
定物の円筒の壁面を貫通する亀裂(以下クラックとい
う)がある場合には、1次、3次等の奇数次のスペクト
ラムに注目したとき、そのクラックが存在する厚さ部分
2または3に対応するスペクトルのピークは2つに別れ
て観測することができる。すなわち、シリンダ部品のい
ずれかの位置にクラックが存在すると、そのクラックが
存在する厚さ部分2または3に対応する例えば1次のス
ペクトルは、前記スペクトルのピーク11または12の
周波数位置と、それより低い周波数位置とに別れて、2
つのスペクトルのピークを有するように観測することが
できる。このようになる理由は、以下のように説明する
ことができる。
全く欠陥が存在しない場合であるが、これに対し、被測
定物の円筒の壁面を貫通する亀裂(以下クラックとい
う)がある場合には、1次、3次等の奇数次のスペクト
ラムに注目したとき、そのクラックが存在する厚さ部分
2または3に対応するスペクトルのピークは2つに別れ
て観測することができる。すなわち、シリンダ部品のい
ずれかの位置にクラックが存在すると、そのクラックが
存在する厚さ部分2または3に対応する例えば1次のス
ペクトルは、前記スペクトルのピーク11または12の
周波数位置と、それより低い周波数位置とに別れて、2
つのスペクトルのピークを有するように観測することが
できる。このようになる理由は、以下のように説明する
ことができる。
【0025】例えば、欠陥としてクラック(亀裂)が存
在する場合には、そのクラックの部分を振動波が通過で
きず、このクラック部分を迂回する振動波が生じる。こ
のため、そのクラックが存在する平均厚さ部分の振動の
エネルギーは、前記各部分2,3における固有の振動波
によるエネルギーと、このクラックを迂回する振動波の
エネルギーとに別れる。そして、クラックを迂回する振
動の伝播経路はクラックが無い場合のそれよりも長くな
るため、その分だけ周波数的に低い位置に、このクラッ
クにより生じる振動波によるスペクトルは現れ、その結
果、そのクラックが存在する厚さ部分に対応するスペク
トルは2つに別れて観測されるものである。なお、2つ
に別れたスペクトルのエネルギーの和は、図1Aのクラ
ックの無い場合の対応する1次スペクトルのエネルギー
に等しい。
在する場合には、そのクラックの部分を振動波が通過で
きず、このクラック部分を迂回する振動波が生じる。こ
のため、そのクラックが存在する平均厚さ部分の振動の
エネルギーは、前記各部分2,3における固有の振動波
によるエネルギーと、このクラックを迂回する振動波の
エネルギーとに別れる。そして、クラックを迂回する振
動の伝播経路はクラックが無い場合のそれよりも長くな
るため、その分だけ周波数的に低い位置に、このクラッ
クにより生じる振動波によるスペクトルは現れ、その結
果、そのクラックが存在する厚さ部分に対応するスペク
トルは2つに別れて観測されるものである。なお、2つ
に別れたスペクトルのエネルギーの和は、図1Aのクラ
ックの無い場合の対応する1次スペクトルのエネルギー
に等しい。
【0026】図1Bは平均厚さが薄い部分3にクラック
がある場合の1次スペクトルで、13はクラックにより
現れたスペクトルである。そして、クラックの大きさ
は、図1Bに示すように、2つに別れたスペクトルが立
つ周波数位置の周波数差Δfに比例する。ここで、クラ
ックの大きさとは、その容積を指すが、亀裂の幅はほと
んど無視できるほどに小さいので、ほぼクラックの長さ
を現すことになる。この例のシリンダ部品の場合、周波
数差Δf=5Hzは、長さ4mmのクラックの存在を示
していることが確かめられた。
がある場合の1次スペクトルで、13はクラックにより
現れたスペクトルである。そして、クラックの大きさ
は、図1Bに示すように、2つに別れたスペクトルが立
つ周波数位置の周波数差Δfに比例する。ここで、クラ
ックの大きさとは、その容積を指すが、亀裂の幅はほと
んど無視できるほどに小さいので、ほぼクラックの長さ
を現すことになる。この例のシリンダ部品の場合、周波
数差Δf=5Hzは、長さ4mmのクラックの存在を示
していることが確かめられた。
【0027】次に、被測定物のシリンダ部品に鋳巣や凹
み等、壁面は貫通していない非貫通欠陥があった場合に
は、貫通欠陥であるクラックが他に存在しなければ、1
次又は3次スペクトル等、奇数次スペクトルは2つに分
かれることはなく、奇数次のみのスペクトルを注目した
だけでは、鋳巣等の非貫通欠陥は検出できない。これは
1次スペクトルとして現れる振動は円周に沿っての振動
で、凹みなどのように円筒壁を貫通していないもので
は、迂回路を必要とせず、2つのピークに分かれること
がないからである。
み等、壁面は貫通していない非貫通欠陥があった場合に
は、貫通欠陥であるクラックが他に存在しなければ、1
次又は3次スペクトル等、奇数次スペクトルは2つに分
かれることはなく、奇数次のみのスペクトルを注目した
だけでは、鋳巣等の非貫通欠陥は検出できない。これは
1次スペクトルとして現れる振動は円周に沿っての振動
で、凹みなどのように円筒壁を貫通していないもので
は、迂回路を必要とせず、2つのピークに分かれること
がないからである。
【0028】しかし、偶数次、例えば2次のスペクトル
に注目すれば、凹み等の部分は厚み方向にみたとき、や
はり迂回する経路を考えることができるので、前述と同
様にして、この非貫通欠陥が生じている各厚さ部分に対
応するスペクトルが2つに分かれることを観察できる。
この場合も、2つに別れたスペクトルの立つ周波数差が
非貫通欠陥の大きさに比例している。
に注目すれば、凹み等の部分は厚み方向にみたとき、や
はり迂回する経路を考えることができるので、前述と同
様にして、この非貫通欠陥が生じている各厚さ部分に対
応するスペクトルが2つに分かれることを観察できる。
この場合も、2つに別れたスペクトルの立つ周波数差が
非貫通欠陥の大きさに比例している。
【0029】したがって、これらの非貫通欠陥もクラッ
クと全く同様にして検出可能である。
クと全く同様にして検出可能である。
【0030】なお、欠陥が微小な場合には、これら各厚
さ部分2,3に対応したスペクトルのQ値(=(f1 −
f2 )/f0 ,図3参照)が大きくなって、幅が広が
る。これは、基本固有振動スペクトルと、欠陥による振
動のスペクトルとが、演算装置の周波数分解能のため
に、分離せずに結合したものとして観察されるためであ
ると考えられる。
さ部分2,3に対応したスペクトルのQ値(=(f1 −
f2 )/f0 ,図3参照)が大きくなって、幅が広が
る。これは、基本固有振動スペクトルと、欠陥による振
動のスペクトルとが、演算装置の周波数分解能のため
に、分離せずに結合したものとして観察されるためであ
ると考えられる。
【0031】したがって、この場合には、各厚さ部分
2,3に対応したスペクトルのQ値の大小を検出するこ
とにより、欠陥の有無を判定することができる。
2,3に対応したスペクトルのQ値の大小を検出するこ
とにより、欠陥の有無を判定することができる。
【0032】なお、各厚さ部分2,3に対応した基本固
有振動のエネルギーと、クラックや鋳巣、凹部等の欠陥
による振動のエネルギーとの和は、図1Aのこれら欠陥
がない場合の各膨出部に対応したスペクトルのエネルギ
ーに等しいことは前述した通りである。
有振動のエネルギーと、クラックや鋳巣、凹部等の欠陥
による振動のエネルギーとの和は、図1Aのこれら欠陥
がない場合の各膨出部に対応したスペクトルのエネルギ
ーに等しいことは前述した通りである。
【0033】次に、以上述べた欠陥検出方法を適用した
装置の一実施例を、図4以下を参照しながら説明する。
装置の一実施例を、図4以下を参照しながら説明する。
【0034】図4は、この発明による欠陥検出装置の一
実施例を示し、この例は被測定部品として前述のシリン
ダ部品の欠陥を検出する場合の例である。
実施例を示し、この例は被測定部品として前述のシリン
ダ部品の欠陥を検出する場合の例である。
【0035】被測定物21としてのシリンダ部品は、例
えばマイクロコンピュータを有する制御装置22によっ
て制御される搬送装置23によって、測定用ステージ2
4上に搬入されて載置される。
えばマイクロコンピュータを有する制御装置22によっ
て制御される搬送装置23によって、測定用ステージ2
4上に搬入されて載置される。
【0036】測定用ステージ24は、例えば硬質ゴムや
発泡体等により構成される。そして、この測定用ステー
ジ24に被測定物21が載置されたことが、例えば測定
用ステージ24に設けられたセンサによって検出される
と、制御装置22は、加振装置25を駆動し、被測定物
21を加振する。この例では、加振装置25は、例えば
振り子状のおもり等の衝撃物により被測定物21を、例
えばインパルス衝撃する。おもりの駆動機構は、衝撃
後、おもりが被測定物から即座に離れるように例えばカ
ム機構等により構成される。
発泡体等により構成される。そして、この測定用ステー
ジ24に被測定物21が載置されたことが、例えば測定
用ステージ24に設けられたセンサによって検出される
と、制御装置22は、加振装置25を駆動し、被測定物
21を加振する。この例では、加振装置25は、例えば
振り子状のおもり等の衝撃物により被測定物21を、例
えばインパルス衝撃する。おもりの駆動機構は、衝撃
後、おもりが被測定物から即座に離れるように例えばカ
ム機構等により構成される。
【0037】なお、欠陥が存在する位置を丁度加振した
ときは、欠陥による振動は殆ど生じないので、確実に欠
陥検出を行うためには、加振は少なくとも2カ所で行う
のがよい。また、円筒状部品の場合、加振位置に対して
180度異なる位置では加振位置と同相の振動をし、9
0度異なる位置では逆相の振動をするため、1つの加振
位置に対して90度異なる位置を加振しても同じ結果し
か得られない。このため、(90×n)度異なる加振位
置は避けて前記2カ所の加振位置が選定される。
ときは、欠陥による振動は殆ど生じないので、確実に欠
陥検出を行うためには、加振は少なくとも2カ所で行う
のがよい。また、円筒状部品の場合、加振位置に対して
180度異なる位置では加振位置と同相の振動をし、9
0度異なる位置では逆相の振動をするため、1つの加振
位置に対して90度異なる位置を加振しても同じ結果し
か得られない。このため、(90×n)度異なる加振位
置は避けて前記2カ所の加振位置が選定される。
【0038】この例の場合、加振位置は、例えば22.
5度だけ角度的に離れた位置の2カ所とされる。このた
め、この例では測定用ステージ24は、水平面内で回転
可能とされ、被測定物21であるシリンダ部品の中心線
位置が測定用ステージ24の回転中心位置に合うように
位置合わせされて載置される。
5度だけ角度的に離れた位置の2カ所とされる。このた
め、この例では測定用ステージ24は、水平面内で回転
可能とされ、被測定物21であるシリンダ部品の中心線
位置が測定用ステージ24の回転中心位置に合うように
位置合わせされて載置される。
【0039】そして、先ず、加振装置25によって被測
定物21を加振し、その後、測定用ステージ24を2
2.5度回転し、被測定物21をさらに加振する。
定物21を加振し、その後、測定用ステージ24を2
2.5度回転し、被測定物21をさらに加振する。
【0040】以上のようにして、加振された被測定物2
1の振動は、非接触で出力振動受信装置26のセンサ2
7で検出され、電気信号に変換され、シグナルコンディ
ショナー28にて所定の信号処理がなされる。センサ2
7は、振動を検出できるものであれば、どのようなもの
でも使用でき、変位計等を用いることもできる。もっと
も、周囲からの雑音振動をできるだけ拾わないようにす
るために、被測定物21の方向に鋭い指向性を有するも
のが好ましい。
1の振動は、非接触で出力振動受信装置26のセンサ2
7で検出され、電気信号に変換され、シグナルコンディ
ショナー28にて所定の信号処理がなされる。センサ2
7は、振動を検出できるものであれば、どのようなもの
でも使用でき、変位計等を用いることもできる。もっと
も、周囲からの雑音振動をできるだけ拾わないようにす
るために、被測定物21の方向に鋭い指向性を有するも
のが好ましい。
【0041】シグナルコンディショナー28では、電気
信号が増幅され、また、不要高低域成分の除去(トレン
ドの除去)などが行われる。
信号が増幅され、また、不要高低域成分の除去(トレン
ドの除去)などが行われる。
【0042】出力振動受信装置26からの電気信号は、
伝送路29を介して演算処理・判定装置30に供給され
る。この演算処理・判定装置30は、例えばマイクロコ
ンピュータを有し、ソフトウェアにより後述の演算処理
及び判定動作をなすものであるが、この処理を機能ブロ
ックで示すと、図のようになる。
伝送路29を介して演算処理・判定装置30に供給され
る。この演算処理・判定装置30は、例えばマイクロコ
ンピュータを有し、ソフトウェアにより後述の演算処理
及び判定動作をなすものであるが、この処理を機能ブロ
ックで示すと、図のようになる。
【0043】ところで、ここで問題にする振動は、その
被測定物の形状が持つ固有振動である。しかし、被測定
物を強制的に振動させた場合、その強制振動や、地震波
と同様に初期的に縦波が生じ、これが固有振動と混在す
ることになる。かなり大きなクラックや凹みなどの欠陥
であるならば、これらの固有振動以外が混在していても
上記方法によって欠陥を検出することができる場合もあ
る。しかし、通常はこれら固有振動以外をできるだけ除
去しなければ、欠陥の検出が困難である。
被測定物の形状が持つ固有振動である。しかし、被測定
物を強制的に振動させた場合、その強制振動や、地震波
と同様に初期的に縦波が生じ、これが固有振動と混在す
ることになる。かなり大きなクラックや凹みなどの欠陥
であるならば、これらの固有振動以外が混在していても
上記方法によって欠陥を検出することができる場合もあ
る。しかし、通常はこれら固有振動以外をできるだけ除
去しなければ、欠陥の検出が困難である。
【0044】そこで、この例では次のようにしてこれを
解決している。
解決している。
【0045】すなわち、被測定物21を加振する場合、
正弦波法とインパルス衝撃法とがあるが、正弦波法の場
合には、一定条件で被測定物21を加振しておき、ある
瞬間で、これを停止する。そして、その停止時から少し
時間経過した時点から振動の測定を開始する。
正弦波法とインパルス衝撃法とがあるが、正弦波法の場
合には、一定条件で被測定物21を加振しておき、ある
瞬間で、これを停止する。そして、その停止時から少し
時間経過した時点から振動の測定を開始する。
【0046】インパルス衝撃法の場合には、衝撃を与え
る等して加振した直後から少し時間を経過した時点から
測定を開始する。
る等して加振した直後から少し時間を経過した時点から
測定を開始する。
【0047】この場合の加振停止時、あるいは衝撃時か
ら測定を開始するまでの時間は、次のようにして定める
ことができる。すなわち、被測定物21中を伝わる音波
の速度cがそのヤング率E(弾性係数)とその物体の密
度ρによって異なり、 c=(E/ρ)1/2 の関係があることから求める。
ら測定を開始するまでの時間は、次のようにして定める
ことができる。すなわち、被測定物21中を伝わる音波
の速度cがそのヤング率E(弾性係数)とその物体の密
度ρによって異なり、 c=(E/ρ)1/2 の関係があることから求める。
【0048】例えば、この例のインパルス衝撃法による
場合、鋳鉄部品が被測定物21であるので、縦波の速度
は4560m/s、横波はその1/1.8 で、約2780m/sと
なり、衝撃直後からピックアップした振動の時系列波形
は図5Aのようになる。この波形では、速い縦波のみの
部分が約26μsec 続いた後、横波が検出される。そし
て、横波の振動のピーク値を過ぎて指数関数的に振動は
減衰し、徐々に振動は停止する。
場合、鋳鉄部品が被測定物21であるので、縦波の速度
は4560m/s、横波はその1/1.8 で、約2780m/sと
なり、衝撃直後からピックアップした振動の時系列波形
は図5Aのようになる。この波形では、速い縦波のみの
部分が約26μsec 続いた後、横波が検出される。そし
て、横波の振動のピーク値を過ぎて指数関数的に振動は
減衰し、徐々に振動は停止する。
【0049】この図5Aの波形からもわかるように、加
振後の振動は地震波の場合と同じであるので、上記のよ
うに速度の速い縦波や遅い波が混在しており、また、振
動に強制振動が残り、被測定物21の形状に特有の固有
振動波形になっていない。この形状に特有の固有振動波
は、例えばコマの「さいさ運動」のように、停止する少
し前に、観測されるものであると考えられる。そこで、
この場合、横波のピーク値を過ぎて減衰を始めた時点か
ら後の振動を抽出する。このため、図5Bのような矩形
波のウインドーW1 を設定し、このウインドーW1 によ
って、この例では振動波を抽出する。
振後の振動は地震波の場合と同じであるので、上記のよ
うに速度の速い縦波や遅い波が混在しており、また、振
動に強制振動が残り、被測定物21の形状に特有の固有
振動波形になっていない。この形状に特有の固有振動波
は、例えばコマの「さいさ運動」のように、停止する少
し前に、観測されるものであると考えられる。そこで、
この場合、横波のピーク値を過ぎて減衰を始めた時点か
ら後の振動を抽出する。このため、図5Bのような矩形
波のウインドーW1 を設定し、このウインドーW1 によ
って、この例では振動波を抽出する。
【0050】すなわち、演算処理・判定処理装置30に
入力された電気信号はゲート手段31に供給される。そ
して、ウインドーW1 形成手段32からの前記のウイン
ドー信号W1 により、加振すなわち衝撃後の被測定物2
1の振動から、被測定物21の形状の固有振動成分が抽
出される。この例では、衝撃直後から20msec経過した
時点からウインドーW1 を立ち上げ、200msecのウイ
ンドー幅を設定する。このためウインドーW1 形成手段
32では、制御装置22からの加振開始の情報に基づい
てウインドーW1 が形成される。
入力された電気信号はゲート手段31に供給される。そ
して、ウインドーW1 形成手段32からの前記のウイン
ドー信号W1 により、加振すなわち衝撃後の被測定物2
1の振動から、被測定物21の形状の固有振動成分が抽
出される。この例では、衝撃直後から20msec経過した
時点からウインドーW1 を立ち上げ、200msecのウイ
ンドー幅を設定する。このためウインドーW1 形成手段
32では、制御装置22からの加振開始の情報に基づい
てウインドーW1 が形成される。
【0051】以上のようにして、ウインドーW1 により
被測定物21の形状の固有振動成分が抽出される。
被測定物21の形状の固有振動成分が抽出される。
【0052】そして、その固有振動部分がA/D変換手
段33でデジタルデータに変換され、メモリ手段34に
書き込まれる。そして、メモリ手段34からのこのデジ
タルデータが読み出され、波形強調手段35において、
このデジタルデータに対し、ウインドーW2 形成手段3
6からの強調用ウインドーW2 がかけられる。この強調
用ウインドーW2 は次のようなものである。
段33でデジタルデータに変換され、メモリ手段34に
書き込まれる。そして、メモリ手段34からのこのデジ
タルデータが読み出され、波形強調手段35において、
このデジタルデータに対し、ウインドーW2 形成手段3
6からの強調用ウインドーW2 がかけられる。この強調
用ウインドーW2 は次のようなものである。
【0053】すなわち、ウインドーW1 により被測定物
21の形状に特有の固有振動波形部分を抽出したとして
も、微小な欠陥は、その基本固有振動のスペクトルに隠
れてしまいやすく、前述したようにスペクトルのQ値で
検出するしかなくなる。
21の形状に特有の固有振動波形部分を抽出したとして
も、微小な欠陥は、その基本固有振動のスペクトルに隠
れてしまいやすく、前述したようにスペクトルのQ値で
検出するしかなくなる。
【0054】そこで、できるだけ基本固有振動のスペク
トル波形の「裾野」の広がりを小さく、欠陥の有無の判
定をしやすくすることが考えられる。そのためには、図
3に示すようなスペクトル波形を同図で波線19で示す
ように、ピークの50%のところから(Q値は変わらな
い)急激に減衰させるような補正をかけてやればよい。
このようにすれば、スペクトル波形の「裾野」は狭くな
り、微小なクラックや凹みであっても、その微小な欠陥
をスペクトルのQ値でなく、基本固有振動スペクトル
と、欠陥による振動のスペクトルとを分離して検出する
ことが可能なものが多くなる。
トル波形の「裾野」の広がりを小さく、欠陥の有無の判
定をしやすくすることが考えられる。そのためには、図
3に示すようなスペクトル波形を同図で波線19で示す
ように、ピークの50%のところから(Q値は変わらな
い)急激に減衰させるような補正をかけてやればよい。
このようにすれば、スペクトル波形の「裾野」は狭くな
り、微小なクラックや凹みであっても、その微小な欠陥
をスペクトルのQ値でなく、基本固有振動スペクトル
と、欠陥による振動のスペクトルとを分離して検出する
ことが可能なものが多くなる。
【0055】以上のようにスペクトルを強調するために
は、ピックアップした振動波形に、次式からなる波形の
強調用ウインドーW2 を更にかければよい。
は、ピックアップした振動波形に、次式からなる波形の
強調用ウインドーW2 を更にかければよい。
【0056】y=acos 2 (xωt) +bcos 2 (xωt+τ)+ …+kcos 2 (xωt+nτ)+C ここで、τは時間遅れを示し、例えばλ/4(λは波
長)とされる。また、この例の場合、a=b=…=kと
される。この強調用ウインドーW2 は図5Cに示すよう
な波形となる。
長)とされる。また、この例の場合、a=b=…=kと
される。この強調用ウインドーW2 は図5Cに示すよう
な波形となる。
【0057】図6Aは、ピックアップした被測定物21
の振動に対し、前述した固有振動抽出用ウインドーW1
及び強調用ウインドーW2 をかける前の振動全体部分の
スペクトルを示す。また、図6Bは、固有振動抽出用ウ
インドーW1 によって上記被測定物21の振動の衝撃直
後から20msec経過した後から抽出した振動のスペクトル
を示し、基本固有振動スペクトルと欠陥による振動のス
ペクトルとの分離を観測できる。さらに、図6Cは、前
述した強調用ウインドーW2 をかけた後のスペクトル波
形であり、基本固有振動スペクトルと、クラック又は凹
み等の欠陥の振動スペクトルとがより明確に分離される
ことがわかる。
の振動に対し、前述した固有振動抽出用ウインドーW1
及び強調用ウインドーW2 をかける前の振動全体部分の
スペクトルを示す。また、図6Bは、固有振動抽出用ウ
インドーW1 によって上記被測定物21の振動の衝撃直
後から20msec経過した後から抽出した振動のスペクトル
を示し、基本固有振動スペクトルと欠陥による振動のス
ペクトルとの分離を観測できる。さらに、図6Cは、前
述した強調用ウインドーW2 をかけた後のスペクトル波
形であり、基本固有振動スペクトルと、クラック又は凹
み等の欠陥の振動スペクトルとがより明確に分離される
ことがわかる。
【0058】ウインドーW2 も、ウインドーW1 と同様
に、ウインドーW2 形成手段36において、制御装置2
2からの加振開始の情報に基づいて形成される。
に、ウインドーW2 形成手段36において、制御装置2
2からの加振開始の情報に基づいて形成される。
【0059】こうして強調された後のデータは、スペク
トル分析手段37に供給され、スペクトル分析される。
トル分析手段37に供給され、スペクトル分析される。
【0060】そして、欠陥有無判定手段38では、スペ
クトル分析の結果得られた図1に示したような各厚さ部
分2,3に対応したスペクトルを用いて、例えば次のよ
うにして各厚さ部分2,3における欠陥による振動のス
ペクトルの存在を判別して欠陥の有無を判別し、どの平
均厚さ部分に欠陥があるかの位置評定を行う。
クトル分析の結果得られた図1に示したような各厚さ部
分2,3に対応したスペクトルを用いて、例えば次のよ
うにして各厚さ部分2,3における欠陥による振動のス
ペクトルの存在を判別して欠陥の有無を判別し、どの平
均厚さ部分に欠陥があるかの位置評定を行う。
【0061】欠陥有無判定手段38では、先ず、各平均
厚さが異なる部分2,3に対応するスペクトルを、それ
が立つべき周波数位置近傍をサーチすることにより求
め、そして、各々の厚さ部分に対応するスペクトルにつ
いて、それが2つに別れているか否かにより、その厚さ
部分における欠陥の有無の判定を行う。
厚さが異なる部分2,3に対応するスペクトルを、それ
が立つべき周波数位置近傍をサーチすることにより求
め、そして、各々の厚さ部分に対応するスペクトルにつ
いて、それが2つに別れているか否かにより、その厚さ
部分における欠陥の有無の判定を行う。
【0062】すなわち、図7に示すように、スペクトル
分析手段37で得られたスペクトル波形から、判別しよ
うとする厚さ部分に対応するスペクトルを検出するため
に予め定められているその厚さ部分に対応する1次スペ
クトルの周波数範囲d1 及び2次スペクトルの周波数範
囲d2 内において、それぞれ振幅の大きいものから順に
例えば5個までピーク値を求め、その周波数及びピーク
値を記憶する。次に、1次及び2次のスペクトルについ
て、その厚さ部分の基本固有振動のスペクトルと、欠陥
による振動のスペクトルとがペアになると考えられる周
波数範囲d3 ,d4 (d3 ,d4 <d1 ,d2 )を、予
め定めておき、この周波数範囲d3 ,d4 内に上記5個
のピーク値の周波数値のうち、ペアとして入るものがあ
るか否かサーチする。
分析手段37で得られたスペクトル波形から、判別しよ
うとする厚さ部分に対応するスペクトルを検出するため
に予め定められているその厚さ部分に対応する1次スペ
クトルの周波数範囲d1 及び2次スペクトルの周波数範
囲d2 内において、それぞれ振幅の大きいものから順に
例えば5個までピーク値を求め、その周波数及びピーク
値を記憶する。次に、1次及び2次のスペクトルについ
て、その厚さ部分の基本固有振動のスペクトルと、欠陥
による振動のスペクトルとがペアになると考えられる周
波数範囲d3 ,d4 (d3 ,d4 <d1 ,d2 )を、予
め定めておき、この周波数範囲d3 ,d4 内に上記5個
のピーク値の周波数値のうち、ペアとして入るものがあ
るか否かサーチする。
【0063】1次スペクトルについて、そのペアを検出
したら、周波数の低い方のペアのうちの高い方の周波数
を1次の基本固有振動スペクトル位置と認識し、その周
波数位置を基準に、前記周波数幅d3 より狭い、予め定
められている周波数幅d5 内に基本固有振動スペクトル
とは別のピーク(もちろんペアのピークでもよい)が有
るか否か判別し、ピークがあれば、その厚さ部分にはク
ラックが有りと判別する。
したら、周波数の低い方のペアのうちの高い方の周波数
を1次の基本固有振動スペクトル位置と認識し、その周
波数位置を基準に、前記周波数幅d3 より狭い、予め定
められている周波数幅d5 内に基本固有振動スペクトル
とは別のピーク(もちろんペアのピークでもよい)が有
るか否か判別し、ピークがあれば、その厚さ部分にはク
ラックが有りと判別する。
【0064】同様に、2次スペクトルについて、そのペ
アを検出したら、周波数の低い方のペアのうちの高い方
の周波数を2次の基本固有振動スペクトル位置と認識
し、その周波数位置を基準に、前記周波数幅d4 より狭
い予め定められている周波数幅d6 内に基本固有振動ス
ペクトルとは別のピークが有るか否か判別し、ピークが
あれば、その厚さ部分に巣あるいは凹部等の非貫通欠陥
が有りと判別する。
アを検出したら、周波数の低い方のペアのうちの高い方
の周波数を2次の基本固有振動スペクトル位置と認識
し、その周波数位置を基準に、前記周波数幅d4 より狭
い予め定められている周波数幅d6 内に基本固有振動ス
ペクトルとは別のピークが有るか否か判別し、ピークが
あれば、その厚さ部分に巣あるいは凹部等の非貫通欠陥
が有りと判別する。
【0065】図8に、以上説明した1つの厚さ部分につ
いての欠陥判定手段38における欠陥有無判定動作のフ
ローチャートを示す。
いての欠陥判定手段38における欠陥有無判定動作のフ
ローチャートを示す。
【0066】この欠陥有無判定動作が平均厚さの厚い部
分2及び薄い部分3に対応するスペクトルについてそれ
ぞれ行われ、各厚さ部分2または3に欠陥が存在するか
否か判定される。
分2及び薄い部分3に対応するスペクトルについてそれ
ぞれ行われ、各厚さ部分2または3に欠陥が存在するか
否か判定される。
【0067】また、欠陥判定手段38では、欠陥有りと
判定されたときは、2つに別れたスペクトルの周波数差
から欠陥の大きさが求められる。
判定されたときは、2つに別れたスペクトルの周波数差
から欠陥の大きさが求められる。
【0068】この欠陥判定手段38での各厚さ部分に対
する欠陥有無判定結果及び欠陥の大きさの情報は良品・
不良品判定手段39に伝達され、この良品・不良品判定
手段39において、欠陥の存在位置及びその大きさの情
報から被測定物が良品か不良品かの判定がなされる。こ
の例の場合、欠陥が生じた部分の平均厚さによって、良
品と不良品とを区別するスレッショールド値が異ならさ
れている。
する欠陥有無判定結果及び欠陥の大きさの情報は良品・
不良品判定手段39に伝達され、この良品・不良品判定
手段39において、欠陥の存在位置及びその大きさの情
報から被測定物が良品か不良品かの判定がなされる。こ
の例の場合、欠陥が生じた部分の平均厚さによって、良
品と不良品とを区別するスレッショールド値が異ならさ
れている。
【0069】そして、良品・不良品判定手段39からの
情報は制御装置22に伝達され、不良品と判定された被
測定部品は選別装置40により、ラインから除去され
る。なお、例えば図示しないマーカ付着手段により、ペ
ンキ等により被測定部品の厚さの薄い部分3に欠陥があ
るのか、厚い部分に欠陥があるのかを印字する(例えば
厚みに対応して色の異なるマークを付す)こともでき
る。
情報は制御装置22に伝達され、不良品と判定された被
測定部品は選別装置40により、ラインから除去され
る。なお、例えば図示しないマーカ付着手段により、ペ
ンキ等により被測定部品の厚さの薄い部分3に欠陥があ
るのか、厚い部分に欠陥があるのかを印字する(例えば
厚みに対応して色の異なるマークを付す)こともでき
る。
【0070】なお、以上は被測定物が円筒状のシリンダ
部品の場合の例であるが、被測定物はこれに限られるも
のではなく、また、平均厚さが3通り以上の異なる厚さ
部分を有する被測定物に対して、この発明は適用可能で
ある。
部品の場合の例であるが、被測定物はこれに限られるも
のではなく、また、平均厚さが3通り以上の異なる厚さ
部分を有する被測定物に対して、この発明は適用可能で
ある。
【0071】また、加振方法はインパルス衝撃法ではな
く、例えば一端を固定して他端側に偏倚を与えて振動を
生じさせる等、種々の加振方法を採用することができ
る。
く、例えば一端を固定して他端側に偏倚を与えて振動を
生じさせる等、種々の加振方法を採用することができ
る。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、平均厚さが異なる複数の部分を有する被測定物を加
振してセンサにより非接触でその被測定物の各平均厚さ
が異なる部分が持つ固有の振動を検出し、その振動をス
ペクトル分析することにより、各厚さ部分に欠陥が存在
するか否かを容易に検出及び判定することができる。換
言すれば、欠陥が複数の異なる厚さ部分のうちのどの厚
さ部分に生じているかを容易に位置評定することができ
る。
ば、平均厚さが異なる複数の部分を有する被測定物を加
振してセンサにより非接触でその被測定物の各平均厚さ
が異なる部分が持つ固有の振動を検出し、その振動をス
ペクトル分析することにより、各厚さ部分に欠陥が存在
するか否かを容易に検出及び判定することができる。換
言すれば、欠陥が複数の異なる厚さ部分のうちのどの厚
さ部分に生じているかを容易に位置評定することができ
る。
【0073】また、非接触で被測定物自体が持つ固有の
振動を検出することにより、欠陥の位置を検出する方法
及び装置であるので、センサを被測定物に接触する場合
のように、センサ接触時の不整合による乱反射がなく、
波形が単純で判別が容易である。すなわち、被測定物の
複数の異なる厚さ部分に生じる欠陥の有無を検出し、そ
の位置を判定する際に、その判定を乱す要因が少なく、
安定した欠陥判定が可能である。
振動を検出することにより、欠陥の位置を検出する方法
及び装置であるので、センサを被測定物に接触する場合
のように、センサ接触時の不整合による乱反射がなく、
波形が単純で判別が容易である。すなわち、被測定物の
複数の異なる厚さ部分に生じる欠陥の有無を検出し、そ
の位置を判定する際に、その判定を乱す要因が少なく、
安定した欠陥判定が可能である。
【0074】また、この発明によれば、被測定物にしわ
や凹凸があっても固有振動と区別できるものであれば、
欠陥を検出して、その位置を評定することができるとい
う特徴がある。
や凹凸があっても固有振動と区別できるものであれば、
欠陥を検出して、その位置を評定することができるとい
う特徴がある。
【0075】また、被測定物をその形状により定まる位
置で最低1回、加振するだけで、部分的ではなく、複数
の異なる厚さ部分の全部についての欠陥判定を行なうこ
とができるという特長もある。
置で最低1回、加振するだけで、部分的ではなく、複数
の異なる厚さ部分の全部についての欠陥判定を行なうこ
とができるという特長もある。
【図1】この発明による欠陥検出方法の説明のためのス
ペクトル図である。
ペクトル図である。
【図2】この発明の対象となる被測定部品の一例の説明
のための図である。
のための図である。
【図3】この発明の説明のための図である。
【図4】この発明による欠陥検出装置の一実施例のブロ
ック図である。
ック図である。
【図5】固有振動抽出及び強調のためのウインドー波形
を説明するための図である。
を説明するための図である。
【図6】固有振動抽出及び強調を説明するための図であ
る。
る。
【図7】この発明による欠陥判定方法を説明するための
図である。
図である。
【図8】この発明による欠陥判定方法の動作の一例のフ
ローチャートである。
ローチャートである。
2 平均厚さの厚い部分 3 平均厚さの薄い部分 11 平均厚さの厚い部分2に対応するスペクトル 12 平均厚さの薄い部分3に対応するスペクトル 13 欠陥によるスペクトル 21 被測定物 25 加振装置 26 出力振動受信装置 27 振動受信用センサ 30 演算処理判定装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−120458(JP,A) 特開 昭61−73063(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 29/00 - 29/28
Claims (2)
- 【請求項1】平均厚さが異なる部分を有する被測定物に
振動を加え、 その振動をピックアップしてスペクトル分析し、前記平
均厚さが異なる部分に対応するスペクトルのそれぞれ
を、前記平均厚さのそれぞれの値に応じた異なる周波数
位置近傍をサーチすることにより検出し、 前記平均厚さが異なる部分に対応するものとして検出さ
れたスペクトルのそれぞれについて、予め定められた周
波数範囲内において2つのピークを持つかどうかを 検出
することにより、そのスペクトルに対応する平均厚さ部
分のそれぞれにおける欠陥の有無を検出することを特徴
とする欠陥検出方法。 - 【請求項2】平均厚さが異なる部分を有する被測定物に
振動を加える加振手段と、 前記被測定物の振動をピックアップし、電気信号に変換
するピックアップ手段と、 このピックアップ手段からの電気信号を受け、前記被測
定物の振動をスペクトル分析し、前記平均厚さが異なる
部分に対応するスペクトルのそれぞれを、前記平均厚さ
のそれぞれの値に応じた異なる周波数位置近傍をサーチ
することにより検出する手段と、前記平均厚さが異なる部分に対応するものとして検出さ
れたスペクトルのそれぞれについて、予め定められた周
波数範囲内において2つのピークを持つかどうかを検出
することにより、そのスペクトルに対応する平均厚さ部
分のそれぞれにおける欠陥の有無 を検出する手段と、 を備えることを特徴とする欠陥検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3189274A JP3006634B2 (ja) | 1991-07-03 | 1991-07-03 | 欠陥検出方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3189274A JP3006634B2 (ja) | 1991-07-03 | 1991-07-03 | 欠陥検出方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05180809A JPH05180809A (ja) | 1993-07-23 |
JP3006634B2 true JP3006634B2 (ja) | 2000-02-07 |
Family
ID=16238577
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3189274A Expired - Fee Related JP3006634B2 (ja) | 1991-07-03 | 1991-07-03 | 欠陥検出方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3006634B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003166979A (ja) * | 2001-11-30 | 2003-06-13 | Koden Electronics Co Ltd | 固体内部の振動検査装置 |
JP2003185644A (ja) * | 2001-12-18 | 2003-07-03 | Koden Electronics Co Ltd | 固体内部の振動検査装置 |
US9851331B2 (en) | 2012-06-06 | 2017-12-26 | Nec Corporation | Structure analyzing device and a structure analyzing method |
-
1991
- 1991-07-03 JP JP3189274A patent/JP3006634B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05180809A (ja) | 1993-07-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5144838A (en) | Defect detecting method and apparatus | |
US5214960A (en) | Method and apparatus for detecting defects in an object by vibrating the object in a plurality of positions | |
EP0655623B1 (en) | Relative resonant frequency shifts to detect cracks | |
US5216921A (en) | Method and apparatus for detecting defects and different-hardness portions of an object with protrusions | |
SE518997C2 (sv) | Förfarande och anordning för att detektera skada i material eller föremål | |
JP2020537155A (ja) | 衝撃励起手法を実行するための装置および方法 | |
JP3327303B2 (ja) | 被測定物の寿命予測方法及び装置 | |
US5179860A (en) | Defect detecting method and apparatus | |
JP3006634B2 (ja) | 欠陥検出方法及び装置 | |
JP2002055089A (ja) | トンネル診断装置及び方法 | |
JP3922459B2 (ja) | 打音法による剥離および空洞検出方法および装置 | |
JPH0980033A (ja) | 建物の壁タイルの剥離の判定方法 | |
JPH0549933B2 (ja) | ||
JP3236865B2 (ja) | 加振態様識別方法 | |
JP2002148244A (ja) | コンクリート構造物の調査・診断方法 | |
JP2001235451A (ja) | 試料の欠陥測定装置及び方法 | |
JPH0549935B2 (ja) | ||
GB2254425A (en) | Defect detecting method and apparatus using vibrations | |
JPH03285144A (ja) | 欠陥及び異硬度部分の位置評定方法及び装置 | |
JPH06109578A (ja) | 欠陥及び異硬度部分の検出方法及び装置 | |
JP2734282B2 (ja) | 建築物仕上げ材の打診装置 | |
JPH0684919B2 (ja) | 欠陥及び異硬度部分の検出方法 | |
JPH06109579A (ja) | 欠陥及び異硬度部分の検出方法及び装置 | |
JPH06242086A (ja) | 超音波検査装置 | |
JPH0549934B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |