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JP3005633B2 - 太陽電池用多結晶シリコン鋳塊の製造方法 - Google Patents

太陽電池用多結晶シリコン鋳塊の製造方法

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Publication number
JP3005633B2
JP3005633B2 JP3141256A JP14125691A JP3005633B2 JP 3005633 B2 JP3005633 B2 JP 3005633B2 JP 3141256 A JP3141256 A JP 3141256A JP 14125691 A JP14125691 A JP 14125691A JP 3005633 B2 JP3005633 B2 JP 3005633B2
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JP
Japan
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ingot
solar cell
polycrystalline silicon
silicon
quality
Prior art date
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Application number
JP3141256A
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Inventor
淳也 増田
恭二郎 金子
秀幸 水本
Original Assignee
株式会社住友シチックス尼崎
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Publication date
Application filed by 株式会社住友シチックス尼崎 filed Critical 株式会社住友シチックス尼崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太陽電池に使用される
多結晶シリコン鋳塊の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高性能な太陽電池の素材として、高品質
な多結晶シリコン鋳塊が不可欠である。高品質な多結晶
シリコン鋳塊は、従来より、溶融したシリコンを一方向
に冷却して冷却方向に結晶を成長させることで製造され
ている。この一方向性凝固は、通常は、鋳型を用いたバ
ッチ式で行われるが、最近では、無底るつぼ内で電磁溶
解されたシリコンを凝固させつつ下方へ引き抜く連続的
な方法の開発も進められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような一方向凝固
による多結晶シリコン鋳塊の製造方法においては、シリ
コンの凝固過程における熱的条件である凝固速度および
温度勾配が、鋳塊品質を左右する重要因子として考えら
れている。これらの因子は、相互に関連しており、従来
は、これら因子の鋳塊品質に与える影響度が不明確なま
ま、複雑な冷却制御を行っていた。そのため、充分な制
御精度が得られずに鋳塊品質の低下を招いていた。ま
た、充分な制御精度が得られたとしても、種々因子の鋳
塊品質に与える影響が明確化されていない現状では、優
れた鋳塊品質は期待できない。
【0004】本発明の目的は、簡単な制御で高品質を実
現できる太陽電池用シリコン鋳塊の製造方法を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、多結晶シ
リコンの一方向性凝固鋳塊、特に筒状の水冷無底るつぼ
を用いた電磁溶解式の連続鋳造により製造された多結晶
シリコン鋳塊の高品質化のための研究を以前より続けて
いる。これまでに集積したデータを、凝固過程にあるシ
リコンの熱的条件と、製造されたシリコン鋳塊から採取
した太陽電池の光電変換効率との関係について整理した
ところ、次のような興味ある事実が明らかになった。
【0006】従来、鋳塊品質に大きな影響を与えるとさ
れていた凝固速度は、太陽電池の性能を決定する光電変
換効率に殆ど無関係である。光電変換効率に影響する因
子は、凝固過程にあるシリコンの温度勾配、とりわけシ
リコンの融点である1420℃から1200℃までの比
較的狭い温度域における温度勾配であり、その光電変換
効率に与える影響は大きく、その一方、他の温度域にお
ける温度勾配は、光電変換効率に殆ど無関係である。そ
のため、1420℃から1200℃までの温度域におけ
る温度勾配を制御すれば、比較的簡単な制御操作で光電
変換効率が大幅に改善される。
【0007】本発明の太陽電池用多結晶シリコン鋳塊の
製造方法は、かかる新事実に基づき開発されたもので、
太陽電池に供される一方向性凝固の多結晶シリコン鋳塊
、筒状の水冷無底るつぼを用いた電磁溶解式の連続鋳
により製造する際に、シリコンが1420℃から12
00℃までの温度域を通過するときの温度勾配を15〜
25℃/cmの範囲内に制御することにより、簡単な制
御で多結晶シリコン鋳塊の太陽電池としての品質を高め
るものである。
【0008】
【作用】太陽電池の光電変換効率を悪化させる多くの欠
陥は、シリコンが1420℃から1200℃までの温度
域を通過するときに生じる。このときの温度勾配を25
℃/cm以下に制限することにより、結晶内部に発生す
る熱応力が緩和され、太陽電池の光電変換効率を悪化さ
せる様々な欠陥の発生が抑えられる。この欠陥の抑制効
果は、温度勾配が小さいほど顕著となる。ただし、15
℃/cm未満の温度勾配は、シリコン融液の保持および
温度制御を困難にし、また、製造時間を長くして製造コ
ストの上昇をもたらすので、現実的でない。従って、1
420℃から1200℃までの温度域における温度勾配
を15〜25℃/cmとした。1200℃未満の温度域
においては、鋳塊品質が既に決定されており、この温度
域における温度勾配は鋳塊品質に殆ど影響せず、実操業
上は、1200℃以上の温度域における温度勾配制御と
のつながり、保温設備の簡素化等の観点から、20〜4
0℃/cmが望ましい。
【0009】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0010】本発明の太陽電池用多結晶シリコン鋳塊の
製造方法は、例えば図1および図2に示す電磁溶解式の
連続鋳造装置を用いて実施される。この連続鋳造装置
は、気密容器1内に収容された筒状の無底るつぼ2を備
えている。無底るつぼ2は、銅等の導電性金属からな
り、内部を流通する冷却水により強制冷却される。無底
るつぼ2の上端部を除く部分は、周方向に分割されてお
り、その分割部の外側に誘導コイル3が配設されてい
る。無底るつぼ2の下方には、保温炉4が連設されてお
り、その内部には電気ヒータ5が配設されている。
【0011】本発明の製造方法を実施するには、まず、
気密容器1内を吸引口1aから真空引きした後、気密容
器1内へガス口1bから不活性ガスを注入する。これと
並行して、無底るつぼ2の底を種鋳塊で閉塞して、原料
装入器6から無底るつぼ2内へ粒塊状の原料シリコン1
0を装入する。次いで、無底るつぼ2内の原料シリコン
10を溶解させるべく、誘導コイル3に所定周波数の交
流を通じる。無底るつぼ2内のシリコン融液11は、無
底るつぼ2の内面に対して非接触の状態に保持される。
そして、無底るつぼ2内に原料シリコン10を補給しつ
つ、無底るつぼ2内のシリコン融液11を下方へ徐々に
引き抜くことにより、軸心方向に結晶が成長した多結晶
シリコンの一方向凝固鋳塊12が連続的に製造される。
【0012】このとき、シリコンが1420℃から12
00℃までの温度域を通過するときの温度勾配が15〜
25℃/cmとなるように、保温炉4により一方向凝固
鋳塊12の放熱を抑える。この制御は、保温炉4内の電
気ヒータ5の出力調節により、一方向凝固鋳塊12の鋳
造速度(シリコンの凝固速度)とは無関係に行われる。
【0013】このような多結晶シリコン鋳塊の連続製造
においては、前述したとおり、凝固過程にあるシリコン
の温度勾配の制御およびその制御温度域が鋳塊品質に大
きな影響を及ぼす。その調査結果を以下に示す。なお、
鋳塊品質は、製造された鋳塊から採取した太陽電池の光
電変換効率により評価した。
【0014】図3は1420〜1200℃の温度域で温
度勾配を制御したときの温度勾配と鋳塊品質との関係を
示している。1420〜1200℃では、温度勾配が小
さくなる程、太陽電池としての鋳塊品質が改善される。
図4は1200〜1000℃の温度域での制御結果、図
5は1000〜800℃の温度域での制御結果をそれぞ
れ示している。1200℃より低い温度域では、温度勾
配と鋳片品質との間に相関は見られない。また、図6は
凝固速度と鋳塊品質との関係を示しているが、両者の間
にも格別の相関は見られない。
【0015】
【0016】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の太陽電池用多結晶シリコン鋳塊の製造方法は、凝固過
程にあるシリコンの狭い温度域を制御するので、制御が
容易で簡単に実施できる。また、実施したときの品質改
善効果が大きい。従って、太陽電池の高品質化を実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法の実施に適した鋳造装置の模式図であ
る。
【図2】鋳造装置の主要部を破断して示した斜視図であ
る。
【図3】1420〜1200℃の温度域での温度勾配と
鋳塊品質との関係を示す図表である。
【図4】1200〜1000℃の温度域での温度勾配と
鋳塊品質との関係を示す図表である。
【図5】1000〜800℃の温度域での温度勾配と鋳
塊品質との関係を示す図表である。
【図6】凝固速度と鋳塊品質との関係を示す図表であ
る。
【符号の説明】
2 無底るつぼ 3 誘導コイル 4 保温炉 10 原料シリコン 11 シリコン融液 12 一方向凝固鋳塊
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−56395(JP,A) 特開 昭56−5399(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 1/00 - 35/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽電池に供される一方向性凝固の多結
    晶シリコン鋳塊を、筒状の水冷無底るつぼを用いた電磁
    溶解式の連続鋳造により製造する際に、シリコンが14
    20℃から1200℃までの温度域を通過するときの温
    度勾配を15〜25℃/cmの範囲内に制御することを
    特徴とする太陽電池用多結晶シリコン鋳塊の製造方法。
JP3141256A 1991-05-16 1991-05-16 太陽電池用多結晶シリコン鋳塊の製造方法 Expired - Lifetime JP3005633B2 (ja)

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JPH04342496A JPH04342496A (ja) 1992-11-27
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1254861A4 (en) * 2000-12-28 2006-06-21 Sumitomo Mitsubishi Silicon CONTINUOUS MOLDING PROCESS FOR SILICON

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