JP3004499B2 - 高防湿シート - Google Patents
高防湿シートInfo
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Description
圧延製膜されるシートであって、新規な薬品包装用又は
食品包装用高防湿シートに関するものである。更に詳し
くは相溶性に優れる特定の非結晶ポリオレフィンと特定
の高密度ポリエチレンを組み合わせることにより得られ
る樹脂組成物からなるシートであり、さらに該樹脂組成
物はカレンダーロールへの粘着、シートの気泡の混入、
カレンダーロール表面汚れがなくカレンダー加工が良好
であり、しかも製造されたシートの外観、防湿性、透明
性、耐衝撃性に優れた新規な薬品包装用又は食品包装用
高防湿シートに関するものである。
性に優れた特性を持っているが、工業的に生産性の高い
カレンダー加工法において、圧延製膜される際のカレン
ダーロールへの粘着、シートの気泡の混入が問題であ
り、物性的には耐衝撃性が低く、実用レベルに達してい
ない。これらの問題を非結晶ポリオレフィンの特性を損
なわず解決することが望まれていた。
ころは非結晶ポリオレフィンのもつ透明性、防湿性の優
れた特性を損なわずして、耐衝撃性、外観に優れカレン
ダー加工が良好な新規な樹脂組成物より得られる薬品包
装用又は食品包装用高防湿シートを提供することにあ
る。
100℃以下の非結晶オレフィン(A)と高密度ポリエ
チレン(B)の配合比率が95重量%:5重量%〜70
重量%:30重量%である樹脂100重量部に対し、脂
肪酸エステル滑剤0.05〜4.0重量部と脂肪酸滑剤
0.05〜3.0重量部を含有する樹脂組成物からなる
ことを特徴とするカレンダー加工法により圧延製膜され
る高防湿シートである。一般に、2種以上の樹脂を組み
合わせた場合に透明性良好なものを得るためには各々の
樹脂の屈折率がほとんど同じものを選ぶことと、分散粒
子径をミクロに分散させることが考えられる。本発明の
場合は、樹脂としては屈折率がほぼ同一でかつ防湿性が
良好であり、また同じポリオレフィン系樹脂のため相溶
性に優れる2種の樹脂を組合せ、防湿性に優れる熱変形
温度が100℃以下の非結晶ポリオレフィン(A)を海
成分とし、かつ島成分の高密度ポリエチレン(B)を微
細に分散させることによりはじめて、耐衝撃性、防湿
性、透明性がきわめて良好でかつ、シートに気泡の混入
がなく、外観が優れ、また脂肪酸エステル滑剤と脂肪酸
滑剤の滑性効果の異なる2種類の滑剤を配合することに
よって、カレンダー加工法により圧延製膜される際にカ
レンダーロールへの粘着やカレンダーロール表面汚れが
なくカレンダー加工性が良好な新規な薬品包装用又は食
品包装用高防湿シートが得られることを見いだし本発明
を完成するに至ったものである。
℃以下の非結晶ポリオレフィン(A)とは、環状オレフ
ィン構造を有する重合体であり、その構造及び性質より
非結晶ポリオレフィンと言える。また(A)成分の熱変
形温度が100℃より大きい場合は、透湿性において好
ましい性質が得られない。熱変形温度が100℃以下の
非結晶ポリオレフィンの例としては、下記の様な物が挙
げられる。例えば、一般式(1)で表されるジシクロペ
ンタジエンの開環重合体またはその水添物。
を使用し、環状オレフィンの公知の開環重合法により製
造することができる。また、この開環重合体の水素添加
物も通常の水素添加反応法を利用して得ることができ
る。本発明の場合、重合体単独であっても良いが、ジシ
クロペンタジエンとエチレンやブタジエンとの共重合体
がより好ましい。
(3)で表される不飽和単量体からなる群から選ばれた
少なくとも一種の化合物等も挙げられる。これらは、シ
クロペンタジエン類と相応するオレフィン類、及び環状
オレフィン類とをディールス・アルダー反応で縮合させ
ることにより容易に製造される。
り、lは3以上の整数であり、R1 ないしR10はそれぞ
れ水素原子、ハロゲン原子または炭素水素基を示す。)
素原子もしくはメチル基を示し、R2はC1 〜C20の炭
化水素基を示す。)及び一般式(5)(R3〜R6は、水
素原子またはR3、R4から構成されるC1 〜C10のアル
キリデン基を示す。)で表されるテトラシクロドデセン
誘導体の開環重合体またはその水添物等が挙げられる。
及びまた、ノルボルナジエン類と、一般式(6)(式
中、R1、R2は、互いに独立して水素原子、炭化水素
基、アルコキシ基、ハロゲン化炭化水素基またはハロゲ
ン原子を示す。)で表されるスチレン誘導体との共重合
体である。
無置換のノルボルナジエンまたは置換ノルボルナジエン
が用いられる。具体的には、下記の様なノルボルナジエ
ン化合物が用いられる。ノルボルナジエン、5−メチル
ノルボルナジエン、5−エチルノルボルナジエン、5−
フェニルノルボルナジエン、1−(または4−、または
7−)メチルノルボルナジエン、1−(または2−、ま
たは3−、または4−、または7−)ジメチルノルボル
ナジエン。またスチレン誘導体としては、例えばスチレ
ン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、α−メチルスチレン、o−クロルスチレ
ン、m−クロルスチレン、p−クロルスチレン、o−エ
チルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレ
ン、p−メトキシスチレン、p−クロロエチルスチレ
ン、p−メチル−α−メチルスチレンなどが用いられ
る。なお、これらは2種類以上の混合物としても使用で
きる。
(B)は、密度が0.94〜0.98(g/ml)のも
のであり、その中でも透湿度の低い0.96〜0.98
(g/ml)のものが高防湿シートにおいて好ましく用
いられる。本発明に用いられる脂肪酸エステル滑剤は、
長鎖の脂肪酸とアルコールとのエステル結合による化合
物である。脂肪酸としては長鎖の飽和、不飽和のモノカ
ルボン酸、ジカルボン酸、オキシカルボン酸があり、ア
ルコールとしては、ブタノール、オクタノールなどの一
価のアルコールと、エチレングリコール、グリセリン、
ペンタエリスリトール、ソルビトールなどの多価アルコ
ールがあり、多数の脂肪酸エステルがアルコールと酸と
の組み合わせにより生成されるが、特にその組み合わせ
について限定するものではない。本発明に用いられる脂
肪酸滑剤は、長鎖の飽和脂肪酸であるが、特に長鎖の炭
素数を限定するものではない。本発明に用いられる脂肪
酸エステル及び脂肪酸滑剤の融点は低すぎると作業性が
困難であり、高すぎると滑性効果の発現が遅いため50
℃〜70℃のものが好ましく用いられる。
形温度が100℃以下の非結晶ポリオレフィン(A)7
0〜95重量%、高密度ポリエチレン(B)5重量%〜
30重量%からなる樹脂100重量部に対し、脂肪酸エ
ステル滑剤0.05〜4.0重量部と脂肪酸滑剤0.0
5〜3.0重量部の範囲で配合しなければならない。
(A)成分の含量が70重量%より少ない場合は、透明
性、防湿性が十分でなく、95重量%より多い場合は、
耐衝撃性において好ましい性質が得られず、またカレン
ダー加工する際にシートに気泡が混入する。脂肪酸エス
テル滑剤は、カレンダーロールの粘着力を低下させるた
めに0.05重量部以上添加しなければカレンダー加工
することが困難であり、また4.0重量部より多い場合
は、カレンダーロール表面が汚れ、シートの表面性が損
なわれる。脂肪酸滑剤はカレンダーロール洗浄作用があ
り0.05重量部より少ない場合はカレンダーロール表
面の汚れが取れず、シート表面性が損なわれ、また3.
0重量部より多い場合は脂肪酸滑剤によってカレンダー
ロール表面が汚れ、シートの表面性が損なわれる。本発
明による高防湿シートは、通常の熱可塑性樹脂シートに
用いられるカレンダー加工法により圧延製膜することに
より、容易にフィルム、シート等に加工される。
れは単なる例示であり、本発明はこれに限定されるもの
ではない。なお、特性測定には逆L型4本カレンダーに
より圧延製膜された厚さ0.25mmのシートを使用
し、光線透過率、及び曇度はJIS−K−6714によ
り、防湿度はJIS−Z0208に基づいて条件A、即
ち温度25℃、相対湿度90%での測定値であり、外観
はシートの表面状態を目視により判定した。また、50
%破壊エネルギーはJIS−K−7211によって測定
した結果である。実施例の配合組成及び各特性値の結果
は、表1に示し、比較例の配合組成及び各特性値の結果
は、表2に示した。 (実施例1〜3) (A)成分としては、アペルAPL6509[APO
;熱変形温度72℃(ASTM D648 18.6
Kg/cm2)三井石油化学工業(株)製]を使用し、
(B)成分としては、エースポリエチHDF6080V
[HDPE;密度0.961g/cm3(JIS K6
760)昭和電工(株)製]を使用し、脂肪酸エステル滑
剤としてはカオーワックス220[花王(株)]、脂肪酸
滑剤としてはステアリン酸250[新日本理化(株)製]
を使用した。
ペルAPL6509[APO;熱変形温度72℃(A
STM D648 18.6Kg/cm2)三井石油化
学工業(株)製]を使用し、(B)成分としては、エース
ポリエチHDF6080V[HDPE;密度0.961
g/cm3(JIS K6760)昭和電工(株)製]を
使用し、脂肪酸エステル滑剤としてはカオーワックス2
20[花王(株)]、脂肪酸滑剤としてはステアリン酸2
50[新日本理化(株)製]を使用した。 (比較例5)(A)成分としては、アペルAPL651
5[APO;熱変形温度125℃(ASTM D64
8 18.6Kg/cm2)三井石油化学工業(株)製]
を使用し、(B)成分としては、エースポリエチHDF
6080V[HDPE;密度0.961g/cm3(J
IS K6760)昭和電工(株)製]を使用し、脂肪酸
エステル滑剤としてはカオーワックス220[花王
(株)]、脂肪酸滑剤としてはステアリン酸250[新日
本理化(株)製]を使用した。
脂組成物が通常の熱可塑性シートに用いられているカレ
ンダー加工法により圧延製膜されることにより、容易に
フィルム、シート等に加工され、耐衝撃性、透明性、防
湿性等の物性がきわめて良好な製品を与える。
Claims (2)
- 【請求項1】熱変形温度が100℃以下の環状オレフィ
ン構造を有する非結晶オレフィン(A)と高密度ポリエ
チレン(B)の配合比率が95重量%:5重量%〜70
重量%:30重量%である樹脂100重量部に対し、脂
肪酸エステル滑剤0.05〜4.0重量部と脂肪酸滑剤
0.05〜3.0重量部を含有する樹脂組成物からなる
ことを特徴とする高防湿シート。 - 【請求項2】請求項1記載の樹脂組成物をカレンダー加
工法により圧延製膜してなる高防湿シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5176968A JP3004499B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 高防湿シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5176968A JP3004499B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 高防湿シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0733962A JPH0733962A (ja) | 1995-02-03 |
JP3004499B2 true JP3004499B2 (ja) | 2000-01-31 |
Family
ID=16022864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5176968A Expired - Fee Related JP3004499B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 高防湿シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3004499B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2128196B1 (en) | 2007-11-21 | 2016-10-26 | Zeon Corporation | Polymer composition and use thereof |
-
1993
- 1993-07-16 JP JP5176968A patent/JP3004499B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH0733962A (ja) | 1995-02-03 |
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