JP3002347U - 気密板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】気密板を用いて内壁（壁，天井，屋根等）仕
上，下地工事及び気密工事を簡易かつ迅速に行うことが
できるようにする。 【構成】気密板１は、本体板２に透湿抵抗を持つ素材を
少なくとも片面に面板として用いて気密性能を持つ複合
板とするものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、建物の内壁（壁，天井，屋根等）工事に有効な下地材及び防湿材 又は気密材に関するものである。なお、透湿抵抗を有する板状材からなることか ら防湿，気密工事及び内壁（壁，天井，屋根等）の下地材の施工に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来より内壁（壁，天井，屋根等）の下地材として石膏ボード，合板，パーテ イクルボード，ハードボード等の面材（ボード）、防湿材としてポリエチレンフ イルム，ポリ塩化ビニルフィルムと称する建材が知られている。この建材は下地 材，仕上材及び防湿材，気密材として各々単独で生産されている。断熱，防湿， 気密工事を行う場合は、断熱材を柱，柱・間柱，枠組間等に充てん後、室内側に 内壁材の取り付けを行ってきた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の防湿，気密工事においては内壁材（壁，天井，屋根等）の裏側に防湿フ ィルム，気密シート等が密着することが望ましいにもかかわらず、粗雑な施工例 が多々ある。防湿材，気密シート等を内壁材（壁，天井，屋根等）の裏側に密着 させるためには手間と時間がかかっていた。 この考案の目的は気密工事及び内壁（壁，天井，屋根等）工事を同時に簡易か つ迅速に行うことにある。 この考案の他の目的は気密シートの正しい施工及び連続施工を容易にすること にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案の特徴は、本体板とこの本体板の少なくとも片面を覆う裏面材が透湿 抵抗を有する素材から成ることから、内壁（壁，天井，屋根等）仕上又は下地材 の取り付け時に防湿，気密工事を完了させるためと、簡易かつ迅速にその性能を 確保するためにある。

【０００５】

【作用】

本体板の裏面材に防湿，気密材を備える板状材（ボード）であることから気密 性能以外にも床及び壁、天井，屋根等の下地材及び仕上材としても有効である。 なお、内壁材（壁，天井，屋根等）と防湿，気密材とが一体のため内壁（壁，天 井屋根等）の施工時に気密工事が簡易かつ迅速に行うことができる。

【０００６】

【実施例】

以下この考案の実施例を図面を参照して説明する。 図１において気密板１は、本体板２と裏面材３からなる。本体板２は石膏ボー ド，合板，木質繊維系素材（パーティクルボード，ハードボード等）の板状材と し、本体板２の片面を覆っている裏面材３は透湿抵抗及び気密シートとしての性 能を持つ素材から構成されており、素材としてはプラスチックなどの樹脂素材か らなるシート又は樹脂素材を紙素材に混入した裏面材，樹脂シート等と紙素材と を貼り合わせた複合紙等。 ここで、図２において気密板１を建築物Ｈの屋根下地材４，天井下地材５及び 壁下地材６として使用した各部位の例である。

【０００７】 気密板１の実施例について図３及び図４、図５、図６を参照して説明する。 図３に示す例は、気密板１を屋根の部位が天井を兼ねる場合の天井下地材４と して使用した例である。気密板１を天井下地材４として使用する場合はたるき等 の下地材７に釘打ちする。気密板１は下地材７間に取り付けられた断熱材８の内 側に取り付けられる裏面材３によって気密化が計れることから断熱，気密性の向 上及び建物の耐久性の向上に有効である。 図４に示す気密板１は野縁，天井根太等の天井下地材９に釘打ちする。気密板 １は天井下地材９間及び上部に取り付けた断熱材８の内側に取り付けられる裏面 材３によって気密化が計れることから断熱，気密性の向上及び建物の耐久性の向 上に有効である。 図５に示す例は気密板１を壁下地材として使用する場合、防湿，気密材を連続 させるため先張り防湿，気密材１０を用いた例である。気密板１を壁下地材６と して使用する場合は気密板１の突き付け部に先張り防湿，気密材を取り付け枠材 又は柱、間柱等の下地材１１に釘打ちする。断熱材８の室内側に取り付ける気密 板１の面材３及び先張り防湿，気密材によって気密化が計れることから断熱，気 密性の向上及び建物の耐久性の向上に有効である。 図６に示す例は耳付き防湿，気密材部位１２を備える気密板１を壁下地材とし て使用する場合である。耳付き防湿，気密材部位１２と気密板１とは重なり防湿 気密材は連続する。連続した気密板１によって気密化が計れることから断熱，気 密の向上及び建物の耐久性の向上に有効である。

【０００８】 上記各例における気密板を構成する本体板及び裏面材の材質は資源の有効利用 から再利用素材又は廃棄物を利用したものであってもよい。

【０００９】

【発明の効果】

この考案による気密板は、内壁材（壁，天井，屋根等）である仕上材又は下地 材に透湿抵抗を持つ裏面材と一体化した板状材であることから簡易かつ迅速に内 壁材の施工及び気密施工を可能とする。本体板に一体化された透湿抵抗を持つ裏 面材によって防湿，気密シートの省略が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の気密板の実施例を示す斜視図（Ａ）
及び断面図（Ｂ）である。

【図２】建築物に気密板を使用する各部位を示す略図で
ある。

【図３】気密板を屋根下地材として使用する断面図及び
斜視図である。

【図４】気密板を天井下地材として使用する断面図及び
斜視図である。

【図５】先張り防湿，気密材を用いて気密板を壁下地材
として使用する断面図及び斜視図である。

【図６】耳付き防湿，気密材部位を備える気密板を壁下
地材として使用する断面図及び斜視図である。

【符号の説明】

１ 気密板 ２ 本体板 ３ 裏面材 ４ 天井下地材（屋根を兼ねる場合） ５ 天井下地材 ６ 壁下地材 ７ 下地材（たるき等） ８ 断熱材 ９ 下地材（野縁，天井根太等） １０ 先張り防湿，気密材 １１ 下地材（枠組又は柱，間柱等） １２ 耳付き防湿，気密材部位 Ｈ 建築物

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体板とこの本体板を覆う表面材又は裏
   面材に透湿抵抗を有する素材を用いることを特徴とする
   気密板。
2. 【請求項２】 「請求項１」を具備すると共に他気密板
   の裏面材と連続する重ね長さを持つことを特徴とする気
   密板。