JP3080767B2 - 養毛料 - Google Patents
養毛料Info
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Description
防、及びふけ防止等の効果に優れた養毛料に関する。
生じていると考えられており、発生機作が未だ充分に解
明されていないのが現状である。従来より、各種の毛母
細胞賦活作用または血行促進作用を有する成分を配合し
た養毛料が脱毛の予防や治療に用いられてきているが、
脱毛を抑制して発毛、養毛を促すに充分な効果が発揮さ
れていない。
来中国において神農本草経に記載され、漢方医学上種々
の漢方処方中に汎用される重要な生薬として知られるも
ので、キンポウゲ科(Ranunculaceae)の
トリカブト属植物(Aconitum specie
s)の塊根から調製される。特開平3−271213号
に、この基原植物であるトリカブトの根、茎又は葉の抽
出物を含有することを特徴とした発毛、育毛剤が提案さ
れているが、トリカブトの抽出物単独使用であり、発
毛、育毛効果は不充分であった。
に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、附子の抽出物と血行促
進作用を有する成分および/または毛母細胞賦活作用を
有する成分とを配合することによって、安全性が高く、
マウス毛成長促進、ヒト頭髪毛成長促進に優れた効果を
示し、更に、ふけ防止効果にも著効を呈することを見出
して本発明を完成するに至った。即ち、本発明の目的
は、育毛、養毛、脱毛予防、ふけ防止等の効果に優れた
養毛料を提供することにある。
と、ムラサキセンブリ抽出液、竹節人参抽出液、ビタミ
ンE、ビタミンEアセテート、ビタミンEニコチネー
ト、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、塩化カ
ルプロニウム、セファランチン、D−パントテニルアル
コール、D−パントテニルエチルエーテル、ビオチン、
ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジルからなる群から
選択された物質の少なくとも一つとを配合してなる養毛
料である。
の附子は、キンポウゲ科(Ranunculacea
e)のトリカブト属植物(Aconitum spec
ies)の塊根から調製されたものであればよく、その
基原及び産地を限定するものではない。また、一般に、
トリカブト属植物には猛毒性アコニチン系アルカロイド
を含有しており、その使用に際しては注意を要するもの
であるため、より好ましくは加熱処理等の減毒調製がな
された加工附子と称するものを用いるのがよい。
州省産の栽培種カラトリカブト(Aconitum c
armichaeli Debx.)、中国各地の野性
種(Aconitum kusnezoffii Re
ichb.)など、朝鮮産のミツバトリカブト(Aco
nitum triphyllum Nakai)、キ
バナトリカブト(Aconitum coreanum
Rap.)、日本産のオクトリカブト(Aconit
um japonicum Thunb.)、ハナトリ
カブト(Aconitum chinense Pax
t.)などが挙げられる。特に中国四州省産のカラトリ
カブトが、一定の栽培法で、品質の安定性及び供給の面
で好ましい。
−18498号に提案されている、塊根をオートクレー
ブ中で100〜130℃、圧力1.0〜1.5kg/c
m2、20〜40分間加圧、加熱処理して調製する方法
が、簡便で、有効かつ安全な生薬を安定に生産できるこ
とから特に好ましい方法である。この方法で調製された
例として、日本薬局方外規格品の商品名「加工ブシ末」
が挙げられる。また、主に中国で行われている方法とし
て、水洗した塊根を苦汁液に数日間浸漬して乾燥する
か、あるいは、更に蒸す、煮沸などの処理をくり返した
後乾燥して調製する方法、または塊根を水洗し縦割りし
て鮮時に灰中に埋没させ、加熱、加圧等を施し乾燥して
調製する方法などがある。この方法で調製した例として
は中国四州産の附子瓣(日本では炮附子と称する)とし
て市販されているものが、一定の品質で充分減毒されて
おり好ましい。
出した場合に附子から溶剤に移行した成分を言い、この
抽出物は溶剤を除去した後の乾燥物の状態で使用するこ
ともでき、また溶剤に溶解した状態で使用することもで
きる。後者の場合には抽出溶剤は本発明の養毛料中で基
剤の一部を構成する。
タノール、エタノール、ブタノール、エーテル類、例え
ばエチルエーテル、ジオキサン、ケトン類、例えばアセ
トン、脂肪族炭化水素類、例えばペンタン、ヘキサン、
シクロヘキサン、エステル類、例えば酢酸エチル等を使
用することができる。抽出物を溶剤除去して乾燥物とし
て使用する場合には、上記の任意の溶剤を単独でまたは
混合して使用することができる。しかしながら抽出物を
溶剤に溶解した状態で使用する場合には人体に有害な作
用を有しない水、エタノール、またはこれらの混合物を
用いるのが好ましい。
ともでき、また破砕または粉砕して使用し、溶剤との接
触を改良することもできる。附子と溶剤との比率は特に
限定されないが、抽出効率及び便利さの観点から附子1
00g当たり100〜5000mlの溶剤を使用するの
が好ましい。抽出温度は室温〜常圧下での溶剤の沸点の
範囲とするのが便利であり、抽出時間は抽出温度、攪拌
の有無等により異なるが、30分〜2週間の範囲とする
のが好ましい。
作用を有する成分は、従来より使用されているセンブリ
抽出液、ムラサキセンブリ抽出液、朝鮮人参抽出液、竹
節人参抽出液、ビタミンE、ビタミンEアセテート、ビ
タミンEニコチネート、ジイソプロピルアミンジクロロ
アセテート、塩化カルプロニウム、セファランチン、D
−パントテニルアルコール、D−パントテニルエチルエ
ーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル、パント
テン酸カルシウム、モノニトログアヤコールナトリウ
ム、ビオチン、感光素301号、トウガラシチンキ、カ
ンタリスチンキ、ショウキョウチンキ、ニコチン酸アミ
ド、ニコチン酸ベンジル等が挙げられるが、本発明にお
いて用いられるものは、ムラサキセンブリ抽出液、竹節
人参抽出液、ビタミンE、ビタミンEアセテート、ビタ
ミンEニコチネート、ジイソプロピルアミンジクロロア
セテート、塩化カルプロニウム、セファランチン、D−
パントテニルアルコール、D−パントテニルエチルエー
テル、ビオチン、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジ
ルである。
て、あるいはまた毛母細胞賦活剤として格別に特定され
るものと、更に、血行促進および毛母細胞賦活の作用効
果を併用するものとが、本発明においてはそれらいずれ
もが使用可能である。
剤と毛母細胞賦活剤の両者を配合することによって本発
明の目的を一段と高めることも可能である。上記成分の
うち、天然物の抽出物であるセンブリ抽出液、ムラサキ
センブリ抽出液、朝鮮人参抽出液、竹節人参抽出液の製
造法に関しては特定されるものではないが、各々の製造
方法の概要を以下に記載する。
wertia japonica Makino)の開
花期全草の乾燥粉砕物をエタノールあるいは含水エタノ
ール中に冷浸、あるいは温浸し、ろ別して得られた抽出
液である。実施例には、下記の方法で得られた抽出液を
利用した。センブリ粉砕物50gを90v/v%エタノ
ール(以降、v/v%を%と略記する)250mlに温
度40〜50℃で温浸し、ろ別して再び残渣を同様に抽
出することを繰り返し、抽出液1.5lを得た。これを
減圧濃縮して濃縮物に精製水を100ml加えて、一週
間熟成した後、不溶物をろ別して得た抽出液を減圧濃縮
し、次いでエタノールを加えて抽出液のエタノール濃度
が50%になるように調整し、100mlのセンブリ抽
出液を得た。
サキセンブリ(Swertia pseudochin
ensis Hara)の開花期全草の乾燥粉砕物をエ
タノールあるいは含水エタノール中に冷浸、あるいは温
浸し、ろ別して得られた抽出液である。実施例には、下
記の方法で得られた抽出液を利用した。ムラサキセンブ
リ粉砕物50gを90%エタノール750mlで2日
間、室温で抽出し、ろ別して再び残渣を同様に抽出する
ことを3回繰り返し、抽出液2.25lを得た。これを
減圧濃縮して濃縮物にエタノールおよび精製水を加え
て、抽出液のエタノール濃度が70%になるように調整
し、一週間熟成した後、不溶物をろ別して50mlのム
ラサキセンブリ抽出液を得た。
ン(Panax ginseng C.A.Meye
r)の5〜6年根乾燥粉砕物をエタノールあるいは含水
エタノール中に冷浸し、ろ別して得られた抽出液であ
る。実施例には、下記の方法で得られた抽出液を利用し
た。オタネニンジン5〜6年根乾燥粉砕物50gを90
%エタノール200mlに一週間冷浸し、ろ別して得ら
れた抽出液のエタノールを減圧留去し、精製水を加えて
抽出液のエタノール濃度が50%になるように調製し、
これを7〜10週間冷所で熟成した後、不溶物をろ別し
て100mlの朝鮮人参抽出液を得た。
ン(Panax japonicum C.A.Mey
er)の根乾燥粉砕物をエタノールあるいは含水エタノ
ール中に冷浸し、ろ別して得られた抽出液である。実施
例には、下記の方法で得られた抽出液を利用した。トチ
バニンジン根の乾燥粉砕物50gを90%エタノール2
00mlに一週間冷浸し、ろ別して得られた抽出液のエ
タノールを減圧留去し、精製水を加えて抽出液のエタノ
ール濃度が50%になるように調製し、これを7〜10
週間冷所で熟成した後、不溶物をろ別して100mlの
竹節人参抽出液を得た。
成分に関して鋭意研究した結果、本発明の附子の抽出物
と、血行促進剤または毛母細胞賦活剤からなる群から選
択された少なくとも一種とを組み合わせて配合した養毛
料は、その相乗作用によって優れた育毛効果、養毛効
果、脱毛予防効果、フケ防止効果などの効果を有するこ
とを見出した。
は、養毛料の総量を基準として、附子の抽出物は、0.
0001〜20Wt%(乾燥物換算)、血行促進剤また
は毛母細胞賦活剤総量は以下に示す量であればよく、各
々の配合量の下限未満では、本発明が目的とする効果に
充分でなく、一方、上限を超えてもその増加分に見合っ
た効果の向上は望めないものである。
たは毛母細胞賦活剤の配合する量は、各々の作用効果あ
るいは該養毛料の剤型等により適宜調整されるものであ
るが、通常以下に示す配合量が好適である。尚、配合量
は養毛料の総量を基準とした。また、抽出液は前記の抽
出方法で得たもので記載した。 ─────────────────────────────────── 成 分 配合量(wt%) ─────────────────────────────────── センブリ抽出液 0.5 〜20 ムラサキニンジン抽出液 0.5 〜10 朝鮮人参抽出液 0.1 〜10 竹節人参抽出液 0.1 〜10 ビタミンE類 0.001〜0.5 ジイソプロピルアミンジクロロアセテート 0.01 〜5.0 塩化カルプロニウム 0.01 〜5.0 セファランチン 0.01 〜5.0 パントテニルアルコール類 0.01 〜2.0 トウガラシチンキ等 0.1 〜1.0 ニコチン酸類 0.1 〜1.0 ビオチン 0.001〜0.1 モノニトログリヤコールナトリウム 0.1 〜5.0 感光素301号 0.001〜0.1 ───────────────────────────────────
トニック、ヘアーローション、ヘアークリーム、シャン
プー、リンス、ヘアーフォーム、ヘアージェル等の剤型
にすることが可能である。
剤、防腐剤、角質溶解剤、消炎剤、抗アンドロゲン剤、
養毛剤、抗酸化剤、清涼剤、他の生薬抽出物等を本発明
の目的を達成する範囲内で適宜配合することができる。
を詳説する。なお、実施例に記載のマウス毛成長促進効
果試験法、ヒト頭髪毛成長促進効果試験法および実用試
験法を下記に示す。
ン及びシェーバー等で毛刈し、試料を毛刈り部位に1日
1回、一匹当り0.2ml塗布した。一試料に対して動
物は一群10匹使用した。 実験開始後15日目にマウ
ス背部の写真撮影を行い、毛刈り面積及び発毛面積を算
出し、発毛率(%)を求め10例の平均値により、毛成
長促進効果を判定した。
5cmの位置の頭髪を左右2カ所において直径1cmの
円型状に剃毛した被験部位に、実施例または比較例の試
料を左側に毎日朝夕2回、約3ml塗布し、無処置の右
側と比較した。効果の判定は、試験開始後28日目に、
左右の被験部位の毛髪各々20本ずつを剃毛し、左側
(実施例または比較例を塗布)の毛20本の長さの平均
値(B)を右側(無処置)の毛20本の長さの平均値
(A)で除した値を求めて評価した。判定結果は、被試
験者10名の(B)/(A)の平均値で示した。
夕2回、連続6カ月間試料を塗布した後の効果を評価し
た。試験結果は、育毛効果、脱毛予防効果、ふけ防止効
果の各項目に対して、「生毛が剛毛化したあるいは生毛
が増加した」、「脱毛が少なくなった」、「ふけが少な
くなった」と回答した人数で示した。
市販のもの)の乾燥塊根の破砕物をオートクレーブ中で
100〜130℃、圧力1.0〜1.5kg/cm2 、
40分間加圧、加熱処理する。加工処理した附子100
gを1500mlの70%エタノールに、常温(20〜
25℃)にて16時間浸し、上澄液をろ取して、45
℃、減圧下にて3時間濃縮し、溶媒を溜去して、褐色の
抽出物を11.7g得た。
た中国四州省産附子100gを1500mlの40%エ
タノールに、常温(20〜25℃)にて16時間浸し、
上澄液をろ取して45℃、減圧下にて4時間濃縮し、溶
媒を溜去して、褐色の抽出物を13.4g得た。
て市販のもの)を50gを500mlの70%エタノー
ルに、常温(20〜25℃)にて16時間浸し、上澄液
をろ取し、45℃で減圧下にて2時間濃縮し、溶媒を溜
去した後、褐色の抽出物5.3gを得た。
gを500mlの40%エタノールに、常温(20〜2
5℃)にて10時間浸し、上澄液をろ取し、45℃、減
圧下にて3時間濃縮し、溶媒を溜去した後、褐色の抽出
物6.1gを得た。
ーヘアートニック) 下記に記載の成分組成において、附子の抽出物と血行促
進剤または毛母細胞賦活剤とを配合して各々のヘアート
ニックを調製し、前記の諸試験を実施した。
分に、他の(D)成分は(A)成分に溶解し、各々均一
に溶解した後、(A)成分と(C)成分を混合攪拌分散
し、次いで容器に充填する。使用時には内容物を均一に
振盪分散して使用する。
比較例1〜4や血行促進または毛母細胞賦活物質単独で
ある比較例5〜12は毛成長促進効果が低く、また養
毛、ふけ防止効果が認められなかった。これに対して本
発明の附子の抽出物と血行促進または毛母細胞賦活物質
を同時に配合した実施例1〜12の本発明の養毛料は、
表2に示す如く諸試験のすべてに亘って明らかに良好な
結果を示した。尚、実施例1〜12はヒト皮膚での諸試
験において皮膚刺激は生じなかった。
カルプトリートメント) 下記に記載の成分組成において、附子の抽出物と血行促
進剤または毛母細胞賦活剤とを配合して各々のスカルプ
トリートメントを調製し、前記の諸試験を実施した。 (1)組成 成分 配合量(wt%) ─────────────────────────────────── 流動パラフィン 30.0 ステアリン酸 5.0 (A)セタノール 5.0 ソルビタンモノオレート 3.0 ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート 3.0 イソプロピルメチルフェノール 0.1 ─────────────────────────────────── (B)附子の抽出物 表3、表4に記載 ─────────────────────────────────── メチルパラベン 0.2 (C)グリセリン 5.0 香料 0.2 精製水 総量を100.0とする残量 ─────────────────────────────────── (D)血行促進または毛母細胞賦活剤 表3、表4に記載 ───────────────────────────────────
分に、他の(D)成分は(A)成分に各々加え、それぞ
れ温度70℃にて加温溶解した後、(A)成分と(C)
成分を均一に攪拌混合した。次いで攪拌しながら室温ま
で冷却して各スカルプトリートメントを調製した。
である比較例13,14や血行促進または毛母細胞賦活
物質単独である比較例15〜20は毛成長促進効果が低
く、また養毛、ふけ防止効果が認められなかった。これ
に対して本発明の附子の抽出物と血行促進または毛母細
胞賦活物質を同時に配合した実施例13〜28の本発明
の養毛料は、諸試験のすべてに亘って明らかに良好な結
果を示した。尚、実施例13〜28はヒト皮膚での諸試
験において皮膚刺激は生じなかった。
長促進効果を示し、育毛、養毛、脱毛予防、およびふけ
防止等の効果に優れる養毛料を提供することは明らかで
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】 附子の抽出物と、ムラサキセンブリ抽出
液、竹節人参抽出液、ビタミンE、ビタミンEアセテー
ト、ビタミンEニコチネート、ジイソプロピルアミンジ
クロロアセテート、塩化カルプロニウム、セファランチ
ン、D−パントテニルアルコール、D−パントテニルエ
チルエーテル、ビオチン、ニコチン酸アミド、ニコチン
酸ベンジルからなる群から選択された物質の少なくとも
一つとを配合してなる養毛料。
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JP04112196A JP3080767B2 (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | 養毛料 |
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JPH05286837A JPH05286837A (ja) | 1993-11-02 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP04112196A Expired - Lifetime JP3080767B2 (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | 養毛料 |
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-
1992
- 1992-04-03 JP JP04112196A patent/JP3080767B2/ja not_active Expired - Lifetime
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