JP3074868B2 - 共沸様組成物 - Google Patents
共沸様組成物Info
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- JP3074868B2 JP3074868B2 JP03310209A JP31020991A JP3074868B2 JP 3074868 B2 JP3074868 B2 JP 3074868B2 JP 03310209 A JP03310209 A JP 03310209A JP 31020991 A JP31020991 A JP 31020991A JP 3074868 B2 JP3074868 B2 JP 3074868B2
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- dimethylbutane
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- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
- Detergent Compositions (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高度に弗素化されたハ
イドロフルオロカーボンをベースとする共沸乃至それに
近い挙動を示す組成物に関するものである。更に詳しく
は、加工や錆止めとして金属部品に使用されているグリ
ースや加工油等の脱脂洗浄、半導体製造時のフラックス
除去の為に好適に使用されるほか、発泡剤、作動媒体、
電気絶縁剤等の用途を代替することが可能な共沸様組成
物に関する。
イドロフルオロカーボンをベースとする共沸乃至それに
近い挙動を示す組成物に関するものである。更に詳しく
は、加工や錆止めとして金属部品に使用されているグリ
ースや加工油等の脱脂洗浄、半導体製造時のフラックス
除去の為に好適に使用されるほか、発泡剤、作動媒体、
電気絶縁剤等の用途を代替することが可能な共沸様組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】クロロフルオロカーボンは毒性が少なく
難燃性で、化学的、熱的に安定なものが多いため、溶
剤、発泡剤、冷媒等に広く使用され、フラックス除去等
の半導体製品の洗浄には、クロロフルオロカーボン系溶
剤である1,1,2-トリクロロ−1,2,2-トリフルオロエタン
(CFC-113,沸点約48℃)、或は塩素系溶剤である1,1,1-
トリクロロエタン等が使用されていた。
難燃性で、化学的、熱的に安定なものが多いため、溶
剤、発泡剤、冷媒等に広く使用され、フラックス除去等
の半導体製品の洗浄には、クロロフルオロカーボン系溶
剤である1,1,2-トリクロロ−1,2,2-トリフルオロエタン
(CFC-113,沸点約48℃)、或は塩素系溶剤である1,1,1-
トリクロロエタン等が使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしオゾン層保護の
観点から、ウイーン条約(1985年)やモントリオール議
定書(1987年)に基づき、わが国でもCFC-11(トリクロ
ロフルオロメタン)、CFC-12(ジクロロジフルオロメタ
ン)、 CFC-113、 CFC-114、CFC-115などのクロロフル
オロカーボンについては生産量削減、使用規制等が実施
された。また塩素系溶剤についても発ガン性が指摘され
ており、地下水汚染などの問題もあって使用規制が検討
されている。そこで本発明は、オゾン層を破壊する恐れ
が無く、発ガン性の問題がない、塩素を含まない新規な
ハイドロフルオロカーボンをベースとして、共沸乃至そ
れに近い挙動を示す組成物を提供することを目的とす
る。
観点から、ウイーン条約(1985年)やモントリオール議
定書(1987年)に基づき、わが国でもCFC-11(トリクロ
ロフルオロメタン)、CFC-12(ジクロロジフルオロメタ
ン)、 CFC-113、 CFC-114、CFC-115などのクロロフル
オロカーボンについては生産量削減、使用規制等が実施
された。また塩素系溶剤についても発ガン性が指摘され
ており、地下水汚染などの問題もあって使用規制が検討
されている。そこで本発明は、オゾン層を破壊する恐れ
が無く、発ガン性の問題がない、塩素を含まない新規な
ハイドロフルオロカーボンをベースとして、共沸乃至そ
れに近い挙動を示す組成物を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る共沸様組成
物は、70〜99重量%の1,1,1,2,3,4,4,5,5,5-デカフルオ
ロペンタン(以下HFC-43-10meeと記す)と30〜1 重量%
の2,3-ジメチルブタンからなることを特徴とする。
物は、70〜99重量%の1,1,1,2,3,4,4,5,5,5-デカフルオ
ロペンタン(以下HFC-43-10meeと記す)と30〜1 重量%
の2,3-ジメチルブタンからなることを特徴とする。
【0005】実施例で用いたHFC-43-10meeは沸点が54.7
℃であった。2,3-ジメチルブタンは市販の溶剤グレード
のものを使用できる。
℃であった。2,3-ジメチルブタンは市販の溶剤グレード
のものを使用できる。
【0006】沸点54.7℃のHFC-43-10meeを用いた場合、
本発明の組成物は、下記の実施例1から明らかなよう
に、84.6重量%のHFC-43-10mee及び15.4重量%の2,3-ジ
メチルブタンからなる組成において44.0℃の最低沸点を
示した。
本発明の組成物は、下記の実施例1から明らかなよう
に、84.6重量%のHFC-43-10mee及び15.4重量%の2,3-ジ
メチルブタンからなる組成において44.0℃の最低沸点を
示した。
【0007】本発明の組成物は共沸乃至それに近い挙動
を示す組成であるため、使用工程において蒸留操作があ
っても成分変化が少ないので該組成物の特性を維持する
ことができ、また組成物の回収や再利用に好都合であ
り、かつ炭化水素の溶解性がデカフルオロペンタンのみ
の場合よりも向上する。
を示す組成であるため、使用工程において蒸留操作があ
っても成分変化が少ないので該組成物の特性を維持する
ことができ、また組成物の回収や再利用に好都合であ
り、かつ炭化水素の溶解性がデカフルオロペンタンのみ
の場合よりも向上する。
【0008】本発明の共沸様組成物中には、必要によっ
て安定化剤として従来クロロフルオロカーボンに用いら
れてきたニトロアルカン類、エポキシド類、フラン類、
ベンゾトリアゾール類、フェノール類、アミン類、ホス
フェイト類から選ばれる少なくとも1種が含まれていて
も構わない。安定剤の配合量は、共沸様組成物に対して
0.01〜5 重量%、好ましくは0.05〜0.5 重量%である。
て安定化剤として従来クロロフルオロカーボンに用いら
れてきたニトロアルカン類、エポキシド類、フラン類、
ベンゾトリアゾール類、フェノール類、アミン類、ホス
フェイト類から選ばれる少なくとも1種が含まれていて
も構わない。安定剤の配合量は、共沸様組成物に対して
0.01〜5 重量%、好ましくは0.05〜0.5 重量%である。
【0009】また本発明の共沸様組成物の引火性は、2,
3-ジメチルブタン単品の引火点に対して大幅に上昇し、
安全性が向上している。引火性という観点からは、2,3-
ジメチルブタンが20重量%以下の組成物が、HFC-43-10m
eeによる希釈効果が期待できるため望ましい。
3-ジメチルブタン単品の引火点に対して大幅に上昇し、
安全性が向上している。引火性という観点からは、2,3-
ジメチルブタンが20重量%以下の組成物が、HFC-43-10m
eeによる希釈効果が期待できるため望ましい。
【0010】洗浄剤用途として具体的には、フラック
ス、油脂、バフ研磨剤などの汚染物除去のため、金属部
品、プラスチック部品、ゴム製品や、これらを組み合わ
せた精密機械部品、電子部品の洗浄剤や、ドライクリー
ニング用洗浄剤として用いられる。洗浄剤として用いる
場合、常温洗浄法でのぬぐい落とし、浸漬、はけ洗い、
フラッシュ、スプレー、超音波洗浄や、加熱洗浄法での
沸騰状態での浸漬、蒸気ゆすぎ、蒸気洗浄等が適用で
き、これらを組み合わせるとより効果的である。
ス、油脂、バフ研磨剤などの汚染物除去のため、金属部
品、プラスチック部品、ゴム製品や、これらを組み合わ
せた精密機械部品、電子部品の洗浄剤や、ドライクリー
ニング用洗浄剤として用いられる。洗浄剤として用いる
場合、常温洗浄法でのぬぐい落とし、浸漬、はけ洗い、
フラッシュ、スプレー、超音波洗浄や、加熱洗浄法での
沸騰状態での浸漬、蒸気ゆすぎ、蒸気洗浄等が適用で
き、これらを組み合わせるとより効果的である。
【0011】本発明の共沸様組成物は従来のフロンと同
様に、洗浄剤の他、発泡剤、作動媒体、フルオロポリマ
ー重合用溶剤、電気絶縁剤等の各種用途にも使用でき
る。
様に、洗浄剤の他、発泡剤、作動媒体、フルオロポリマ
ー重合用溶剤、電気絶縁剤等の各種用途にも使用でき
る。
【0012】以下実施例により本発明を詳細に説明す
る。
る。
【0013】
【実施例1】HFC-43-10mee(沸点54.7℃)90重量%及び
2,3-ジメチルブタン(和光純薬製:沸点58℃)10重量%
よりなる混合液 400gをフラスコ(500ml)に入れ、理
論段数30段のオルダーショウ型蒸留カラムを用いて還流
比50で大気圧下で蒸留を行った。その結果カラム塔頂温
度が44.0℃の一定温度で初期重量の約33%に相当する13
2gの留分を得ることができた。この一定温度44.0℃に
おいて共沸様を呈した留分をガスクロマトグラフィー
(島津製作所製GC-14A)により分析したところ、HFC-43
-10mee84.6重量%、2,3-ジメチルブタン15.4重量%より
なる組成物であった。
2,3-ジメチルブタン(和光純薬製:沸点58℃)10重量%
よりなる混合液 400gをフラスコ(500ml)に入れ、理
論段数30段のオルダーショウ型蒸留カラムを用いて還流
比50で大気圧下で蒸留を行った。その結果カラム塔頂温
度が44.0℃の一定温度で初期重量の約33%に相当する13
2gの留分を得ることができた。この一定温度44.0℃に
おいて共沸様を呈した留分をガスクロマトグラフィー
(島津製作所製GC-14A)により分析したところ、HFC-43
-10mee84.6重量%、2,3-ジメチルブタン15.4重量%より
なる組成物であった。
【0014】
【実施例2】サンプル瓶(20ml)にHFC-43-10mee8.46
g及び2,3-ジメチルブタン1.54gを採り室温で混合し、
その中に冷凍機油(アトモスHAB15F:日本石油製) 0.1
gを入れ室温で手で振って撹拌した。冷凍機油は該混合
組成物に均一に溶解した。
g及び2,3-ジメチルブタン1.54gを採り室温で混合し、
その中に冷凍機油(アトモスHAB15F:日本石油製) 0.1
gを入れ室温で手で振って撹拌した。冷凍機油は該混合
組成物に均一に溶解した。
【0015】
【実施例3】85重量%のHFC-43-10meeと15重量%の2,3-
ジメチルブタンからなる組成物をJIS:K-2265に従って測
定した。この組成物の引火点は2,3-ジメチルブタン単品
の引火点に対して大幅な上昇が見られた。
ジメチルブタンからなる組成物をJIS:K-2265に従って測
定した。この組成物の引火点は2,3-ジメチルブタン単品
の引火点に対して大幅な上昇が見られた。
【0016】
【比較例1】サンプル瓶(20ml)に、HFC-43-10meeを
10gを計り採り、その中に実施例2で使用したのと同じ
冷凍機油 0.1gを入れ室温で手で振って撹拌したところ
静置後二層分離した。油脂に対する溶解性は、HFC-43-1
0mee単独の場合よりも、本発明の共沸様組成物の方が明
らかに優れている。
10gを計り採り、その中に実施例2で使用したのと同じ
冷凍機油 0.1gを入れ室温で手で振って撹拌したところ
静置後二層分離した。油脂に対する溶解性は、HFC-43-1
0mee単独の場合よりも、本発明の共沸様組成物の方が明
らかに優れている。
【0017】
【発明の効果】本発明の組成物(極小沸点44.0℃)は、
実施例より明かなようにCFC-113 (沸点約48℃)と沸点
が近く、従来用いてきた装置をそのまま使用でき、また
共沸乃至はそれに近い挙動を示すので、液管理が容易で
ある。また油脂に対する溶解性がHFC-43-10mee単独の場
合よりも大きいため、加工や錆止めとして金属部品に使
用されるグリースや加工油等の脱脂洗浄そして半導体製
造時のフラックス除去等に有用である。
実施例より明かなようにCFC-113 (沸点約48℃)と沸点
が近く、従来用いてきた装置をそのまま使用でき、また
共沸乃至はそれに近い挙動を示すので、液管理が容易で
ある。また油脂に対する溶解性がHFC-43-10mee単独の場
合よりも大きいため、加工や錆止めとして金属部品に使
用されるグリースや加工油等の脱脂洗浄そして半導体製
造時のフラックス除去等に有用である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C11D 7/50 C09K 3/00 111 C09K 5/04 C07C 19/08 C07C 9/16 C23G 5/028 H05K 3/26
Claims (2)
- 【請求項1】 70〜99重量%の1,1,1,2,3,4,4,5,5,5-デ
カフルオロペンタンと30〜1重量%の2,3-ジメチルブタ
ンからなることを特徴とする共沸様組成物。 - 【請求項2】 約84.6重量%の1,1,1,2,3,4,4,5,5,5-デ
カフルオロペンタンと約15.4重量%の2,3-ジメチルブタ
ンからなる請求項1記載の共沸様組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03310209A JP3074868B2 (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 共沸様組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03310209A JP3074868B2 (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 共沸様組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05124992A JPH05124992A (ja) | 1993-05-21 |
JP3074868B2 true JP3074868B2 (ja) | 2000-08-07 |
Family
ID=18002509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03310209A Expired - Fee Related JP3074868B2 (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 共沸様組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3074868B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5578137A (en) * | 1993-08-31 | 1996-11-26 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Azeotropic or azeotrope-like compositions including 1,1,1,2,3,4,4,5,5,5-decafluoropentane |
FR2781499B1 (fr) | 1998-07-24 | 2000-09-08 | Atochem Elf Sa | Compositions de nettoyage ou de sechage a base de 1,1,1,2,3,4,4,5,5, 5 - decafluoropentane |
-
1991
- 1991-10-30 JP JP03310209A patent/JP3074868B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05124992A (ja) | 1993-05-21 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |