JP3066367U - 遊漁用容器と付属部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊漁用容器のコーナー部分に極めて簡単な構
造の部材を適用することにより棒状体を固定することの
できる容器と、その付属部材を提供する。 【解決手段】 軸方向に開口６した断面Ω状で、上記開
口６の対面に断面Ｕ字状の撓み付与部７を形成した部材
１０を、非透水性シートからなる遊漁用容器１のコーナ
ー５の外から嵌め込み、該部材１０に容器コーナー部５
のシートを介して棒状体１１を差し込み、該棒状体１１
を支持できるようにしてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、釣り上げた魚あるいは撒き餌を収容する遊漁用容器とその付属部 材に関する。

【０００２】

【従来の技術】

遊漁用容器（以下、単に容器）は、プラスチックシートあるいは防水布帛によ り作られ、容器の上部開口縁にはステンレスワイヤーなどの剛性の強い材料を巡 らせて補強し、その縁に吊り下げ紐などを設けて持ち歩き易いようにしたもので 、上記容器が撒き餌用に供せられるときは、撒き餌用杓をセットにして用いられ る。

【０００３】 また、上記容器の付属品として上縁にＵ字状の釣り竿置き、あるいは竿立てな どを設けた仕切り板が別途市販されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記容器と付属品は、遊漁を楽しむ人びとから一定の評価を得ているが、さら に、遊漁の際に使用する諸々の道具を都合よく配置し、終了後は簡単に片づける ことのできる付属品を開発するようにとの要望が寄せられている。

【０００５】 この考案は、上記要望に応えるもので、上記容器のコーナー部分に極めて簡単 な構造の部材を適用することにより棒状体を固定することのできる容器と、その 付属部材を提供することを課題とする。

【０００６】

【課題解決のための手段】

上記課題を解決するためにこの考案は、軸方向に開口した断面Ω状で、上記開 口の対面に断面Ｕ字状の撓み付与部を形成した部材を、非透水性シートからなる 遊漁用容器のコーナーの外から嵌め込み、該部材に容器コーナー部のシートを介 して棒状体を差し込み、該棒状体を支持できるようにしてなり、上記棒状体が撒 き餌用杓の柄であり、上記杓に釣り竿置き用窪み、小物容器吊り下げ用窪みのい ずれか一方または両方を設けてなり、上記撒き餌用杓と柄との接合を、杓をピン により回動自在に連結し、杓の付け根に二以上の角度面を形成し、上記ピンにネ ジ軸を連結し、杓の柄の端面が上記ネジ軸の推進により上記角度面に接離するよ うにしてなる構成としたものである。

【０００７】 上記の如く構成するこの考案にあっては、部材をコーナーに適用することによ り極めて簡単に撒き餌用杓の柄の如き棒状体を支持固定できる容器になり、容器 を土台として諸々の遊漁用用具を支持できるようになる。

【０００８】 また、軸方向に開口した断面Ω状で、上記開口の対面に断面Ｕ字状の撓み付与 部を形成してなり、上記付属部材両端の撓み付与部から開口部に向けて傾斜させ て棒状体を差し込み易くし、両側面に突起と、任意の位置に係留環を一体に設け てなる構成としたものである。

【０００９】 上記の如く構成するこの考案によれば、遊漁用容器のコーナーに極めて簡単に 棒状体を支持固定できる。

【００１０】

【考案の実施の形態】

次にこの考案の実施形態を図面を参照しながら説明する。図１は、この考案に 係る遊漁用容器の使用状態を示す斜視図である。プラスチックシートを材料とす る角形バケット状容器１の上部開口縁２にはステンレスワイヤー３を巡らせて補 強し、吊り下げ用の紐４が掛けられている。

【００１１】 容器１のコーナー５には、図３に示す如く軸方向に開口６した断面Ω状で、上 記開口の対面に断面Ｕ字状の撓み付与部７を設けた部材１０が、容器１の外側か ら被せるように嵌められ、容器１のコーナー部５内側に沿って撒き餌用杓の柄１ １が差し込まれている。

【００１２】 上記部材１０の端面は、図２に示すように撓み付与部７から開口部６に向けて 傾斜させている。この傾斜１２は、上記柄（棒状体）１１を、容器１のコーナー 部５の内側に沿ってスムーズに差し込めるようにしたものである。

【００１３】 また、部材１０の両側面に設けた突起８は、棒状体１１を抜き取った後、容器 １のコーナー５から部材１０を取り外し易くするためのものであり、任意の位置 に設けた係留環９は、図３に示すように適当な紐１３で容器の一部に繋ぎ止め紛 失しないようにしたものである。

【００１４】 容器１に固定された撒き餌用杓１４の端部中央には、釣り竿１５を支持する窪 み１６と、小物入れ１７を吊り下げる窪み１８が設けられている。

【００１５】 撒き餌用杓１４の付け根２３部分は、二股１９になり、この二股１９にピン２ ０が回転可能に亘設され、このピン２０にフランジ２１を持ったネジ２２が螺合 している。一方杓１４の付け根２３部分の側面は、台形になり、上記ピン２０に 螺合したネジ２２を緩めるとピン２０を軸として杓１４が自由に回転する。

【００１６】 いま、ここで杓１４を上向きにしてネジ２１をねじ込んで行くと図４に示すよ うに杓１４は真っ直ぐの状態で固定される。また、ネジ２１を緩めて杓１４を図 ４の二点鎖線のように横向きにしてネジ２１を締め込むと杓１４は横向きになっ た状態で固定される。上記実施例では、杓１４の付け根２３の側面形状が台形に なっているので、真っ直ぐと横向きの状態で固定されるだけであるが、上記台形 の下隅部を削って下向きの傾斜面を形成すれば杓を斜め向きの状態で固定するこ とができる。

【００１７】 なお、上記実施例ではピン２０にネジ２２が螺合するようになっているが、内 筒の上端にフランジ２１を固着し、このフランジ２１に雌ねじを設け、ピン２０ に雄ねじを固着し、この雄ねじを上記フランジ２１の雌ねじに螺合するようにし てもよい。

【００１８】 杓１４の柄１１は、内筒２４と外筒２５とが嵌まり合って伸縮自在にできてい るが、使用後は短くして不用意に伸びないようにするために、内筒２４の後端に 雌ねじ２６を設けた詰め物２７を嵌入し外筒２５の後端に雄ねじ２８を設けた蓋 ２９を嵌入して、上記雌ねじ２６に雄ねじ２８をねじ込んで短くした状態を固定 するようにしている。

【００１９】 上記部材１０は、図２に示す形状をしており、その材料は高密度ポリエチレン である。この実施例では高密度ポリエチレンを用いたが、この材料にする必要は なく他のプラスチック材料を適宜選択することができる。また、耐腐食性の金属 材料を使用してもよい。

【００２０】 部材１０の形状は、軸方向に開口した断面Ω状で、上記開口６の対面に断面Ｕ 字状の撓み付与部７が連続一体に形成され、両側面には突起８と任意の位置に係 留環９が一体に形成され、さらに端部は、撓み付与部７から開口６に向けて傾斜 させて棒状体の差し込みを容易にしている。

【００２１】 部材１０の外径（Ｄ）と長さ（Ｌ）の比（Ｄ／Ｌ）は、２．７程度であるが、 適当に変えることができる。要は、容器に棒状体を固定したときの安定度と差し 込みやすさとの兼ね合いで決定される。また、一つのコーナーに二個以上の部材 を適用してもよい。

【００２２】

【考案の効果】

以上説明したようにこの考案によれば、部材をコーナーに適用することにより 極めて簡単に撒き餌用杓の柄の如き棒状体を支持固定できる容器になり、容器を 土台として諸々の遊漁用用具を支持できるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る容器の斜視図

【図２】この考案に係る部材の（ａ）斜視図、（ｂ）平
面図、（ｃ）正面図

【図３】容器のコーナーに部材を適用して棒状体を固定
する状態の（ａ）斜視図、（ｂ）平面図

【図４】撒き餌用杓の（ａ）正面図、（ｂ）杓・柄結合
部側面図、（ｃ）内・外筒結合構造図

【符号の説明】

１ 容器 ２ 開口縁 ３ ステンレスワイヤー ４ 紐 ５ コーナー ６ 開口 ７ 撓み付与部 ８ 突起 ９ 係留環 １０ 部材 １１ 柄（棒状体） １２ 傾斜 １３ 紐 １４ 杓 １５ 吊り竿 １６ 窪み（釣り竿用） １７ 小物入れ １８ 窪み（小物入れ用） １９ 二股 ２０ ピン ２１ フランジ ２２ ネジ ２３ 付け根 ２４ 内筒 ２５ 外筒 ２６ 雌ねじ ２７ 詰め物（雌ねじ側） ２８ 雄ねじ ２９ 蓋

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 軸方向に開口した断面Ω状で、上記開口
   の対面に断面Ｕ字状の撓み付与部を形成した部材を、非
   透水性シートからなる遊漁用容器のコーナーの外から嵌
   め込み、該部材に容器コーナー部のシートを介して棒状
   体を差し込み、該棒状体を支持できるようにしてなる遊
   漁用容器。
2. 【請求項２】 上記棒状体が撒き餌用杓の柄である請求
   項１に記載の遊漁用容器。
3. 【請求項３】 上記杓に釣り竿置き用窪み、小物容器吊
   り下げ用窪みのいずれか一方または両方を設けてなる請
   求項１または２に記載の遊漁用容器。
4. 【請求項４】 上記撒き餌用杓と柄との接合を、杓をピ
   ンにより回動自在に連結し、杓の付け根に二以上の角度
   面を形成し、上記ピンにネジ軸を連結し、杓の柄の端面
   が上記ネジ軸の推進により上記角度面に接離するように
   してなる請求項１乃至３のいずれかに記載の遊漁用容
   器。
5. 【請求項５】 軸方向に開口した断面Ω状で、上記開口
   の対面に断面Ｕ字状の撓み付与部を形成してなる遊漁用
   容器の付属部材。
6. 【請求項６】 上記付属部材両端の撓み付与部から開口
   部に向けて傾斜させて棒状体を差し込み易くし、両側面
   に突起と、任意の位置に係留環を一体に設けてなる遊漁
   用容器の付属部材。