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JP3062028B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3062028B2
JP3062028B2 JP7031349A JP3134995A JP3062028B2 JP 3062028 B2 JP3062028 B2 JP 3062028B2 JP 7031349 A JP7031349 A JP 7031349A JP 3134995 A JP3134995 A JP 3134995A JP 3062028 B2 JP3062028 B2 JP 3062028B2
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清隆 今井
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  • Bipolar Integrated Circuits (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置に関し、特に
npnバイポーラトランジスタ及びpnpバイポーラト
ランジスタと、n型ゲート電極を有するnMOS及びp
型ゲート電極を有するpMOSを同一基板上に有するB
i−CMOSの構造及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】同一基板上にMOS及びバイポーラトラ
ンジスタを形成してなるBi−CMOSは、1チップ上
にシステムを構築できるデバイスとして注目を集めてい
る。近年、アナログ・ディジタル混在のLSIの要求が
高まっており、高性能なnpn及びpnpバイポーラト
ランジスタとCMOSを低コストで形成する必要があ
る。ここで、npnトランジスタはエミッタがn型、ベ
ースがp型、コレクタがn型の不純物領域から形成され
ており、pnpトランジスタはエミッタがp型、ベース
がn型、コレクタがp型の不純物領域から形成されてい
る。
【0003】高速動作が可能なバイポーラトランジスタ
としては、好ましくは、ベース領域とエミッタ領域を多
結晶シリコン電極で引き出した自己整合型トランジスタ
構造が用いられている。
【0004】図9に、従来の一般的な自己整合型npn
トランジスタを説明する断面図を、図10に自己整合型
pnpバイポーラトランジスタを説明する断面図をそれ
ぞれ示す。
【0005】図9を参照して、npnトランジスタの場
合、ベース電極はp型の多結晶シリコン層108から成
り、エミッタ電極はn型の多結晶シリコン層115から
成る。
【0006】一方、図10を参照して、pnpトランジ
スタの場合、ベース電極はn型の多結晶シリコン層10
8aから成り、エミッタ電極はp型の多結晶シリコン層
15aから成る。
【0007】このように、同じ構造のトランジスタで
は、多結晶シリコン層の導電型がnpnトランジスタと
pnpトランジスタで2層とも逆になっている。
【0008】このようなnpnトランジスタとpnpト
ランジスタを同一基板上に形成した場合、4種類もの多
結晶シリコン層を形成することが必要とされ、このため
工程数の増大及び製造工程の複雑化をもたらす。
【0009】このような問題を解決する方法として、例
えば特開平4−225272号公報には、多結晶シリコ
ン膜によるベース電極を外周に持ち、その内部にエミッ
タ領域を形成した第1のバイポーラトランジスタと、多
結晶シリコン膜と同時に形成した同一導電型の多結晶シ
リコン膜によるエミッタ電極を外周に持ち、その内部に
ベースコンタクト領域を形成した第2のバイポーラトラ
ンジスタを同一基板上に形成してなり、第1、第2のト
ランジスタの一方をnpnトランジスタ、他方をpnp
トランジスタとした半導体装置及びその製造方法が提案
され、npnトランジスタと同時にpnpトランジスタ
を同一基板上に形成したバイポーラLSIを簡易な工程
で製造する方法が提案されている。この従来例について
図11を用いて説明する。
【0010】図11を参照して、npnトランジスタに
おいてベース電極に用いられている多結晶シリコン層1
08はp型であり、エミッタ電極に用いられている多結
晶シリコン層115はn型である。このnpnトランジ
スタと同一基板上に形成されたpnpトランジスタは、
p型の多結晶シリコン108をエミッタ電極として用
い、またn型の多結晶シリコン115をベース電極とし
て用いている。この結果、npnトランジスタはエミッ
タ領域118の周りに外部ベース領域116が存在する
外周ベース型トランジスタ(この構造は図9に示した一
般的な自己整合型トランジスタ構造である)となるのに
対し、pnpトランジスタはn型の外部ベース領域11
9の周りにp型のエミッタ領域117が存在する外周エ
ミッタ型トランジスタとなる。
【0011】この構造では、従来4種類の多結晶シリコ
ン電極が必要であるのに対して、半分の2種類の多結晶
シリコン電極に低減できる。上記の構造は、ベース電極
とエミッタ電極を入れ替えて、外周エミッタ型npnト
ランジスタと外周ベース型pnpトランジスタの組み合
わせも可能である。
【0012】次に前記従来例の製造方法について、図1
2及び図13を用いて説明する。図12及び図13は、
従来の半導体装置の製造方法を工程順に示した図であ
る。
【0013】図12(a)に示すように、p型のシリコ
ン基板101を用い、まずその表面のpnpトランジス
タ形成予定領域にp型シリコン基板101とp型コレク
タを電気的に分離するためのn型拡散層103と、コレ
クタとなるp型埋込層104と、npnトランジスタ形
成領域にn型埋込層102を形成する。
【0014】次に、エピタキシャル層105(一般にn
pnのコレクタ領域となる)を成長させ、素子分離用の
二酸化シリコン膜106、107を形成し、npnトラ
ンジスタのn型コレクタ引き出し領域102aと、pn
pトランジスタのn型コレクタ引き出し領域104aを
形成する。
【0015】ここまでの工程は、一般に行われているア
イソプレーナ型のpnpトランジスタとnpnトランジ
スタの製作工程を組み合わせたものである。なお、前記
特開平4−225272号公報には示されていないが、
一般には図12(a)に示すように、pnp形成領域に
はp型の不純物注入によってp型コレクタ領域105a
が必要である。そして、ここまで(コレクタ形成)に、
少なくとも5つのマスクが必要である。
【0016】次に、図12(b)に示すように、第1の
多結晶シリコン層108を被着し、それぞれのベース形
成領域上の第1の多結晶シリコン層108中に選択的に
ベース形成用不純物を適量イオン注入し、熱処理を行っ
てn型ベース層110(pnp)とp型ベース層109
(npn)を形成する。なお、イオン注入のマスクとし
てはフォトレジストパターンを用い、pnpにはリン
(P)を、npnにはボロン(B)を注入する。このた
め2つのマスクが必要とされる。
【0017】次に、ボロンを第1の多結晶シリコン層1
08中に大量にイオン注入したあと、pnpトランジス
タのエミッタ電極及びnpnトランジスタのベース電極
として用いる以外の第1の多結晶シリコン層108をフ
ォトエッチング技術により除去する(1マスク)。
【0018】次に、図12(c)に示すように、二酸化
シリコン膜111を被着し、フォトエッチング技術によ
り、ベースコンタクト形成領域112(pnp)及びエ
ミッタ形成領域113(npn)の二酸化シリコン膜1
11とその下の第1の多晶シリコン膜108を除去する
(1マスク)。
【0019】次に、図13(d)に示すように、再度二
酸化シリコン膜114を被着し、異方性エッチングを行
ってベースコンタクト形成領域(pnp)及びエミッタ
形成領域113(npn)の側壁だけに二酸化シリコン
膜114を残す。
【0020】次に、第2の多結晶シリコン層115を被
着し、ヒ素(As)を多量にイオン注入して熱処理を行
い、pnpのベースコンタクト領域112内にn型外部
ベース領域119と、npnのエミッタコンタクト領域
113内にn型エミッタ領域118を形成する。この熱
処理工程で、第1の多結晶シリコン層108中にイオン
注入しておいたボロンも同時に拡散し、p型エミッタ領
域117(pnp)とp型外部ベース領域116(np
n)が形成できる。
【0021】次に、図13(e)に示すように、第2の
多結晶シリコン層115の不要領域を除去してn型エミ
ッタ電極(npn)及びn型ベース電極(pnp)を形
成する(1マスク)。
【0022】さらに、それぞれのコンタクトを開口して
配線を接続すると、外周ベース型npnトランジスタと
外周エミッタ型pnpトランジスタが完成する。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例では、確か
に工程を大幅に簡略化できるが、それでも前記従来例を
BiCMOSに適用した場合にはマスク数の多さが問題
となる。
【0024】前述の通り、コレクタ形成までのマスク数
は、pnp領域のn型拡散層103とコレクタとなるp
型埋込層104、npnトランジスタのn型埋込層10
2と、npnトランジスタのn型コレクタ引き出し領域
102aとpnpトランジスタのn型コレクタ引き出し
領域104aをそれぞれ形成するため少なくとも5つ必
要である。
【0025】そして、コレクタ領域形成後、npn及び
pnpトランジスタ形成のためにさらに少なくとも5つ
のマスクが必要である。
【0026】この結果、単純にMOS形成プロセスと併
せると、MOS形成のためのマスク+10マスクが必要
となる。
【0027】マスク数削減のため、MOSトランジスタ
のゲート電極を形成するための多結晶シリコン層を前記
従来例の第1の多結晶シリコン層108と共用化する場
合でも、第1の多結晶シリコン層108の成長前にMO
Sのゲート酸化膜を形成し、バイポーラ形成領域のゲー
ト酸化膜を取り除くためのマスクが必要となり、マスク
数は低減しない。
【0028】さらに、この方法ではゲート酸化膜にレジ
ストが直接触れるため、レジストの含まれる不純物や、
レジスト除去時の剥離液に含まれる不純物の酸化膜に及
ぼす影響、例えば耐圧の低下や閾値電圧の変動等の問題
が生じる。
【0029】前記従来例の第2の多結晶シリコン層11
5をゲート電極用多結晶シリコン層と共用化した場合に
も同様の問題が生じる。
【0030】また、近年MOSトランジスタの微細化に
伴い、pMOSトランジスタのゲート電極をp型化し、
nMOSのゲート電極をn型化したp/nゲート構造が
一般的に用いられている。そこで、p型化した第1の多
結晶シリコンをpMOSのゲート電極に用いようとする
とボロンがゲート酸化膜を突き抜けることによりチャネ
ル領域の濃度が変動してしまう現象が生じる。この現象
は温度が高いほど生じやすく、エミッタ形成時の高温の
熱処理によってボロンの突き抜けが大量に起こってしま
う。この結果pMOSの閾値変動が生じる。
【0031】また、前記従来例では、外周エミッタpn
pトランジスタのエミッタ領域が、素子分離用の二酸化
シリコン層106、107に接しているという構造的な
問題点がある。
【0032】素子分離用の二酸化シリコン層106、1
07のエッジの部分ではベース領域110の幅が局所的
に薄くなり、エミッタ−コレクタ間の耐圧が低下するこ
とが一般的に知られている。これは、素子分離用二酸化
シリコン層106、107のエッジの部分にはストレス
による欠陥が入り易く、高濃度の不純物領域がエッジ部
分に接していると他の領域よりも拡散が速いためであ
る。
【0033】従って、本発明は上記問題点を解消し、マ
スク数の大幅な削減を可能とする、高性能自己整合型n
pn、pnpトランジスタを備えたBiCMOS型半導
体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、 一の半導体基板上にCMOSトランジ
スタと、バイポーラトランジスタと、が選択的に設けら
れ、前記CMOSトランジスタのゲート電極に用いられ
る多結晶シリコン層からなるベース電極を外周に持ち、
その内部にエミッタ領域を形成してなる第1導電型バイ
ポーラトランジスタと、前記ゲート電極に用いられる多
結晶シリコン層からなるエミッタ電極を外周に持ち、そ
の内部にベースコンタクト領域を形成してなる第2導電
型バイポーラトランジスタと、を備えてなる半導体装置
の製造方法であって、前記第1導電型及び第2導電型バ
イポーラトランジスタと前記CMOSトランジスタのそ
れぞれの素子領域を形成した後に各素子領域の半導体表
面にゲート酸化膜を形成する工程と、前記ゲート酸化膜
上に多結晶シリコン層を堆積した後絶縁膜を形成する工
程と、前記絶縁膜及び多結晶シリコン層を選択的に除去
して前記第1導電型バイポーラトランジスタ素子形成領
域中央部に位置するエミッタ開口部及び前記第2導電型
バイポーラトランジスタ素子形成領域中央部に位置する
ベース開口部を形成する工程と、前記エミッタ開口部、
前記ベース開口部、及びそれぞれの開口部の周囲の前記
ゲート酸化膜を前記開口部に対し自己整合的にエッチン
グして前記開口部周辺の前記多結晶シリコン層と前記半
導体基板との間にリング状のスリットを形成した後に、
前記リング状のスリットに不純物を含む多結晶シリコン
層を埋め込む工程と、前記スリット内部の不純物を拡散
させた後にCMOSのうちPMOSゲート電極への不純
物拡散を行う工程と、を少なくとも含むことを特徴とす
る半導体装置の製造方法を提供する。
【0035】また、本発明は、(a)半導体基板表面に
選択的に設けられた素子分離領域でそれぞれ区画され、
表面にn型半導体層を有するnpnバイポーラトランジ
スタ素子形成領域、表面にp型半導体層を有するpnp
バイポーラトランジスタ素子形成領域、表面にp型半導
体層を有するnMOS形成領域、表面にn型半導体層を
有するpMOS形成領域を形成する工程と、 (b)前記pnpバイポーラトランジスタ素子形成領域
表面に選択的にn型ベース領域を形成する工程と、 (c)前記各素子形成領域の半導体表面にゲート酸化膜
を形成する工程と、 (d)前記ゲート酸化膜上に第1のノンドープ多結晶シ
リコン層を堆積した後第1の絶縁膜を形成する工程と、 (e)前記第1の絶縁膜及び第1の多結晶シリコン層を
選択的に除去して前記npnバイポーラトランジスタ素
子形成領域中央部に位置するエミッタ開口部及び前記p
npバイポーラトランジスタ素子形成領域中央部に位置
するベース開口部を形成する工程と、 (f)前記エミッタ、ベース開口部、及びその周囲の前
記ゲート酸化膜を開口部に対し自己整合的にエッチング
することにより開口部周辺の前記第1の多結晶シリコン
層と半導体基板の間にドーナツ状の隙間を形成する工程
と、 (g)p型の不純物を含む第2の多結晶シリコンを堆積
し、前記ドーナツ状の隙間に前記第2の多結晶シリコン
層を埋め込む工程と、 (h)前記ドーナツ状の隙間に埋め込まれた以外の前記
第2の多結晶シリコン層を等方性エッチングにて除去す
る工程と、 (i)前記エミッタ開口内の前記npnバイポーラトラ
ンジスタ素子形成領域の表面に選択的にp型ベース領域
を形成する工程と、 (j)第2の絶縁膜を堆積した後、異方性のドライエッ
チングを行って前記エミッタ開口及び前記ベース開口の
側壁にサイドウォールを形成する工程と、 (k)n型の不純物を含む第3の多結晶シリコン層を堆
積した後に第3の絶縁膜を堆積する工程と、 (l)前記第3の絶縁膜及び第3の多結晶シリコンを選
択的にエッチングして、 前記エミッタ開口を覆うように
前記npnバイポーラトランジスタのn型エミッタ電
極、及び、前記ベース開口を覆うように前記pnpバイ
ポーラトランジスタのn型ベース電極をそれぞれ形成す
る工程と、 (m)前記n型エミッタ電極及び前記n型ベース電極の
形成と同時に前記第1の絶縁膜をエッチングして前記第
1の多結晶シリコン層を露出させる工程と、 (n)前記第1の多結晶シリコンを選択的にエッチング
して、nMOSのゲート電極、pMOSのゲート電極、
前記npnバイポーラトランジスタのベース電極、及び
前記pnpバイポーラトランジスタのエミッタ電極を同
時に形成する工程と、 (o)熱処理を行って、前記隙間に残余した前記p型不
純物を含む第2の多結晶シリコン層からの不純物拡散に
より前記npnバイポーラトランジスタ素子形成領域の
表面にp型外部ベース領域を形成し、同時に、前記pn
pバイポーラトランジスタ素子形成領域の表面のn型ベ
ース領域内部にp型エミッタ領域を形成し、前記npn
バイポーラトランジスタのn型エミッタ電極からの不純
物拡散によりp型ベース領域中にn型エミッタ領域を形
成し、さらに、前記pnpバイポーラトランジスタのn
型ベース電極からの不純物拡散によりn型外部ベース領
域を形成する工程と、 (p)前記nMOS部に選択的にn型不純物をイオン注
入して熱処理を行い、n型ソース・ドレイン領域を形成
し、かつ前記nMOSのゲート電極をn型化する工程
と、 (q)前記pMOS部、前記npnバイポーラトランジ
スタ、及び前記pnpバイポーラトランジスタに選択的
にp型不純物をイオン注入して熱処理を行い、p型ソー
ス・ドレイン領域を形成し、かつ前記pMOSのゲート
電極をp型化するとともにnpnバイポーラトランジス
タのベース電極をp型化し、pnpバイポーラトランジ
スタエミッタ電極をp型化する工程と、 を少なくとも含み、前記工程(o)よりもあとに前記工
程(p)を行い、前記工程(p)よりもあとに前記工程
(q)を行う、ことを特徴とする半導体装置の製造方法
を提供する。
【0036】
【作用】本発明の半導体装置によれば、高性能な自己整
合型npnバイポーラトランジスタと自己整合型pnp
バイポーラトランジスタ及びp/nゲート型のCMOS
トランジスタを、前記従来例と比べて、極めて少ないマ
スク数で形成することができる。
【0037】そして、本発明の製造方法によれば、必要
なマスクは、CMOSを形成するために必要なマスク数
に、6マスク分を加えたものとされ、前記従来例と比べ
て4マスクも少なくできる。
【0038】また、本発明によれば、ゲート酸化膜にレ
ジストが接することなく、MOSゲート電極とバイポー
ラベース電極(もしくはエミッタ電極)との共用化が可
能とされ、さらに、先にnpnのp型外部ベース及びp
npのp型エミッタが形成されていることから、pMO
SへのBF2注入後の熱処理の低温化が可能となり、p
MOSゲート電極からのボロンがゲート酸化膜を突き抜
けてチャネル領域に拡散する現象を抑止することが可能
となる。このため、本発明により製造されたBiCMO
Sデバイスにおいては、MOSの閾値電圧はMOSトラ
ンジスタ単独で形成したのと同程度のバラツキ範囲に抑
えられる。
【0039】さらに、本発明においては、外周エミッタ
pnpトランジスタのエミッタ領域が、素子分離用の二
酸化シリコン層に当接することがない構造とされ、この
ためエミッタ−コレクタ間の耐圧が低下することが防げ
る。
【0040】本発明においては、npn外部ベース及び
pnpエミッタは、エミッタ及びベース開口部のゲート
酸化膜のオーバーエッチ量でその面積を自己整合的に決
めることができるため、外部ベース面積従来の1/2程
度に削減できる。また、pnpのエミッタ面積も必要以
上に大きくなることが防げる。
【0041】さらに、本発明によれば、pnpバイポー
ラトランジスタを外周ベース構造にできるためベース抵
抗を小さくできるという利点を有する。
【0042】
【実施例】図面を参照して、本発明の実施例を以下に説
明する。
【0043】
【実施例1】図1は本発明の一実施例を説明するための
縦断面図である。
【0044】図1を参照して、p型基板1上に全面にn
型埋込層2を有し、n型埋込層2の上にn型のエピタキ
シャル層3を有している。
【0045】フィールド酸化膜4及びトレンチ分離領域
5によって素子分離がなされている。
【0046】イオン注入によりnMOS領域及びpnp
バイポーラトランジスタ領域にはpウェル6が、pMO
S領域にはnウェル7が形成されており、npnバイポ
ーラトランジスタはn型エピタキシャル層3がそのまま
存在している。
【0047】nMOSはn型のゲート電極21を、pM
OSはp型のゲート電極22を有しており、どちらも表
面チャネル型構造になっている。
【0048】外周ベース構造を有するnpnバイポーラ
トランジスタのベース電極23と、外周エミッタ構造を
有するpnpバイポーラトランジスタのエミッタ電極2
4はnMOS及びpMOSのゲート電極21及び22と
同一の多結晶シリコン層から形成されている。
【0049】npnバイポーラトランジスタのベース電
極23及びpnpバイポーラトランジスタのエミッタ電
極24は、ゲート酸化膜9を開口部に対し選択的にエッ
チングして形成した隙間にp型不純物を含んだ多結晶シ
リコン層15を埋め込むことによりシリコン表面と接続
されている。
【0050】npnバイポーラトランジスタのエミッタ
電極18とpnpバイポーラトランジスタのベース電極
19は同一のn型不純物を含んだ多結晶シリコン層から
なり、熱拡散によりn型エミッタ領域(npn)29及
びn型外部ベース領域(pnp)30を有し、またp型
不純物を含んだ多結晶シリコン層(ボロンドープ多結晶
シリコン層)15からの拡散によって形成したp型外部
ベース領域(npn)27とp型エミッタ領域(pn
p)28を有する。
【0051】p型エミッタ領域(pnp)28は素子分
離のための二酸化シリコン層に接していない構造になっ
ている。
【0052】MOSのゲート電極21、22及びソース
・ドレイン拡散層領域26、31、さらにp型ベース電
極(npn)23と、p型エミッタ電極(pnp)24
の表面はシリサイド化されている。
【0053】次に本実施例の製造方法について図2から
図7を参照して説明する。図2(a)から図7(k)
は、本実施例を製造工程順に説明するための断面図であ
る。
【0054】図2(a)に示すように、約1オーム・c
mのp型のシリコン基板1上にn型の不純物例えばアン
チモン(Sb)をイオン注入してn型埋込層2を形成
し、その上に濃度5×1015〜1×1016cm-3、厚さ
0.5〜3μmのn型エピタキシャル層3を成長する。
【0055】一般的な素子分離酸化膜形成方法、例えば
LOCOS技術を用いて、フィールド酸化膜4を形成
し、その後、トランジスタを分離している素子分離用二
酸化シリコン層4の内側に深さ3〜6μmのトレンチ分
離5を形成する。このトレンチ分離5は、n型エピタキ
シャル層3及びn型埋込層2を突き抜け、p型基板1ま
で達している。トレンチ分離5とn型埋込層2により各
トランジスタは電気的に分離される。
【0056】次に、図2(b)に示すように、n型エピ
タキシャル層3内のnMOS形成予定領域及びpnpバ
イポーラトランジスタ形成予定領域にpウェル6を形成
する。pnpバイポーラトランジスタにおいて、このp
ウェル6がコレクタ領域となる。
【0057】n型エピタキシャル層3内のpMOS形成
予定領域にはnウェル7を形成する。
【0058】さらに、npnトランジスタのn型コレク
タ引き出し領域8を形成した後、pnpトランジスタ形
成予定領域にリン又はヒ素をイオン注入してn型真性ベ
ース10を形成する。
【0059】その後、全面に膜厚2.5〜3.0nmの
ゲート酸化膜9を形成し、その上に厚さ100〜300
nmの不純物を含まないノンドープ多結晶シリコン層を
成長し、さらにその上に厚さ50〜250nmの窒化膜
12を成長する。
【0060】次に、図3(c)に示すように、フォトエ
ッチング技術により、窒化膜12と、その下のノンドー
プ多結晶シリコン膜11を、と除去し、エミッタ開口形
成領域13a(npn)及びベース開口形成領域13b
(pnp)を形成する。
【0061】その後、酸化膜ウェットエッチにより、ゲ
ート酸化膜9は自己整合的にエミッタ開口13aもしく
はベース開口13bと同型状に窓を開けられ、さらにエ
ッチングを進行させると前記窓の外周的から均一なサイ
ドエッチが進行し、この結果開口部に沿ってゲート酸化
膜の厚みをもったドーナツ状のスリット14が得られ
る。
【0062】次に、図3(d)に示すように、ボロンを
5×1019〜5×1020cm-3含むボロンドープ多結晶
シリコン層15を全面に成長する。このボロンドープ多
結晶シリコン層15はスリット14に埋め込むためのも
のである。従って、成長膜厚はスリット14の厚み、す
なわちゲート酸化膜厚の厚さの50〜70%程度とする
ことにより、空洞の埋込は十分達成される。
【0063】次に、等方性のドライエッチングにてスリ
ット14に埋め込まれた以外のボロンドープ多結晶シリ
コン層15を取り除く。等方性のドライエッチングは異
方性のドライエッチングと比べダメージがほとんどな
い。
【0064】その際、エッチング量はボロンドープ多結
晶シリコン層15の成長膜厚の120〜130%となる
が、成長膜厚が非常に薄いのでオーバーエッチング量は
きわめて小さくシリコン表面はほとんど掘られない。例
えばゲート酸化膜9が10nmのときボロンドープ多結
晶シリコン層15の成長膜厚は約6nmであり、オーバ
ーエッチング量は約1.2nmとなる。
【0065】これに対し、前記従来例においては、直接
第1の多結晶シリコン層8をエッチングした場合、例え
ば第1の多結晶シリコン層8の膜厚が200nmである
とき、オーバーエッチング量は40nmとなり、シリコ
ン表面を大きく削ってしまう。このためnpn及びpn
pトランジスタのベース領域9及び10の深さが変動
し、電流増幅率や遮断周波数特性のばらつき、耐圧のば
らつきをもたらす。
【0066】次に、図4(e)に示すように、フォトリ
ソグラフィ工程を経てnpnバイポーラトランジスタの
エミッタ開口下のn型エピタキシャル表面にのみBF2
注入を行ってp型真性ベース16を形成する。
【0067】次に、図4(f)に示すように、絶縁膜を
被着し、異方性エッチングを行ってベース開口(即ちベ
ースコンタクト形成領域)13b(pnp)、及びエミ
ッタ開口(即ちエミッタコンタクト形成領域)13a
(npn)の側壁だけにサイドウォール絶縁膜17を残
す。
【0068】次に、n型の不純物、例えばヒ素を大量に
含んだ多結晶シリコン層を被着し、さらに、その上に酸
化膜20を被着した後、フォトエッチング工程をへてn
pnのエミッタ開口13a上にn型エミッタ電極18
と、pnpのベース開口13b上にn型ベース電極19
を形成する。また、このときのレジストパターンをその
まま用いてノンドープ多結晶シリコン層11上の窒化膜
12を取り除く。
【0069】次に、図5(g)に示すように、フォトエ
ッチング工程を経てノンドープ多結晶シリコン層11を
パターニングし、nMOSのゲート電極21、pMOS
のゲート電極22、npnのベース電極23、pnpの
エミッタ電極24を形成する。さらに、全面に絶縁膜を
成長した後異方性のドライエッチングを行って、第2の
サイドウォール絶縁膜25をそれぞれの電極の側壁に形
成する。
【0070】このとき、第2のサイドウォール絶縁膜2
5形成前にライトリ・ドープド・ドレイン(LDD)領
域をnMOS及びpMOSに形成してもよい。
【0071】次に、図5(h)に示すように、フォトリ
ソグラフィ工程を経てnMOS領域にのみヒ素をエネル
ギー20〜70keV、注入量1×1015〜5×1015
cm-2で注入する。
【0072】次に、図6(i)に示すように、約800
℃〜900℃、5〜30分程度のアニールを行って、n
MOSのソース・ドレイン領域26を形成する。その
際、nMOSのゲート電極21にもヒ素がドープされ、
n型化する。
【0073】また、このアニールによって、n型エミッ
タ電極18からの不純物拡散により、npnバイポーラ
トランジスタのn型エミッタ29が形成され、n型ベー
ス電極19からの不純物拡散により、pnpバイポーラ
トランジスタのn型外部ベース30が形成され、さら
に、ボロンドープ多結晶シリコン層15からの不純物の
拡散により、npnバイポーラトランジスタのp型外部
ベース27及びpnpバイポーラトランジスタのp型エ
ミッタ28が形成される。
【0074】nMOS形成時のアニールがバイポーラエ
ミッタ及び外部ベース形成のための熱処理として不十分
なときはヒ素注入前にアニールを行ってエミッタ及び外
部ベースを形成することも可能であることは勿論であ
る。
【0075】次に、図6(j)に示すように、フォトリ
ソグラフィ工程を経てpMOS領域、npnのコレクタ
引き出し領域8以外の領域及びpnp領域にBF2をエ
ネルギー20〜70keV、注入量1×1015〜5×1
15cm-2で注入する。
【0076】次に、図7(k)に示すように、約800
℃〜850℃、5〜30分程度のアニール、もしくはゲ
ート酸化膜9が薄い場合にはボロンの突き抜け減少を抑
えるために約800℃〜1020℃、5〜30秒程度の
ラピッドサーマルアニーリング(RTA)を行って、p
MOSのソース・ドレイン領域31を形成する。
【0077】このとき、nMOSのゲート電極22にB
2がドープされp型化する。また、このとき。npn
のベース電極23及びpnpのエミッタ電極にもBF2
が注入されp型化する。
【0078】本実施例に係る製造方法では、npnのp
型外部ベース27及びpnpのp型エミッタ28が先に
形成されていることから、BF2注入後の熱処理の低温
化が可能でとされ、前述したpMOSゲート電極からの
ボロンがゲート酸化膜を突き抜けてチャネル領域に拡散
する現象を抑えることができる。またpMOSのソース
・ドレインのパンチスルーも押さえることができる。
【0079】最後に、膜厚10〜100nmのチタン
(Ti)をスパッタした後シンタリングを行うことによ
り、nMOSとpMOSのゲート電極21、22及びソ
ース・ドレイン領域26、31及びnpnのベース電極
23、pnpのエミッタ電極24上にチタンシリサイド
層32が形成され、図1に示された形状となる。
【0080】本実施例においては、高性能な自己整合型
npnバイポーラトランジスタと自己整合型pnpバイ
ポーラトランジスタ及びCMOSトランジスタとが、前
記従来例と比べて、極めて少ないマスク数で形成され
る。すなわち、本実施例では、CMOSを形成するため
に必要なマスク数に加えて6つのマスクが必要とされる
だけであり、前記従来例と比べて4マスク削減してい
る。より詳細には、この6つのマスクとは、[1]トレン
チ分離5形成用マスク、[2]npnコレクタ引き出し領
域8形成用マスク、[3]pnp真性ベース10形成用マ
スク、[4]エミッタ開口13a及びベース開口13b形
成用マスク、[5]npn真性ベース16形成用マスク、
[6]npnエミッタ電極18及びpnpベース電極形成
マスクである。
【0081】また、本実施例によれば、ゲート酸化膜9
にレジストが接することなしにMOSゲート電極とバイ
ポーラトランジスタのベース電極(もしくはエミッタ電
極)との共用化が可能である。また、本実施例に係る製
造方法では、先にnpnのp型外部ベース27及びpn
pのp型エミッタ28が形成されているため、pMOS
へのBF2注入後の熱処理の低温化が可能となり、pM
OSゲート電極からのボロンがゲート酸化膜を突き抜け
てチャネル領域に拡散する現象を抑えられる。本実施例
によれば、上記作用効果によりMOSの閾値電圧は、M
OSトランジスタ単独で形成した場合と同様のバラツキ
の範囲で抑えられる。
【0082】さらに、実施例においては、外周エミッタ
pnpトランジスタのエミッタ領域が、素子分離用の二
酸化シリコン層に当接することがない構造とされ、この
ためエミッタ−コレクタ間の耐圧が低下することが防げ
る。
【0083】また、前記従来例ではnpnの外部ベース
16及びpnpのエミッタ17の面積は素子分離の二酸
化シリコン6とエミッタコンタクト13もしくはベース
コンタクト12によって決められる。このため、二酸化
シリコン6とエミッタコンタクト13もしくはベースコ
ンタクト12の目合わせマージンが必要であるため必要
以上の面積となっており、接合容量の増大を招いてい
る。
【0084】これに対し、本実施例では、npn外部ベ
ース27及びpnpエミッタ28は、エミッタ及びベー
ス開口部のゲート酸化膜9のオーバーエッチ量でその面
積を自己整合的に決めることができる。このため外部ベ
ース面積従来の1/2程度に削減できる。また、pnp
のエミッタ面積も必要以上に大きくなることが防げる。
【0085】
【実施例2】図8に本発明の第2の実施例を説明するた
めの断面図を示す。なお、図8において図1と同一の要
素には同一の参照符号が付されている。図8に示す本実
施例の構造は、図1の前記第1の実施例に対して、np
nトランジスタが外周エミッタ構造、pnpトランジス
タが外周ベース構造となっている。
【0086】図8を参照して、p型基板1上に全面にn
型埋込層2を有し、その上にn型のエピタキシャル層3
を有している。フィールド酸化膜4及びトレンチ分離領
域5によって素子分離がなされている。イオン注入によ
りnMOS領域pnpバイポーラトランジスタ領域には
pウェル6が、pMOS領域にはnウェル7が形成され
ており、npnバイポーラトランジスタはn型エピタキ
シャル層3がそのまま存在している。
【0087】nMOSはn型のゲート電極21を、pM
OSはp型のゲート電極22を有しており、どちらも表
面チャネル型構造になっている。
【0088】外周エミッタ構造を有するnpnバイポー
ラトランジスタのn型エミッタ電極18と、外周ベース
構造を有するpnpバイポーラトランジスタのベース電
極19はnMOS及びpMOSのゲート電極21及び2
2と同一の多結晶シリコン層から形成されている。
【0089】npnバイポーラトランジスタのエミッタ
電極18及びpnpバイポーラトランジスタのベース電
極19は、ゲート酸化膜9を開口部に対し選択的にエッ
チングして形成した隙間にn型不純物を含んだ多結晶シ
リコン層15(b)を埋め込むことによりシリコン表面
と接続されている。
【0090】npnバイポーラトランジスタのベース電
極23とpnpバイポーラトランジスタのエミッタ電極
24は同一のp型不純物を含んだ多結晶シリコン層から
なり、熱拡散によりp型エミッタ領域(pnp)28及
びp型外部ベース領域(npn)27を有し、またn型
不純物を含んだ多結晶シリコン層15(b)からの拡散
によって形成したn型外部ベース領域(pnp)30、
n型エミッタ領域(npn)29を有する。n型エミッ
タ領域(npn)29は素子分離のための二酸化シリコ
ン層に接していない構造になっている。
【0091】MOSのゲート電極21、22及びソース
・ドレイン拡散層領域26、31さらにn型ベース電極
(pnp)19とp型エミッタ電極(npn)18の表
面はシリサイド化されている。
【0092】本発明の前記第2の実施例では、pnpバ
イポーラトランジスタを外周ベース構造にできるため、
ベース抵抗を小さくすることができるという利点を有す
る。なお、npnとpnpに必要とされる性能に応じ
て、構造を選ぶことができる。
【0093】以上本発明を上記各実施例に即して説明し
たが、本発明は上記態様にのみ限定されるものでなく、
本発明の原理に準ずる各種態様を含むことは勿論であ
る。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体装
置によれば、高性能な自己整合型npnバイポーラトラ
ンジスタと自己整合型pnpバイポーラトランジスタ及
びp/nゲート型のCMOSトランジスタを、前記従来
例と比べて極めて少ないマスク数で形成することが可能
である。
【0095】そして、本発明の製造方法によれば、必要
なマスクはCMOSを形成するために必要なマスク数に
6マスク分を加えたものとされ、前記従来例と比べて4
マスクも少なくできる。
【0096】また、本発明ではゲート酸化膜にレジスト
が接することなしにMOSゲート電極とバイポーラベー
ス電極(もしくはエミッタ電極)との共用化が可能とさ
れ、さらに、先にnpnのp型外部ベース及びpnpの
p型エミッタが形成されていることから、pMOSへの
BF2注入後の熱処理の低温化が可能となり、pMOS
ゲート電極からのボロンがゲート酸化膜を突き抜けてチ
ャネル領域に拡散する現象を抑止することが可能とな
る。このため、本発明により製造されたBiCMOSデ
バイスにおいては、MOSの閾値電圧はMOSトランジ
スタ単独で形成したのと同程度のバラツキ範囲に抑えら
れる。
【0097】さらに、本発明においては、外周エミッタ
pnpトランジスタのエミッタ領域が素子分離用の二酸
化シリコン層に当接することがない構造とされ、このた
めエミッタ−コレクタ間の耐圧が低下することが防げ
る。
【0098】また、前記従来例によれば、npnの外部
ベース領域116及びpnpのエミッタ領域117の面
積は素子分離の二酸化シリコンとエミッタコンタクトも
しくはベースコンタクトによって決められる。このた
め、二酸化シリコンとエミッタコンタクトもしくはベー
スコンタクトの目合わせマージンが必要であるため、必
要以上の面積となっており、接合容量の増加を招いてい
る。
【0099】これに対し、本発明においては、npn外
部ベース及びpnpエミッタは、エミッタ及びベース開
口部のゲート酸化膜のオーバーエッチ量でその面積を自
己整合的に決めることができるため、外部ベース面積従
来の1/2程度に削減できる。また、pnpのエミッタ
面積も必要以上に大きくなることが防げる。
【0100】さらに、本発明によれば、pnpバイポー
ラトランジスタを外周ベース構造にできるためベース抵
抗を小さくできるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例1の構成を説明するため
の断面図である。
【図2】(a)及び(b)は本発明の第1の実施例を工
程順に説明するための断面図である。
【図3】(c)及び(d)は本発明の第1の実施例を工
程順に説明するための断面図である。
【図4】(e)及び(f)は本発明の第1の実施例を工
程順に説明するための断面図である。
【図5】(g)及び(h)は本発明の第1の実施例を工
程順に説明するための断面図である。
【図6】(i)及び(j)は本発明の第1の実施例を工
程順に説明するための断面図である。
【図7】(k)は本発明の第1の実施例を工程順に説明
するための断面図である。
【図8】本発明の第2の実施例2の構成を説明するため
の断面図である。
【図9】従来の自己整合型npnトランジスタの構成を
説明するための断面図である。
【図10】従来の自己整合型pnpトランジスタの構成
を説明するための断面図である。
【図11】外周ベース型npnバイポーラトランジスタ
と外周エミッタ型pnpバイポーラトランジスタを同一
基板上に形成した従来例の構成を説明する断面図であ
る。
【図12】従来構造の外周ベース型npnトランジスタ
と外周エミッタ型pnpトランジスタを同一基板上に形
成した従来例を工程順に説明する断面図である。
【図13】従来構造の外周ベース型npnトランジスタ
と外周エミッタ型pnpトランジスタを同一基板上に形
成した従来例を工程順に説明する断面図である。
【符号の説明】 1 p型基板 2 n型埋込層 3 n型エピタキシャル層 4 フィールド酸化膜 5 トレンチ分離 6 pウェル 7 nウェル 8 n型コレクタ引き出し領域 9 ゲート酸化膜 10 n型真性ベース 11 ノンドープ多結晶シリコン層 12 窒化膜 13a エミッタ開口 13b ベース開口 14 スリット 15 ボロンドープ多結晶シリコン層 15b ヒ素ドープ多結晶シリコン層 16 p型真性ベース 17 サイドウォール絶縁膜 18 n型エミッタ電極 19 n型ベース電極 20 酸化膜 21 n型ゲート電極 22 p型ゲート電極 24 p型エミッタ電極 25 第2のサイドウォール絶縁膜 26 n型ソース・ドレイン領域 27 p型外部ベース 28 p型エミッタ 29 n型エミッタ 30 n型外部ベース 31 p型ソース・ドレイン領域 32 p型コレクタ引き出し領域 33 TiSi層 101 シリコン基板 102 n型埋込層 102a n型コレクタ引き出し領域 103 n型拡散層 104 p型埋込層 104a p型コレクタ引き出し領域 105 エピタキシャル層 105a p型コレクタ層 106、107、111、114 二酸化シリコン膜 108 第1の多結晶シリコン層 108a 第3の多結晶シリコン層 109 p型ベース層 110 n型ベース層 112 ベースコンタクト形成領域 113 エミッタ形成領域 115 第2の多結晶シリコン層 115a 第4の多結晶シリコン層 116 p型外部ベース領域 117 p型エミッタ領域 118 n型エミッタ領域 119 n型外部ベース領域

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一の半導体基板上にCMOSトランジスタ
    と、バイポーラトランジスタと、が選択的に設けられ、 前記CMOSトランジスタのゲート電極に用いられる多
    結晶シリコン層からなるベース電極を外周に持ち、その
    内部にエミッタ領域を形成してなる第1導電型バイポー
    ラトランジスタと、 前記ゲート電極に用いられる多結晶シリコン層からなる
    エミッタ電極を外周に持ち、その内部にベースコンタク
    ト領域を形成してなる第2導電型バイポーラトランジス
    タと、を備えてなる半導体装置の製造方法であって、 前記第1導電型及び第2導電型バイポーラトランジスタ
    と前記CMOSトランジスタのそれぞれの素子領域を形
    成した後に各素子領域の半導体表面にゲート酸化膜を形
    成する工程と、 前記ゲート酸化膜上に多結晶シリコン層を堆積した後絶
    縁膜を形成する工程と、 前記絶縁膜及び多結晶シリコン層を選択的に除去して前
    記第1導電型バイポーラトランジスタ素子形成領域中央
    部に位置するエミッタ開口部及び前記第2導電型バイポ
    ーラトランジスタ素子形成領域中央部に位置するベース
    開口部を形成する工程と、 前記エミッタ開口部、前記ベース開口部、及びそれぞれ
    の開口部の周囲の前記ゲート酸化膜を前記開口部に対し
    自己整合的にエッチングして前記開口部周辺の前記多結
    晶シリコン層と前記半導体基板との間にリング状のスリ
    ットを形成した後に、前記リング状のスリットに不純物
    を含む多結晶シリコン層を埋め込む工程と、 前記スリット内部の不純物を拡散させた後にCMOSの
    うちPMOSゲート電極への不純物拡散を行う工程と、 を少なくとも含むことを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】(a)半導体基板表面に選択的に設けられ
    た素子分離領域でそれぞれ区画され、表面にn型半導体
    層を有するnpnバイポーラトランジスタ素子形成領
    域、表面 にp型半導体層を有するpnpバイポーラトラ
    ンジスタ素子形成領域、表面にp型半導体層を有するn
    MOS形成領域、表面にn型半導体層を有するpMOS
    形成領域を形成する工程と、 (b)前記pnpバイポーラトランジスタ素子形成領域
    表面に選択的にn型ベース領域を形成する工程と、 (c)前記各素子形成領域の半導体表面にゲート酸化膜
    を形成する工程と、 (d)前記ゲート酸化膜上に第1のノンドープ多結晶シ
    リコン層を堆積した後第1の絶縁膜を形成する工程と、 (e)前記第1の絶縁膜及び第1の多結晶シリコン層を
    選択的に除去して前記npnバイポーラトランジスタ素
    子形成領域中央部に位置するエミッタ開口部及び前記p
    npバイポーラトランジスタ素子形成領域中央部に位置
    するベース開口部を形成する工程と、 (f)前記エミッタ、ベース開口部、及びその周囲の前
    記ゲート酸化膜を開口部に対し自己整合的にエッチング
    することにより開口部周辺の前記第1の多結晶シリコン
    層と半導体基板の間にドーナツ状の隙間を形成する工程
    と、 (g)p型の不純物を含む第2の多結晶シリコンを堆積
    し、前記ドーナツ状の隙間に前記第2の多結晶シリコン
    層を埋め込む工程と、 (h)前記ドーナツ状の隙間に埋め込まれた以外の前記
    第2の多結晶シリコン層を等方性エッチングにて除去す
    る工程と、 (i)前記エミッタ開口内の前記npnバイポーラトラ
    ンジスタ素子形成領域の表面に選択的にp型ベース領域
    を形成する工程と、 (j)第2の絶縁膜を堆積した後、異方性のドライエッ
    チングを行って前記エミッタ開口及び前記ベース開口の
    側壁にサイドウォールを形成する工程と、 (k)n型の不純物を含む第3の多結晶シリコン層を堆
    積した後に第3の絶縁膜を堆積する工程と、 (l)前記第3の絶縁膜及び第3の多結晶シリコンを選
    択的にエッチングして、前記エミッタ開口を覆うように
    前記npnバイポーラトランジスタのn型エミッタ電
    極、及び、前記ベース開口を覆うように前記pnpバイ
    ポーラトランジスタのn型ベース電極をそれぞれ形成す
    る工程と、 (m)前記n型エミッタ電極及び前記n型ベース電極の
    形成と同時に前記第1の絶縁膜をエッチングして前記第
    1の多結晶シリコン層を露出させる工程と、 (n)前記第1の多結晶シリコンを選択的にエッチング
    して、nMOSのゲート電極、pMOSのゲート電極、
    前記npnバイポーラトランジスタのベース電極、及び
    前記pnpバイポーラトランジスタのエミッタ電極を同
    時に形成する工程と、 (o)熱処理を行って、前記隙間に残余した前記p型不
    純物を含む第2の多結晶シリコン層からの不純物拡散に
    より前記npnバイポーラトランジスタ素子形成領域の
    表面にp型外部ベース領域を形成し、同時に、前記pn
    pバイポーラトランジスタ素子形成領域の表面のn型ベ
    ース領域内部にp型エミッタ領域を形成し、前記npn
    バイポーラトランジスタのn型エミッタ電極からの不純
    物拡散によりp型ベース領域中にn型エミッタ領域を形
    成し、さらに、前記pnpバイポーラトランジスタのn
    型ベース電極からの不純物拡散によりn型外部ベース領
    域を形成する工程と、 (p)前記nMOS部に選択的にn型不純物をイオン注
    入して熱処理を行い、n型ソース・ドレイン領域を形成
    し、かつ前記nMOSのゲート電極をn型化する工程
    と、 (q)前記pMOS部、前記npnバイポーラトランジ
    スタ、及び前記pnpバイポーラトランジスタに選択的
    にp型不純物をイオン注入して熱処理を行い、p型ソー
    ス・ドレイン領域を形成し、かつ前記pMOSのゲート
    電極をp型化するとともにnpnバイポーラトランジス
    タのベース電極をp型化し、pnpバイポーラトランジ
    スタエミッタ電極をp型化する工程と、 を少なくとも含み、前記工程(o)よりもあとに前記工
    程(p)を行い、前記工程(p)よりもあとに前記工程
    (q)を行う、ことを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】全面にチタンシリサイド層もしくはモリブ
    デンシリサイド層をスパッタした後シンタリングを行な
    って前記CMOSトランジスタのゲート電極及び拡散層
    と、前記npnトランジスタのベース電極及び前記pn
    pトランジスタのエミッタ電極 をシリサイド化すること
    を特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
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