JP3050311B2 - 光ディスク、記録装置及び再生装置 - Google Patents
光ディスク、記録装置及び再生装置Info
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Description
記録装置及び再生装置等に関する。
像編集の技能者は、その熟練した技能を駆使して様々に
趣向を凝らした映像著作物を制作し、世に送り出してい
る。これらに魅了され、強い憧憬を抱いた映画愛好家や
ビデオカメラ愛好家は、彼らの技能には及ばないまで
も、一度は映像編集にチャレンジしたいという思いを胸
中に抱いており、高度な映像編集が簡易に行なえるビデ
オデータ編集装置の民生機器が早期に開発されることに
期待している。
ものがあるが、今後開発されるであろうビデオデータ編
集装置の民生機器には、多くのシーンをまとめて一本の
映像に連結する機能、いわゆる、シーン連結機能の充実
化が特に要望されると考えられる。従来、民生機器を用
いたシーン連結作業は、二台のビデオデッキを接続した
ダビングシステムを用いて行われていた。以降、ダビン
グシステムにおいて、映像中の任意のシーンを連結する
という作業がどのように行われてきたかを説明する。図
96(a)は、既存の映像信号の再生・録画が可能なビ
デオデッキを用いた映像編集の作業環境を示す図であ
る。図96(a)に示すように作業環境は、素材となる
映像が記録された磁気テープカセット301と、編集成
果物を記録するための空き磁気テープカセット302
と、これらの磁気テープカセットを再生・録画するため
のビデオデッキ303,304とから構成される。この
ような作業環境において、図96(b)に示すシーン連
結を操作者は行おうとしている。図96(b)は、編集
素材と、編集成果物との関係を示す図である。本図に示
すように、操作者は編集素材内の時刻t5から時刻t10迄
を占めているシーン505、時刻t13から時刻t21迄を占
めているシーン506、時刻t23から時刻t25迄を占めて
いるシーン507を部分的に再生させて、これらのみか
らなる編集成果物を得ようとしているのである。
集素材が記録された磁気テープカセット301をビデオ
デッキ303にセットし、編集成果物を記録すべき磁気
テープカセット302をデッキ304にセットする。セ
ット後、図中に示すようにデッキ303の操作パネル
上の早送りキーを押下して映像シーン505の先頭個所
までの頭だしをデッキ303に行わせ、その後に示す
ように再生キーを押下してデッキ303に映像シーン5
05からの再生を行わせる。これと同時にに示すよう
に録画キーを押下してデッキ304に再生映像の録画を
開始させる。映像再生がシーン505の最後まで行われ
ると、2台のデッキの動作を停止する。続いて映像シー
ン506の先頭箇所までデッキ304に頭だしを行わ
せ、再度デッキ303の再生とデッキ304の録画を同
時に開始させる。同様の作業をシーン506、シーン5
07についてを行った後、デッキ303、304のテー
プを巻き戻して編集作業が終了する。
易に行うことができれば、多数の磁気テープカセットに
記録されている映像を手楽に整理することができる。
題点としては、編集素材と、編集成果物とを別々の記録
媒体に記録させる必要があるため、2つの磁気テープカ
セットを再生・録画するためのビデオデッキを設ける必
要があり、編集のための設備が大規模になってしまうと
いう事実が指摘される。このように二台のビデオデッキ
が予め接続されている場所でないと映像編集は行えない
ので、映像編集が行なえる場所が制約されしまう。
いざシーン連結を開始しようとした場合、連結させたい
シーンの開始位置を頭出しさせ、シーンの開始位置から
終了位置まで編集素材となる映像を再生させるという作
業を連結すべきシーンの数だけ繰り返す必要があるの
で、連結すべきシーン数が多ければ多いほど頭出しの手
間と、開始位置から終了位置までの再生にかかる手間と
が膨大なものとなり、多大な作業時間が費されるという
事実が指摘される。
う場合は、最終的な編集成果物をいきなり作成するので
はなく、シーンを連結する順序を何度も練り直すことに
より洗練された映像著作物を制作するが、頭出しの手間
と、再生にかかる手間とに多大な作業時間が費やされる
作業環境においては、シーンを連結する順序の練り直し
が思うように行えない。
記録媒体に用いた映像編集環境において生じうるもので
あり、ハードディスクや相変化型光ディスク等、ランダ
ムアクセス可能な記録媒体を用いた映像編集環境では自
ずと改善されるようにも思える。例えば、光ディスクに
編集素材を記録しておき、その編集成果物を同一光ディ
スクに記録すれば、光ディスクを記録媒体としたビデオ
データ編集装置が一台あれば映像編集を行うことがで
き、編集設備は小規模のものになると考えられる。しか
し、編集素材の記録と、編集成果物の記録とを同一の記
録媒体に対して行うと、記録媒体に記録されるべき編集
成果物が、編集素材を上書きしてしまうことがある。こ
の場合、後日操作者がその編集が失敗であることに気付
いたとしても、上述したように編集素材が上書きされて
いるので、編集を再度やり直すことは事実上不可能とな
る。
族旅行、卒業式等の記念行事を記録した貴重な映像であ
る場合、このような上書きによりその貴重な映像が消滅
してしまうことになり、そのような映像を再度編集する
ことはおろか、視聴することさえ不可能になってしな
う。仮に記録媒体の容量が編集される映像長の二倍以上
である場合、編集素材が上書きされることはないように
思われる。しかし最新の記録媒体と呼ばれる相変化型光
ディスクにあってもその容量は片面2.6GByteであり、2
時間以上の時間長を有する映像を、編集素材、編集成果
物として別々に記録できるとはいえない。ましてや、最
終成果物のみではなく、映像編集の中間成果物を個別に
記録媒体に記録しておき、これらの中から後日、最適な
ものを選ぼうとする場合、記録すべき映像音響データ
(映像データ、音響データを多重化して得られたデー
タ)の3倍、4倍以上の容量が記録媒体に必要となり、
単一の記録媒体ではその容量が不足するのは目にみえて
いる。
れている既存の映像を上書きすることなく、単一記録媒
体での映像編集を実現することができる光ディスク、そ
のための記録装置及び再生装置等を提供することであ
る。第2の目的は、映像編集の最終成果物のみではな
く、映像編集の中間成果物を個別に記録することがで
き、これらの中から後日、最適なものを選ぶことができ
る光ディスク、そのための記録装置及び再生装置等を提
供することである。
集対象となる部分区間を高い時間精度で特定することが
できる光ディスク及びその再生装置を提供することであ
る。
達成するために、本発明に係る光ディスクは、1つ以上
のビデオオブジェクトと1つ以上の当該ビデオオブジェ
クトの再生順序を示す第1及び第2プログラムチェーン
情報とが記録される光ディスクであって、前記第1プロ
グラムチェーン情報は、前記ビデオオブジェクトの再生
対象となる全区間を特定する情報であり、前記ビデオオ
ブジェクトの全区間又は部分区間を第1セルとして特定
する第1セル情報を1つ以上含むと共に、1つ以上の当
該第1セルの再生順序を示し、前記第2プログラムチェ
ーン情報は、前記第1プログラムチェーン情報によって
特定される全再生区間の中からユーザにより定義された
再生区間を特定する情報であり、所定の前記第1セル情
報が示す区間に対し、さらに、その全区間又は部分区間
を第2セルとして特定する第2セル情報を1つ以上含む
と共に、1つ以上の当該第2セルの再生順序を示すこと
を特徴とする。 また、本発明に係る記録装置は、光ディ
スクにビデオオブジェクトを記録する装置であって、前
記光ディスクにデータを書き込む書込み手段と、前記書
込み手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段
は、1つ以上のビデオオブジェクトを前記光ディスクに
書き込むよう前記書込み手段を制御すると共に、1つ以
上の当該ビデオオブジェクトの再生順序を示す上記第1
及び第2プログラムチェーン情報を生成し前記光ディス
クに書き込むよう前記書込み手段を制御することを特徴
とする。
ィスクに記録されたビデオオブジェクトを再生する装置
であって、前記光ディスクから前記ビデオオブジェクト
及び前記プログラムチェーン情報を読み出す読み出し手
段と、読み出されたビデオオブジェクトを再生する再生
手段と、前記読み出し手段及び前記再生手段を制御する
制御手段とを備え、前記制御手段は、前記第1及び第2
プログラムチェーン情報の中から1つのプログラムチェ
ーン情報を選択する旨の指示を受け付け、選択されたプ
ログラムチェーン情報に含まれる第1又は第2セル情報
及び当該プログラムチェーン情報が示す再生順序に基づ
いて、対応する第1セル又は第2セルを前記光ディスク
から順次読み出して再生するよう前記読み出し手段及び
前記再生手段を制御することを特徴とする。
デオデータ編集装置が記録媒体として用いる光ディスク
の実施形態について説明する。尚、光ディスクの物理構
造、論理構造、ビデオデータ編集装置のハードウェア構
成、機能構成を一つの実施形態で説明しようとすると説
明が著しく煩雑になるので、上記の内容を4つの実施形
態において個別に説明するものとする。
びビデオデータ編集装置のハードウェア構造を説明する
と共に、映像編集の第1の基本例としてビデオオブジェ
クト同士のシームレス接続について説明を行う。第2実
施形態は、第2の基本例としてビデオオブジェクトの部
分区間同士のシームレス接続について説明を行う。第3
実施形態では、ビデオデータ編集装置の機能構成につい
て説明するとともに、ファイルシステム上で実現される
映像編集の手順について説明を行う。
ジナルPGCという2つのタイプのプログラムチェーンを用
いて仮編集、本編集からなる階層的な映像編集を実現す
る場合のデータ構造及びビデオデータ編集装置の処理手
順について説明を行う。 (1-1)記録可能な光ディスクの物理構造 図1は、記録可能な光ディスクであるDVD-RAMディスク
の外観を表した図である。本図に示すように、DVD-RAM
はカートリッジ75に収納された状態でビデオデータ編
集装置に装填される。本カートリッジ75は、DVD-RAM
の記録面を保護する目的のものであり、本カートリッジ
75の収納時においてDVD-RAMは、シャッタ76の開閉
することによりアクセスされる。
るDVD-RAMディスクの記録領域を表した図である。同図
のように、DVD-RAMディスクは、最内周にリードイン領
域を、最外周にリードアウト領域を、その間にデータ領
域を配置している。リードイン領域は、光ピックアップ
のアクセス時においてサーボを安定させるために必要な
基準信号や他のメディアとの識別信号などが記録されて
いる。リードアウト領域もリードイン領域と同様の基準
信号などが記録される。データ領域は、最小のアクセス
単位であるセクタ(2kバイトとする)に分割されてい
る。図2(b)は、セクタをヘッダしてDVD-RAMの断面
及び表面を示した図である。同図に示すように、1セク
タは、金属薄膜等の反射膜表面に形成されたピット列部
と、凹凸形状部とからなる。
に刻印された0.4μm〜1.87μmのピットからなる。凹凸
形状部は、凹部(グルーブと呼ぶ)及び凸部(ランドと
呼ぶ)からなる。ランド、グルーブはそれぞれの表面に
相変化(Phase Change)可能な金属薄膜である記録マーク
が付着されている。相変化とは、付着した金属薄膜の状
態が光ビームの照射により結晶状態と、非晶状態とに変
化することをいう。凹凸形状部には、相変化を利用する
ことによりデータを書き込むことができる。MOディスク
ではランド部のみが記録用であるのに対して、DVD-RAM
ではランド部とグルーブ部にもデータを記録できるよう
になっている。グルーブ部へのデータ記録を実現したこ
とは、記録密度をMOと比べて増大させている。セクタに
対する誤り訂正情報は、16個のセクタ毎になされる。
本実施例では、ECC(Error Correcting Code)が付与さ
れるセクタ群(16セクタ)をECCブロックと呼ぶ。
-CLV(Zone-Constant Linear Velocity)と呼ばれる回転
制御を実現するために、データ領域が複数のゾーン領域
に分割されている。図3(a)は、DVD-RAMに同心円状
に設けられた複数のゾーン領域を示す図である。同図の
ように、DVD-RAMは、ゾーン0〜ゾーン23の24個の
ゾーン領域に分割されている。ここでゾーン領域とは、
同じ角速度でアクセスされる一群のトラックをいう。本
実施形態では1ゾーン領域は、1888本のトラックを含
む。DVD-RAMの回転角速度は、内周側のゾーン程速くな
るようにゾーン領域毎に設定され、光ピックアップが1
つのゾーン内でアクセスする間は一定に保たれる。これ
により、DVD-RAMの記録密度を高めるとともに、記録・
再生時における回転制御を容易にしている。
状に示したリードイン領域と、リードアウト領域と、ゾ
ーン領域0〜23を横方向に配置した説明図である。リ
ードイン領域とリードアウト領域は、その内部に欠陥管
理領域(DMA:DefectManagement Area)を有する。欠陥
管理領域とは、欠陥が生じたセクタの位置を示す位置情
報と、その欠陥セクタを代替するセクタが上記代替領域
の何れに存在するかを示す代替位置情報とが記録されて
いる領域をいう。
すると共に、境界部に代替領域及び未使用領域を有して
いる。ユーザ領域は、ファイルシステムが記録用領域と
して利用することができる領域をいう。代替領域は、欠
陥セクタが存在する場合に代替使用される領域である。
未使用領域は、データ記録に使用されない領域である。
未使用領域は、2トラック分程度設けられる。未使用領
域を設けているのは、ゾーン内では隣接するトラックの
同じ位置にセクタアドレスが記録されているが、Z-CLV
ではゾーン境界に隣接するトラックではセクタアドレス
の記録位置が異なるため、それに起因するセクタアドレ
ス誤判別を防止するためである。
用されないセクタが存在する。そのためデータ記録に使
用されるセクタのみを連続的に示すように、DVD-RAM
は、内周から順に論理セクタ番号(LSN:Logical Sector
Number)をユーザ領域の物理セクタに割り当ててい
る。図3(c)に示すように、LSNが付与されたセクタ
により構成される、ユーザデータを記録する領域をボリ
ューム空間と呼ぶ。
Vファイルと、その管理情報であるRTRW(RealTime ReWri
table)管理ファイルとが記録されている。実際には、AV
ファイル、RTRW管理ファイルはISO/IEC13346規格に準拠
したファイルシステム上で記録されるが、本実施形態で
はその説明は省略するものとし、第3実施形態にて詳細
な説明を改めて行う。
データ 図4(a)は、DVD-RAMにおけるボリューム領域上に、
どのような内容のデータが記録されているかを示す図で
ある。図4(a)の5段目に示されているビデオストリ
ーム及びオーディオストリームは、4段目に示すように
約2Kbyteの小部分に分割される。その分割により得られ
た小部分は、MPEG規格に規定されたビデオパック−オー
ディオパックに格納された状態で、3段目に示すAVファ
イル内のVOB#1、VOB#2にインターリーブ多重される。AV
ファイルは、ISO/IEC13346に基づいて2段目に示すよう
に複数のエクステントデータに分割された状態で1段目
に示すボリューム領域上の一つのゾーン領域内の空き領
域に記録される。
目に示すVOB#1情報、VOB#2情報、VOB#3情報としてRTRW
管理ファイルに収録される。これらを収録したRTRW管理
ファイルもAVファイルと同様、複数のエクステントに分
割された状態でボリューム領域内の空き領域に記録され
る。以降、ビデオストリーム、オーディオストリーム、
VOBを個別に説明してゆくが、その前にこれらのデータ
構造を規定したMPEG規格、DVD-RAM規格の階層構造につ
いて説明する。
タ定義の階層構造を示す図である。MPEG規格のデータ構
造は、エレメンタリストリーム層と、システム層とから
なる。図4(b)におけるエレメンタリストリーム層
は、ビデオストリームのデータ構造を定義するビデオ
層、MPEG-オーディオストリームのデータ構造を定義す
るMPEG-Audio層、Dolby-AC3方式のオーディオストリー
ムのデータ構造を定義するAC-3層、Linear-PCM方式のオ
ーディオストリームのデータ構造を定義するLinear-PCM
層を有している。後述する再生開始時刻(Presentation_
Start_Time)、再生終了時刻(Presentation_End_Time)も
このエレメンタリストリーム層内で定義されているが、
図4(b)にて独立した枠内にビデオ層、MPEG-Audio
層、AC-3層、Linear-PCM層を示しているように、ビデオ
ストリーム、オーディオストリームのデータ構造は互い
に非依存な関係にあり、ビデオフレームの再生開始時刻
及び再生終了時刻と、オーディオフレームの再生開始時
刻及び再生終了時刻との関係も同様に非同期である。
るパック、パケット、DTS、PTSを定義するものである
が、図4(b)にてビデオ層、オーディオ層から独立し
た枠内にシステム層を示しているように、上述したパッ
ク、パケット、DTS、PTSは、ビデオストリーム、オーデ
ィオストリームのデータ構造と非依存な関係にある。こ
のようなMPEG規格のレイヤ構造に対して、DVD-RAM規格
は図4(b)に示すMPEG規格のシステム層と、エレメン
タリストリーム層とを包含しており、上述したパック、
パケット、DTS、PTSの他に、図4(a)に示すVOBのデ
ータ構造を定義している。
したビデオ層でそのデータ構造が定義されており、一フ
レーム分の画像に対応するピクチャデータを複数配して
なる。ピクチャデータは、NTSC方式、PAL方式のビデオ
信号をMPEG規格に従って圧縮したものである。NTSC方式
のビデオ信号を圧縮した複数のピクチャデータは、約33
msec(正確には1/29.97sec)のフレーム周期を有するビ
デオフレームにて表示され、PAL方式のビデオ信号を圧
縮した複数のピクチャデータは、40msecのフレーム周期
を有するビデオフレームにて表示される。図5(a)の
最上段は、ビデオフレームの一例を示している。本図に
おいて"<"記号,">"記号の一組で特定される区間はビ
デオフレームを示している。ビデオフレームにおいて"
<"記号は、そのビデオフレームの再生開始時刻(Presen
tation_Start_Time)を示し、">"記号はビデオフレーム
再生終了時刻(Presentation_End_Timeを示している(以
降ビデオフレームは、このような表記を持って図示す
る。)。また、これらの記号により特定される閉区間に
は、複数のビデオフィールドがふくまれている。
べきピクチャデータは、図5(a)に示すように、その
ビデオフレームの再生開始時刻までにデコーダに入力さ
れて、再生開始時刻においてデコーダによりバッファか
ら取り出されねばならない。MPEG規格に従った圧縮と
は、一フレーム分の画像内での空間周波数特性と、過去
および未来に再生されるべき画像との時間相関特性とを
用いた圧縮であり、この圧縮を経ることにより、各ピク
チャデータは、過去方向および未来方向に再生されるべ
き画像との時間相関特性を用いて圧縮されているBidire
ctionally predictive Predictive(B)ピクチャ、過去方
向に再生されるべき画像との時間相関特性を用いて圧縮
されているPredictive(P)ピクチャ、時間相関特性を用
いず、一フレーム分の画像内での空間周波数特性を利用
して圧縮されているIntra(Iピクチャのうち何れかに変
換される。本図においてB,P,Iピクチャは均等な大きさ
で示しているが、これらのデータサイズはバラバラであ
ることに留意されたい。時間相関特性を用いて圧縮され
ているPピクチャおよびBピクチャをデコードするには、
過去方向および未来方向に再生されるべき画像を参照せ
ねばならない。例えばBピクチャのデコードは、参照先
である未来の画像のデコードが終わるのを待たねばなら
ない。
ピクチャの表示順序(display order)を規定するとと
もに、各ピクチャの符号化順序(coding order)を規定
している。図5(a)における2段目、3段目は、表示順
序に配されたピクチャデータと、符号化順序に配された
ピクチャデータとを示す。図5(a)においてBピクチ
ャの参照先は、未来に再生されるべきIピクチャである
ことがわかる。表示順序では、このIピクチャは、Bピク
チャより後に存在するが、BピクチャはこのIピクチャと
の相関特性を利用して圧縮されているので、Bピクチャ
のデコードは、このIピクチャがデコードされるのを待
たねばならない。そのため符号化順序では、このIピク
チャのデコードをBピクチャより前に規定している。符
号化順序から表示順序への順番の入れ替えはリオーダと
呼ばれる。
各ピクチャデータは、符号化順序に配された状態で約2K
Byte単位に分割され、最下段に示すように、ビデオパッ
ク列に格納される。またPピクチャおよびBピクチャのみ
を連続して使用すると、特殊再生などでストリーム途中
からのデコードを行う場合に問題が生じるので、ピクチ
ャデータには約0.5秒毎にIピクチャが挿入されている。
このIピクチャを先頭として、次のIピクチャ先頭までの
ピクチャデータ列はGOP(Group of Pictures)と呼ばれ、
MPEGでの一圧縮単位としてMPEG規格のシステム層に定義
されている。図5(a)の3段目における"|"記号はGOP
の境界を示す。GOPでは、display orderにおいて一番最
後に位置するピクチャデータのピクチャタイプがPピク
チャであり、codingorderで一番最初に位置するピクチ
ャデータのピクチャタイプがIピクチャでなければなら
ない。
PCM方式で圧縮されているデータのうち、1つである。オ
ーディオストリームはビデオストリームと同様、固有の
フレーム周期を有するオーディオフレームにて再生され
る。図5(b)は、オーディオフレームとオーディオデ
ータとの対応を示す図である。具体的にいうと、オーデ
ィオストリームの再生周期(オーディオフレーム)はDo
lby AC3の1フレームは32msec、MPEGの1フレームは24mse
c、LPCMの1フレームは約1.67msec(正確には1/600sec)
である。
ムの一例を示している。本図において"<"記号は、ビデ
オフレームの再生開始時刻を示し、">"記号はオーディ
オフレームの再生終了時刻を示している(以降オーディ
オフレームは、このような表記を持って図示する。)。
このようなオーディオフレームにて表示されるべきオー
ディオデータは、図5(b)に示すように、そのオーデ
ィオフレームの再生開始時刻より前にデコーダに入力さ
れて、再生開始時刻においてデコーダによりバッファか
ら取り出されねばならない。
ムで再生されるべきオーディオデータがオーディオパッ
クにどのように格納されるかの一例を示す図である。本
図においてオーディオフレームf81,f82にて再生される
べきオーディオデータはオーディオパックA71に格納さ
れており、オーディオフレームf84にて再生されるべき
オーディオデータはその次のオーディオパックA72に、
オーディオフレームf86,f87にて再生されるべきオーデ
ィオデータはその次のオーディオパックA73に格納され
ている。ここでオーディオフレームf83にて再生される
べきオーディオデータは先行すべきオーディオパックA7
1と、後続すべきオーディオパックA72とに分割された状
態で格納されている。同じくオーディオフレームf85に
て再生されるべきオーディオデータも先行すべきオーデ
ィオパックA72と、後続すべきオーディオパックA73とに
分割された状態で格納される。このように1つのオーデ
ィオフレームで再生されるべきオーディオデータが分割
された状態で2つのオーディオパックに格納されている
のは、オーディオフレーム、ビデオフレームの境界と、
パックの境界とが一致しないことを意味している。この
ような境界の不一致が現れるのは、MPEG規格においてパ
ックのデータ構造は、ビデオストリーム、オーディオス
トリームのデータ構造と非依存だからである。
ビデオストリーム、オーディオストリームを多重化する
ことにより得られたISO/IEC13818-1規格準拠のプログラ
ムストリームであって、その終端部にprogram_end_code
が付与されていないものをいう。
段階的に詳細化した図である。即ち、本図において上段
に位置する論理フォーマットは、その下段に位置する論
理フォーマットを詳細化したものである。本図において
1段目に位置するビデオストリームは、その2段目に示す
ように図5(a)に示した複数のGOPに分割される。図
5(a)に示したように、GOP単位のピクチャデータ
は、2KByte単位に複数に分割される。一方、1段目の右
側に位置するオーディオストリームは、図5(b)同
様、3段目に示すように約2KByte単位に複数に分割され
る。2KByteに分割されたGOP単位のピクチャデータは、
約2KByte単位に分割されたオーディオストリームとイン
ターリーブ多重化されて、4段目に示すパック列を形成
している。このようなパック列は、5段目に示す複数のV
OBU(Video Object Unit)を形成しており、6段目に示
すVOBは複数のVOBUが時系列に配列された構成を持つこ
とがわかる。本図における破線に示す引き出し線は、下
段の論理フォーマットがその上段の論理フォーマット内
のどの部分を詳細化したかを明確にしている。この表記
に基づいて図中の破線を参照すると、5段目におけるVOB
Uは、4段目に示したパック列に対応しており、更に2段
目に示すGOP単位のピクチャデータに対応している。
に、VOBUとは、その再生時間が約0.4秒〜1.0秒となるピ
クチャデータからなる少なくとも1つ以上のGOPと、こ
のピクチャデータと共に多重化されているオーディオデ
ータを含む単位であり、MPEG規格におけるビデオパック
−オーディオパックを配列して構成されていることがわ
かる。MPEG規格においてGOPという単位はシステム層で
定義されているものであるが、GOPにより指示されるの
は図6(a)の2段目に示すようにビデオデータのみで
あり、これと多重化されているオーディオデータや他の
データ(副映像データや制御データ等がある。)はGOP
では指示されない。これを補間する狙いで、DVD-RAM規
格では、GOPに相当する単位としてVOBUを設け、その再
生時間が約0.4秒〜1.0秒となるピクチャデータからなる
少なくとも1つ以上のGOPと、このピクチャデータと共
に多重化されているオーディオデータとをひとまとまり
に称呼できるようにしている。
れる。例えば、VOBとしてDVD-RAMに記録されたビデオス
トリーム内にコマーシャル等記録価値がない映像が含ま
れているものとする。上記VOBにおけるVOBUは、そのコ
マーシャルを構成する1つ以上のGOPと、このピクチャ
データと共に多重化されているオーディオデータとを含
んでいるので、VOBを構成する複数VOBUのうち、そのコ
マーシャルに相当する部位のみを削除すれば、VOBの再
生時に上記のような記録価値の無い映像を視聴しなくて
済む。また、たとえ1つのVOBUが削除されたとしても、
その前後におけるVOBUは、GOP単位にビデオストリーム
が存在し、その先頭にIピクチャが挿入されているの
で、正常なデコード及び再生が可能である。図6(b)
は、VOBが部分削除される様子の一例を示す図である。
本図においてVOBはVOBU#1、VOBU#2、VOBU#3、VOBU#
4・・・・・VOBU#7からなる。このうちVOBU#2、VOBU#4、
VOBU#6の部分削除が命じられると、2段目に示すよう
にDVD-RAMにおいてこれらVOBUが占めている領域は空き
領域に解放され、2段目に示すようにVOBU#1、VOBU#
3、VOBU#5、VOBU#7の順で再生されることになる。
ィオパックは、何れも2Kbyteのデータ長を有する。この
2KByteというサイズは、DVD-RAMのセクタサイズと一致
している。そのため、ビデオパック-オーディオパック
は、それぞれのセクタに1対1の割合で記録される。ビデ
オパック−オーディオパックの配列は、論理セクタ列の
並びと等価になり、これらのパックに格納されているデ
ータがDVD-RAMから読み出される。即ち、ビデオパック
−オーディオパックの配列は、DVD-RAMからの読出順序
を意味している。各ビデオパックは約2KByteの格納容量
を有しており、例えば1VOBU当たりのビデオストリーム
のデータサイズは、数100KByteであるので、上記ビデオ
ストリームが数100個のビデオパックに分割されて格納
されることになる。
クのデータ構造 図6(c)〜図6(e)は、VOBUに格納されるべきビデ
オパック及びオーディオパックの論理フォーマットを示
す図である。一般的にMPEGシステムストリームでは1パ
ック内に複数パケットが挿入されるが、DVD-RAM規格で
はパック内に挿入されるべきパケット数を1つのみに制
限することを基本としている。図6(c)は、VOBUの先
頭に配されるビデオパックの論理フォーマットを示す図
であり、本図においてVOBUにおける先頭ビデオパック
は、パックヘッダと、システムヘッダと、パケットヘッ
ダと、ビデオストリームの一部分であるビデオデータと
から構成されることがわかる。
されるビデオパックの論理フォーマットを示す図であ
り、本図においてVOBUにおいて先頭以外に配されるビデ
オパックは、システムヘッダを排した構成になってお
り、パックヘッダと、パケットヘッダと、ビデオデータ
とから構成されることがわかる。図6(e)は、オーデ
ィオパックの論理フォーマットを示す図であり、本図に
おいてオーディオパックは、パックヘッダと、パケット
ヘッダと、本パックに含まれるオーディオストリームの
圧縮方式がLinear-PCM方式ものであるか、Dolby-AC3方
式のものであるかを示すsub_stream_idと、その圧縮方
式にて圧縮されたオーディオストリームの一部分とから
構成されることがわかる。
にしてビデオパック、オーディオパックに格納される。
しかしVOBを途切れなく再生させるには、ビデオデー
タ、オーディオデータを単にビデオパック、オーディオ
パックに格納するだけでは足りず、バッファ制御の連続
性を保証されるようにビデオパック、オーディオパック
の配置を配慮しなけばならない。ここでいうバッファと
は、デコーダの前段においてビデオストリーム、オーデ
ィオストリームを一時的に格納する入力バッファ(以降
ビデオバッファ、オーディオバッファという。図19に
おけるビデオバッファ4b、オーディオバッファ4d参
照)であり、バッファ制御の連続性とは、各入力バッフ
ァがオーバーフロー及びアンダーフローしないようにバ
ッファへの入出力を制御することである。具体的な説明
は後述するが、エンコーダがMPEGストリームにて規定さ
れたタイムスタンプ(データの入力、出力、表示時刻を
示す)を図6(d)、図6(e)に示したパックヘッ
ダ、パケットヘッダに付与することによりバッファ制御
は実現される。ビデオバッファ、オーディオバッファに
アンダーフロー又はオーバーフローが発生すれば、ビデ
オストリーム、オーディオストリームの再生が否応無し
に途切れることになる。これらを防止するため、バッフ
ァ制御の連続性の保証は重要な意味合いを持つ。
るべきオーディオフレームの再生開始時刻までにオーデ
ィオバッファに転送され、デコードされねばならないと
いう時間制限が課されてるが、オーディオストリームは
固定符号長であり、データ量が少ないので、各オーディ
オフレームでの再生に必要なデータをオーディオパック
に格納して、オーディオバッファに転送することによ
り、上記時間制限に充分対応することができる。
的なバッファ状態を示す図であり、オーディオフレーム
と、オーディオバッファにおけるバッファ占有量とを示
す。本図は、縦軸をバッファ占有量としており、横軸を
時間軸としている。この時間軸の一区切りは、32msec置
きであり、Dolby-AC3方式のオーディオフレームの時間
長と合致する。本グラフを参照すると、バッファ占有量
が"ノコギリ波状"に変化していることがわかる。
ーディオフレームにて再生されるオーディオストリーム
のデータ量を意味している。各三角形の傾きは、オーデ
ィオストリームの転送レートを意味する。全オーディオ
フレームにおいてこの転送レートは同一である。本図に
おける三角形は、各オーディオデータが、自身が再生さ
れるべきオーディオフレームの1つ前のオーディオフレ
ームの表示期間中(32msec)に一定の転送レートでオーデ
ィオバッファに蓄積され、当該1つ前のオーディオフレ
ームの再生終了時刻(このオーディオデータにとっては
デコード時刻を意味する。)においてオーディオバッフ
ァから瞬時に取り出されることを意味する。上記"ノコ
ギリ波状"の変化は、上記蓄積から取り出しまでの処理
が、延々と繰り返されていることを意味する。
ァへのオーディオストリームの転送が始まるとする。こ
のオーディオデータは、時刻T2にて再生されるべきもの
であり、このオーディオデータが転送されることにより
時刻T1から時刻T2までの間にオーディオバッファの蓄積
量は徐々に増加してゆく。転送されたオーディオデータ
はオーディオフレームの再生終了時刻にて出力されるの
で、オーディオバッファ内のオーディオデータは消尽し
たことになり、オーディオバッファのバッファ占有量は
0に戻る。図7(a)では、同様の繰り返しが時刻T2−
時刻T3、時刻T3−時刻T4にて行われる。
態は各オーディオフレームで再生されるべきオーディオ
データが一つのオーディオパックに格納されているとい
う前提にて記載した理想的なバッファ状態であり、現実
には、図5(b)に示したように複数のオーディオフレ
ームで再生されるべき複数のオーディオデータが一つの
オーディオパックに格納されることが一般的である。図
7(b)は、より現実的なバッファ状態を示す図であ
る。本図におけるオーディオパックA31はオーディオフ
レームf21,f22,f23の再生終了時刻にデコードされるべ
きオーディオデータA21,A22,A23をその内部に格納して
いる。これらのオーディオデータのうち、オーディオデ
ータA21はオーディオフレームf21の再生終了時刻にてデ
コードされ、その後、オーディオフレームf22,f23の再
生終了時刻にてオーディオデータA22,A23がデコードさ
れていることがわかる。オーディオパックに格納されて
いるオーディオフレームのうち、最も早くデコードされ
るべきなのはオーディオデータA21であり、本オーディ
オデータは、オーディオフレームf21の再生終了時刻に
てデコードされるべきなので、このオーディオパック
は、このオーディオフレームf21の表示期間中にてDVD-R
AMから読み出されるべきである。
た圧縮方式の採用によってピクチャタイプ(Iピクチャ、
Pピクチャ、Bピクチャ)毎に必要となる符号量に大きな
差があること、可変符号長にて符号化され、尚且つデー
タ量が大きいことから、各ピクチャデータ、特にIピク
チャの再生に必要なデータの転送を、それが再生される
べきビデオフレームの1つ前のビデオフレームの再生終
了時刻までに完遂することは困難である。
バッファにおけるバッファ占有量とを示す図である。本
図は、縦軸をバッファ占有量としており、横軸を時間軸
としている。この時間軸の一区切りは、33msec置きであ
り、NTSC方式のビデオフレームの時間長と合致する。本
グラフを参照すると、バッファ占有量が"ノコギリ波状"
に変化していることがわかる。
デオフレームにて再生されるビデオストリームのデータ
量を意味しており、このデータ量はビデオフレームにお
いてバラバラである。このようにデータ量がバラバラな
のは、画像の複雑さに応じた動的な符号量割り当てを行
っているからである。各三角形の傾きは、ビデオストリ
ームの転送レートを意味する。ビデオストリームの転送
レートの大雑把な値は、トラックバッファの出力レート
から、オーディオストリームの出力レートを減じること
により算出される。全フレーム周期においてこの転送レ
ートは同一である。
が、自身が再生されるべきビデオフレームの1つ前のビ
デオフレームの表示期間中に(33msec)一定の転送レート
でビデオバッファに蓄積され、当該1つ前のビデオフレ
ームの再生終了時刻(このピクチャデータにとってはデ
コード時刻を意味する。)においてビデオバッファから
瞬時に取り出されることを意味する。上記"ノコギリ波
状"の変化は、上記蓄積から取り出しまでの処理が、延
々と繰り返されていることを意味する。
像が複雑な場合は、この画像により多くの符号量を割り
当てる必要がある。このように多くの符号量を割り当て
ると、そのデータ量も膨大となるため、ビデオバッファ
へのデータの備蓄も、かなり早めに行っておく必要があ
る。一般に、各ピクチャデータのビデオバッファへの転
送開始時刻からピクチャデータのデコード時刻までの時
間長は「VBV(Video Buffer Verify) delay」と呼ばれ
る。絵柄が複雑であり、より多くの符号量が割り当てら
れている画像程、この「VBV delay」は大きくなる傾向
にある。
の再生終了時刻T16にてデコードされるピクチャデータ
の転送は、時刻T11から始まっていることがわかる。そ
の一方、時刻T12では、時刻T18にてデコードされるピク
チャデータの転送が始まっていることがわかる。同様
に、時刻T14、時刻T15、時刻T17では、時刻T19、時刻T2
0、時刻T21にてデコードされるピクチャデータの転送が
始まっていることがわかる。
間をより詳細に説明するための説明図である。図7
(c)に基づいて考えると、図7(d)において時刻T2
4にてデコードされるべきピクチャデータの転送は、「V
BV delay」の開始時刻T23から次のビデオフレームにて
再生されるべき画像の転送が始まるまでの時間「Tf_Peri
od」内に完遂しているといえる。この時間以降における
バッファ占有量の増加は、次のビデオフレームにて再生
されるべき画像の転送がもたらすものである。
タは、そのピクチャデータをデコードすべき時刻T24を
待つ。デコード時刻T24で画像Aのデコードが行われる
と、ビデオバッファ内のピクチャデータは消尽したこと
になり、バッファ占有量が減少する。以上のことを考え
ると、あるオーディオフレームで再生されるべきオーデ
ィオデータの転送は、それが再生されるべきオーディオ
フレームの1フレーム前程度に始まれば充分であるが、
あるビデオフレームでの転送は、それがデコードされる
べき時刻よりかなり前に始まらなければならない。つま
り、あるオーディオフレームにて再生されるべきオーデ
ィオデータは、そのオーディオフレームより時間的にか
なり未来のビデオフレームにて再生されるべきピクチャ
データとほぼ同時刻にオーディオバッファへと入力され
なければならないのである。このことが意味するのは、
ビデオストリーム及びオーディオストリームを多重化し
たMPEGストリームでは、オーディオデータよりピクチャ
データが先行した状態で多重化が行われ、VOBU内のビデ
オデータとオーディオデータとではオーディオデータ
と、未来に再生されるべきビデオデータとが多重化され
るという事実である。
ィオパックの配列は、これらのパックに格納されている
データの転送順序を意味していることは既に説明した。
そのため、あるオーディオフレームにて再生されるべき
オーディオデータと、そのオーディオフレームより時間
的にかなり未来のビデオフレームにて再生されるべきピ
クチャデータとをほぼ同時刻に読み出すには、それらオ
ーディオデータ、ピクチャデータを格納したオーディオ
パック、ビデオパックをVOBにおいて近傍位置に配置す
れば良いのである。
再生されるべきオーディオデータを格納したオーディオ
パックと、各ビデオフレームにて再生されるべきピクチ
ャデータを格納したビデオパックとをどのように格納す
ればよいかを示す図である。本図では、中央に"V","A"
を配した縦長、横長の矩形は、それぞれビデオパック、
オーディオパックを示している。図8(b)は、この矩
形の縦幅、横幅が何を意味するかを示す図である。矩形
の縦幅は、パックのビットレートを示しており、横幅は
パックの転送時間を意味している。縦長の矩形で示され
たパックは、高いビットレートで比較的短期間にバッフ
ァに入力されるパックを示し、横長の矩形で示されたパ
ックは、低いビットレートで比較的長期間をかけてバッ
ファに入力されるパックを示す。
るピクチャデータV11は、期間k11内に転送が行われる。
この期間k11においてオーディオデータA11の転送及びデ
コードが行われるので、図8(a)の下段に示すよう
に、ピクチャデータV11を格納したビデオパックと、オ
ーディオデータA11を格納したオーディオパックとが近
傍位置に配置される。
るピクチャデータV12は、期間k12内に転送が行われる。
この期間k12においてオーディオデータA12の転送及びデ
コードが行われるので、図8(a)の最下段に示すよう
に、ピクチャデータV12を格納したビデオパックと、オ
ーディオデータA12を格納したオーディオパックとが近
傍位置に配置される。
も、これらの出力時刻に転送が開始されるピクチャデー
タV13,V14の近傍に配置される。尚、ピクチャデータV16
のように、符号量の多いピクチャデータをビデオバッフ
ァに蓄積しようとする場合、その転送期間であるk16中
に複数のオーディオデータA15,A16,A17が多重化され
る。
生されるべき複数オーディオデータを格納したオーディ
オパックと、各ビデオフレームにて再生されるべきピク
チャデータを格納したビデオパックとをどのように格納
すればよいかを示す図である。本図においてオーディオ
パックA31は、オーディオフレームf21,f22,f23で再生さ
れるべきオーディオデータA21,A22,A23をその内部に格
納したオーディオパックである。このオーディオパック
に格納されているオーディオデータのうち、最も早くデ
コードされるべきなのはオーディオデータA21である。
本オーディオデータは、オーディオフレームf20の再生
終了時刻にてデコードされるべきなので、このオーディ
オフレームf20と同時期(期間k11)に転送が行われるピ
クチャデータV11と共にDVD-RAMから読み出されるべきで
ある。そのため、図9の最下段に示すように、ピクチャ
データV11を格納したビデオパックの近傍位置に配置さ
れる。
了時刻に再生されるべきオーディオデータA24,A25,A26
をその内部に格納したオーディオパックA32は、オーデ
ィオフレームf23と同時期(期間k15)に転送が行われる
ピクチャデータV15と共にDVD-RAMから読み出されるべき
である。そのため、図9の最下段に示すように、ピクチ
ャデータV15を格納したビデオパックの近傍位置に配置
される。
ムでデコードされるべきオーディオデータを格納可能で
あり、また、オーディオパックが時間的に未来にデコー
ドされるべきピクチャデータを構成するビデオパックの
近傍位置に配置されるという事実を考えると、同時刻に
デコードされるべきオーディオデータ−ピクチャデータ
は、VOB上においてかなり隔てられたオーディオパック
−ビデオパックに格納されるように思える。しかしそう
ではなく、1秒以上未来にデコードされるピクチャデー
タを格納したビデオパックの近傍位置に同時刻にデコー
ドされるべきオーディオデータが配置されることは有り
得ない。これは、MPEG規格では、バッファ内にデータを
蓄積できる時間の上限が規定されており、全てのデータ
はバッファに入力されてから1秒以内にバッファから取
り出されなければならないという制約があるからであ
る。この制約は、MPEG規格において"1秒ルール"と呼ば
れる。この"1秒ルール"が存在するため、同時刻にデコ
ードされるべきオーディオデータ−ピクチャデータが隔
てられるといっても、ある時刻にデコードされるべきピ
クチャデータを格納したVOBUから最大VOBU3個分の範囲
内に、その同時刻にデコードされるべきオーディオパッ
クは格納される筈である。
るバッファ制御について説明する。図10(a)は、ビ
デオストリームの先端部におけるバッファ状態を示す図
である。本図のビデオフレームf71の途中に位置するFIR
ST_SCRにてピクチャデータを含むパックの入力が開始さ
れ、ビデオフレームf72の再生終了時刻においてBT2だけ
ビデオバッファに蓄積される。ビデオフレームf73の再
生終了時刻にてピクチャデータはBT3だけビデオバッフ
ァに蓄積される。その後、ビデオフレームf74の再生終
了時刻(以降、FIRST_DTSという。)でビデオデコーダ
により取り出される。このようにVOBの先端部では、先
行するビデオストリームが何も無いから、バッファ状態
は図10(a)に示すように三角形のみを描くのであ
る。尚、本図は、FIRST_SCRにてビデオパックが入力さ
れているという前提で作図しているが、VOBの先頭に位
置するパックが他のパックである場合、FIRST_SCRと、
バッファ状態の増加開始とは一致しない。また、LAST_S
CRがビデオフレームの途中に位置しているのは、パック
のデータ構造とビデオデータのデータ構造とか非依存だ
からである。
部におけるバッファ状態を示す図である。本図では、ビ
デオフレームf61の途中に位置するLAST_SCRにてビデオ
バッファへのデータ入力が終了している。その後、蓄積
されたビデオデータはビデオフレームf61の再生終了時
刻にてデータ量Δ3だけビデオバッファから取り出され
る。以降、ビデオフレームf62の再生終了時刻にてデー
タ量Δ4だけだけ取り出され、ビデオフレームf63の再生
終了時刻(以降LAST_DTSという。)にてデータ量Δ5だ
けビデオバッファから取り出されていることがわかる。
VOBの終端部では、図中のLAST_SCRに示す時刻までにビ
デオパック−オーディオパックの入力が終了し、このLA
ST_SCR以降のビデオフレームf61,f62,f63,f64にて徐々
にビデオバッファの蓄積量が減少してゆくのである。従
って、ビデオストリーム終端部のバッファ状態は、図1
0(b)に示すように段差を描いているのである。
示す図であり、その終端部に図10(b)に示すバッフ
ァ状態を有するビデオストリームと、その先端部に図1
0(a)に示すバッファ状態を有するビデオストリーム
とをシームレス接続する場合のバッファ状態を示す。こ
こで2本のビデオストリームのシームレス接続を行うに
あたって、先行して再生されるべきビデオストリームの
終端部のLAST_DTSの一ビデオフレーム後に後続して再生
されるべきビデオストリームの先端部のFIRST_DTSが存
在せねばならない。つまり、先行ビデオストリームの最
後のデコード時刻の一ビデオフレーム後に、後続ビデオ
ストリームの最初のデコードを行なわ行わねばならない
のである。終端部のLAST_DTSと先端部のFIRST_DTSとの
間隔が一ビデオフレームである場合、ビデオバッファに
は図10(c)に示すように先行ビデオストリーム終端
部のピクチャデータと、後続ビデオストリーム先端部の
ピクチャデータとが混在している状態が現れる。
デオフレームf71,f72,f73と、図10(b)に示すビデ
オフレームf61,f62,f63とがそれぞれ一致していること
を前提にしている。この状態においてビデオフレームf7
1の再生終了時刻では、終端部のピクチャデータBE1と、
先端部のピクチャデータを構成するデータBT1とがビデ
オバッファに存在しており、ビデオフレームf72の再生
終了時刻では、終端部のピクチャデータBE2と、先端部
のピクチャデータを構成するデータBT2とがビデオバッ
ファに存在している。ビデオフレームf73の再生終了時
刻では、終端部のピクチャデータBE3と、先端部のピク
チャデータを構成するデータBT3とがビデオバッファに
存在している。ビデオフレームの経過につれ、VOB終端
部のピクチャデータは徐々に減少しているのに対して、
VOB先端部のピクチャデータは徐々に増加しているので
ある。このような増加-減少が同時期に現れたため、図
10(c)では、バッファ状態はノコギリ状となり、図
7(c)に示したVOB内のバッファ状態と良く似た状態
になっていることがわかる。
タ量BE1との総和BT1+BE1、データ量BT2とデータ量BE2と
の総和BT2+BE2、データ量BT3とデータ量BE3との総和BT3
+BE3が何れも、ビデオバッファの容量を下回っているこ
とである。即ち、上記の総和BT1+BE1、総和BT2+BE2、総
和BT3+BE3がビデオバッファの上限値を越えると、ビデ
オバッファがオーバーフローすることになるからであ
る。上記総和のうち、最大値をBv1+Bv2とすると、そのB
v1+Bv2がビデオバッファの上限値を下回る必要がある。
ダ、パケットヘッダ 以上に説明したバッファ制御のための情報は、図6
(f)〜図6(h)に示したパックヘッダ、システムヘ
ッダ、パケットヘッダにおいてタイムスタンプとして記
述されている。図6(f)〜図6(h)は、パックヘッ
ダ、システムヘッダ、パケットヘッダの論理フォーマッ
トを示す図である。図6(f)に示すようにパックヘッ
ダは、Pack_Start_Code、そのパックに格納されている
データをビデオバッファ、オーディオバッファに何時入
力すべきかを示すSCR(System Clock Reference)、Progr
am_max_rateを含む。VOBにおける最初のSCRは、MPEG規
格のデコーダが標準装備しているシステムタイムクロッ
ク(以下「STC」と呼ぶ)の初期値として、STCに設定さ
れる。
の先頭に位置するビデオパックにのみ付与されるもので
あり、データを入力する際に再生装置に求められる転送
レートを示す最大レート情報(図中のRate.bound.inf
o)と、VOBUにおけるデータを入力する際に再生装置に
求められる最大バッファサイズを示すバッファサイズ情
報(図中のBuffer.bound.info)とを含む。
S(Decoding Time Stamp)と、ビデオストリームの場合、
デコードされたビデオストリームをリオーダーして何時
出力するかを指示するPTS(Presentation Time Stamp)と
を含む。PTS、DTSはビデオフレーム、オーディオフレー
ムの再生開始時刻に基づいて設定される。尚、データ構
造上は、全てのパックについてPTS及びDTSが設定できる
ようになっているが、全てのビデオフレームで表示され
るべきピクチャデータに対して付与されることは希であ
る。1GOPに一回、即ち約0.5秒に一回つけられることが
多い。これに対してSCRは、全てのビデオパック、オー
ディオパックに付与される。
オフレームにつき、1つ付与されている場合が多いが、
オーディオストリームでは、PTSは1〜2のオーディオフ
レーム毎に1つ付与されていることが多い。オーディオ
ストリームでは、符号化順序と表示順序とが入れ代わる
ことは有り得ないので、DTSは付与されない。1つのオ
ーディオパックに、2つ以上のオーディオフレームに再
生されるべきオーディオデータが完全に格納されている
場合、その先頭のオーディオフレームのPTSを記述す
る。
についてはオーディオフレームf81の再生開始時刻をPTS
として記述すればよい。その一方、分割されたオーディ
オフレームf83を格納したオーディオパックA72について
は、オーディオフレームf83の再生開始時刻をPTSに記述
するのではなく、オーディオフレームf84の再生開始時
刻を記述せねばならない。オーディオパックA73につい
ても同様であり、オーディオフレームf85の再生開始時
刻をPTSに記述するのではなく、オーディオフレームf86
の再生開始時刻を記述せねばならない。
Rがそれぞれのビデオパック、オーディオパックにおい
てどのような値に設定されるかを説明する。図11
(a)は、VOBに含まれているパックのSCRの値を、パッ
クの配列順にプロットして描画したグラフである。横軸
は各ビデオパックの順位を示し、縦軸は各ビデオパック
に付与されたSCRの値を示している。
はなく、Init1という所定値であることがわかる。この
ようにSCRの初期値が"0"でないのは、ビデオデータ編集
装置が対象とするVOBは、これまでに何回かの映像編集
を経ている場合が多く、その先端部が部分削除されてい
ることもしばしばあるからである。無論、エンコードさ
れたばかりのVOBは、SCRの初期値は0に設定されている
と考えられるが、本実施形態では図11(a)に示すよ
うに、VOBのSCR初期値は、0以外の何等かの値に設定さ
れている場合を想定する。
位置するビデオパック程SCRの値は少なく、VOBにおいて
後に位置するビデオパック程SCRの値は大きいことがわ
かる。これは、VOBにおいて後に位置するビデオパック
程、より大きいSCRを有していることを意味している。
このように、VOBにおいて先に位置するパック程タイム
スタンプの値は少なく、VOBにおいて後に位置するパッ
ク程タイムスタンプの値が大きいことを、"タイムスタ
ンプの連続性"という。この連続性は、DTSにおいても同
様に存在する。各ビデオパックに付与されたPTSは、符
号化順序において後に符号化されたビデオパックを先に
表示させるため、PTSの値が前後のビデオパックで逆転
している場合があるが、おおむねのところ、SCR、DTSと
同様、連続性を有することにはかわりない。
ック同様、連続性を有している。ところSCR、DTS、PTS
における連続性は、VOBが正常にデコードされるための
必須要件であるが、SCRがどのような値であればその連
続性が維持できるかについて説明する。図11(b)に
おいて、区間AのSCRを示す直線の延長上に区間BのSCRを
示す直線が存在する。このような場合、区間A−区間B間
はタイムスタンプが連続しているといえる。
は、区間CのSCRを示す直線の最終値より高いことがわか
る。しかしこの場合であっても、先に位置するパック程
タイムスタンプの値は少なく、後に位置するパック程タ
イムスタンプの値は大きいので、区間C−区間D間はタイ
ムスタンプが連続しているといえる。勿論、他イムスタ
ンプの差が大きい場合は不連続となる。MPEG規格におい
ては、各タイムスタンプの差、例えば、SCRの差が0.7秒
を越えてはならないため、この範囲を越える場合は不連
続として扱う。
は、区間FのSCRを示す直線の初期値より高いことがわか
る。この場合は、先に位置するパック程タイムスタンプ
の値は少なく、VOBにおいて後に位置するパック程タイ
ムスタンプの値は大きいという連続性が破られているの
で、区間E−区間F間はタイムスタンプが不連続なのであ
る。図11(d)における区間E−区間Fのようにタイム
スタンプの不連続境界の前後は、2つのVOBとして管理さ
れる。
多重化方法は、特許「国際 公開番号WO97/1336
7」および「国際公開番号WO97/13363」で詳し
く説明している。より詳しい技術内容についてはこれら
の公報を参照されたい。 (1-2-4) AVファイル AVファイルは、連続して再生されるべき1以上のVOBを収
録したファイルである。本ファイルに複数VOBが格納さ
れている場合、これらのVOBは、ファイルに収録されて
いる順序通りに再生されてゆく。図4の一例では、AVフ
ァイルはVOB#1,VOB#2,VOB#3という3つのVOBを格納して
いることがわかるが、これらのVOBがVOB#1,VOB#2,VOB#3
という順序で再生されてゆくことになる。このように格
納されたVOBのうち、先行して再生されるべきVOBの終端
部に位置するビデオストリームと、後続して再生される
べきVOBの先端部に位置するビデオストリームとの間の
バッファ状態が図10(c)に示すものであり、そのバ
ッファ蓄積量の最大値Bv1+Bv2がビデオバッファの容量
を上回る場合、又は、先行して再生されるべきVOBにお
ける最後のタイムスタンプと、後続して再生されるべき
VOBにおける最初のタイムスタンプとの間が不連続であ
る場合、先行して再生されるべきVOBと、後続VOBとは再
生の途切れを伴いながら再生されることになる。 (1-3) RTRW管理ファイルの論理構造 続いてRTRW管理ファイルの構成について説明する。RTRW
管理ファイルとは、AVファイルに収録されている各VOB
についての属性をVOB毎に示す情報である。
内容を段階的に詳細化した図である。即ち、本図におい
て右段に位置する論理フォーマットは、その左段に位置
する論理フォーマットを詳細化したものであり、破線に
示す引き出し線は、右段の論理フォーマットがその左段
の論理フォーマット内のどの部分を詳細化したかを明確
にしている。
の論理フォーマットを参照すると、RTRW管理ファイル
は、VOB#1、VOB#2、VOB#3・・・・・VOB#6についてのVOB情報
を収録しており、VOB情報は、VOB一般情報と、ストリー
ム属性情報と、タイムマップテーブルと、シームレス接
続情報とから構成されることがわかる。 (1-3-1)VOB一般情報 『VOB一般情報』は、AVファイルに収録されている各VOB
にユニークに割り当てられたVOB-IDと、VOB再生時間情
報とを備える。
ディオ属性情報』からなる。『ビデオ属性情報』は、MP
EG2、MPEG1の何れか一方が記述されるビデオフォーマッ
ト情報と、NTSCまたはPAL/SECAMが記述される表示方式
とを含む。尚ビデオ属性情報は、NTSC方式に記述された
場合、解像度として720 x 480, 352 x 240等を記述する
ことができる。また、アスペクト比として4:3または16:
9を記述することができる。アナログビデオ信号用のコ
ピー防止制御の有無や、AGCはビデオ信号のブランク区
間の信号振幅を変化させVTRのAGC回路に障害を与えるこ
とによるVTRへのコピーガードの有無を記述することが
できる。
Digital、リニアPCMなどを示すエンコード形式と、48K
Hz等が設定されるサンプリング周波数と、固定ビットレ
ートの場合にそのビットレートを示し、可変ビ ットレ
ートの場合に"VBR"というマークが記述されるオーディ
オビットレートとを有する。『タイムマップテーブル』
は、VOBを構成する各VOBUのサイズと、それらVOBUの再
生時間が記されており、更にアクセス性能を高めるため
に一定間隔、例えば数十秒単位で代表VOBUが選ばれ、VO
B先頭からのアドレス及び経過時間が記されている。
る複数VOBの連続再生をシームレスに行わせる情報であ
り、『シームレスフラグ』、『ビデオ再生開始時刻VOB_
V_S_PTM』、『ビデオ再生終了時刻VOB_V_E_PTM』、『FI
RST_SCR』、『LAST_SCR』、『オーディオギャップ開始
時刻A_STP_PTM』、『オーディオギャップ長A_GAP_LEN』
『オーディオギャップ位置情報A_GAP_LOC』からなる。
り前に配置されているVOB(前部VOB)の再生を終えた後、
本シームレス接続情報に対応するVOBがシームレスに行
われるか否かを示すフラグである。本フラグは、01に設
定されることにより、本VOB(後部VOB)の再生がシーム
レスに行われることを示し、00にされることにより、後
部VOBの再生が非シームレスに行われることを示す。
めには、後部VOBと、前部VOBとの間に以下に示す(1)(2)
の関係が満たされなければならない。 (1)ビデオ属性情報に示されているビデオストリームの
表示方式(NTSC、PAL等)が同一である。 (2)オーディオ属性情報に示されているオーディオスト
リームのエンコード方式(AC-3、MPEG、LPCM等)が同一
である。
不可能となるのは、ビデオストリーム、オーディオスト
リームの表示方式、エンコード方式が異なる場合、ビデ
オデコーダ、オーディオデコーダが表示方式、エンコー
ド方式、ビットレートの切り換えのためにその動作を停
止してしまうからである。例えば、連続して再生すべき
2つのオーディオストリームにおいて、一方の符号化方
式がAC3方式であり、他方がMPEG規格である場合、スト
リームがAC3からMPEGへ変化する際に、オーディオデコ
ーダは、その内部でストリーム属性の切り替えを行うた
め、この間デコードが停止してしまう。ビデオストリー
ムの属性が変わる場合も同様である。
のみ、シームレスフラグは01に設定され、(1)(2)の関係
のうち、1つでも満たされない場合、シームレスフラグ
は00に設定される。 (1-3-3-2) ビデオ再生開始時刻VOB_V_S_PTM 『ビデオ再生開始時刻VOB_V_S_PTM』は、VOBを構成する
ビデオストリームの先頭ビデオフィールドの再生が開始
される時刻をPTM記述フォーマットにて記述したもので
ある。
刻を、1/27,000,000秒の時間精度と、1/90,000(=300/2
7,000,000)秒の時間精度とを用いて表現するよう規定さ
れたフォーマットである。ここで1/90,000秒の時間精度
は、NTSC信号、PAL信号、DolbyAC-3、MPEGオーディオの
フレーム周波数の公倍数を考慮したものであり、1/27,0
00,000秒の時間精度は、STCの周波数である27MHzを考慮
したものである。
示す図である。本図においてPTM記述フォーマットは、
再生開始時刻を1/90,000秒で割った際の商を表すベース
部(PTM_base)と、同再生開始時刻をベース部で割った
際の余りを1/27,000,000秒の時間精度で表す拡張部(PT
M_extension)とからなる。(1-3-3-3) ビデオ再生終了
時刻VOB_V_E_PTM『ビデオ再生終了時刻VOB_V_E_PTM』
は、VOBを構成するビデオストリームの最終ビデオフィ
ールドの再生が終了する時刻をPTM記述フォーマットに
て記述してものである。
TMとビデオ再生終了時刻VOB_V_E_PTMの関係 2本のVOBをシームレス再生する場合において、後部VOB
のVOB_V_S_PTMと、前部VOBのVOB_V_E_PTMとの関係がど
うあるべきかについて説明する。本来、後部VOBは、前
部VOBに含まれている全てのビデオパックが再生された
後に再生されるのであるから、後部VOBのVOB_V_S_PTM
は、前部VOBのVOB_V_E_PTMと同一でなければタイムスタ
ンプに不連続が生じ、前部VOB−後部VOBを連続して再生
することは不可能である。しかし全く別々にエンコード
された2本のVOBに対して、エンコーダはそのエンコード
時に各ビデオパック、オーディオパックに独自にタイム
スタンプを付与しており、前部VOBのビデオ再生終了時
刻VOB_V_E_PTMと後部VOBのビデオ再生開始時刻VOB_V_S_
PTMとが等しいという関係を要求することは困難であ
る。
部VOB毎に表したグラフである。これらのグラフは、縦
軸がバッファのバッファ占有量を示しており、横軸が時
間軸である。この時間軸には、SCR、PTS、ビデオ再生終
了時刻VOB_V_E_PTM、ビデオ再生開始時刻VOB_V_S_PTMに
示されている時刻がプロットされている。図11(b)
では、前部VOBにおいて最後に表示されるべきピクチャ
データは、これを構成するビデオデータのビデオバッフ
ァへの入力がLAST_SCRまでに終了し、その再生開始時刻
となるPTSを待って表示処理が開始される(最後にMPEG
デコーダに入力されるパックがオーディオパック等他の
パックである場合、この限りではない)。このPTSから
表示期間h1だけ経過した時刻がビデオ再生終了時刻VOB_
V_E_PTMである。この表示期間h1は、一画面分の画像を
構成する先頭フィールドから最終フィールドまでの描画
が完遂する期間である。
に表示されるべきピクチャデータは、FIRST_SCRにてビ
デオバッファに入力され、その再生開始時刻となるPTS
を待って表示される。この表示時刻がビデオ再生開始時
刻VOB_V_S_PTMである。本図では、前部VOB及び後部VOB
のビデオパックには、SCR、ビデオ再生終了時刻VOB_V_E
_PTM、ビデオ再生開始時刻VOB_V_S_PTMが付与されてい
るので、後部VOBのVOB_V_S_PTM<前部VOBのVOB_V_E_PTM
の関係となっていることがわかる。
BのVOB_V_E_PTMの関係であってもシームレス再生が可能
となる理由について説明する。DVD-RAM規格では、その
再生装置の標準モデルとして拡張STDモデル(以下「E-S
TD」と呼ぶ)が定義されている(図19参照)。一般に
MPEG規格のデコーダは、基準時間を計時するシステムタ
イムクロックSTCを有しており、ビデオデコーダ、オー
ディオデコーダはこのSTCが計時する基準時刻を参照し
て、デコード処理及び表示処理を行っているが、E-STD
は、STCに加えて、STCが出力する基準時刻にオフセット
を加える加算器を有しており、STCが出力する基準時刻
と、加算器の出力値とのうち何れか一方を選択してビデ
オデコーダ、オーディオデコーダに与えることができ
る。この構成によってVOB間でタイムスタンプが不連続
する場合であっても、加算器の出力値をデコードに与え
ることで、あたかもVOB間のタイムスタンプが連続して
いるかのように振る舞うことが可能になり、前部VOBのV
OB_V_E_PTMと、後部VOBのVOB_V_S_PTMとが上記のような
不連続な関係であってもシームレス再生が行われるので
ある。
時刻VOB_V_E_PTM と、前部VOBのビデオ再生開始時刻VOB
_V_S_PTMとの差分は、上記加算器に加算させるべきオフ
セット(一般に「STC offset」と呼ばれる)として用い
ることができる。そのため、E-STDモデルの再生装置は
ビデオ再生終了時刻VOB_V_E_PTM、ビデオ再生開始時刻V
OB_V_S_PTMを用いて以下の計算を行い、STC_offsetを求
めて上記加算器に設定するのである。 STC offset = 前部VOBのVOB_V_E_PTM - 後部VOBのVOB_V
_S_PTM 実際のところ、シームレス接続情報におけるビデオ再生
開始時刻VOB_V_S_PTM、終了時刻VOB_V_E_PTMが記述され
ているのは、上記の計算をデコーダに行わさせてSTC of
fsetを加算器に設定させる目的もある。
イムスタンプの連続性を示すグラフを、2つのVOBにつ
いて記述した図である。VOB#1における先頭のパックの
タイムスタンプは、初期値Init1を有しており、後のパ
ック程より大きな値のタイムスタンプを有している。VO
B#2における先頭のパックのタイムスタンプも、初期値I
nit2を有しており、後のパック程より大きな値のタイム
スタンプを有している。本図においてVOB#1におけるタ
イムスタンプの終了値は、VOB#2におけるタイムスタン
プの初期値を上回っているので、2本のVOBのタイムスタ
ンプは不連続であることがわかる。それにも拘らずVOB#
1の最後のパックに続いて、VOB#2の先頭パックをデコー
ドさせたい場合、VOB#2のタイムスタンプにSTC_offset
を加算すれば、VOB#2のタイムスタンプにおける連続性
は実線に示すものから、破線に示すものへと移動する。
VOB#2のタイムスタンプが破線に示すものに移動する
と、VOB#2のタイムスタンプ値の増加性を示す直線はVOB
#1のタイムスタンプ値の増加直線の延長線上に位置し、
タイムスタンプ連続性が成立することがわかる。
記述フォーマットにて記入される。 (1-3-3-6) LAST_SCR 『LAST_SCR』は、VOBにおいて最後に配置されているパ
ックに付されたSCRがPTM記述フォーマットにて記入され
る。
に述べたように、VOBの再生はE-STDタイプのデコーダで
行われるから、前部VOBのLAST_SCRと、後部VOBのFIRST_
SCRとが前部VOBのLAST_SCR = 後部VOBのFIRST_SCRでな
くてもよいことがわかる。しかしSTC_offsetを用いて考
えると、以下の式の関係は満たさなければならない。 前部VOBのLAST_SCR +1パック転送に要する時間≦ STC
_offset + 後部VOBのFIRST_SCR ここで、前部VOBのLAST_SCR、後部VOBのFIRST_SCRが上
記の関係を満たしていないことは、前部VOBを構成する
パックと、後部VOBを構成するパックとが同時にビデオ
バッファ、オーディオバッファに転送されることを意味
するものであり、パック列の順序に従い、個々のパック
単位で転送を行うMPEG規格及びE-STDのデコーダモデル
に反してしまう。ここで図10(c)を参照すると、前
部VOBのLAST_SCRと、STC_offset + 後部VOBのFIRST_SCR
とが一致しており、上記の関係が満たされることがわか
る。
する場合、留意すべきは、STCが出力する基準時刻と、
加算器が出力するオフセット付きの基準時刻との切り換
え時期である。VOBのタイムスタンプには、このような
切り換え時期についての情報は何等記載されていないの
で、折角のE-STDであっても、加算器の出力値に切り換
えるタイミングを逸してしまう恐れがある。
切り換えタイミングをデコーダに知らせるのに有効であ
り、デコーダは、STCのカウントが行われている間、STC
が出力する基準時刻と、FIRST_SCR,LAST_SCRとの比較を
行う。STCが出力する基準時刻と、FIRST_SCR,LAST_SCR
とが一致すれば、STCが出力する基準時刻から加算器の
出力値への切り換えを行う。
Bへと再生されてゆく通常再生と、後部VOBから前部VOB
へと再生されてゆく巻戻し再生とがあるが、LAST_SCRは
通常再生時における基準時刻の切り換えに用いられ、FI
RST_SCRは巻戻し再生時における基準時刻の切り換えに
用いられる。巻戻し再生時においては、後部VOBの最終V
OBUから先頭VOBUへとデコードされてゆき、後部VOBの先
頭ビデオパックのデコードが済んだ後、前部VOBの最終V
OBUから先頭VOBUへとデコードされてゆく。つまり、巻
戻し再生時において、基準時刻の切り換えが必要なの
は、後部VOBの先頭ビデオパックのデコードが済んだ時
点であり、この時刻をE-STDのビデオデータ編集装置に
知らせるため、RTRW管理ファイルに各VOBのFIRST_SCRが
記入されているのである。
のより詳細な技術内容については、国際公開公報「国際
公開番号WO97/13364 」を参照されたい。 (1-3-3-8) オーディオギャップ開始時刻A_STP_PTM 『オーディオギャップ開始時刻A_STP_PTM』は、VOB中に
オーディオ再生ギャップが存在する場合に、オーディオ
デコーダの動作を停止させるべき停止開始時刻をPTM記
述フォーマットにて記述してものである。オーディオギ
ャップ開始時刻A_STP_PTMに指示される時刻は、一本のV
OBにつき1つである。
ャップ開始時刻A_STP_PTMにて指示される停止開始時刻
から、オーディオデコーダの停止状態を何時間継続させ
るかを示す。オーディオギャップ長A_GAP_LENの時間長
は1オーディオフレーム未満と制限されている。
ディオギャップ長A_GAP_LENを用いて、オーディオギャ
ップが生じる期間を特定するかについて説明する。ビデ
オストリーム、オーディオストリームは、夫々異なる周
期で再生されるため、VOBに含まれているビデオストリ
ーム及びオーディオストリームはその総再生時間が互い
に異なる。例えば、ビデオストリームがNTSC方式であ
り、オーディオストリームがDolby-AC3方式である場
合、図14(a)に示すようにビデオストリームの総再
生時間は33msecの整数倍となり、オーディオストリーム
の総再生時間は32msecの整数倍となる。
連続再生させる場合、ピクチャデータの再生と、オーデ
ィオデータの再生とを同期させるため、何れのピクチャ
データの再生時刻とオーディオデータの再生時刻とを揃
える必要がある。このように揃えようとすると、ピクチ
ャデータ、オーディオデータの先端部或は終端部に総再
生時間の時間差が現れる。
クチャデータの再生時刻とオーディオデータの再生時刻
とを揃えようとしたため、ピクチャデータ、オーディオ
データの終端部に時間差g1が現れた状態を示す図であ
る。VOB#1には、その終端部に時間差g1があることがわ
かる。ここでVOB#1にVOB#2を連結させようとすると、時
間差g1を詰めるようにVOB#2のオーディオストリームの
再生が行われるので、VOB#2内のオーディオストリーム
の再生が、時刻g0に行われてしまう。これは、オーディ
オデコーダは、オーディオストリームの再生が一定のフ
レームレートで行われることを利用して、一定周期で連
続的にオーディオストリームのデコードを行っているか
らであり、VOB#1に続いて再生されるべきVOB#2が既にDV
D-RAMから読み出されていれば、VOB#1のオーディオスト
リームを全てデコードし次第、VOB#2のデコードを開始
しようとするからである。
れるVOBのオーディオストリームの再生が先行しないよ
うにするには、ストリーム中のオーディオギャップ情報
を再生装置内のホスト側で管理し、オーディオギャップ
期間中、ホスト側がオーディオデコーダに対してデコー
ドを停止する必要がある。この再生停止期間がオーディ
オギャップであり、オーディオギャップ開始時刻A_STP_
PTM及びオーディオギャップ長A_GAP_LENは、このオーデ
ィオギャップが現れる時間帯を特定している。
オギャップを特定するための処理を施す。具体的にいう
と、オーディオギャップ直後のオーディオフレームのPT
Sをオーディオパケットのパケットヘッダに記述するこ
とにより、当該オーディオギャップが何時終わるかを特
定するのである。しかしこの特定方法では、オーディオ
パケット内に複数オーディオフレームで再生されるべき
複数オーディオデータが格納されている場合に問題点が
生じる。というのは、複数オーディオフレームで再生さ
れるべき複数オーディオデータが格納されている場合、
パケットにPTSを記述できるのは、それらの複数のオー
ディオフレームのうち、先頭のオーディオフレームのみ
である。つまり、残りのオーディオフレームについては
PTSを記述することはできないのである。もしオーディ
オギャップの前後に位置するオーディオフレームにて再
生されるべきオーディオデータが同一パケットに配され
た場合、オーディオギャップ直後のオーディオフレーム
のPTSが記述できないため、オーディオギャップが特定
できず、オーディオギャップは消失してしまうことにな
る。そこで、オーディオギャップ直後のオーディオフレ
ームが次のオーディオパックの先頭に配置されるよう処
理して、オーディオギャップ直後のオーディオフレーム
のPTS(オーディオギャップ開始時刻A_STP_PTM+オーデ
ィオギャップ長A_GAP_LEN)をストリームに明示する。
直前に再生されるべきオーディオデータを格納したオー
ディオパケットにおいて、当該オーディオデータの直後
にMPEG規格に規定されたPadding-Packetを挿入する。図
14(c)は、図14(b)に示したVOB#1の終端部に
位置する複数オーディオフレームy-2,y-1,yで再生され
るべきオーディオデータy-2,y-1,yと、Padding-Packet
とを含むオーディオギャップを含んだオーディオパック
G3を示し、VOB#2の先端部に位置する複数オーディオフ
レームu,u+1,u+2を含むオーディオパックG4を示す図で
ある。
ディオギャップの直後に位置するオーディオフレームで
再生されるべきオーディオデータを含んだパックであ
り、オーディオパックG3は、当該パックの直前に位置す
るパックである。オーディオギャップの直後に位置する
オーディオフレームで再生されるべきオーディオデータ
があるパックに含まれている場合、そのパックの直前に
位置するパックを"オーディオギャップを含んだオーデ
ィオパック"という。
ビデオパック列の後方に位置しているから、これより未
来に表示されるべきピクチャデータはVOB#1には存在し
ない。しかし、VOB#1の再生には、VOB#2が後続すること
が前提であるから、VOB#2に含まれているピクチャデー
タが、オーディオフレームy-2,y-1,yにて読み出される
べきピクチャデータとなる。そうであれば、"1秒ルー
ル"に反しない範囲で、オーディオギャップを含んだオ
ーディオパックG3をVOB#2の先端部に位置する3つのVOBU
のうち、何れかに配置されればよい。図14(d)は、
オーディオギャップを含んだオーディオパックG3がVOB#
2の先端部に位置するVOBU#1、VOBU#2、VOBU#3のうち何
れかに配置されることを示す説明図である。
ーディオデコーダの動作を一時的に中断せねばならな
い。何故なら、オーディオデコーダは、オーディオギャ
ップ期間でさえもデコード処理を行おうとするからであ
り、再生装置内で中枢制御を行うホスト側制御部は、ピ
クチャデータ−オーディオデータの再生が終わった後、
デコーダに対してオーディオポーズを指示し、オーディ
オデコーダを一時的に停止する(この指示情報が図19
中のADPI(Audio Decoder Pause Information)であ
る。)このようにして、オーディオギャップの期間中、
オーディオデコーダの動作を停止させることが可能とな
る。だからといって、どのようにオーディオギャップが
現れても、音声出力を停止できる訳ではない。
ソフトウェアから構成される場合が多く、オーディオデ
コードの停止させる都合上、オーディオギャップが短期
間に連続しては、制御部による停止指示が間に合わない
可能性があるからである。例えば約1秒長のVOBを連続的
に再生する場合、約1秒の間隔でオーディオデコーダの
停止を指示する必要があるので、汎用的なマイコンとソ
フトウェアから構成される制御部では、オーディオギャ
ップが継続している間、オーディオデコーダを停止でき
ない可能性がある。またVOBの再生において、ピクチャ
データの再生時刻とオーディオデータの再生時刻とを何
度も揃えようとすると、その度にオーディオデコーダの
停止を指示する必要があるので、汎用的なマイコンとソ
フトウェアから構成される制御部では、オーディオギャ
ップが継続している間、オーディオデコーダを停止でき
ない可能性がある。
いて発生するよう以下のような制限を設けている。先ず
第1に、制御部による停止制御が余裕をもって行われる
ように、VOBの時間長を1.5秒以上とし、オーディオギャ
ップ発生の短期間化を防止する。第2に、ピクチャデー
タの再生時刻とオーディオデータの再生時刻とを揃える
のは、一つのVOBにつき1回のみとする。こうすることに
よりオーディオギャップは、1つのVOBにつき1つとな
る。
限を設け、1オーディオフレーム未満とする。最後に、
オーディオギャップの開始時刻VOB_A_STP_PTMを後部の
ビデオ再生開始時刻VOB_V_S_PTMを基準として、オーデ
ィオギャップの開始時刻(VOB_A_STP_PTM)を後部のビデ
オ再生開始時刻(VOB_V_S_PTM)以前の1オーディオフレー
ム未満の間に置くように制限する。即ち、以下の式の関
係を満たすように制限する。 VOB_V_S_PTM - 1オーディオフレーム再生時間 < A_STP
_PTM ≦ VOB_V_S_PTM 何故ならこのような時間にオーディオギャップが発生し
ても、後部VOBにおいて最初の映像が表示されたばかり
であり、音声出力が無音であっても、操作者に違和感を
与える可能性は低いと考えられるからである。
生時におけるオーディオギャップの発生間隔は最小で
も、”1.5秒-1オーディオフレーム再生時間×2”とな
る。具体的に数値を当てはめてみると、オーディオをDo
lby AC3と すれば1オーディオフレーム再生時間は32mse
cであるから、オーディオギャップ の発生間隔は最小で
も1436msecになり、制御部による停止制御が余裕をもっ
て行われる可能性は高い。
Bの先端部に位置する3つのVOBUのうち、何処のVOBUにオ
ーディオギャップを含むオーディオパックが挿入された
かを示す3ビットの値である。本情報が1である場合、VO
BU#1にオーディオギャップが存在することを示し、2で
ある場合、VOBU#2にオーディオギャップが存在すること
を示す。3である場合、VOBU#3にオーディオギャップが
存在することを示す。
ムレス再生されるべき2つのVOBのうち、後部VOBの部分
削除が必要となった場合にオーディオギャップを再作成
を行うためである。VOBの部分削除とは、VOBの先端部或
は終端部に位置するVOBUのうち複数のものを削除するこ
とをいう。例えば、映像編集時において、オープニング
シーンだけをカットしたりしたい場合がよくある。この
場合、そのオープニングシーンを含むVOBUを削除するの
が"VOBの部分削除"である。
きは、後部VOBに移動したオーディオギャップを含むオ
ーディオパックである。上述したように、オーディオギ
ャップは、後部VOBのビデオ再生開始時刻VOB_V_S_PTMに
基づいて定められるので、VOB先頭の3VOBUの何れかにオ
ーディオギャップは多重化されている。このため一部の
VOBU、例えば先頭1つのVOBUが削除された場合、オーデ
ィオギャップが削除されたか消滅したかがわからなくな
る。
ップの数は、1つのVOBにつきオーディオギャップは1つ
だけであり、新たにオーディオギャップを生成するとな
ると過去のオーディオギャップは不要となるから削除せ
ねばならない。ここで厄介なのは、図14(d)に示し
たようにオーディオギャップを含んだオーディオパック
G3は、1秒ルールに反しない範囲で、VOB#2におけるVOBU
#1〜VOBU#3のうち何れかに挿入されているので、これら
VOB#1〜VOB#3に含まれているパックから上記オーディオ
ギャップを含んだオーディオパックG3を取り出さねばな
らないのである。高々3つのVOBUといえども、これらの
中からオーディオギャップを含んだオーディオパックG3
のみを即座に取り出すには、ストリームの解析が必要と
なる。各VOBUは数100個のパックを含んでいるからであ
り、その内部を参照するのもかなりの処理量が要求され
るからである。
は、後部VOBの先端部に位置する3つのVOBUのうち、何処
のVOBUにオーディオギャップを含むオーディオパックが
挿入されたかを3ビットのフラグで示しているので、オ
ーディオギャップの探索対象となるVOBUを何れか1つに
特定することができ、オーディオギャップを含んだオー
ディオパックG3の取り出しを容易に行うことができる。
スに再生されるべきVOB#1−VOB#2のうち、VOB#2の先端
部に位置するVOBUが削除された場合に、ビデオデータ編
集装置がオーディオギャップの再作成を行う手順を示す
説明図である。図15(a)においてVOB#1は、『VOBU#
98』『VOBU#99』『VOBU#100』がその終端部に配置され
ていることがわかる。またVOB#2には、『VOBU#1』『VOB
U#2』『VOBU#3』がその先端部に配置されていることが
わかる。VOB#2においてVOBU#1からVOBU#2までの部分削
除がビデオデータ編集装置に対して命じられたとする。
ックG3が配置されているVOBUを特定するべく、オーディ
オギャップ位置情報A_GAP_LOCが参照される。ここでオ
ーディオギャップ位置情報A_GAP_LOCが図15(b)の
ように設定されているとすると、VOB#2のVOBU#3にオー
ディオギャップを含んだオーディオパックG3が配置され
ていることがわかる。
ーディオパックG3がVOBU#3に配置されていることがわ
かると、部分削除範囲内にオーディオギャップが多重化
されているか否かがわかり、本例の場合は、オーディオ
ギャップが含まれていないため、削除したVOBUの数だけ
図15(d)のようにA_GAP_LOCを修正する。 (1-4)ビデオデータ編集装置のシステム構成 本実施形態におけるビデオデータ編集装置は、DVD-RAM
の再生装置−記録装置として機能を兼備しているもので
ある。図16は、本実施形態におけるビデオデータ編集
装置を用いたシステムの構成例を示す。本システムにお
けるビデオデータ編集装置(以下DVDレコーダ70と呼
ぶ)は、リモコン71、DVDレコーダ70に接続された
テレビ受像機72、アンテナ73を含んでいる。本DVD
レコーダ70は、テレビ放送の録画機として広く普及し
ているビデオテープレコーダの編集機能付きの代替機と
して用いられることを想定しており、本システムは、こ
のような用途でビデオデータ編集装置が家庭内に用いら
れた場合を示したものである。上記DVD-RAMは、DVDレコ
ーダ70がテレビ放送の録画を行うための記録媒体とし
て用いられる。
と、アンテナ73を通じて受信されたビデオ信号或はNT
SC信号を圧縮してVOBとしてDVD-RAMに記録し、また、DV
D-RAMに記録されたVOBに含まれているビデオストリー
ム、オーディオストリームを伸長してそのビデオ信号或
はNTSC信号、オーディオ信号をテレビ受像機72に出力
する。
成 図17は、DVDレコーダ70のハードウェア構成を示す
ブロック図である。このDVDレコーダ70は、制御部
1、MPEGエンコーダ2、ディスクアクセス部3、デコー
ダ4、ビデオ信号処理部5、リモコン71、バス7及び
リモコン信号受信部8、レシーバ9を有している。
置において基板配線として実装されている物理的な接続
線であり、図中の破線は、映像編集時において実線の矢
印に示す接続線上で、各種データがどのように入出力さ
れているかを示す論理的な接続線である。破線に添えた
(1)(2)(3)(4)(5)の数値は、VOBUの再エンコード時にお
いて、VOBU及びこれを構成するピクチャデータ、オーデ
ィオデータが上記物理的な接続線上をどのように伝送し
てゆくかを示す。
b、バスインタフェース1c、主記憶1d、ROM1eを有し
たホスト側制御部であり、ROM1eに格納されたプログラ
ムを実行することにより、VOBの記録、再生、編集など
を行う。MPEGエンコーダ2は、アンテナ73を通してレ
シーバ9がNTSC信号を受信した場合、または、DVDレコ
ーダ70の背面に備えられているビデオ入力端子から、
家庭用ビデオカメラが出力したビデオ信号が入力されて
くる場合、これらNTSC信号及びビデオ信号をエンコード
することによりVOBを得て、エンコード結果であるVOBを
バス7を通じてディスクアクセス部3に出力する。特に
映像編集に関する処理としてMPEGエンコーダ2は、バス
7を介して接続線c1から出力されてくるデコーダ4によ
るデコード結果を破線(4)に示すように入力し、このデ
コード結果をエンコードすることによりVOBを得て、エ
ンコード結果であるVOBをバス7を通じて破線(5)に示す
ように、ディスクアクセス部3に出力する。
ァ3a、ECC処理部3b、DVD-RAMについてのドライブ機構
3cを有しており制御部1の制御に従いDVD-RAMをアク
セスする。より詳しくは、制御部1によりDVD-RAMへの
記録が指示され、MPEGエンコーダ2からエンコードされ
たVOBが破線(5)に示すように順次出力された場合、ディ
スクアクセス部3は出力されたそれらのVOBをトラック
バッファ3aに格納して、一旦ECC処理部3bによるECC
処理を施した後、順次DVD-RAMに記録するようドライブ
機構3cを制御する。一方、制御部1によりDVD-RAMか
らの読み出しが指示された場合、DVD-RAMからVOBを順次
読み出すようドライブ機構3cを制御し、読み出された
VOBにECC処理部3bによるECC処理を施した後、トラッ
クバッファ3aに格納する。
トする基台と、セットされたDVD-RAMをクランプして回
転駆動するスピンドルモータと、DVD-RAMに記録された
信号を読み出す光ピックアップと、光ピックアップのア
クチュエータとを備えており、DVD-RAMの読み書きは、
これらの制御により実現されるが、その制御の詳細につ
いては本発明の主眼でなく、公知技術であっても実現で
きるものなので、その詳細説明は省略する。
ってDVD-RAMから読み出されたVOBが破線の矢印(1)に示
すように出力されると、出力されたVOBをデコードする
ことによりデジタル非圧縮のビデオデータと、音声信号
とを得て、デジタル非圧縮のビデオデータをビデオ信号
処理部5に出力すると共に、音声信号をテレビ受像機7
2に出力する。また、映像編集時においてデコーダ4
は、ビデオストリーム、オーディオストリームのデコー
ド結果を破線の矢印(2)(3)に示すように図17中の接続
線c2,c3を介してバス7に出力する。バス7に出力され
たデコード結果は接続線c1を介して破線の矢印(4)に示
すように、MPEGエンコーダ2に出力される。
映像データをテレビ受像機72用の映像信号に変換する
と共に、外部からグラフィックスデータが出力されれば
そのグラフィックスデータを変換後の映像信号に合成す
るよう信号処理を行う。リモコン信号受信部8は、リモ
コン信号を受信し、その信号に含まれているキーコード
を制御部1に通知して、リモコン71の操作に従った制
御を制御部1に行わせる。
ある。同図のようにMPEGエンコーダ2は、ビデオエンコ
ーダ2aと、ビデオエンコーダの出力を格納するビデオ
バッファ2bと、オーディオエンコーダ2cと、オーディ
オエンコーダの出力を格納するオーディオバッファ2d
と、ビデオバッファ2b内のエンコードされたビデオス
トリームとオーディオバッファ2d内のエンコードされ
たオーディオストリームを多重化するシステムエンコー
ダ2eと、エンコーダ2の同期クロックを生成するSTC
(システムタイムクロック)部2fと、これらの制御及
び管理を行うエンコーダ制御部2gとから構成されてい
る。
同図のようにデコーダ4は、デ・マルチプレクサ4a、ビ
デオバッファ4b、ビデオデコーダ4c、オーディオバッ
ファ4d、オーディオデコーダ4e、リ・オーダーバッフ
ァ4f、STC4g、加算器4h、スイッチSW1、スイッチSW
2、スイッチSW3、スイッチSW4、デコーダ制御部4kから
構成される。
されたパケットのヘッダを参照して、それぞれのパック
がビデオパックであるか、オーディオパックであるかを
判定する。判定結果がビデオパックならばパック内のビ
デオデータをビデオバッファ4bに出力し、オーディオ
パックならばパック内のオーディオデータをオーディオ
バッファ4dに出力する。
4aが出力したビデオデータを蓄積するためのバッファ
である。ビデオバッファ4bにおいて各ピクチャデータ
はデコード時刻にバッファから取り出されるまで格納さ
れる。ビデオデコーダ4cは、ビデオバッファ4bに格納
されたピクチャデータを各々のデコード時刻にビデオバ
ッファ4bから取り出して瞬時にデコードする。
クサ4aが出力したオーディオデータを蓄積するための
バッファである。オーディオデコーダ4eは、オーディ
オデコーダ4eに格納されたオーディオフレーム単位の
オーディオデータを順次デコードする。制御部1が発し
たADPI(Audio Decoder Pause Information)の出力を
受け付けた場合、オーディオデコーダ4eは、オーディ
オフレームデータのデコード処理を停止する。ADPIは、
現在時刻がシームレス接続情報に示されているオーディ
オギャップ開始時刻A_STP_PTMになった時点で制御部1
から発せられる。
ダ4cによりデコードされたピクチャデータがIピクチ
ャ、Pピクチャである場合、それらのデコード結果を格
納するためのバッファである。このようにIピクチャ、P
ピクチャのデコード結果を格納するのは符号化順序と表
示順序との入れ替えのためであり、リ・オーダーバッフ
ァ4fに格納されたデコード結果より先に表示されるべ
き全てのBピクチャがビデオデコーダ4cによりデコード
された後、リ・オーダーバッファ4fはそれまで格納して
いたIピクチャ,Pピクチャのデコード結果をビデオ信号
或はNTSC信号として出力する。
デコーダ4内の基準時刻を示す同期クロックを生成す
る。加算器4hは、同期クロックにより示される基準時
刻にSTC_Offsetを加算した値をオフセット付き基準時刻
として出力する。このSTC_offsetは、制御部1がシーム
レス接続情報に示されているビデオ再生開始時刻VOB_V_
S_PTMとビデオ再生終了時刻VOB_V_E_PTMとの差分をとる
ことにより算出され、設定される。
準時刻又は加算器4hが出力しているオフセット付き基
準時刻をデマルチプレクサ4aに供給する。スイッチSW2
は、STC4gが計時している基準時刻又は加算器4hが出
力しているオフセット付き基準時刻をオーディオデコー
ダ4eに供給する。供給された基準時刻又はオフセット
付き基準時刻は、各オーディオフレームのデコード時刻
及び再生開始時刻との照合に用いられる。
準時刻又は加算器4hが出力しているオフセット付き基
準時刻をビデオデコーダ4cに供給する。供給された基
準時刻又はオフセット付き基準時刻は、各ピクチャデー
タのデコード時刻との照合に用いられる。スイッチSW4
は、STC4gが計時している基準時刻又は加算器4hが出
力しているオフセット付き基準時刻をリ・オーダーバッ
ファ4fに供給する。供給された基準時刻又はオフセッ
ト付き基準時刻は、各ピクチャデータの再生開始時刻と
の照合に用いられる。
位、即ち、GOPの整数倍単位でのデコード処理要求を制
御部1から受け付けて、デコード処理をデ・マルチプレ
クサ4a〜リ・オーダーバッファ4fに行わせる。また、
そのデコード結果の再生出力の有効/無効指示を受け付
けて再生出力が有効ならばビデオデコーダ4c、オーデ
ィオデコーダ4eのデコード結果を外部に出力させ、再
生出力が無効ならばビデオデコーダ4c、オーディオデ
コーダ4eのデコード結果の外部への出力を禁止する。
有効/無効指示は、ビデオフレームより更に細かい単
位、即ち、ビデオフィールドで可能である。このビデオ
フィールド単位で再生出力の有効区間を指定した情報を
有効再生区間情報という。
切り換えタイミング 図20は、スイッチSW1〜スイッチSW4の切り換えタイミ
ングを示すタイミングチャートである。本タイミングチ
ャートは、VOB#1−VOB#2を連続して再生する場合に、ス
イッチSW1〜スイッチSW4の切り換えがどのタイミングで
行われるかを示している。本図の上段はVOB#1−VOB#2を
構成するパック列を示し、中段はビデオフレームを示
す。下段はオーディオフレームを示す。
コーダ4へと転送されてくるパック列がVOB#1のものか
ら、VOB#2のものに移り変わった時点である。この時刻
は、VOB#1についてのシームレス接続情報のLAST_SCRに
示されているものである。スイッチSW2の切り換えタイ
ミングは、スイッチSW1の切り換え以前にオーディオバ
ッファ4dに格納されたVOB、即ち、VOB#1のオーディオ
データが全てデコードされた時点である。
イッチSW1の切り換え時刻(T1)以前にビデオバッファ4b
に蓄積されたVOB、即ち、VOB#1のビデオデータが全てデ
コードされた時点である。スイッチSW4の切り換えタイ
ミングは、VOB#1の表示順序において、最後のビデオフ
レームの表示が済んだ時点である。
Mに記録済みの2つのVOBがシームレスに再生されるよう
加工するモジュールを含んでいる。 (1-4-1-2-2) VOBにシームレス加工を行うための処理手
順 図21、図22は、AVファイルにおける2つのVOBがシー
ムレス接続するよう加工を行うための加工モジュールの
処理手順を示すフローチャートである。図23(a)、
図23(b)は、各ビデオパックに基づいて、バッファ
状態を解析する様子を示す説明図である。図24
(a)、図25は、図22において用いられているオー
ディオフレームx,x+1,y-1,y,u,u+1,u+2がオーディオス
トリームのどのオーディオフレームに対応するかを示す
図である。
る。図21のステップS102において制御部1は、前
部VOBのVOB_V_E_PTM-後部VOBのVOB_V_S_PTMの計算を行
うことによりSTC_OFFSETを得る。ステップS103にお
いて制御部1は、前部VOBのFIRST_SCRから全データのデ
コード終了時刻までのバッファ占有量の変化を解析す
る。図23(a)、図23(b)は、ステップS103
におけるバッファ占有量の解析過程を示す説明図であ
る。図23(a)に示すように前部VOBにビデオパック#
1,ビデオパック#2が含まれている場合、これらのビデオ
パックに含まれているSCR#1,#2と、DTS#1とを時間軸に
プロットする。続いてビデオパック#1,ビデオパック#2
に含まれているデータのデータサイズを検出する。SCR#
1からパックヘッダ中のビットレート情報の傾きで、ビ
デオパック#1のデータサイズ分だけプロットしてゆく。
次に同様にSCR#2からビデオパック#2のデータサイズだ
けプロットしてゆく。次にDTS#1でデコードされるピク
チャデータP1のデータサイズ分だけサイズを削減するよ
うにプロットしてゆく。このとき、ピクチャデータP1の
サイズは、ビデオストリームを解析することにより得ら
れる。
タのデータサイズをプロットすると、先頭のSCRからDTS
までのビデオバッファ4bのバッファ状態をグラフ化す
ることができる。同様の手順をVOBに含まれている全て
のビデオデータ、オーディオデータについて繰り返せば
図23(b)に示すようなバッファ状態を示すグラフを
得ることができる。
テップS103と同様の解析を後部VOBに対して行うこ
とにより、後部VOBのFIRST_SCRから全データのデコード
終了時刻LAST_DTSまでのビデオバッファ占有量の変化を
解析する。ステップS105において制御部1は、後部
VOBのFIRST_SCR+STC_offsetから前部VOBのLAST_DTSまで
のビデオバッファ占有量の変化を解析する。後部VOBのF
IRST_SCR+STC_offsetから前部VOBのLAST_DTSまでの時間
帯は、前部VOBの最後のピクチャデータがビデオバッフ
ァ4bに蓄積されていながらも、後部VOBの先頭ピクチャ
データがビデオバッファ4bに転送される時間帯であ
る。
ァにおいて混在すると、そのバッファ状態は図10
(c)に示したものとなる。図10(c)においてFIRS
T_SCR+STC_offsetからLAST_DTSまでの期間においては、
前部VOB−後部VOBの双方のビデオデータがビデオバッフ
ァ4bに蓄積されていることになるので、このうち最大
となったビデオバッファ4bの蓄積量Bv1+Bv2を算出す
る。
部VOBの終端部に位置する3つのVOBUを読み出すようディ
スクアクセス部3を制御する。続いてステップS107
において制御部1は、後部VOBの先端部に位置する3つの
VOBUを読み出すようディスクアクセス部3を制御する。
図23(c)は、ステップS106において前部VOBか
ら読み出されるべき読出範囲を示す図である。図23
(c)において前部VOBがVOBU#98〜#105を含んでおり、
最後のVOBUが#105である場合、最後にデコードされるべ
きピクチャデータV_ENDを含むVOBUとして、VOBU#103〜#
105が読み出されることになる。図23(d)は、ステ
ップS107において後部VOBから読み出されるべき読
出範囲を示す図である。図23(d)において後部VOB
がVOBU#1〜#8を含んでおり、最初のVOBUが#1である場
合、最初にデコードされるべきピクチャデータV_TOPを
含むVOBUとして、VOBU#1〜#3が読み出されることにな
る。
されるべきオーディオデータ、ピクチャデータは3つの
VOBUにまで隔てられて格納されている可能性はあるの
で、上記のように、VOBの開始点、終了点を含む3つのVO
BUを読み出すことにより、ステップS106では、前部
VOBの終端部に位置するピクチャデータV_endの再生終了
時刻の1秒前からその再生終了時刻までに再生されるべ
き全てのピクチャデータ及びオーディオデータがまとめ
て読み出されたのである。また、ステップS107で
は、後部VOBの先端部に位置するピクチャデータV_topの
再生開始時刻から、その再生開始時刻の1秒後までに再
生されるべき全てのピクチャデータ及びオーディオデー
タがまとめて読み出されたのである。尚、本フロ−チャ
−トでは3VOBU単位に読み出しを行ったが、VOBUの数は
幾つでも良い。またVOBU単位で読み出すのではなく、VO
BUに含まれているピクチャデータ、オーディオデータの
うち、1秒間に再生されるべき全てのもののみを読み出
してもよい。更には、1秒より長い期間に再生されるべ
きビデオデータ、オーディオデータを読み出してもよ
い。
御部1は、先端部、終端部のVOBUをビデオストリーム、オ
ーディオストリームに分離するようデ・マルチプレクサ
4aを制御し、これらのストリームのデコードをビデオ
デコーダ4c、オーディオデコーダ4eに行わせる。通常
の再生時には、ビデオデコーダ4c、オーディオデコー
ダ4eのデコード結果は映像出力、音声出力されるが、
再エンコード時には、これらのデコード結果をMPEGエン
コーダ2へと入力すべく、制御部1はビデオストリー
ム、オーディオストリームのデコード結果を図17にお
ける破線の矢印(2)(3)に示すようにバス7に出力する。
バス7に転送されているビデオストリームのデコード結
果、オーディオストリームのデコード結果は、破線の矢
印(4)に示すように順序MPEGエンコーダ2に取り込まれ
てゆく。
ード結果、オーディオストリームのデコード結果を取り
込んだMPEGエンコーダ2に再エンコードを行わせるため
の符号量の算出を行う。先ずステップS109におい
て、制御部1は前部VOBと後部VOBとがバッファ内に混在
する期間において、各デコードタイミングにおけるバッ
ファ蓄積量がバッファの上限値を上回るかを判定する。
本実施形態では、ステップS105において算出された
Bv1+Bv2がバッファの上限値を上回るか否かを判定する
ものとする。上限値を上回らない場合、ステップS11
2に移行するが、上回る場合、ステップS110におい
て制御部1は、そのオーバー量Aに基づいた符号量、つ
まりオーバー量Aが減じられた符号量を、デコードされ
たVOBU列に割り当てる。符号量が減じられることは、読
み出されたVOBU列におけるビデオストリームの画質を低
下させることになるが、2つのVOBをシームレスに接続す
るにはビデオバッファ4bのオーバーフローは避けねば
ならないので、画質を低下させるという方法を選択して
いるのである。ステップS111では、ビデオデコーダ
4c、オーディオデコーダ4eのデコード結果をステップ
S110において割り当てられた符号量に基づいて再エ
ンコードするようビデオデコーダ4cを制御する。
より、ビデオデータの画素値はYUV座標系のデジタルデ
ータに一旦変換されている。YUV座標系のデジタルデー
タとは、カラーTVにおける色を特定する信号(輝度信号
(Y),色差信号(U,V))を有するデジタルデータで
あり、ビデオデコーダ4cはこのようなデジタルデータ
を再度複数のピクチャデータにエンコードする。尚、符
号量の割り当て技術については、MPEG2 DIS(Draft Int
ernational Standard)Test Model3に記載されているも
のを用いる。符号量を制約しての再エンコードは、量子
化係数を置き換える等の処理により実現される。尚、オ
ーバー量Aが減じられた符号量を後部VOBのみに割り当て
もよいし、前部VOBのみに割り当ててもよい。
部VOBを分離して得られたオーディオデータのデコード
結果のうち、後部VOBのFIRST_SCR+STC_offsetを含むオ
ーディオフレームxに対応するものを算出する。図24
(a)において、上段のグラフは、前部VOB、後部VOBの
ビデオデータによるバッファ状態を示しており、図24
(a)の下段には、前部VOBを分離して得られたオーデ
ィオデータのオーディオフレーム、後部VOBを分離して
得られたオーディオデータのオーディオフレームがそれ
ぞれ上下に配されている。下段のオーディオフレーム列
は、上段のグラフの時間軸と、各オーディオフレームと
の対応を明確にするものである。ここで上段のグラフの
FIRST_SCR+STC_offsetから垂線をおろすと、この垂線
は、前部VOBのオーディオフレーム列のうち、一つのオ
ーディオフレームと交差する。この交差したオーディオ
フレームがオーディオフレームxであり、直後のオーデ
ィオフレームx+1が前部VOBに含まれる最後のオーディオ
データである。尚、オーディオフレームx,x+1のデータ
は、前部VOBの終端部における最終ピクチャデータV_END
の表示期間に前後1.0秒を加えた時間帯に再生されるべ
き複数オーディオデータ内に含まれているものであり、
ステップS105において読み出された3つのVOBU内に
含まれているものである。
前部VOBのオーディオフレーム境界と一致する場合を示
す。このように一致する場合、その直前のオーディオフ
レームをオーディオフレームxとする。ステップS11
3において制御部1は、後部VOBのVOB_V_S_PTM+STC_Off
setを含むオーディオフレームy+1を算出する。図24
(a)において上段のグラフのビデオ再生開始時刻VOB_
V_S_PTMから垂線をおろすと、この垂線は、後部VOBのオ
ーディオフレーム列のうち、一つのオーディオフレーム
と交差する。この交差したオーディオフレームがオーデ
ィオフレームy+1であり、この直前のオーディオフレー
ムyまでが前部VOBに含まれていたオリジナルのオーディ
オデータのうち、編集後にも使用される有効なオーディ
オフレームである。
V_S_PTM+STC_offsetが前部VOBのオーディオフレーム境
界と一致する場合を示す図である。このように一致する
場合、時刻ビデオ再生開始時刻VOB_V_S_PTM+STC_offset
の直前のオーディオフレームをオーディオフレームyと
する。ステップS114では、前部オーディオデータの
うち、オーディオフレームx+2からオーディオフレームy
までのオーディオデータを切り出す。図24(a)で
は、オーディオフレームy+1以降のオーディオフレーム
を破線で示しているが、これはこの破線に示す部分をVO
Bに多重化しないことを意味する。尚、後部VOBに移動さ
れたオーディオフレームについては、前部VOBにおける
タイムスタンプが付与されているので、タイムスタンプ
を後部VOBのものに付与し直すという処理を行う。
ムyと、オーディオフレームy+1の境界とを含むオーディ
オフレームの次のオーディオフレームであるオーディオ
フレームuを後部VOBのオーディオフレーム列から検出す
る。オーディオフレームyと、オーディオフレームy+1の
境界線から垂線を降ろせば、後部オーディオデータのオ
ーディオフレーム列の何れか一つのオーディオフレーム
と交差する。この交差したオーディオフレームの次のオ
ーディオフレームがオーディオフレームuである。
再生終了時刻と、後部VOBのオーディオフレーム境界が
一致する場合を示す。このように一致する場合、この時
刻直前のオーディオフレームをオーディオフレームuと
する。ステップS116では、後部VOBのオーディオス
トリームから、オーディオフレームuに再生されるオーデ
ィオデータを先頭に配置したオーディオデータ列を含む
オーディオパックG4を生成する。図24(a)では、オ
ーディオフレームu以前のオーディオフレームを破線で
示しているが、これは後部オーディオデータのうち、こ
の破線に示す部分をVOBに多重化しないことを意味す
る。
6により、前部オーディオデータの先頭オーディオフレ
ームからオーディオフレームx+1までが前部VOBに多重化
されることがわかる。前部オーディオデータのオーディ
オフレームx+2からオーディオフレームyまでと、後部オ
ーディオデータのオーディオフレームuから最後のオー
ディオフレームまでとが後部VOBに多重化されることが
わかる。このような多重化により、後部オーディオデー
タの終端部のオーディオフレームは、時間的に未来に再
生されるべきピクチャデータと同一時刻にDVD-RAMから
読み出されることになる。
ーディオフレームyまで存在しない、即ち、短い場合、
不足するオーディオフレームだけ無音のオーディオフレ
ームデータを内挿する。同様に後部VOBのオーディオデ
ータがオーディオフレームuから存在していない、即
ち、短い場合、不足するオーディオフレームだけ無音の
オーディオフレームデータを内挿する。
オフレームx+2からオーディオフレームyまでと、後部オ
ーディオデータのオーディオフレームuから最後のオー
ディオフレームまでとを後部VOBに多重化しようとする
場合、問題となるのは、AV同期である。図24(a)〜
(d)に示すようにオーディオフレームyとオーディオ
フレームuとの間には、再生ギャップが生じており、こ
の再生ギャップを無視して多重化を行うと、オーディオ
フレームuがビデオ表示に対して早まるといった同期の
ズレが生じてしまう。
ーディオフレームuを示すタイムスタンプをオーディオ
パケットに付与すればよい。そのためステップS117
では、オーディオフレームyを格納したパックにオーデ
ィオフレームuを格納しないように、当該パックにオー
ディオフレームyのデータ以降にPadding-Packet又はス
タッフィングバイトを挿入して、オーディオフレームu
が次のパックの先頭から始まるようにする。
に位置するVOBUから取り出したオーディオデータのう
ち、オーディオフレームx+1までのオーディオデータ
と、再エンコードを行ったビデオデータとを多重化し
て、前部VOBの終端部に位置するVOBU列を作成する。ス
テップS119では、オーディオフレームx+2以降のデ
ータと後部VOBの先端部に位置するVOBUから取り出され
たビデオデータとを多重化して、後部VOBの先端部に配
置すべきVOBUを作成する。
x+2からオーディオフレームyまでのオーディオデータ列
と、Padding-Packetとを含むオーディオパックG3と、後
部オーディオデータのオーディオフレームu以降のオー
ディオデータ列を含むオーディオパックG4とを再エンコ
ードされたビデオデータに多重化し、後部VOBの先端部
に配置すべきVOBUを作成するようシステムエンコーダ2
eを制御する。このような多重化により、前部オーディ
オデータの終端部のオーディオフレームは、時間的に未
来に再生されるべきピクチャデータと同一時刻にDVD-RA
Mから読み出されることになる。
再生されるべき複数オーディオデータを格納したオーデ
ィオパックと、各ビデオフレームにて再生されるべきピ
クチャデータを格納したビデオパックとがどのように多
重されるかを示す図である。図25において後部VOBの
先頭にデコードされるべきピクチャデータV_TOPの転送
は、時間「Tf_Period」内に完遂しているといえる。時間
「Tf_Period」の真下に配置されているパック列は、ピク
チャデータV_TOPを構成するものである。
オーディオパックG3は、オーディオフレームx+2,y-1,y
で再生されるべきオーディオデータx+2,y-1,yをその内
部に格納したオーディオパックである。このオーディオ
パックに格納されているオーディオデータのうち、最も
早くデコードされるべきなのはオーディオデータx+2で
ある。本オーディオデータは、オーディオフレームx+1
の再生終了時刻にてデコードされるべきなので、このオ
ーディオフレームx+1と同時期(Tf_period)にパック列
の転送が行われるピクチャデータV_TOPと共にDVD-RAMか
ら読み出されるべきである。そのため、図9の最下段に
示すように、ピクチャデータV_TOPを格納したビデオパ
ック列P51と、ビデオパック列P52との間に挿入される。
るべきオーディオデータu,u+1,u+2をその内部に格納し
たオーディオパックG4は、最も早くデコードされるべき
オーディオデータとしてオーディオデータuを有してお
り、本オーディオデータは、オーディオフレームuの再
生開始時刻にてデコードされるべきなので、このオーデ
ィオフレームuと同時期にパック列の転送が行われるピ
クチャデータV_NXTと共にDVD-RAMから読み出されるべき
である。そのため、図25の最下段に示すように、ピク
チャデータV_TOPを格納したビデオパックP52と、ピクチ
ャデータV_NXTを格納したビデオパックP53との間に挿入
される。
含んだオーディオパックG3がビデオパック列P51と、ビ
デオパック列P52との間に挿入され、オーディオパックG
4がビデオパック列P53と、パックP54との間に挿入され
ることにより多重化が完遂する。続いて制御部1はステ
ップS120において前部VOB、後部VOBのFIRST_SCR,LAS
T_SCR,シームレスフラグ、VOB_V_E_PTM,VOB_V_S_PTMを
前部VOBのシームレス接続情報に記入する。続くステッ
プS121、ステップS122では、オーディオギャッ
プに関する全ての情報をシームレス接続情報に記すべ
く、オーディオギャップ開始時刻A_STP_PTM、オーディ
オギャップ長A_GAP_LEN、オーディオギャップ位置情報A
_GAP_LOCをシームレス接続情報に記述する。
と、後部VOBの先端部と、シームレス接続情報をDVD-RAM
に書き込む。ここで再エンコードにより得られたビデオ
データ、オーディオデータを格納したビデオパック、オ
ーディオパックには、昇順にSCRが付与される。尚、昇
順に付与するにあたってSCRの初期値は、再エンコード
範囲において先頭に位置していたパックに付与された再
エンコード前のSCRの値が用いられる。
ィオパックをビデオバッファ4b-オーディオバッファ4
cに入力すべき時刻を示すので、再エンコードの前後で
データ数が変化すれば、SCRを更新し直さねばならな
い。そうであっても、例えば後部VOBにおいて再エンコ
ードされた先端部分のSCRが、再エンコード範囲外の残
りの部分のビデオパックのSCRを下回る限り、正常なデ
コードは可能となる。
レームに基づいて与えられるものであり、再エンコード
後に大きく変化してしまうことはない。従って、再エン
コード範囲外のDTS-PTSと、再エンコード範囲内のDTS-P
TSとの連続性は保たれる。次にタイムスタンプの不連続
が発生するケースについて説明する。2本のVOBをシーム
レスに再生させるには、タイムスタンプ不連続の発生を
避けねばならない。そこでSCR重複の発生の有無を、ス
テップS123において判定する。重複が存在しないな
ら、本フロ−チャ−トの処理を終了するが、重複が存在
するのなら、ステップS124において重複したSCRが
付与されたパックの数に基づいて、オーバー量Aを算出
し、そのオーバー量Aに基づいた符号量を決定して再々
エンコードを行うようステップS110に移行する。
た6つVOBUは破線の矢印(5)に示すように、ディスクア
クセス部3に出力され、ディスクアクセス部3はこれら
のVOBU列をDVD-RAMに書き込む。尚、図21−図22の
フロ−チャ−トでは、2つのVOB間のシームレス接続に
ついて説明を行ったが、1つのVOBに含まれる部分区間
に対してシームレス接続を行ってもよい。例えば、図6
(b)に示したように一部のVOBU#2,#4,#6,#8が部分削
除された場合、削除範囲の前方に位置するVOBU列と、削
除範囲の後方に位置するVOBU列とにおいて図21、図2
2に示したシームレス接続を行ってもよい。
加工が行われた2つのVOBを連続して再生する場合の再生
手順を説明する。AVファイルに収録されている2つ以上
のVOBを連続して再生するよう操作者が指示した場合、
制御部1は、2つのVOBのうち、後部側のVOBについての
シームレス接続情報に示されているシームレスフラグを
参照する。シームレスフラグがオンに設定されている場
合、先行VOBのビデオ再生終了時刻VOB_V_E_PTMから後続
VOBのビデオ再生開始時刻VOB_V_S_PTMを引いた時間をST
C_offsetとして、STC4gが計時している基準時刻に加算
するよう加算器4hを制御する。以降、シームレス接続
情報に示されている先行VOBのバッファ入力時刻FIRST_S
CRと、STC4gが計時している基準時刻とを照合する。こ
の基準時刻がこのFIRST_SCRに達した場合、STC4gが計
時している基準時刻から加算器4hによりオフセットが
加算されたオフセット付き基準時刻への出力切り換えを
行わせるようスイッチSW1を制御する。以降、図20の
タイミングチャートに示すようにSW2〜SW4の切り換えを
行う。
終端部−先端部のみを読み出して再エンコードを行なう
ことにより、複数VOBの再生がシームレスに行われるよ
うに加工することができる。再エンコードの対象がVOB
の終端部−先端部に位置するVOBUのみなので、VOBの再
エンコードを極めて短期間に完遂することができる。
尚、本実施形態において各VOB毎にシームレス接続情報
を管理するとしたが、VOB間シームレスで必要となる情
報を1箇所にまとめておいてよい。例えばSTC_offsetを
求めるのに必要なビデオ再生終了時刻VOB_V_E_PTM、ビ
デオ再生開始時刻VOB_V_S_PTMは2つのVOB情報に別けて
記載していたが、後続するVOBのシームレス接続情報と
して記載してもよい。この場合、VOB情報には、前VOBの
再生終了時刻(PREV_VOB_V_E_PTM)という情報要素を設け
るのが望ましい。
ス接続情報として前VOB終了SCR(PREV_VOB_LAST_SCR)と
いう情報要素を設けるのが望ましい。また、本実施形態
においてDVDレコーダ70は、従来の据え置き型家庭用V
TRに代用することを前提とした構成を示したが、DVD-RA
Mがコンピュータの記録媒体としても使用される場合に
は、次のような構成とすればよい。すなわち、ディスク
アクセス部3は、DVD-RAMドライブ装置としてSCSI、ID
E、IEEE1394準拠のインターフェイスを介してコンピュ
ータバスに接続される。また、同図のディスクアクセス
部3以外の構成要素はコンピュータのハードウェア上で
OS及びアプリケーションプログラムが実行されることに
実現される。
エンコーダ2、ディスクアクセス部3、デコーダ4、ビ
デオ信号処理部5、リモコン71、バス7及びリモコン
信号受信部8、レシーバ9を有している。更に、本実施
形態では、VOBには、ビデオストリームとオーディオス
トリームとが多重されているとしたが、字幕文字をラン
レングス圧縮した副映像データを多重化させてもよい。
また、静止画データを構成するビデオストリームを多重
化させてもよい。
コードを一旦デコーダ4に行わせてからMPEGエンコーダ
2が再エンコードを行ったが、デコードを行わず直接デ
ィスクアクセス部3がMPEGエンコーダ2にVOBを出力し
て再エンコードを行ってもよい。加えて、本実施形態で
は全単位をビデオフレーム、オーディオフレームにて記
述したが、フィルム素材のように、24フレーム/秒の映
像を圧縮する場合に使用する3:2プルダウンを用いたビ
デオストリームの場合、1フレーム=1ピクチャでな
く、1.5フレーム=1ピクチャになる場合がある。本発明
は実質的に3:2プルダウンに依存するものではなく、こ
の場合、上述したフレームに制限されるものではない。
参照して説明した加工モジュールソフトウェアの手順
(図21〜図22)等を機械語プログラムにより実現
し、これを記録媒体に記録して流通・販売の対象にして
も良い。このような記録媒体には、ICカードや光ディス
ク、フロッピーディスク等があるが、これらに記録され
た機械語プログラムは汎用コンピュータにインストール
されることにより利用に供される。この汎用コンピュー
タは、インストールした機械語プログラムを逐次実行し
て、本実施形態に示したビデオデータ編集装置の機能を
実現するのである。
士のシームレス接続処理を前提にしていたのに対して、
第2実施形態は、VOBに含まれる複数の部分区間のシー
ムレス接続に関する実施形態である。この部分区間をど
のように特定するかであるが、第2実施形態では、ビデ
オフィールドを表す時刻情報を用いて上記部分区間を特
定するものとする。ここでいうビデオフィールドとは、
ビデオフレームより細かい単位であり、その時刻情報
は、ビデオパックのPTSを用いて表現することができ
る。
いて特定される部分区間をセルといい、部分区間を指定
するための情報をセル情報という。セル情報はPGC情報
の一情報要素としてRTRW管理ファイルに収録される。
尚、セル情報及びPGC情報のデータ構造及びその作成手
順は、第4実施形態にて詳細に説明するものとする。図
26は、開始点、終了点となるビデオフィールドにより
特定された部分区間の一例を示す図である。図26にお
けるC_V_S_PTM,C_V_E_PTMという一組の時刻情報は、開
始点、終了点となるビデオフィールドを特定するもので
ある。
るVOBU#100内のPピクチャが再生されるべきビデオフィ
ールドの再生開始時刻であり、C_V_E_PTMは、同じVOBを
構成するVOBU#105内のBピクチャ1が再生されるべきビデ
オフィールドの再生終了時刻を特定するものである。C_
V_S_PTM、C_V_E_PTMは、図26におけるPピクチャからB
ピクチャ1までの部分区間をセルとして特定している。
レスに接続する場合、第1実施形態では必要のなかった
2つの処理が必要とされる。そのうち1つ目の処理とは、
時刻情報により指定された部分区間を独立したVOBに変
換するため、GOP構造を再構築する処理である。2つ目
の処理とは、GOP構造が再構築されることによるバッフ
ァ占有量の増加を予測する処理である。
て指定される部分区間が正当な表示順序、符号化順序を
有するようGOP構造を再構築する処理をいう。具体的に
説明すると、セル情報によって連結すべき部分区間を指
定する場合、図28(a)に示すように、VOBUの途中に
編集境界が定められる場合がある。このような位置に編
集境界が定められると、連結すべき2本のセルが正当な
表示順序、符号化順序を有することができなくなってし
まう。
GOP構造の再構築時には、図28(b)に示す以下の3
つのルールに従った処理を行う。1つ目のルールに従っ
た処理とは、前部セルの表示順序において、最後のピク
チャデータがBピクチャの場合は、このピクチャデータ
をPピクチャ(またはIピクチャ)にエンコードし直す処
理である。また、当該Bピクチャが参照していた未来のP
ピクチャは符号化順序では当該Bピクチャの前に存在す
るが、表示はされなくなるので、VOB中から削除され
る。
ルの符号化順序において、先頭のピクチャデータがPピ
クチャの場合は、このピクチャデータをIピクチャにエ
ンコードし直す処理である。3つ目のルールに従った処
理とは、前部セルの表示順序において、先頭に位置する
複数のピクチャデータがBピクチャ群の場合は、このピ
クチャデータを、過去方向に再生されるべき画像との相
関特性に依存しないピクチャデータ(これは、未来方向
に再生されるべき画像との相関特性に依存するピクチャ
データを意味する。以降このピクチャタイプのピクチャ
データをForward-Bピクチャという)にエンコードし直
す処理である。
ルに基づいて、ピクチャタイプが変更される場合に、変
更後のピクチャデータがどれだけのサイズを有するかを
予測する処理である。前部セルに対して以上の再構築処
理を行うと、前部セルの表示順序において、最後に位置
するピクチャデータがBピクチャからPピクチャ又はIピ
クチャに変更されるので、そのサイズはより大きくな
る。
と、後部セルの符号化順序において最初に位置するピク
チャデータのピクチャタイプがPピクチャからIピクチャ
に変更され、表示順序において最初に位置するビデオデ
ータのピクチャタイプがForward-Bピクチャに変化する
ので、そのサイズはより大きくなる。それでは、ピクチ
ャタイプの変更に伴うサイズの増加をどのように予測す
るかについて説明する。図29(a)及び図29(b)
は、前部セルにおけるピクチャタイプの変更に伴うバッ
ファ占有量の増加をどのように予測するかを説明するた
めの説明図である。
でが前部セルに属するものとする。上記ルールによって
このBピクチャB3は、PピクチャP1に変更されねばならな
い。ここでBピクチャB3が未来に再生されるべきPピクチ
ャP2に依存した情報成分を有している場合、上記ピクチ
ャタイプ変更時において、このPピクチャP2が有してい
る情報成分が変更後のPピクチャP2に取り込まれる筈で
ある。
ズと、PピクチャP2のサイズとを加算した値に基づい
て、ピクチャタイプ変更により得られるべきPピクチャP
1のサイズを予測することができる(尚、このような予
測方法は一例に過ぎず、他の予測方法を用いて良いこと
はいうまでもない)。このように予測されたバッファ占
有量に基づいて、再エンコード時の符号量を決定すれ
ば、最適な符号量を前部セル、後部セルに割り当てるこ
とができる。
るピクチャタイプの変更に伴うバッファ占有量の増加を
どのように予測するかを説明するための説明図である。
図30(a)、(b)においてVOBのBピクチャB3からが
後部セルに属するものとする。セルはその先頭が表示時
刻に基づいて定められているので、BピクチャB3は、後
部セルの表示順序の先頭に位置するピクチャデータであ
る。そのため、上記ルールによってBピクチャB3は、For
ward-BピクチャB1に変更されねばならない。ここでBピ
クチャB3が過去に再生されるべきPピクチャP2に依存し
た情報成分を有している場合、上記ピクチャタイプ変更
時において、このPピクチャP2の情報成分がForward-Bピ
クチャB1に取り込まれる筈である。
ズと、PピクチャP2のサイズとを加算した値に基づい
て、ピクチャタイプ変更により得られるべきForward-B
ピクチャB1のサイズを予測することができる。後部VOB
については、符号化順序において先頭に位置するピクチ
ャデータのピクチャタイプも変更せねばならない。後部
VOBの表示順序を参照すると、BピクチャB3直後に表示さ
れるべきピクチャデータとして、PピクチャP3が存在す
ることがわかる。このPピクチャP3は、BピクチャB3のデ
コードが済むまでリ・オーダーバッファ4fに蓄積されて
おり、BピクチャB3のデコードを待って表示されるもの
である。上記のようなリ・オーダーバッファ4fを介した
リオーダーにより、PピクチャP3はBピクチャB3の後に表
示されるものの、符号化順序は、PピクチャP3が先行す
る筈である。このようにして符号化順序の先頭ピクチャ
データとして検出されたPピクチャP3は、上記ルールに
よると、Iピクチャに変更されねばならない。ここでPピ
クチャP3が過去に再生されるべきIピクチャに依存した
情報成分を有している場合、上記ピクチャタイプ変更時
において、このIピクチャが有している情報成分がPピク
チャP3に取り込まれる筈である。
ズと、直前に位置するIピクチャのサイズとを加算した
値に基づいて、ピクチャタイプ変更により得られるべき
IピクチャIのサイズを予測することができる。このよう
に予測されたバッファ占有量に基づいて、再エンコード
時の符号量を決定すれば、最適な符号量を前部セル、後
部セルに割り当てることができる。
ための処理手順 図31、図32、図33は、2つのセルの再生がシーム
レスに行われるよう加工を行うための処理手順を示すフ
ローチャートである。尚、本フロ−チャ−トは、図2
1、図22に示した手順のうち"VOB"という用語を"セ
ル"に置き換えて記述されたステップを多く有してい
る。これらのステップには、第1実施形態と同様の参照
符号を付して、説明の簡略化を図る。
オーディオフレームx,オーディオフレームx+1,オーディ
オフレームyがオーディオストリームのどのオーディオ
フレームに対応するかを示す図である。ステップS10
2において制御部1は、先行して再生されるべき部分区
間(以下前部区間という)の終端部を特定する時刻情報
と、後続して再生されるべき部分区間(以下後部区間と
いう)の先端部を特定する時刻情報とに基づいて、前部
セルのC_V_E_PTMから後部セルのC_V_S_PTMを減じること
によりSTC_offsetを得る。
部セルのFIRST_SCRから前部セルの全データのデコード
終了時刻LAST_DTSまでのバッファ占有量の変化を解析す
る。ステップS104において制御部1は、ステップS
103の同様の解析を後部セルに対して行うことによ
り、後部セルのFIRST_SCRから後部セルの全データのデ
コード終了時刻LAST_DTSまでのバッファ占有量の変化を
解析する。
29に示した手順に従って、後部セルのピクチャタイプ
変更に伴うバッファ占有量の増加量αを予測する。ステ
ップS131では、図30に示した手順に従って、前部
セルのピクチャタイプ変更に伴うバッファ占有量の増加
量βを予測する。ステップS132において増加量α、
βを前部セル、後部セルのバッファ占有量に上乗せす
る。
部セルのFIRST_SCR+STC_offsetから前部セルのLAST_DTS
までのビデオバッファ占有量の変化を解析する。第1実
施形態の図10(c)に示したように、前部セル−後部
セルの双方のビデオデータがビデオバッファ4bに蓄積
された状態におけるビデオバッファ4bの最大蓄積量Bv1
+Bv2を得る。
部セルの終端部に位置するピクチャデータを含むと考え
られる3つのVOBUを読み出すようディスクアクセス部3
を制御する。続いてステップS107において後部セル
の先端部に位置するピクチャデータを含むと考えられる
3つのVOBUを読み出すようディスクアクセス部3を制御
する。
て前部セルから読み出されるべき読出範囲を示す図であ
る。図27(a)においてVOBがVOBU#98〜#107を含んで
おり、そのうちVOBU#99〜#105が前部セルとして指定さ
れているものとする。その前部セルにおいて最後に表示
されるべきピクチャデータがピクチャデータBendである
場合、このピクチャデータBendは1秒ルールによりVOBU#
103〜#105に含まれているので、最後に表示されるべき
ピクチャデータを含むVOBU列として、VOBU#103〜#105が
読み出されることになる。
7を含んでおり、そのうちVOBU#500〜#506が後部セルと
して指定されているものとする。その後部セルにおいて
最初に表示されるべきピクチャデータがピクチャデータ
Ptopである場合、このピクチャデータPtopはVOBU#500〜
#502に含まれているので、最初に表示されるべきピクチ
ャデータを含むVOBU列として、VOBU#500〜#502が読み出
されることになる。これらのVOBUは、ピクチャデータPt
op、ピクチャデータBendと同時に再生されるべきオーデ
ィオデータの他に、ピクチャデータPtop、ピクチャデー
タBendと依存関係を有する全てのピクチャデータを含ん
でいるので、ピクチャタイプの変更のために必要なピク
チャデータは全て読み出されたことになる。
み出しを行ったが、VOBUの数は幾つでも良い。VOBU単位
で読み出すのではなく、VOBUに含まれているピクチャデ
ータ、オーディオデータのうち、1秒間に再生されるべ
き全てのもののみを読み出してもよい。更には、1秒よ
り長い期間に再生されるべきビデオデータ、オーディオ
データを読み出してもよい。
御部1は先端部、終端部に位置するVOBUをビデオデータ、
オーディオデータに分離するようデ・マルチプレクサ4a
を制御する。ステップS109では、前部セルと後部セ
ルとがバッファ内に混在する期間、各デコードタイミン
グにおけるバッファ蓄積量がバッファの上限値を上回る
かを判定する。具体的にいうと、ステップS105にお
いて算出されたBv1+Bv2の値がバッファの上限値を上回
るかを判定する。上回らない場合、ステップS133に
移行するが、上回る場合、ステップS110においてそ
のオーバー量Aに基づいた符号量、を前部セル及び後部
セルに割り当てる。尚、前部セル−後部セルの両方では
なく、一方のみを再エンコードしてもよい。ステップS
111では、2本のセルから得られたビデオデータをス
テップS110において割り当てられた符号量に基づい
て、前部ビデオデータを再エンコードする。
れた後部ビデオデータに新たに割り当てられたFIRST_SC
Rを取得する。後部VOBの表示順序における先頭ピクチャ
データ、符号化順序における先頭ピクチャデータはより
サイズが大きなピクチャデータにピクチャタイプが変更
されたので、STC_offset+FIRST_SCRは図34において
より過去方向に位置することはいうまでもない。
て得られたオーディオデータのうち、後部ビデオデータ
に新たに割り当てられたFIRST_SCR+STC_offsetを含むオ
ーディオフレームxに対応するものを算出する。図34
において、上段のグラフは、前部セル、後部セルのビデ
オデータによるバッファ状態を示しており、図34の下
段には、前部セルを分離して得られたオーディオデータ
のオーディオフレームが配されている。下段のオーディ
オフレーム列は、上段のグラフの時間軸と、各オーディ
オフレームとの対応を明確にするものである。ここで再
エンコードにより新たに得られた後部セルのバッファ占
有量はα1だけ増加しており(α1は、ステップS132
において予測された増加量αと別のものであることを意
味する。)、増加量α1により、後部ビデオデータに新
たに付与されたFIRST_SCRはより過去を指示することに
なる。
TC_offsetは時間Tα1だけ過去に位置することがわか
る。この新FIRST_SCR+STC_offsetから垂線をおろす
と、この垂線は、前部セルのオーディオフレーム列のう
ち、一つのオーディオフレームと交差する。この交差し
たオーディオフレームがオーディオフレームxであり、
直後のオーディオフレームx+1が前部セルに含まれてい
る最後のオーディオデータである。
SCRはより過去方向に位置するため、より過去方向のオ
ーディオフレームがオーディオフレームxに該当する。
過去方向のオーディオフレームがオーディオフレームx
に該当したため、後部セルのビデオデータの読み出し開
始時に、ビデオデータとともに読み出されるべき前部オ
ーディオデータは第1実施形態のそれと比較してより大
きくなる。
9の処理を行うことにより図25のような多重化をシス
テムエンコーダ2eに行わせる。続いてステップS12
0において前部セル、後部セルのFIRST_SCR,LAST_SCR,シ
ームレスフラグ、VOB_V_E_PTM,VOB_V_S_PTMを前部セル
のシームレス接続情報に記入した後、ステップS121
〜ステップS122の処理を行う。再エンコードして得
られた6VOBU分のデータのうち、先行して配置されてい
る3VOBU(先行VOBU)は本来前部区間のものなので、前
部区間の後部に追加する。再エンコードデータにおいて
後続に配置されている3VOBU(後続VOBU)は本来後部区
間のものなので、後部区間の前に追加する。このように
再エンコードデータが追加された前部区間及び後部区間
のうち一方は分割元のVOBと同一の識別子が割り当てら
れて管理されるが、他方は、分割元のVOBとは異なる識
別子が割り当てられて管理される。つまり分割後におい
て、前部区間及び後部区間は、別々のVOBとして管理さ
れるのである。これは、前部区間及び後部区間との境界
はタイムスタンプの不連続境界になっている可能性が高
いからである。
3においてSCRの連続性を判定する。連続性が存在する
なら本フロ−チャ−トの処理を終了するが、連続性が存
在しないのなら、ステップS124において重複したSC
Rが付与されたパックの数に基づいて、オーバー量Aを算
出し、そのオーバー量Aに基づいた符号量を決定して再
々エンコードを行うようステップS109に移行する。
行われると、セル情報により指定されたこれらの部分区
間は独立したVOBとなる。そうすると、RTRW管理ファイ
ルにおいて、新規に生成されたVOBについてのVOB情報が
必要となる。部分区間についてのVOB情報をどのように
定義するかを以下に説明する。
ード情報、TVシステム情報、アスペクト比情報、解像度
情報を含んでいるが、これらは部分区間の切り出し元の
VOBについて設定されている情報をそのまま用いればよ
い。『オーディオストリーム属性情報』は、符号化モー
ド、ダイナミックレンジコントロールの有無、サンプリ
ング周波数やチャネル数等を含んでいるが、これらも部
分区間の切り出し元のVOBについて設定されている情報
をそのまま用いればよい。
する各VOBUのサイズと、それらVOBUの表示時間から構成
されているが、これらは部分区間の切り出し元のVOBに
ついて設定されている情報のうち、一部分を切り出し
て、再エンコードを行ったVOBUのみ、サイズ及び表示時
間を修正する。続いてステップS133にて生成が行わ
れた『シームレス接続情報』について説明する。シーム
レス接続情報は『シームレスフラグ』、『ビデオ再生開
始時刻VOB_V_S_PTM』、『ビデオ再生終了時刻VOB_V_E_P
TM』、『FIRST_SCR』、『LAST_SCR』、『オーディオギ
ャップ開始時刻A_STP_PTM』、『オーディオギャップ長A
_GAP_LEN』からなるので、これらの情報を個別に記述し
てゆく。
部区間との間において、 (1)ビデオ属性情報に示されているビデオストリームの
表示方式(NTSC、PAL等)が同一である。 (2)オーディオ属性情報に示されているオーディオスト
リームのエンコード方式(AC-3、MPEG、LPCM等)が同一
である。
のみ、01に設定し、(1)(2)の関係のうち、1つでも満た
されない場合、00に設定する。『ビデオ再生開始時刻VO
B_V_S_PTM』は、再エンコードされた後の再生開始時刻
に更新する。『ビデオ再生終了時刻VOB_V_E_PTM』は、
再エンコードされた後の再生終了時刻に更新する。
の先頭パックのSCRに更新する。『LAST_SCR』は、再エ
ンコードされた後の最終パックのSCRに更新する。『オ
ーディオギャップ開始時刻A_STP_PTM』は、図34にお
いて後部セルに移送された複数オーディオデータにより
再生される最後のオーディオフレームyの再生終了時刻
を設定する。
図34において後部セルに移送された複数オーディオデ
ータにより再生される最後のオーディオフレームyの再
生終了時刻から、オーディオフレームuの再生開始時刻
までの時間長を設定する。以上のようにしてVOB情報を
生成し、これを含むRTRW管理ファイルをDVD-RAMに記録
する。これにより、セル情報にて指定された2つの部分
区間は、シームレスに再生される二本のVOBとしてDVD-R
AMに記録されることになる。
終端部−先端部のみを読み出して再エンコードを行なう
ことにより、VOBにおける部分区間同士の再生がシーム
レスに行われるように加工することができる。再エンコ
ードの対象がセルの終端部−先端部に位置するVOBUのみ
なので、セルの再エンコードを極めて短期間に完遂する
ことができる。
ィールドの時間精度で指定したが、ビデオフレームの時
間精度で指定しても良い。加えて、第2実施形態でフロ
ーチャートを参照して説明した加工モジュールソフトウ
ェアの手順(図31〜図33)等を機械語プログラムに
より実現し、これを記録媒体に記録して流通・販売の対
象にしても良い。このような記録媒体には、ICカードや
光ディスク、フロッピーディスク等があるが、これらに
記録された機械語プログラムは汎用コンピュータにイン
ストールされることにより利用に供される。この汎用コ
ンピュータは、インストールした機械語プログラムを逐
次実行して、本実施形態に示したビデオデータ編集装置
の機能を実現するのである。
イルをファイルシステム上で管理して、より自由度の高
い映像編集を実現するための実施形態である。 (3-1)DVD-RAM上のディレトリィ構成 第1実施形態に示したRTRW管理ファイル、AVファイル
は、ISO/IEC13346に規定されたファイルシステムにおい
て、図35に示すディレクトリィ上に配置されている。
図35は、第1実施形態に示したRTRW管理ファイル、AV
ファイルが配置されるディレクトリ構造を示す図であ
る。図35において、楕円図形はディレクトリを、長方
形はファイルを表している。ルートディレクトリは、RT
RWという1つのディレクトリとFile1.DAT、File2.DATと
いう2つのファイルとを有し、RTRWディレクトリは、Mov
ie1.VOB、Movie2.VOB、RTRWM.IFOという3つのファイル
を有している。
システム用管理情報 図35に示すディレクトリィ構造において、RTRW管理フ
ァイル及びAVファイルがどのような管理情報により管理
されるかを説明する。図36は、図35に示したディレ
クトリィにおけるファイルシステム用管理情報を示す図
である。同図では、図3(d)に示したボリューム空間
と、セクタと、セクタの記録内容とを階層的に図示して
いる。図中の矢線〜は、同図の管理情報に従って"M
ovie1.VOB"というファイルの記録位置が特定される順序
を示している。
リューム空間を示している。第2階層は、管理情報のう
ち、ファイルセット記述子、終端記述子、ファイルエン
トリ、ディレクトリ等を示している。これらの情報は、
ISO/IEC13346に規定されたファイルシステムに準拠して
いる。ISO/IEC13346に規定されたファイルシステムは、
階層的なディレクトリ管理を実現している。
造に沿って図示してある。但し個々のファイルの記録領
域は、AVファイルであるMovie1.VOBのみを図示してい
る。第2階層におけるファイルセット記述子(LBN8
0)は、ルートディレクトリのファイルエントリが記録
されているセクタのLBN等を示す。終端記述子(LBN8
1)は、ファイルセット記述子の終端を示す。
585など)は、ファイル(ディレクトリも含む)毎に
記録され、ファイル又はディレクトリの記録位置を示
す。ファイル用のファイルエントリとディレクトリ用の
ファイルエントリとは、階層的なディレクトリ構造を自
由に構築できるように同一のフォーマットに定められて
いる。
5など)は、ディレクトリに含まれる各ファイル用及び
各ディレクトリ用のファイルエントリの記録位置を示
す。第3階層は、3つのファイルエントリと、2つのデ
ィレクトリとを図示している。ファイルエントリとディ
レクトリとは、ファイルシステムによって追跡され、デ
ィレクトリ構造がどのように階層化されていても、特定
のファイルを記録位置を特定できるようなデータ構造を
有している。
レクトリの記録位置を示すアロケーション記述子を含
む。ファイルに収録されているデータが複数のエクステ
ントに分割されている場合には、ファイルエントリはエ
ストテントデータ毎に複数のアロケーション記述子を有
することになる。ここでエクステントとは、ファイルに
収録されるデータの部分区間であって、連続領域に格納
されるべきものをいう。例えばAVファイルに収録される
べきVOBのサイズが大きく、これを格納する連続領域が
存在しない場合、当該AVファイルをDVD-RAMに記録する
ことができない。しかし、サイズが小さな連続領域がパ
ーティション空間に複数散在する場合、AVファイルに収
録されるべきVOBを複数に分割すれば、その分割により
得られたそれぞれの部分区間をそれら散在している連続
領域に記録することができる。このように分割すれば、
パーティション空間の連続領域の個数及び長さが制約さ
れている場合でも、VOBをAVファイルとして記録できる
確率は高まる。DVD-RAMにおける記録率を向上させるた
め、AVファイルに収録されるべきVOBを複数に分割し
て、その分割により得られたそれぞれのエクステントを
散在している連続領域に記録するのである。
おくが、連続領域とは、論理的又は物理的に連続したEC
Cブロックからなる領域をいう。例えば、図36のLBN8
2、584の各ファイルエントリは、アロケーション記
述子を1つ含むので、ファイルが複数のエクステントに
分割されていない(1つのエクステントからなる)こと
を意味する。これに対して、LBN3585のファイルエ
ントリは、アロケーション記述子を2つ含むので、ファ
イルに格納されるべきデータが2つのエクステントから
なることを意味する。
れるファイル及びディレクトリ毎に、そのファイルエン
トリの記録位置を示すファイル識別記述子を含む。この
ようなファイルエントリ及びディレクトリに従って、例
えば、同図の矢線に示すように”root/video/Movie1.VO
B”ファイルの記録位置は、ファイルセット記述子→
→ファイルエントリ(root)→→ディレクトリ(roo
t)→→ファイルエントリ(RTRW)→→ディレクト
リ(RTRW)→→ファイルエントリ(Movie1.VOB)→
→ファイル(Movie1.VOBのエクステント#1、#2)の順
に追跡される。
トリのリンク関係をディレクトリ構造に沿って書き直し
た図を図37に示す。図中、ルート用のディレクトリ
は、親ディレクトリ(ルートの親はルート自身)のディ
レクトリ用、RTRWディレクトリ用、File1.DATファイル
用、File2.DATファイル用の各ファイル識別記述子を含
む。また、RTRWディレクトリは、親ディレクトリ(ルー
ト)のディレクトリ用、Movie1.VOBファイル用、Movie
2.VOBファイル用、RTRWM.IFOファイル用、の各ファイル
識別記述子を含む。同図においてもMovie1.VOBファイル
の記録位置は、上記の〜を辿ることにより特定さ
れる。 (3-1-2)ファイルエントリのデータ構成 図38(a)は、ファイルエントリのさらに詳細なデー
タ構成を示す図である。同図のように、ファイルエント
リは、記述子タグと、ICBタグと、アロケーション記述
子長と、拡張属性と、アロケーション記述子とを有す
る。なお図中のBPはビット位置、RBPは相対ビット位置
を表す。
ある旨を示すタグである。DVD-DAMにおけるタグには、
ファイルエントリ記述子、スペースビットマップ記述子
などの種別があるが、ファイルエントリの場合には、記
述子タグとしてファイルエントリを示す261が記述され
る。ICBタグはファイルエントリ自身に関する属性情報
を示す。
報フィールドで規定された内容よりも高度な属性を示す
ための情報である。アロケーション記述子フィールドに
は、ファイルを構成するエクステントと同数のアロケー
ション記述子が記録される。アロケーション記述子は、
ファイル又はディレクトリのエクステントの記録位置を
示す論理ブロック番号(LBN)を示す。アロケーション
記述子のデータ構造を図38(b)に示す。図38
(b)においてアロケーション記述子は、エクステント
長を示すデータと、エクステントの記録位置を示す論理
ブロック番号とを含む。ただしエクステント長を示すデ
ータの上位2ビットは、図38(c)に示すようにエク
ステント記録領域の記録状況を示す。 (3-1-3)ディレクトリ用、ファイル用ファイル識別記述
子のデータ構成 図39(a)、図39(b)は、それぞれディレクトリ
に含まれるディレクトリ用、ファイル用ファイル識別記
述子の詳細なデータ構成を示す。この2種類のファイル
識別記述子は、同一のフォーマットであり、管理情報
と、識別情報と、ディレクトリ名の長さと、ディレクト
リ又はファイルのファイルエントリがどの論理ブロック
番号に記録されているかを示すアドレスと、拡張用情報
と、ディレクトリ名とから構成される。これにより、デ
ィレクトリ名又はファイル名に対応するファイルエント
リのアドレスが特定される。
に分割する場合、そのデータ長は、AVブロックを上回る
データ長でなければならない。ここでAVブロックとは、
DVD-RAMからVOBを読み出すにあたって、トラックバッフ
ァ3aがアンダーフローしないことが保証される最低長
をいう。
最小サイズは、再生装置におけるトラックバッファとの
関係で定められる。ここで、AVブロックの下限値がどの
ような理論を持って決定されているかを説明する。 (3-1-5)AVブロック領域の最小サイズ まず、上記(1)における、連続再生を保証するための最
小サイズを決定する理論的根拠について説明する。
再生装置においてDVD-RAMから読み出されたAVデータが
トラックバッファにバッファリングされる様子をモデル
化した図である。このモデルは、再生装置として備える
べき最低限度の仕様を定めたモデルであり、この仕様を
満たす限り連続再生を保証することができる。図40上
段において、DVD-RAMから読み出されたAVデータは、ECC
処理が施され、トラックバッファ(FIFOメモリ)に一時
蓄積され、さらにトラックバッファからデコーダに出力
される。トラックバッファ入力の転送レート(光ディス
クからの読み出しレート)をVr、トラックバッファ出力
の転送レート(デコーダ入力レート)をVoとする(ただ
しVr>Voとする)。このモデルではVr=11Mbpsとする。
クバッファのデータ量の変化を示すグラフである。縦軸
はトラックバッファのデータ量、横軸は時間である。同
図では欠陥セクタが存在しないAVブロック#jと欠陥セク
タが存在するAVブロック#kとが順次読み出される場合
を想定している。時間軸上の期間T1は、欠陥セクタを
含まないAVブロック#jの先頭から末尾までの全AVデータ
の読み出しに要する時間である。この期間では、(Vr-V
o)のレートでバッファ内のデータ量が増えていく。
Vブロック#jからAVブロック#kへの光りピックアップが
ジャンプするのに要する時間である。ジャンプ時間は、
光ピックアップのシークタイムと、光ディスク回転が安
定するのに要する時間を含む。この時間は、最大では、
最内周から最外周へのジャンプする時間であり、本モデ
ルでは約1500mSとする。この期間では、Voのレート
でバッファのデータ量が減っていく。
ック#kの先頭から末尾までの全AVデータの読み出しに
要する時間である。このうち期間T4は、欠陥セクタが
存在するEccブロックを読み飛ばして次のEccブロックに
スキップする時間である。このスキップは、Eccブロッ
ク内に欠陥セクタが1つでも存在すれば、当該Eccブロ
ック(16セクタ)を読み飛ばして、連続する次のEcc
ブロックにジャンプすることをいう。つまり、AVブロッ
クにおいて欠陥セクタが存在するEccブロックは、欠陥
セクタのみを代替セクタ(代替Eccブロック)に論理的
に置き換えられるわけではなく、当該Eccブロック(1
6セクタ全部)が単に使用されないようになっている
(上記のECCブロックスキップ方式)。この時間T4は、
最大でディスクが一回転する場合の回転待ち時間であ
り、本モデルでは約105mSとする。期間T3とT5では
(Vr-Vo)のレートでバッファ内のデータ量が増えてい
くが、期間T4ではVoのレートで減っていく。
れる全てのEccブロック数をN_eccとすると、N_ecc*16*8
*2048ビットと表される。連続再生を保証するためのN_e
ccの下限値は次のようにして導き出せる。期間T2で
は、トラックバッファからAVデータが読み出されている
だけある。この期間内に、もしバッファ容量が0になれ
ばデコーダにおいてアンダーフローが発生する。この場
合にはAVデータの連続再生が保証できなくなる。そこで
連続再生を保証するためには(アンダーフローを生じさ
せないためには)、次式を満たさなければならない。 {数式1} (蓄積量B)>=(消費量R) バッファ蓄積量Bは、期間T1の終了時点でバッファに蓄
積されたデータ量である。消費量Rは、期間T2内に読み
出される全データ量である。>=は、大なり又は等しいを
意味する。
えると次式となる。 {数式4} (N_ecc*16*8*2048)*(1-Vo/Vr)>=T2*Vo この式より、連続再生を保証するためのEccブロック数N
_eccは、次式を満たさなければならない。 {数式5} N_ecc >= Vo * Tj / ((16*8*2048) * (1 - Vo/Vr)) この式において、Tjは上記のジャンプ時間であり、最大
で1.5秒である。Vrは固定値(図40上段の再生装置
モデルでは約11Mbps)である。また、Voは、ビデオオ
ブジェクトが可変ビットレートであることを考慮すると
数式6で表される。つまり、Voは、トラックバッファ出
力の物理的な転送レートの最大値ではなく、可変ビット
レートのAVデータの実質的なデコーダの入力レートとし
て、数式6で求められる。ただし、AVブロック長は、N_
ecc個のEccブロックからなるAVブロック中のパック数を
N_packとしている。 {数式6} Vo=AVブロック長(bit)*(1/AVブロックの再生時間(sec)) =(N_pack*2048*8)*(27M/(SCR_first_next - SCR_first_current)) ここで、SCR_first_nextは次のAVブロックの先頭パック
のSCRであり、SCR_first_currentは当該AVブロックの先
頭パックのSCRである。SCRは、当該パックをトラックバ
ッファからデコーダへ出力すべき時刻を示し、(1/2
7M)secを単位とする。
に、AVブロックの最小サイズは、実際に記録しているAV
データのビットレートに応じて理論的に算出することが
できる。さらに、上記数式5では、光ディスクに欠陥セ
クタが存在しない場合には妥当するが、欠陥セクタが存
在する場合に、連続再生を保証するためのEccブロック
数N_eccについて説明する。
Cブロックが、dN_ecc個存在するものとする。このdN_ec
c個のECCブロックには上記のECCブロックスキップによ
ってAVデータが記録されない。dN_ecc個のECCブロック
をスキップすることによるロス時間Tsは、T4*dN_ecc
と表される(T4は図40のモデルにおけるECCブロック
スキップ時間である)。
が存在する場合であっても連続再生を保証するために
は、次式を満たすECCブロック数N_eccの連続領域をAVブ
ロック領域とすればよい。 {数式7} N_ecc > = dN_ecc + Vo * (Tj + Ts) / ((16*8*2048)
* (1 - Vo/Vr)) 以上のように、AVブロック領域は、欠陥セクタが存在し
ない場合には数式5を、欠陥セクタが存在する場合には
数式7を満たすサイズとすればよい。
AVブロックからなる場合には、全てのAVブロックが数式
5又は数式7を満たす必要があるわけではなく、先頭及
び末尾のAVブロックは数式5又は数式7を満たさなくて
もよい。なぜなら、末尾のAVブロックは後続するAVデー
タが存在しないからであり、先頭のAVブロックはデコー
ドの開始タイミングを遅らせることにより、すなわちト
ラックバッファにデータが蓄積された時点でデコーダへ
のデータ供給を開始することにより、先頭と次のAVブロ
ックとの間で連続再生を保証できるからである。 (3-2)DVDレコーダ70の機能ブロック 図41は、DVDレコーダ70の構成を機能別に示した機
能ブロック図である。同図における各機能は、制御部1
におけるCPU1aがROM1eのプログラムを実行する
ことにより図17に示したハードウェアを制御すること
により実現される。
記録部100、ディスク読出部101、共通ファイルシ
ステム部10、AVファイルシステム部11、録画・編集・
再生制御部12、AVデータ録画部13、AVデータ再生部
14、AVデータ編集部15から構成される。 (3-2-1)ディスク記録部100−ディスク読出部101 ディスク記録部100は、共通ファイルシステム部10
及びAVファイルシステム部11から記録を開始すべき論
理セクタ番号と記録すべきデータとが入力されると、当
該論理セクタ番号にまで光ピックアップを移動させて、
光ピックアップにて指示される論理セクタに論理データ
をECCブロック(16セクタ)単位にディスク上にデー
タを記録する。当該論理データに記録すべきデータが1
6セクターに満たない場合は、一旦そのECCブロックの
大きさに変更して、ECC処理を施してからECCブロックを
記録する。
ステム部10及びAVファイルシステム部11からデータ
を読み出すべき論理セクタ番号とセクタ数とが入力され
ると、当該論理セクタ番号にまで光ピックアップを移動
させて、光ピックアップにて指示される論理セクタから
ECCブロック単位にてデータ読み出しを行う。その読み
出されたデータはECC処理を経て必要なセクターデータ
のみが共通ファイルシステム部10に転送される。ディ
スク記録部と同様にVOBの読み出し時にECCブロック毎に
16セクター単位で読み出しを行うことによりオーバーヘ
ッドを削減する。 (3-2-2) 共通ファイルシステム部10 共通ファイルシステム部10は、ISO/IEC13346準拠のデ
ータフォーマットをアクセスするための標準機能を録画
・編集・再生制御部12、録画・編集・再生制御部12、AV
データ録画部13、AVデータ再生部14、AVデータ編集
部15に提供する。共通ファイルシステム部10により
提供される標準機能とは、DVD-RAMをディレクトリ単
位、ファイル単位に読み書きするようディスク記録部1
00及びディスク読出部101を制御することをいう。
共通ファイルシステム部10により提供される標準機能
の代表的なものには、ファイルエントリィをディスク記
録部100に記録させ、ファイル識別記述子を録画・編
集・再生制御部12等に出力する機能(1)、ディスク上に
おいて一つのファイルが占めている記録領域を空き領域
に解放する機能(2)、指定されたファイルのファイル識
別記述子をDVD-RAMから読み出させるようディスク読出
部101を制御する機能(3)、メモリ上に存在するデー
タを非AVファイルとしてディスク上に記録させるよう
ディスク記録部100を制御する機能(4)、ディスク上
に記録されたファイルを構成するエクステントを読み出
させるようディスク読出部101を制御する機能(5)、
ファイルを構成するエクステント上の所望の位置に光ピ
ックアップを移動させるようディスク読出部101を制
御する機能(6)等の種別がある。
けるには、録画・編集・再生制御部12〜AVデータ編集部
15はデータを記録すべきファイル或はデータを読み出
すべきファイルをパラメータとして指定したコマンド
(以下共通ファイルシステム向けコマンド)を共通ファ
イルシステム部10に発行すればよい。共通ファイルシ
ステム向けコマンドには、「(1)CREATE」「(2)DELETE」
「(3)OPEN/CLOSE」「(4)WRITE」「READ」「SEEK」等の種別
があり、これらのコマンドが上記の機能(1)〜(6)のそれ
ぞれに割り当てられている。本実施形態における上記標
準機能とコマンドとの割り当ては以下のように設定され
ている。即ち、機能(1)の提供を受けるには、録画・編集
・再生制御部12〜AVデータ編集部15はCREATEコマン
ドを共通ファイルシステム部10に発行すればよい。機
能(2)の提供を受けるには、録画・編集・再生制御部12
〜AVデータ編集部15はDELETEコマンドを共通ファイル
システム部10に発行すればよく、同様に機能(3)(4)
(5)(6)の提供を受けるには、OPEN/CLOSEコマンド、WRI
TEコマンド、READコマンド、SEEKコマンドをそれぞれ発
行すればよい。
10では提供され得ない機能であって、AVファイルの記
録及びAVファイルの編集にのみ必要な拡張機能を録画・
編集・再生制御部12〜AVデータ編集部15に提供す
る。これらの拡張機能の代表的なものには、MPEGエンコ
ーダ2によりエンコードされたVOBをAVファイルとしてD
VD-RAMに書き込む機能(7)、AVファイルに収録されてい
るAVデータのうち、予め指定された範囲を別ファイルに
切り出す機能(8)、AVファイルに収録されたAVデータの
うち、予め指定された範囲を空き領域に解放する機能
(9)、DVD-RAM上に既に管理されている二本のAVファイル
と、メモリ上に配置されたAVデータとを連結する機能(1
0)がある。
受けるには、録画・編集・再生制御部12〜AVデータ編集
部15はデータを記録すべきファイル或はデータを連結
或は切り出すべきファイルをパラメータとして指定した
コマンド(以下AVファイルシステム向けコマンド)をAV
ファイルシステム部11に発行すればよい。AVファイル
システム向けコマンドには、『(7)AV-WRITE』、『(8)SP
LIT』、『(9)SHORTEN』、『(10)MERGE』の種別があり、
これらのコマンドが上記の機能(7)〜(10)のそれぞれに
割り当てられている。本実施形態における上記拡張機能
とコマンドとの割り当ては以下のように設定されてい
る。即ち、機能(7)の提供を受けるには、録画・編集・再
生制御部12〜AVデータ編集部15はAV-WRITEコマンド
を発行すればよく、機能(8)の提供を受けるには、録画・
編集・再生制御部12〜AVデータ編集部15はSPLITコマ
ンドを発行すればよい。機能(9)、(10)の提供を受ける
には、SHORTENコマンド、MERGEコマンドを発行すればよ
い。機能(10)では、連結後のファイルのエクステントが
AVブロック長以上になるように連結される。 (3-2-4)録画・編集・再生制御部12 録画・編集・再生制御部12は、各ディレクトリ名をパラ
メータに指定したOPENコマンドを共通ファイルシステム
部10に発行することによりDVD-RAMに既に記録されて
いる複数のファイル識別記述子を共通ファイルシステム
部10に読み出させて、これらのファイル識別記述子か
らDVD-RAMにおけるディレクトリ構造を解析し、このデ
ィレクトリ構造において操作対象となるべきディレクト
リ及びファイルの指定を操作者から受け付ける。操作対
象の指定を受け付けると、リモコン信号受信部8から通
知されるユーザ操作に基づいて操作者による操作内容を
特定すると共に、操作対象として特定されたディレクト
リ及びファイルに対して操作内容の処理をAVデータ録画
部13、AVデータ再生部14、AVデータ編集部15に行
わせるよう指示する。
集・再生制御部12は、ディレクトリ構造、AVファイル
の総数、本ディスクにおける空き領域のデータサイズ等
を描画したグラフィックスデータをビデオ信号処理部5
に出力し、これを映像信号に変換させてテレビ受像機7
2に表示させる。図42は、録画・編集・再生制御部12
の制御下においてテレビ受像機72に表示されるグラフ
ィックスデータの一例を示す図である。本グラフィック
スデータの描画時において何れかのディレクトリ及びフ
ァイルを操作対象として描画色を変更しながら表示する
(描画色が変化することにより操作者の注目を集めてい
る状態をフォーカス状態といい、そのような変化がなさ
れていない状態を通常状態という)。またリモコン71
のマークキーの押下に伴って、フォーカス状態に設定さ
れているファイル及びディレクトリを通常状態に戻すと
共に、通常状態にある他のファイル及びディレクトリを
フォーカス状態に変更する。何れかのファイル及びディ
レクトリがフォーカス状態に設定されると、録画・編集・
再生制御部12は、リモコン71における確定キーが押
下されるのを待つ。録画・編集・再生制御部12は、確定
キーが押下された時点においてフォーカス状態にあるフ
ァイル、ディレクトリを操作対象として認識する。この
ようにして録画・編集・再生制御部12は、操作対象とな
るファイル及びディレクトリを特定することができる。
・編集・再生制御部12は、リモコン信号受信部8から通
知されたキーコードにどのような操作内容が割り付けら
れているかを判定する。図41の左側に示すように、リ
モコン71上のキーには『再生』『巻戻し』『停止』
『早送り』『録画』『マーク』『仮編集』『本編集』と
いった文字列が記されている。リモコン信号受信部8か
ら通知されたキーコードに応じて録画・編集・再生制御部
12は操作者が指定した操作内容を特定する。 (3-2-4-1)録画・編集・再生制御部12が受け付ける操作
内容 上記の操作内容は、既存の民生用AV機器が操作者に提供
している操作内容と、映像編集のために特別に設けられ
た操作内容とに分類される。具体的には、上記の操作内
容のうち『再生』『巻戻し』『停止』『早送り』『録
画』は前者に分類されるものであり、また『マーク』
『仮編集』『本編集』は後者に分類されるものである。
AVファイルに収録されたVOBを再生せよとDVDレコーダ7
0に命じる操作であり、『巻戻し』とは、現在再生され
ているVOBの再生を過去方向に進行させよとDVDレコーダ
70に命じる操作である。『停止』とは、現在再生され
ているVOBの再生を停止させよとDVDレコーダ70に命じ
る操作であり、『早送り』とは、現在再生されているVO
Bの再生を未来方向に進行させよとDVDレコーダ70に命
じる操作である。
ディレクトリに新たなAVファイルを作成して、そこに録
画すべきVOBを書き込めとDVDレコーダ70に命じる操作
である。これらの操作は、既存の民生用AV機器、即ち、
ビデオテープレコーダ、CDプレーヤの機能として多くの
操作者に親しまれているものである。これに対して後者
の操作内容は、映画のフィルムのうち任意の部分を切り
取って、切り取った部分同士を繋ぎ合わせて任意の組み
合わせのフィルムを得るという映像編集操作を操作者に
行わせるものである。
たAVファイルに収録されているVOBを再生させて、そのV
OBにより再生される動画像のうち、任意の画像が現れる
時点をマーキングせよとDVDレコーダ70に命じる操作
である。フィルムに対しての映像編集に例えれば、映画
のフィルムのうち切り口となる部位を特定するという行
為がこの『マーク』操作に当たる。
ングされた時点のうち、任意の2つからなる一組のもの
を再生開始点、再生終了点として複数選ばせ、それら複
数の組みに再生順位を付与することにより論理的な再生
ルートを規定せよとDVDレコーダ70に命じる操作をい
う。尚、仮編集操作において操作者により選ばれた再生
開始点、再生終了点の一組みによって特定される部分区
間がセルであり、各セルに再生順位を付与して規定され
た再生ルートをプログラムチェーンという。
ファイルのうち、セルにより指示された範囲を別ファイ
ルに切り出し、切り出された複数ファイルをプログラム
チェーンに示されている再生順位に従って連結せよとDV
Dレコーダ70に命じる処理をいう。本操作は、『マー
ク』操作で決定された切り口を切り取って、切り取った
部分同士を繋ぎ合わせるという行為に相当する。本編集
において、連結後のファイルのエクステントがAVブロッ
ク長以上になるように連結される。
画部13〜AVデータ編集部15のそれぞれが上記の操作
内容のうち何れのものの処理能力を有しているかを管理
しており、操作対象及び操作内容の特定と共に、操作内
容に応じた構成要素を選んで、AVデータ録画部13〜AV
データ編集部15に操作内容の指示を出力する。以下、
操作対象の操作内容の組み合わせにより、録画・編集・再
生制御部12がどのような指示をAVデータ録画部13、
AVデータ再生部14、AVデータ編集部15に発するかを
例示する。
ォーカス状態に設定され、録画キーが押下されると、録
画・編集・再生制御部12はディレクトリDVD_Videoを操
作対象に特定し、『録画』を操作内容に特定する。操作
内容『録画』の処理能力を有する構成要素としてAVデー
タ録画部13を選んで、操作対象となるディレクトリに
新たなAVファイルを作成するよう指示する。
定され、再生キーが押下されると、録画・編集・再生制御
部12はファイルAV_FILE#1を操作対象に特定し、『再
生』を操作内容に特定する。操作内容の処理能力を有す
る構成要素としてAVデータ再生部14を選んで操作対象
となるAVファイルを再生するよう指示する。ファイルAV
_FILE#1がフォーカス状態に設定され、マークキーが押
下されると、録画・編集・再生制御部12はファイルAV_F
ILE#1を操作対象に特定し、『マーク』を操作内容に特
定する。操作内容の処理能力を有する構成要素としてAV
データ編集部15を選んで、操作対象となるAVファイル
に対してマーキング処理を行うよう指示する。 (3-2-5)AVデータ録画部13 AVデータ録画部13は、MPEGエンコーダ2にエンコード
を行うよう制御すると共に、共通ファイルシステム向け
コマンド及びAVファイルシステム向けコマンドを所定の
順序に組み合わせて共通ファイルシステム部10、AVフ
ァイルシステム部11に発行して、これらに機能(1)〜
(10)の提供を行わせることにより、録画操作の実現を図
る。 (3-2-6)AVデータ再生部14 AVデータ再生部14は、デコーダ4にデコードを行うよ
う制御すると共に、共通ファイルシステム向けコマンド
及びAVファイルシステム向けコマンドを所定の順序に組
み合わせて共通ファイルシステム部10、AVファイルシ
ステム部11に発行して、これらに機能(1)〜(10)の提
供を行わせることにより、『再生』『巻戻し』『早送
り』『停止』といった操作内容の実現をはかる。 (3-2-7)AVデータ編集部15 AVデータ編集部15は、MPEGデコーダ4にデコードを行
うよう制御すると共に、共通ファイルシステム向けコマ
ンド及びAVファイルシステム向けコマンドを所定の順序
に組み合わせて共通ファイルシステム部10、AVファイ
ルシステム部11に発行して、これらに機能(1)〜(10)
の提供を行わせることにより、『マーク』『仮編集』
『本編集』といった操作内容を実現を図る。
集・再生制御部12により操作対象となるAVファイルに
マークを設定するよう指示されると、操作対象となるAV
ファイルをAVデータ再生部14に再生させ、マークキー
の押下が再度行われるのを監視する。再生期間中マーク
キーが押下されると、その押下された時点がAVファイル
の再生開始から何秒後であるかを示す情報をマーク点と
呼ばれる情報として非AVファイルに書き込む。
御部12により仮編集の操作内容が指示されると、リモ
コン71に対してのキー操作に伴って、論理的な再生ル
ートを規定した情報を生成し、これを非AVファイルとし
てDVD-RAMに書き込ませるよう共通ファイルシステム部
10を制御する。録画・編集・再生制御部12により本編
集の操作内容が指示されると、AVデータ編集部15はDV
D-RAMに記録されたAVファイルのうち、セルにより指示
された範囲を別ファイルに切り出し、切り出された複数
ファイルをセルの順序で連結する。
ルにおいて、ファイル内シームレス再生が実現されるよ
う複数ファイルの連結処理を行う。ここでファイル内シ
ームレスとは、連結後のAVファイルの再生が中断なく行
われることをいい、AVデータ編集部15はAVファイルを
構成するエクステントのうち、最後に再生されるべきエ
クステント以外のエクステントを、全てAVブロック長以
上にするという観点からエクステントの連結処理を行
う。 (3-2-7-1)AVデータ編集部15による仮編集、本編集の
処理手順 図43は、以上説明した仮編集、本編集の処理がどのよ
うな手順を経て行われるかを表したフロ−チャ−トであ
る。図44は、図43のフロ−チャ−トでのAVデータ編
集部15の処理を補足説明するための説明図である。本
フロ−チャ−ト及び図44の説明図を参照しながらAVデ
ータ編集部15による編集処理について説明する。
RAM上に記録されており、このAVファイルを操作対象に
指定して、操作者がリモコン71上の再生キーを押下し
たとする。この押下が録画・編集・再生制御部12により
検出されて、再生操作が指示されると、AVデータ編集部
15は、ステップS1においてAVデータ再生部14にAV
ファイルの再生を開始させる。再生開始後、図44
(b)に示す時刻t1まで再生が進行して時点で、操作者
がマークキーを再度押下したものとする。そうすると、
その時刻t1という相対タイムコードを示すマーク点#1を
AVファイルに設定する。同様に時刻t2,t3,t4・・・・・t8が
経過した時点で操作者がマークキーを計七回押下したも
のとする。そうすると、図44(b)に示すようにそれ
ら時刻t2,t3,t4,t5・・・・t8という相対タイムコードを示
すマーク点#2,#3,#4,#5・・・・#8が設定される。
行し、AVデータ編集部15は、操作者にマーク点の一組
を指定させ、その一組みの指定に従って、AVファイル内
の再生させたいセルを複数決定する。図44(c)にお
いて操作者がMark#1、Mark#2の一組(1)を指定し、同様
にMark#3、Mark#4の一組(2)、Mark#5、Mark#6の一組
(3)、Mark#7、Mark#8の一組(4)を指定したものとする。
のマーク点の一組を一個のセルとして設定して、Cell#
1,Cell#2,Cell#3,Cell#4という四つのセルを設定する
(尚、Mark#2−Mark#3の一組、Mark#4−Mark#5の一組を
セルとして指定することも可能であり、このように指定
すれば、Mark#2−Mark#3が一組、Mark#4−Mark#5の一組
がそれぞれ一個のセルとして設定される。)。
部15は、それぞれのセルに再生順位を付与することに
よりプログラムチェーンを作成する。図44(d)にお
いて既に設定されている四つのCell#1,Cell#2,Cell#3,C
ell#4のうち、Cell#1に第1番目の再生順位を付与し(図
中の1st)、Cell#2に第2番目の再生順位を付与したもの
とする(図中の2nd)。同様に,Cell#3,Cell#4に第3、
第4番目の再生順位を付与したものとする(図中の3rd,
4th)。そうすると、AVデータ編集部15はこのように
設定された再生順位に従って、複数セルをプログラムチ
ェーンとして解釈する(尚、図44は最も単純な一例を
示したまでであり、セル#3、セル#1、セル#2という順序
を指定することも可能である。)。
は操作者によりプログラムチェーンに対しての再生の指
示が行われたかを監視し、ステップS5において操作者
によりプログラムチェーンに対しての本編集の指示が行
われたかを監視する。再生の指示が行われると、AVデー
タ編集部15は再生が指示されたプログラムチェーンを
再生するようAVデータ再生部14に指示する。
44(e)に示すようにセル#1の再生開始点となるMark
#1へと光ピックアップをシークさせる旨のSEEKコマンド
をAVデータ編集部15は発行する。SEEKコマンドの発行
によりAVファイルのMark#1に光ピックアップが移動する
と、Mark#1からMark#2の範囲を読み出させるよう、「RE
AD」コマンドを共通ファイルシステム部10に発行す
る。これによりセル#1のVOBUがDVD-RAMから読み出さ
れ、読み出されたVOBUが順次デコーダ4により復号され
てテレビ受像機72に映像が表示される。VOBUの再生が
Mark#2まで行われると、同様の処理を残りのセルに対し
て行う。そうすると、セル#1,#2,#3,#4として指定され
た範囲のみが再生されることになる。
ビ放映された映画であるものとする。また図44(f)
に示すようにAVファイルの各時間帯の映像内容は時刻t0
から時刻t1までの期間は、映画の登場人物名、監督名を
表示したクレジットシーンV1であり、時刻t1から時刻t2
までの期間は、映画本編の第1の見せ場シーンV2、時刻
t2から時刻t3までの期間は、テレビ放送であるが故に挿
入されたコマーシャルシーンV3、時刻t3から時刻t4まで
の期間は、映画本編の第2の見せ場シーンV4、時刻t5か
ら時刻t6までの期間は、映画本編の第3の見せ場シーン
V5であるものとする。
1、Mark#2、Mark#3、Mark#4、Mark#5、Mark#6が設定さ
れており、またマーク点の一組はセルとして指定され、
プログラムチェーンとしての表示順序が設定されてい
る。故に、図44(e)のように読み出しが行われる
と、クレジットシーンV1は再生されずにスキップされ、
時刻t1から時刻t2まで見せ場シーンV2の再生が行われ
る。続いてコマーシャルシーンV3は再生されずにスキッ
プされ、時刻t3から時刻t4までの見せ場シーンV4の再生
が行われる。
場合の処理について図45、図46の説明図を参照しな
がら説明する。図45及び図46は、図43のフロ−チ
ャ−トでのAVデータ編集部15の処理を補足説明するた
めの説明図である。本説明図は、図43のフロ−チャ−
トで用いられている各変数mx,Afが、AVファイルのどの
箇所を指示しているかを表記している。本フロ−チャ−
トを参照しながら本編集の処理手順を説明する。
15は、仮編集により規定されたプログラムチェーンに
従ってAVファイルから切り出すべき範囲を2つ以上決定
する。図45(a)の『編集元AVファイル』には、Mark
#1,#2,#3・・・・#8というマーク点が付与されている。AVフ
ァイルに対して設定されたセルはMark#1,#2,#3・・・・#8の
一組みにより特定されるので、AVデータ編集部15はこ
れらマーク点の一組を、編集開始点、編集終了点として
解釈する。即ち、Mark#1,#2の一組が編集開始点In点
(1)、編集終了点Out点(1)として解釈され、Mark#3,#4の
一組が編集開始点In点(2)、編集終了点Out点(2)として
解釈される。Mark#5,#6の一組、Mark#7,#8の一組は、そ
れぞれ編集開始点In点(3)、編集終了点Out点(3)、編集
開始点In点(4)、編集終了点Out点(4)として解釈され
る。
44(f)に示した時刻t1から時刻t2までの映画本編の
第1の見せ場シーンV2に対応する。またMark#3からMark
#4までの期間は、図44(f)に示した時刻t3から時刻
t4までの映画本編の第2の見せ場シーンV4に対応し、Ma
rk#5からMark#6までの期間は、図44(f)に示した時
刻t5から時刻t6までの映画本編の第3の見せ場シーンV5
に対応するので、以降の本編集の処理によって、操作者
は見せ場シーンV2,V4,V5のみからなるAVファイルを得よ
うとしているのである。
15は、決定された切出範囲を、mx本(mxは2以上の整
数)のAVファイルに切り出させるSPLITコマンドをAVファ
イルシステム部11に発行する。図45(a)に示した
編集開始点−編集終了点の一組にて特定される閉区間を
切り出し範囲として解釈してAVデータ編集部15は、図
45(b)に示すように4本のAVファイルを切り出す。
れぞれをAVファイルAf1,Af2,Af3,Af4・・・・・・・Afmと呼
び、本フローチャートでは、これらを変数"Af"にて指示
するものとする。ステップS10では、変数Afを1に設
定することにより変数Afの初期化を行い、ステップS1
1では、プログラムチェーンにおいてAVファイルAfの終
端部に位置するVOBU(以下終端部という)と、AVファイ
ルAf+1の先端部に位置するVOBU(以下先端部という)と
を対象としたREADコマンドをAVファイルシステム部11
に発行する。発行後、ステップS12では、第2実施形
態に示した手順を用いて、読み出された終端部,先端部
を再エンコードさせる。
f,Af+1の終端部,先端部を対象としたSHORTENコマンドを
ファイルシステムに発行する。図45(c)においてAV
ファイルAf1の終端部と、AVファイルAf2の先端部とが
「READ」コマンドにより読み出され、その終端部と先端
部とが再エンコードされる。この再エンコードによりDV
Dレコーダー70のメモリ上にはこれらの一組を再エン
コードして得られた再エンコードデータが蓄積された状
態となる。ステップS13において「SHORTEN」コマン
ドを発行することにより、この先端部及び終端部が元々
占めていた領域を削除する。
意せねばならないのは以下に示す2つのケースが発生し
てしまうことである。第1のケースとは、再エンコード
すべき部分が取り除かれたAVファイルAfのエクステント
と、AVファイルAf+1のエクステントの何れもがAVブロッ
ク長以上の連続長を有していれば良いが、その一方側の
連続長がAVブロックのデータサイズ未満になってしまう
場合である。AVブロックの長さはアンダーフローの発生
を回避し得る長さに定めらているから連続長がAVブロッ
ク長に満たないままAVファイルAf、AVファイルAf+1の再
生が指示されれば、トラックバッファがアンダーフロー
してしまう。
モリに格納されているデータ(メモリ内データ)のデー
タサイズがAVブロックのデータサイズに満たない場合で
ある。即ち、メモリ内データのデータサイズが大きく、
DVD-RAMに記録した際にメモリ内データが一AVブロック
以上の領域を占める場合は、AVファイルAf、AVファイル
Af+1から隔てられた、孤立した位置にメモリ内データを
記録してもよい。しかしメモリ内データのデータサイズ
がAVブロックのデータサイズに満たない場合は、AVファ
イルAf、AVファイルAf+1から隔てられた、孤立した位置
にメモリ内データを記録することはできない。
を記録したとすると、メモリ内データのデータサイズが
小さいのでメモリ内データを再生しようとしてトラック
バッファに読み出した際にトラックバッファに充分な蓄
積量を得ることができず、メモリ内データからAVファイ
ルAf+1へのジャンプに長時間を要すると、そのジャンプ
の間にトラックバッファのアンダーフローが発生してし
まうからである。
は、破線で表現しているように先端部及び終端部が削除
されている。この際、AVファイルAf1の連続長は、AVブ
ロック長に満たないことがわかる。同様に再エンコード
されたメモリ内データのデータサイズも、AVブロックの
データサイズに満たないことがわかる。このAVファイル
Af1を短い状態に放置すれば、このAVファイルAf1を再生
してAVファイルAf2へとジャンプする際、アンダーフロ
ーが発生する恐れがある。アンダーフローの発生を避け
るため、ステップS14においてAVファイルAfと、AVフ
ァイルAf+1とを対象としたMERGEコマンドをファイルシ
ステムに発行する。そうすると、図45(e)及び図4
6(a)に示すようにAVファイルAf1と、再エンコード
されたVOBUとが連結され、AVファイルAfを構成する全エ
クステントの記録領域の連続長はAVブロック長以上とな
る。「MERGE」コマンドの発行後、ステップS15にお
いて変数AfとAVファイル数mx-1との一致判定を行い、不
一致ならステップS16において変数Afをインクリメン
トしてステップS11に移行する。これによりステップ
S11〜ステップS14の手順が繰り返し行われること
になる。
と、連結後のAVファイルAf2の終端部と、AVファイルAf3
の先端部とが「READ」コマンドにより読み出され(図4
6(b)参照)、その終端部と先端部とが再エンコード
されると、DVDレコーダー70のメモリ上にはこれらの
一組を再エンコードして得られた再エンコードデータが
蓄積された状態となる。この先端部及び終端部が元々占
めていた領域はステップS13により「SHORTEN」コマ
ンドの発行により削除されることになるが(図46
(c)参照)、この際、AVファイルAf3は、AVブロック
長に満たない連続長となる。このAVファイルAf3もアン
ダーフローが発生する恐れがあるので、AVデータ編集部
15はAVファイルAf2,Af3を対象としたMERGEコマンドを
再度ファイルシステムに発行する(図46(d)、
(e)参照)。以上の処理は変数Afがmx-1となるまで繰
り返される。
トは全て見せ場シーンV2,V4,V5のみとなる。またこれら
のエクステントは全てAVブロック長以上の連続長を有す
るので、その再生時において映像表示の中断が生じない
ことが保証される。ここでMark#1からMark#2までの期間
は、見せ場シーンV2に対応する。またMark#3からMark#4
までの期間は、第2の見せ場シーンV4に対応し、Mark#5
からMark#6までの期間は、第3の見せ場シーンV5に対応
するので、以降の本編集の処理によって、操作者は見せ
場シーンV2,V4,V5のみからなるAVファイルが得られたの
である。
AVファイルシステム部11の処理 「SPLIT」の発行にて拡張機能を提供する際にAVファイ
ルシステム部11の処理を詳細に説明する。図48
(a)は、「SPLIT」コマンドの発行にて機能を提供す
る際のAVファイルシステム部11の処理手順を示すフロ
−チャ−トである。以降、本フロ−チャ−トにおいて一
個のAVファイルに設定されたmx個の編集開始点(In
点)、編集終了点(Out点)のそれぞれを変数hにて指示
するものとする。ステップS22では、先ず1個目のIn
点、Out点を指示するべく、変数hに1を代入する。
(h)を生成し、ステップS32においてAVファイルシス
テム部11は、テンポラリィディレクトリのディレクト
リファイルにファイルエントリ(h)についてのファイル
識別記述子(h)を追加する。ステップS33では、In点
(h)に対応する論理ブロックからOut点(h)に対応する論
理ブロックまでを占めているu本の論理ブロック列の先
頭アドレスs及び占有ブロック数rを算出する(u≧1)。ス
テップS34においてファイルエントリィ(h)内にu本の
アロケーション記述子を生成する。ステップS35で
は、u本のアロケーション記述子のそれぞれにu本の論理
ブロック列の先頭アドレスs及び占有ブロック数rを登録
し、ステップS35では、変数hがmx-1に達したかを判
定する。達してなければ変数hをインクリメントしてス
テップS31に移行する。このように変数hがmx-1にな
るまでステップS31〜ステップS35の手順は繰り返
され、mx-1個のIn点、Out点の組みにより特定される閉
区間がそれぞれmx-1個の独立したAVファイルとして切り
出される。 (3-2-7-1-3)SHORTENコマンド発行時におけるAVファイル
システム部11の処理 次に「SHORTEN」の発行にて拡張機能を提供する際のAV
ファイルシステム部11の処理を詳細に説明する。図4
8(b)は、SHORTENコマンドの発行時の処理内容を示
すフローチャートである。
ム部11は削除範囲を特定する削除開始アドレスから削
除終了アドレスまでを占めている論理ブロック列の先頭
アドレスc及び占有ブロック数dを算出する。ステップS
45では、先端部或は終端部を削除すべきAVファイルの
アロケーション記述子をアクセスする。ステップS46
において削除範囲はエクステントの先端部であるか否か
を判定する。先端部であればステップS46がYesとな
ってステップS47に移行して、ステップS47におい
てアロケーション記述子におけるエクステントの記録開
始アドレスpを記録開始アドレスp+c×dに更新する。更
新後、ステップS48においてアロケーション記述子に
おける占有ブロック数qをエクステントのデータサイズq
をデータサイズq-c×dに更新する。尚終端部であればス
テップS46においてステップS48に直接移行して、
アロケーション記述子における占有ブロック数qをエク
ステントのデータサイズqをデータサイズq-c×dに更新
する。
AVファイルシステム部11の処理 次に「MERGE」コマンド発行時にて拡張機能を提供する
際のAVファイルシステム部11の処理内容を詳細に説明
する。以降の説明は、図45、図46に示した処理のう
ち、一点鎖線y3,y4で指示した範囲の処理がどのような
手順に基づいて行われたかを明確にするものである。
ルシステム部11は、『SPLIT』コマンドにより切り出
され『SHORTEN』コマンドにより端部が削除された二つ
のAVファイルAf,Af+1と、DVDレコーダ70により再エン
コードがなされたためにDVDレコーダ70内のメモリ上
に配置されている再エンコード済みデータ(メモリ内デ
ータ)とをAVファイルAf、メモリ上のデータ、AVファイ
ルAf+1の順にシームレス再生させるよう、DVD-RAM上に
配置する。
行にて拡張機能を提供する際にAVファイルシステム部1
1の処理の対象物の一例を示す図である。図47(a)
においてAVファイルAf及びAVファイルAf+1は、「SPLI
T」コマンドによって切り出されたAVファイルである。
ここで仮編集によってAVファイルAf、メモリ内データ、
AVファイルAf+1の順で映像音響データが再生されるよう
再生ルートが規定されているものとする。図47(a)
は、AVファイルAf、AVファイルAf+1に収録されている映
像音響データに対して設定された再生ルートの一例を示
す図である。本図において横軸は時間軸を意味し、この
横軸に沿って表示順序を解釈すると、本図における再生
ルートは、AVファイルAf、メモリ内データ、AVファイル
Af+1の順に決定されていることがわかる。
サイズmまでの範囲はDVD-RAMにおいて連続した領域に記
録されており、先行エクステントに相当するものとす
る。AVブロックのうち、その末尾からデータサイズnま
での範囲もDVD-RAMにおいて連続した領域に記録されて
おり後続エクステントに相当するものとする。ここで
「SPLIT」コマンドにより、任意の区間の映像音響デー
タが切り出されてAVファイルAf、AVファイルAf+1が得ら
れたとすると、ファイルシステムは空き領域と管理して
いるものの、実際の論理ブロックには元のAVファイルの
内容が記録されたまま放置されている筈である。また、
上記の操作者による再生ルートの設定は、『切り出され
たAVファイルがDVD-RAM上のどのAVブロックに記録され
ているか』を全く考慮せず設定されることを前提にして
いるため、上記先行エクステントと後続エクステントと
がDVD-RAMにおいてどのような位置関係にあるかは一義
的には特定し得ない。また再生ルートがAVファイルAf、
AVファイルAf+1の順に指定されていても、先行エクステ
ント、後続エクステントの間には、当該再生ルートとは
全く無関係な映像音響データが存在している可能性も否
めない。
ンドにより切り出されたAVファイルを連結するにあたっ
ては、先行エクステント及び後続エクステントはDVD-RA
Mにおいて連続した位置に記録されていると想定するの
ではなく、先行エクステント及び後続エクステントはDV
D-RAMにおいて全然関係の無い位置に記録されているも
のと想定すべきである。
ントの記録領域の間には、AVファイルAf、AVファイルAf
+1を指定した再生ルートとは、全く関係のない他ファイ
ルのエクステントが少なくとも1つ以上存在記録されて
いるものと想定すべきである(本実施形態においては、
これらの先行エクステント及び後続エクステントは同一
のゾーン領域内に存在しているものとする。)。図47
(b)は、以上のことに留意して先行エクステント及び
後続エクステントがDVD-RAMにおいてどのような位置関
係にあるかを想定した記録イメージ図である。
Afは「SPLIT」コマンドの遂行により切り出されたもの
であるから、先行エクステントの後方には空き領域が存
在している(このように先行エクステントの後方に存在
する空き領域であって、先行エクステントと同一のゾー
ン領域内に存在するものをOut領域という)。上述した
ように、実際このOut領域には、物理的には、切り出し
前のAVファイルに収録された映像音響データが記録され
ているのであるが、「SPLIT」コマンドが既に発行され
ているのでAVファイルシステム部11により空き領域と
取り扱われている。
は「SPLIT」コマンドの遂行により切り出されたもので
あるから、後続エクステントの前方にも空き領域が存在
している(このように後続エクステントの前方に存在す
る空き領域であって、後続エクステントと同一のゾーン
領域内に存在するものをIn領域という。)。In領域にも
実際は物理的には、切り出し前のAVファイルに収録され
た映像音響データが記録されているのであるが、「SPLI
T」コマンドが実行済みなので外部からは空き領域と取
り扱われている。
テントより前方に記録されているが、これはあくまでも
作図の便宜のための一例であり、後続エクステントが先
行エクステントより前方に記録されている場合も有り得
る。先行エクステント及び後続エクステントの記録領域
の間には、他ファイルのエクステントが存在している。
In領域及びOut領域は、上述したようにメモリ内データ
を記録するのに最適であるが、In領域及びOut領域の連
続長は第3のエクステントが存在しているために制約さ
れているという状況を想定している。
ップS62においてAVファイルシステム部11はOut領
域のデータサイズを算出し、In領域のデータサイズを算
出する。以上のようにしてIn領域と、Out領域のデータ
サイズを得ると、先行エクステントのデータサイズm
と、後続エクステントのデータサイズnとを参照して、
先行エクステントにアンダーフローが生じるか否かを判
定する。
ック長未満の場合の処理 先行エクステントmがAVブロック長未満であり、後続エ
クステントnがAVブロック長以上である場合、先行エク
ステントmにアンダーフローの恐れが有るので図50の
ステップS70に移行する。図50は先行エクステント
がAVブロック長未満、後続エクステントがAVブロック長
以上の場合のフローチャートである。図50のフロ−チ
ャ−トでのAVファイルシステム部11の処理を補足説明
するための説明図を図51、図52、図53に示す。こ
れらの図は、エクステントのデータサイズm,nとIn領域
と、Out領域のデータサイズi,jと、メモリ内データのデ
ータサイズkと、AVブロックのデータサイズBとの間にど
のような関係が成立している場合にどの領域が各データ
の記録先、移動先となるかを明記している。
ック未満なので先行エクステントをこのまま放置してお
けば先行エクステントにおいてアンダーフローが生じて
しまう。先行エクステント、メモリ内データの双方の記
録位置を何処に定めるかが図50のフロ−チャ−トにお
いて行うべき処理である。ステップS70で、まず先行
エクステントとメモリ内データの合計サイズがAVブロッ
ク長以上かどうか判定する。もしAVブロック長以上なら
ば、ステップS71に移行し、先ずOut領域がメモリ内
データより大きいかを判定する。もし大きければOut領
域にメモリ内データを書き込んで先行エクステントの連
続長をAVブロック長以上とする。図51(a)は、i≧
k、m+k>Bの関係の成立時におけるDVD-RAM上の先行エク
ステント、後続エクステント、In領域と、Out領域の配
置例を示す図である。この場合、図51(b)に示すよ
うにOut領域にメモリ内データを記録すれば先行エクス
テントの連続長をAVブロック長以上とすることができ
る。
い場合は、移動処理を行う。図52(a)は、i<k、m+
k>Bの関係の成立時におけるDVD-RAM上の先行エクステ
ント、後続エクステント、In領域と、Out領域の配置例
を示す図である。このような状態において、図52
(b)に示すように、先行エクステントを先ずメモリ内
に読み出し、これを先行エクステントと同一のゾーン領
域内に存在する空き領域に書き込むことにより先行エク
ステントを空き領域に移動する。移動後、図52(c)
に示すようにその移動した先行エクステントの末尾へと
メモリ内データを書き込む。
サイズが1AVブロック長未満ならばステップS70がNo
となり、ステップS72に移行する。ステップS72で
は、先行エクステント、後続エクステント、メモリ内デ
ータの合計サイズが2AVブロック長以上かどうか判定す
る。ここで合計サイズが1AVブロック未満の場合は移動
処理を行っても一個のAVブロックすら満たすことができ
ず、アンダーフローが発生してしまう。また、先行エク
ステントとメモリ内データと後続エクステントの合計デ
ータサイズが2AVブロック長未満であれば、先行エクス
テント、メモリ内データ、後続エクステントを一度に論
理ブロックに書き込んでも記録時間が長くなり過ぎるこ
とはない。図50のフロ−チャ−トにおいては、上記メ
モリ内データと先行エクステント、後続エクステントと
の合計サイズが2AVブロック長未満である場合、ステッ
プS72からステップS73へと移行して、先行エクス
テント、後続エクステントの両方を移動する。
+k<2Bの関係の成立時におけるDVD-RAM上の先行エクス
テント、後続エクステント、In領域と、Out領域の配置
例を示す図である。この場合、先行−後続エクステント
と同一のゾーン領域内に存在する空き領域を探索する。
空き領域を得ると、図53(b)に示すように、先行エ
クステントを先ずメモリ内に読み出し、これを再度空き
領域に書き込むことにより先行エクステントを空き領域
に移動する。移動後、図53(c)に示すようにその移
動した先行エクステントの末尾へとメモリ内データを書
き込む。メモリ内データを書き込むと、図53(d)に
示すように、後続エクステントを先ずメモリ内に読み出
し、これを移動後のメモリ内データが占めている領域の
直後に書き込むことにより後続エクステントを空き領域
に移動する。
後続エクステントとの合計サイズが2AVブロック長以上
である場合、ステップS72からステップS74へと移
行する。上記の合計サイズが2AVブロック以上もあれば
論理ブロックライトにかかる時間が膨大となり、単純に
先行エクステントを移動して移動先にメモリ内データを
書き込むという手法はアクセス速度の観点から容認すべ
きでない。しかし、注意すべきはステップS72からス
テップS74への移行は、メモリ内データと先行エクス
テントとの合計サイズがAVブロック長未満である場合と
いう関係が成立したために行われている点である。この
メモリ内データと先行エクステントとの合計サイズがAV
ブロック長未満である場合という関係が成立しているの
に、メモリ内データと先行エクステント、後続エクステ
ントとの合計サイズが2AVブロック長以上である場合と
いう関係が成立しているのは、後続エクステントのデー
タサイズが大きく、(後続エクステント−AVブロック)
のデータサイズも相当量であるということである。(後
続エクステント−AVブロック)のデータサイズが相当量
であるから、先行エクステントとメモリ内データとを足
し合わせた場合にAVブロックに満たない量を後続エクス
テントにて補っても、後続エクステントのデータサイズ
が不足することは有り得ない。
ト、後続エクステントとの合計サイズが2AVブロック長
以上である場合は、ステップS72からステップS74
へと移行して図54(a)〜(d)に示す手順により連
結処理を行う。図54(a)は、m+k<B、m+n+k≧2B
の関係の成立時におけるDVD-RAM上の先行エクステン
ト、後続エクステント、In領域と、Out領域の配置例を
示す図である。この場合、探索により先行−後続エクス
テントと同一のゾーン領域内に存在する空き領域を得
る。空き領域を得ると、図54(b)に示すように、先
行エクステントを先ずメモリ内に読み出し、これを再度
空き領域に書き込むことにより先行エクステントを空き
領域に移動する。移動後、図54(c)に示すようにそ
の移動した先行エクステントの末尾へとメモリ内データ
を書き込む。メモリ内データを書き込むと、図54
(d)に示すように、(後続エクステント−AVブロッ
ク)のデータサイズを有するエクステントをメモリ内デ
ータの記録先に移動する。
リ内データ、後続エクステントを連結した後、先行エク
ステントを含むAVファイルAfのファイルエントリと、後
続エクステントを含むAVファイルAf+1のファイルエント
リとを統合し、連結後の一本のファイルエントリを得て
処理を終える。 (3-2-7-1-4-2)後続エクステントnがAVブロック長未満の
場合の処理 図49のフロ−チャ−トにおいてステップS63がNoで
あると、ステップS64に移行して、先行エクステント
mがAVブロック長以上であり、後続エクステントnがAVブ
ロック長未満であるかを判定する。本ステップでは、後
続エクステントnにアンダーフローの恐れが有るかの判
定を行っている。
長未満、先行エクステントがAVブロック長以上の場合の
フローチャートを示す。図55のフロ−チャ−トでのAV
ファイルシステム部11の処理を補足説明するための説
明図を図56、図57、図58、図59に示す。これら
の図は、エクステントのデータサイズm,nとIn領域と、O
ut領域のデータサイズi,jと、メモリ内データのデータ
サイズkと、AVブロックのデータサイズBとの間にどのよ
うな関係が成立している場合にどの領域が各データの記
録先、移動先となるかを明記している。
とメモリ内データの合計サイズがAVブロック長以上かど
うか判定する。AVブロック長以上であればステップS7
5からステップS76に移行して、先ずIn領域がメモリ
内データより大きいかを判定する。図56(a)は、j
≧k、n+k>Bの関係の成立時におけるDVD-RAM上の先行エ
クステント、後続エクステント、In領域と、Out領域の
配置例を示す図である。この場合、図56(b)に示す
ようにIn領域にメモリ内データを記録すれば後続エクス
テントの連続長をAVブロック長以上とすることができ
る。
り小さい場合は、移動処理を行う。図57(a)は、j
<k、n+k≧Bの関係の成立時におけるDVD-RAM上の先行エ
クステント、後続エクステント、In領域と、Out領域の
配置例を示す図である。この場合、先行−後続エクステ
ントと同一のゾーン領域内に存在する空き領域を探索す
る。空き領域を得ると、図57(b)に示すように、空
き領域にメモリ内データを書き込む。続いて図57
(c)に示すように後続エクステントを先ずメモリ内に
読み出し、メモリ内データの記録領域の直後に書き込
む。
サイズが1AVブロック長未満ならば、ステップS75か
らステップS77へと移行し、ステップS77におい
て、先行エクステント、後続エクステント、メモリ内デ
ータの合計サイズが2AVブロック長以上かどうか判定す
る。もし2AVブロック長未満であれば、ステップS78
に移行する。図58(a)は、j<k、n+k<B、m+n+k
<2Bの関係の成立時におけるDVD-RAM上の先行エクステ
ント、後続エクステント、In領域と、Out領域の配置例
を示す図である。ステップS78においてAVファイルシ
ステム部11は、先行−後続エクステントと同一のゾー
ン領域内に存在する空き領域を探索する。このような状
態において、図58(b)に示すように、先行エクステ
ントを先ずメモリ内に読み出し、これを再度空き領域に
書き込むことにより先行エクステントを空き領域に移動
する。移動後、図58(c)に示すようにその移動した
先行エクステントの末尾へとメモリ内データを書き込
む。メモリ内データを書き込むと、図58(d)に示す
ように、後続エクステントを先ずメモリ内に読み出し、
これを移動後のメモリ内データが占めている領域の直後
に書き込むことにより後続エクステントを先行−後続エ
クステントと同一のゾーン領域内に存在する空き領域に
移動する。
プS77からステップS79へと移行して図59(a)
〜(d)に示す手順により連結処理を行う。図59
(a)は、n+k<B、m+n+k≧2Bの関係の成立時におけ
るDVD-RAM上の先行エクステント、後続エクステント、I
n領域と、Out領域の配置例を示す図である。この場合、
先行−後続エクステントと同一のゾーン領域内に存在す
る空き領域を探索する。空き領域の得ると、図59
(b)に示すように、(AVブロック−(n+k))のデー
タサイズを有するエクステントの終端部mendをメモリ内
データの記録先に移動する。図59(c)に示すように
その移動した先行エクステントの末尾へとメモリ内デー
タを書き込む。メモリ内データを書き込むと、図59
(d)に示すように、メモリ内データの記録領域の直後
へと後続エクステントを移動する。
ステップS65に移行して、先行エクステントmがAVブ
ロック長未満であり、後続エクステントnがAVブロック
長未満であるか、即ち、先行エクステントm,後続エクス
テントnの双方にアンダーフローの恐れが有るかを判定
する。図60は、先行エクステント、後続エクステント
が共にAVブロック長未満の場合についての処理内容を示
すフローチャートである。図60のフロ−チャ−トでの
AVファイルシステム部11の処理を補足説明するための
説明図を図61、図62、図63、図64に示す。これ
らの図は、エクステントのデータサイズm,nとIn領域
と、Out領域のデータサイズi,jと、メモリ内データのデ
ータサイズkと、AVブロックのデータサイズBとの間にど
のような関係が成立している場合にどの領域が各データ
の記録先、移動先となるかを明記している。
S80においてメモリ内データ、先行エクステント、後
続エクステントの合計サイズがAVブロック長以上かどう
か判断する。ここで合計サイズがAVブロック長未満であ
ればステップS81に移行する。この場合、先行エクス
テント、メモリ内データ、後続エクステントを足し合わ
せてもAVブロックを満たすことができないので、後続エ
クステントにエクステントが後続しているかを判定す
る。もし後続していなければ、後続エクステントは事実
上連結後に生成されるAVファイルの末尾を構成するエク
ステントとなるのでこのまま放置しておけば良いが、エ
クステントが後続していれば、先行エクステント−メモ
リ内データ−後続エクステントの組みがAVブロックを満
たせないためにアンダーフローが生じてしまう。これを
避けるため後続エクステントに後続するエクステントが
存在する場合は図61に示す手順で連結処理を行う。図
61(a)は、m+n+k<Bの関係の成立時におけるDVD-
RAM上の先行エクステント、後続エクステント、In領域
と、Out領域の配置例を示す図である。ステップS81
においてAVファイルシステム部11は、図61(b)に
示すようにIn領域にメモリ内データを書き込む。メモリ
内データを書き込むと、図62(c)に示すように、後
続エクステントを先ずメモリ内に読み出し、これを移動
後のメモリ内データが占めている領域の直後に書き込む
ことにより後続エクステントを空き領域に移動する。
ステントに後続するエクステントから(AVブロック−
(先行エクステント+メモリ内データ+後続エクステン
ト))というデータサイズだけ、データを取り出し、取
り出したものを先行エクステント、メモリ内データ、後
続エクステントに連結する。先行エクステント、後続エ
クステント、メモリ内データの合計サイズがAVブロック
長以上ならステップS82に進む。ステップS82にお
いてAVファイルシステム部11は、先行エクステントに
後続するOut領域のデータサイズが後続エクステントと
メモリ内データの合計サイズを下回るかを判定する。も
し上回れば、ステップS83に移行する。図62(a)
は、i≧n+k,m+n+k≧Bの関係の成立時におけるDVD-RAM
上の先行エクステント、後続エクステント、In領域と、
Out領域の配置例を示す図である。ステップS83にお
いてAVファイルシステム部11は、図62(b)に示す
ようにIn領域にメモリ内データを書き込む。メモリ内デ
ータを書き込むと、図62(c)に示すように、後続エ
クステントを先ずメモリ内に読み出し、これを移動後の
メモリ内データが占めている領域の直後に書き込むこと
により先行エクステントを空き領域に移動する。
プS82からステップS84に移行し、ステップS84
において後続エクステントに先行するIn領域のデータサ
イズが先行エクステントとメモリ内データの合計サイズ
を下回るかを判定する。もし上回れば、ステップS85
に移行する。図63(a)は、i<n+k,m+n+k≧Bの関
係の成立時におけるDVD-RAM上の先行エクステント、後
続エクステント、In領域と、Out領域の配置例を示す図
である。ステップS85においてAVファイルシステム部
11は、図63(b)に示すようにOut領域にメモリ内
データを書き込む。メモリ内データを書き込むと、図6
3(c)に示すように、先行エクステントを先ずメモリ
内に読み出し、これを移動後のメモリ内データが占めて
いる領域の直前に書き込むことにより先行エクステント
をIn領域に移動する。
S86に移行する。図64(a)は、i<n+k、j<m+k、
m+n+k≧Bの関係の成立時におけるDVD-RAM上の先行エ
クステント、後続エクステント、In領域と、Out領域の
配置例を示す図である。ステップS86において先行エ
クステント、後続エクステント、メモリ内データの合計
サイズが2AVブロック長を越えてしまうか否かを判定
する。否の場合、AVファイルシステム部11は、先行エ
クステントと同一のゾーン領域内に存在する空き領域を
探索する。空き領域を得ると、図64(b)に示すよう
に、先行エクステントを先ずメモリ内に読み出し、これ
を再度空き領域に書き込むことにより先行エクステント
を空き領域に移動する。移動後、図64(c)に示すよ
うにその移動した先行エクステントの末尾へとメモリ内
データを書き込む。メモリ内データを書き込むと、図6
4(d)に示すように、後続エクステントを先ずメモリ
内に読み出し、これを移動後のメモリ内データが占めて
いる領域の直後に書き込むことにより後続エクステント
を空き領域に移動する。
モリ内データの合計サイズが2AVブロックである場合、
Out領域と、In領域の何れのデータサイズが大きいかを
判定する。Out領域のデータサイズが大きい場合、Out領
域にメモリ内データをAVブロック長になるまで記録す
る。その後メモリ内データの残りを空き領域に記録し、
その記録先に後続エクステントを移動する。
ァイルシステム部11は先行エクステントを空き領域に
移動し、その移動先にメモリ内データのうち、メモリ内
データの先頭から(メモリ内データ−In領域)のデータ
を先行エクステントの移動先に記録する。その後、メモ
リ内データの残りの部分をIn領域に記録する。以上のよ
うな移動処理を経て、ステップS86では総移動量を2
AVブロック長以下に抑えることができる。
リ内データ、後続エクステントを連結した後、先行エク
ステントを含むAVファイルAfのファイルエントリと、後
続エクステントを含むAVファイルAf+1のファイルエント
リとを統合し、連結後の一本のファイルエントリを得て
処理を終える。 (3-2-7-1-4-3)先行,後続エクステントが共にAVブロック
長以上の場合の処理 図49のステップS65がNoと判定されれば、ステップ
S66においてAVファイルシステム部11はメモリ内デ
ータがAVブロック長未満であるかを判定する。ステップ
S67においてAVブロック長以上であれば、メモリ内デ
ータを空き領域に記録して処理を終える。
ルシステム部11は先行エクステントmがAVブロック長
以上であり、後続エクステントnがAVブロック長以上で
あって、メモリ内データkのデータサイズがIn領域iとOu
t領域jとの合計長より小さいかを判定する。図65は、
先行エクステント,後続エクステントがAVブロック長以
上の長さを持つ場合のフロ−チャ−トである。
でのAVファイルシステム部11の処理を補足説明するた
めの説明図である。説明図の(a)は、後続エクステン
ト及び先行エクステントがともにAVブロック長以上とな
る記録内容の一例を上段に示している。また(b)〜
(d)は、図65の各ステップの実行時において、In領
域と、Out領域と、その他の空き領域にどのようにメモ
リ内データ、エクステントが記録されるかを示してい
る。
テントにおいてアンダーフローが発生するという恐れは
無い。欲をいえば、このAVファイルAf後方に位置するOu
t領域と、AVファイルAf+1前方に位置するIn領域の何れ
か一方或は双方にメモリ内データを記録できれば、先行
エクステント、後続エクステントを空き領域に移動する
ことなく、メモリ内データを記録することができる。
87においてOut領域のデータサイズがメモリ内データ
のデータサイズを上回っているか否かを判定している。
もし上回るのであれば、ステップS88において、図6
6(b)に示すようにOut領域にメモり内のデータを記
録し終了する。下回るのであれば、そのステップS89
に移行し、In領域のデータサイズがメモり内データのデ
ータサイズを上回っているか否かを判定する。もし上回
るのであれば、ステップS90において、図66(c)
に示すようにIn領域にメモり内のデータを記録し終了す
る。もしIn領域と、Out領域の一方のみではメモリ内デ
ータを記録出来ない場合はステップS89からステップ
S91へと移行し、ステップS91において、図66
(d)に示すようにメモリ内データを2つの空き領域に
分割して、分割したそれぞれをIn領域と、Out領域のそ
れぞれに記録する。
リ内データ、後続エクステントを連結した後、先行エク
ステントを含むAVファイルAfのファイルエントリと、後
続エクステントを含むAVファイルAf+1のファイルエント
リとを統合し、連結後の一本のファイルエントリを得て
処理を終える。 (3-2-7-1-4-4)先行,後続エクステントが共にAVブロック
長以上の場合の処理 図49のステップS69では、 先行エクステントmがAV
ブロック長以上であり、後続エクステントnがAVブロッ
ク長以上であって、尚且つメモリ内データkのデータサ
イズがIn領域iとOut領域jとの合計長より大きいかを判
定する。
ントの双方のデータサイズがAVブロック以上であり、尚
且つIn領域とOut領域との合計サイズがメモリ内データ
のサイズより小さい場合の処理を示すフローチャートで
ある。また、図68は、図67のフロ−チャ−トでのAV
ファイルシステム部11の処理を補足説明するための説
明図である。本説明図の(a)は、後続エクステント及
び先行エクステントがともにAVブロック長以上となる記
録内容の一例を上段に示している。また(b)〜(d)
は、図67の各ステップの実行時において、In領域と、
Out領域と、その他の空き領域にどのようにメモリ内デ
ータ、エクステントが記録されるかを示している。
テントにおいてアンダーフローが発生することはない
が、メモリ内データの記録領域の連続長をAVブロック長
以上にせねばならない。ステップS92において、先行
エクステントとメモリ内データとの合計データサイズが
2AVブロック以上であるかを判定する。
ステップS92からステップS93に移行し、先行エク
ステントの終端から、サイズ(AVブロック長−メモリ内
データのデータサイズk)のデータを読み出し、これを
空き領域に移動すると共に、その移動先にメモリ内デー
タを記録する。この記録により空き領域は図68(b)
に示すように、メモリ内データ及びエクステントで満た
される。
計サイズが2AVブロック長未満である場合、ステップS
92からステップS94への移行が行われることにな
る。ステップS94では、後続エクステントとメモリ内
データとの合計データサイズが2AVブロック以上である
かを判定する。このような判定を行うのは、ステップS
92の場合と同様であり、論理ブロックライトにかかる
時間が膨大となることを避けるため、また、仮に先行エ
クステントからかなりのデータサイズのデータを移動さ
せたとしても、残りのエクステントのデータサイズも1
AVブロック長以上の長さを保てる可能性が高いためであ
る。
ロック長以上であればステップS95に移行し、後続エ
クステントの先端から、サイズ(AVブロック長−メモリ
内データのデータサイズk)のデータを読み出し、これ
を先行−後続エクステントと同一のゾーン領域内に存在
する空き領域に移動すると共に、その移動先にメモリ内
データを記録する。この記録により空き領域は図68
(c)に示すように、メモリ内データ及びエクステント
で満たされる。
計サイズが2AVブロック長未満であり、且つメモリ内デ
ータと先行エクステントとの合計サイズが2AVブロック
長未満である場合である場合、論理ブロックの総書き込
み量は2AVブロックに満たないから移動処理を積極的に
行っても速度面に影響が生じることはない。故に、メモ
リ内データと後続エクステントとの合計サイズが2AVブ
ロック長未満であり、且つメモリ内データと後続エクス
テントとの合計サイズが2AVブロック長未満である場合
であれば、ステップS96に移行し、先行エクステン
ト、後続エクステントのうちデータサイズが大きい方を
判定する。メモリ内データと後続エクステントとの合計
サイズが2AVブロック長未満である場合、メモリ内デー
タと後続エクステントとの合計サイズが2AVブロック長
未満である場合という基準が成立しさえすれば先行エク
ステント、後続エクステントの何れを移動させても良い
が、本実施形態では、より意欲的に移動量を少なくしよ
うとしているので、データサイズの小さいものを判定す
るという処理を行っている。先行エクステントの方が小
さいのなら、ステップS97において先ず先行エクステ
ントを移動し、その後、その移動先にメモリ内データを
書き込む。この記録により2AVブロック長の空き領域は
図68(d)に示すように、メモリ内データ及びエクス
テントで満たされる。
テップS98において先ずメモリ内データを書き込み、
その書込先に後続エクステントを移動する。この記録に
より2AVブロック長の空き領域は図68(e)に示すよ
うに、メモリ内データ及びエクステントで満たされる。
以上の処理を経て先行エクステント、メモリ内データ、
後続エクステントを連結した後、先行エクステントを含
むAVファイルAfのファイルエントリと、後続エクステン
トを含むAVファイルAf+1のファイルエントリとを統合
し、連結後の一本のファイルエントリを得て処理を終え
る。様々な場合の「MERGE」処理をフローチャートに示
してきたが、いずれの場合も移動するデータサイズは最
悪でも2AVブロック長以下におさえる事が可能である。
しかしデータの総書き込み量が2AVブロックを越える例
外が完全に存在しない訳ではなく、以下の2つの例外の
発生時においては、データの総書き込み量が2AVブロッ
クを越えてしまう。
ブロック領域が必要な場合に1つづつ孤立したAVブロッ
クしか存在せず、2つの連続した空きAVブロックを作成
するために、1AVブロックのデータを移動させる事が発
生する場合である。第2の例外としては、図60のステ
ップS81において後続エクステントに後続エクステン
トからデータを取りだし残された部分がAVブロック長未
満の時に新たなデータ移動が発生する場合である。この
場合は全体として移動するデータ量は2AVブロックを超
える事になってしまう。
内データとの連結処理に関してのみ説明を行ってきた
が、MERGEコマンドの遂行時においては1つのAVファイ
ルとメモリ内のデータとを連結することも出来る。この
場合はAVファイルの末尾エクステントにデータを追加す
るのと等価な処理なので、連結後のエクステントがAVブ
ロック長以上という条件を満足する必要はない。それゆ
え、処理としては末尾のエクステントに後続するOut領
域にメモり内データを記録していき、もしメモリ内の全
てのデータがOut領域に記録できない場合は、空AVブロ
ックを割り当て、そこに残ったメモリ内データを記録す
ればよい。
レス再生を前提とした説明を行ってきたが、ファイル間
シームレスを前提とした連結処理を行っても良い。ファ
イル間シームレス再生とは、あるAVファイルの再生から
別のAVファイルの再生へと分岐を行う場合でも、映像表
示が中断しない再生をいう。ファイル間シームレス再生
を前提する場合は、先に示した2つのAVファイルとメモ
リ内のデータを連結において全てのエクステントの連続
長をAVブロック長以上とする必要があり、より徹底した
連結処理を行う必要がある。以上長文となったが、AVフ
ァイルシステム部11による連結処理の説明を終える。 (3-2-7-1-5)VOB情報、PGC情報の更新 SPLITコマンド、MERGEコマンド遂行処理時において、VO
B情報(タイムマップテーブル、シームレス接続情
報)、PGC情報(セル情報)をどう更新するかについて
説明する。
情報の更新について説明する。SPLITコマンド遂行処理
により得られる複数のAVファイルのうち、一つのAVファ
イルについては、切出元のVOBを収録していたAVファイ
ルと同一のAV_File_IDを付与する。それ以外のAVファイ
ルのAV_File_IDには、それぞれ新たな識別子を付与せね
ばならない。
は、SPLITコマンド遂行処理により幾つもの部分区間を
喪失しているので、この喪失した部分区間を指定してい
たマークを削除する必要がある。同様にそのようなマー
クを開始点、終了点としたセル情報は、RTRW管理ファイ
ルから削除せねばならない。マーク点を削除すると共
に、AVファイルのビデオ表示開始フレームをC_V_S_PTM
として指定し、AVファイルのビデオ表示終了フレームを
C_V_E_PTMとして指定したセル情報を新たに生成してRTR
W管理ファイルに追加する必要がある。
ルを含むVOB情報は、VOBの分割に伴い、複数に分割す
る。即ち、上記分割によりmx個のVOBが得られたなら、m
x個のタイムマップテーブル、シームレス接続情報に分
割する。SPLITコマンド遂行処理により生成されたVOBの
ビデオ表示開始時刻VOB_V_S_PTM、ビデオ表示終了時刻V
OB_V_E_PTMは、セル情報の開始点、終了点を指示してい
たC_V_S_PTM,C_V_E_PTMに基づいて更新され、シームレ
ス接続情報におけるLAST_SCR,FIRST_SCRも更新される。
情報をどう更新するかについて説明する。ここでMERGE
コマンドの遂行により、複数のAVファイルが1つのAVフ
ァイルになるといっても、それら複数のAVファイルに含
まれているそれぞれのVOBは、互い相関性を有さないフ
レームデータから構成されているので、2つのAVファイ
ル間でタイムスタンプの不連続が生じる。元々別々のAV
ファイルに収録されていた複数のVOBを異なるVOBとして
管理するため、これら複数のVOBに別々のVOB IDを割り
当てる。
である。一方、切り出し範囲を特定したセル情報におけ
るC_V_E_PTMには、再エンコードされた先行VOBUに含ま
れているフレーム数が追加される。後続のAVファイルの
切り出し範囲を特定したセル情報におけるC_V_S_PTM
は、再エンコードされた後続VOBUに含まれているフレー
ム数だけ削除される。
ており、既にDVD-RAMに記録されて連結処理等がなされ
たエクステントのうち、その記録領域の前後に空き領域
を有するものを読み出して本固定磁気ディスク装置に書
き込み、ディスク装置内にバックアップデータを作成す
る。全てのエクステントを固定磁気ディスク装置に書き
込んだ後、バックアップデータを再度読み出して、記録
済みエクステントの前後に存在する空き領域を詰めるよ
うに、エクステントを書き込んでゆく。ここで、その記
録領域の前後に空き領域を有するエクステントは、「SP
LIT」コマンド及び「SHORTEN」コマンドがAVファイルシ
ステム部11により順次遂行されたために生成されたも
のであり、「MERGE」コマンドの遂行時においてメモリ
内データの記録先にも、他のエクステントの移動先にも
ならなかったために放置されているものと想定してい
る。
容を補足説明するための説明図である。本図において、
その記録領域の前後に空き領域i,jを有するエクステン
トとしてエクステント#xを図中に示している。断片化解
消部16は図69(a)に示すようにこのようなエクス
テントを検出して、DVDレコーダ70に読み出すと共
に、固定磁気ディスク装置に書き込む。
示すようにディスク装置内にバックアップデータが作成
される。その後、図69(c)に示すように固定磁気デ
ィスク装置からバックアップデータを読み出して、記録
済みエクステントの前後に存在する空き領域jを詰める
ように、エクステントを書き込んでゆく。空き領域が詰
められたので、エクステント#xの後方に位置する空き領
域のデータサイズはi+jとなり、その連続長を大きくす
ることができる。このような処理を空き領域に後続する
エクステント#yについても行うと、空き領域の大きさを
更に拡大することができる。
RAMに記録されているエクステントのバックアップデー
タを一旦固定磁気ディスク装置に作成してから行うの
で、DVD-RAMへの書き込み期間の途中においてDVDレコー
ダ70の電源断が発生しても、次回の電源投時において
途中で中断されたエクステントの書き込みを再試行する
ことは可能である。このようにディスク装置内にバック
アップデータを作成してからエクステントを詰める作業
を行うので、たとえ書き込み中にDVDレコーダ70の電
源が断れても、エクステントが喪失してしまうことはな
い。
ファイルに対して任意の編集を操作者が行い、連続長が
短い断片的なAVファイルが複数生じたとしても、DVDレ
コーダー70はそのような連続長が短いAVファイルを連
結させて、AVブロック以上の長さ有するAVファイルを生
成するので、AVファイルの断片化を解消でき、そのAVフ
ァイルに収録される映像音響データの連続的な再生を行
わせることができる。
べきデータの総量が2AVブロック長以上か否かを判定
し、書き込みデータサイズの総量が2AVブロック長以上
なら、記録済みAVファイルの移動量をより少なくするよ
うに移動量を制限するので、書き込みデータサイズの総
量が2AVブロック長未満になることが保証され、これに
より断片化の解消を短期間に完遂することができる。
を操作者が行った結果、連続長が短い再エンコードを記
録する必要が生じたとしても、DVDレコーダー70はそ
のような連続長が短い再エンコードデータが、その前後
に再生されるべき映像音響データと連結するような記録
位置を選んで記録するので、再エンコードデータが断片
的に記録されるのを未然に防止でき、そのAVファイルに
収録される映像音響データの連続的な再生を行わせるこ
とができる。
続データが発生した場合にとどめず、2つの映像音響デ
ータを繋いだ場合に、2つの映像音響データがディスク
上であまりにも離れすぎている場合に、データの移動を
行う様にしてもよい。というのは、物理的に離れた映像
音響データを繋いで出来たデータは、普通に再生する場
合は連続再生を保証できる様にデータ配置はされてい
る。しかし、特別再生の早送りなどを行った場合、再生
するデータが離れすぎているとそこで、再生がギクシャ
クしてしまう。
音響データを繋ぐ場合に、片方のデータが所定の一定量
の数倍のサイズの連続データであり、しかも2つの映像
音響データの間に大体等間隔にAVブロックの空き領域が
あるのであれば、そこにデータを移動させるのである。
これにより、通常再生は保証しながら、特別再生をもス
ムーズに行うことが可能となる。
を抜き出し、タイムマップテーブルからアドレスなどの
情報を抜き出して、テーブルで管理し、初期状態画面な
どで表示を行いユーザへの選択補助情報としても良い。
更に、各マークの縮小画像を作成し、これらを別ファイ
ルに記録を行い、これら縮小画像へのポインタ情報を各
マークに持たせ、初期状態などでセル情報を表示する際
の補助情報としても良い。
オーディオデータを取り扱ったが、本質的に限定される
ものではなく、DVD-ROMで使用されている字幕などのラ
ンレングス圧縮された副映像データや静止画データを扱
ってもよい。最後に、第3実施形態でフローチャートを
参照して説明したAVファイルシステムの手順(図48
(a)、図48(b)、図49〜図50、図55、図6
0、図65、図67)等を機械語プログラムにより実現
し、これを記録媒体に記録して流通・販売の対象にして
も良い。このような記録媒体には、ICカードや光ディス
ク、フロッピーディスク等があるが、これらに記録され
た機械語プログラムは汎用コンピュータにインストール
されることにより利用に供される。この汎用コンピュー
タは、インストールした機械語プログラムを逐次実行し
て、本実施形態に示したビデオデータ編集装置の機能を
実現するのである。
集、本編集からなる階層的な映像編集を、ユーザ定義PG
C−オリジナルPGCという2つのタイプのプログラムチェ
ーンを用いて実現する実施形態である。ユーザ定義PGC
−オリジナルPGCを定義するべく、第1実施形態に示し
たRTRW管理ファイルには、新規なテーブルが追加されて
いる (4-1) RTRW管理ファイル 第4実施形態におけるRTRW管理ファイルの構成について
説明する。第4実施形態においてRTRW管理ファイルは、
AVファイルと同一のディレクトリィ(RTRWディレクトリ
ィ)上に記録されており、図70(a)に示す内容を収
録している。
RW管理ファイルの収録内容を段階的に詳細化した図であ
る。即ち、本図において右段に位置する論理フォーマッ
トは、その左段に位置する論理フォーマットを詳細化し
たものであり、破線に示す引き出し線は、右段の論理フ
ォーマットがその左段の論理フォーマット内のどの部分
を詳細化したかを明確にしている。
の論理フォーマットを参照すると、RTRW管理ファイル
は、第1実施形態に示したVOB情報の他に、オリジナルP
GC情報テーブルと、ユーザ定義PGC情報テーブルと、タ
イトルサーチポインタとを収録していることがわかる。 (4-1-2) オリジナルPGC情報の内容 『オリジナルPGC情報テーブル』は、複数のオリジナルP
GC情報からなる。
内に存在するAVファイルに収録されている複数VOBのそ
れぞれ、又は、各VOB内の部分区間をその配列順序に従
って指定している情報である。オリジナルPGC情報は、R
TRWディレクトリ内に存在するAVファイルに収録されて
いるVOBのそれぞれに対応づけられており、RTRWディレ
クトリィにおいてAVファイルが記録されると、その時点
においてオリジナルPGC情報は、ビデオデータ編集装置
により生成されてRTRW管理ファイルに記録される。
を図70(b)に示す。オリジナルPGC情報は複数のセ
ル情報から構成され、セル情報は、各セル情報にユニー
クに割り当てられた識別子であるセルID(図中のCELL#1,
#2,#3,#4・・・・・)と、AVファイルID(図中のAVF_ID)と、VO
B_IDと、C_V_S_PTMと、C_V_E_PTMとから構成される。AV
ファイルIDは、セル情報と対応するAVファイルの識別子
を記入する欄である。
の識別子を記入する欄である。セル情報に対応するAVフ
ァイルにVOBが複数含まれている場合、その複数のVOBの
うちセル情報がどれに対応するかを明示するという役割
がある。『セル開始時刻C_V_S_PTM(図中では、C_V_S_PT
Mと略記している)』は、セル情報により指定される部分
区間の開始点を示す情報であり、その開始点に位置する
ビデオフィールドの開始時刻に付されたPTSをPTM記述フ
ォーマットにて記入するための記入欄を有する。
E_PTMと略記している)』は、セル情報により指定される
部分区間の終了点を示す情報であり、その終了点に位置
するビデオフィールドの終了時刻をPTM記述フォーマッ
トにて記入するための記入欄を有する。『セル開始時刻
C_V_S_PTM』及び『セル終了時刻C_V_E_PTM』における時
刻情報は、ビデオエンコーダによるエンコード動作の開
始点、エンコード動作の終了点、操作者が挿入したマー
ク点等を意味している。
『セル終了時刻C_V_E_PTM』は、オリジナルPGC情報にお
いて次順位に配置されているセル情報の『セル開始時刻
C_V_S_PTM』と一致している。各セル情報の『セル終了
時刻C_V_E_PTM』と『セル開始時刻C_V_S_PTM』とは、こ
のような一致関係を有しているので、オリジナルPGCで
は、一部の部分区間も脱落することなく、VOBにおける
全ての部分区間が指定されている。またオリジナルPGC
は、VOBにおける順序と前後が入れ代わるような順序で
部分区間を指定することはできない。
情報からなる。ユーザ定義PGC情報のデータフォーマッ
トを図70(c)に示す。オリジナルPGC情報と同様、
ユーザ定義PGC情報は複数のセル情報から構成され、セ
ル情報は、AVファイルIDと、VOB_IDと、C_V_S_PTMと、C
_V_E_PTMとから構成される。
と同様複数のセル情報からなるが、これらのセル情報が
どのようなものであり、どのような観点にて配列された
かがオリジナルPGC情報と異なる。オリジナルPGC情報
は、ビデオオブジェクトの部分区間をその配列順序に従
って順次再生していくよう指示しているのに対して、ユ
ーザ定義PGC情報は、ビデオオブジェクトの部分区間を
その配列順序に拘束されない順序で再生していくよう指
示出来る。
される部分区間は、オリジナルPGC情報内のセル情報に
より指定される部分区間そのもの(全区間)、或は、オ
リジナルPGC情報内のセル情報により指定される部分区
間より更に内部(一部区間)である。その上、あるセル
情報にて指定された部分区間を別のセル情報が重複して
指定してもよい。即ち、セル間にオーバーラップがあっ
てもよい。また、あるセル情報にて指定された部分区間
と、別のセル情報により指定しれた部分区間とが隔てら
れていてもよい。即ち、セル間にギャップがあってもよ
い。ユーザ定義PGC情報では、VOBにおける全ての部分区
間が指定されている必要はなく、VOBにおける一部の部
分区間は指定外であってもよい。
く制限されていたのに対して、ユーザ定義PGCでは、そ
のような制限は課されておらず、セルの再生順序を自由
に定義できる。具体的にいうと、VOBにおける順序と逆
順であってもよい。また、異なるAVファイルに収録され
ているVOBの部分区間を跨いで指定していてもよい。オ
リジナルPGCは、1本のAVファイル及びVOB内の部分区間
をAVファイル及びVOBにおける順序に準じて指定してい
るため、指定元となるAVファイル及びVOBにおける各部
分区間の順序を尊重していると言えるが、ユーザ定義PG
Cは、VOBにおける各部分区間の順序に拘束されずに、操
作者がどの部分区間をどのような順序で視聴したいか、
即ち、ユーザの視聴意思に従って部分区間を指定するこ
とができる。このためユーザ定義PGCは、映像編集作業
時においてVOBに含まれている複数の部分区間をどのよ
うな順序で連結するかを仮決めした際の決定順序を保存
するという用途に適することがわかる。
ファイル内のVOBに対応づけられており、オリジナルPGC
内のセルはそのVOBの部分区間のみを指定していたが、
ユーザ定義PGCは、特定のVOBに対応づけられないという
拘束性は存在せず、ユーザ定義PGC情報に含まれている
セル情報は、それぞれ相異なるVOBの部分区間を指定し
ていてもよい。
時において生成されるが、ユーザ定義PGCは、AVファイ
ルが記録された時点以降であれば、何時生成されてもよ
い。 (4-1-4) PGC情報−VOB情報−AVファイルの一体性 以上に説明したAVファイル、VOB、タイムマップテーブ
ル、PGC情報がどのような相互関係を有しているかを説
明する。図71は、AVファイル、VOB、VOB情報、オリジ
ナルPGC情報、ユーザ定義PGC情報間の相互関係を示し、
これらのうち一体性があるものを太線の枠内に配した図
である(尚、図71では、PGC情報をPGC情報と略記して
いる)。
ル#1、VOB情報#1、セル情報#1−セル情報#2−セル情報#
3からなるオリジナルPGC情報#1が同一の太線枠内に配さ
れており、VOB#2を含むAVファイル#2、VOB情報#2、セル
情報#1−セル情報#2−セル情報#3からなるオリジナルPG
C情報#2が同一の太線枠内に配されていることがわか
る。
OB情報−オリジナルPGC情報の一組をDVD-RAM規格ではオ
リジナルPGCと呼ぶ。DVD-RAM規格準拠のビデオデータ編
集装置は、このオリジナルPGCという単位を映像タイト
ルという管理単位として認識する。図71の一例では、
同一の太線枠内に配された、AVファイル#1、VOB情報#
1、オリジナルPGC情報#1の一組をオリジナルPGC#1と命
名しており、同一の太線枠内に配された、AVファイル#
2、VOB情報#2、オリジナルPGC情報#2の一組をオリジナ
ルPGC#2と命名している。
コードされたVOBをDVD-RAMに記録すると共に、VOB情報
を生成し、またそのVOBについてのオリジナルPGC情報を
生成せねばならない。オリジナルPGCの録画はAVファイ
ル−VOB情報テーブル−オリジナルPGC情報の三者を揃え
てDVD-RAMに記録することにより初めて完了したものと
みなされる。逆に言うとエンコードされたVOBをAVファ
イルとしてDVD-RAMに記録しただけではそのオリジナルP
GCの録画が完了したとはみなされない。
PGC一体で消去が行われる。言い換えるとAVファイル、V
OB情報、オリジナルPGC情報のうち、何れかのものが消
去されると、それと一体となってオリジナルPGCを構成
するものは同時に消去される。では、どのような単位で
オリジナルPGCは再生されるかであるが、オリジナルPGC
の再生は、オリジナルPGC情報が操作者により指定され
ることにより行われる。逆に言うと操作者によりAVファ
イル及びVOBが直接指定されて再生が命じられることは
ない。
ることも可能であるが、オリジナルPGCの部分再生は、
オリジナルPGC内に含まれているセルが操作者により指
定されることにより行われ、セル未満の例えばVOBUが直
接指定されて部分再生が命じられることもない。オリジ
ナルPGC情報における一体性は以上の通りである。続い
てユーザ定義PGC情報はどのような単位で映像タイトル
として管理されるかについて説明する。図71において
オリジナルPGCはオリジナルPGC情報−VOB情報テーブル
−AVファイルとを同一の太線枠内に配置していたのに対
して、セル情報#1、セル情報#2、セル情報#3、セル情報
#4からなる図中のユーザ定義PGC情報#3は、単独で太線
枠で囲まれていることがわかる。これはDVD-RAM規格で
は、ユーザ定義PGC情報は、実際のAVデータではなく、
単独でタイトルとして管理されることを示している。
理ファイル内にユーザ定義PGC情報を定義することのみ
で、ユーザ定義PGCの生成は完了したといえるのであ
る。即ち、ユーザ定義PGCにおいては、『ユーザ定義PGC
の制作 イコール ユーザ定義PGC情報の定義』という
関係が成立するのである。消去時においても同様であ
り、RTRW管理ファイルからユーザ定義PGC情報が消去し
さえすれば、それにより構成されるユーザ定義PGCは存
在しないものとみなされる。
GCと同様である。ユーザ定義PGCの再生は、ユーザ定義P
GCが操作者により指定されることにより行われる。また
ユーザ定義PGCは、部分的に再生されることも可能であ
る。ユーザ定義PGCの部分再生は、ユーザ定義PGC内に含
まれているセルが操作者により指定されることにより行
われる。
ように相違していることは明らかであるが、操作者の立
場から考えれば、オリジナルPGC−ユーザ定義PGCは、PG
C情報及びセル情報を指定して全体再生−部分再生が行
われるので両者の違いを全く意識しなくてよい。従っ
て、オリジナルPGC−ユーザ定義PGCの違いを差別するこ
となく、これらは映像タイトルという単位で、一律に管
理される。
がどのように行われるかを説明する。図71における破
線の矢印は、参照される側のデータと、参照する側のデ
ータとの関係を表現したものである。矢印y2,y4,y6,y8
は、VOBにおける各VOBUと、VOB情報内のタイムマップテ
ーブルに含まれているタイムコードとの間の参照関係を
明示しており、矢印y1,y3,y5,y7は、VOB情報内のタイム
マップテーブルに含まれているそれぞれのタイムコード
と、セル情報との間の参照関係を明示している。
タイトルの再生が指示されたものとする。指定されたPG
CがオリジナルPGC#1である場合、そのオリジナルPGC#1
において先頭に位置するセル情報#1が再生装置により取
り出される。続いて、取り出されたセル情報#1に含まれ
ているAVファイル及びVOB識別子が参照されることによ
り、そのセル情報に対応するAVファイル、VOBとしてAV
ファイル#1と、VOB#1と、そのVOBについてのタイムマッ
プテーブル#1とが特定される。
VOBを構成する各VOBUのサイズと、それらVOBUの再生時
間が記されており、更にアクセス性能を高めるために一
定間隔、例えば数十秒単位で代表VOBUが選ばれ、VOB先
頭からのアドレス及び経過時間を有するので、矢印y1
に示すようにセル開始時刻C_V_S_PTMを用いてタイムマ
ップテーブルを参照することにより、セル情報#1に含ま
れているセル開始時刻C_V_S_PTMがAVファイル内のどのV
OBUに対応するかを特定し、その先頭アドレスを特定す
る。これによりセル開始時刻C_V_S_PTMに対応するVOBU
の先頭アドレスが判明するので、再生装置は矢印y2に示
すようにVOB#1をアクセスして、この先頭アドレスに示
されているVOBU#1からVOBU列の読み出しを開始する。
PTMと共にセル終了時刻C_V_E_PTMが含まれているので矢
印y3に示すようにセル終了時刻C_V_E_PTMを用いてタイ
ムマップテーブルを参照することにより、セル情報#1に
含まれているセル終了時刻C_V_E_PTMがAVファイル内の
どのVOBUに対応するかを特定する。これによりセル終了
時刻C_V_E_PTMに対応するVOBUの先頭アドレスが判明す
る。ここで特定されたVOBUがVOBU#10であるものとする
と、矢印y4に示すように、VOBU#10に達した時点でVOBU
列の読み出しを終了する。
したアクセスをAVファイルに対して行えば、AVファイル
#1に収録されているVOB#1のうち、セル情報#1により指
定された部分区間のみを読み出すことができる。このよ
うな部分区間の読み出しをセル情報#2、セル情報#3、セ
ル情報#4に対して行えばVOB#1に含まれている全てのVOB
Uが読み出され、再生される。
る再生では、VOB内の部分区間を、その配列順序に従っ
て再生させてゆくことができる。一方、操作者により何
れかのユーザ定義PGCを指定して映像タイトルの再生が
指示されたものとする。指定されたPGCがユーザ定義PGC
#1である場合、そのユーザ定義PGC情報#1において先頭
に位置するセル情報#1が再生装置により取り出される。
続いて、矢印y5に示すようにそのセル情報に含まれて
いるセル開始時刻C_V_S_PTMを用いてタイムマップテー
ブル#1を参照することにより、セル情報#1に含まれてい
るセル開始時刻C_V_S_PTMがVOB#1内のどのVOBUに対応す
るかを特定する。これによりセル開始時刻C_V_S_PTMに
対応するVOBUがVOBU#11であることが判明するので、再
生装置は矢印y6に示すようにVOB#11をアクセスして、
この先頭アドレスに示されているVOBU#11からVOBU列の
読み出しを開始する。
セル開始時刻C_V_S_PTMと共にセル終了時刻C_V_E_PTMが
含まれているので、矢印y7に示すようにセル終了時刻C_
V_E_PTMを用いてタイムマップテーブルを参照すること
により、セル情報#1に含まれているセル終了時刻C_V_E_
PTMがVOB#1内のどのVOBUに対応するかを特定する。ここ
で特定されたVOBUがVOBU#21であるものとすると、矢印y
8に示すように、VOBU列の読み出しをVOBU#21に達した
時点で終了する。
したアクセスをAVファイルに対して行った後、同様の処
理をユーザ定義PGC情報#1に含まれているセル情報#2、
セル情報#3、セル情報#4に対して行う。セル情報#1の次
順位に位置するセル情報#2が再生装置により取り出され
ると、取り出されたセル情報#2に含まれているAVファイ
ル識別子が参照されることにより、そのセル情報に対応
するAVファイル#2と、そのAVファイルに対応するタイム
マップテーブル#2とが特定される。
Bを構成する各VOBUのサイズと、それらVOBUの再生時間
が記されており、更にアクセス性能を高めるために一定
間隔、例えば数十秒単位で代表VOBUが選ばれ、VOB先頭
からのアドレス及び経過時間を有するので、矢印y9に
示すようにセル開始時刻C_V_S_PTMを用いてタイムマッ
プテーブルを参照することにより、セル情報#2に含まれ
ているセル開始時刻C_V_S_PTMがAVファイル内のどのVOB
Uに対応するかを特定する。これによりセル開始時刻C_V
_S_PTMに対応するVOBUの先頭アドレスが判明するので、
ビデオデータ編集装置は矢印y10に示すようにVOB#2を
アクセスして、この先頭アドレスに示されているVOBU#1
からVOBU列の読み出しを開始する。
PTMと共にセル終了時刻C_V_E_PTMが含まれているので、
矢印y11に示すようにセル終了時刻C_V_E_PTMを用いて
タイムマップテーブルを参照することにより、セル情報
#2に含まれているセル終了時刻C_V_E_PTMがVOB内のどの
VOBUに対応するかを特定する。これによりセル終了時刻
C_V_E_PTMに対応するVOBUの先頭アドレスが判明する。
ここで特定されたVOBUがVOBU#11であるものとすると、
矢印y12に示すように、VOBU列の読み出しをVOBU#11に
達した時点で終了する。
のAVファイルに収録されているVOBの任意の部分区間を
所定の順序で再生させてゆくことができる。以上でAVフ
ァイル−VOB情報−PGC情報の一体性についての説明を終
える。続いて図70(d)に示すタイトルサーチポイン
タについての説明を行う。 (4-1-5) タイトルサーチポインタの内容 『タイトルサーチポインタ』は、以上に説明した映像タ
イトルという単位で本DVD-RAMに記録されているVOB情
報、タイムマップテーブル、PGC情報、AVファイルを管
理するための情報であり、オリジナルPGC情報及びユー
ザ定義PGC情報に付与されたPGC番号に、タイトルタイプ
と、タイトル記録履歴とを対応づけて構成されている。
れることによりそれぞれのPGC情報を有する映像タイト
ルがオリジナルタイプである旨を示し、01バイトに設定
されることによりそれぞれのPGC情報からなる映像タイ
トルがユーザ定義タイプである旨を示すフラグをそれぞ
れのPGC番号に対応づけた情報である。『タイトル記録
履歴』は、そのPGC情報が記録された日付が何年の何月
何日であり、記録時刻が何時何分何秒からであるかを示
す情報である。
は、DVD-RAM内のRTRWディレクトリィが指定された際
に、そのRTRW管理ファイルから本タイトルサーチポイン
タを読み出して、そのDVD-RAMの各ディレクトリにオリ
ジナルPGC、ユーザ定義PGCがどれだけ記録されている
か、これらの映像タイトルが何時RTRWディレクトリィに
記録されたかを即座に認識することができる。
ジナルPGC情報間の互換性 仮編集にて定義されたユーザ定義PGC情報は、第4実施
形態に示したような本編集においてセル同士の接続順序
の指定に用いることができる。また、第4実施形態に示
した本編集が行われた後、当該ユーザ定義PGC情報をオ
リジナルPGC情報に更新すれば、接続により得られたVOB
についてのオリジナルPGC情報を簡易に作成することが
できる。何故なら、ユーザ定義PGC情報とオリジナルPGC
情報とはタイトルタイプの値が違うのみでそのデータ構
造は同一であり、本編集後に得られたVOBの部分区間
は、本編集前においてユーザ定義PGC情報にて指定され
ていたものだからである。
と、その本編集の前後においてユーザ定義PGC情報がど
のようにオリジナルPGC情報に更新されるかを説明す
る。図72は、ユーザ定義PGC−オリジナルPGCの一例を
示す図である。本図においてオリジナルPGC情報#1は、
セル#1のみを含んでおり、VOB#1と、VOB情報と、一体と
なってオリジナルPGCを形成している。これに対してユ
ーザ定義PGC情報#2はセル#1、セル#2、セル#3のみでユ
ーザ定義PGCを形成している。
に、VOBU#1からVOBU#iまでの部分区間を指定してお
り、セル#2は破線の矢印y53,y54に示すように、VOBU#i+
1からVOBU#jまでの部分区間を指定している。セル#3は
破線の矢印y55,y56に示すように、VOBU#j+1からVOBU#k+
2までの部分区間を指定している。このうち、ユーザ定
義PGC情報におけるセル#2のみが削除され、削除後のユ
ーザ定義PGC情報、即ち、セル#1−セル#3からなるユー
ザ定義PGC情報#2を用いての本編集が指示されたものと
する。図73は、削除範囲となったセルに対応する部位
にハッチングを付した図である。
に示すように、VOBU#i+1に含まれる複数のピクチャデー
タのうち、何れか一つのビデオフレームをC_V_S_PTMと
して指定するものである。また、枠w12の内部に示すよ
うに、VOBU#j+1に含まれる複数のピクチャデータのう
ち、何れか一つのビデオフレームをC_V_E_PTMとして指
定するものである。このユーザ定義PGC情報#2を用いて
本編集を行うと、セル#1において終端部に位置するVOBU
#i、VOBU#i+1、VOBU#i+2と、セル#2において先端部に位
置するVOBU#j、VOBU#j+1、VOBU#j+2とを対象とした再エ
ンコードが、第1実施形態−第2実施形態に示した手順
に従って行われ、エクステント同士の連結処理が、第3
実施形態に示した手順に従って行われる。
用いた本編集により、DVD-RAM上のどのECCブロックが空
き領域に解放されるかを示す。図74(a)の2段目を
参照すると、VOBU#i、VOBU#i+1、VOBU#i+2は、AVブロッ
ク#m上に記録され、VOBU#j、VOBU#j+1、VOBU#j+2はAVブ
ロック#nに記録されていることがわかる。図73に示し
たように、セル#2はVOBU#i+1に含まれているピクチャデ
ータをC_V_S_PTMとして指定していており、VOBU#j+1に
含まれているピクチャデータをC_V_E_PTMとして指定し
ていたから、枠w13,w14の内部に示すように、VOBU#i+2
が占有しているECCブロックからVOBU#jが占有しているE
CCブロックまでが第3実施形態に示したSPLITコマン
ド、SHORTENコマンドの発行により空き領域に解放され
る。その反面、VOBU#i、VOBU#i+1が占有しているECCブ
ロック、VOBU#j+1、VOBU#j+2が占有しているECCブロッ
クは、空き領域に解放されない。
OB情報、PGC情報の一例を示す。セル#2に相当する部位
が削除されたので、VOB#1は、(新)VOB#1−VOB#2に分割
される。SPLITコマンド発行時において、VOB#1について
のVOB情報はVOB情報#1と、VOB情報#2とに分割される。
これらのVOB情報に含まれているタイムマップテーブル
も、タイムマップテーブル#1と、タイムマップテーブル
#2とに分割される。図示はしないが、シームレス接続情
報も同様に分割される。
タイムマップテーブルを介してそれぞれ参照される。ユ
ーザ定義PGC情報とオリジナルPGC情報とはタイトルタイ
プの値が違うのみでそのデータ構造は同一であり、本編
集後に得られたVOBの部分区間は、本編集前においてユ
ーザ定義PGC情報#2にて指定されていたものなので、ユ
ーザ定義PGC情報#2は、オリジナルPGC情報に更新されて
いる。本編集前において部分区間を指定していたユーザ
定義PGC情報#2を用いてオリジナルPGC情報を定義するの
で、本編集後に改めてオリジナルPGC情報を定義する必
要はない。 (4-2)DVDレコーダ70の機能ブロック 図75は、第4実施形態におけるDVDレコーダ70の構
成を示す機能ブロック図である。同図における各機能
は、制御部1におけるCPU1aがROM1eのプログラ
ムを実行して図17に示したハードウェアを制御するこ
とにより実現される。
記録部100と、ディスク読出部101と、共通ファイ
ルシステム部10と、AVファイルシステム部11と、録
画・編集・再生制御部12とを備えている点で、第3実施
形態に示したビデオデータ編集装置と共通しているが、
AVデータ録画部13がタイトル録画制御部22に、AVデ
ータ再生部14がタイトル再生制御部23に、AVデータ
編集部15が編集階層化制御部26にそれぞれ置き換え
られている点で第3実施形態と異なる。また、第3実施
形態に示した断片化解消部16に代えて、新規にPGC情
報テーブルワークエリア21、RTRW管理ファイルワークエ
リア24、ユーザ定義PGC情報ゼネレータ25が備えら
れている。
D-RAM上のディレクトリ構造において操作対象となるべ
きディレクトリの指定を操作者から受け付ける。操作対
象の指定を受け付けると、リモコン信号受信部8から通
知されるユーザ操作に基づいて操作者による操作内容を
特定すると共に、操作対象として特定されたディレクト
リに対して操作内容の処理をタイトル録画制御部22、
タイトル再生制御部23等に行わせるよう指示する。
2の制御下においてテレビ受像機72に表示されるグラ
フィックスデータの一例を示す図である。何れかのディ
レクトリがフォーカス状態に設定されると、録画・編集・
再生制御部12は、リモコン71における確定キーが押
下されるのを待つ。録画・編集・再生制御部12は、確定
キーが押下された時点においてフォーカス状態にあるデ
ィレクトリをカレントディレクトリとして特定する。
してゆくよう論理的なフォーマットが規定されているメ
モリ領域である。本PGC情報テーブルワークエリア24
は、内部領域がマトリックス状に管理されている。PGC
情報テーブルワークエリア24において複数のPGC情報
は、行方向に配されており、複数のセル情報は、列方向
に配されている。PGC情報テーブルワークエリア24に格
納済みのPGC情報のうち任意のセル情報は、行番号と、
列番号との一組みを用いてアクセスされる。
格納されたオリジナルPGC情報の一例である。尚、AVフ
ァイルの記録が済んだ時点において、ユーザ定義PGC情
報テーブルは空(NULL)である。本図におけるPGC情報の
うち、オリジナルPGC情報#1内は、時刻T0−時刻T1を部
分区間の開始点−終了点としたセル情報#1、時刻T1−時
刻T2を部分区間の開始点−終了点としたセル情報#2、時
刻T2−時刻T3を部分区間の開始点−終了点としたセル情
報#3、時刻T3−時刻T4を部分区間の開始点−終了点とし
たセル情報#4を含んでいることがわかる。
ータ録画部13と同様、VOBをDVD-RAMに録画するが、こ
の録画処理と共に、RTRW管理ファイルワークエリア24
にタイムマップテーブル、VOB情報を生成し、オリジナ
ルPGC情報を生成してPGCIテーブルワークエリア24に格
納する。
画制御部22が以下に示す手順を経ることにより実現さ
れる。先ず第1に、タイトル録画制御部22は、録画キ
ーの押下が録画・編集・再生制御部12から通知される
と、PGC情報テーブルワークエリア14に行領域を確保
する。次に新規に生成されるべきVOBに対してAVファイ
ル録画制御部13がAVファイル識別子、VOB識別子を割
り当てると、タイトル録画制御部22は、それらを取得
して新規に割り当てたPGC番号と対応づけて新規に確保
した行領域に格納する。
最初のビデオフレームのPTSを出力するようMPEGエンコ
ーダ2に指示し、エンコーダ制御部2gが最初のビデオ
フレームについてのPTSを出力すると、これを保持する
と共に、操作者によるマーキング操作の待ち状態とな
る。図80(a)は、マーキング操作が行われた場合
に、図75に示した構成要素間のデータ入出力がどのよ
うに行われるかを示す図である。テレビ受像機72に表
示される映像を視聴している間、操作者がマークキーを
押下したものとする。そうするとマーキング操作は、図
80(a)の、、を通じてタイトル録画制御部2
2に通知され、タイトル録画制御部22は図80(a)
のに示すように押下された時点におけるPTSを時刻情
報としてエンコーダ制御部2gから取得する。
の処理は繰り返されるが、生成の途中で録画を中止する
旨の操作が行われれば、最後にエンコードされたビデオ
フレームについての再生終了時刻を出力するようエンコ
ーダ制御部2gに指示し、エンコーダ制御部2gが最後
のビデオフレームについての再生終了時刻を出力する
と、これを保持する。
理を繰り返すと、タイトル録画制御部22は、AVファイ
ル識別子と、VOB識別子と、最初のビデオフレームの再
生開始時刻と、マーキング操作が行われた時点のビデオ
フレームの再生開始時刻と、最後のビデオフレームの再
生終了時刻とを保持することになる。このように保持し
た時刻情報のうち、部分区間の開始点−終了点となる一
組のものにAVファイル識別子、VOB識別子を付して一つ
のセル情報としてPGC情報テーブルワークエリア14に
新規に確保した行領域に格納する。これにより、オリジ
ナルPGC情報を新規に生成する。
情報に割り当てたPGC番号に対応づけて、このPGC情報が
オリジナルPGC情報であることを示すタイプ情報と、オ
リジナルPGC情報の記録が済んだ記録日時を示す記録履
歴情報とを示すタイトルサーチポインタをPGC情報テー
ブルワークエリア21上に生成する。尚、タイトル再生
制御部23がシーンの内容が大きく変化した時点を検出
できる場合、ユーザ定義PGC情報ゼネレータ25はシー
ンチェンジがなされた時点のPTSを自動的に取得するこ
とによりセル情報を自動的に設定しても良い。
作成は本実施形態の主眼でないので説明を省略する。 (4-2-4) タイトル再生制御部23 タイトル再生制御部23は、録画・編集・再生制御部12
に指定されているカレントディレクトリに収録されてい
る映像タイトルのうち、何れかのものの全体再生、或
は、部分再生を行う。
7(a)に示すように何れかのディレクトリがカレント
ディレクトリに選択されている状態で、操作者がそのデ
ィレクトリに収録されている映像タイトルを再生する旨
の操作を行うと、図77(b)に示す画面を表示してそ
のディレクトリにおけるRTRW管理ファイル内のオリジナ
ルPGC情報テーブル、ユーザ定義PGC情報テーブルを読み
出してカレントディレクトリにおけるオリジナルPGC又
はユーザ定義PGCの全体再生を行うか或は部分再生を行
うかを操作者に指定させる。図77(b)は、操作対象
として一覧表示されたPGC及びセルを示す図であり、こ
こに現れているPGC情報及びセル情報は、図76の一例
に示したものと同一である。本対話画面においてオリジ
ナルPGCは、横軸を時間軸とした簡単なグラフとして表
され、そのオリジナルPGCの録画日時とを付して表示さ
れる。本図における右下のメニュ−は、カレントディレ
クトリにおける映像タイトルの全体再生を行うか或は部
分再生を行うかを提示するものであり、操作者はリモコ
ン71上の1キー、2キーの押下によりこの何れかを選
択することができる。もし全体再生が指示されれば、タ
イトル再生制御部23は何れかのPGCを操作対象として
操作者に指定させ、部分再生が指示されれば、タイトル
再生制御部23は何れかのセルを操作対象として操作者
に指定させる。
合、タイトル再生制御部23は、操作対象として指定さ
れたPGCに含まれているセルを取り出して、図71に示
したようなタイムマップテーブルの参照を行うことによ
り、部分区間を再生させてゆく。部分区間の再生が終了
すると、図77(b)の対話画面を表示させ、次のセル
情報の選択を待つ。
おける処理内容を示すフロ−チャ−トである。先ずステ
ップS271において、オリジナルPGC情報、ユーザ定
義PGC情報内の再生すべきセル情報からC_V_S_PTM,C_V_E
_PTMを読み出す。続いてステップS272では、C_V_S_
PTMが付与されたピクチャデータを含むVOBU(START)のア
ドレスを特定する。ステップS273では、C_V_E_PTM
が付与されたピクチャデータを含むVOBU(END)のアドレ
スを特定し、ステップS274では、VOBU(START)からV
OBU(END)までの範囲をVOBから読み出す。ステップS2
76において読み出し範囲のVOBUのデコードをMPEGデコ
ーダ4に指示する。ステップS277においてタイトル
再生制御部23は、MPEGデコーダ4内のデコーダ制御部
4kに対してデコード処理要求と共に有効再生区間情報
としてセルの再生開始時刻情報(C_V_S_PTM)及びセル
の再生終了時刻情報(C_V_E_PTM)を出力する。
生区間を出力するのは、MPEGデコーダ4内のデコーダ制
御部4kはセルにて指定された部分区間外のピクチャデ
ータさえもデコードしようとするからである。即ち、MP
EGデコーダ4がデコード処理を行なえる単位は、VOBU単
位であり、これではVOBU(START)からVOBU(END)までの全
範囲がデコードされて、セルにより指定された部分区間
外のピクチャデータさえも再生されてしまう。セルは、
ビデオフィールド単位で指定されているため、部分区間
外のピクチャデータは、何等かの手法で禁止せねばなら
ない。区間外が再生されるのを禁止するためにタイトル
再生制御部23は有効区間情報をMPEGデコーダ4に対し
て出力するのである。図78(b)は、VOBU(START)か
らVOBU(END)までの範囲のうち、セルの再生開始時刻情
報(C_V_S_PTM)からセルの再生終了時刻情報(C_V_E_P
TM)までの区間のみが再生出力されている様子を示す図
である。
は、デコードを指示された全VOBUのうち、VOBUの先頭か
らC_V_S_PTMまでの複数ビデオフィールドの表示出力を
停止し、その後、C_V_E_PTMからVOBU終端までの複数ビ
デオフィールドの表示出力を停止する。これにより図1
7に示したハードウェア構成図における論理的な接続線
(1)を介してディスクアクセス部3から読み出されてき
たVOBU列は、MPEGデコーダ4によるデコード処理の対象
となるが、そのデコード結果のうち、C_V_S_PTM以前の
区間、C_V_E_PTM以降の区間については再生出力が禁止
される。これによりセル情報により指定された部分区間
のみが再生される。
については、1つのPGC情報内にセル情報が複数含まれ
ているので、上記図78(a)の手順を1つのPGC情報
に含まれている全てのセル情報について繰り返せばよ
い。 (4-2-5)RTRW管理ファイルワークエリア24 RTRW管理ファイルワークエリア24は、PGC情報テーブ
ルワークエリア24上に生成された複数のオリジナルPGC
情報からなるオリジナルPGC情報テーブルと、複数のユ
ーザ定義PGC情報からなるユーザ定義PGC情報テーブル
と、タイトルサーチポインタと、VOB情報とを図70に
示した論理フォーマットに準じて配列するためのワーク
エリアであり、共通ファイルシステム部10がここに配
置されたデータを非AVファイルとしてRTRWディレクトリ
ィに書き込めば、RTRWディレクトリィにRTRW管理ファイ
ルが記録されたことになる。
5 ユーザ定義PGC情報ゼネレータ25は、カレントディレ
クトリのRTRW管理ファイルに収録されているPGC情報の
うち、何れかのものをベースにしてユーザ定義PGC情報
を生成する。ユーザ定義PGC情報内のセル情報(ユーザ
定義セル情報)には、既存のPGC情報のセル情報により
指定された部分区間のうち、更に内部を指定するもの
(1)、既存のセル情報にて指定される部分区間をそのま
ま指定するもの(2)の二種類があるが、これらのセル情
報をユーザ定義PGC情報ゼネレータ25はそれぞれ異な
った手法で生成する。
の更に内部を指定するユーザ定義セル情報(1)の生成
は、タイトル再生制御部23によるセル情報を用いた部
分再生を伴って行われる。即ち、既存のセル情報を用い
た部分再生が行われている期間中、ユーザ定義PGC情報
ゼネレータ25は操作者によりマーキング操作が何時行
われたかを監視して、そのマーキング操作時点を開始点
及び終了点としたセル情報の生成を繰り返し、そのよう
なセル情報からなるユーザ定義PGC情報を生成する。
義PGC情報の生成時に操作者がテレビ受像機72、リモ
コン71をどのように利用しているかを示す図である。
図80(b)は、マーキング操作が行われた場合に、図
75に示した構成要素間のデータ入出力がどのように行
われるかを示す図である。図79(a)に示すようにテ
レビ受像機72に表示される映像を視聴している間、映
像が自分が気に入ったシーンとなり、操作者がマークキ
ーを押下したものとする。その後、図79(b)に示す
ように映像が自分が気に入ったシーンが終わり、余り興
味が無いシーンが始まったとする。そこで操作者がマー
クキーを押下したものとする。
(b)の、、を通じてユーザ定義PGC情報ゼネレ
ータ25に通知され、ユーザ定義PGC情報ゼネレータ2
5は図80(b)のに示すように押下された時点にお
けるPTSを時刻情報としてデコーダ制御部4kから取得
する。ユーザ定義PGC情報ゼネレータ25は、このよう
に保持したPTSのうち、部分区間の開始点−終了点とな
る一組のものにAVファイル識別子、VOB識別子を付して
一つのセル情報としてに示すようにPGC情報テーブル
ワークエリア24に新規に確保した行領域に格納する。
ものを指定したユーザ定義セル情報を生成する場合、ユ
ーザ定義PGC情報ゼネレータ25は、既にPGC情報テーブ
ルワークエリア24内の行領域に格納されているセル情報
を他の行領域に複写する。具体的にユーザ定義PGC情報
ゼネレータ25は、PGC情報テーブルワークエリア24に
一行分の行領域を確保し、この行領域に新規のユーザ定
義PGC情報識別子を割り当てる。既にPGC情報テーブルワ
ークエリア24に格納されているPGC情報内のセル情報の
うち、ユーザ定義PGC情報の一要素として用いるべきセ
ル情報が行番号と列番号との一組みを用いて指示される
と、この一組みにより特定されるセル情報を読み出して
新規に確保された行領域に複写する。
より実現される仮編集作業と、仮編集結果に従って本編
集を行った場合にどのような映像が得られるかを操作者
に予め視聴させる旨のプレビュー作業と、第1実施形
態、第2実施形態に示したシームレス接続、第3実施形
態に示したAVファイル間の連結処理により実現される本
編集作業とが階層的に行われるようタイトル再生制御部
23、ユーザ定義PGC情報ゼネレータ25を制御する。
階層化編集の処理手順 以降、編集階層化制御部26による階層化制御の具体的
な処理手順を説明する。図77(a)の対話画面リモコ
ン71の押下により仮編集が命じられた際、編集階層化
制御部26は、RTRWディレクトリィをアクセスして、編
集階層化制御部26は共通ファイルシステム部10にRT
RW管理ファイルをRTRWディレクトリィから読み出させ
て、RTRW管理ファイルワークエリア24に格納するよう
指示する。その後、RTRW管理ファイルワークエリア24
に読み出されたRTRW管理ファイルのうち、オリジナルPG
C情報テーブル、ユーザ定義PGC情報テーブル、タイトル
サーチポインタをPGC情報テーブルワークエリア24に転
送させる。
基づいて、編集階層化制御部26は図85に示す対話画
面を表示し、操作者からの指示待ち状態となる。図85
は、仮編集においてユーザ定義PGCの構成要素となるセ
ルを選択する操作を受け付けるためにテレビ受像機72
に表示する対話画面の一例である。本対話画面において
オリジナルPGC及びユーザ定義PGCは、横軸を時間軸とし
た簡単なグラフとして表され、そのオリジナルPGC、ユ
ーザ定義PGCの録画日時とを付して表示される。また対
話画面では、複数のセル情報を、横方向に配置された矩
形として表しており、このように横方向に配された矩形
の何れかを選択する操作をカーソルキーにて操作者に行
わせる。これらのオリジナルPGC及びセルは、図76に
示したものと同一であり、以降図76を初期状態とし
て、オリジナルPGC情報テーブル、ユーザ定義PGC情報テ
ーブル、タイトルサーチポインタが更新されてゆく様子
を説明する。
編集階層化制御部26の処理内容を示すフロ−チャ−ト
である。本フロ−チャ−トにおいて変数jは、対話画面
において縦方向に配された複数オリジナルPGCのそれぞ
れを指示するための変数であり、変数kは、対話画面に
おいて横方向に配された複数セルのそれぞれを指示する
ための変数である。
義されようとするユーザ定義PGC情報に付与されるべきP
GC番号であり、変数nは、RTRW管理ファイルに定義され
ようとするセル情報に付与されるべきセル番号である。
ステップS201においてRTRW管理ファイルにおけるオ
リジナルPGC情報のラストナンバーに1を加算した値を変
数mに代入すると共に変数nに1を代入する。ステップS
202においてユーザ定義PGC情報テーブルにm番目ユー
ザ定義PGC情報のためのカラムを追加してステップS2
03においてキー操作待ちに入る。キー操作が行われる
と、ステップS204では、各キーに割り当てられたフ
ラグのうち、押下されたキーに対応するものを『1』に設
定する。ステップS205では、ENTERキーが押下され
たことを示すフラグ、Enter_Flagが1であるかを判定
し、ステップS206では、終了キーが押下されたこと
を示すフラグ、End_Flagが1であるかを判定する。これ
らのフラグが何れも『0』である場合、ステップS20
7において、上キー、左キー、右キー、下キーが押下さ
れたことを示すフラグ群であるRight_Flag、Left_Fla
g、Down_Flag、Upper_Flagを用いて以下の式に示す計算
を行い、その計算結果を変数k、変数jにそれぞれ代入す
る。
がインクリメントされる。また上キーが押下され、Uppe
r_Flagが『1』となれば、変数jがデクリメントされる。
左キーが押下され、Left_Flagが『1』となれば、変数k
がデクリメントされる。また下キーが押下され、Down_F
lagが『1』となれば、変数jがインクリメントされる。
このようにして変数j、変数kが更新された後、ステップ
S208においてj行k列のセル図形をフォーカス表示に
し、ステップS209においてリモコン71に割り当て
られた全てのフラグをゼロクリアしてからステップS2
03に移行し、再度キー操作待ちの状態となる。以上の
ステップS203〜ステップS209の処理を繰り返す
ことにより、リモコン71上のキーの押下に応じて、前
後左右のセルに対応するセル図形がフォーカス状態とな
る。
のセルがフォーカス状態に設定された状態でENTERキー
が押下されると図82のステップS251に移行する。
図82のステップS251においてj行k列のセル情報を
そのままもちいるか、そのセル情報により指定される部
分区間の更に内部を用いるかを操作者に提示し、その何
れかを操作者に指定させる。セル情報をそのまま用いる
場合にはステップS252においてj行k列のセル図形を
m行n列に複写し、ステップS253においてOriginal_P
GC#j.CELL#kをUser_Defined_PGC#m.CELL#nとして定義す
る。定義後、ステップS254において変数nをインク
リメントした後図81のステップS209へと移行す
る。
間より更に内部を用いる場合には、j行k列のセル情報に
基づき部分再生をタイトル再生制御部23に開始させる
ため、ステップS255に移行する。ステップS255
では、j行k列のセル情報が既に再生されたという経緯が
あるかを判定する。このような判定を行うのは、セル情
報により指定された部分区間が途中まで再生されている
場合、同じ部分区間をわざわざ先頭から再生するのは無
駄以外の何物ではなく、この場合、前回の再生が中断し
た時点(この時点を再生中断時点tという)からj行k列
セル情報の部分再生を開始する方が操作者にとって望ま
しいからである(ステップS266)。
ステップS265においてj行k列のセル情報の先頭から
部分再生を開始し、その後ステップS256に移行し
て、ステップS256−ステップS257からなるルー
プ状態となる。ステップS256は、セルによる再生終
了を待つステップであり、ステップS257は、マーキ
ングキーの押下を待つステップである。ステップS25
7がYesになると、ステップS258において押下され
た時点における時刻情報を取得した後、ステップS25
9に移行する。
が2つであるかを判定し、そうでなければセル情報を生
成せずにステップS256に戻り、そうあればステップ
S260において取得した2つの時刻情報を開始点、終
了点とする。ここで取得した一方の時刻情報は、テレビ
受像機72に表示される映像が自分が気に入ったシーン
になった時点であり、他方の時刻情報は、自分が気に入
ったシーンが終わった時点であるものとする。これらの
時刻情報は、オリジナルPGC情報により提供されるオリ
ジナルPGC内部において映像編集素材として特に抜擢さ
れるべき部分区間と考えられる。これらの部分区間を指
定するためのユーザ定義PGC情報を生成すべく、PGC情報
テーブルワークエリア24にセル情報を生成し、ステップ
S261に移行する。
情報ゼネレータ25はOriginal_PGC#j.CELL#kにおけるV
OB_ID,AVファイルIDを取得する。ステップS262にお
いて取得した開始点-終了点時刻情報,VOB_ID,AVファイ
ルIDを用いてUser_Defined_PGC#m.CELL#nを生成する。
ステップS263において、終了点時刻情報を再生中断
時点tとして保持した後、ステップS254において変
数nをインクリメントし、ステップS209に移行す
る。
規のユーザ定義セル情報が生成される。以降、次の別の
セル情報がフォーカスに設定され、これを生成元とした
ユーザ定義セル情報が生成されればユーザ定義PGC情報
を構成するセル情報が一つずつ定義されてゆく。尚、図
82のステップS256−ステップS257からなるル
ープ状態において、マークキーの操作がなされないま
ま、j行k列セル情報による再生が済むと、ステップS2
54に移行する。
ら、図80(b)におけるステップS206がYesとな
ってステップS213に移行する。ステップS213で
は、次のUserDefined_PGCを定義するかをメニュ−表示
にて提示する。操作者に定義する意思があり、これを肯
定する旨の指示が行われれば、ステップS214におい
て変数mをインクリメントし、変数nを初期化しててステ
ップS209、ステップS203に移行する。
例 図85に示す対話画面に示されている複数のオリジナル
PGC情報からユーザ定義PGC情報を定義してゆく際の動作
を以下に説明する。図86は、リモコン71に対しての
手操作と、その手操作に伴って行われる表示処理との関
連を示す図である。図87から図90までの図も同様の
趣旨から作図されており、以降これらの図を引用しなが
ら動作説明を行う。
ル#1がフォーカス状態に設定された後、図86(b)に
示すようにENTERキーが操作者により押下されるとステ
ップS205がYesとなり、図82のフロ−チャ−トに
移行する。本フロ−チャ−トのステップS251〜ステ
ップS266において図86(a)に示すようにOrigin
al_PGC#1.CELL#1に基づいて、UserDefined_PGC#1の一番
目のセル情報CELL#1Aを生成する。生成後、ステップS
254において変数nのインクリメントを行い、変数nを
2にしてステップS209を介してステップS203に
移行する。ここで図87(b)に示すように下キーを一
回押下し、図87(c)、図87(d)に示すように右
キーを二回押下すると、ステップS204では、各キー
に割り当てられたフラグのうち、押下されたキーに対応
するものを『1』に設定する。
行3列目に位置するセル#7がフォーカス状態となる。
に設定された後、図88(b)に示すようにENTERキー
が操作者により押下されるとステップS205がYesと
なり、図82のフロ−チャ−トに移行して、オリジナル
PGC情報テーブルにおいて2行3列目に位置するOriginal_
PGC#2.CELL#7に基づいて、UserDefined_PGC#1の二番目
のセル情報CELL#7Aを生成する(図88(a)参照)。
が繰り返される。図89(b)に示すようにENTERキー
が操作者により押下されることにより、UserDefined_PG
C#1の三番目のセル情報CELL#11A、四番目のセル情報CEL
L#3Aを生成される。その後、ステップS203に移行し
た時点で操作者が停止キーを押下したものとする。そう
すると停止キーが押下されたことを示すEnd_Flagが
『1』となり、ステップS213に移行する。以上の停
止キーの押下により編集階層化制御部26はユーザ定義
PGC情報#1の定義は終了したものとみなす。ステップS
213では、このユーザ定義PGC情報#1に続くユーザ定
義PGC情報#2を定義するかを操作者に問うものであり、
操作者にその意思があればステップS214において変
数mをインクリメントし、変数nを1に初期化した後、ス
テップS209に移行する。
1に示すようにCELL#2B,CELL#4B,CELL#10B,CELL#5Bから
なるユーザ定義PGC情報#2が定義され、CELL#3C,CELL#6
C,CELL#8C,CELL#9Cからなるユーザ定義PGC情報#3が定義
されたものとする。図91は、仮編集終了時点における
ユーザ定義PGC情報テーブル、オリジナルPGC情報テーブ
ル、タイトルサーチポインタの内容を示す図である。
1に示すステップS215において図90に示す対話画
面を表示し、上キー、下キーの押下によるユーザ定義PG
C情報の選択待ちと、再生キー押下によるプレビューの
指定待ち、本編集キー押下による本編集の指定待ち、ユ
ーザ定義PGC情報テーブルの記録待ちとなる。ユーザ定
義PGCを記録する旨の操作が行われると、PGC情報テーブ
ルワークエリア24に生成された新規なユーザ定義PGC情
報をその内部に含んだユーザ定義PGC情報テーブルをRTR
W管理ファイルワークエリア24に転送して、RTRW管理
ファイルワークエリア24に読み出されたRTRW管理ファ
イルのうち、ユーザ定義PGC情報テーブルに相当する部
位に書き込む。それと共に、新規に生成されたユーザ定
義PGC情報についてのタイトルサーチポインタをRTRW管
理ファイルワークエリア24に転送してRTRW管理ファイ
ル内に既に存在するタイトルサーチポインタに追記す
る。ユーザ定義PGC情報テーブルの書き込みと、タイト
ルサーチポインタの追記が済むと、RTRW管理ファイルワ
ークエリア24に格納されているRTRW管理ファイルをRT
RWディレクトリィに書き込ませるよう、ファイルシステ
ムコマンドを発行する。
ける処理内容を示すフロ−チャ−トである。本フロ−チ
ャ−トを参照しながらVOB連結作業のプレビューを行う
際の動作を以下に説明する。図92及び図93は、リモ
コン71に対しての手操作と、その手操作に伴って行わ
れる表示処理との関連を示す図である。
0においてユーザ定義PGC情報テーブルにおける先頭ナ
ンバーを変数jに代入し、ステップS221においてキ
ー操作待ちに入る。キー操作が行われると、ステップS
222では、各キーに割り当てられたフラグのうち、押
下されたキーに対応するものを『1』に設定する。ステ
ップS223では、再生キーが押下されたことを示すフ
ラグ、Play_Flagが1であるかを判定し、ステップS22
4では、本編集キーが押下されたことを示すフラグ、本
編集_Flagが1であるかを判定する。これらのフラグが何
れも『0』である場合、ステップS225において、上
下キーが押下されたことを示すフラグ群であるDown_Fla
g、Upper_Flagを用いて以下の式に示す計算を行い、そ
の計算結果を変数jにそれぞれ代入する。
がデクリメントされる。また下キーが押下され、Down_F
lagが『1』となれば、変数jがインクリメントされる。
このようにして変数jが更新された後、ステップS22
6においてj行目に位置するPGC情報に対応する図形をフ
ォーカス表示にし、ステップS227においてリモコン
71に割り当てられた全てのフラグをゼロクリアしてか
らステップS221に移行し、再度キー操作待ちの状態
となる。以上のステップS221〜ステップS227の
処理を繰り返すことにより、リモコン71上のキーの押
下に応じて、前後のユーザ定義PGC情報に対応する図形
がフォーカス状態となる。
のユーザ定義PGC情報がフォーカス状態に設定された状
態で再生キーが押下されると、Play_Flagが1となり、ス
テップS223がYesとなってステップS228に移行
する。ステップS228では、タイトル再生制御部23
に、ユーザ定義PGCのうち操作者により指定されたPGCに
従ってVOBを再生するよう指示する。操作者により指定
されたPGCがユーザ定義PGCである場合、ユーザ定義PGC
に含まれているセルは、少なくとも一本のVOBにおける
複数の部分区間から、任意の順序で選ばれたものであ
り、このような再生は、第1実施形態、第2実施形態に
示したシームレス再生に必要な条件を満たしていないの
で、セル間では映像表示や音声出力の途切れが発生す
る。しかし複数シーンの連結をプレビューさせるという
目的は一応は達成されているといえる。
本編集時の処理手順 本編集におけるVOB連結時の動作を以下に説明する。図
94は、リモコン71に対しての手操作と、その手操作
に伴って行われる表示処理との関連を示す図である。操
作者が図94(b)に示すように上キーを押下するとセ
ル#1Aがフォーカスとなり、図94(a)に示す対話画
面がテレビ受像機72に表示される。この状態で図94
(c)に示すように本編集キーが押下されると、本編集
_Flagが『1』となり、図83のステップS224がYes
となって第3実施形態に示した図43のフロ−チャ−ト
におけるステップS8からステップS16までの処理を
行う。
テップS237に移行する。ステップS237において
変数nを1に設定した後、ステップS238においてUser
Defined_PGC#m.CELL#nの生成元であったOriginal_PGC#
j.CELL#kを検索し、ステップS239においてOriginal
_PGC#jが存在するかを判定する。もし存在する場合、ス
テップS240においてOriginal_PGC#jを削除し、ステ
ップS241においてOriginal_PGC#jを生成元としてい
たUserDefined_PGC#qを検索する。ステップS242で
は、UserDefined_PGC#qが少なくとも1以上存在するかを
判定し、ステップS243においてUserDefined_PGC#q
を全て削除する。ステップS244において変数nがセ
ル情報のラストナンバーであるかを判定して、そうでな
いならステップS245に移行して、ステップS245
において変数nをPGC情報#mにおける次のセル情報に更新
して、ステップS238に移行する。以上のステップS
238〜ステップS245からなるループ処理は、変数
nがPGC情報#qにおけるセル情報のラストナンバーになる
まで繰り返される。
定されたのはVOB#1、VOB#2、VOB#3の全てであり、これ
らが本編集の対象となったことがわかる。ユーザ定義PG
C情報#1に含まれているセル情報の生成元であるオリジ
ナルPGC情報は、指定先となるVOBが本編集の対象となっ
たので、全て削除されることになる。そのオリジナルPG
C情報を生成元としていたユーザ定義PGC情報も、指定先
となるVOBが本編集の対象となったので、全て削除され
ることになる。
S246に移行すると、オリジナルPGC情報の削除によ
って得られた空きPGC番号のうち、最も若い番号であるP
GC番号#eを取得する。取得後、ステップS247におい
てMERGE後のAVファイルに付与されたAVファイルIDと、V
OB_IDとでセル情報を更新し、その後、ステップS24
8においてUserDefined_PGC#qのPGC番号をPGC番号#eに
更新し、タイトルサーチポインタにおけるタイプ情報を
オリジナルタイプに更新する。
情報-ユーザ定義PGC情報の削除処理がなされた後のPGC
情報テーブル及びタイトルサーチポインタの一例を示す
図である。ユーザ定義PGC情報#1により部分区間が指定
されたVOB#1、VOB#2、VOB#3が本編集の対象となったた
め、これらの部分区間を指定していたオリジナルPGC情
報#1、オリジナルPGC情報#2、オリジナルPGC情報#3、ユ
ーザ定義PGC情報#2、ユーザ定義PGC情報#3が既に削除さ
れているが、かつてのユーザ定義PGC情報#1がオリジナ
ルPGC情報#1として定義されていることがわかる。
エリア24にPGC情報の更新が行われると、更新後のオリ
ジナルPGC情報をRTRW管理ファイルワークエリア24に
転送して、RTRW管理ファイルワークエリア24に読み出
されたRTRW管理ファイルを上書きする。それと共に、新
規に生成されたオリジナルPGC情報についてのタイトル
サーチポインタをRTRW管理ファイルワークエリア24に
転送してRTRW管理ファイル内に既に存在するタイトルサ
ーチポインタを上書きする。
ーチポインタの上書きが済むと、RTRW管理ファイルワー
クエリア24に格納されているRTRW管理ファイルをRTRW
ディレクトリィに書き込ませるよう、ファイルシステム
コマンドを発行する。以上のように本実施形態によれ
ば、AVデータ内の部分区間のうち編集素材として適切な
ものをユーザ定義セル情報を用いて指定し、それらを自
在に配列することにより、再生順序を仮決めすることが
できる。
一旦VOBを試作しないで済むので映像編集が短期間で手
軽に行える。試作物を一時的に記録媒体に記録しないで
済むので、記録媒体の容量がそれほど大きくなくてもよ
い。ユーザ定義PGC情報の定義のみでシーン連結の仮決
めが行えるので、僅かな期間において多くの再生順序の
バリエーションを作成することができる。ユーザ定義セ
ル情報はVOB内の部分区間を時刻情報を用いて指定する
ので、VOBはその記録時の状態を維持することができ
る。
情報を複数作成してみて、それらをプレビューすること
により、複数候補からの絞り込み作業を行うことができ
る。絞り込みの結果、特に納得がゆく再生が行われたも
のを本編集の対象に選び、複数候補からの絞り込まれた
ユーザ定義PGC情報に従ってVOBの加工を行うので、既に
光ディスクに記録されているVOBを直接書き換えるよう
な大胆な映像編集が行われ、元のVOBが光ディスクから
消滅したとしてもこれが悔やまれることはない。
ンタにおいて本編集の対象とされたユーザ定義PGC情報
のタイトルタイプをオリジナルPGC情報に設定するの
で、これをベースにしてまた新たに映像編集を開始する
ことができる。たった一枚の光ディスクと一台のビデオ
データ編集装置で、複数候補からより良いものを絞り込
んでゆくという高度な映像編集を実現することができる
ので、それまで映像編集を高嶺の花のように考えていた
一般家庭のビデオ愛好家が映像編集に実際チャレンジで
きるようになり、多くの人々の創作意欲を刺激すること
ができる。
ては、1つのVOBにつきオリジナルPGC情報を1つ設ける
のが望ましい。また、セル情報のマークから時刻情報を
抜き出し、タイムマップテーブルからアドレスなどの情
報を抜き出して、テーブルで管理することにより初期状
態画面などで表示を行いユーザへの選択補助情報として
も良い。
らを別ファイルに記録を行い、これら縮小画像へのポイ
ンタ情報を各マークに持たせ、初期状態などでセル情報
を表示する際の補助情報としても良い。最後に第4実施
形態でフローチャートを参照して説明したタイトル再生
制御部23の手順(図78)、編集階層化制御部26の
手順(図81〜図84)、等を機械語プログラムにより
実現し、これを記録媒体に記録して流通・販売の対象に
しても良い。このような記録媒体には、ICカードや光デ
ィスク、フロッピーディスク等があるが、これらに記録
された機械語プログラムは汎用コンピュータにインスト
ールされることにより利用に供される。この汎用コンピ
ュータは、インストールした機械語プログラムを逐次実
行して、本実施形態に示したビデオデータ編集装置の機
能を実現するのである。
ば、光ディスクにおけるオリジナルタイプのチェーン情
報が、ビデオオブジェクトの配列順序に忠実な順序で部
分区間を再生するよう指定することができ、ユーザ定義
タイプのチェーン情報は、ビデオオブジェクトに含まれ
る複数部分区間に対して映像編集作業において仮決めさ
れた再生順序を指定することができる。
ビデオデータ編集装置がユーザ定義タイプのチェーン情
報に従ってデータ領域のビデオオブジェクトを加工した
際、又は、データ領域のビデオオブジェクト上書きした
際に確定されるべき最終的な再生順序を指定させること
もできる。チェーン情報は、映像編集作業においてこれ
らの用途で用いられるので、操作者はユーザ定義タイプ
チェーン情報の定義により頭の中で想像したイメージ通
りに再生順序を仮決めすることができ、ユーザ定義タイ
プチェーン情報に基づく再生により、その仮決めした順
序でどのような再生映像が表示されるかを確認すること
ができる。
り、再生順序の仮決め作業は短期間で手軽に行える。ま
たユーザ定義タイプチェーン情報のデータサイズは僅か
なので、不用意にデータ領域に記録されているビデオオ
ブジェクトを上書きすることもない。データ領域に記録
されているビデオオブジェクトが子供の入学式、運動
会、家族旅行、卒業式等の記念行事を記録した貴重な映
像等であっても、これらの映像は上書きされることはな
く、これらの映像が記録された記録媒体に対して安心し
て再生順序の仮決めを行うことができる。
して、これらの中から特に納得がゆく再生が行われたも
のを本編集のための加工対象に選べば、既に光ディスク
に記録されているビデオオブジェクトを直接書き換える
ような大胆な映像編集が行われ、元のビデオオブジェク
トが光ディスクから消滅したとしてもこれが悔やまれる
ことはない。
ン情報のうち、何れかは本編集対象として指定され、デ
ータ領域に記録されているファイルは、何れかのユーザ
定義タイプチェーン情報が本編集対象として指定された
際、ユーザ定義タイプチェーン情報にて指定された全て
の部分区間の境界部がビデオオブジェクトの開始位置−
終了位置になるように加工される。
が本編集対象として指定された際、インデックス領域に
記録されているオリジナルタイプチェーン情報及び他の
ユーザ定義タイプチェーン情報は削除され、その本編集
対象として指定されたユーザ定義タイプチェーン情報が
オリジナルタイプチェーン情報に変換される。前記オリ
ジナルタイプチェーン情報及びユーザ定義タイプチェー
ン情報は何れも複数のセル情報からなるセル情報列であ
り、前記インデックス領域は更に、各セル情報列の識別
情報と、第1の値に設定されることによりその識別情報
により指示されるセル情報列がオリジナルタイプチェー
ン情報である旨を示し、第2の値に設定されることによ
りその識別情報により指示されるセル情報列がユーザ定
義タイプチェーン情報である旨を示すフラグからなるフ
ラグ群とが記録されたサーチポインタ領域とを備え、前
記フラグ群において第2の値に設定されたフラグは、そ
のフラグに対応するユーザ定義タイプチェーン情報が本
編集対象に指定された際、第2の値から第1の値に更新
される。
開始時刻情報と、再生終了時刻情報との組と、マッピン
グ情報とをインデックス領域から読み出し、再生開始時
刻情報、再生終了時刻情報を用いてマッピング情報を検
索することにより、再生開始時刻情報にて示されるピク
チャデータを含む先端ビデオオブジェクトユニットの記
録位置と、再生終了時刻情報にて示されるピクチャデー
タを含む終端ビデオオブジェクトユニットの記録位置と
を特定するアクセス位置特定手段と、特定された記録位
置間に記録されているビデオオブジェクトユニット列を
読み出す読出手段とを備え読み出されたビデオオブジェ
クトユニット列をデコードすると共に、前記セル情報に
相当する部分区間の境界部がビデオオブジェクトユニッ
トの開始位置−終了位置に一致していない場合、そのデ
コード結果のうち、セル情報が示している最初のビデオ
フィールドから最後のフィールドまでを出力し、それ以
外のデコード結果の出力を禁止するデコード手段とを備
えるビデオデータ編集装置によれば、セル情報は、編集
対象として用いるべき部分区間をビデオフィールドの時
間精度で特定するので、高い時間精度で編集対象として
用いるべき部分区間を特定することができる。
スクであるDVD-RAMディスクの外観を示す図である。
表面を示す図である。
その他を示す図である。 (b) ゾーン領域0〜23その他を横方向に配置した
説明図である。 (c) ボリューム空間における論理セクタ番号(LS
N)を示す図である。 (d) ボリューム空間における論理ブロック番号(LB
N)を示す図である。
ータが記録されているかを示す図である。 (b) MPEG規格で規定されたデータ定義の階層構造を
示す図である。
データと、符号化順序に配置された複数のピクチャデー
タを示す図である。 (b) オーディオフレームとオーディオデータとの対
応を示す図である。
トを段階的に詳細化した図である。 (b) 図6(b)は、VOBが部分削除される様子の一
例を示す図である。 (c) VOBUの先頭に配されるビデオパックの論理フォ
ーマットを示す図である。 (d) VOBUにおいて先頭以外に配されるビデオパック
の論理フォーマットを示す図である。 (e) オーディオパックの論理フォーマットを示す図
である。 (f) パックヘッダの論理フォーマットを示す図であ
る。 (g) システムヘッダの論理フォーマットを示す図で
ある。 (h) パケットヘッダの論理フォーマットを示す図で
ある。
おけるバッファ占有量とを示す図である。 (b) オーディオフレームと、オーディオバッファに
おける理想的なバッファ状態を示す図である。 (c) オーディオフレームと、オーディオバッファに
おける現実的なバッファ状態を示す図である。 (d) 各ピクチャデータの転送時間をより詳細に説明
するための説明図である。
べきオーディオデータを格納したオーディオパックと、
各ビデオフレームにて再生されるべきピクチャデータを
格納したビデオパックとをどのように格納すればよいか
を示す図である。 (b) 図8(a)における表記を説明する図である。
オーディオデータを格納したオーディオパックと、各ビ
デオフレームにて再生されるべきピクチャデータを格納
したビデオパックとをどのように格納すればよいかを示
す図である。
バッファ状態を示す図である。 (b) ビデオストリームの終端部におけるバッファ状
態を示す図である。 (c) VOB間のバッファ状態を示す図であり、その終
端部に図10(b)に示すバッファ状態を有するビデオ
ストリームと、その先端部に図10(a)に示すバッフ
ァ状態を有するビデオストリームとをシームレス接続す
る場合のバッファ状態を示す。
CRを、ビデオパックの配列順にプロットして描画したグ
ラフである。 (b) 区間BのSCRの初期値と、区間AのSCRの最終値と
が一致している一例を示す図である。 (c) 区間CのSCRの初期値が区間DのSCRを示す直線の
最終値より高い一例を示す図である。 (d) 区間EのSCRの終了値が区間FのSCRを示す直線の
初期値より高い一例を示す図である。 (e) 図11(a)に示したタイムスタンプの連続性
を示すグラフを、2つのVOBについて記述した図であ
る。
的に詳細化した図である。 (b) PTM記述フォーマットを示す図である。 (c) オーディオギャップ位置情報のデータ構造を示
す図である。
したグラフである。
ムの一例を示す図である。 (b) VOBの先端部においてピクチャデータの再生時
刻とオーディオデータの再生時刻とを揃えようとしたた
め、ピクチャデータ、オーディオデータの終端部に時間
差g1が現れた状態を示す図である。 (c) 図14(b)に示したVOB#1の終端部に位置す
るオーディオデータy-2,y-1,yと、Padding-Packetとを
含むオーディオギャップを含んだオーディオパックG3を
示し、VOB#2の先端部に位置するオーディオデータu,u+
1,u+2を含むオーディオパックG4を示す図である。 (d) オーディオギャップを含んだオーディオパック
G3がVOB#2の先端部に位置するVOBU#1、VOBU#2、VOBU#3
のうち何れかに配置されることを示す説明図である。
きVOB#1−VOB#2のうち、VOB#2の先端部に位置するVOBU
が削除された場合の、オーディオギャップの再作成手順
を示す説明図である。
を用いたシステムの構成例を示す図である。
すブロック図である。
である。
ある。
ミングを示すタイミングチャートである。
ルの処理手順を示すフローチャートである。
ルの処理手順を示すフローチャートである。
て、バッファ状態を解析する様子を示す説明図である。 (c) ステップS106において前部VOBから読み出
されるべき読出範囲を示す図である。 (d) ステップS107において後部VOBから読み出
されるべき読出範囲を示す図である。
ディオフレームx,x+1,y,u,u+1,u+2がオーディオストリ
ームのどのオーディオフレームに対応するかを示す図で
ある。 (b) FIRST_SCR+STC_offsetが前部VOBのオーディオ
フレーム境界と一致する場合を示す図である。。 (c) ビデオ再生開始時刻VOB_V_S_PTM+STC_offsetが
前部VOBのオーディオフレーム境界と一致する場合を示
す図である。 (d) オーディオフレームyの再生終了時刻と、後部V
OBのオーディオフレーム境界が一致する場合を示す図で
ある。
べき複数オーディオデータを格納したオーディオパック
と、各ビデオフレームにて再生されるべきピクチャデー
タを格納したビデオパックとがどのように多重されるか
を示す図である。
報を用いて特定されたVOBの部分区間の一例を示す図で
ある。
ら読み出されるべき読出範囲を示す図である。 (b)ステップS107において後部セルから読み出さ
れるべき読出範囲を示す図である。
セル情報同士を連結する一例である。 (b) 表示順序、符号化順序を正当化するため、GOP
構造の再構築時における3つのルールに従った処理を示
す図である。
おける処理手順を示す図である。 (b) 前部セルのピクチャタイプ変更に伴うバッファ
占有量の増加量βを予測する手順を示す説明図である。
おける処理手順を示す図である。 (b) 後部セルのピクチャタイプ変更に伴うバッファ
占有量の増加量αを予測する手順を示す説明図である。
ルの処理手順を示すフローチャートである。
ルの処理手順を示すフローチャートである。
ルの処理手順を示すフローチャートである。
ているオーディオフレームx,x+1,yがオーディオストリ
ームのどのオーディオフレームに対応するかを示す図で
ある。
る。
中のセクタ管理テーブル、AVブロック管理テーブル以外
の情報を説明するための図である。
リ構造に沿って示した図である。
ータ構成を示す図である。 (b) アロケーション記述子のデータ構造を示す図で
ある。 (c) エクステント長を示すデータの上位2ビットに
よる記録状況を示す図である。
の詳細なデータ構成を示す図である。 (b) ファイル用ファイル識別記述子の詳細なデータ
構成を示す図である。
ックバッファにバッファリングされる様子をモデル化し
た図である。
機能ブロック図である。
テレビ受像機72に表示される対話画面の一例を示す図
である。
編集の処理手順を表したフロ−チャ−トである。
AVデータ編集部15の処理を補足説明するための説明図
である。
AVデータ編集部15の処理を補足説明するための説明図
である。
AVデータ編集部15の処理を補足説明するための説明図
である。
的関係を示す図である。 (b)エクステント、In領域と、Out領域の位置関係を
示す図である。
ルシステム部11の処理内容を示すフロ−チャ−トであ
る。 (b)SHORTENコマンドの発行時の処理内容を示すフロ
ーチャートである。
ローチャートである。
エクステントがAVブロック長以上の場合のフローチャー
トである。
AVファイルシステム部11の処理を補足説明するための
説明図である。
AVファイルシステム部11の処理を補足説明するための
説明図である。
AVファイルシステム部11の処理を補足説明するための
説明図である。
AVファイルシステム部11の処理を補足説明するための
説明図である。
エクステントがAVブロック長以上の場合のフローチャー
トである。
AVファイルシステム部11の処理を補足説明するための
説明図である。
AVファイルシステム部11の処理を補足説明するための
説明図である。
AVファイルシステム部11の処理を補足説明するための
説明図である。
AVファイルシステム部11の処理を補足説明するための
説明図である。
AVブロック長未満の場合についての処理内容を示すフロ
ーチャートである。
AVファイルシステム部11の処理を補足説明するための
説明図である。
AVファイルシステム部11の処理を補足説明するための
説明図である。
AVファイルシステム部11の処理を補足説明するための
説明図である。
AVファイルシステム部11の処理を補足説明するための
説明図である。
ロック長以上の長さを持つ場合のフロ−チャ−トであ
る。
AVファイルシステム部11の処理を補足説明するための
説明図である。
ロック長以上の長さを持ち、In領域と、Out領域のデー
タサイズが足りない場合のフロ−チャ−トである。
AVファイルシステム部11の処理を補足説明するための
説明図である。
内容を補足説明するための説明図である。
ルの収録内容を段階的に詳細化した図である。 (b)第4実施形態におけるオリジナルPGC情報の論理
フォーマットを示す図である。 (c)第4実施形態におけるユーザ定義PGC情報の論理
フォーマットを示す図である。 (d)タイトルサーチポインタの論理フォーマットを示
す図である。
オリジナルPGC情報、ユーザ定義PGC情報間の相互関係を
示し、これらのうち一体性があるものを太線の枠内に配
した図である。
図である。
チングを付した図である。
により、DVD-RAM上のどのECCブロックが空き領域に解放
されるかを示す。 (b)本編集後におけるVOB、VOB情報、PGC情報の一例
を示す。
能ブロック図である。
PGC情報ゼネレータ25により生成されたオリジナルPGC
情報の一例である。
おいてテレビ受像機72に表示されるグラフィックスデ
ータの一例を示す図である。 (b)操作対象として一覧表示されたPGC情報及びセル
情報を示す図である。
フロ−チャ−トである。 (b)VOBU(START)からVOBU(END)までの範囲のうち、セ
ルの再生開始時刻情報(C_V_S_PTM)からセルの再生終
了時刻情報(C_V_E_PTM)までの区間のみが再生出力さ
れている様子を示す図である。
マークキーを押下している様子を示す図である。
要素間のデータ入出力がどのように行われるかを示す図
である。
化制御部26の処理内容を示すフロ−チャ−トである。
化制御部26の処理内容を示すフロ−チャ−トである。
集・再生制御部12の処理内容を示すフロ−チャ−トで
ある。
理を示すフロ−チャ−トである。
素となるセル情報を選択する操作を受け付けるためにテ
レビ受像機72に表示する対話画面の一例である。
行われる表示処理との関連を示す図である。
行われる表示処理との関連を示す図である。
行われる表示処理との関連を示す図である。
行われる表示処理との関連を示す図である。
押下によるプレビューの指定待ち、本編集キー押下によ
る本編集の指定待ち時における対話画面の一例である。
ユーザ定義PGC情報#2が定義され、CELL#3C,CELL#6C,CEL
L#8C,CELL#9Cからなるユーザ定義PGC情報#3が定義され
た時点におけるオリジナルPGC情報テーブル、ユーザ定
義PGC情報テーブルの一例を示す図である。
行われる表示処理との関連を示す図である。
行われる表示処理との関連を示す図である。
関連を示す図である。
ナルPGC情報テーブル及びユーザ定義PGC情報テーブルを
示す図である。
なビデオデッキを用いた映像編集の作業環境を示す図で
ある。 (b) 編集素材と、編集成果物との関係を示す図であ
る。
Claims (28)
- 【請求項1】 1つ以上のビデオオブジェクトと1つ以
上の当該ビデオオブジェクトの再生順序を示す第1及び
第2プログラムチェーン情報とが記録される光ディスク
であって、 前記第1プログラムチェーン情報は、前記ビデオオブジ
ェクトの再生対象となる全区間を特定する情報であり、
前記ビデオオブジェクトの全区間又は部分区間を第1セ
ルとして特定する第1セル情報を1つ以上含むと共に、
1つ以上の当該第1セルの再生順序を示し、 前記第2プログラムチェーン情報は、前記第1プログラ
ムチェーン情報によって特定される全再生区間の中から
ユーザにより定義された再生区間を特定する情報であ
り、所定の前記第1セル情報が示す区間に対し、さら
に、その全区間又は部分区間を第2セルとして特定する
第2セル情報を1つ以上含むと共に、1つ以上の当該第
2セルの再生順序を示すことを特徴とする光ディスク。 - 【請求項2】 前記1つ以上の第1セルは、相互に重複
する区間を含まず、前記ビデオオブジェクトの再生対象
となる全区間を構成することを特徴とする請求項1記載
の光ディスク。 - 【請求項3】 前記第1セル情報は、ビデオオブジェク
トの識別情報、再生時における表示開始時刻及び表示終
了時刻によって前記第1セルを特定し、 前記第2セル情報は、ビデオオブジェクトの識別情報、
再生時における表示開始時刻及び表示終了時刻によって
前記第2セルを特定していることを特徴とする請求項2
記載の光ディスク。 - 【請求項4】 前記第1プログラムチェーン情報は、前
記第1セル情報の配列順序によって前記再生順序を示
し、 前記第2プログラムチェーン情報は、前記第2セル情報
の配列順序によって前記再生順序を示すことを特徴とす
る請求項3記載の光ディスク。 - 【請求項5】 光ディスクにビデオオブジェクトを記録
する装置であって、前記光ディスクにデータを書き込む
書込み手段と、 前記書込み手段を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、1つ以上のビデオオブジェクトを前記
光ディスクに書き込むよう前記書込み手段を制御すると
共に、1つ以上の当該ビデオオブジェクトの再生順序を
示す第1及び第2プログラムチェーン情報を生成し前記
光ディスクに書き込むよう前記書込み手段を制御し、 前記第1プログラムチェーン情報は、前記ビデオオブジ
ェクトの再生対象となる全区間を特定する情報であり、
前記ビデオオブジェクトの全区間又は部分区間を第1セ
ルとして特定する第1セル情報を1つ以上含むと共に、
1つ以上の当該第1セルの再生順序を示し、 前記第2プログラムチェーン情報は、前記第1プログラ
ムチェーン情報によって特定される全再生区間の中から
ユーザにより定義された再生区間を特定する情報であ
り、所定の前記第1セル情報が示す区間に対し、さら
に、その全区間又は部分区間を第2セルとして特定する
第2セル情報を1つ以上含むと共に、1つ以上の当該第
2セルの再生順序を示すことを特徴とする記録装置。 - 【請求項6】 前記1つ以上の第1セルは、相互に重複
する区間を含まず、前記ビデオオブジェクトの再生対象
となる全区間を構成することを特徴とする請求項5記載
の記録装置。 - 【請求項7】 前記第1セル情報は、ビデオオブジェク
トの識別情報、再生時における表示開始時刻及び表示終
了時刻によって前記第1セルを特定し、 前記第2セル情報は、ビデオオブジェクトの識別情報、
再生時における表示開始時刻及び表示終了時刻によって
前記第2セルを特定していることを特徴とする請求項6
記載の記録装置。 - 【請求項8】 前記第1プログラムチェーン情報は、前
記第1セル情報の配列順序によって前記再生順序を示
し、 前記第2プログラムチェーン情報は、前記第2セル情報
の配列順序によって前記再生順序を示すことを特徴とす
る請求項7記載の記録装置。 - 【請求項9】 請求項1記載の光ディスクに記録された
ビデオオブジェクト を再生する装置であって、 前記光ディスクから前記ビデオオブジェクト及び前記プ
ログラムチェーン情報を読み出す読み出し手段と、 読み出されたビデオオブジェクトを再生する再生手段
と、 前記読み出し手段及び前記再生手段を制御する制御手段
とを備え、 前記制御手段は、 前記第1及び第2プログラムチェーン情報の中から1つ
のプログラムチェーン情報を選択する旨の指示を受け付
け、 選択されたプログラムチェーン情報に含まれる第1又は
第2セル情報及び当該プログラムチェーン情報が示す再
生順序に基づいて、対応する第1セル又は第2セルを前
記光ディスクから順次読み出して再生するよう前記読み
出し手段及び前記再生手段を制御することを特徴とする
再生装置。 - 【請求項10】 前記1つ以上の第1セルは、相互に重
複する区間を含まず、前記ビデオオブジェクトの再生対
象となる全区間を構成することを特徴とする請求項9記
載の再生装置。 - 【請求項11】 前記第1セル情報は、ビデオオブジェ
クトの識別情報、再生時における表示開始時刻及び表示
終了時刻によって前記第1セルを特定し、 前記第2セル情報は、ビデオオブジェクトの識別情報、
再生時における表示開始時刻及び表示終了時刻によって
前記第2セルを特定しており、 前記制御手段は、前記第1又は第2セル情報に含まれる
ビデオオブジェクトの識別情報、再生時における表示開
始時刻及び表示終了時刻によって特定される第1セル又
は第2セルを順次再生するよう前記読み出し手段及び前
記再生手段を制御することを特徴とする請求項10記載
の再生装置。 - 【請求項12】 前記第1プログラムチェーン情報は、
前記第1セル情報の配列順序によって前記再生順序を示
し、 前記第2プログラムチェーン情報は、前記第2セル情報
の配列順序によって前記再生順序を示し、 前記制御手段は、選択されたプログラムチェーン情報に
含まれる第1又は第2セル情報の配列順序に従って、前
記第1セル又は第2セルを順次再生するよう前記読み出
し手段及び前記再生手段を制御することを特徴とする請
求項11記載の再生装置。 - 【請求項13】 光ディスクにデータを書き込む書込み
手段を備える光ディスク記録装置におけるビデオオブジ
ェクトの記録方法であって、 1つ以上のビデオオブジェクトを前記光ディスクに書き
込むよう前記書込み手段を制御すると共に、1つ以上の
当該ビデオオブジェクトの再生順序を示す第1及び第2
プログラムチェーン情報を生成し前記光ディスクに書き
込むよう前記書込み手段を制御する制御ステップを含
み、 前記第1プログラムチェーン情報は、前記ビデオオブジ
ェクトの再生対象となる全区間を特定する情報であり、
前記ビデオオブジェクトの全区間又は部分区間を第1セ
ルとして特定する第1セル情報を1つ以上含むと共に、
1つ以上の当該第1セルの再生順序を示し、 前記第2プログラムチェーン情報は、前記第1プログラ
ムチェーン情報によって特定される全再生区間の中から
ユーザにより定義された再生区間を特定する情報であ
り、所定の前記第1セル情報が示す区間に対し、さら
に、その全区間又は部分区間を第2セルとして特定する
第2セル情報を1つ以上含むと共に、1つ以上の当該第
2セルの再生順序を示すことを特徴とする記録方法。 - 【請求項14】 前記1つ以上の第1セルは、相互に重
複する区間を含まず、前記ビデオオブジェクトの再生対
象となる全区間を構成することを特徴とする請求項13
記載の記録方法。 - 【請求項15】 前記第1セル情報は、ビデオオブジェ
クトの識別情報、再生時における表示開始時刻及び表示
終了時刻によって前記第1セルを特定し、 前記第2セル情報は、ビデオオブジェクトの識別情報、
再生時における表示開始時刻及び表示終了時刻によって
前記第2セルを特定していることを特徴とする請求項1
4記載の記録方法。 - 【請求項16】 前記第1プログラムチェーン情報は、
前記第1セル情報の 配列順序によって前記再生順序を示
し、 前記第2プログラムチェーン情報は、前記第2セル情報
の配列順序によって前記再生順序を示すことを特徴とす
る請求項15記載の記録方法。 - 【請求項17】 請求項1記載の光ディスクに記録され
たビデオオブジェクトを再生する光ディスク再生装置に
おける前記ビデオオブジェクトの再生方法であって、 前記光ディスク再生装置は、 前記光ディスクから前記ビデオオブジェクト及び前記プ
ログラムチェーン情報を読み出す読み出し手段と、 読み出されたビデオオブジェクトを再生する再生手段と
を備え、 前記再生方法は、 前記第1及び第2プログラムチェーン情報の中から1つ
のプログラムチェーン情報を選択する旨の指示を受け付
けるステップと、 選択されたプログラムチェーン情報に含まれる第1又は
第2セル情報及び当該プログラムチェーン情報が示す再
生順序に基づいて、対応する第1セル又は第2セルを前
記光ディスクから順次読み出して再生するよう前記読み
出し手段及び前記再生手段を制御する制御ステップとを
含むことを特徴とする再生方法。 - 【請求項18】 前記1つ以上の第1セルは、相互に重
複する区間を含まず、前記ビデオオブジェクトの再生対
象となる全区間を構成することを特徴とする請求項17
記載の再生方法。 - 【請求項19】 前記第1セル情報は、ビデオオブジェ
クトの識別情報、再生時における表示開始時刻及び表示
終了時刻によって前記第1セルを特定し、 前記第2セル情報は、ビデオオブジェクトの識別情報、
再生時における表示開始時刻及び表示終了時刻によって
前記第2セルを特定しており、 前記制御ステップでは、前記第1又は第2セル情報に含
まれるビデオオブジェクトの識別情報、再生時における
表示開始時刻及び表示終了時刻によって特定される第1
セル又は第2セルを順次再生するよう前記読み出し手段
及び前記再生手 段を制御することを特徴とする請求項1
8記載の再生方法。 - 【請求項20】 前記第1プログラムチェーン情報は、
前記第1セル情報の配列順序によって前記再生順序を示
し、 前記第2プログラムチェーン情報は、前記第2セル情報
の配列順序によって前記再生順序を示し、 前記制御ステップでは、選択されたプログラムチェーン
情報に含まれる第1又は第2セル情報の配列順序に従っ
て、前記第1セル又は第2セルを順次再生するよう前記
読み出し手段及び前記再生手段を制御することを特徴と
する請求項19記載の記録方法。 - 【請求項21】 光ディスクにデータを書き込む書込み
手段を備える光ディスク記録装置のためのプログラムを
記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であっ
て、 前記プログラムは、 1つ以上のビデオオブジェクトを前記光ディスクに書き
込むよう前記書込み手段を制御すると共に、1つ以上の
当該ビデオオブジェクトの再生順序を示す第1及び第2
プログラムチェーン情報を生成し前記光ディスクに書き
込むよう前記書込み手段を制御する制御ステップを含
み、 前記第1プログラムチェーン情報は、前記ビデオオブジ
ェクトの再生対象となる全区間を特定する情報であり、
前記ビデオオブジェクトの全区間又は部分区間を第1セ
ルとして特定する第1セル情報を1つ以上含むと共に、
1つ以上の当該第1セルの再生順序を示し、 前記第2プログラムチェーン情報は、前記第1プログラ
ムチェーン情報によって特定される全再生区間の中から
ユーザにより定義された再生区間を特定する情報であ
り、所定の前記第1セル情報が示す区間に対し、さら
に、その全区間又は部分区間を第2セルとして特定する
第2セル情報を1つ以上含むと共に、1つ以上の当該第
2セルの再生順序を示すことを特徴とする記録媒体。 - 【請求項22】 前記1つ以上の第1セルは、相互に重
複する区間を含まず 、前記ビデオオブジェクトの再生対
象となる全区間を構成することを特徴とする請求項21
記載の記録媒体。 - 【請求項23】 前記第1セル情報は、ビデオオブジェ
クトの識別情報、再生時における表示開始時刻及び表示
終了時刻によって前記第1セルを特定し、 前記第2セル情報は、ビデオオブジェクトの識別情報、
再生時における表示開始時刻及び表示終了時刻によって
前記第2セルを特定していることを特徴とする請求項2
2記載の記録媒体。 - 【請求項24】 前記第1プログラムチェーン情報は、
前記第1セル情報の配列順序によって前記再生順序を示
し、 前記第2プログラムチェーン情報は、前記第2セル情報
の配列順序によって前記再生順序を示すことを特徴とす
る請求項23記載の記録媒体。 - 【請求項25】 請求項1記載の光ディスクに記録され
たビデオオブジェクトを再生する光ディスク再生装置の
ためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能
な記録媒体であって、 前記光ディスク再生装置は、 前記光ディスクから前記ビデオオブジェクト及び前記プ
ログラムチェーン情報を読み出す読み出し手段と、 読み出されたビデオオブジェクトを再生する再生手段と
を備え、 前記プログラムは、 前記第1及び第2プログラムチェーン情報の中から1つ
のプログラムチェーン情報を選択する旨の指示を受け付
けるステップと、 選択されたプログラムチェーン情報に含まれる第1又は
第2セル情報及び当該プログラムチェーン情報が示す再
生順序に基づいて、対応する第1セル又は第2セルを前
記光ディスクから順次読み出して再生するよう前記読み
出し手段及び前記再生手段を制御する制御ステップとを
含むことを特徴とする記録媒体。 - 【請求項26】 前記1つ以上の第1セルは、相互に重
複する区間を含まず、前記ビデオオブジェクトの再生対
象となる全区間を構成する ことを特徴とする請求項25
記載の記録媒体。 - 【請求項27】 前記第1セル情報は、ビデオオブジェ
クトの識別情報、再生時における表示開始時刻及び表示
終了時刻によって前記第1セルを特定し、 前記第2セル情報は、ビデオオブジェクトの識別情報、
再生時における表示開始時刻及び表示終了時刻によって
前記第2セルを特定しており、 前記制御ステップでは、前記第1又は第2セル情報に含
まれるビデオオブジェクトの識別情報、再生時における
表示開始時刻及び表示終了時刻によって特定される第1
セル又は第2セルを順次再生するよう前記読み出し手段
及び前記再生手段を制御することを特徴とする請求項2
6記載の記録媒体。 - 【請求項28】 前記第1プログラムチェーン情報は、
前記第1セル情報の配列順序によって前記再生順序を示
し、 前記第2プログラムチェーン情報は、前記第2セル情報
の配列順序によって前記再生順序を示し、 前記制御ステップでは、選択されたプログラムチェーン
情報に含まれる第1又は第2セル情報の配列順序に従っ
て、前記第1セル又は第2セルを順次再生するよう前記
読み出し手段及び前記再生手段を制御することを特徴と
する請求項27記載の記録媒体。
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