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JP2925309B2 - 記録方法および装置 - Google Patents

記録方法および装置

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JP2925309B2
JP2925309B2 JP32974190A JP32974190A JP2925309B2 JP 2925309 B2 JP2925309 B2 JP 2925309B2 JP 32974190 A JP32974190 A JP 32974190A JP 32974190 A JP32974190 A JP 32974190A JP 2925309 B2 JP2925309 B2 JP 2925309B2
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recording
circuit
ink
head
pulse width
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昭 片山
秀昭 岸田
公之 林崎
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、インクジェット記録装置や熱転写記録装置
など、複数の記録素子を有する記録ヘッドを付勢するこ
とにより画像形成をなす記録方法および装置に関するも
のである。
更に詳述すれば、本発明は、好適には、発熱抵抗体と
該発熱抵抗体に接続された電極とを有する発熱素子を記
録素子として用いる記録方法および装置、例えば該発熱
素子を液路内に有し、該液路に連通する吐出口が複数配
された形態のインクジェット記録装置などに適用可能な
記録方法および装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来から知られているとおり、インクジェット記録法
は、記録時における騒音が極めて小さいこと、カラー化
が容易であること、所謂普通紙に記録が行なえるなど多
くの利点を有しており、近年注目の度合いが益々高まっ
ている。
なかでも、インクの吐出を行なう微細な吐出口に連通
する液路内に設けられた発熱素子に通電を行うことによ
りこれを発熱させ、発熱素子周辺のインクの加熱によっ
て発生する発泡時に起こる急激な体積変化を利用して吐
出口よりインクを液滴として吐出させることにより記録
を行うバブルジェット記録装置(すなわち、熱エネルギ
ーを利用したインクジェット記録装置)は、装置の小型
化が容易であることや、吐出口の高密度配置が可能であ
るなどの理由により特に注目されている。
このような熱エネルギーを利用した形態のインクジェ
ット記録装置において、吐出口を所定方向に多数集積配
置して記録ヘッドを構成した場合、例えば紙,OHP用シー
ト,布その他の記録媒体(被記録材)の幅方向にその全
幅にわたって吐出口を配置した所謂フルラインタイプの
記録ヘッドの場合は、通常、全発熱素子に、または、所
定個数の発熱素子のグループ毎に順次所定パルス幅の電
圧が印加されて駆動される。
かかる駆動方式は、熱転写記録装置などの記録ヘッド
についても同様に採用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、基板上に積層された発熱素子の抵抗値
は全素子均一ではない。したがって、該発熱素子の抵抗
値ばらつきに伴ない、各発熱素子の発熱量がばらつく。
これにより、例えばインクジェット記録装置において
は、発泡時におけるインクの体積変化量が発熱素子毎に
異なり、従って吐出されるインク量が異なるので記録さ
れたドットの径がばらつき、良好な記録画像が得られな
いおそれがある。
このような問題点は、熱転写記録装置などにもあては
まることである。
また、従来のインクジェット記録装置や熱転写記録装
置においては、一ヘッド内の各々の発熱素子に同一のパ
ルス幅及び同一の駆動電圧を有するパルスが印加されて
おり、複数ある発熱素子がより最適な駆動条件となるよ
う駆動されていなかった。したがって、ある発熱体には
必要以上のエネルギーが印加されて発熱素子の寿命が短
かくなり、これとは逆に必要十分なエネルギーが印加さ
れていない発熱素子からは安定な吐出が得られない場合
があるという解決すべき課題があった。
また、複数の発熱素子を複数の駆動ICで駆動する場合
には、駆動の補正を行うことが困難であった。
よって本発明の目的は、上述の点に鑑み、良好な記録
画像を得ると共に、より最適な発熱駆動制御を可能とし
た記録装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
そのために、本発明は、複数の記録素子と、該複数の
記録素子を駆動するための複数のIC回路とを連続接続し
た記録ヘッドを用いて被記録材に記録を行う記録方法で
あって、 前記IC回路のフリップフロップ回路が、外部から供給
されたイネーブル信号を一時保持して前記連続接続され
た次段のIC回路に転送することで、それぞれのIC回路を
単位として前記記録素子を順次駆動可能とし、 前記IC回路の単位毎のパルス幅指定メモリに予め記憶
された条件のうち前記駆動可能とされたIC回路に対応し
た条件に基づくパルス幅のストローブ信号を、前記複数
のIC回路に共通に供給することで、前記駆動可能とされ
たIC回路を単位とした前記記録素子毎に被記録材に記録
を行うことを特徴とする。
また、本発明記録装置は、複数の記録素子と、該複数
の記録素子を駆動するために連続接続された複数のIC回
路と、該IC回路内に配され外部から供給されたイネーブ
ル信号を一時保持して前記連続接続された次段のIC回路
に転送することで、それぞれのIC回路を単位として前記
記録素子を順次駆動可能とするフリップフロップ回路と
を有する記録ヘッドと、 前記IC回路の単位毎に予め設定された条件を記憶した
パルス幅指定メモリと、 該パルス幅指定メモリに予め記憶された条件のうち前
記駆動可能とされたIC回路に対応した条件に基づくパル
ス幅のストローブ信号を、前記複数のIC回路に共通に供
給することで、前記駆動可能とされたIC回路を単位とし
た前記記録素子毎に被記録材に記録を行う手段と、 を具えたことを特徴とする。
〔作用〕
本発明によれば、複数の記録素子を駆動するために連
続接続されたIC回路のフリップフロップ回路が、外部か
ら供給されたイネーブル信号を一時保持して前記連続接
続された次段のIC回路に転送することで、それぞれのIC
回路を単位として前記記録素子を順次駆動可能とする構
成であるため、IC回路の数を増やし連続接続するだけ
で、数多くの記録素子を有するヘッドを簡単に駆動する
ことができる。
そして、IC回路の単位毎に記録素子の特性ばらつきを
補正するための条件をIC回路の単位毎にパルス幅記憶手
段に予め記憶しておき、この記憶された条件のうちイネ
ーブル信号で駆動可能とされたIC回路に対応した条件に
基づくパルス幅のストローブ信号を、前記複数のIC回路
に共通に供給することで、前記駆動可能とされたIC回路
を単位とした前記記録素子毎の駆動を行ってる。このよ
うに複数のIC回路を順次選択可能にしつつパルス幅が補
正されたイネーブル信号を複数のIC回路に共通に供給す
るという構成によって、複数のIC回路のそれぞれに対応
した記録素子の特性ばらつきの補正を一つのパルス幅補
正回路で行うことができ、長尺化したヘッドであっても
簡単な構成でIC回路を単位とした記録素子毎の補正を行
うことができる。
〔実施例〕
以下に、図面を参照して本発明の一実施例を詳細に説
明する。
第1図は、本発明を適用したインクジェット記録装置
に用いられる記録ヘッドの一例を示す模式的斜視図であ
る。ここで、101は吐出エレメントであり、インクを吐
出するために利用される熱エネルギを発生する熱エネル
ギ発生手段である発熱素子等が並列に配された液路,各
液路前方に開口した吐出口110および各液路に供給され
るインクを貯留するための共通液室等を有し、吐出口11
0よりインクを吐出して記録液滴の形成を行う。101Aお
よび101Bは、それぞれ、発熱素子,配線等を形成した基
板(ヒータボード)および液路,共通液室形成用の溝を
設けた天板であり、両者を接合することによって吐出エ
レメント101が構成される。
103は吐出エレメント101を接着等により固定するため
のベースプレート、102は吐出エレメント101およびベー
スプレート103の端面にボルト等緊締部材により固定さ
れた前面プレートであり、吐出口110を記録媒体に直接
対向させる開口102aを有する。各部115,116および117は
インク供給系の一部を成す部材であり、115は吐出エレ
メント101内の共通液室にインクを導入するエルボ形状
の接続部材、117はインク供給源としてのインクタンク
等からのインク供給経路途中に配置されたフィルタユニ
ット、116は接続部材115とフィルタユニット117とを接
続する供給管である。
第2図は、上述の記録ヘッドのインク吐出部の部分縦
断面を模式的に示す。
第2図において、吐出エレメント101の記録媒体31に
対向する面には、所定ピッチで複数のインク吐出口110
が形成される。各インク吐出口110に連通するインク液
路内に設けられた電気熱交換体41をドット情報に基いて
駆動(通電加熱)してインク内に気泡41Aを発生させ、
このときの気泡の変化に伴なう圧力変動により、飛翔イ
ンク液滴42を形成し、記録媒体31に所定パターンでイン
クドットを付着させながら記録を行なう。
なお、ヒータボード101Aには、上述のような駆動を行
うための駆動回路(ドライバ)も一体に設けられていて
もよい。
第3図は、本発明を適用したインクジェット記録装置
の一実施例を示すブロック図である。ここで1は第1図
および第2図について述べた記録ヘッドであり、第1図
に示したように吐出口を所定方向に複数配して、例えば
記録媒体の幅方向にその全幅にわたって複数配置して構
成されている。
3は記録ヘッド1の各吐出口に連通した液路に配設さ
れた発熱素子であり、発熱素子3は所定の個数を単位と
する駆動ブロックとして形成されている。7−1〜7−
Nはそれぞれのブロックに属する発熱素子3をブロック
単位で同時駆動するIC回路のヘッド駆動部であり、IC回
路はそれぞれ連続的に接続されている。
ヘッド駆動部7−1〜7−Nにおいては、第4図に示
すように、1ライン分のデータ信号SIをブロックに属す
るk個の発熱素子3のそれぞれに対応して格納可能なビ
ットを有するシフトレジスタ30や、ラッチ信号LATに応
じて上述のビットデータをラッチするラッチ回路32等を
具えている。また、ストローブ信号STB,イネーブル入力
信号EI,イネーブルクロック信号ECK等に応じてビットデ
ータに基づいて各発熱素子3を前述のブロック毎に順次
駆動するために、イネーブル信号を一時保持して次段の
IC回路に転送するフリップフロップ回路FFやスイッチ手
段としてのゲート回路等を有している。更に、第4図に
おいて、D1〜DKはブロックを構成している各発熱素子3
への接点、SCKは記録データ転送用のクロック信号、CLR
はフリップフロップ回路FFのクリア信号である。なお、
末尾に“0"を付した図中右側部分に示す信号(SDO〜ECK
O)は、次段の駆動部(IC回路)に対して出力される信
号である。
再び第3図を参照するに、記録ヘッド1の各発熱素子
3には電源装置5から駆動電圧VHが供給される一方、記
録信号発生部11からは、中央処置装置CPU20からの駆動
タイミング信号Tに応じて、後述するように各種の信号
を発生し、ヘッド駆動部7−1〜7−Nにその信号を送
給する。9は画像データの供給源であるホスト装置Hか
ら直接若しくはCPU7を介して間接に送給されてくる画像
データIDATAを格納する画像メモリ、21はCPU7によって
実行される各種のプログラム等を格納するROMや、作業
用のRAMからなる記憶装置でる。更に、12はヘッド駆動
部7−1〜7−Nごとにその特性に応じて最適な駆動が
得られるように予め設定されたパルス幅がそれぞれ記憶
されているROM形態のパルス幅指定メモリである。
そこで、このように構成した駆動回路においては、先
にも述べたようにCPU20からの駆動タイミング信号Tに
応じて記録信号発生部11が画像メモリ9に展開された画
像データを読出し、データ信号SIと共に各種のクロック
信号およびラッチ信号LATを発生するが、このとき、パ
ルス幅指定メモリ12から次々とヘッド駆動部7−1〜7
−N別に記憶されている駆動最適パルス幅を読出して、
その最適幅のパルスのストローブ信号STBをヘッド駆動
部別に次々と送給する。
第5図は記録信号発生部6およびパルス幅指定メモリ
11を含め上述のストローブ信号STB発生にかかわる回路
の構成を、また第6図は各部において発生する信号のタ
イミングを示す。
第5図において、403は1ラインごとの記録スタート
信号によりリセットされ、ブロッククロックに応じて1
駆動ブロックごとにカウントアップするブロックカウン
タである。しかしてブロックカウンタ403ではカウント
アップするごとにその出力がパルス幅指定メモリ12の対
応するアドレスに供給され、そのアドレスに格納されて
いるパルス幅のデータが読出されて、ストローブパルス
幅のカウンタ403のプリセットデータに接続される。な
おこのプリセットデータはストローブスタート信号STB
によりストローブパルス幅カウンタ403にプリセットさ
れるもので、更に基本クロックによる所定値のカウント
の後、ストローブパルス幅カウンタ403から出力される
リップルキャリー信号(RC)によってストローブフリッ
プフロップ(FF)401がリセットされる。また、ストロ
ーブフリップフロップ401はストローブスタート信号に
よってセットされるものである。
かくして、ストローブフリップフロップ401を介して
各IC回路に共通して次々と出力されるストローブ信号ST
Bに応じて、ヘッド駆動部7−1〜7−N(ブロック1
〜ブロックn)を第6図に示すように適切なパルス幅で
それぞれ駆動することができる。
以上のような記録ヘッドおよびその駆動系を用いて、
例えば第7図に示すようなフルカラー記録が可能なライ
ンプリンタを構成することができる。
第7図において、201Aおよび201は、ここではファン
フォールド紙として示した記録媒体Rを副走査方向Vsに
挟持搬送するために設けたローラ対である。202BK,202
Y,202Mおよび202Cは、それぞれ、記録媒体Rの全幅にわ
たってノズルを配列したブラック,イエロー,マゼンタ
およびシアンの記録を行うフルマルチタイプの記録ヘッ
ドであり、その順に記録媒体搬送方向方向上流側より配
置してある。
200は回復系であり、吐出回復処理にあたっては記録
媒体Rに代って記録ヘッド202BK〜202Cに対向する。
(その他) なお、本発明は、以上説明したインクジェット方式の
記録方法および記録装置のみならず、サーマル方式その
他適宜の形態の記録方法および記録装置にも適用でき
る。
また、駆動条件として上例ではパルス幅を用いたが、
これに代えて電圧値を用いるものでもよく、あるいは両
者を組合せてもよい。また、パルス波形を変更するもの
でもよく、複数パルスを組合せて駆動を行うのであれ
ば、その組合せ数を変更するものでもよい。
また、以上に述べた実施例ではインク吐出エネルギ発
生素子にインクを膜沸騰させるための熱エネルギを発生
する電気熱変換体を用いたインクジェット記録装置につ
いて説明したが、インク吐出に利用されるエネルギを発
生する素子としてはこれに限られるものではなく、例え
ば圧電素子等のように駆動電気信号が供給されることに
より吐出エネルギを発生する素子を具えた記録ヘッドに
より記録が行われる記録方法および装置に広く適用でき
ることはいうまでもない。
しかし、本発明を、特にインクジェット記録方式の中
でも、インク吐出を行わせるため利用されるエネルギと
して熱エネルギを発生する手段(例えば電気熱変換体や
レーザ光等)を備え、前記熱エネルギによりインクの状
態変化を生起させる方式の記録ヘッド、記録装置におい
て優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれ
ば記録の高密度化,高精細化が達成できるので、記録素
子である電気熱変換体数の増加に伴って本発明のような
駆動が一層有効となるからである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特
許第4723129号明細書,同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この
方式は所謂オンデマンド型,コンティニュアス型のいず
れにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合
には、液体(インク)が保持されているシートや液路に
対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対
応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少な
くとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱
変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用
面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対
一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので
有効である。この気泡の成長,収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に
優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第44
63359号明細書,同第4345262号明細書に記載されている
ようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上
昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載
されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行う
ことができる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示さ
れているような吐出口,液路,電気熱変換体の組合せ構
成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が
屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許
第4558333号明細書,米国特許第4459600号明細書を用い
た構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の
電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換
体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公
報や熱エネルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応
させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた
構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、記
録ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明に
よれば記録を確実に効率よく行うことができるようにな
るからである。
さらに、第7図に示したように、記録装置が記録でき
る記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルライン
タイプの記録ヘッドに対して本発明は有効に適用できる
が、そのような記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの
組合せによってその長さを満たす構成や、上述のような
一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のい
ずれでもよい。
加えて、シリアルタイプのものにも本発明は有効に適
用できるが、装置本体に固定され記録ヘッド、あるいは
装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続
や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在の
チップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に
一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプ
の記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
また、本発明に記録装置の構成として設けられる、記
録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ま
しいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッ
ドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加
圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素
子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録と
は別の吐出を行なう予備吐出モードを行なうことも安定
した記録を行なうために有効である。
また、搭載される記録ヘッドの種類ないし個数につい
ても、例えば単色のインクに対応して1個のみが設けら
れたものの他、記録色や濃度を異にする複数のインクに
対応して複数個数設けられるものであってもよい。すな
わち、例えば記録装置の記録モードとしては黒色等の主
流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体
的に構成するか複数個の組み合わせによるかいずれかで
もよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
さらに加えて、以上説明した本発明実施例において
は、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以
下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液化
するもの、あるいはインクジェット方式ではインク自体
を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインク
の粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが
一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状
をなすものであればよい。加えて、積極的に熱エネルギ
による昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変
化のエネルギとして使用せしめることで防止するか、ま
たはインクの蒸発防止を目的として放置状態で固化する
インクを用いるかして、いずれかにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギによっ
て初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明
は適用可能である。このような場合のインクは、特開昭
54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又
は固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対し
て対向するような形態としてもよい。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
さらに加えて、本発明インクジェット記録装置の形態
としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端
末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写
装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の
形態を採るもの等であってもよい。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、記録素子(例
えば発熱素子)の駆動条件を各ブロック毎に適切な値に
制御することができるので、記録素子の有する特性のば
らつきを比較的簡略な回路構成をもって補正して、記録
のために利用されるエネルギ(例えばインク吐出に利用
される熱エネルギ)を安定して発生できるようになる。
これにより、例えば均一なインク滴の吐出が得られ、高
品位の画像記録を行うことが可能となるとともに、記録
ヘッドの延命にも貢献できる。
特に、本発明によれば、複数の記録素子を駆動するた
めに連続接続されたIC回路のフリップフロップ回路が、
外部から供給されたイネーブル信号を一時保持して前記
連続接続された次段のIC回路に転送することで、それぞ
れのIC回路を単位として前記記録素子を順次駆動可能と
する構成であるため、IC回路の数を増やし連続接続する
だけで、数多くの記録素子を有するヘッドを簡単に駆動
することができる。
そして、IC回路の単位毎に記録素子の特性ばらつきを
補正するための条件をIC回路の単位毎にパルス幅記憶手
段に予め記憶しておき、条件のうちイネーブル信号で駆
動可能とされたIC回路に対応した条件に基づくパルス幅
のストローブ信号を、前記複数のIC回路に共通に供給す
ることで、前記駆動可能とされたIC回路を単位とした前
記記録素子毎の駆動を行っている。このように複数のIC
回路を順次選択可能にしつつパルス幅が補正されたイネ
ーブル信号を複数のIC回路に共通に供給するという構成
によって、複数のIC回路のそれぞれに対応した記録素子
の特性ばらつきの補正を一つのパルス幅補正回路で行う
ことができ、長尺化したヘッドであっても簡単な構成で
IC回路を単位とした記録素子毎の補正を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用したインクジェット記録装置に用
いられる記録ヘッドの一例を示す模式的斜視図、 第2図はその吐出原理を説明するための模式的断面図、 第3図は本発明を適用したインクジェット記録装置の一
実施例を示すブロック図、 第4図は第3図におけるヘッド駆動部の一例を示す回路
ブロック図、 第5図は第3図に示した記録信号発生部およびパルス幅
指定メモリ部の詳細な回路ブロック図、 第6図は第3図における記録信号発生部の動作及びヘッ
ド駆動信号のタイミングを示す図、 第7図は本発明を適用したインクジェット記録装置の機
械的構成の一例を示す説明図である。 1……記録ヘッド、 3……発熱素子、 7−1〜7−n……ヘッド駆動部、 9……画像メモリ、 11……記録信号発生部、 12……パルス幅指定メモリ、 20……CPU、 110……吐出口、 116……供給管、 117……フィルタユニット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−30538(JP,A) 特公 昭64−7591(JP,B2) 特公 昭62−25314(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/05 B41J 2/355

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の記録素子と、該複数の記録素子を駆
    動するための複数のIC回路とを連続接続した記録ヘッド
    を用いて被記録材に記録を行う記録方法であって、 前記IC回路のフリップフロップ回路が、外部から供給さ
    れたイネーブル信号を一時保持して前記連続接続された
    次段のIC回路に転送することで、それぞれのIC回路を単
    位として前記記録素子を順次駆動可能とし、 前記IC回路の単位毎のパルス幅指定メモリに予め記憶さ
    れた条件のうち前記駆動可能とされたIC回路に対応した
    条件に基づくパルス幅のストローブ信号を、前記複数の
    IC回路に共通に供給することで、前記駆動可能とされた
    IC回路を単位とした前記記録素子毎に被記録材に記録を
    行うことを特徴とする記録方法。
  2. 【請求項2】前記記録ヘッドはインクを吐出することに
    より記録を行うインクジェットヘッドであり、インクを
    吐出するために利用されるエネルギを発生する素子を前
    記記録素子として有することを特徴とする請求項1に記
    載の記録方法。
  3. 【請求項3】前記記録素子はインクに膜沸騰を生じさせ
    てインクを吐出させるために利用される熱エネルギを発
    生する素子であることを特徴とする請求項2に記載の記
    録方法。
  4. 【請求項4】複数の記録素子と、該複数の記録素子を駆
    動するために連続接続された複数のIC回路と、該IC回路
    内に配され外部から供給されたイネーブル信号を一時保
    持して前記連続接続された次段のIC回路に転送すること
    で、それぞれのIC回路を単位として前記記録素子を順次
    駆動可能とするフリップフロップ回路とを有する記録ヘ
    ッドと、 前記IC回路の単位毎に予め設定された条件を記憶したパ
    ルス幅指定メモリと、 該パルス幅指定メモリに予め記憶された条件のうち前記
    駆動可能とされたIC回路に対応した条件に基づくパルス
    幅のストローブ信号を、前記複数のIC回路に共通に供給
    することで、前記駆動可能とされたIC回路を単位とした
    前記記録素子毎に被記録材に記録を行う手段と、 を具えたことを特徴とする記録装置。
  5. 【請求項5】前記記録ヘッドはインクを吐出することに
    より記録を行うインクジェットヘッドであり、インクを
    吐出するために利用されるエネルギを発生する素子を前
    記記録素子として有することを特徴とする請求項4に記
    載の記録装置。
  6. 【請求項6】前記記録素子はインクに膜沸騰を生じさせ
    てインクを吐出させるために利用される熱エネルギを発
    生する素子であることを特徴とする請求項5に記載の記
    録装置。
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