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JP2906528B2 - 吸収を促進した内服用固形製剤 - Google Patents

吸収を促進した内服用固形製剤

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JP2906528B2
JP2906528B2 JP2033491A JP3349190A JP2906528B2 JP 2906528 B2 JP2906528 B2 JP 2906528B2 JP 2033491 A JP2033491 A JP 2033491A JP 3349190 A JP3349190 A JP 3349190A JP 2906528 B2 JP2906528 B2 JP 2906528B2
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JP
Japan
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weight
solid preparation
internal use
chlortenoxicam
granules
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JP2033491A
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正美 根本
英文 林
茂 板井
泰緒 中川
陽子 片山
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Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、速効性を期待するオキシカム系抗炎症剤に
関する。
[従来の技術] 従来、オキシカム系抗炎症剤の速効性を検討した技術
は知られていない。
[発明が解決しようとする課題] 従って、オキシカム系抗炎症剤は、鎮痛、歯痛などの
速い吸収を要求される症状には満足できる製剤はなかっ
た。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、ある種の制酸剤を配合させることによ
り、溶出性が良く、人における吸収の立ち上がりが極め
て速く且つバラツキの少ない製剤を見出し、この知見に
基づき本発明を完成した。
本発明は、制酸剤一種または二種以上を配合し、オキ
シカム系抗炎症薬の吸収性を促進することを特徴とする
内服用固形剤である。
本発明で用いられる抗炎症剤とは、クロルテノキシカ
ム、テノキシカム、ピロキシカムなどのオキシカム系抗
炎症薬が挙げられる。
本発明で用いられる制酸剤は、炭酸水素ナトリウム、
リン酸水素カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシ
ウム、酸化マグネシウム、合成ヒドロタルサイトなどで
ある。
本発明で用いられる制酸剤の配合量は、オキシカム系
抗炎症薬の種類、制酸剤の種類や剤形によって異なる
が、オキシカム系抗炎症薬1重量部に対して10重量部〜
50重量部が好ましく、10重量部〜40重量部が更に好まし
い。
例えば、錠剤の場合は、クロルテノキシカム1重量部
に対して炭酸水素ナトリウムを1重量部以上配合すれば
溶出性が向上し、10重量部以上配合すれば極めて溶出性
が向上する。しかし、20重量部より多く配合すると硬度
が低下し適切な錠剤が得られないし、15重量部より多く
配合するとコーティングの際に割れや欠けができるなど
成形性の面での問題が生じる。
この炭酸水素ナトリウム成形性の問題には、リン酸水
素カルシウムなど2種以上の制酸剤を配合することによ
ってある程度解決することができる。
また合成ヒドロタルサイトであれば、クロルテノキシ
カム1重量部に対して合成ヒドロタルサイト15重量部以
上配合すれば溶出性が向上するが、40重量部より多く配
合するとクロルテノキシカムの吸着が激しくなり、溶出
並びに吸収の低下が認められる。
一方、顆粒剤の場合は、クロルテノキシカム1重量部
に対してメタケイ酸アルミン酸マグネシウム20重量部〜
40重量部を配合すると好ましく、15重量部〜30重量部を
配合すると更に好ましい。40重量部以上になると造粒が
困難となり流動性の良い顆粒が製造できない。また、炭
酸水素ナトリウムの場合はクロルテノキシカム1重量部
に対して炭酸水素ナトリウム1重量部以上であれば溶出
性が向上するが、20重量部以上多く配合すると顆粒の成
形性が悪くなり、コーティングを施す場合には、顆粒表
面が欠けてしまう。
次に本発明の製剤の製造方法は、錠剤,顆粒とも一般
的な製造方法で製造できる。例えば、オキシカム系抗炎
症薬に制酸剤を加えて、粉砕し、次に賦形剤(例えば、
乳糖、葡萄糖などの糖類、D−ソルビトール、マンニト
ールなどの糖アルコール類、微結晶セルロースなどのセ
ルロース類、コーンスターチなどの澱粉類、アエロジ
ル)及び崩壊剤(カルボキシメチルセルロースカルシウ
ム、低置換ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロ
ース類、ポリビニルポリピロリドン、クロスカロメロー
スナトリウム)更に、結合剤(ヒドロキシプロピルセル
ロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチル
セルロース、メチルセルロースなどのセルロース類、ポ
リビニルピロリドン)を加えて、混合若しくは粉砕し、
アルコールと精製水の混液で造粒する。造粒は撹拌造粒
機、流動層造粒機、ニーダ、転動造粒機、遠心流動造粒
機、押し出し造粒機、真空造粒機などが使用可能であ
る。次いで、製した造粒物を乾燥し、散剤、細粒剤、顆
粒剤を調製する。
カプセル剤及び錠剤に関しては、造粒物に滑沢剤(例
えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシ
ウム、タルク、硬化油など)を加える。
なお、細粒剤、顆粒剤及び錠剤には、コーティングを
施すことにより、一層服用しやすいものとなる。
[発明の効果] 本発明により、抗炎症薬の速効性が著しく改善され、
鎮痛、歯痛などの速い吸収を要求される症状に有用であ
る。
[実施例] 以下、実施例及び試験例を挙げて本発明を具体的に説
明する。
実施例1〜8 表1に示した処方1〜8に基づいてクロルテノキシカ
ムと炭酸水素ナトリウムの配合比を変化させ錠剤を調製
した。
調製方法は、次の通りである。即ち、まずクロルテノ
キシカムと炭酸水素ナトリウムを混合粉砕し、次いで乳
糖、微結晶セルロース、アエロジル、低置換ヒドロキシ
プロピルセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロー
スを混合した。次に撹拌造粒機(バーチカルグラニュレ
ーター;富士産業社製)にこの混合物を投与し、アルコ
ールと精製水の混液を加え、ブレードの回転を300rpm、
クロススクリューの回転を1000rpmで造粒した。流動層
乾燥機で乾燥後、スピードミルを用い、20メッシュ以下
に整粒した。この整粒した顆粒にステアリン酸マグネシ
ウムを加え、十分に混合した後、打錠機により7mm径の
錠剤を製造した。
実施例9 (処方9) クロルテノキシカム 2 mg 炭酸水素ナトリウム 20 mg 燐酸水素カルシウム無水GS 50 mg 微結晶セルロース 40 mg アエロジル 2.5mg 低置換ヒドロキシプロピルセルロース 25 mg ヒドロキシプロピルセルロース 10 mg ステアリン酸カルシウム 0.5mg 合計 150 mg 上記の処方に基づいて実施例1〜8に記載の製造法と
同様にして錠剤を製造した。
実施例10,11 表2に示した処方10と処方11に基づいてテノキシカム
及びピロキシカムと炭酸水素ナトリウムの配合比を変化
させ錠剤を調製した。
調製方法は、次の通りである。即ち、まずテノキシカ
ムまたはピロキシカムと炭酸水素ナトリウムを混合粉砕
し、次いで燐酸水素カルシウム無水GS、低置換ヒドロキ
シプロピルセルロース、アエロジル及びヒドロキシプロ
ピルセルロースを混和した。次に撹拌造粒機(バーチカ
ルグラニュレーター;富士産業社製)にこの混合物を投
与し、アルコールと精製水の混液を加え、ブレードの回
転を300rpm、クロススクリューの回転を1000rpmで造粒
した。流動層乾燥機で乾燥後、スピードミルを用い、20
メッシュ以下に整粒した。この整粒した顆粒にステアリ
ン酸マグネシウムを加え、十分に混合した後、打錠機に
より7mm径の錠剤を製造した。
実施例12 処方9に基づいて一般的な顆粒の製法により製造した
顆粒を3号硬カプセルに充填しカプセル剤を得た。
実施例13 処方10に基づいて一般的な顆粒の製法により製造した
顆粒を3号硬カプセルに充填し、カプセル剤を得た。
実施例14 処方11に基づいて製造した顆粒を3号硬カプセルに充
填し、カプセル剤を得た。
試験例1(錠剤の溶出試験) (検体) 検体1〜9;実施例1〜9の錠剤各1個を用いた。
対照検体;下記の錠剤各1個。
(処方) クロルテノキシカム 2 mg 乳糖 40 mg 微結晶セルロース 41.5mg アエロジル 1 mg 低置換ヒドロキシプロピルセルロース 10 mg ヒドロキシプロピルセルロース 5 mg ステアリン酸マグネシウム 0.5mg 合計 100 mg 上記の処方に基づいて実施例2と同様にして錠剤を製
造した。
(試験方法) 人工胃液における溶出試験はバドル法(100rpm)で行
い、人工胃液として日本薬局方・一般試験法崩壊試験の
第I液(pH=1.2)900ml(37℃)を用いた。また、溶出
した主薬の定量は吸光度法により行なった。
(結果) 表3に示す。
表3に示したように検体6,7は炭酸水素ナトリウムが
全くない処方に比べ、顕著な溶出性の改善が認められ
た。また、炭酸水素ナトリウムのクロルテノキシカムに
対する比率が高くなると主薬の溶出性が良くなっている
が、処方8になると、処方6,7に比べ、初期の溶出が低
くなっていた。これは溶出試験中に錠剤が浮上し、錠剤
の崩壊が延長したためである。また錠剤の浮上は乳糖よ
り比重の軽い、微結晶セルロースを使用したためと思わ
れる。
検体9の人工胃液中における溶出性は、5分で100%
溶出することが認められた。
試験例2(カプセル剤の溶出試験) (検体) 検体1;実施例12のカプセル剤1個。
検体2;実施例13のカプセル剤1個。
検体3;実施例14のカプセル剤1個。
(試験方法) 人工胃液における溶出試験を実施した。尚、溶出試験
はパドル法(100rpm)で行い、人工胃液として日本薬局
方・一般試験法崩壊試験の第I液(pH=1.2)900ml(37
℃)を用いた。また、溶出した主薬の定量は吸光度法に
より行なった。
(結果) 表4に示す。
錠剤と同様の溶出性であった。
試験例3 (検体) 検体1;実施例9の錠剤1個 対照検体;試験例1で用いた対照検体の錠剤1個 (試験方法) 健康志願者6名による吸収実験をクロスオーバー法に
より実施した。
(結果) 結果は,表5に示す。
表5から明らかなように、検体は対照検体に比べtmax
(最高血中濃度到達時間)が早くなり、Cmax(最高血中
濃度)が高くなっている。
試験例4 実施例6,7,8,9の錠剤各1個を検体1〜4として用い
硬度計(Schleuniger−4M)により、錠剤の硬度を測定
した。
(結果) 結果を表6に示す。
錠剤として適切な硬度硬度は、6.0以上の値である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 泰緒 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正 製薬株式会社内 (72)発明者 片山 陽子 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正 製薬株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 31/54 A61K 9/16 A61K 9/20 A61K 47/02 A61K 47/24 CA(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制酸剤の一種または二種以上を配合し、オ
    キシカム系抗炎症薬の吸収性を促進することを特徴とす
    る内服用固形剤。
  2. 【請求項2】オキシカム系抗炎症薬が、クロルテノキシ
    カム、テノキシカム、ピロキシカムである請求項1記載
    の内服用固形剤。
  3. 【請求項3】制酸剤が、炭酸水素ナトリウム、リン酸水
    素カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、酸
    化マグネシウム、合成ヒドロタルサイトである請求項1
    または請求項2記載の内服用固形剤。
JP2033491A 1990-02-14 1990-02-14 吸収を促進した内服用固形製剤 Expired - Lifetime JP2906528B2 (ja)

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