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JP2995310B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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Publication number
JP2995310B2
JP2995310B2 JP3228107A JP22810791A JP2995310B2 JP 2995310 B2 JP2995310 B2 JP 2995310B2 JP 3228107 A JP3228107 A JP 3228107A JP 22810791 A JP22810791 A JP 22810791A JP 2995310 B2 JP2995310 B2 JP 2995310B2
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JP
Japan
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group
polymer
parts
oxypropylene
reactive silicon
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JP3228107A
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浩 岩切
雅幸 藤田
敬 長谷川
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Kaneka Corp
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Kaneka Corp
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反応性ケイ素基(水酸
基または加水分解性基の結合したケイ素原子を含むケイ
素原子含有基であって、シロキサン結合を形成し得る
基、以下同様)を有するオキシプロピレン重合体を含有
する新規な硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】反応性ケ
イ素基を有するオキシプロピレン重合体は液状の重合体
となり得るもので、湿分などにより室温で硬化してゴム
状弾性硬化物を生じる。このため、建築物の弾性シーラ
ント接着剤などに用いられている。
【0003】これらは、配合時、及び使用時に適度な粘
度を有することが望ましく、さらに、硬化物の力学特
性、特に柔軟性に富むゴム弾性を発現させるためには、
一定の分子量を有することが望ましい。
【0004】分子内に反応性ケイ素基を有する有機重合
体の製造方法について多くの提案がなされており、例え
ば、鐘淵化学工業(株)から製造、販売されている、主
鎖がオキシプロピレン重合体で末端にメトキシシリル基
が結合した有機重合体(商品名;MSポリマー)があ
る。
【0005】しかしながら、従来、分子量分布の狭い
(GPCによるMw/Mnが小さい)高分子量のオキシ
プロピレン重合体の製造が困難であったため、反応性ケ
イ素基を含有するオキシプロピレン重合体においても、
分子量分布の広い(GPCによるMw/Mnが大きい)
重合体しか用いられていなかった。
【0006】最近、分子量分布の狭いオキシプロピレン
重合体が得られることが報告されている。分子量分布の
狭いオキシプロピレン重合体を主鎖として用い、末端に
反応性ケイ素基を導入した重合体は硬化前において粘度
が低い。
【0007】本発明者らは、Mnが異なる2種以上の前
記オキシプロピレン重合体を含有してなる硬化性組成物
の硬化後における引裂き強度が、それぞれ単独の重合体
の硬化物の引裂き強度から推定される値より大きく向上
することを見出し、本発明に至った。
【0008】
【課題を解決するための手段と作用】本発明の硬化性組
成物は、重合主鎖が本質的に、
【0009】
【化2】
【0010】で示される繰り返し単位からなり、反応性
ケイ素基を少なくとも1個有するオキシプロピレン重合
体であって、Mw/Mn(重量平均分子量(Mw)と数
平均分子量(Mn)との比、以下同様)が1.6以下で
あるオキシプロピレン重合体を含有する硬化性組成物で
あって、Mnが異なる2種以上の前記オキシプロピレン
重合体を含有するものである。
【0011】Mnが1,000以上異なる2種以上のオ
キシプロピレン重合体を含有することが好適である。
【0012】本発明でいう反応性ケイ素基は特に限定さ
れるものではないが、代表的なものを示すと、例えば、
下記一般式[化3]で表わされる基が挙げられる。
【0013】
【化3】
【0014】[式中、RおよびRは、いずれも炭素
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール
基、炭素数7〜20のアラルキル基または(R´)
iO−で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R
またはRが2個以上存在するとき、それらは同一であ
ってもよく、異なっていてもよい。ここでR´は炭素数
1〜20の1価の炭化水素基であり、3個のR´は同一
であってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基また
は加水分解性基を示し、Xが2個以上存在するとき、そ
れらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは
0、1、2または3を、bは0、1または2をそれぞれ
示す。また、m個の
【0015】
【化4】
【0016】におけるbは異なっていてもよい。mは0
〜19の整数を示す。但し、a+Σb≧1を満足するも
のとする。] 上記Xで示される加水分解性基は特に限定されず、従来
公知の加水分解性基であればよい。具体的には、例え
ば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオ
キシ基、ケトキシメ―ト基、アミノ基、アミド基、酸ア
ミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオ
キシ基等が挙げられる。これらの内では、水素原子、ア
ルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメ―ト基、アミ
ノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基および
アルケニルオキシ基が好ましいが、加水分解性が穏やか
で取扱いやすいという観点からメトキシ基等のアルコキ
シ基が特に好ましい。
【0017】この加水分解性基や水酸基は1個のケイ素
原子に1〜3個結合することができ、(a+Σb)は1
〜5であるのが好ましい。加水分解性基や水酸基が反応
性ケイ素基中に2個以上存在する場合には、それらは同
一であってもよく、異なっていてもよい。
【0018】反応性ケイ素基中に、ケイ素原子は1個あ
ってもよく、2個以上あってもよいが、シロキサン結合
等によりケイ素原子の連結された反応性ケイ素基の場合
には、20個程度あってもよい。
【0019】なお、下記一般式[化5]で表わされる反
応性ケイ素基が、入手容易の点からは好ましい。
【0020】
【化5】
【0021】(式中、R、X、aは前記と同じ。) また、上記一般式[化3]におけるRおよびRの具
体例としては、例えば、メチル基、エチル基などのアル
キル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フ
ェニル基などのアリ―ル基、ベンジル基などのアラルキ
ル基、R´がメチル基やフェニル基などである(R´)
SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基等が挙げ
られる。R、R、R´としてはメチル基が特に好ま
しい。
【0022】反応性ケイ素基はオキシプロピレン重合体
1分子中に少なくとも1個、好ましくは1.1〜5個存
在するのがよい。重合体1分子中に含まれる反応性ケイ
素基の数が1個未満になると、硬化性が不充分になり、
良好なゴム状弾性挙動を発現しにくくなる。
【0023】反応性ケイ素基はオキシプロピレン重合体
分子鎖の末端に存在してもよく、内部に存在してもよ
い。反応性ケイ素基が分子鎖の末端に存在すると、最終
的に形成される硬化物に含まれるオキシプロピレン重合
体成分の有効網目鎖量が多くなるため、高強度、高伸び
で、低弾性率を示すゴム状硬化物が得られやすくなる。
【0024】本発明の重合体における重合主鎖を構成す
るオキシプロピレン重合体は、
【0025】
【化6】
【0026】で示される繰り返し単位を含有するもので
ある。このオキシプロピレン重合体は、直鎖状であって
も分枝状であってもよく、あるいは、これらの混合物で
あってもよい。また、他の単量体単位等が含まれていて
もよいが、[化6]に表される単量体単位が重合体中に
50重量%以上、好ましくは80重量%以上存在するこ
とが好ましい。
【0027】本発明における反応性ケイ素基を有するオ
キシプロピレン重合体は、官能基を有するオキシプロピ
レン重合体に反応性ケイ素基を導入することによって得
るのが好ましい。
【0028】高分子量で分子量分布が狭く、官能基を有
するオキシプロピレン重合体は、オキシプロピレンの通
常の重合法(苛性アルカリを用いるアニオン重合法)や
この重合体を原料とした鎖延長反応方法によって得るこ
とはきわめて困難であるが、特殊な重合法である特開昭
61−197631号、特開昭61−215622号、
特開昭61−215623号、特開昭61−21863
2号、特公昭46−27250号および特公昭59−1
5336号などに記載された方法により得ることができ
る。
【0029】反応性ケイ素基の導入は公知の方法で行な
えばよい。すなわち、例えば、以下の方法が挙げられ
る。
【0030】(1)末端に水酸基等の官能基を有するオ
キシプロピレン重合体に、この官能基に対して反応性を
示す活性基及び不飽和基を有する有機化合物を反応さ
せ、次いで、得られた反応生成物に加水分解性基を有す
るヒドロシランを作用させてヒドロシリル化する。
【0031】(2)末端に水酸基、エポキシ基やイソシ
アネート基等の官能基(以下、Y官能基という)を有す
るオキシプロピレン重合体に、このY官能基に対して反
応性を示す官能基(以下、Y´官能基という)及び反応
性ケイ素基を有する化合物を反応させる。
【0032】このY´官能基を有するケイ素化合物とし
ては、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシランなどのようなアミノ基含有シラン類;γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルメチルジメトキシシランなどのようなメルカ
プト基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシランなどのようなエポキシシ
ラン類;ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイ
ルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイ
ルオキシプロピルメチルジメトキシシランなどのような
ビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルト
リメトキシシランなどのような塩素原子含有シラン類;
γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−
イソシアネートプロピルメチルジメトキシシランなどの
ようなイソシアネート含有シラン類;メチルジメトキシ
シラン、トリメトキシシラン、メチルジエトキシシラン
などのようなハイドロシラン類などが具体的に例示され
うるが、これらに限定されるものではない。
【0033】以上の方法のなかで、(1)の方法、また
は(2)のうち末端に水酸基を有する重合体とイソシア
ネート基および反応性ケイ素基を有する化合物を反応さ
せる方法、が好ましい。
【0034】本発明で使用し得る反応性ケイ素基含有オ
キシプロピレン重合体のMnとしては、3,000〜5
0,000であることが好ましく、5,000〜30,
000であることがさらに好ましい。
【0035】また、反応性ケイ素基含有オキシプロピレ
ン重合体のMw/Mnは1.6以下であり、分子量分布
が狭い(単分散性が大きい)。Mw/Mnの値は好まし
くは1.5以下であり、さらに好ましくは1.4以下で
ある。数平均分子量が大きいにもかかわらず分子量分布
が狭い重合体は、硬化前において粘度が低く取扱いが容
易である。
【0036】なお、分子量分布は、各種の方法で測定可
能であるが、通常ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)
法での測定が一般的である。
【0037】本発明の硬化性組成物を得るには、反応性
ケイ素基導入後であってMnが異なる2種以上のオキシ
プロピレン重合体を混合する方法や、末端に官能基を有
した2種以上のオキシプロピレン重合体を予め混合して
おき、その後、前記官能基の部分に反応性ケイ素基を導
入する方法などがあるが、これらによって限定されるも
のではない。
【0038】本発明で使用する2種以上の反応性ケイ素
基含有オキシプロピレン重合体は、Mnがそれぞれ異な
るものであるが、前記Mnが1,000以上異なる2種
以上のオキシプロピレン重合体を使用することが好まし
く、3,000以上異なる2種以上を使用することがさ
らに好ましい。例えば、本発明の硬化性組成物が三成分
系である場合、Mnが12,000のものと、15,0
00のものと、20,000のものとを含有していると
いった具合である。
【0039】本発明の硬化性組成物の硬化物における引
裂き強度は、各々の単独重合体の硬化物に比べて大きく
向上する。また、本発明では、使用する2種以上の反応
性ケイ素基含有オキシプロピレン重合体の混合比を変化
させることにより、一定の範囲内で硬化物のモジュラ
ス、伸び、強度を設定することが可能となる。さらに、
組成物の粘度も作業上適した範囲に設定することが容易
となる。
【0040】特に、引裂き強度の効果は混合成分の分子
量の差が小さい場合に顕著ではなく、差が大きい場合に
効果が顕著である。
【0041】本発明の硬化性組成物における各オキシプ
ロピレン重合体の配合割合には特に限定はないが、例え
ば2種(A成分+B成分)からなる場合にあっては、A
成分の重量部:B成分の重量部が、95:5〜5:95
であることが好ましく、90:10〜10:90である
ことがさらに好ましい。また、3種以上からなる場合に
は、全重合体中における各成分が10〜90重量%の範
囲内となるようにすればよい。
【0042】本発明の組成物を硬化させるにあたって
は、硬化触媒を使用してもしなくてもよい。硬化触媒を
使用する場合には、従来公知のものを広く使用すること
ができる。その具体例としては、テトラブチルチタネー
ト、テトラプロピルチタネートなどのチタン酸エステル
類;ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエー
ト、ジブチルスズジアセテート、オクチル酸スズ、ナフ
テン酸スズなどのスズカルボン酸塩類;ジブチルスズオ
キサイドとフタル酸エステルとの反応物;ジブチルスズ
ジアセチルアセトナート;アルミニウムトリスアセチル
アセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテ
ート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセ
テートなどの有機アルミニウム化合物類;ジルコニウム
テトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルア
セトナートなどのキレート化合物類;オクチル酸鉛;ブ
チルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ジブチ
ルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシ
ルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルア
ミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グ
アニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N
−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾ
ール、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ
ン−7(DBU)などのアミン系化合物、あるいはこれ
らアミン系化合物のカルボン酸などとの塩;過剰のポリ
アミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹
脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成
物;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β
−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ンなどのアミノ基を有するシランカップリング剤;など
のシラノール縮合触媒、さらには他の酸性触媒、塩基性
触媒などの公知のシラノール縮合触媒等が挙げられる。
これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用し
てもよい。
【0043】これらの硬化触媒の使用量は、反応性ケイ
素基含有オキシプロピレン重合体100重量部(以下、
単に「部」という)に対して0.1〜20部程度が好ま
しく、1〜10部程度が更に好ましい。反応性ケイ素基
含有オキシプロピレン重合体に対して硬化触媒の使用量
が少なすぎると、硬化速度が遅くなり、また硬化反応が
充分に進行しにくくなるので、好ましくない。一方、反
応性ケイ素基含有オキシプロピレン重合体に対して硬化
触媒の使用量が多すぎると、硬化時に局部的な発熱や発
泡が生じ、良好な硬化物が得られにくくなるので好まし
くない。
【0044】反応性ケイ素基含有オキシプロピレン重合
体は、種々の充填剤を混入する事により変性しうる。充
填剤としては、フユームシリカ、沈降性シリカ、無水ケ
イ酸、含水ケイ酸およびカーボンブラックの如き補強性
充填剤;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ
土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベント
ナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活
性亜鉛華、水添ヒマシ油およびシラスバルーンなどの如
き充填剤;石綿、ガラス繊維およびフィラメントの如き
繊維状充填剤が例示される。
【0045】これら充填剤で強度の高い硬化組成物を得
たい場合には、主にフユームシリカ、沈降性シリカ、無
水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブラック、表面処理微
細炭酸カルシウム、焼成クレー、クレー、および活性亜
鉛華などから選ばれる充填剤を反応性ケイ素基含有オキ
シプロピレン重合体100部に対し、1〜100部の範
囲で使用すれば好ましい結果が得られる。また、低強度
で伸びが大である硬化組成物を得たい場合には、主に酸
化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タル
ク、酸化第二鉄、酸化亜鉛、およびシラスバルーンなど
から選ばれる充填剤を反応性ケイ素基含有オキシプロピ
レン重合体100部に対し5〜200部の範囲で使用す
れば好ましい結果が得られる。もちろんこれら充填剤は
1種類のみで使用してもよいし、2種類以上混合使用し
てもよい。なお、低粘度化により多くの充填剤の使用が
可能となるので好適である。
【0046】本発明の硬化性組成物においては、可塑剤
を充填剤と併用して使用すると硬化物の伸びを大きくで
きたり、多量の充填剤を混入できたりするのでより有効
である。この可塑剤としては、ジオクチルフタレート、
ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレートなどの
如きフタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コハ
ク酸イソデシル、セバシン酸ジブチルなどの如き脂肪族
二塩基酸エステル類;ジエチレングリコールジベンゾエ
ート、ペンタエリスリトールエステルなどの如きグリコ
ールエステル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシノー
ル酸メチルなどの如き脂肪族エステル類;リン酸トリク
レジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニ
ルなどの如きリン酸エステル類;エポキシ化大豆油、エ
ポキシステアリン酸ベンジルなどの如きエポキシ可塑剤
類;2塩基酸と2価アルコールとのポリエステル類など
のポリエステル系可塑剤;ポリプロピレングリコールや
その誘導体などのポリエーテル類;ポリ−α−メチルス
チレン、ポリスチレンなどのポリスチレン類;ポリブタ
ジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリ
クロロプレン、ポリイソプレン、ポリブテン、塩素化パ
ラフィン類などの可塑剤が単独又は2種類以上の混合物
の形で任意に使用できる。可塑剤量は、反応性ケイ素基
含有オキシプロピレン重合体100部に対し、1〜10
0部の範囲で使用すると好ましい結果が得られる。
【0047】本発明の硬化性組成物の調整法には特に限
定はなく、例えば上記した成分を配合し、ミキサーやロ
ールやニーダーなどを用いて常温または加熱下で混練し
たり、適した溶剤を少量使用して成分を溶解させ、混合
したりするなどの通常の方法が採用され得る。また、こ
れら成分を適当に組合わせることにより、1液型や2液
型の配合物をつくり使用することもできる。
【0048】本発明の硬化性組成物は、大気中に暴露さ
れると水分の作用により、三次元的に網状組織を形成
し、ゴム状弾性を有する固体へと硬化する。
【0049】本発明の硬化性組成物を使用するに際して
は、更に、必要に応じて、接着性改良剤、物性調整剤、
保存安定性改良剤、滑剤、顔料、発泡剤などの各種添加
剤を適宜添加することが可能である。
【0050】本発明の硬化性組成物は弾性シーラントと
して特に有用であり、建造物、船舶、自動車、道路など
の密封剤として使用しうる。更に、単独あるいはプライ
マーの助けをかりてガラス、磁器、木材、金属、樹脂成
形物などの如き広範囲の基質に密着しうるので、種々の
タイプの密封組成物および接着組成物としても使用可能
である。更に、食品包装材料、注型ゴム材料、型取り用
材料、塗料としても有用である。
【0051】
【発明の効果】本発明の硬化性組成物の硬化物は、優れ
た引裂き強度を有している。
【0052】
【実施例】本発明をより一層明らかにするために、以下
に実施例を挙げる。
【0053】合成例1 1.5リットル耐圧ガラス製反応容器に分子量15,0
00のポリオキシプロピレントリオール(Mw/Mn=
1.38、粘度89ポイズ)401g(0.081当
量)を仕込み、窒素雰囲気にした。
【0054】137℃で、滴下漏斗からナトリウムメト
キシドの28%メタノール溶液19.1g(0.099
当量)を滴下し、5時間反応させた後、減圧脱揮した。
窒素雰囲気下にもどし塩化アリル9.0g(0.118
当量)を滴下、1.5時間反応させた後、さらにナトリ
ウムメトキシドの28%メタノール溶液5.6g(0.
029当量)と塩化アリル2.7g(0.035当量)
を用いてアリル化をおこなった。
【0055】この反応物をヘキサンに溶かしケイ酸アル
ミニウムで吸着処理した後、ヘキサンを減圧除去すると
311gの黄色透明なポリマーが得られた(粘度68ポ
イズ)。
【0056】このポリマー270g(0.065当量)
を耐圧ガラス製反応容器に仕込み、窒素雰囲気にした。
塩化白金酸の触媒溶液(HPtCl・6HO 2
5gをイソプロピルアルコール500gに溶かした溶
液)0.075mlを添加後、30分撹拌した。ジメト
キシメチルシラン6.24g(0.059当量)を滴下
漏斗より加え、90℃で4時間反応させた後、脱揮する
と260gの黄色透明なポリマー(Mn=1.8×10
、Mw/Mn=1.5;GPC)が得られた。
【0057】合成例2 1.5リットル耐圧ガラス製反応容器に分子量6,00
0のポリオキシプロピレントリオール(Mw/Mn=
1.1、粘度11ポイズ)381g(0.183当量)
を仕込み、窒素雰囲気にした。
【0058】137℃で、滴下漏斗からナトリウムメト
キシドの28%メタノール溶液42.5g(0.220
当量)を滴下し、5時間反応させた後、減圧脱揮した。
窒素雰囲気下にもどし塩化アリル28.5g(0.37
2当量)を滴下、1.5時間反応させた後、さらにナト
リウムメトキシドの28%メタノール溶液16.9g
(0.088当量)と塩化アリル7.9g(0.103
当量)を用いてアリル化をおこなった。
【0059】この反応物をヘキサンに溶かしケイ酸アル
ミニウムで吸着処理した後、ヘキサンを減圧除去すると
313gの黄色透明なポリマーが得られた(粘度10ポ
イズ)。
【0060】このポリマー270g(0.148当量)
を耐圧ガラス製反応容器に仕込み、窒素雰囲気にした。
塩化白金酸の触媒溶液(HPtCl・6HO 2
5gをイソプロピルアルコール500gに溶かした溶
液)0.075mlを添加後、30分撹拌した。ジメト
キシメチルシラン14.06g(0.132当量)を滴
下漏斗より加え、90℃で4時間反応させた後、脱揮す
ると264gの黄色透明なポリマー(Mn=7.8×1
、Mw/Mn=1.1;GPC)が得られた。
【0061】合成例3 1.5リットル耐圧ガラス製反応容器に分子量9,00
0のポリオキシプロピレングリコール(Mw/Mn=
1.16、粘度48ポイズ)330g(0.067当
量)を仕込み、窒素雰囲気にした。
【0062】130℃で、滴下漏斗からナトリウムメト
キシドの28%メタノール溶液14.1g(0.073
当量)を滴下し、5時間反応させた後、減圧脱揮した。
窒素雰囲気下にもどし塩化アリル6.7g(0.087
当量)を滴下、1.5時間反応させた後、さらにナトリ
ウムメトキシドの28%メタノール溶液4.0g(0.
021当量)と塩化アリル1.9g(0.025当量)
を用いてアリル化をおこなった。
【0063】この反応物をヘキサンに溶かしケイ酸アル
ミニウムで吸着処理した後、ヘキサンを減圧除去すると
290gの黄色透明なポリマーが得られた(粘度38ポ
イズ)。
【0064】このポリマー210g(0.040当量)
を耐圧ガラス製反応容器に仕込み、窒素雰囲気にした。
塩化白金酸の触媒溶液(HPtCl・6HO 2
5gをイソプロピルアルコール500gに溶かした溶
液)0.046mlを添加後、30分撹拌した。ジメト
キシメチルシラン6.0g(0.057当量)を滴下漏
斗より加え、90℃で4時間反応させた後、脱揮すると
200gの黄色透明なポリマー(Mn=12,000、
Mw/Mn=1.3;GPC)が得られた。
【0065】実施例1 合成例1で得られたポリマー50部、及び合成例2で得
られたポリマー50部の混合物100部に対し、ジオク
チルフタレート50部、炭酸カルシウム(白石工業
(株)製 CCR)120部、二酸化チタン(石原産業
(株)製 ルチル型酸化チタンR−820)20部、ビ
ニルトリメトキシシラン 2部、アミノシラン化合物
(日本ユニカー(株)製 A−1120)3部、チクソ
性付与剤(楠本化成(株)製 D−6500)2部、硬
化促進剤(日東化成(株)製 ネオスタンU−220)
2部、及び老化防止剤 2部を加えて混練し、JIS
A 5758に規定された1型のH型サンプル、及び厚
さ3mmのシート状硬化サンプルを作成し、前記シート
状硬化サンプルから引裂き試験用ダンベル(JIS A
型)を作成した。
【0066】実施例2 合成例3で得られたポリマー50部、及び合成例2で得
られたポリマー50部の混合物100部に対し、実施例
1と同様に、ジオクチルフタレート50部、炭酸カルシ
ウム(白石工業(株)製 CCR)120部、二酸化チ
タン(石原産業(株)製 ルチル型酸化チタンR−82
0)20部、ビニルトリメトキシシラン 2部、アミノ
シラン化合物(日本ユニカー(株)製 A−1120)
3部、チクソ性付与剤(楠本化成(株)製 D−650
0)2部、硬化促進剤(日東化成(株)製 ネオスタン
U−220)2部、及び老化防止剤 2部を加えて混練
し、JIS A 5758に規定された1型のH型サン
プル、及び厚さ3mmのシート状硬化サンプルを作成
し、前記シート状硬化サンプルから引裂き試験用ダンベ
ル(JIS A型)を作成した。
【0067】比較例1〜3 合成例1〜3で得られた各ポリマー100部に対し、実
施例と同様に、ジオクチルフタレート50部、炭酸カル
シウム(白石工業(株)製 CCR)120部、二酸化
チタン(石原産業(株)製 ルチル型酸化チタンR−8
20)20部、ビニルトリメトキシシラン 2部、アミ
ノシラン化合物(日本ユニカー(株)製 A−112
0)3部、チクソ性付与剤(楠本化成(株)製 D−6
500)2部、硬化促進剤(日東化成(株)製 ネオス
タンU−220)2部、及び老化防止剤 2部を加えて
混練し、JIS A 5758に規定された1型のH型
サンプル、及び厚さ3mmのシート状硬化サンプルを作
成し、前記シート状硬化サンプルから引裂き試験用ダン
ベル(JIS A型)を作成した。(合成例1のポリマ
ーが比較例1に相当し、合成例2のポリマーが比較例2
に相当し、合成例3のポリマーが比較例3に相当す
る。)。
【0068】実施例1〜2、及び比較例1〜3の各引裂
き試験用ダンベルを用いて、引裂き試験を行ない、引裂
き強度を測定した。結果を[表1]に記載する。
【0069】また、実施例1〜2、及び比較例1〜3の
各H型サンプルを用いて、引張り試験を行ない、破断強
度(TB)及び破断時伸び(EB)を測定した。結果を
[表1]に併記する。
【0070】
【表1】
【0071】[表1]から明らかなように、実施例1の
硬化物の引裂き強度は、比較例1あるいは比較例2の引
裂き強度から推定される値より高くなっている。
【0072】また、実施例2の硬化物の引裂き強度は、
比較例2あるいは比較例3の引裂き強度から推定される
値より高くなっている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 71/00 - 71/14 C08G 65/00 - 65/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合主鎖が本質的に、 【化1】 で示される繰り返し単位からなり、水酸基または加水分
    解性基の結合したケイ素原子を含むケイ素原子含有基を
    少なくとも1個有し、Mw/Mnが1.6以下であるオ
    キシプロピレン重合体を含有する硬化性組成物であっ
    て、 Mnが異なる2種以上の前記オキシプロピレン重合体を
    含有することを特徴とする硬化性組成物。
  2. 【請求項2】Mnが1,000以上異なる2種以上のオ
    キシプロピレン重合体を含有することを特徴とする請求
    項1に記載の硬化性組成物。
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