JP2993082B2 - 光集積型干渉計 - Google Patents
光集積型干渉計Info
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Landscapes
- Instruments For Measurement Of Length By Optical Means (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、レーザ光の干渉を利用して、位置、変位、
速度等を測定する干渉計、さらに詳細には、光導波路を
用いて干渉光学系を構成した光集積型干渉計に関するも
のである。
速度等を測定する干渉計、さらに詳細には、光導波路を
用いて干渉光学系を構成した光集積型干渉計に関するも
のである。
[従来の技術] 従来、高精度の位置、変位および速度を計測するため
のヘテロダイン干渉計は第8図のように光源であるHe−
Neレーザ71、ハーフミラー72、λ/2板74、ミラー75、ブ
ラッグセル76、ハーフミラー77、偏光ビームスプリッタ
78、λ/4板79、光検出器80とから構成されている。He−
Neレーザ71から発せられたレーザ光は紙面に平行方向に
偏光した直線偏光であり、ハーフミラー72により2つの
ビームに分けられる。2つに分けられたビームのうちの
第1のビームは、偏光ビームスプリッタ78、λ/4板79を
通して、移動被測定物82の表面に照射される。この移動
被測定物82の表面におけるレーザ光照射部分の変位によ
るドップラーシフトfSを受けた反射光すなわち信号光
は、再びλ/4板79を通過することにより偏光面が90゜回
転し、紙面に垂直方向に偏光したビームとなり偏光ビー
ムスプリッタ78により反射される。これに対し、2つに
分けられたビームのうちの第2のビームはλ/2板74によ
り偏光面が90゜回転し紙面に垂直方向となり、ミラー75
で反射し、ブラッグセル76に入射する。ブラッグセル76
は音響光学効果を用いた光変調器であり、駆動回路84に
より励振される周波数fRの弾性波により回折された1次
光はfRだけ周波数シフトが与えられ参照光となる。信号
光と参照光とをハーフミラー77により合波し干渉させる
ことによりヘテロダイン検波をすると、光検出器80には
ドップラービート周波数fR±fSで振動する信号が検出さ
れる。この信号を増幅器86で増幅し、スペクトラムアナ
ライザー88でドップラービート周波数fR±fSを測定する
ことにより、移動している被測定物82の移動に伴うレー
ザ光照射部分の変位の方向と同時にその速度が計測でき
る。すなわち、速度vは、レーザ光の波長をλとする
と、ドップラーシフトfSを用いて、 v=fSλ/2 (1) で求めることができる。また、速度を時間積分すること
により被測定物82の移動に伴う表面の変位も計測するこ
とができる。すなわち、変位Δzは Δz=λ/2・∫fSdt =λ/(4π)・∫(δφ/δt)dt =λ/(4π)・(φD−φ0) (2) で与えられる。ただし、φは位相を表わし、φDは計測
した位相、φ0は初期位相を示す。
のヘテロダイン干渉計は第8図のように光源であるHe−
Neレーザ71、ハーフミラー72、λ/2板74、ミラー75、ブ
ラッグセル76、ハーフミラー77、偏光ビームスプリッタ
78、λ/4板79、光検出器80とから構成されている。He−
Neレーザ71から発せられたレーザ光は紙面に平行方向に
偏光した直線偏光であり、ハーフミラー72により2つの
ビームに分けられる。2つに分けられたビームのうちの
第1のビームは、偏光ビームスプリッタ78、λ/4板79を
通して、移動被測定物82の表面に照射される。この移動
被測定物82の表面におけるレーザ光照射部分の変位によ
るドップラーシフトfSを受けた反射光すなわち信号光
は、再びλ/4板79を通過することにより偏光面が90゜回
転し、紙面に垂直方向に偏光したビームとなり偏光ビー
ムスプリッタ78により反射される。これに対し、2つに
分けられたビームのうちの第2のビームはλ/2板74によ
り偏光面が90゜回転し紙面に垂直方向となり、ミラー75
で反射し、ブラッグセル76に入射する。ブラッグセル76
は音響光学効果を用いた光変調器であり、駆動回路84に
より励振される周波数fRの弾性波により回折された1次
光はfRだけ周波数シフトが与えられ参照光となる。信号
光と参照光とをハーフミラー77により合波し干渉させる
ことによりヘテロダイン検波をすると、光検出器80には
ドップラービート周波数fR±fSで振動する信号が検出さ
れる。この信号を増幅器86で増幅し、スペクトラムアナ
ライザー88でドップラービート周波数fR±fSを測定する
ことにより、移動している被測定物82の移動に伴うレー
ザ光照射部分の変位の方向と同時にその速度が計測でき
る。すなわち、速度vは、レーザ光の波長をλとする
と、ドップラーシフトfSを用いて、 v=fSλ/2 (1) で求めることができる。また、速度を時間積分すること
により被測定物82の移動に伴う表面の変位も計測するこ
とができる。すなわち、変位Δzは Δz=λ/2・∫fSdt =λ/(4π)・∫(δφ/δt)dt =λ/(4π)・(φD−φ0) (2) で与えられる。ただし、φは位相を表わし、φDは計測
した位相、φ0は初期位相を示す。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このヘテロダイン干渉光学系は、通常
光学ベンチ等の防振台の上に必要な光学部品を配置固定
して構成されており、部品間の微妙な光軸調整が必要で
あり信頼性および生産性が低く、また、光学系が大型で
重いという問題点があった。
光学ベンチ等の防振台の上に必要な光学部品を配置固定
して構成されており、部品間の微妙な光軸調整が必要で
あり信頼性および生産性が低く、また、光学系が大型で
重いという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされた
ものであり、その目的とするところは、薄膜導波技術を
用いて干渉光学系の主要部を一つの基板上に集積化する
ことにより、光軸調整が不要でかつ、小型、安定で信頼
性が高い光集積型干渉計を提供することにある。
ものであり、その目的とするところは、薄膜導波技術を
用いて干渉光学系の主要部を一つの基板上に集積化する
ことにより、光軸調整が不要でかつ、小型、安定で信頼
性が高い光集積型干渉計を提供することにある。
[課題を解決するための手段] この目的を達成するために、本発明の光集積型干渉計
は光源と、光源からの光を第1および第2の光の2つに
分波する分波用光導波路と、分波された第1の光の偏光
面を略90゜回転させるモード変換器と、偏光面が略90゜
回転した第1の光に一定の周波数シフトを与える周波数
シフタと、分波された第2の光を被測定物に照射し、被
測定物からの反射光をその偏光面を略90゜回転させて光
導波路に導く光照射手段と、光導波路に導かれた被測定
物からの反射光と周波数シフタからの出力光とを合波、
干渉させる合波用光導波路と、合波用光導波路からの出
力光を検出する光検出器とから構成されている。さら
に、光源と光照射手段との間に光源の偏光面と略90゜偏
光面が回転している光を分離し、光検出器へ導くモード
スプリッタ、あるいは光源の偏光面と略90゜偏光面が回
転している光を減衰させるモードフィルタを備えてい
る。
は光源と、光源からの光を第1および第2の光の2つに
分波する分波用光導波路と、分波された第1の光の偏光
面を略90゜回転させるモード変換器と、偏光面が略90゜
回転した第1の光に一定の周波数シフトを与える周波数
シフタと、分波された第2の光を被測定物に照射し、被
測定物からの反射光をその偏光面を略90゜回転させて光
導波路に導く光照射手段と、光導波路に導かれた被測定
物からの反射光と周波数シフタからの出力光とを合波、
干渉させる合波用光導波路と、合波用光導波路からの出
力光を検出する光検出器とから構成されている。さら
に、光源と光照射手段との間に光源の偏光面と略90゜偏
光面が回転している光を分離し、光検出器へ導くモード
スプリッタ、あるいは光源の偏光面と略90゜偏光面が回
転している光を減衰させるモードフィルタを備えてい
る。
また、周波数シフタが、磁気光学効果を有する光導波
路と、この光導波路に鋸歯状に変化する磁界を印加する
手段から成るとよい。
路と、この光導波路に鋸歯状に変化する磁界を印加する
手段から成るとよい。
[作用] 上記の構成を有する本発明の光集積型干渉計では光学
であるレーザから発せられた周波数f0のレーザ光は電界
の振動方向が薄膜面に平行なTEモードとなり光導波路を
伝搬し、分波用光導波路により2つの光に分波される。
分波された第1の光をモード変換器によりTMモードに変
換し、磁気光学効果による位相シフトを利用した変調器
すなわち周波数シフタにより変調することにより、その
周波数を一定量fRだけシフトさせ、周波数がf0+fRの参
照光とする。分波された第2の光は、光照射手段により
被測定物に照射される。そして、被測定物から反射し、
fSだけドップラーシフトを受けて周波数がf0+fSとなっ
た信号光は、偏光面が90゜回転してTMモードとなり光導
波路を伝搬し、周波数シフタからの出力光である参照光
と共に光合波用光導波路により合波される。これを光検
出器により検出すると、光検出器には信号光と参照光の
干渉によりドップラービート周波数fR−fSで振動する測
定信号が検出される。この測定信号と周波数シフタから
の参照信号とを比較することにより、ドップラーシフト
fSが求められ、被測定物の移動に伴う表面の変位の方向
および速度が計測できる。このとき、光照射手段から光
源へ戻る光である光源とは偏光面が90゜回転しているTM
モードはモードフィルタにより減衰あるいは、モードス
プリッタにより分離され光検出器へ導かれるため、光源
には達しない。
であるレーザから発せられた周波数f0のレーザ光は電界
の振動方向が薄膜面に平行なTEモードとなり光導波路を
伝搬し、分波用光導波路により2つの光に分波される。
分波された第1の光をモード変換器によりTMモードに変
換し、磁気光学効果による位相シフトを利用した変調器
すなわち周波数シフタにより変調することにより、その
周波数を一定量fRだけシフトさせ、周波数がf0+fRの参
照光とする。分波された第2の光は、光照射手段により
被測定物に照射される。そして、被測定物から反射し、
fSだけドップラーシフトを受けて周波数がf0+fSとなっ
た信号光は、偏光面が90゜回転してTMモードとなり光導
波路を伝搬し、周波数シフタからの出力光である参照光
と共に光合波用光導波路により合波される。これを光検
出器により検出すると、光検出器には信号光と参照光の
干渉によりドップラービート周波数fR−fSで振動する測
定信号が検出される。この測定信号と周波数シフタから
の参照信号とを比較することにより、ドップラーシフト
fSが求められ、被測定物の移動に伴う表面の変位の方向
および速度が計測できる。このとき、光照射手段から光
源へ戻る光である光源とは偏光面が90゜回転しているTM
モードはモードフィルタにより減衰あるいは、モードス
プリッタにより分離され光検出器へ導かれるため、光源
には達しない。
[実施例] 以下、本発明を具体化した一実施例を図面を参照して
説明する。光集積型干渉計は例えば第1図のように、GG
G(Gd3Ga5O12)等の基板11上に形成されたBi:YIG(BixY
3-xFe5O12)、Bi:GdIG(BixGd3-xFe5O12)等の磁気光学
効果を有する磁性薄膜12、半導体レーザ13、偏光面保存
光ファイバ15、セルフォックレンズ16、λ/4板17、Siフ
ォトダイオード等の光検出器18とから構成されている。
説明する。光集積型干渉計は例えば第1図のように、GG
G(Gd3Ga5O12)等の基板11上に形成されたBi:YIG(BixY
3-xFe5O12)、Bi:GdIG(BixGd3-xFe5O12)等の磁気光学
効果を有する磁性薄膜12、半導体レーザ13、偏光面保存
光ファイバ15、セルフォックレンズ16、λ/4板17、Siフ
ォトダイオード等の光検出器18とから構成されている。
磁性薄膜12には、膜厚が他の部分に対して厚くなった
リッジ部分21が設けられており、リッジ型導波路21を形
成している。レーザ光はこのリッジ型導波路21に沿って
伝搬する。このリッジ型導波路21はよく知られたフォト
リソグラフィーを用いて作製される。すなわち、基板11
上に磁性薄膜12を液相成長法、スパッタ法等の薄膜形成
手段で作製し、その上にフォトレジストを塗布する。そ
して、所定の導波路形状にパターニングした後、プラズ
マエッチング、スパッタエッチングあるいは、熱燐酸を
用いたウェットエッチング等によりリッジ21となる部分
以外の部分を所定の厚さだけエッチングする。最後に、
フォトレジストを取り除くことにより、リッジ型導波路
21が形成される。
リッジ部分21が設けられており、リッジ型導波路21を形
成している。レーザ光はこのリッジ型導波路21に沿って
伝搬する。このリッジ型導波路21はよく知られたフォト
リソグラフィーを用いて作製される。すなわち、基板11
上に磁性薄膜12を液相成長法、スパッタ法等の薄膜形成
手段で作製し、その上にフォトレジストを塗布する。そ
して、所定の導波路形状にパターニングした後、プラズ
マエッチング、スパッタエッチングあるいは、熱燐酸を
用いたウェットエッチング等によりリッジ21となる部分
以外の部分を所定の厚さだけエッチングする。最後に、
フォトレジストを取り除くことにより、リッジ型導波路
21が形成される。
半導体レーザ13から発せられたレーザ光は、リッジ型
導波路21に入射する。このとき、リッジ型導波路21を伝
搬するレーザ光が、電界の振動方向が薄膜面に平行なTE
モードとなるように、半導体レーザ13は取り付けられて
いる。リッジ型導波路21を伝搬したレーザ光は、一端が
2つの分岐導波路に分かれたリッジ型導波路から成るY
分岐23により2つに分波され、それぞれ分岐導波路24、
25を伝搬する。
導波路21に入射する。このとき、リッジ型導波路21を伝
搬するレーザ光が、電界の振動方向が薄膜面に平行なTE
モードとなるように、半導体レーザ13は取り付けられて
いる。リッジ型導波路21を伝搬したレーザ光は、一端が
2つの分岐導波路に分かれたリッジ型導波路から成るY
分岐23により2つに分波され、それぞれ分岐導波路24、
25を伝搬する。
分岐導波路24の上には、SiO2等から成るバッファ層27
および、Al等の金属から成る電極28および30が設けら
れ、それぞれモード変換器32および周波数シフタ33を構
成している。
および、Al等の金属から成る電極28および30が設けら
れ、それぞれモード変換器32および周波数シフタ33を構
成している。
電極28に直流電流を流すことにより、電極28直下の分
岐導波路24にはレーザ光の伝搬方向に平行あるいは反平
行な磁界が周期的に印加され、ファラデー効果によるモ
ード変換が生じる。このモード変換によりTEモードは磁
界の振動方向が薄膜面に平行なTMモードに変換される。
一般に、分岐導波路24を伝搬するTEおよびTMモードの伝
搬定数は等しくないため、一定方向の磁界を印加した状
態では100%のモード変換は得られない。しかし、周期
的に磁界の印加方向を反転させることによりモード変換
を加え合わせることができるため、第1図のように適当
な周期で反転する磁界を印加することにより、モード変
換器32において100%のモード変換が得られる。
岐導波路24にはレーザ光の伝搬方向に平行あるいは反平
行な磁界が周期的に印加され、ファラデー効果によるモ
ード変換が生じる。このモード変換によりTEモードは磁
界の振動方向が薄膜面に平行なTMモードに変換される。
一般に、分岐導波路24を伝搬するTEおよびTMモードの伝
搬定数は等しくないため、一定方向の磁界を印加した状
態では100%のモード変換は得られない。しかし、周期
的に磁界の印加方向を反転させることによりモード変換
を加え合わせることができるため、第1図のように適当
な周期で反転する磁界を印加することにより、モード変
換器32において100%のモード変換が得られる。
周波数シフタ33の電極30に図示されない発振器から電
流を流すことにより、電極30直下の分岐導波路24には、
レーザ光の伝搬方向に垂直で薄膜面に平行な磁界が印加
される。この磁界により、分岐導波路24が磁化され、磁
気光学効果による位相シフトがTMモードに対して生じ
る。すなわち、磁界が印加されていないときのTMモード
の伝搬定数をβ0、磁界を印加したときの伝搬定数をβ
とすると、 β=β0+γ (3) で表わされる。ここで、γが磁気光学効果による位相シ
フト量である。第1図に示すように、レーザ光の伝搬方
向にz軸、薄膜面に垂直方向にx軸をとるとγは、 γ=2ω0ε0∫Re[εxzex *ez]dx (4) で与えられる。ただし、ω0はレーザ光の角周波数、ε
0は真空の誘電率、exおよびezはTMモードの電界のx成
分およびz成分、εxzは磁性薄膜12の比誘電率テンソル
の非対角成分の1つ、*は複素共役、Reは複素数の実数
部を表わす。εxzはファラデー回転係数θFと、 εxz=j(2n1/k)θF (5) という関係がある。ただし、n1は磁性薄膜12の屈折率、
kは真空中でのレーザ光の波数で、レーザ光の波長をλ
とすると、 k=2π/λ (6) で与えられる。さらに、磁性薄膜12の磁化が飽和しない
範囲では、磁性薄膜12の磁化は印加磁界H、すなわち、
電極30に流す電流Iに比例するので、この比例定数をV
とすると、 θF=VI (7) となる。
流を流すことにより、電極30直下の分岐導波路24には、
レーザ光の伝搬方向に垂直で薄膜面に平行な磁界が印加
される。この磁界により、分岐導波路24が磁化され、磁
気光学効果による位相シフトがTMモードに対して生じ
る。すなわち、磁界が印加されていないときのTMモード
の伝搬定数をβ0、磁界を印加したときの伝搬定数をβ
とすると、 β=β0+γ (3) で表わされる。ここで、γが磁気光学効果による位相シ
フト量である。第1図に示すように、レーザ光の伝搬方
向にz軸、薄膜面に垂直方向にx軸をとるとγは、 γ=2ω0ε0∫Re[εxzex *ez]dx (4) で与えられる。ただし、ω0はレーザ光の角周波数、ε
0は真空の誘電率、exおよびezはTMモードの電界のx成
分およびz成分、εxzは磁性薄膜12の比誘電率テンソル
の非対角成分の1つ、*は複素共役、Reは複素数の実数
部を表わす。εxzはファラデー回転係数θFと、 εxz=j(2n1/k)θF (5) という関係がある。ただし、n1は磁性薄膜12の屈折率、
kは真空中でのレーザ光の波数で、レーザ光の波長をλ
とすると、 k=2π/λ (6) で与えられる。さらに、磁性薄膜12の磁化が飽和しない
範囲では、磁性薄膜12の磁化は印加磁界H、すなわち、
電極30に流す電流Iに比例するので、この比例定数をV
とすると、 θF=VI (7) となる。
(5)式を(4)式に代入すると、 λ=2ω0ε0(2n1/k)θF∫Re[jex *ez]dx =AθF (8) となる。ただし、Aは定数である。
分岐導波路24において電極30によって磁界が印加され
ている部分の長さをlとすると、位相シフトを受けたTM
モードの電界は、 ex=Exsin[ω0t+(β0+γ)l] =Exsin[ω0t+AθFl+β0l] (9) となる。ここで、 θF=ωRt/(Al) (10) すなわち、(7)式より I=ωRt/(AlV) (11) となるように電極30に電流Iを流すと ex=Exsin[(ω0+ωR)t+βl] (12) となり、レーザ光の角周波数はω0=2πf0からω0+
ωR=2π(f0+fR)へ、すなわち、レーザ光の周波数
はf0からfRだけシフトし、f0+fRとなる。ただし、電極
30に流す参照信号の電流は第2図のように振幅2π/
(AlV)、周波数2π/ωRの鋸歯状波としても同様の
周波数シフトが得られる。このようにして分岐導波路24
に入射した第3図(a)のように周波数f0をもつレーザ
光は周波数シフタ33により第3図(b)のように周波数
がfRだけシフトし、周波数がf0+fRの参照光となる。
ている部分の長さをlとすると、位相シフトを受けたTM
モードの電界は、 ex=Exsin[ω0t+(β0+γ)l] =Exsin[ω0t+AθFl+β0l] (9) となる。ここで、 θF=ωRt/(Al) (10) すなわち、(7)式より I=ωRt/(AlV) (11) となるように電極30に電流Iを流すと ex=Exsin[(ω0+ωR)t+βl] (12) となり、レーザ光の角周波数はω0=2πf0からω0+
ωR=2π(f0+fR)へ、すなわち、レーザ光の周波数
はf0からfRだけシフトし、f0+fRとなる。ただし、電極
30に流す参照信号の電流は第2図のように振幅2π/
(AlV)、周波数2π/ωRの鋸歯状波としても同様の
周波数シフトが得られる。このようにして分岐導波路24
に入射した第3図(a)のように周波数f0をもつレーザ
光は周波数シフタ33により第3図(b)のように周波数
がfRだけシフトし、周波数がf0+fRの参照光となる。
一方、分岐導波路25を伝搬したレーザ光は、モードス
プリッタ34を介して偏光面保存光ファイバ15へ入射し、
セルフォックスレンズ16およびλ/4板17を介して移動し
ている被測定物35に照射される。被測定物35から反射し
たレーザ光は、被測定物35の表面における光の照射部分
の変位の変化速度に応じて周波数fSだけドップラーシフ
トを受け、周波数が第3図(c)のようにf0+fSとな
る。このドップラーシフトを受けた反射光である信号光
は、再びλ/4板17を通過することでその偏光面が90゜回
転し、セルフォックレンズ16により偏光面保存光ファイ
バ15へ導かれ、TMモードとなってモードスプリッタ34へ
入射する。
プリッタ34を介して偏光面保存光ファイバ15へ入射し、
セルフォックスレンズ16およびλ/4板17を介して移動し
ている被測定物35に照射される。被測定物35から反射し
たレーザ光は、被測定物35の表面における光の照射部分
の変位の変化速度に応じて周波数fSだけドップラーシフ
トを受け、周波数が第3図(c)のようにf0+fSとな
る。このドップラーシフトを受けた反射光である信号光
は、再びλ/4板17を通過することでその偏光面が90゜回
転し、セルフォックレンズ16により偏光面保存光ファイ
バ15へ導かれ、TMモードとなってモードスプリッタ34へ
入射する。
モードスプリッタ34は2つの平行な光導波路37および
38と、SiO2等から成るバッファ層39、Al等の金属からな
る金属クラッド40から構成されている。ただし、バッフ
ァ層39は他のバッファ層27よりも薄く作製されている。
2つの光導波路37および38は互いにTEモードの伝搬定数
がほぼ等しくなるように作製されており方向性結合器と
して動作する。ここで、金属クラッド40はTEモードの伝
搬定数にほとんど影響を与えないため、従って、光導波
路37に入射したTEモードは光導波路38へ移行し、光導波
路38に接続された偏光面保存ファイバ15に入射する。バ
ッファ層39が薄いため、金属クラッド40はTMモードの伝
搬定数に大きな影響を与え、金属クラッド40の装荷され
た光導波路37におけるTMモードの伝搬定数は、光導波路
38におけるTMモードの伝搬定数よりも小さくなる。すな
わち、TMモードの伝搬定数が光導波路37および38におい
て互いに異なるため、TMモードについては光波の移行が
生じず、結果的に方向性結合器として動作しない。この
ため、偏光面保存光ファイバ15から光導波路38へ入射し
たTMモードは光導波路37へ移行せず、光導波路38および
分岐導波路42を伝搬する。この結果、ドップラーシフト
を受けた信号光は光源である半導体レーザ13には戻らな
いため、半導体レーザ13には戻り光によって誘起される
雑音が生じず、S/Nのよい計測を行うことができる。
38と、SiO2等から成るバッファ層39、Al等の金属からな
る金属クラッド40から構成されている。ただし、バッフ
ァ層39は他のバッファ層27よりも薄く作製されている。
2つの光導波路37および38は互いにTEモードの伝搬定数
がほぼ等しくなるように作製されており方向性結合器と
して動作する。ここで、金属クラッド40はTEモードの伝
搬定数にほとんど影響を与えないため、従って、光導波
路37に入射したTEモードは光導波路38へ移行し、光導波
路38に接続された偏光面保存ファイバ15に入射する。バ
ッファ層39が薄いため、金属クラッド40はTMモードの伝
搬定数に大きな影響を与え、金属クラッド40の装荷され
た光導波路37におけるTMモードの伝搬定数は、光導波路
38におけるTMモードの伝搬定数よりも小さくなる。すな
わち、TMモードの伝搬定数が光導波路37および38におい
て互いに異なるため、TMモードについては光波の移行が
生じず、結果的に方向性結合器として動作しない。この
ため、偏光面保存光ファイバ15から光導波路38へ入射し
たTMモードは光導波路37へ移行せず、光導波路38および
分岐導波路42を伝搬する。この結果、ドップラーシフト
を受けた信号光は光源である半導体レーザ13には戻らな
いため、半導体レーザ13には戻り光によって誘起される
雑音が生じず、S/Nのよい計測を行うことができる。
また、周波数シフタ33でfRだけ周波数シフトを受け、
分岐導波路24を伝搬してきた参照光はY分岐44によっ
て、分岐導波路42を伝搬してきた信号光と合波される。
この合波されたレーザ光は、干渉によりその振幅がドッ
プラービート周波数fR−fSで振動しており、これを光検
出器18で検出することによりヘテロダイン検波が行わ
れ、第3図(d)のようにドップラービート周波数fR−
fsで振動する信号が得られる。
分岐導波路24を伝搬してきた参照光はY分岐44によっ
て、分岐導波路42を伝搬してきた信号光と合波される。
この合波されたレーザ光は、干渉によりその振幅がドッ
プラービート周波数fR−fSで振動しており、これを光検
出器18で検出することによりヘテロダイン検波が行わ
れ、第3図(d)のようにドップラービート周波数fR−
fsで振動する信号が得られる。
光検出器18の出力信号を周波数シフタ33の電極30に印
加する電流の基本周波数fRと比較してドップラーシフト
fsを求めることにより、移動被測定物35の表面の変位の
方向と同時にその速度を計測することができる。なお、
被測定物35の表面の変位の方向が逆になると第3図
(e)のように参照光の周波数シフトfRに対し、fR+fS
の位置にドップラービートが生じる。さらに、ドップラ
ーシフトfSから求めた被測定物35の表面の変位の変化速
度を時間積分することにより変位量も計測することがで
きる。
加する電流の基本周波数fRと比較してドップラーシフト
fsを求めることにより、移動被測定物35の表面の変位の
方向と同時にその速度を計測することができる。なお、
被測定物35の表面の変位の方向が逆になると第3図
(e)のように参照光の周波数シフトfRに対し、fR+fS
の位置にドップラービートが生じる。さらに、ドップラ
ーシフトfSから求めた被測定物35の表面の変位の変化速
度を時間積分することにより変位量も計測することがで
きる。
以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明
したが、本発明はこの実施例に限定されず種々の変更が
可能である。
したが、本発明はこの実施例に限定されず種々の変更が
可能である。
すなわち、基板、磁性薄膜、バッファ層、電極の材料
については、特に限定しない。例えば、基板にサファイ
ア、ガラス等を、磁性薄膜に希土類鉄ガーネットの他
に、CdMnTe等の希薄磁性半導体や、ファラデー回転ガラ
ス、TAG(Tb3Al5O12)等の常磁性体等を、バッファー層
にZnO、AlN等の酸化物、窒化物等を、電極に金等を用い
てもよい。また、磁性薄膜の上に全面にわたってバッフ
ァ層を設けてもよい。
については、特に限定しない。例えば、基板にサファイ
ア、ガラス等を、磁性薄膜に希土類鉄ガーネットの他
に、CdMnTe等の希薄磁性半導体や、ファラデー回転ガラ
ス、TAG(Tb3Al5O12)等の常磁性体等を、バッファー層
にZnO、AlN等の酸化物、窒化物等を、電極に金等を用い
てもよい。また、磁性薄膜の上に全面にわたってバッフ
ァ層を設けてもよい。
また、光導波路はリッジ型である必要はなく、例え
ば、第4図(a)のような矩形型導波路、同図(b)の
ような埋め込み型導波路、あるいは誘電体装荷型導波
路、拡散型導波路等でもよく、レーザ光が厚さ方向だけ
でなく横方向にも閉じこめることができればその形状に
ついては特に限定しない。
ば、第4図(a)のような矩形型導波路、同図(b)の
ような埋め込み型導波路、あるいは誘電体装荷型導波
路、拡散型導波路等でもよく、レーザ光が厚さ方向だけ
でなく横方向にも閉じこめることができればその形状に
ついては特に限定しない。
また、周波数シフタおよびモード変換器のみ磁性薄膜
を用い、他の部分は磁気光学効果を有しない誘電体を用
いてもよい。また、周波数シフタおよびモード変換器に
磁界を印加するための電極の形状についても特に限定し
ない。さらに、外部に電磁石、コイル等を設けて磁界を
印加してもよい。さらに、分岐導波路24が、TEおよびTM
モードの伝搬定数が互いに等しくなるように形成されて
いる場合は、周期的に反転する磁界を印加する必要はな
く、第5図(a)あるいは(b)に示すような電極46、
47を用い、膜面に平行で、レーザ光の伝搬方向に垂直な
方向に電流Iを流すことにより、レーザ光の伝搬方向に
平行な一定磁界を印加すればよい。
を用い、他の部分は磁気光学効果を有しない誘電体を用
いてもよい。また、周波数シフタおよびモード変換器に
磁界を印加するための電極の形状についても特に限定し
ない。さらに、外部に電磁石、コイル等を設けて磁界を
印加してもよい。さらに、分岐導波路24が、TEおよびTM
モードの伝搬定数が互いに等しくなるように形成されて
いる場合は、周期的に反転する磁界を印加する必要はな
く、第5図(a)あるいは(b)に示すような電極46、
47を用い、膜面に平行で、レーザ光の伝搬方向に垂直な
方向に電流Iを流すことにより、レーザ光の伝搬方向に
平行な一定磁界を印加すればよい。
また、レーザ光の分波をY分岐導波路ではなく、第6
図の上面図に示すように、2つの光導波路を平行に形成
した方向性結合器52、53によって行ってもよい。このと
き、2つの光導波路の平行部分の長さを調整することに
より、分波比を変化させることができる。さらに、同図
に示すように、周波数シフタによりfRだけ周波数シフト
を受けた参照光と光源からのレーザ光とを合波、干渉さ
せ参照信号の周波数fRを出してもよい。すなわち、半導
体レーザ13から発せられ、光導波路54を伝搬するTEモー
ドの一部を方向性結合器52によって光導波路55へ分波す
る。光導波路55を伝搬したレーザ光は既に詳細に説明し
たようにモードスプリッタ34を介して偏光面保存ファイ
バ15に入射し、セルフォックレンズ16、λ/4板17を通し
て被測定物35へ照射される。被測定物35の表面の変位の
変化に応じて周波数fSだけドップラーシフトを受け、周
波数がf0+fSとなった被測定物35からの反射光は、λ/4
板17により偏光面が90゜回転した後、セルフォックレン
ズ16、偏光面保存光ファイバ15、モードスプリッタ39に
よりTMモードとして分岐導波路56へ導かれる。光導波路
54を伝搬するTEモードはさらに、方向性結合器53によっ
て光導波路58へ分波される。光導波路54を伝搬する残り
のTEモードは既に詳細に説明したようにモード変換器32
によりTMモードに変換され、さらに周波数シフタ33によ
り周波数がfRだけシフトされ、周波数がf0+fRの参照光
となる。この参照光はY分岐60で2つに分波され、それ
ぞれ分岐導波路61、62を伝搬する。分岐導波路61を伝搬
してきた参照光と、分岐導波路56を伝播してきた信号光
とがY分岐63により合波される。この合波されたレーザ
光は、干渉によりその振幅がドップラービート周波数fR
−fSで振動しており、これを光検出器64で検出すること
によりヘテロダイン検波が行われ、トップラービート周
波数fR−fSで振動する信号が得られる。一方、分岐導波
路62を伝搬した参照光と、光導波路58を伝搬した周波数
シフトを受けていないレーザ光とをY分岐65により合波
すると、合波されたレーザ光の振幅は干渉によりその振
幅が周波数fRで振動しており、これを光検出器66で検出
することにより周波数fRで振動する信号が得られる。光
検出器64および66の出力信号を比較してドップラーシフ
トfSを求めることにより、移動被測定物35の表面の変位
の方向と同時にその速度を計測することができる。この
とき、周波数シフタ33の温度等の変動により参照光の周
波数シフトfRが変動しても、光検出器64の出力のドップ
ラービート周波数fR−fSと光検出器66の出力の参照信号
の周波数fRとの差fSは一定となりドップラーシフトfSを
精度よく求めることができる。
図の上面図に示すように、2つの光導波路を平行に形成
した方向性結合器52、53によって行ってもよい。このと
き、2つの光導波路の平行部分の長さを調整することに
より、分波比を変化させることができる。さらに、同図
に示すように、周波数シフタによりfRだけ周波数シフト
を受けた参照光と光源からのレーザ光とを合波、干渉さ
せ参照信号の周波数fRを出してもよい。すなわち、半導
体レーザ13から発せられ、光導波路54を伝搬するTEモー
ドの一部を方向性結合器52によって光導波路55へ分波す
る。光導波路55を伝搬したレーザ光は既に詳細に説明し
たようにモードスプリッタ34を介して偏光面保存ファイ
バ15に入射し、セルフォックレンズ16、λ/4板17を通し
て被測定物35へ照射される。被測定物35の表面の変位の
変化に応じて周波数fSだけドップラーシフトを受け、周
波数がf0+fSとなった被測定物35からの反射光は、λ/4
板17により偏光面が90゜回転した後、セルフォックレン
ズ16、偏光面保存光ファイバ15、モードスプリッタ39に
よりTMモードとして分岐導波路56へ導かれる。光導波路
54を伝搬するTEモードはさらに、方向性結合器53によっ
て光導波路58へ分波される。光導波路54を伝搬する残り
のTEモードは既に詳細に説明したようにモード変換器32
によりTMモードに変換され、さらに周波数シフタ33によ
り周波数がfRだけシフトされ、周波数がf0+fRの参照光
となる。この参照光はY分岐60で2つに分波され、それ
ぞれ分岐導波路61、62を伝搬する。分岐導波路61を伝搬
してきた参照光と、分岐導波路56を伝播してきた信号光
とがY分岐63により合波される。この合波されたレーザ
光は、干渉によりその振幅がドップラービート周波数fR
−fSで振動しており、これを光検出器64で検出すること
によりヘテロダイン検波が行われ、トップラービート周
波数fR−fSで振動する信号が得られる。一方、分岐導波
路62を伝搬した参照光と、光導波路58を伝搬した周波数
シフトを受けていないレーザ光とをY分岐65により合波
すると、合波されたレーザ光の振幅は干渉によりその振
幅が周波数fRで振動しており、これを光検出器66で検出
することにより周波数fRで振動する信号が得られる。光
検出器64および66の出力信号を比較してドップラーシフ
トfSを求めることにより、移動被測定物35の表面の変位
の方向と同時にその速度を計測することができる。この
とき、周波数シフタ33の温度等の変動により参照光の周
波数シフトfRが変動しても、光検出器64の出力のドップ
ラービート周波数fR−fSと光検出器66の出力の参照信号
の周波数fRとの差fSは一定となりドップラーシフトfSを
精度よく求めることができる。
また、第7図のようにモードスプリッタ34の代わりに
Y分岐67を用い、Y分岐67と光源である半導体レーザ13
との間、例えばリッジ導波路21の上にバッファ層68およ
び金属クラッド69から成るモードフィルタ70を設けても
よい。このモードフィルタ70は金属クラッド69の働きに
よりTEモードのみを通し、TMモードを減衰させる。すな
わち、被測定物35から反射したレーザ光はλ/4板により
偏光面が90゜回転し、TMモードとなってY分岐67により
分波され、分岐導波路25および42を伝搬する。ここで、
分岐導波路25を通りリッジ導波路21を伝搬するTMモード
はモードフィルタ69によって減衰するため、半導体レー
ザ13には達しない。従って、戻り光の影響を受けず、S/
Nのよい計測を行うことができる。一方、半導体レーザ
から発せられたTEモードは金属クラッドの影響を受け
ず、リッジ型導波路21を減衰せずに伝搬する。
Y分岐67を用い、Y分岐67と光源である半導体レーザ13
との間、例えばリッジ導波路21の上にバッファ層68およ
び金属クラッド69から成るモードフィルタ70を設けても
よい。このモードフィルタ70は金属クラッド69の働きに
よりTEモードのみを通し、TMモードを減衰させる。すな
わち、被測定物35から反射したレーザ光はλ/4板により
偏光面が90゜回転し、TMモードとなってY分岐67により
分波され、分岐導波路25および42を伝搬する。ここで、
分岐導波路25を通りリッジ導波路21を伝搬するTMモード
はモードフィルタ69によって減衰するため、半導体レー
ザ13には達しない。従って、戻り光の影響を受けず、S/
Nのよい計測を行うことができる。一方、半導体レーザ
から発せられたTEモードは金属クラッドの影響を受け
ず、リッジ型導波路21を減衰せずに伝搬する。
[発明の効果] 以上詳述したことから明らかなように、本発明によれ
ば、薄膜導波技術を用いて、レーザ光の分波器、合波
器、周波数シフタ等の干渉光学系の主要部を一つの基板
上に集積化しているため、光軸調整が不要、かつ、小
型、安定で信頼性の高い光集積型干渉計を生産性よく製
造することができる。また、モードスプリッタとλ/4板
とを、あるいはY分岐導波路とモードフィルタとを組み
合わせて、被測定物からの反射光が光源に戻るのを防止
しているため、戻り光によって誘起される雑音が生じ
ず、S/Nのよい計測を行うことができる。
ば、薄膜導波技術を用いて、レーザ光の分波器、合波
器、周波数シフタ等の干渉光学系の主要部を一つの基板
上に集積化しているため、光軸調整が不要、かつ、小
型、安定で信頼性の高い光集積型干渉計を生産性よく製
造することができる。また、モードスプリッタとλ/4板
とを、あるいはY分岐導波路とモードフィルタとを組み
合わせて、被測定物からの反射光が光源に戻るのを防止
しているため、戻り光によって誘起される雑音が生じ
ず、S/Nのよい計測を行うことができる。
第1図から第7図までは本発明を具体化した実施例を示
すもので、第1図は、本発明の一実施例である光集積型
干渉計の構成図であり、第2図は周波数シフタの電極に
印加される電流の波形を示す図であり、第3図は、本発
明の一実施例である光集積型干渉計におけるレーザ光の
周波数の関係を示す説明図であり、第4図は光集積型干
渉計の他の実施例を示す部分図であり、第5図は光集積
型干渉計におけるモード変換器の他の実施例を示す部分
図であり、第6図および第7図は光集積型干渉計の他の
実施例を示す上面図であり、第8図は、従来のヘテロダ
イン干渉計の光学系を示すブロック図である。 図中11は基板、12は磁性薄膜、13は半導体レーザ、15は
偏光面保存ファイバ、16はセルフォックレンズ、17はλ
/4板、18は光検出器、21はリッジ型導波路、23、44、67
はY分岐、24、25、42は分岐導波路、32はモード変換
器、33は周波数シフタ、34はモードスプリッタ、70はモ
ードフィルタである。
すもので、第1図は、本発明の一実施例である光集積型
干渉計の構成図であり、第2図は周波数シフタの電極に
印加される電流の波形を示す図であり、第3図は、本発
明の一実施例である光集積型干渉計におけるレーザ光の
周波数の関係を示す説明図であり、第4図は光集積型干
渉計の他の実施例を示す部分図であり、第5図は光集積
型干渉計におけるモード変換器の他の実施例を示す部分
図であり、第6図および第7図は光集積型干渉計の他の
実施例を示す上面図であり、第8図は、従来のヘテロダ
イン干渉計の光学系を示すブロック図である。 図中11は基板、12は磁性薄膜、13は半導体レーザ、15は
偏光面保存ファイバ、16はセルフォックレンズ、17はλ
/4板、18は光検出器、21はリッジ型導波路、23、44、67
はY分岐、24、25、42は分岐導波路、32はモード変換
器、33は周波数シフタ、34はモードスプリッタ、70はモ
ードフィルタである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−43704(JP,A) 特開 昭64−32102(JP,A) 特開 昭60−85312(JP,A) 実開 平2−20107(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 9/00 - 11/30 102
Claims (4)
- 【請求項1】光源と、前記光源からの光を第1および第
2の光の2つに分波する分波用光導波路と、分波された
前記第1の光の偏光面を略90゜回転させるモード変換器
と、偏光面が略90゜回転した前記第1の光に一定の周波
数シフトを与える周波数シフタと、分波された前記第2
の光を被測定物に照射し、前記被測定物からの反射光を
その偏光面を略90゜回転させて光導波路に導く光照射手
段と、前記光照射手段から前記光導波路に導かれた前記
被測定物からの反射光と前記周波数シフタからの出力光
とを合波、干渉させる合波用光導波路と、前記合波用光
導波路からの出力光を検出する光検出器とから成ること
を特徴とする光集積型干渉計。 - 【請求項2】請求項1記載の光集積型干渉計において、
前記周波数シフタが磁気光学効果を有する光導波路と、
前記磁気光学効果を有する光導波路に振幅が鋸歯状に変
化する磁界を印加する手段とから成ることが特徴とする
光集積型干渉計。 - 【請求項3】請求項1記載の光集積型干渉計において、
前記光源と前記光照射手段との間に光源の偏光面と略90
゜偏光面が回転している光を分離し、光検出器へ導くモ
ードスプリッタとを備えていることを特徴とする光集積
型干渉計。 - 【請求項4】請求項1記載の光集積型干渉計において、
前記光源と前記光照射手段との間に光源の偏光面と略90
゜偏光面が回転している光を減衰させるモードフィルタ
とを備えていることを特徴とする光集積型干渉計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2241869A JP2993082B2 (ja) | 1990-09-12 | 1990-09-12 | 光集積型干渉計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2241869A JP2993082B2 (ja) | 1990-09-12 | 1990-09-12 | 光集積型干渉計 |
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