JP2986310B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
ることができる液晶表示装置に関する。
れた一対の基板の間に液晶層が設けられてなり、液晶層
の液晶分子の配向方向を変化させて光学的屈折率を変え
ることにより表示を行う構成となっている。このような
液晶分子の配向制御するために、いわゆるツイストネマ
ティック(TN)型液晶表示装置が主として用いられて
いる。この液晶表示装置は、液晶分子を基板にほぼ平行
に、かつ、約90°ねじれるように予め配向させてお
き、対向する2基板に各々形成された電極に電圧を印加
して、基板に垂直な方向に電界を発生させ、液晶の誘電
異方性を利用して液晶分子を電界の方向に変移させるこ
とにより配向を変え、光学的屈折率に変化を起こすよう
になっている。
例を示す断面図である。この液晶表示装置は、液晶層1
33を挟んで対向する2つの基板131、132を有
し、一方(下側)の基板131は、ベースとなるガラス
基板131aの上に、透明電極131c、絶縁性保護膜
131dおよび配向膜131eがこの順に形成されてい
る。この絶縁性保護膜131dは、液晶層133に直流
成分が印加されるのを防ぐために、画素の一部を開口さ
せた窓開き構造となっている。
基板132aの上に、カラーフィルタ132b、透明電
極132c、絶縁性保護膜(図に現れていない)および
配向膜132eがこの順に形成されている。この絶縁性
保護膜についても、上記絶縁性保護膜131dと同様
に、液晶層133に直流成分が印加されるのを防ぐため
に、画素の一部を開口させた窓開き構造となっている。
この窓開き構造部分は、上述した絶縁性保護膜131d
に関する窓開き構造部分とは対向する状態となってお
り、その対向部分で画素が形成されている。
ず)は樹脂等により封止され、液晶を駆動する周辺回路
などが実装されている。なお、少なくとも一方の基板に
非線形電気素子が形成され、この非線形電気素子にて液
晶を駆動するアクティブマトリクス型液晶表示装置にお
いても、同様な構造がとられている。
は、液晶層133における液晶分子133aは、透明電
極131cと132cとに電圧を印加しない状態におい
て、基板131側と基板132側とで90°ねじれ、か
つ、両基板131、132に対してδのプレチルト角を
有して配向しており、電圧を印加すると液晶分子133
aが立ち上がる。その立ち上がる方向は、マルチドメイ
ンによるディスクリネイションの発生を防止すべく予め
決められており、その方向は液晶分子の配向方向の平均
ベクトルと称される。
ように液晶分子の立ち上がる方向が決まっているため、
電圧を印加した状態の液晶表示装置を人(観察者)が観
察などをしている場合、液晶表示装置を見る角度によっ
てコントラストが変化するという現象が生じる。その1
例を以下に説明する。
して白色表示が得られるノーマリホワイトモードの液晶
表示装置における、印加電圧[V]と透過率[T]との
特性を示す。ここで、図13の液晶表示装置において、
液晶分子133aの傾きに対してθ1側を正視野角方
向、θ2側を逆視野角方向とする。
直な方向から見ると、図14の実線L1に示すようなV
−T特性が得られる。即ち、印加電圧値が高くなるにつ
れて光の透過率が低下し、ある印加電圧値になると透過
率がほぼ零となって、それ以上印加電圧を高くしても透
過率はほぼ零のままになる。また、正視野角方向(図1
3におけるθ1側)に視角を傾けて行くと、図14の実
線L2に示すようなV−T特性となる。即ち、印加電圧
が高くなるにつれて光の透過率が低下し、ある特定の電
圧値になると透過率が逆に上昇し、その後再び徐々に低
下する特性となる。このため、特定の角度で画像の白黒
が反転する反転現象が生じる。この現象は、特定の角度
における光の入射角度、即ち視角に対して液晶分子の傾
きが同じになり、液晶分子の屈折率の異方性が失われ、
それにより光の旋光性が失われるために生じるのであ
る。特に、視角が20°以上において著しく発現する。
上記とは逆に、逆視野角方向(図13におけるθ2側)
に視角を傾けて行く場合は、液晶分子の屈折率の変化が
生じにくいため、図14の実線L3に示すようなV−T
特性となり、白黒のコントラストが著しく低下する。
上述した反転現象やコントラスト低下が生じると、観察
者にとって大変な障害になり、その液晶表示装置の表示
特性が劣悪であるのではないかという疑問を持たせる結
果となる。
れた技術が知られている(特開平2−12)。この技術
は、アクティブマトリクス型液晶表示装置において、1
画素を構成する表示電極を複数に分割し、各々の分割表
示電極にコンデンサをカップリングさせることにより、
1画素内に異なった電界を発生させて複数方向に配向状
態を形成することができるようにする技術であり、視角
特性の改善を図ることができる。しかし、このように表
示画素を分割して駆動する方法は、ノーマリブラックモ
ードの液晶表示装置に見られるような、レタゼイション
の変化による視角特性の改善には効果があるものの、液
晶分子の傾きにより生じる中間調の反転現象にはほとん
ど効果がない。つまり、ノーマリブラックモードの液晶
表示装置の視角特性改善には効果があるが、コントラス
トに優れたノーマリホワイトモードの液晶表示装置には
効果が得られない。
を改善する他の方法として以下の技術が知られている。
この技術は、フォトリソグラフィー法によりマスキング
した状態でラビング処理を行い、マスキング領域を非配
向状態、非マスキング領域を配向状態とすることによ
り、1画素内の複数の領域に、特に逆方向の配向状態を
形成するものである。この技術によれば、1画素を正視
野角方向と逆視野角方向とが混在した状態に形成するこ
とができるので、逆視野角方向におけるコントラスト低
下を防ぐことができる。しかし、この技術による場合に
は、フォトリソグラフィー工程を必要とするために、液
晶表示装置の表示品位や信頼性の低下が起こる。
いても、液晶表示装置の製造工程が増えるので、生産コ
ストが増加するという問題があった。
めになされたものであり、低コストで表示品位を向上す
ることができ、ノーマリホワイトモードにも適用できる
液晶表示装置を提供することを目的とする。
は、液晶層を間に挟んで設けられた一対の基板と、各基
板の液晶層側に電極がそれぞれ設けられた複数の画素と
を有する液晶表示装置であって、いずれか一方または両
方の基板において、基板に設けられた電極と液晶層との
間における各画素に対応する部分の全体又は一部に、線
状絶縁膜が、長辺各部の向く方向の平均値を、基板上に
投影した液晶分子の配向方向の平均値と交差させた状態
で設けられており、線状絶縁膜上の液晶層部分における
液晶分子と、この液晶層部分に隣接する液晶層部分の液
晶分子とが、電圧印加時に同方向に立ち上がるととも
に、それぞれの立ち上がり角度が異なっていることを特
徴とする。
おける長辺各部の向く方向の平均値と、基板上に投影し
た液晶分子の配向方向の平均値との交差する角度が、7
0度以上、110度以下であるようにすることが好まし
い。線状絶縁膜は、直線状に又は波線状に形成すること
ができる。
記一対の基板の間隔以下であるようにすることが好まし
い。
がテーパー状に形成され、該両長辺の一方の膜側面に対
応する液晶層部分の液晶分子の配向方向と、他方の膜側
面に対応する液晶層部分の液晶分子の配向方向とが逆向
きとなっている構成とすることができる。線状絶縁膜の
線幅は0.5μm以上、12μm以下であり、該線状絶
縁膜の間隔は0μm以上、該線幅の2倍以下であるよう
にするのが好ましい。テーパー状に形成された前記膜側
面は、基板表面に対する角度を1度以上45度以下にす
ることができる。液晶分子のプレティルト角は1度以下
とすることができる。
りも厚みを薄くした状態で、該線状絶縁膜と同一の材料
からなる第2線状絶縁膜を設けてもよい。線状絶縁膜の
間に、該線状絶縁膜とは材質が異なる第3線状絶縁膜を
設けてもよい。第3線状絶縁膜は、材質の異なる2種以
上の線状絶縁膜からなる構成としてもよい。
膜を幅方向に対向位置をずらして形成してもよい。
長辺方向の一端側又は両端側で接続した状態に形成して
もよい。
縁膜の長辺各部の向く方向の平均値と、基板上に投影し
た液晶分子の配向方向の平均値とを交差して形成されて
いる。このため、液晶層に電圧を印加すると、線状絶縁
膜が存在しない液晶層部分において印加電圧に応じて液
晶分子が立ち上がる角度と、線状絶縁膜が存在する液晶
層部分において同様の条件で液晶分子が立ち上がる角度
とが異なるものとなる。この立ち上がる角度の異なる部
分が画素内に存在するため、1つの画素内で液晶分子の
配向状態が異なる。
成する場合に限られず、厚みを変えることにより、或は
材質を変えることによっても、確保することができる。
的に説明する。
N型アクティブマトリクス液晶表示装置の一部を示す断
面図であり、図2はその液晶表示装置を構成するアクテ
ィブマトリクス基板を示す平面図である。この液晶表示
装置は、対向配設されたアクティブマトリクス基板31
と対向基板32との間に液晶層33が封入されており、
アクティブマトリクス基板31には、ガラス基板31a
上に、透明電極(画素電極)31c、線状絶縁膜31d
および配向膜31eが形成され、対向基板32にはガラ
ス基板32a上に、カラーフィルタ32b、透明電極3
2cおよび配向膜32eが形成されている。液晶層33
の液晶分子は、基板31と32との間で90°ねじれる
ように配向させられている。上記基板31、32の端部
(図示せず)は樹脂等により封止され、周辺回路(図示
せず)などが実装されている。
示すように、ガラスからなる絶縁性基板31aの上に、
走査線12および信号線13が相互に交差して設けられ
ている。この走査線12と信号線13とが交差する部分
の近傍には、スイッチング素子としての薄膜トランジス
タ(以下TFTと称する)20が形成されている。この
実施例では、TFT20はアモルファスシリコンTFT
とした。また、このTFT20は、走査線12の上に形
成することもできる。
された画素電極31cに接続されていると共に、1本の
走査線12と1本の信号線13とに電気的に接続されて
いる。TFT20の走査線12への接続は、走査線12
から分岐し、絶縁性基板31aの上に形成されたゲート
電極15により行われ、TFT20の信号線13への接
続は、ゲート電極15の上方に一部を有するように信号
線13から分岐されたソース電極16により行われ、T
FT20の画素電極31cへの接続は、ゲート電極15
の上方に一部を有するドレイン電極17により行われて
いる。
された走査線12と隣接する走査線12と重畳され、そ
の重畳部は付加容量18を形成する。この付加容量18
は、これに限らず、走査線12とは分離して付加容量用
配線を設け、その上に形成することもできる。
素電極31cの上には、複数の線状絶縁膜31dが並設
されている。この線状絶縁膜31dは、視野角依存性の
向上のために形成してあり、また、この線状絶縁膜31
dの存在により、液晶層中に混入される異物による短絡
防止とTFTの特性安定化とが図られる。線状絶縁膜3
1dの形成は、例えばCVD法により厚み600nmの
窒化ケイ素膜を絶縁性基板31a上のほぼ全面に形成
し、フォトリソグラフィー法により直線状にパターニン
グすることにより行われる。このとき、線状絶縁膜31
dは、その長辺各部の向く方向の平均値が、基板31a
上に投影した液晶分子の配向方向の平均値と交差するよ
うに形成する。好ましくは、90度±20度の範囲に入
るように形成する。なお、線状絶縁膜31dのパターニ
ング形成は、一般的に画素電極31cと液晶層33との
間に形成される絶縁性保護膜のパターニングと同一の工
程で行うことができるので、新たな製造工程を増加する
必要が無い。
31a上には、液晶分子の配向状態を制御するためにの
配向膜31e(図示せず)が形成され、ラビング処理さ
れている。
示装置においては、線状絶縁膜31dが並設されてお
り、その線状絶縁膜31dの長辺各部の向く方向の平均
値が、基板上に投影した液晶分子の配向方向の平均値と
交差している。このため、図2に示すように液晶層33
を挟む画素電極31cと透明電極32cとに電圧を印加
すると、線状絶縁膜31dが存在しない液晶層部分と線
状絶縁膜31dが存在する液晶層部分とで、液晶層にか
かる電界強度が異なる。その結果として、線状絶縁膜3
1dが存在しない液晶層部分、つまり線状絶縁膜31d
の間隔b部分において印加電圧に応じて液晶分子が立ち
上がる角度(矢印)と、線状絶縁膜31dが存在する液
晶層部分、つまり線状絶縁膜31dの線幅a部分におい
て同様の条件で液晶分子が立ち上がる角度(矢印)とが
異なるものとなる。
画素内に存在するため、1つの画素内で液晶分子の配向
状態が異なる。このとき、斜めから液晶表示装置に入射
する光(図2の大きい矢印)は、複数の異なった配向状
態の液晶層を通過することになり、旋光性が完全に失わ
れず、これにより中間調の反転現象を抑制することがで
き、ノーマリホワイトモードの液晶表示装置においても
視野角依存性を改善することができる。なお、線状絶縁
膜31dの長辺各部の向く方向の平均値と、基板上に投
影した液晶分子の配向方向の平均値との交差する角度と
しては、90度±20度となるようにするのが、視野角
依存性を改善する上で好ましい。
隔bを、液晶層33の厚みd以下にすることにより、中
間調の反転現象が著しく発現する20°以上の視角特性
を向上させることができる。好ましくは、d/2.7以
下にするのがよい。
質としては、窒化ケイ素を使用したが、これに限られ
ず、アルミニウム、タンタルもしくはシリコンの酸化
物、又はこれらの窒化物からなる無機絶縁膜や、ポリイ
ミド、ポリアミドまたはポリスチレンからなる有機絶縁
膜などを用いることもできる。前記絶縁性保護膜につい
ても同様である。
スクリーニング印刷等により厚み100nm程度の膜を
形成した後、deepUV(波長250nm)等による
光分解反応やフォトリソグラフィー法を用いてパターニ
ングすることができる。また、印刷によりパターニング
を行うこともできる。また、この有機絶縁膜は、配向膜
31eとして用いることもできる。
縁膜に代えて、波線状の線状絶縁膜を用いる場合であ
る。
されたアクティブマトリクス基板31を示す平面図であ
る。図1と同一部分には同一番号を附している。この場
合においても、線状絶縁膜31dは、その長辺各部の向
く方向が長辺位置で異なっているものの、長辺各部の向
く方向の平均値が、基板31a上に投影した液晶分子の
配向方向の平均値と交差するように形成する。このよう
に線状絶縁膜31dを形請求項に記載のすることによ
り、実施例1と同様に視野角依存性を無くすことが可能
となる。
のものを形成したが、三角波状や他の曲がった形状の線
状絶縁膜などに形成したりしてもよい。
長辺の膜側面を共にテーパー状に形成した場合である。
示す断面図である。この液晶表示装置は、線状絶縁膜3
1dの両長辺の膜側面を共にテーパー状に形成してい
る。線状絶縁膜31dにおける膜側面をテーパー状にす
るのは、エッチングの等方性やレジスト材料のエッチン
グバック現象などを利用することにより行うことができ
る。
膜側面のテーパー角未満となるようにすることにより、
図4に示すように、液晶分子が膜側面のテーパーにより
逆方向のティルト角を有する状態にでき、これにより、
正視野角および逆視野角による視野角依存性を無くすこ
とができる。一方、液晶分子のプレチルト角が膜側面の
テーパー角以上の場合には、上記図3に示した液晶表示
装置と同様に、中間調の反転現象を抑えて液晶表示装置
の視野角依存性を改善することができる。
して1度以上、45度以下となるようにするのが好まし
い。このような角度にすることによって、より確実に正
方向、逆方向のプレチルト角を有するようにでき、正視
野角および逆視野角による視野角依存性を効率よく無く
すことができる。
が好ましい。このようにプレチルト角は1度以下とする
ことに加えて、線状絶縁膜31dの線幅aと間隔bとの
設定を、望ましくは、線幅aについては0.5μm≦a
≦12μmとし、間隔bについては0<b≦2aとなる
ようにするのがよい。線状絶縁膜31dの長辺各部の向
く方向の平均値と、液晶分子の配向状態を制御するため
の配向膜31eのラビング方向との角度を90゜±20
゜以内に設定することにより、より視野角依存性を無く
することが可能となる。
隔部分にも同一材料からなる第2の線状絶縁膜を形成す
る場合である。
示す断面図である。この液晶表示装置においては、図2
の間隔bに相当する部分にも線状絶縁膜31fが形成さ
れており、この線状絶縁膜31fは、線幅aに相当する
部分に形成されている線状絶縁膜31dよりも厚みが薄
くなっている。つまり、厚みが異なった状態で基板のほ
ぼ全面に絶縁膜が形成されている。なお、線状絶縁膜3
1dは、その長辺各部の向く方向の平均値が、基板31
a上に投影した液晶分子の配向方向の平均値と交差する
ように形成する。当然、線状絶縁膜31fも同様に形成
される。
形成されていても、線状絶縁膜31fが線状絶縁膜31
dよりも厚みが薄く形成されているので、液晶層33を
挟む画素電極31cと透明電極32cとに電圧を印加し
ても、線状絶縁膜31fを通る電界強度が線状絶縁膜3
1dよりも強くなる。このため、前記間隔b部分におい
て印加電圧に応じて液晶分子が立ち上がる角度(矢印)
と、前記線幅a部分において同様の条件で液晶分子が立
ち上がる角度(矢印)とが異なるものとなり、視野角依
存性を無くすことが可能となる。
状絶縁膜31dよりも薄くしているが、本発明はこれに
限らず、線状絶縁膜31fを線状絶縁膜31dよりも厚
くしてもよい。要は、厚みが異なった状態で絶縁膜が形
成されていればよい。
隔部分にも異なる材料からなる第3の線状絶縁膜を形成
する場合である。
示す断面図である。この液晶表示装置においては、図2
の間隔bに相当する部分にも線状絶縁膜31gが形成さ
れており、この線状絶縁膜31gは、線幅aに相当する
部分に形成されている線状絶縁膜31dとは材質を異な
らせている。より詳細には、例えば比誘電率が異なる窒
化ケイ素および酸化タンタルのうちの窒化ケイ素を線状
絶縁膜31gに用い、酸化タンタルを線状絶縁膜31d
に用いている。なお、線状絶縁膜31dは、その長辺各
部の向く方向の平均値が、基板31a上に投影した液晶
分子の配向方向の平均値と交差するように形成する。当
然、線状絶縁膜31gも同様に形成される。
形成されていても、線状絶縁膜31gが線状絶縁膜31
dよりも比誘電率が高く形成されているので、液晶層3
3を挟む画素電極31cと透明電極32cとに電圧を印
加しても、線状絶縁膜31gを通る電界強度が線状絶縁
膜31dよりも強くなる。このため、前記間隔b部分に
おいて印加電圧に応じて液晶分子が立ち上がる角度(矢
印)と、前記線幅a部分において同様の条件で液晶分子
が立ち上がる角度(矢印)とが異なるものとなり、視野
角依存性を無くすことが可能となる。
誘電率を線状絶縁膜31dよりも高くしているが、本発
明はこれに限らず、線状絶縁膜31gの比誘電率を線状
絶縁膜31dよりも低くしてもよい。また、比誘電率の
代わりに他の特徴を異ならせてもよく、要は、電界強度
が異なる状態で絶縁膜が形成されていればよい。
dの間に1つの線状絶縁膜31gを設けているが、比誘
電率や他の特徴が異なる2以上の線状絶縁膜31gを設
けてもよい。
方の基板に線状絶縁膜を形成すると共に、一方の基板側
に設けた線状絶縁膜と他方の基板側に設けた線状絶縁膜
との位置を、線状絶縁膜の幅方向にずらせた場合であ
る。
示す断面図である。この液晶表示装置は、アクティブマ
トリクス基板31に線状絶縁膜31dが形成され、対向
基板32に線状絶縁膜32dが形成されており、線状絶
縁膜31dと32dとが線状絶縁膜の幅方向にずれてい
る。なお、線状絶縁膜31dと32dとは、その長辺各
部の向く方向の平均値が、基板31a上に投影した液晶
分子の配向方向の平均値と交差するように形成する。
部分と線状絶縁膜32dの間隔b′部分とが対向する領
域、間隔b部分又は間隔b′部分と線状絶縁膜31d又
は32dとが対向する領域、及び線状絶縁膜31dと線
状絶縁膜32dとが対向する領域の3領域が存在する。
よって、線状絶縁膜31dの線幅または間隔を狭くする
ことと同様の効果が得られる。
端部を接続した場合である。
示す平面図であり、図9は図8におけるA−A′線によ
る断面図である。なお、図8および図9は図1、図2と
同一部分には同一番号を附している。この液晶表示装置
は、アクティブマトリクス基板31の画素電極31cが
マトリクス状に形成されている表示部分のほぼ全面を覆
って絶縁膜20を形成し、この絶縁膜20の画素電極3
1cの上方部分をエッチング等により除去して線状開口
部21を設けることにより、線状絶縁膜31dが形成さ
れている。この線状絶縁膜31dは隣合うもの同士の両
端部が接続された状態となっている。
ている部分が、図2に示す間隔b部分に相当し、線状開
口部21の無い絶縁膜部分が線幅aに相当する。したが
って、実施例1と同様な効果が得られる。また、線状絶
縁膜31dがテーパー状に形成されているので、実施例
3と同様な効果も得られる。また、線状絶縁膜31d
は、その長辺方向とラビング方向を示す矢印11とのな
す角度が90度±20度の範囲となるように形成する。
施例2から実施例6までの変形例を適用することが可能
であり、各変形例の場合に同様の効果が得られることは
もちろんである。
絶縁膜31dの両端部を接続した状態にしているが、本
発明はこれに限らず、線状絶縁膜31dの一端側を接続
するようにしても実施できる。この場合において、接続
する一端側は交互に、又はランダムに位置する状態にし
てもよい。
においては、隣合う線状絶縁膜31dの間は絶縁膜の形
成が無い状態としているが、本発明はこれに限らず、図
10に示すように線状絶縁膜をテーパー状にする場合に
は、隣合う線状絶縁膜31dが接触する状態に形成して
もよい。このようにしても、厚みの薄い線状絶縁膜31
d部分では強い電界が生じ、厚い線状絶縁膜31d部分
では電界が弱くなるようにすることができる。
る場合において、上述した実施例3および実施例7では
線状絶縁膜31dの上表面に平坦面の無い構成となって
いるが、図11に示すように線状絶縁膜31dの上表面
に平坦面を有する構成としてもよいことはもちろんであ
る。また、テーパー状としては、図12に示すように、
線状絶縁膜31dの両側面が丸みをもった形状を含む。
この丸みをもったテーパー状とした場合には、基板表面
に対して1度以上、45度以下となるようにするテーパ
ー角は、丸み部分各部の接線の平均的な方向と基板表面
とのなす角度が相当する。
は、アクティブマトリクス型液晶表示装置について説明
したが、本発明はこれに限らず、一方の基板に非線形電
気素子が形成されない構成、つまり単純マトリクス型の
液晶表示装置にも同様に適用することができる。
によれば、1つの画素に対応する部分において、電極上
に、線状の絶縁膜、又は材質の異ならせた絶縁膜、又は
厚みを異ならせた絶縁膜が形成されているので、電界強
度が異なることにより配向状態が異なっている部分を1
つの画素において形成することができる。よって、正視
野角方向での反転現象や逆視野角方向でのコントラスト
の低下を防ぐことができ、視野角依存性を改善すること
ができる。また、中間調の反転現象を抑制することがで
きるので、コントラストに優れたノーマリホワイトモー
ドの液晶表示装置に適用することもできる。さらに、上
記線状絶縁膜を形成する工程は、電極と液晶層との間に
形成される絶縁性保護膜のパターニングと同時に行うこ
とができるので、新たな製造工程を増加する必要が無
い。これにより、低コストで、高コントラスト・高品質
の液晶表示装置を提供することができる。
面図である。
リクス基板を示す平面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
縁膜を接触させて形成した場合を示す断面図である。
パー状にした線状絶縁膜の他の形態を示す断面図であ
る。
パー状にした線状絶縁膜の更に他の形態を示す断面図で
ある。
る。
率特性(V−T特性)を示すグラフである。
Claims (13)
- 【請求項1】 液晶層を間に挟んで設けられた一対の基
板と、各基板の液晶層側に電極がそれぞれ設けられた複
数の画素とを有する液晶表示装置であって、いずれか一方または両方の基板において、基板に設けら
れた 電極と液晶層との間における各画素に対応する部分
の全体又は一部に、線状絶縁膜が、長辺各部の向く方向
の平均値を、基板上に投影した液晶分子の配向方向の平
均値と交差させた状態で設けられており、線状絶縁膜上
の液晶層部分における液晶分子と、この液晶層部分に隣
接する液晶層部分の液晶分子とが、液晶層の中央付近に
おいて、電圧印加時に同方向に立ち上がるとともに、そ
れぞれの立ち上がり角度が異なっていることを特徴とす
る液晶表示装置。 - 【請求項2】 隣合う前記線状絶縁膜の間に、該線状絶
縁膜よりも厚みを薄くした状態で、該線状絶縁膜と同一
の材料からなる第2線状絶縁膜が設けられている請求項
1に記載の液晶表示装置。 - 【請求項3】 隣合う前記線状絶縁膜の間に、該線状絶
縁膜とは材質が異なる第3線状絶縁膜が設けられている
請求項1に記載の液晶表示装置。 - 【請求項4】 前記第3線状絶縁膜が、材質の異なる2
種以上の線状絶縁膜からなる請求項3に記載の液晶表示
装置。 - 【請求項5】 前記線状絶縁膜における長辺各部の向く
方向の平均値と、基板上に投影した液晶分子の配向方向
の平均値との交差する角度が、70度以上、110度以
下である請求項1乃至4に記載の液晶表示装置。 - 【請求項6】 前記線状絶縁膜が、直線状に又は波線状
に形成されている請求項1乃至5に記載の液晶表示装
置。 - 【請求項7】 前記線状絶縁膜の線幅または間隔が、前
記一対の基板の間隔以下である請求項1乃至6に記載の
液晶表示装置。 - 【請求項8】 ネマティック型の液晶層を間に挟んで設
けられた一対の基板と、各基板の液晶層側に電極がそれ
ぞれ設けられた複数の画素とを有する液晶表示装置であ
って、 いずれか一方または両方の基板において、基板に設けら
れた電極と液晶層との間における各画素に対応する部分
の全体または一部に、線状絶縁膜が、長辺各部の向く方
向の平均値を、基板上に投影した液晶分子の配向方向の
平均値と交差させた状態で設けられており、前記線状絶
縁膜における両長辺の膜側面がテーパー状に形成され
て、該両長辺の一方の膜側面に対応する液晶層部分の液
晶分子の配向方向と、他方の膜側面に対応する液晶層部
分の液晶分子の配向方向とが逆向きとなっていることを
特徴とする 液晶表示装置。 - 【請求項9】 前記線状絶縁膜の線幅が0.5μm以
上、12μm以下であり、該線状絶縁膜の間隔が0μm
以上、該線幅の2倍以下である請求項8に記載の液晶表
示装置。 - 【請求項10】 テーパー状に形成された前記膜側面
が、基板表面に対する角度を1度以上45度以下にして
形成されている請求項8に記載の液晶表示装置。 - 【請求項11】 前記液晶分子のプレティルト角が1度
以下である請求項8に記載の液晶表示装置。 - 【請求項12】 前記一対の基板の両方に、前記線状絶
縁膜が幅方向に対向位置をずらして形成されている請求
項8に記載の液晶表示装置。 - 【請求項13】 前記線状絶縁膜の隣合うもの同士が、
その長辺方向の一端側又は両端側で接続されている請求
項8に記載の液晶表示装置。
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